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ナイジェリア、再びのビアフラ戦争は来たるか

石油の生み出す富が分離独立の夢を育み、内戦を引き起こし、最後は飢餓によって滅んだ例として、ビアフラ戦争(1967年~1970年)の悲劇が挙げられる。ナイジェリアから独立を画策したビアフラ共和国の経済的基盤はニジェール・デルタに湧き上がる原油だった。

40年前に終結のナイジェリア「ビアフラ戦争」、教育現場はいまだに「腫れ物にさわる」扱い 2008年05月22日 19:13 AFP BB NEWS

ニジェールと同じ語源を持つナイジェリアは北部にムスリム、南部にキリスト教及び土着信仰と分かれている。

アフリカ大陸での摩擦と紛争の多くは、マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰)の分断線上で起きている。この例に洩れずナイジェリアもまた、国内に分断を抱えている訳だ。

そして、石油の富が、その分断を再び内戦に変えるのではないか。原油価格の下落は利権分配の原資そのものを減らし、分配を巡る政治的闘争は伏在している部族・宗教対立の激化へと容易に結びつくからだ。

ARGUMENT Nigeria Is Coming Apart at the Seams FEBRUARY 8, 2016 Foreign Policy

2015年4月2日のエントリーで取り上げたが、

2015年3月末、ナイジェリアの大統領選が実施されて、南部出身で当時現職のジョナサン大統領が落選した。新大統領となったムハンマド・ブハリ氏は北部出身のムスリムである。ナイジェリアの大統領は慣例として南北出身の大統領が交互に選出されてきた。

しかし、ジョナサン前大統領とその支持者の不満はくすぶり続けている。また、北部ではイスラム原理主義過激派のボコ・ハラムが健在である。

中共のバブル崩壊~原油価格の下落~FRBの利上げ~新興国から先進国への資金還流が始まっている。世界の貿易が縮小することで、新興国に原油を輸出してきた産油国ナイジェリアは危機に瀕しようとしている。

南北の部族対立・宗教対立、前年の大統領選に見られる利害対立、ボコ・ハラムの跳梁跋扈、ビアフラ戦争の遺恨、これらが原油価格の下落に従って噴き出すことになる。
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ジブチの奇妙な呉越同舟

中国共産党とその人民解放軍は、初の海外基地をジブチに設置するため、ジブチ政府と交渉を始めている、と同国の報道官が答えている。

2009年以降、ソマリア沖の海賊に対処するため、彼らも軍事作戦を継続しており、彼らの基地は米軍がドローン攻撃に使用している空軍基地の近隣に作られるものと予想されている。

China to set up 1st overseas naval base in Djibouti next to US airbase 27 Nov, 2015 10:29 RT

以前、2014年7月26日のエントリーなどにも書いたように、

自衛隊初の恒久的な海外基地がジブチにはあり、その基地にテロ・治安情報要員を常駐させることになった。大使館には防衛駐在官も派遣されており、同国をシーレーン上の要衝として強化させようとする政府の姿勢は継続している。

ジブチは、エリトリアとソマリア、エチオピアに囲まれ、対岸にイエメンを望む紅海の出入り口、アデン湾に面した港湾を持つ海洋戦略上の要衝である。紛争多発地帯に浮かぶ孤島のような存在だ。エリトリア独立後、内陸国となったエチオピアにとっては唯一の海の出口ともなる。

周辺地域の紛争を抑えるだけの陸軍を持つエチオピアに、中継貿易国家として活路を見出そうとするジブチ、これに油田を擁する南スーダンを政治経済的に連結する担保としてジブチに駐留する自衛隊を含む各国軍は存在価値を持ち得る。沖縄が日本の繁栄を担保する安全保障の要石であるのと同じだ。

同じシーレーンを使っているがゆえに、中共との戦略的対立が南シナ海で起きているが、ここでは奇妙な呉越同舟の状況になりそうだ。

偽装難民ビジネスの温床のひとつ、マリ

ブラックアフリカの旧フランス植民地・マリでは、北部分離独立派とそれに呼応するテロリストを掃討すべく、主としてフランス軍が応戦したマリ北部紛争が終結してから、停戦が成立、大きな戦闘は起きていなかった。

しかし、潜伏していた現地のテロリストがフランス本土での同時多発テロに触発されて、首都バマコのホテルを襲撃した。

マリ、全土に非常事態宣言-アルカイダ系武装集団によるホテル襲撃で 2015/11/21 15:25 JST ブルームバーグ

マリ北部紛争の経緯をもう一度振り返る。

マリは、リビア内戦の余波を受けて、流出した武器と人員を手にしたトゥアレグ族の攻勢に耐えかねて、軍部がクーデターを起こしたものの、北部の占領と独立宣言を防げず、すぐに民政移管、クーデター側が暫定政府を襲撃など、さらなる混乱を起こしている間に、トゥアレグ族と過激派組織の合同と分裂、次いで安保理決議に基づく部隊の派遣を受けることになった。

リビア内戦終結以降、リビアにおけるトリポリタニアとキレナイカの地域対立と部族対立が収拾していない間に、内戦で流出した重火器と豊富な戦闘経験とを手にしたトゥアレグ族がマリ北部を占領、彼らの組織であるアザワド解放民族運動(MNLA)が独立を宣言した。

そして、トンブクトゥにある世界遺産の聖墓を破壊したイスラム過激派組織のアンサル・ディーンと合同して、2012年4月に新国家「アザワド」の成立を宣言した。その後、MNLAとアンサル・ディーン両者は決裂、アンサル・ディーンが勝利してマリ北部「アザワド」は、イスラム原理主義過激派の支配地域となった。これが2012年6月から7月にかけてのことだった。

アンサル・ディーンのほか、イスラーム・マグリブのアル=カーイダ(AQIM)、西アフリカ統一聖戦運動(MUJAO)も策源地を置き、MUJAOは人質にしていたアルジェリア外交官を処刑した。これが2012年9月。テロリストの策源地となったことを受けて10月には国連安保理が国際部隊の軍事介入計画案を求めるに至った。

2012年12月に過激派掃討の部隊派遣決議がなされた。翌2013年1月には、マリ北部「アザワド」を支配するイスラム過激派は首都バマコを脅かすに到る。しかし、フランスを主体とした軍事介入「セルヴァル作戦」は功を奏し、同年3月から4月までにはゲリラ戦に移行して、順次作戦はアフリカ諸国の軍隊に引き継がれた。

2015年に入ってから、マリ政府はイスラム諸勢力とトゥアレグ族それぞれとの間に停戦協定を結んでおり、散発的な戦闘とテロは続いているが、全面的な衝突には及んでおらず、内戦で難民が大量に発生する状況にはない。

と、ここまでが2015年8月23日のエントリーで述べたマリの情勢だった。

おそらくマリも難民を名乗る不法移民がリビア~地中海~イタリア・フランスを密航するビジネスのコネクションが出来上がっている。この人身売買業の流れを断ち切る措置は必要だろう。テロリストが収益源にしている可能性が高い。

サブサハラに対する“信頼の供与”

下記のフィナンシャル・タイムズによれば、中国共産党は2000年から2013年の間に、アフリカに950億ドル近くの開発援助を投じたが、彼らから信頼を勝ち取れていない、として「北京コンセンサス」と呼ばれる、こうしたアプローチの効果に疑問が生じていると、指摘している。

China’s aid splurge fails to bridge credibility gap in Africa October 28, 2015 7:08 pm FT

マグレブからサブサハラにかけて進出した中共は、年間2000億ドルに及ぶ貿易量の拡大に伴って、影響力も拡大させてきた。しかし、中共の対ブラックアフリカ(サブサハラ)への直接投資は、今年の上半期で前年同期比84%減と急落してきた。今まさにその転換点に差し掛かっているところに、我が国や米国、そしてインドがブラックアフリカへの働きかけを強めている。

2014年8月、オバマ大統領は米アフリカ首脳会議の席上、官民併せて330億ドル(約3兆4000億円)の投資を行なうと表明した。

我が国が2013年6月、TICAD V(第5回アフリカ開発会議)で表明した5年間の官民併せた支援額3兆2000億円とほぼ同額になる。

また中共が2014年5月、アフリカ4ヶ国歴訪で表明した従来の支援額200億ドルに追加分120億ドルを併せた額とも、米国はイコールフッティングさせてきた。

この競争にインドが加わる訳だ。主に貿易量の拡大を目指す「メーク・イン・インディア」と連携させたい思惑があるようだが、さて中共とインドのどちらがより信頼を獲得できるのだろうか。

インド、アフリカ首脳会議を主催へ 中国の影響力に対抗 2015年 10月 26日 19:24 JST ロイター

[ニューデリー 26日 ロイター] - インドは今週29日、同国で過去最大規模のアフリカ首脳会議を主催する。豊富な天然資源と世界最速の人口増ペースを誇るアフリカ大陸では中国が大きな影響力をもつが、インドのモディ首相は巻き返しを図りたい考えだ。

インド・アフリカ会議はこれが3回目となり、初回が開かれた2008年以降、両地域の年間貿易額は2倍以上に増え、720億ドルに達した。今年招待した54カ国のうち、40カ国以上は国家元首が出席するとみられている。

これに対し、中国とアフリカの貿易額は2000億ドルに急拡大した。「メーク・イン・インディア(インドでものづくりを)」を掲げ、輸出を推進するモディ首相は、中国の景気減速に乗じて貿易や投資のパートナーとしてインドが台頭することを狙い、原油や石炭の大型案件への投資を計画している。

また、インドとアフリカの貿易担当相は来月ナイロビで開催される世界貿易機関(WTO)の閣僚会議で共通の利害を主張する方針であることを、インドのシタラマン商工相が明らかにした。

“一帯一路”からブラックアフリカは外れるか

中国共産党の“一帯一路”には、陸上ルートと海上ルートが想定されている。当然、我が国の“対中封じ込め”外交は、この結節点をひとつずつ潰していくことに主眼を置く。

陸上ルートは、長安~ウルムチ~アルマトイ~ビシュケク~テヘラン~イスタンブール~モスクワ~ロッテルダムまで。海上ルートは、広東省の湛江~ジャカルタ~クアラルンプール~コルカタ~コロンボ~(グワダル)~ナイロビ~アテネ~ヴェニス(~陸路により)ロッテルダムまで、が想定されている。

China’s Great Game: Road to a new empire October 12, 2015 7:24 pm FT

習国家主席の発案には、国有企業の過剰供給力を輸出することも含まれている。英国からの問いに、鉄鋼の過剰供給力を削減した、と発言しているが、国有企業に大鉈を振るうことができているかは不明である。

“一帯一路”には、ブラックアフリカではナイロビが含まれているが、中国共産党の石油閥が続々と失脚している中、シノペックとアンゴラの石油開発を結びつけていたキーマンのひとり、Sam Paが拘束された。

Detention of networker extraordinaire Sam Pa creates shockwaves October 18, 2015 5:17 pm FT

旧ポルトガル領西アフリカのアンゴラ、ポルトガル領東アフリカのモザンビーク、ポルトガル領ギニアのギニアビサウは中共が利権に食い込み、2006年時点の原油輸入量ではアンゴラからの輸入が1位となっていた。

アンゴラ、モザンビークを中共から引き剥がすこと、これを我が国の外交目標に据えられれば、TICADを“対中封じ込め”に連動させることが出来る。

さらに、政府はアフリカ開発会議(TICAD)の開催周期を5年周期から3年周期へ、開催場所を国内のみから国内とアフリカの持ち回りへと変更して、6回目となるTICAD VIを2016年にケニアのナイロビで開催する方向で調整を開始している。

Chinese investment in Africa plunges 84%  October 21, 2015 1:38 pm FT

一方、中共の対ブラックアフリカ(サブサハラ)への直接投資は、今年の上半期で前年同期比84%減と急落してきた。国有企業の戦略的投資と過剰供給力の輸出と違って、民間企業は自国のバブル崩壊に直撃されている、と思われる。

マリ北部紛争からは難民は発生しない

欧州を襲う難民の発生源としてはシリアとイラクの内戦は考えられるが、それではリビアの内戦以降にサブサハラで起きた内戦でここまで大量に難民は発生するものだろうか。

マリ北部紛争はマリ政府、遊牧民のトゥアレグ族、そしてイスラム諸勢力の三つ巴の戦いだったが、今年に入ってからは和平が結ばれており、難民が発生する状況にはない。

リビアから地中海を渡り、イタリアやフランスに上陸するルートを選ぶ難民はほとんど不法移民と思われる。

国連、マリ北部の分離派拠点に派兵 政府派との武力衝突で 2015年 08月 19日 12:22 JST ロイター

[バマコ 18日 ロイター] - 西アフリカのマリに駐留する国連平和維持活動(PKO)部隊は18日、同国北部にある分離独立派の拠点キダル近辺に部隊を派遣したと明らかにした。

同国では、遊牧民のトゥアレグ族が主導する分離独立派と、政府派武装勢力との間で15日から衝突が起きており、衝突がエスカレートすれば、6月に両派が署名した和平協定が破棄される可能性がある。

国連はすでに同国に9000人超を駐留させており、その90%が北部に集中している。このうちの何人がキダル周辺に派遣されたかは明らかにしていない。

両派ともに衝突の責任は相手側にあるとしているため、マリ政府は、アフリカ連合(AU)と国連に和平協定違反を調査するよう要請した。


ホテル立てこもり制圧 人質4人救出、10人死亡 マリ、PKO職員も犠牲か 2015.8.8 20:21 産経ニュース

 西アフリカのマリ中部セバレのホテルで武装勢力が人質を取り立てこもった事件で、軍特殊部隊は8日、武装勢力を鎮圧し人質4人を救出した。一方、現場から新たに3人の遺体が発見された。ロイター通信などが国防省報道官の話として伝えた。

 武装勢力は7日朝にホテルを襲撃。銃撃戦で軍兵士5人と容疑者2人が死亡しており、死者は少なくとも10人に上った。犠牲者の中には国連平和維持活動(PKO)の外国人スタッフもいるとみられる。

 治安当局は人質の国籍を明かしていないが、ウクライナとロシア、南アフリカとフランス国籍の外国人がホテルにいた可能性がある。ホテルは国連職員が頻繁に利用することで知られる。イスラム過激派の犯行とみられている。

 マリでは3月にも首都バマコのレストランが襲撃され、フランス人らが死亡。イスラム武装勢力「アルムラビトゥン」が犯行声明を出した。(共同)


マリは、トゥアレグ族の攻勢に耐えかねて、軍部がクーデターを起こしたものの、北部の占領と独立宣言を防げず、すぐに民政移管、クーデター側が暫定政府を襲撃など、さらなる混乱を起こしている間に、トゥアレグ族と過激派組織の合同と分裂、次いで安保理決議に基づく部隊の派遣を受けることになった(2012年12月21日のエントリー参照)。

リビア内戦終結以降、リビアにおけるトリポリタニアとキレナイカの地域対立と部族対立が収拾していない間に、内戦で流出した重火器と豊富な戦闘経験とを手にしたトゥアレグ族がマリ北部を占領、彼らの組織であるアザワド解放民族運動(MNLA)が独立を宣言した。

そして、トンブクトゥにある世界遺産の聖墓を破壊したイスラム過激派組織のアンサル・ディーンと合同して、2012年4月に新国家「アザワド」の成立を宣言した。その後、MNLAとアンサル・ディーン両者は決裂、アンサル・ディーンが勝利してマリ北部「アザワド」は、イスラム原理主義過激派の支配地域となった。これが2012年6月から7月にかけてのことだった。

アンサル・ディーンのほか、イスラーム・マグリブのアル=カーイダ(AQIM)、西アフリカ統一聖戦運動(MUJAO)も策源地を置き、MUJAOは人質にしていたアルジェリア外交官を処刑した。これが2012年9月。テロリストの策源地となったことを受けて10月には国連安保理が国際部隊の軍事介入計画案を求めるに至った。

2012年12月に過激派掃討の部隊派遣決議がなされた。翌2013年1月には、マリ北部「アザワド」を支配するイスラム過激派は首都バマコを脅かすに到る。しかし、フランスを主体とした軍事介入「セルヴァル作戦」は功を奏し、同年3月から4月までにはゲリラ戦に移行して、順次作戦はアフリカ諸国の軍隊に引き継がれた。

Mali signs UN ceasefire to end conflict with northern rebels 20 February 2015 BBC

2015年に入ってから、マリ政府はイスラム諸勢力とトゥアレグ族それぞれとの間に停戦協定を結んでおり、散発的な戦闘とテロは続いているが、全面的な衝突には及んでおらず、内戦で難民が大量に発生する状況にはない。

アルシャバブの存在証明としてのテロリズム

ソマリアのイスラム原理主義過激派アルシャバブ(アルカイダ系)がケニアの大学でテロを行った。ケニアでは、2013年9月に首都ナイロビの商業施設で39人殺害されるテロが起きており、今回はこれを上回る被害によってケニア最大規模のテロ事件となる。被害者の数では1998年の首都ナイロビの米国大使館爆破テロで213人が殺害されたのに次ぐ。

ソマリア南部で勢力を保っていたイスラム原理主義過激派のアルシャバブの最後の拠点、港湾都市キスマユがケニア軍によって陥落したのが2012年9月末。これ以降のアルシャバブはソマリアとケニアで繰り返している。あたかも他者の死によって自己の生存証明を行っているテロ組織と云うべきか。

そして、ケニアは隣国の混乱の歴史に巻き込まれている。

ケニア大学をイスラム過激派襲撃、147人死亡 キリスト教徒人質に 2015年 04月 3日 06:04 JST ロイター

[ナイロビ/ガリッサ(ケニア) 2日 ロイター] - ケニア北東部のガリッサで2日、イスラム過激派の武装集団がガリッサ大学のキャンパスを襲撃し、これまでに少なくとも147人の死亡が確認された。負傷者は79人に上っている。

武装集団はキリスト教の学生を人質に取り、治安当局と数時間にわたって銃撃戦となった。ケニア警察当局は声明で、警察と軍隊が大学を包囲し、武装集団の掃討を試みていると明らかにした。

ソマリアを中心に活動するアルカイダ系武装組織アルシャバーブが犯行声明を出し、多数のキリスト教徒を人質に取っていることを認めた。警察によると、武装集団は大学の敷地内で無差別に発砲したという。

ケニア内務相はガリッサで行った記者会見で、815人の学生のうち約500人の所在を確認したことを明らかにした。また、アルシャバーブに属する銃撃犯は4人とも射殺され、更なる攻撃の脅威はほぼ解消されたとしている。

同記者会見で警察はケニア政府がソマリアとの国境に近い4地域で午後6時半から午前6時半までの外出禁止令を発令したと発表した。

ケニアでは過去にもアルシャバーブが襲撃事件を起こしており、2013年には首都ナイロビのショッピングモールが襲撃された。


【ソマリアの近現代史の概略】
→イギリス領ソマリア成立(1886年)
→イタリア領ソマリア成立(1908年)
→英領・ソマリランド独立(1960年6月)
→南北統合によりソマリア独立(1960年7月)
→クーデタによりバーレ政権成立(1969年10月)
→ソマリア、大ソマリ主義に基づくオガデン戦争敗北(1978年)
→内戦の勃発(1988年頃)
→バーレ政権崩壊と暫定政権成立(1991年1月)
→北部・ソマリランド事実上独立(1991年6月)
→アイディード将軍派とモハメド大統領派の対立激化(1991年)
→アイディード将軍派とPKO部隊の「モガディシュの戦闘」(1993年10月)
→PKO部隊撤退(1995年3月)
→アイディード将軍派分裂(1995年3月)
→アイディード将軍戦傷死(1996年8月)
→南部・軍閥各派の和平協定調印(1997年12月)
→和平合意事実上破棄(1998年5月)
→中部・親エチオピア部族によるプントランド事実上独立(1998年7月)
→エチオピア介入によりジブチでハッサン暫定政権成立(2000年10月)
→ハッサン政権を承認しない南部・軍閥各派による内戦継続(2001年)
→南西ソマリア事実上独立(2002年4月)
→プントランド大統領でもあるユスフ暫定政権成立(2004年10月)
→プントランドを本拠地とした「ソマリア沖の海賊」活発化(2005年)
→住民支持でアフマドのイスラム法廷連合が南部統一(2006年6月)
→国連安保理PKO派遣決議、しかし実施されず(2006年12月)
→過激派を嫌う米国支持下、エチオピア軍が侵攻占領(2006年12月)
→イスラム法廷連合の幹部は亡命、アルシャバブ結成(2007年1月)
→アフリカ連合は侵攻非難、後にエチオピア支持(2007年1月)
→旧イスラム法廷連合がソマリア再解放連盟結成(2008年)
→アルシャバブの抵抗でエチオピア軍苦戦(2008年)
→ソマリア再解放連盟とエチオピアの和平成立、軍撤退(2009年)
→旧イスラム法廷連合のアフマドが選挙により大統領就任(2009年1月)
→欧米はアフマドを穏健派指導者として容認(2009年2月)
→アルシャバブが旧イスラム法廷連合と戦闘開始(2009年6月)
→アフマドはエチオピア軍に再介入を要請(2009年6月)
→ケニア軍によるアルシャバブへの総攻撃開始(2011年10月)
→暫定憲法が採択されソマリア連邦共和国成立(2012年8月)
→アルシャバブ最後の拠点キスマユ陥落(2012年9月)
→ハッサン・モハムド大統領が選出される(2012年9月)
→シルドン政権成立(2012年10月)
→アルシャバブがケニアの首都ナイロビでテロ(2013年9月)
→アフメド政権成立(2013年12月)
→アルシャバブ、大統領宮殿に対するテロ(2014年2月)
→アルシャハブのゴダネ指導者が米軍により爆殺(2014年9月)
→アルシャバブ、ケニアの大学でテロ(2015年4月)

南北交互を守ったナイジェリア大統領選

延期されていたナイジェリアの大統領選が実施されて、南部出身で現職のジョナサン大統領が落選した。新大統領となるムハンマド・ブハリ氏は北部出身のムスリムである。

ナイジェリアの大統領は慣例として南北出身の大統領が交互に選出されてきた。ジョナサン大統領への反発と現職落選はこの慣例を破って出馬したことも一因であろう。

これを受けてナイジェリア南部では不正選挙を訴える抗議デモが発生している。北部出身の大統領に替わることにより、南部への利益誘導が減少する怖れがあることが抗議デモの背景にあると思われる。

アフリカ大陸での摩擦と紛争の多くは、マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰)の分断線上で起きている。この例に洩れずナイジェリアもまた、国内に分断を抱えている訳だ。

この南北分裂を背景に、イスラム原理主義過激派のボコ・ハラムがテロを繰り返している。

ナイジェリア大統領選、現職ジョナサン氏敗北で政権交代へ 2015年 04月 1日 09:46 JST ロイター

[アブジャ 31日 ロイター] - 先週末に行われたナイジェリアの大統領選は、野党のムハマドゥ・ブハリ元最高軍事評議会議長が、現職のグッドラック・ジョナサン氏を抑えて勝利した。選挙で現職が敗れたの初めて。

ジョナサン氏率いる与党国民民主党(PDP)は民政移管後の1999年から政権の座に就いていた。ただ、汚職スキャンダルやイスラム過激派ボコ・ハラムの台頭によって支持率が低下していた。

ロイターがまとめた最終結果によると、野党全進歩会議(APC)のブハリ氏の得票は1540万票。これに対し、ジョナサン氏は1330万票にとどまった。


ナイジェリア「大統領選に不正」数千人抗議デモ 2015年03月30日 12時42分 読売新聞

【アブジャ=上杉洋司】アフリカ最大の経済大国ナイジェリアで28日に行われた大統領選で混乱が拡大し、地元テレビによると、南東部リバー州ポートハーコートで29日、選挙に不正があったとして、野党支持者ら数千人が抗議デモを行った。

 同州では28日に衝突があり、地元警察は兵士1人を含む3人が銃撃で死亡したと説明した。これに対し、野党側は、与党を支持する武装集団によって、多数の野党支持者が殺害されたと主張して対立が激化した。

 一方、AP通信は、北東部バウチ州では、大統領選の妨害を宣言しているイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」が、州都バウチに向かっているとの地元住民の証言を伝えた。バウチ郊外でナイジェリア軍と戦闘になった模様だ。地元警察の報道官は、「銃で武装した集団が(同州の)投票所を襲った」と話している。

 ボコ・ハラムは、隣接するゴンベ州などでも28日に投票所を襲うなどして、市民40人以上が死亡している。

人民元外交は必ずしも成功していない

日米主導のアジア開発銀行(ADB)に対するアジアインフラ投資銀行(AIIB)設立を巡る外交的駆け引きが続く。AIIBに英国や独仏伊などを誘い、一見優位に立っている。その中国共産党が進める人民元外交が、ブラックアフリカにおけるプロジェクト・ファイナンスでは日本が中共を上回った、と英国の法律事務所が明らかにした。

下記の記事を素直に読み解けば、資源や電力、インフラ整備の投融資で我が国に遅れを取りつつあるから、旧宗主国でノウハウも持つ英国など欧州各国を取り込もうとしていることになる。

日本が中国上回る、プロジェクトファイナスでのアフリカ投資 2015/03/25 03:01 JST ブルームバーグ

 (ブルームバーグ):日本のプロジェクトファイナンス(事業融資)によるアフリカへの投資は、中国による投資を上回った。ロンドンを本拠地とする法律事務所リンクレーターズがリポートで明らかにした。アジア諸国は引き続きアフリカ大陸で経済的影響力を強化している。

リンクレーターズによると、アフリカの道路や水道・公衆衛生の改善、および石油やガスのパイプライン建設に向けアジア諸国が昨年プロジェクトファイナンスで拠出した総額は42億ドル(約5030億円)。このうち日本が35億ドルを占めた。  

23日に公表された同リポートは、「日本は現在、アフリカへのプロジェクトファイナンスのスポンサーとしてアジア諸国の中で最も活動的で、投資額は中国のほぼ3倍。中国は対アフリカ大陸投資においてアジアで最も活発と見なされがちだ」と指摘した。

中国はアフリカへのプロジェクト融資拠出国としてアジアで2位。過去10年間の拠出額は1190億ドル超に上った。3位はインド。  

原題:Japan Has Invested More Africa Project Financing Than China(抜粋)


グローバリゼーションの後退とともに、プロジェクト・ファイナンスが抱えるリスクに中国共産党が晒されつつある。例えばコモディティ価格変動のリスク、それに伴う不景気などによる政権交代のリスクにより投融資が頓挫する事例が増えている。

ミャンマーとスリランカでは親中政権が反中に傾いて、ダム建設や港湾開発が凍結された。メキシコでは汚職によって高速鉄道計画が白紙に戻された。自国の“爆食”と相互依存関係にあったベネズエラではデフォルト懸念が高まり、スーダンでは南北が分裂し、リビアではカダフィ政権打倒後も内政の混乱が続く。

むしろ人民元外交の勢威が衰えているのではないか。その札束の威力を取り戻そうと、AIIBのガバナンスを強化しようとすれば自国全体のガバナンス不全が明らかになるジレンマに陥っているのだ。

TICAD VIをケニアで開催する

政府はアフリカ開発会議(TICAD)の開催周期を5年周期から3年周期へ、開催場所を国内のみから国内とアフリカの持ち回りへと変更して、6回目となるTICAD VIを2016年にケニアのナイロビで開催する方向で調整を開始した、とNHKが伝えている。汎アフリカ気候正義同盟(PACJA)のニュースリリースも同様に伝えている。

TICAD ケニア開催の方向で調整 2月20日 4時11分 NHK NewsWeb

PACJA TAKES PART IN PREPARATION FOR THE TICAD VI Last Updated: 21.02.2015 PACJA

さて、新興国・資源国のロシアが苦境に立たされているのと同じ状況がブラジルにも押し寄せている。ブラジルの資源大手ヴァーレ社がモザンビークのモアティゼ炭鉱の権益14%と幹線道路と港湾「ナカラ回廊」の権益35%を三井物産に譲渡して、バランスシート上から負債を消す。

と、2014年12月29日のエントリーと書いた内容の詳細を東洋経済が伝えている。

1975年のカーネーション革命後のポルトガルは、アフリカに植民していたポルトガル系(レトルナードス)が帰国して、労働需給が壊れ失業率が上昇した上に、石油など天然資源の豊富なポルトガル領西アフリカ(アンゴラ)・ポルトガル領東アフリカ(モザンビーク)といった領域植民地と、中継貿易拠点かもしくはオフショア金融の拠点になりうるポルトガル領ギニア(ギニアビサウ)・マカオ・ゴア・東ティモールなどを自国のために活用できなかった。

冷戦終結後は中共が旧ポルトガル領アンゴラ、モザンビーク、ギニアビサウなどの利権に食い込み、2006年時点の原油輸入量ではアンゴラからの輸入が1位となっていた。

アンゴラ、モザンビークを中共から引き剥がすこと、これを我が国の外交目標に据えられれば、TICADを“対中封じ込め”に連動させることが出来る。

北東アジアから東南アジアの政治的対立に隠れて目立たないが、ブラックアフリカ(サブサハラ)でも両国はインフラ輸出と資源・エネルギー確保を目指してぶつかり合っている。

三井物産、モザンビーク巨額投資の大胆不敵 2015年01月25日 東洋経済

英断か、蛮勇か。資源市況の低迷が続く中、三井物産がアフリカ市場を本格深耕すべく、新たな資源権益の獲得に動き出した。アフリカ南東部に位置するモザンビーク。独立戦争と内戦が約30年続いた同国は、優良な石炭鉱山や天然ガスが眠るとされながらも開発が遅れてきた。

■1兆円を超すプロジェクト

三井物産は2014年12月、同国のモアティーズ炭鉱の権益の14・25%をブラジルの資源大手ヴァーレから540億円で取得。「市況低迷の今が買い時」(金属資源本部・山口光太郎・石炭部長)との判断だ。炭鉱の拡張に伴い輸送能力を高めるため、モザンビークを横断する貨物鉄道と港湾インフラの事業権益の約35%も376億円で買う。

今後は発電や穀物などの周辺事業開発も進め、モザンビークの経済成長(中期8%台の見通し)を取り込む。資源・インフラを引っくるめた異例の開発案件は、炭鉱の拡張費用も含めて総投資額1100億円を超える。

さらに、15年3月末をメドに、米石油ガス大手アナダルコなどと共同出資する大規模LNG(液化天然ガス)計画のFID(最終投資決定)も控える。同計画は総事業規模が1兆円を超え、三井物産の「社運を懸けるプロジェクト」ともいわれる。相次いでモザンビークへの巨額投資をする背景には何があるのか。

実は、異例の一体開発案件を主導したのは、ヴァーレと密接な関係を持つ、三井物産のブラジル人材だ。「長年ヴァーレと提携してきた優位性があり」(プロジェクト本部の高木光暢氏)、競合のインドや中国の企業を押しのけ、取得したという。

三井物産とヴァーレの関係は、1970年代にブラジルの鉄鉱石企業に出資したのが始まり。03年にはヴァーレの親会社に15%出資。同社の経営評議会へ役員を派遣し、ヴァーレ自体にも間接的に5%出資する。両社は戦略的提携契約を締結、鉄鉱石のほかニューカレドニアのニッケル、ペルーのリン鉱石開発でも協業する“鉄の結束”を誇る。

■ブラジルでも資源からインフラへ展開

モザンビークで資源からインフラまで一体開発を手掛けようというのも、ブラジルという前例があればこそ。

三井物産は商社一豊富な約250人のポルトガル語人材を武器に、ヴァーレ以外にも、FPSO(浮体式の海洋石油生産貯蔵積出設備)や同国4位の都市ガス配給事業などを手掛ける。11年には東京23区の2倍の面積の大規模農園を運営するマルチグレインを完全子会社化。全12事業でブラジルにかかわる。14年4月にはヴァーレの貨物・港湾事業であるVLIに20%出資、12月にも225億円を投じて旅客鉄道事業に参画した。

ブラジルでの投資はすぐに実を結ぶわけではない。マルチグレインは穀物価格下落などで今中間期(14年4~9月期)は34億円の赤字。旅客鉄道事業も投資回収には時間がかかるとみられる。

一国への集中投資により、カントリーリスクも高まっている。ブラジルへの投融資保証残高は過去5年で倍増の8636億円まで積み増し、総合商社では突出。そのブラジルは資源ブーム終焉で経済の減速懸念が強い。それでも投資を緩めないのは、資源からインフラへと投資分野に広がりが出ているためだ。

純利益に占める比率が7割超と資源一本足の三井物産にとって、インフラなどの安定収益事業の育成は急務。14年5月に発表した中期経営計画では、「7つの攻め筋」を標榜。強みのある資源投資を足掛かりに、関連する非資源事業を育てる戦略を鮮明にしている。

モザンビークでの一体開発投資が動き出す中、14年1月には安倍晋三首相が同国を訪問し、5年間で700億円のODA(政府開発援助)供与を表明した。日本政府と歩調を合わせインフラへ投資することは、モザンビーク政府に対して国づくりの支援を行う意思表示にもなる。

■資源価格は下げ止まるのか

とはいえ、資源市況は本当に今が底値なのか。強気の投資戦略を続けていいのか。

モザンビークでの一体開発投資にはまったく別の側面もある。資源市況低迷に苦しむヴァーレは資産売却を進めている最中。だが、鉱山と鉄道を切り売りすれば事業継続にリスクが出る。今回の出資は「戦略パートナーであるヴァーレの救済役を買って出た」(大和証券の五百旗頭治郎シニアアナリスト)ともみられる。

原料炭価格はピークをつけた11年の1トン=330ドルから足元は110ドル台で低迷している。「モアティーズ炭鉱は石炭市況が戻るのを前提にしており、決して安い買い物ではない。ヴァーレや政府への政治的判断が優先され、投資判断基準が甘くなっていないか懸念が残る」(五百旗頭氏)。

原油価格も前期実績の1バレル=110ドルから、足元では50ドルを割る水準まで急落。上流権益に投資する総合商社には向かい風が吹く。円安による緩和効果や原油相場の業績反映のタイムラグに加え、現下のような資源安は一時的との経営判断から、15年3月期には大幅な減損は出さないとみられる。だが、市況下落が長期化すれば来期以降、収益のピークアウトは必至だ。

逆風が吹き荒れる中、資源・インフラを引っくるめたアフリカ投資は吉と出るのか。商社随一といわれる三井物産の目利き力が試される。

ボコ・ハラムが招く大統領選延期

2月14日に予定されていたナイジェリア大統領選が3月28日に延期された。ボコ・ハラムによる治安悪化により選挙の安全が確保されない、というのが理由となっている。再延期となったり、北部ナイジェリアへの利権再分配が滞るとナイジェリアの南北分裂は深まる、と思われる。

アフリカ大陸での摩擦と紛争の多くは、マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰)の分断線上で起きている。この例に洩れずナイジェリアもまた、国内に分断を抱えている訳だ。

この南北分裂を背景に、イスラム原理主義過激派のボコ・ハラムがテロを繰り返している。

ナイジェリア独立後の慣例として北部と南部で交互に大統領を選出してきたが今回は慣例を破り、南部出身のジョナサン大統領(国民民主党、PDP)が再選を目指す。

ジョナサン大統領は、北部出身のヤラドゥア前大統領の下で副大統領を務め、在任中に急逝した前大統領の跡を受けて、大統領代行を経て2011年選挙に勝利して正式に就任した。

こうした経緯から北部出身の与党議員が離脱して、元最高軍事評議会議長のブハリ氏(全進歩会議、APC)を対抗馬として担ぎ出している。

しかし、ボコ・ハラムのテロとエボラ出血熱の内憂に加え、原油安の外患が襲っている。特に原油安によって利権再分配が出来なくなっており、さらなる南北分裂の激化を招くだろう。

ナイジェリア、治安懸念で大統領選を延期 2015.02.08 Sun posted at 10:55 JST CNN日本版

アブジャ(CNN) ナイジェリアの選挙管理委員会は7日、今月14日に予定されていた大統領選を治安上の理由で3月28日に延期すると発表した。

同国では最近、イスラム過激派「ボコ・ハラム」が軍要員や市民を狙った攻撃が激化している。選管責任者は治安当局からの助言を考慮し、「適切な安全措置なしで選挙を実施するわけにはいかない」との判断に至ったという。

大統領選で再選を目指すジョナサン大統領には最近、ボコ・ハラムへの対応が不十分との批判が集中している。1月には、北東部を訪問した大統領の車列に住民らが石を投げ付けて抗議した。

大統領の与党・国民民主党(PDP)に挑む最大野党・全進歩会議(APC)は、選挙延期を「ナイジェリア民主主義の大きな後退だ」と批判した。

ボコ・ハラムは2009年以降、ナイジェリア北部で警察や学校、教会、民間人への襲撃や政府機関の爆破などを繰り返し、隣国のカメルーンやチャドにも勢力を広げている。この3カ国にベナン、ニジェールを加えた計5カ国は7日、ボコ・ハラムの掃討に向けて軍要員と警官、文民計8700人を展開すると発表した。

分断線上の戦いが続くナイジェリア

欧州ではムスクとシナゴーグが焼き討ちされる一方、ムスリム圏ではキリスト教会が焼き討ちされる。ニジェールは8割がムスリムであり、独立以降は民政と軍政を繰り返し、2012年に勃発したマリ北部紛争に参戦している。

各国で仏風刺紙への抗議続く、チェチェン集会に80万人 2015年01月19日 21:35 AFP BBNEWS

(前段省略)

西アフリカのニジェールでは16日に第2の都市ザンデール(Zinder)のデモで5人が死亡、45人が負傷したのに続き、17日に首都ニアメー(Niamey)で行われたデモが暴徒化し5人が死亡、128人負傷した。政府は17日にデモを禁止したが、警察によるとニアメーでは週末だけで、45か所のキリスト教の教会が放火された。またキリスト教系の学校や児童養護施設なども放火された。(c)AFP


ニジェールと同じ語源を持つナイジェリアは北部にムスリム、南部にキリスト教及び土着信仰と分かれている。

アフリカ大陸での摩擦と紛争の多くは、マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰)の分断線上で起きている。この例に洩れずナイジェリアもまた、国内に分断を抱えている訳だ。

この南北分裂を背景に、イスラム原理主義過激派のボコ・ハラムがテロを繰り返している。果ては『無敵超人ザンボット3』(1977年~1978年)張りの人間爆弾が登場してきた。

産油国の一角でもあるナイジェリアは2月に大統領選を迎える。

ナイジェリア独立後の慣例として北部と南部で交互に大統領を選出してきたが今回は慣例を破り、南部出身のジョナサン大統領(国民民主党、PDP)が再選を目指す。

ジョナサン大統領は、北部出身のヤラドゥア前大統領の下で副大統領を務め、在任中に急逝した前大統領の跡を受けて、大統領代行を経て2011年選挙に勝利して正式に就任した。

こうした経緯から北部出身の与党議員が離脱して、元最高軍事評議会議長のブハリ氏(全進歩会議、APC)を対抗馬として担ぎ出している。

しかし、ボコ・ハラムのテロとエボラ出血熱の内憂に加え、原油安の外患が襲っている。特に原油安によって利権再分配が出来なくなっており、さらなる南北分裂の激化を招くだろう。

少女使い人間爆弾・町焼き打ち…ボコ・ハラムのテロ激化 2015年1月12日23時08分 朝日新聞

ボコ・ハラム、町を焼き100人超殺害か ナイジェリア 2015年1月9日19時02分 朝日新聞

ボコ・ハラムが軍事基地制圧か ナイジェリア北東部 2015年1月5日11時45分 朝日新聞

ナイジェリアで男子40人誘拐 ボコ・ハラムの犯行か 2015年1月4日18時43分 朝日新聞

現職と元軍政トップ一騎打ち=原油安や過激派、課題山積-2月ナイジェリア大統領選 2014/12/31-14:56 時事ドットコム

 【ロンドン時事】アフリカ最大の経済規模と産油量を誇るナイジェリアで来年2月14日、大統領選が行われる。再選を目指す与党・国民民主党(PDP)のジョナサン大統領に、最大野党・全進歩会議(APC)候補のブハリ元最高軍事評議会議長が挑む一騎打ちだが、原油価格下落が経済を揺るがす一方、イスラム過激派「ボコ・ハラム」が北東部を拠点にテロを繰り返すなど課題が山積。接戦も予想されている。

 PDPは1999年の民政移管後、一貫して政権を維持している。安定的な経済政策運営も奏功し、ナイジェリアは高成長を謳歌(おうか)。国内総生産(GDP)規模で南アフリカを抜き、アフリカ最大にのし上がった。

 もっとも、ナイジェリアは国家歳入の約75%を石油に依存しており、折からの原油安に緊縮財政を迫られている。近年の成長は個人消費主導とはいえ、楽観を許さない。2008年の金融危機直後の原油急落は、ナイジェリアで不良債権急増による銀行危機を招いた。市場の警戒は強い。

 一方、ボコ・ハラムが14年4月、女子生徒200人以上を拉致し、指導者アブバカル・シェカウ容疑者が「奴隷にする」と言い放ったことで、世界に衝撃を与えた事件はなお未解決。その後もボコ・ハラムは北部や首都アブジャでテロを繰り返し、政権の無力さを際立たせている。

 ナイジェリアの経済成長はキリスト教圏である南部中心で、イスラム圏の北部は取り残され気味だ。ボコ・ハラムの脅威はほぼ北部に限定されており、治安悪化による経済活動停滞から「南北格差がさらに拡大する」(パリ第8大学のドモンクロ教授)との懸念もある。

モザンビークにおける日中戦つづく

新興国・資源国のロシアが苦境に立たされているのと同じ状況がブラジルにも押し寄せている。ブラジルの資源大手ヴァーレ社がモザンビークのモアティゼ炭鉱の権益14%と幹線道路と港湾「ナカラ回廊」の権益35%を三井物産に譲渡して、バランスシート上から負債を消す。

一方、我が国は「ナカラ回廊」に対するODAも行っている。以前、2014年1月27日のエントリーで紹介した、三井物産と米国アナダルコとモザンビーク国営石油会社(ENH)共同開発のLNGを念頭に置いたガス複合式火力発電所を首都マプトにつくる一般アンタイドのODA供与と同様の構図で、旧ポルトガル領を巡る中共との戦いは続いている。

三井物産、モザンビーク炭鉱権益をヴァーレから取得 2014 年 12 月 10 日 12:10 JST WSJ日本版

【東京】三井物産は9日、アフリカ・モザンビークの炭鉱と鉄道・港湾プロジェクトの一部権益をブラジルの資源大手ヴァーレから取得すると発表した。ヴァーレはコモディティー相場の下落で打撃を受けており、大規模プロジェクトの資金手当てに苦しんでいる。

 三井物産はヴァーレから、モアティゼ炭鉱の権益14%と、ナカラ港の鉄道・港湾プロジェクトの権益35%を取得する。同社によると、初期投資額は7億6300万ドル(約914億円)。取引後、ヴァーレは炭鉱の81%と、いわゆる「ナカラ回廊」の35%を保有することになる。資産取得は来年に完了する予定。

 ヴァーレはこの取引で、最大36億5000万ドルの資金支出を避けられるとしている。前払い金に加え、三井物産は設備投資の負担にも同意しており、両社は日本の銀行や多国籍の金融機関などから最大27億ドルを調達できればと期待している。

 ヴァーレが保有するナカラ回廊の権益は35%に減少するため、負債はバランスシートに計上されない。鉄鉱石や他のコモディティー相場の長引く下落に耐えるため、ヴァーレにとってはこれが取引の重要な目的だった。


三井物産、モザンビーク炭鉱権益15%をヴァーレから取得 2014年 12月 10日 08:17 JST ロイター

三井物、モザンビークで炭鉱・インフラ事業 当初投融資額916億円 2014/12/9 17:40 日経

 三井物産(8031)は9日、アフリカのモザンビークで炭鉱や鉄道・港湾インフラ事業に参画すると正式に発表した。現地で炭鉱やインフラ事業を手掛けるブラジル資源大手のヴァーレ子会社に出資する。当初の投融資額は計916億円。資源開発とインフラ開発を一体的に進め、アフリカ地域での事業展開を目指す考え。

 炭鉱事業では北部にあるモアティゼ炭鉱の95%を持つヴァーレ子会社の15%の権益を取得する。同炭鉱の埋蔵量は原料炭や一般炭を合わせて6.9億トンで、現在は生産能力を年2200万トンまで拡大している。

 鉄道や港湾インフラ事業は、東部にあるナカラ港とモアティゼ炭鉱を結ぶ予定の貨物鉄道などを整備する。三井物産はインフラ事業を進めるヴァーレ子会社の50%分を取得する。〔日経QUICKニュース(NQN)〕


参考URL:
日本のODAプロジェクト:モザンビーク共和国 外務省

ナカラ回廊経済開発戦略策定プロジェクト:JICA

ナイジェリアの水よ「一粒の涙は滝のごとく」あれ

アフリカ大陸での摩擦と紛争の多くは、マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰)の分断線上で起きている。

マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰含む)との識字率の向上と出産率の低下のスピードに時間的な格差が存在することが、これら各地の革命・内戦など政治的混乱の背景となっている。

先んじて識字率の向上と出産率の低下を受けたマグレブで“アラブの春”が起きた。その近因はコモディティのインフレと人口の多い若年層の失業にあり、その遠因はリーマン・ショック以降の米国のドル増刷にあった。

これからはブラックアフリカでも、経済的発展に先んじた地域から“移行期の危機”が起こり、心理的な当惑と政治的混乱の時代が始まって行く。

そのためにオイルマネーで潤い、アフリカ大陸最大の人口を抱え、北部にムスリム、南部にキリスト教及び土着信仰と分かれるナイジェリアでイスラム教過激派のテロが起きている。たとえば、イスラム原理主義過激派組織のボコ・ハラムが女子学生を拉致事件を起こしている。

そのナイジェリアで日中両国の技術支援や援助が競い合うように行われている。

中国共産党は、ナイジェリアにステルス巡視船を輸出した。一方、我が国は上水道の漏水対策である。

水とエネルギーと穀物には密接な相関関係がある。まず水のないところには大規模な農業生産と工業生産は成り立たず、エネルギーがなければ食料生産もままならない。島嶼国家や都市国家は水だけで死命を決せられる。

シンガポールの死命はマレーシアからの水輸入に支えられているし、第2次大戦のシンガポール陥落も水源が失われたからだった。英国が香港返還のやむなきに至ったのも租借地の新界を失っては充分な水が確保できなかったからだ。そして、支那も農業用水・工業用水の汚染と枯渇で成長限界を来しつつある。

さて、我が国政府に限らず、東京都や横浜市そのほか民間ではIPOが予定されているメタウォーター(日本ガイシと富士電機合弁)や水ing(荏原製作所と三菱商事と日揮の合弁)など各社が世界各国の水道運営事業に乗り出している。国内の水道事業民営化の議論もこうした各国でのインフラ~メンテナンスまでの受注競争との兼ね合いで見ていくべきだろう。

ナイジェリアのモスクで爆発、100人強死亡-ボコ・ハラムか 2014/11/29 12:44 JST ブルームバーグ

横浜ウォーター、ナイジェリアで水道漏水対策 2014/11/19 10:31 日経

横浜市が全額出資する横浜ウォーター(横浜市)は建設コンサルティング会社の八千代エンジニヤリング(東京・新宿)と連携し、アフリカのナイジェリアで水道漏水対策の支援事業に乗り出した。国際協力機構(JICA)が実施する事業を約3億5000万円で共同受託した。横浜ウォーターがアフリカで事業展開するのは初めて。

 ナイジェリアの都市部で、水道管からの漏水などによって水道料金を徴収できない「無収水」を減らす事業を始めた。無収水比率が水道水全体の約38%と高いため、定期的な測定・管理や効果的な対策などを支援する。横浜市に現地の水道事業関係者を呼び、研修を通じた人材育成にも取り組む。事業期間は2018年3月まで。

 横浜ウォーターはこれまで同様の事業をインドネシアやフィリピンなどで展開。上下水道技術の海外展開推進を目的に設置した官民連携組織「横浜水ビジネス協議会」の会員企業の事業創出にもつなげる考えだ。


中国建造のナイジェリア海軍ステルス型巡視船進水へ 2014年1月29日 中国網日本語版(チャイナネット)

27日、武昌船舶重工有限責任公司がナイジェリア海軍に建造した最新鋭の近海巡視船NNS F91が進水した。同船は同軍最大級の戦艦となった。進水式にはナイジェリア大統領の夫人が出席した。

同船は全長95メートル、幅12.2メートル、満載排水量1800トン。ヘリコプターの搭載が可能で、76ミリ砲と30ミリ速射砲を配備、優れた戦闘能力を有している。ステルス性能も高く、総合性能はドイツの同じ規模の先進的な艦艇に匹敵する。情報によると、2隻目となる同型の巡視船もすでに船台が完成しているという。


参考URL:
横浜ウォーター(横浜市の水道事業)
メタウォーター(日本ガイシと富士電機合弁)
水ing(荏原製作所と三菱商事と日揮の合弁)

南スーダンの権益と和平とPKO

2014年6月11日のエントリーの続報。

中国共産党は南スーダンPKOに歩兵部隊700人を派遣すると発表した、と共同通信社の配信記事が伝えている。

中国、南スーダンPKOで初の実戦部隊派遣 2014/9/25 20:12 日経

【北京=中沢克二】中国国防省は25日、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に自衛のための軽武器や装甲車などを備えた歩兵部隊700人を派遣すると発表した。中国メディアによると、PKOに中国が実戦部隊を送るのは初めて。中国はこれまでアフリカでのPKOに建設、医療、警備を担う工兵、救護兵を中心とした部隊などを派遣してきた。南スーダンで中国は石油などの資源確保のため投資を進めてきたが、武装勢力間の衝突が続いている。


南スーダンの油井がフル稼働する場合、中共の原油輸入の5%を占める。また、中国石油天然気集団(CNPC)は当地の油田権益の40%を有している。

南スーダン内戦和平交渉に際しては、ディンカ族主体の政府側に対して、ヌエル族難民キャンプの移設を説得し、移設資金を提供するとともに、政府軍であるスーダン人民解放軍(SPLA)への武器供与を停止し、硬軟両方の手段を用いている。また、停戦を監視する東アフリカ諸国の「政府間開発機構(IGAD)」にも資金提供を行なっている。

皮肉にも人道を一切考慮しない国家と党が最も民族対立に伴う虐殺の危機を回避し、紛争拡大を防止しようとしている。さらにPKOを担保として和平を維持し、権益の確保を目指す姿勢は真っ当なものだろう。

我が国もPKO派遣による貢献をアピールして、南スーダンの権益分配を求めるだけの正当な理由は持っている。

下手な建前論は捨てさえすれば、インドやスリランカ、バングラデシュが我が国と中共を競わせて援助額を釣り上げているように南スーダン政府もインフラ整備などのODA供与に喜んで応じるに違いあるまい。この関連として、ジブチの自衛隊基地の存在は重要視されるだろう。

南スーダン~エチオピア~ジブチのパイプライン構想など想像するのもまた面白い。

アルカイダから「イスラム国」への潮目

ソマリアのイスラム原理主義過激派アルシャバブ(アルカイダ系)の指導者が爆殺された。アルシャバブは報復テロを行なっている。

2012年8月の新憲法採択、ソマリア連邦共和国が成立したのとほぼ同時にアルシャバブの軍事拠点だったキスマユが陥落して以降もテロ活動は続けているが、アルカイダ系の活動全般が弱まっていく傾向に変わりなさそうだ。

世界中に分散するグローバリストとしての「アルカイダ」から、領域国家をつくるナショナリストとしての「イスラム国」への潮目が来ている。ムスリムにもグローバリズムからナショナリズムへの転機が訪れている。

【ソマリアの近現代史の概略】
→イギリス領ソマリア成立(1886年)
→イタリア領ソマリア成立(1908年)
→英領・ソマリランド独立(1960年6月)
→南北統合によりソマリア独立(1960年7月)
→クーデタによりバーレ政権成立(1969年10月)
→ソマリア、大ソマリ主義に基づくオガデン戦争敗北(1978年)
→内戦の勃発(1988年頃)
→バーレ政権崩壊と暫定政権成立(1991年1月)
→北部・ソマリランド事実上独立(1991年6月)
→アイディード将軍派とモハメド大統領派の対立激化(1991年)
→アイディード将軍派とPKO部隊の「モガディシュの戦闘」(1993年10月)
→PKO部隊撤退(1995年3月)
→アイディード将軍派分裂(1995年3月)
→アイディード将軍戦傷死(1996年8月)
→南部・軍閥各派の和平協定調印(1997年12月)
→和平合意事実上破棄(1998年5月)
→中部・親エチオピア部族によるプントランド事実上独立(1998年7月)
→エチオピア介入によりジブチでハッサン暫定政権成立(2000年10月)
→ハッサン政権を承認しない南部・軍閥各派による内戦継続(2001年)
→南西ソマリア事実上独立(2002年4月)
→プントランド大統領でもあるユスフ暫定政権成立(2004年10月)
→プントランドを本拠地とした「ソマリア沖の海賊」活発化(2005年)
→住民支持でアフマドのイスラム法廷連合が南部統一(2006年6月)
→国連安保理PKO派遣決議、しかし実施されず(2006年12月)
→過激派を嫌う米国支持下、エチオピア軍が侵攻占領(2006年12月)
→イスラム法廷連合の幹部は亡命、アルシャバブ結成(2007年1月)
→アフリカ連合は侵攻非難、後にエチオピア支持(2007年1月)
→旧イスラム法廷連合がソマリア再解放連盟結成(2008年)
→アルシャバブの抵抗でエチオピア軍苦戦(2008年)
→ソマリア再解放連盟とエチオピアの和平成立、軍撤退(2009年)
→旧イスラム法廷連合のアフマドが選挙により大統領就任(2009年1月)
→欧米はアフマドを穏健派指導者として容認(2009年2月)
→アルシャバブが旧イスラム法廷連合と戦闘開始(2009年6月)
→アフマドはエチオピア軍に再介入を要請(2009年6月)
→ケニア軍によるアルシャバブへの総攻撃開始(2011年10月)
→暫定憲法が採択されソマリア連邦共和国成立(2012年8月)
→アルシャバブ最後の拠点キスマユ陥落(2012年9月)
→ハッサン・モハムド大統領が選出される(2012年9月)
→シルドン政権成立(2012年10月)
→アフメド政権成立(2013年12月)
→アルシャバブ、大統領宮殿に対するテロ(2014年2月)
→アルシャハブのゴダネ指導者が米軍により爆殺(2014年9月)

ソマリアのアッシャバーブ指導者を殺害 米国防総省が発表 2014.9.6 10:46 MSN産経

 【ワシントン=加納宏幸】米国防総省のカービー報道官は5日、米軍がソマリアで1日実施した国際テロ組織アルカーイダ系のイスラム過激派組織アッシャバーブへの空爆で、組織を率いるアハメド・ゴダネ指導者を殺害したことを確認したと発表した。

 ホワイトハウスもアーネスト報道官の声明で、ゴダネ指導者の死亡が「アフリカ最大のアルカーイダ関連組織にとり、象徴的な意味でも、作戦遂行上の意味でも大きな損失となった」とした。

 アッシャバーブは昨年9月に隣国ケニアのナイロビで起きたショッピングモール襲撃事件の犯行を認めている。米軍は1日、ソマリアの首都モガディシオの南で空爆を実施したが、カービー氏は「作戦の成果を評価中だ」としていた。


ソマリア過激派、ゴダネ指導者の死亡確認 米軍が空爆 2014.9.7 01:10 MSN産経

爆破テロで12人死亡 ソマリア、過激派の犯行 2014.9.9 01:06 MSN産経

 ソマリアの首都モガディシオ近郊で8日、アフリカ連合(AU)の平和維持活動(PKO)部隊とソマリア治安当局の車列を狙った爆破テロが発生し、巻き込まれた市民12人以上が死亡した。ロイター通信などが伝えた。

 ソマリアのイスラム過激派アルシャバーブが犯行を認めた。米軍による1日の空爆でゴダネ前指導者が殺害され、アルシャバーブは報復すると宣言していた。

 8日のテロでは2台の車が相次いで爆発し、近くには多数の市民が乗ったバスがあったという。(共同)

中共、アフリカ横断鉄道を以って制する

中国共産党は、中国鉄建(CRCC、国務院国有資産監督管理委員会直轄)を通じて、ポルトガルの旧植民地・アンゴラの「ベンゲラ鉄道」の補修工事を完了、鉄道は年内に運行を開始予定。

これにコンゴ民主共和国(DRC、旧ザイール)の鉄道とタンザニア~ザンビアを結ぶ「タンザン鉄道」と接続し、大西洋からインド洋を横断するアフリカ大陸横断鉄道を2018年までに実現させる方針だ。

これでアフリカ内陸部にあるコンゴ民主共和国、ザンビアの鉱物資源の出荷の大半が大西洋側はロビト港、インド洋側はバガモヨ港からとなり、ケニアのモンバサ港、南アフリカのダーバン港と競合する。

習近平国家主席のタンザニア~南アフリカ共和国~コンゴ共和国歴訪及びBRICSサミット出席、李克強首相のエチオピア~ナイジェリア~アンゴラ~ケニア歴訪及び世界経済フォーラム・アフリカサミット全体会議出席の成果着々と云うべきだろう。ブラックアフリカにおいて、我が国は中共に先手を打たれている。

アフリカ横断鉄道実現へ 中国、18年にも 内陸資源を確保 2014/8/24付 日本経済新聞 朝刊

内陸資源狙う中国 アフリカ横断鉄道、18年にも実現 2014/8/23 23:01 日本経済新聞 電子版

中国鉄建、アンゴラの鉄道が完工 2014/8/14 23:41 日経

 ■中国鉄建(中国の国有鉄道建設会社) アンゴラで全長1344キロメートルの鉄道敷設工事を完了した。総工費18.3億ドル(約1875億円)。中国が海外で手掛けた鉄道では1970年代のタンザニア―ザンビア鉄道(1860キロ)に次ぎ2番目に長い。

 工事が完了したアンゴラの「ベンゲラ鉄道」は、年内に運行を開始する。大西洋に面したロビトから東部のモシコ州ルアウまで走り、隣国コンゴ民主共和国(DRC)の鉄道と連結する。

 1929年に開通した従来のベンゲラ鉄道は、内陸国のザンビアやDRCの天然資源を運び出す輸出経路として活躍していたが、75年からのアンゴラ内戦で寸断。中国が復旧作業を請け負っていた。従来は時速30キロだったのに対し、新鉄道は最高時速90キロ。年間2000万トンの貨物と400万人の乗客を輸送できる。

 将来はタンザニア―ザンビアを結ぶタンザン鉄道とも連結し、大西洋からインド洋までを鉄道で結ぶ計画。ザンビア、DRCなどからなるアフリカのカッパーベルトと東西の海を結ぶ構想だ。

 中国鉄建がEPC(設計、調達、建設)を一括で担い、すべての資材を中国から運んだ。(大連=森安健)


中国鉄建がナイジェリアで高速鉄道建設へ、131億ドル規模 2014年 05月 7日 12:11 JST ロイター

バガモヨ港の開発に関する取り決めに調印 中国企業とタンザニア 2014-01-11 15:47:50 新華網日本語版

参考URL:
国務院国有資産監督管理委員会 中央企業一覧(中文)

サブサハラの日中対決に合衆国参戦

オバマ大統領は米アフリカ首脳会議の席上、官民併せて330億ドル(約3兆4000億円)の投資を行なうと表明した。

これは我が国が去年6月、TICAD V(第5回アフリカ開発会議)で表明した5年間の官民併せた支援額3兆2000億円とほぼ同額になる。(2013年6月1日のエントリー参照)

また中共が今年5月、アフリカ4ヶ国歴訪で表明した従来の支援額200億ドルに追加分120億ドルを併せた額ともイコールフッティングさせてきた。(2014年5月6日のエントリー参照)

日米両国がサブサハラにおいて共同歩調を採れる場合は、中共を凌駕することができる。となると残るは、旧宗主国であるEU各国の出方に耳目は集まるだろう。

米、3.4兆円の対アフリカ投資を発表 2014年08月06日 11:04 AFP BB

【8月6日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は5日、アフリカ各国に民官合わせて総額330億ドル(約3兆4000億円)の投資を行う計画であることを明らかにした。また同時に、同地域の各国首脳に対し、汚職の根絶とより良いビジネス環境の創出に向けた努力を払うよう訴えた。

 米首都ワシントン(Washington D.C.)で開催中の米アフリカ首脳会議(US-Africa Summit)に出席するため集まったアフリカの各国首脳と財界のリーダーとの会合で演説した大統領は、米企業が、アフリカ各国にとって非常に重要な発電事業に向けた120億ドル(約1兆2300億円)に加え、その他のさまざまな事業に対する140億ドル(約1兆4400億円)の投資額を準備していると述べた。

(後段省略)

シーレン上の要衝、ジブチ

自衛隊初の恒久的な海外基地がジブチにはあり、その基地にテロ・治安情報要員を常駐させることになった。大使館には防衛駐在官も派遣されており、同国をシーレーン上の要衝として強化させようとする政府の姿勢は継続している。

2012年7月4日のエントリーからの再掲となるが、

ジブチは、エリトリアとソマリア、エチオピアに囲まれ、対岸にイエメンを望む紅海の出入り口、アデン湾に面した港湾を持つ海洋戦略上の要衝である。紛争多発地帯に浮かぶ孤島のような存在だ。エリトリア独立後、内陸国となったエチオピアにとっては唯一の海の出口ともなる。

周辺地域の紛争を抑えるだけの陸軍を持つエチオピアに、中継貿易国家として活路を見出そうとするジブチ、これに油田を擁する南スーダンを政治経済的に連結する担保としてジブチに駐留する自衛隊を含む各国軍は存在価値を持ち得る。沖縄が日本の繁栄を担保する安全保障の要石であるのと同じだ。

自衛隊、ジブチに情報要員常駐へ 2014年 07月 26日 09:18 JST ロイター

【ナイロビ共同】日本政府は26日までに、中東・アフリカ地域での国連平和維持活動(PKO)拡大に向け、海賊対処活動を展開するアフリカ東部ジブチの自衛隊拠点にテロ・治安情報の収集を専門とした要員を常駐させる方針を固めた。米軍とも情報面での連携で調整に入った。海賊対処以外の役割を確立することで、海外拠点の長期的確保を目指す。日米関係筋が明らかにした。

 安倍政権は、憲法解釈を変更し集団的自衛権行使を容認。「駆け付け警護」を可能にする武器使用基準緩和を盛り込むなど自衛隊のPKO参加を活発化させる方針で、ジブチをその拠点としたい意向だ。

【共同通信】

フランス植民地帝国の残照

フランスは2011年からコートジボワール、ソマリア南部、リビア、マリ北部、コンゴのルワンダ隣接地、遂には中央アフリカにまで軍事介入せざるを得ず、オランド政権は旧植民地における不釣り合いな負担に悩まされている。

国内ではデクシアの再破綻、BNPパリバに対する米国金融当局の罰金によって金融セクターが弱まり、基盤産業に影響が出てきている。ルノーやPSAプジョー・シトロエンはリストラや政府・外資からの出資受け入れを余儀なくされ、アルストムはGEからの買収提案、シーメンス・三菱重工業からの合弁提案を受けている。

コンゴとルワンダの国境紛争は、2012年11月にルワンダに隣接するコンゴ民主共和国(旧ザイール)の北キヴ州の州都、ゴマが反政府武装組織「3月23日運動」に陥落したことに端を発している。

金融を通じた旧植民地における利権の支配構造を守るためには出張っていかなければならないフランスだが、介入すべき範囲が広がりすぎている。国内の政局も国民戦線の台頭に見られるように、旧植民地からの移民制限を求めるとともに、欧州連合に対する懐疑が広がっている。旧植民地の利権構造を守ろうにも、国内の生産力を支える社会基盤が不安定化しつつある。

コンゴとルワンダが交戦 国境沿いで 2014/6/12 1:57 日経

 コンゴ(旧ザイール)政府の報道官によると、同国軍は11日、東部の北キブ州の国境沿いで隣国のルワンダ軍と交戦した。ロイター通信などが伝えた。コンゴ軍の兵士1人がルワンダ軍に捕らえられたという。

 報道官は「ルワンダ軍が国境を越えてきた」と主張し、「完全な挑発だ」と述べた。コンゴに展開する国連平和維持活動(PKO)部隊の司令官は11日の記者会見で、戦闘があったことを認め、事案を調査する意向を示した。

 コンゴは東部の反政府勢力「3月23日運動(M23)」がルワンダからの支援を受けていると批判。ルワンダは否定している。

(ナイロビ=共同)

南スーダン和平に貢献する中国共産党

中国共産党は、自国の利権が確保されている国と地域では権益擁護のために和平のイニシアティブを採り、利害関係を調整するため、内戦当事者や多国間との協調も行なっている。

今回の南スーダン内戦に際しては、ディンカ族主体の政府側に対して、ヌエル族難民キャンプの移設を説得し、移設資金を提供するとともに、政府軍であるスーダン人民解放軍(SPLA)への武器供与を停止し、硬軟両方の手段を用いている。

また、停戦を監視する東アフリカ諸国の「政府間開発機構(IGAD)」にも資金提供を行なっている。さらに、自国民の安全を考慮して中国石油天然気集団などの従業員を避難させる念の入れようで、万全の体制をもって望んでいる、と分かる。

皮肉にも人道を一切考慮しない国家と党が最も民族対立に伴う虐殺の危機を回避し、紛争拡大を防止しようとしている。国益を維持しようとする姿勢は真っ当なものだろう。対して、ほとんど利害関係を有しない南スーダンへ自衛隊を派遣した先の民主党政権はナイーブだったと云うべきだろう。

いずれにせよ、マグレブからサブサハラの紛争介入に未だ積極的なフランスを除けば、相対的に中共のアフリカでのプレゼンスは経済面に留まらず、外交面でも拡大しつつある。

米国の消極的姿勢を考えれば、旧宗主国との連携、日英(開催合意)、日仏(開始)、日伊(まずは情報保護協定締結交渉)それぞれの2プラス2が意味を持ってくる。また、旧ポルトガル領(アンゴラ、モザンビーク、ギニアビサウ)に関してはODAの攻勢をさらに続けるべきだろう。

焦点:中国が「内政不干渉」の原則転換、アフリカ権益保護強化で 2014年 06月 7日 14:33 JST ロイター

[ジュバ 5日 ロイター] - 中国は南スーダンの石油産業への最大の出資国だが、その投資を脅かす政府軍と反政府勢力との5カ月以上にわたる戦闘を収束させるため、これまでにない外交アプローチに出ている。

その微妙な変化は、エチオピアの首都アディスアベバで数カ月間行われた和平交渉で顕著に表れている。複数の外交官は、中国が常に交渉に関与し、南スーダンの支援国である米国、英国、ノルウェーと協議している様子などに、中国のより積極的な姿勢が見て取れると話す。

戦闘開始から1カ月がたった今年1月23日に最初の停戦合意が成立した時、中国の解暁岩・駐エチオピア大使は各国代表団とともに署名の場でスピーチし、中国の関与を印象付けた。

こうした新しい方針は、中国がアフリカの内政に立ち入らないという従来の政策を放棄したというわけではなく、投資拡大とともに利害関係も増える中で、中国が政策を徐々に変更しつつあることを示している。

アフリカ最大の貿易相手国となった今、中国は経済的利益が増大する他のアフリカ地域にも、その新たなアプローチを広げる圧力に直面する可能性もある。

国際政治リスク分析を専門とするコンサルティング会社「ユーラシア・グループ」のアナリスト、クレア・アレンソン氏は、中国が「こうした国々にかなり重要な資産を有し、それらを守る必要が出てきた」と指摘。「内政不干渉のスタンスは維持したいのはやまやまだろうが、思い通りにはいっていない」と分析する。

今のところ、南スーダンには中国が積極的外交を展開する例外的な状況がある。南スーダンの原油生産がフル稼働した場合、同国からの原油購入は中国の総輸入量の5%に上っていた。また、中国石油天然ガス集団(CNPC)は、ジョイントベンチャーで開発する南スーダンの油田に40%の権益を有している。

原油収入が南スーダンの歳入に占める割合は約98%。米英、ノルウェーは同国の最大の支援国でありながら、原油生産の権益は持っていない。

<平和維持活動>

こうした背景を受け、中国はキール大統領と反政府勢力を率いるマシャール前副大統領の双方に話し合いを要請。 さらに、駐南スーダン大使の馬強氏は双方が衝突した昨年12月15日の直後、政府軍であるスーダン人民解放軍(SPLA)の司令官に対し、武器交渉を中止すると通告した。

東アフリカ諸国の地域機構「政府間開発機構(IGAD)」を中心とした調停に関与した複数の西側高官は、中国が武器売却中止を決断したことは知らなかったとし、政策転換があったのは疑いないと見る。

ある外交関係者は、「中国は明らかに外交を強化しており、今やより積極的で対応も迅速だ」と話す。この関係者は、南スーダンがスーダンから独立した翌年の2012年に起きた両国間の衝突に、中国が政策を転換する最初の兆しがあったという。

15カ月続いた衝突を収束させるには、中国の役割が不可欠と見られていた。この問題で、南スーダンの原油生産はストップし、事態は戦争の瀬戸際にまで達した。

この外交関係者は、「この2年で明らかな進展があった」と語る。

南スーダンの原油生産は現在、政府側と反政府勢力が衝突する前の昨年12月の3分の1の水準で推移し、生産量は1日当たり約16万5000バレル。中国人労働者が避難した油田もある。

こうした状況が中国を動かした。中国は衝突当初から積極的な役割を担うと表明。ただ、その対応がどう変わるのかについてははっきりと示さなかった。

中国のアフリカ特使である鐘建華氏は2月、こうした政策が同国にとって新たなチャレンジだとし、「われわれにとって未知のことなので、物事は常に慎重に進めている。私たちは単に参加するだけでなく、学びもしている」と話した。

中国の新たな動きは他にもある。国連の平和維持活動(PKO)のエルベ・ラドゥス局長は、中国がスーダンのPKO活動に兵士を大規模派遣する計画だと明かす。国連によると、派遣されるのは約850人の歩兵大隊で、中国が同大隊をPKO活動に送るのは初めてとなる。

<直接介入>

南スーダンでは1月の停戦が合意直後に破られ、5月に再び停戦が成立。中国は、この2度目の停戦に違反がないかチェックするIGAD提唱の監視体制にも100万ドル以上拠出している。

馬・駐南スーダン大使は、首都ジュバの大使館で中国の役割についてパソコンを使ってプレゼンテーションしながらこう語る。「南スーダンには大きな利害関係を有していることから、戦闘停止と停戦合意に向けて双方を説得すべく、これまで以上の努力をする必要がある」。

中国による直接的な介入の一例としては、国連が1万5000人規模の避難民キャンプを移設することを、馬大使が南スーダン政府に受け入れさせたことが挙げられる。そこでは、ヌエル族の多くの避難民が洪水の危険に直面していた。

南スーダン政府は当初、移設に反対した上にキャンプを取り壊そうとしていた。しかし、馬大使との協議の結果、中国の国営石油会社がキャンプ新設に約200万ドルを拠出することになり、方針を変更した。

国連のヒルデ・ジョンソン南スーダン担当国連事務総長特別代表は、中国のこうした対応について「非常に大きな助けになった」と話す。

南スーダンの衝突では少なくとも1万人が死亡し、130万人以上が避難を余儀なくされている。戦闘の背景には、キール大統領が属するディンカ族とマシャール前副大統領のヌエル族との民族対立がある。

この対立は、中央アフリカ共和国やコンゴ民主共和国など、既に紛争を抱える周辺地域に新たな衝撃波をもたらした。中国のアプローチは、新たな衝突が難民流出や経済成長の妨げにつながるかもしれないと懸念する周辺諸国からも歓迎されている。

ケニヤのケニヤッタ大統領は、中国の李克強首相が5月にナイロビを訪れた際、「(中国は)政治的、外交的、財政的に大きな資産を有しており、うまく利用すれば、地域の平和と安全を変革させることになる」と持ち上げた。

李首相はアフリカ歴訪中、アフリカ諸国の内政に干渉するつもりはないという中国政府の原則を繰り返したが、一方で支援拡大を約束し、新たな開発計画の契約にも署名した。

中国が外交的に積極的になれば、これまで治安維持で欧米に依存してきたアフリカに、政治的な釣り合いが生まれると歓迎する声も一部にはある。

キール大統領派の部隊を支援するために南スーダンに部隊を派遣し、西側から非難を受けたウガンダ。その当局者は「中国がアフリカに関与している今、西側は中国の助けを借りてわれわれを人質に取ることはもはやできない」と話す。

南スーダンのベンジャミン外相は、中国がアフリカでけん引力を増していると認め、その背景として国連安全保障理事会における中国のアフリカ支援があると指摘。

「これにより、中国がアフリカで尊敬を得ている。そして、彼らが私たちのもとに来れば、こちらもその話を聞こうとする」と、そのつながりを強調した。

(Drazen Jorgic記者、翻訳:橋本俊樹、編集:野村宏之)

サブサハラにおける日中対決は続く

2014年5月6日のエントリーの続報。

李克強首相が今月5日、エチオピア首都アディスアベバにあるアフリカ連合本部で創設を表明した「アフリカ共通成長基金」が、中国人民銀行とアフリカ開発銀行の共同出資20億ドルで正式合意した。既存のクレジットライン、中国アフリカ開発基金とは別途となるようだ。

北東アジアから東南アジアの政治的対立に隠れて目立たないが、ブラックアフリカ(サブサハラ)でも両国はインフラ輸出と資源・エネルギー確保を目指してぶつかり合っている。

我が国は、マグレブからサブサハラにかけて出兵を続けるフランスと共同歩調を取りつつ、彼らの権益を分配してもらうべきだろう。TICAD V(第5回アフリカ開発会議)の第1回閣僚級フォローアップ会合後に、岸田外相がフランス訪問したのはあながち偶然ではない、と思う。

中国人民銀とアフリカ開銀、アフリカ開発目指し基金設立へ 2014年 05月 23日 14:40 JST ロイター

[北京 22日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)とアフリカ開発銀行(AFDB)グループは22日、20億ドルを共同出資し「アフリカ共通成長基金」を設立することで合意した。人民銀行がウェブサイトに声明を発表した。

基金は、アフリカのインフラ整備や工業開発を支援するため、政府または非政府の保証を受けたプロジェクトに共同出資するという。

声明は、基金設立により、アフリカの長期的な発展を支援するうえで、中国とアフリカの経済関係がますます強化されると述べた。

分断線上に立つナイジェリア

アフリカ大陸での摩擦と紛争の多くは、マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰)の分断線上で起きている。

マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰含む)との識字率の向上と出産率の低下のスピードに時間的な格差が存在することが、これら各地の革命・内戦など政治的混乱の背景となっている。

先んじて識字率の向上と出産率の低下を受けたマグレブで“アラブの春”が起きた。その近因はコモディティのインフレと人口の多い若年層の失業にあり、その遠因はリーマン・ショック以降の米国のドル増刷にあった。オバマ政権は大国としての責務を軽んじて、リビアもシリアも前面に立つのは英仏だった。

フランスに至っては2011年からコートジボワール、ソマリア南部、リビア、マリ北部、コンゴのルワンダ隣接地、遂には中央アフリカにまで軍事介入せざるを得ず、オランド政権は旧植民地における不釣り合いな負担に悩まされている。

アラブの春の波及がこの軍事介入の背景にあるのだが、その背景のさらに根底にはオランド政権のブレーンとなっているエマニュエル・トッドが提唱する“移行期の危機”が存在した。識字率向上と新興勢力の政治的台頭と受胎調整が進むことによって、社会構造が変化したアラブ・中東地域で革命と混乱が起きたのだ。

“移行期の危機”とは、エマニュエル・トッドの云うところでは、伝統と習慣からの脱却を促すと同時に、心理的な当惑と政治的混乱を産み出す。1970年代にオイルマネーによる経済的発展と上からの政治的改革を進めていたパーレビ朝のイランを打倒したイスラム革命が典型的な例だ。

これからはブラックアフリカでも、経済的発展に先んじた地域から“移行期の危機”が起こり、心理的な当惑と政治的混乱の時代が始まって行く。

そのためにオイルマネーで潤い、アフリカ大陸最大の人口を抱え、北部にムスリム、南部にキリスト教及び土着信仰と分かれるナイジェリアでイスラム教過激派のテロが起きているのだ。

ナイジェリア拉致、過激派が女子生徒と拘束メンバーの交換要求 2014年 05月 13日 07:34 JST ロイター

[マイドゥグリ(ナイジェリア) 12日 ロイター] - ナイジェリア北東部で先月、女子生徒200人以上がイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」に拉致された事件で、同組織のリーダーが、当局に拘束されているメンバーとの交換をビデオ映像で要求した。

ビデオはユーチューブに投稿されたもので、ベールをかぶった少女約100人が、祈りをささげている様子も映っている。撮影場所は不明。

イスラム国家の樹立を求めるボコ・ハラムは4月14日、同国北東部チボクの学校で、試験を受けていた女子生徒276人を拘束。逃げることのできた生徒もいたが、約200人が行方不明のままとなっている。

ナイジェリア政府当局者は、映像が公開されたことを受け、「政府は少女らの解放に向け、すべての選択肢を検討している」と述べた。

二度目の停戦合意と国連南スーダン派遣団

昨年の12月15日のクーデター未遂により始まったディンカ(南スーダン政府側)とヌエル(反乱側)両民族による南スーダン内戦は、今年1月23日にエチオピアで停戦合意が結ばれたものの、なし崩しに戦闘が続き、石油利権分配などの和平交渉は行われることはなかった。3月に入ってから戦線は膠着状態に陥り、内戦の焦点は支配地域における両民族間の非人道的な行為の応酬や南スーダン政府の内紛などに移っていた。

そして、ここで再度の停戦合意である。国連南スーダン派遣団(UNMISS)は両勢力を非難していることもあり、今年7月末までのミッションを以って撤退する可能性が出てきた。南スーダン政府はPKO宿営地に難民を保護していることを反乱勢力を囲っていると見ているため、ミッションの継続を望まないだろう。我が国のPKO派遣の根拠法では現地政府の承認がなければ、派遣継続は不可能であり、前の民主党政権が主導した南スーダン派遣は終了する、と考えるのが妥当だ。

停戦合意そのものは、政府軍(SPLA)兵士への給料遅配を起こし、大臣を更迭している政府の弱体化に起因していると思われるが、UNMISSの非難が停戦合意の露払いだったとすれば、ミッションの終了も織り込み済みで、撤退後に内戦激化や人道上の危機が深刻化する怖れもある。

南スーダン、停戦合意 2014年 05月 10日 11:06 JST ロイター

【ナイロビ共同】事実上の内戦状態にある南スーダンのキール大統領は9日、反政府勢力トップのマシャール前副大統領とエチオピアで会談し、あらためて停戦協定に署名した。ロイター通信などが伝えた。協定は双方が署名から24時間以内に戦闘を停止するよう求めている。

 政府軍とマシャール派の間で昨年12月に戦闘が始まって以降、初めてのトップ同士による直接会談で停戦合意が実現し、約5カ月にわたる南スーダンの混乱が収束に向かう可能性が出てきた。

 ただ、今年1月の停戦合意後も油田地帯の北部ユニティ州などで攻防が激化した。今回の停戦後に同様の事態が避けられるかは不透明。

【共同通信】


南スーダンの戦闘、政府・反政府側の双方に人道に対する罪=国連 2014年 05月 9日 17:09 JST ロイター

[国連 8日 ロイター] - 国連南スーダン派遣団(UNMISS)は8日、南スーダンで約5カ月にわたり続く戦闘について、政府と反政府勢力の双方が人道に対する罪を犯していると非難した。

UNMISSは62ページにわたる報告書を発表し、「病院、教会、モスク、国連施設が攻撃を受けている」と指摘。殺人、レイプ、強制失踪、拘束などの人道に対する罪があったと信じるだけの合理的な根拠があるとした。

同派遣団は民間人の犠牲者数について、正確な数は確認されていないものの、数千人に上る可能性が高いとしている。

南スーダンでは昨年12月、キール大統領を支援する部隊と解任されたマシャール前副大統領を支持する兵士らの間で戦闘が発生。それ以来、大統領派のディンカ族と前副大統領派のヌエル族の対立が激しさを増している。

ブラックアフリカで援助額をレイズする日中外交

岸田外相はデンマーク~カメルーン~フランスを歴訪し、カメルーンではTICAD V(第5回アフリカ開発会議)の第1回閣僚級フォローアップ会合に出席する。一方、中共は李克強首相がエチオピア~ナイジェリア~アンゴラ~ケニアを歴訪し、世界経済フォーラム・アフリカサミット全体会議ほかに出席する。

フランスが介入するマリ北部と中央アフリカの紛争、独立間もない南スーダンで起きている内戦などアフリカでの武力衝突と貧困・飢餓は絶えないが、一方でブラックアフリカ全体の2000年代の平均成長率は約5%だった。中共は資源エネルギー、市場、移民先、国際的発言力の確保を目論んで、ブラックアフリカでのプレゼンスを高めており、廉価な中国製品と支那人の流入はとどまるところを知らない。

一方で停滞してきたTICAD含む我が国のブラックアフリカ進出は互いの援助額の釣り上げを見る限り、拮抗状態に持って行くにはまだ遠い。

外相、3兆円支援「着実に実施」 2014年 05月 4日 19:46 JST ロイター

【ヤウンデ共同】日本が国連や世界銀行と共催するアフリカ開発会議(TICAD)閣僚級フォローアップ会合が4日(日本時間同)、アフリカ中部カメルーンの首都ヤウンデで開かれた。共同議長の岸田文雄外相は演説で、2013年から5年間で最大約3兆2千億円の資金を官民で拠出する支援策を着実に実施する考えを強調した。

 昨年6月の第5回TICADで安倍晋三首相が表明した支援策の取り組み状況を説明し、履行への決意を示すことで、日本に対する信頼感を高めるのが狙い。アフリカへの200億ドル(約2兆400億円)の融資を打ち出している中国に対抗する思惑もある。

【共同通信】


中国李首相 習近平主席に“対抗” アフリカ4カ国歴訪に出発 2014.05.05 ZAKZAK

 【北京=川越一】中国の李克強首相は4日、エチオピア、ナイジェリア、アンゴラ、ケニアのアフリカ4カ国訪問に向け、北京を出発した。李氏のアフリカ訪問は昨年3月の首相就任以来、初めて。経済政策の主導権を習近平国家主席に奪われつつある李氏が、独自色を打ち出せるか注目される。

 李氏は最初の訪問国エチオピアでは、中国の援助により建設されたアフリカ連合(AU)本部を、中国の首相として初めて訪れる。ナイジェリアでは、世界経済フォーラム(WEF)アフリカサミット全体会議に出席し、中国とアフリカの互恵協力関係の強化や、共同発展をテーマに演説する予定だ。また、訪問先の各国で首脳と会談する。

 今回の李氏のアフリカ訪問について、中国外務省は、1963年末から64年初めにかけて、周恩来元首相が中国の国家指導者としてアフリカを初めて公式訪問してから50年の節目に当たるとして、その重要性を強調している。

 アフリカ諸国との貿易や投資の拡大が最大のテーマとなるが、中国では昨年末、習氏が内政や金融、司法など各分野の総合改革を進めるために新設された「全面改革指導小組」の組長に就任。本来、李氏が担うべき経済分野の実務にまで手を伸ばそうとしている。アフリカ政策でも、李氏が「改革」を断行できる余地は少ないとみられる。

 資源確保や新興国陣営の結束強化のために、経済力を利用してアフリカ諸国の取り込みを目指す中国に対しては、欧米諸国はもとより、アフリカ諸国の間でも「新植民地主義」との批判が絶えない。今回も中国が大規模な支援策を打ち出せば、批判が再燃する可能性が強い。

 中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報によると、李氏はアフリカのメディアに対し、「多くのアフリカ諸国と同様、中国はかつて外国に侵略され、植民地支配を受けた。『自分がされたくないことは、他者にしない』というのは、中国文明における重要な考えだ」と強調したという。

 中国は、今年1月に安倍晋三首相がエチオピアなどアフリカ3カ国を訪問し、同地域への積極的な関与を表明した日本の動きにも神経をとがらせており、「新植民地主義」を否定する過程で歴史問題を持ち出し、対日批判を展開することが懸念される。


中国、アフリカに120億ドル以上の追加支援を表明=新華社 2014年 05月 5日 21:40 JST ロイター

[北京 5日 ロイター] - 新華社によると、中国の李克強首相は5日、アフリカに対する総額120億ドル以上の追加支援を発表した。また、高速鉄道の開発に向けた技術協力も表明した。

李首相はエチオピアの首都アディスアベバのアフリカ連合本部で演説を行い、新たな支援を明らかにした。

新華社によると、中国はアフリカに対するクレジットラインを100億ドル、中国アフリカ開発基金を20億ドル、それぞれ増額する。同基金はこの結果、50億ドル規模となった。支援の時期について詳細は明らかになっていない。

李首相はまた、アフリカ諸国の首都を高速鉄道ですべてつなげるという理想を追求するために、中国はアフリカと協力する用意があると語った。

また、野生生物の保護のために1億ドルの援助を実施するとした。

李首相によるアフリカ訪問は昨年の首相就任以来初めて。

事実上、初の集団的自衛権発動

安部首相はさる1月9日から15日までオマーン~コートジボワール~モザンビーク~エチオピアを歴訪した。

その3日後の1月18日には、ソマリア沖の海賊に対する多国籍軍(第151合同任務部隊=CTF-151)に参加している海自の護衛艦「さみだれ」とP-3Cの情報提供に基づき、フランス海軍艦艇が海賊を拘束している。これは第2次安倍政権になってから、もしくは自衛隊創立以降、初の集団的自衛権が事実上、発動された事案ではないか、と思われる。

護衛艦「さみだれ」がソマリア沖アデン湾で海賊対処活動を実施…多国籍部隊傘下に入って初 2014年01月22日(水) 11時45分 レスポンス

防衛省は、派遣海賊対処行動水上部隊がソマリア沖アデン湾で海賊船に対応したと発表した。

1月18日午前3時07分(日本時間)頃、アデン湾東部を航行中の民間船舶が、ダウ船と小型船に襲撃されているとの情報を受け、護衛活動中の護衛艦「さみだれ」が搭載ヘリを発艦し現場に急行させた。

ヘリは、海賊船と思われる不審なダウ船と曳航されている小型船を発見、ダウ船の動向監視を実施し、ソマリア沖の海賊に対処している多国籍海賊対処部隊である「CTF151」の司令部に情報を提供した。

また、アデン湾を警戒監視中の海上自衛隊P-3Cがダウ船の動向監視を実施し、CTF151司令部に情報を提供した。その後、同司令部で調整した結果、現場海域に向け航行中のフランス艦艇が搭載ヘリを発艦、この艦艇が対象のダウ船に対して立入検査を実施して、その際、海賊らしいソマリア人5人を拘束した模様。

ダウ船自体はインド船籍で、この海賊に占拠されており、乗員は無事解放された。自衛隊の護衛艦、P-3Cの活動によって、今回ソマリア人の海賊に対して有効な措置が取れたとしている。

ソマリア沖アデン湾の海賊対策活動で、海上自衛隊の護衛艦が昨年7月からCTF151の傘下で活動を開始した中で、初めて実際に海賊に対しての対処した行動となった。
《編集部》

モザンビークにおける日中のエネルギー争奪戦

“対中封じ込め”を考慮に入れると、旧ポルトガル領のアンゴラ、モザンビーク、ギニアビサウなどに絞って、ODAなどの攻勢を掛けるのが良いだろう。

ポルトガルは、1975年のカーネーション革命によって、マカオを除く全植民地を一遍に喪失した。

アフリカに植民していたポルトガル系(レトルナードス)が帰国して、労働需給が壊れ失業率が上昇した上に、石油など天然資源の豊富なポルトガル領西アフリカ(アンゴラ)・ポルトガル領東アフリカ(モザンビーク)といった領域植民地と、中継貿易拠点かもしくはオフショア金融の拠点になりうるポルトガル領ギニア(ギニアビサウ)・マカオ・ゴア・東ティモールなどを自国のために活用できなかった。

冷戦終結後は中共が旧ポルトガル領の利権に食い込み、2006年時点の原油輸入量ではアンゴラからの輸入が1位となっていた。2013年現在では、スーダンの南北分裂、リビア革命、イランへの経済制裁があり、下記にはない反米政権の続くベネズエラからの輸入を増やしているだろうが、それでもアンゴラを中共から引き剥がすこと、これを我が国の外交目標に据えられれば、TICADを“対中封じ込め”に連動させることが出来る。

と、2013年5月29日のエントリーで書いた。ポルトガルの没落は、2011年4月2日のエントリーに詳しい。

外務省のプレスリリースを読むと、三井物産と米国アナダルコとモザンビーク国営石油会社(ENH)共同開発のLNGを念頭に置いたガス複合式火力発電所を首都マプトにつくる一般アンタイドのODA供与がなされる。第5回アフリカ開発会議(TICADV)以降の外交成果として特筆すべき案件になるだろう。

中国CNPC、伊ENIのモザンビーク資産取得へ-42億ドル 2013/03/14 19:31 JST ブルームバーグ

3月14日(ブルームバーグ):中国石油天然ガス集団(CNPC)は14日、イタリア最大の石油会社ENIの東アフリカ子会社の株式28.57%を42億ドル(約4050億円)で取得すると発表した。

中国最大の産油会社CNPCのウェブサイトによれば、この株式取得により同社はENIがモザンビークに持つ資産の20%を間接的に保有する。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、今回の出資はアジア企業が関与する資産取得としては今年これまで発表されたうちで最大。

CLSAのアジア石油・ガス調査責任者サイモン・パウエル氏は「モザンビークの液化天然ガス(LNG)プロジェクトに出資する中国勢が現れるのは時間の問題だった。アジアの顧客にとって、東アフリカは好位置にある」と述べた。


三井物産、モザンビーク公社と連携 天然ガス関連産業を創出 2013/10/4 23:40 日本経済新聞 電子版

三井物産はモザンビーク国営石油会社(ENH)と天然ガス関連産業の創出に向け幅広く連携する。2018年にも本格生産が始まる同国産ガスを活用し、火力発電所や化学プラントなどを共同で事業化する可能性を探る。

港湾などインフラ整備での協業も検討する。

同国の産業基盤づくりに携わり政府との協力関係を強化、今後の事業展開を有利に進める狙いだ。三井物産とENHは米アナダルコとともに2014年中にモザンビーク沖の巨大ガス田の共同開発に着手し、2018年から天然ガス生産を始める計画を明らかにしている。

同国政府はガスの輸出で外貨を稼ぎつつ、ガスを原料に使う石油化学産業を育成したり電力など社会インフラを整備する方針。

こうしたエネルギー関連の全事業の立ち上げを担うのが国策会社のENH。三井物産はガスの権益を保有する強みを生かし、ENHと強固な関係を築けば、今後急成長が期待できる同国で幅広い事業展開が可能になると見ている。

三井物産とENHはまず、天然ガスを原料に使うメタノール製造プラント、肥料・アンモニア製造プラント、軽油など石油代替え燃料(GTL) の製造プラントの事業化に向けて協議を始める。それぞれガスと同時期の生産開始をめざす。

ガス火力発電所や港湾設備、ガスパイプラインなど社会インフラの共同建設・運営についても検討する。


モザンビークに対する円借款に関する書簡の交換 平成26年1月12日 外務省

1 本12日(現地時間同日),モザンビーク共和国の首都マプト市において,現在同国を訪問中の安倍晋三内閣総理大臣とアルマンド・エミリオ・ゲブーザ大統領の立ち会いの下,我が方橋本栄治駐モザンビーク大使とオルデミーロ・バロイ外務協力大臣(Mr. Oldemiro BALOI, Minister of Foreign Affairs and Cooperation of the Republic of Mozambique)との間で,「マプト・ガス複合式火力発電所整備計画」(事業地図(PDF))につき172億6,900万円を限度とする円借款に関する書簡の交換が行われました。

2 対象案件の概要

 モザンビークでは,近年の順調な経済成長によって,慢性的に電力が不足する見込みです。本事業は,モザンビークの首都マプト市において新規ガス複合式火力発電所を建設することにより,同国南部地域における安定的な電力供給の実現を図り,電力不足の緩和及び経済の成長に寄与することを目的としています。

3 供与条件
(1)金利(無利子近似条件を適用):年0.01%
(2)償還期間:40年(10年の据置期間を含む)
(3)調達条件:一般アンタイド

4 我が国は,2013年6月に開催された第5回アフリカ開発会議(TICADV)において,「インフラ整備への6,500億円の公的資金の投入」及び「2,000億円の低炭素エネルギー支援」を表明しており,この協力は,これらの公約を具体化するものです。

(参考)
モザンビーク共和国はアフリカ東岸に位置し,面積約79.9万平方キロメートルを有し,人口は約2,392万人(世銀,2011年),一人当たりGNI(国民総所得)は510米ドル(世銀,2012年)。


ちなみに、こちらはアンゴラの対岸にあるマダカスカルにおけるニッケル商業生産開始のブルームバーグ電。

マダガスカルのニッケル事業が商業生産に、住商など参加-世界最大級 2014/01/23 15:46 JST ブルームバーグ

1月23日(ブルームバーグ):住友商事 は23日、資本参加するマダガスカルでのニッケル生産事業の操業度が7割に達し、商業生産を開始したと発表した。2015年1-3月期には操業度を9割まで高める計画で、事業全体で同年中の黒字化を見込む。

カナダの資源会社シェリット・インターナショナル が4割を出資して主導し、韓国鉱物資源公社(コレス )なども参加するアンバトビー・プロジェクト。住商の出資比率は27.5%。このほど生産プラントでの鉱石処理量が30日間平均でフル生産時の7割に到達したという。

同事業はニッケル鉱石の採掘から地金生産までを手掛ける世界最大級の一貫プロジェクト。年間生産能力はニッケル地金で6万トンと世界需要の約4%に相当する。住商はニッケル地金を日本と欧州を中心にステンレスメーカーなどに販売する。

当初の操業コストは1ポンド当たり6~8ドル。操業度を9割まで高めた際には4~6ドルまでの低下を見込む。ロンドン金属取引所(LME)のニッケル地金(3カ月物)の価格は現在、1ポンド当たり6.7ドル程度で推移している。

住商は05年8月に同事業に参加。07年8月から建設着工し、当初は13年初めのフル生産を目指していたが、建設期間が長引いた。13年12月末時点のプロジェクト全体の総資金調達額は73億ドル。

ブラックアフリカで交錯する日中外交

安倍首相のコートジボワール~モザンビーク~エチオピア歴訪と同時期に、中共の王毅外相がセネガル~ガーナ~ジブチ~エチオピアを歴訪している。

コートジボワールは、2011年4月9日のエントリー2011年4月12日のエントリーで取り上げた。

モザンビークについては、旧ポルトガル領の一角として2013年5月29日のエントリーで取り上げた。液化天然ガス(LNG)開発と、ブラジルの「セラード」に似た穀物生産拠点の「プロサバンナ」開発が二大プロジェクトだ。

そしてエチオピアは、アフリカの角にある失敗国家ソマリア、自衛隊初の恒久的基地のあるジブチ(2011年5月31日のエントリー2012年7月4日のエントリー参照)、現在内戦状態にある南スーダンのすべてに国境を接するこの地域の一大陸軍国である。

安倍首相と中共の王毅外相の訪問国が隣接していたり、重複しているので、まさしく日中対決がブラックアフリカでも本格化し始めたことが分かる。

インフラ整備700億円=資源開発へ協力-日・モザンビーク首脳 2014/01/12-20:05 時事ドットコム

 【マプト時事】安倍晋三首相は12日午前(日本時間同日午後)、アフリカ南東部のモザンビークの首都マプトで、ゲブザ大統領と会談した。終了後、同国の天然ガス・石炭開発に向けた官民協力強化を柱とする共同声明を発表。首相はインフラ整備を中心に今後5年間で約700億円の政府開発援助(ODA)を供与し、資源開発分野で300人以上の人材育成を行うと表明した。

 首相は会談で「2国間で幅広い互恵的な友情パートナーシップを構築したい」と強調し、支援策を説明。大統領は「目指す方向は同じだ」と賛意を示した。モザンビークは天然資源が豊富で、「世界で最も成長が期待される国」(日本外務省)とも言われる。資源開発には日本企業も参画しており、政府として企業進出や同国の成長を後押しする狙いがある。

安保理決議1674「保護する責任」の危機

南スーダン独立のために戦い、正式な政府へと移行したスーダン人民解放運動(SPLM)の石油利権の分配を巡る対立がそのまま、スーダン人民解放軍(SPLA)=正規軍の分裂闘争、内戦へと発展した。国内外難民の大量発生(すでに8万人規模と推測される。これはシリア内戦が約1年間で達成した数字)、そして部族間の虐殺の危機が迫っている。

安保理決議1996に基づく、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)は、増派を余儀なくされる。加えてスーダンのダルフール、スーダンと南スーダンの国境未確定地域のアビエイにも国連は関与している。

ジョングレイ州の州都で、SPLAの反乱勢力及び呼応した民兵に包囲された韓国のPKO部隊と同じように、そこから200km先にある首都ジュバの陸自PKO部隊も他国(インド、バングラデシュ、ルワンダ、カンボジア)のPKO部隊とともに大量の難民を抱えたまま、包囲された場合、ウガンダのエンテベ空港までの陸路しか兵站補給路及び脱出路はない。

ブラックアフリカの戦争の多くは、攻勢発起点から終末点まで障害となる拠点が少なく、テクニカル(トヨタなどのピックアップを武装化した車両)で走破して、一気に戦線が動く。ただし、世界最大の湿地帯スッドがある国土では侵攻路は限られる。陸自の不安要素である兵站は、SPLAの反乱勢力にとっても同じで、乾季のうちに攻勢を終わらせなければ、戦線は膠着するだろう。そもそも陸自は、道路整備のために派遣されているのだから。

ともあれ雨季の陸路(旧軍としてはインパール作戦)とマラリア感染(征台の役)は体験してみなければわからないだろう。派遣検討時からこの兵站路が問題視されていたが、この派遣を強行したのは民主党政権だった。今後の事態推移がどうあれ、彼らに現在の政権と与党を非難する資格はない。

短期的な原油輸出の停止で最大の被害を被るのは最大の利権(特に南スーダン~スーダンへのパイプライン)を保持する中共ではある。中長期的には、南スーダン~ケニアへのパイプラインが建設されるだろうが、ここでは米中がつばぜり合いを繰り広げている。

内戦終結には、石油利権分配の合意が不可欠だが、ともあれ虐殺の回避が喫緊の課題となっている。つまり人道上の危機が迫っている。それは、安保理決議1674「保護する責任」の危機でもある。誰もが、この決議の契機となったスレブレニツァとルワンダを想い起こし、シリアの現状に想いを馳せるだろう。

南スーダンの反政府勢力、油田地帯の州都を掌握 2013年 12月 23日 10:52 JST ロイター

南スーダン、3カ所に集団墓地 国連発表、75遺体の情報も 2013.12.25 00:45 MSN産経

 国連のピレイ人権高等弁務官は24日、民族対立による戦闘が続く南スーダンの少なくとも3カ所で、犠牲者を埋葬した集団墓地が見つかったと発表した。

 AP通信によると、このうち油田地帯のユニティ州ベンティーウでは集団墓地などから、最大民族ディンカ主体のスーダン人民解放軍(SPLA)のメンバーとみられる34遺体が見つかった。遺体の数は約75人との情報もある。

 ピレイ氏は「司法手続きのない大量処刑や民族的背景に基づく個人への攻撃などが、ここ数日伝えられている」と懸念を表明した。(共同)


安保理、南スーダンPKO増強決議を採択 1万4千人態勢に 2013.12.25 09:01 MSN産経

 【ニューヨーク=黒沢潤】国連安全保障理事会は24日、民族対立に伴う南スーダンの治安情勢悪化を受け、平和維持活動(PKO)部隊の南スーダン派遣団(UNMISS)を大幅に増強する決議案を全会一致で採択した。約7900人の軍事・警察要員を5923人増やし約1万3800人態勢とする。

 決議採択は潘基文事務総長の23日の勧告を受けたもの。決議は「特定の民族に対する暴力」を厳しく非難するとともに、有力民族ディンカ人のキール大統領と、対立するヌエル人のマシャール前副大統領に「迅速な対話の開始」も要求した。

 潘事務総長は決議採択後、「(独立して間もない)若い国家を飲み込む暴力を正当化できるものは何もない」と強調。また、「(要員を)増強しても、住民一人一人を守ることはできない」とも述べ、事態解決には当事者間の歩み寄りが必要不可欠との考えを示した。

 一方、スーダンの国連代表は「過去の紛争の地獄にまた戻りたくない。(戦闘)地域の安定を確保するため、南スーダン政府はできる限りのことをする」と決意表明した。


南スーダン、死者数千人の可能性も 大統領、要衝の州都奪還と表明 2013.12.25 16:19 MSN産経

 南スーダンのキール大統領は24日、対立するマシャール前副大統領の支持派に掌握された要衝の東部ジョングレイ州の州都ボルを政府軍が奪還したと表明した。ロイター通信などが伝えた。英BBC放送などによると、国連当局者は24日、首都ジュバから地方に広がった一連の戦闘による死者が数千人に上る可能性があると語った。

 政府軍によると、州都ボルは大規模な戦闘の末に奪還した。人的被害の程度は不明。マシャール氏側はコメントしていない。一部で戦闘が続いているとの情報もある。

 ボルにある国連平和維持活動(PKO)の拠点には韓国軍が宿営地を置いており、韓国軍合同参謀本部によると24日、宿営地近くに迫撃砲弾が着弾したという。ボルは首都ジュバの北約200キロ。政府軍は、マシャール派が掌握した油田地帯の北部ユニティ州の州都ベンティウも軍事力で奪還する方針を示している。油田がある北東部の上ナイル州でも戦闘が拡大しているとの情報がある。(共同)


さて、2013年9月13日のエントリーでは、シリアの人道危機に対する内政干渉の是非について、ふたつの例を挙げている。

国際社会が非人道的な行為を行っている主権国家にまったく内政干渉できないのか。本来、戦争は国益の観点から行われる訳だが、人道の観点から行われる場合もあるのだ。

ニュルンベルク裁判でホロコーストに適用された罪状は人道に対する罪だった。これが遡及法であった問題は措くとして、これ以降、ジェノサイドを行った国に武力行使が可能になった。スーダンのダルフール紛争ではジェノサイドか否かの認定を巡って米中のつばぜり合いがあった。

さらに転機になったのが1994年のルワンダ虐殺と1995年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争におけるスレブレニツァの虐殺だった。この虐殺いずれもPKO・PKFに従事していたベルギー軍(ルワンダ虐殺)、オランダ軍(スレブレニツァの虐殺)ともに寡兵のため、眼前で行われる虐殺を防ぐことが出来なかった。

この反省に基づいて、ルワンダのPKFに司令官ロメオ・ダレール中将を送っていたカナダの提唱により、新しい概念「保護する責任」がつくられた。一言で云えば、主権国家が国民を保護する責任を果たせない場合は国際社会がその任に当たる。安保理決議1674によって国際法として広く認められることとなった。

これで、ジェノサイドや民族浄化が今まさに行われている段階でも武力行使が可能になった。安保理決議1973によるリビア内戦への軍事介入もこれが援用されたものであった。

米英仏伊とアラブ連合(特にフランス)が、人道危機とこの決議を名目にして、リビアの暫定政権側に就き、露中の支持するカダフィ政権を打倒してしまったために、シリア内戦の人道危機は半ば放置される結果になった。そして、今また南スーダンのディンカとヌエルふたつの部族抗争による虐殺の応酬が散見され始めている。

2012年6月22日のエントリーでも触れているが、国連シリア監視団(UNSMIS)は、要員約300人程度に過ぎなかった。

ルワンダ内戦の停戦合意で派遣された国際連合ルワンダ支援団(UNAMIR)の要員は約2500名。司令官だったロメオ・ダレール中将は虐殺準備の情報をつかみ、部隊の増強か武器の押収を提案するが、権限が与えられないまま、虐殺が始まり、虐殺の激化でむしろ部隊の規模は10分の1に縮小される。彼は事実上更迭されたあと、自責の念に駆られアルコールや薬物に溺れて自殺未遂に及んでいる。

ルワンダ虐殺が収拾したのは、2ヶ月後、フランス軍中心の部隊増強と反政府勢力だった現在の政権与党・ルワンダ愛国戦線が攻勢をかけた結果だった。

ボスニア・ヘルツェゴビナでは、クロアチア人とセルビア人とボシュニャク人(ムスリム人)の三つ巴で内戦が行われた。母国からの支援を受けた両勢力に比べてムスリム人の勢力圏は分断されて、いくつかの街も包囲され孤立した。

国際連合保護軍のオランダ部隊(当初600人のちに400人規模)が駐屯、安全地帯に指定される代わりに武装放棄させられたムスリム人の街スレブレニツァは1995年、セルビア人勢力のスルプスカ共和国軍が攻略して、住民を虐殺した。

このふたつの虐殺は、国連の権威を以てしても、充分な権限の委任(マンデート)と大規模な地上軍部隊の派遣がなければ、結局虐殺は防げない、という教訓を残している。

参考URL:
【図解】南スーダンの主要民族 2013年12月24日 10:41 AFPBB News

「諸人はもうそこまでこぞってるんだよ」

韓国のPKO部隊からの要請で陸自のPKO部隊が弾丸提供、と。イベント中で忙しい身には、実に微笑ましいニュースですね。「AK47もろびとこぞりて掲げれば弾を借りぬるクリスマスかな」

南スーダンへのPKO派遣は民主党政権下で決定されているのは、以前のエントリーの通り。カラシニコフ氏が亡くなったのも何かの機縁であろうか、と。第2次安倍政権は、武器供与の既成事実として「奇貨を寄越せ」と云われたのでクリスマスプレゼント(陛下の下賜品でも可)をしたに過ぎない。しかもインド洋における後方支援での燃料供与ではなくて、最前線における実弾供与という機会を彼ら韓国が作ったのだ。もちろん彼らが我が国に撃ち込む弾丸を寄越せ、という斜め上も今後はありうるだろうが。

M・カラシニコフ氏死去、自動小銃AK47を設計 2013年 12月 24日 11:25 JST ロイター

「銃弾不足していない」と韓国、批判に配慮か 「予備量確保で借りただけ」 2013.12.24 12:47 MSN産経

 治安情勢が悪化している南スーダンで、国連平和維持活動(PKO)で展開中の韓国軍に銃弾1万発を日本が提供したことに関し、韓国国防省報道官は24日、「予備量を確保するため臨時で借りたものだ。(銃弾は)不足していない」と語った。

 日本側の説明では、施設を警備する韓国軍に銃弾が不足し、提供がなければ避難民の生命に危険が及ぶ可能性が高いと国連が判断、日本に提供を要請。日本は「緊急の必要性・人道性が極めて高い」とする官房長官談話を出している。韓国国防省の説明は、この状況と矛盾する。

 韓国では、日本の自衛隊の活動領域拡大に批判的な声が強く、韓国軍が必要な銃弾を準備せず自衛隊から提供を受けたことで政府批判が起きる可能性もある。報道官の発言はこうした批判をかわす目的もありそうだ。(共同)


銃弾提供「韓国から要請あった」 菅長官、韓国報道官発言に反論 2013.12.24 14:56 MSN産経

 菅義偉官房長官は24日の記者会見で、南スーダンに国連平和維持活動(PKO)で展開する韓国軍への銃弾提供をめぐり韓国国防省報道官が「(銃弾は)不足していない」との認識を示したことに反論した。

 「日本政府には国連、韓国から要請があった。それが全ての事実だ」と述べた。

 銃弾提供後、国連から日本政府に謝意が示され、現地の韓国軍からも自衛隊に謝意の表明があったことも明らかにした。

 南スーダン情勢については「予断を許さない状況だ。十分に自衛隊員の安全を確保しながら活動していく」と強調した

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