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ジブチの自衛隊基地開設とTICADの停滞

ジブチは、エリトリアとソマリア、エチオピアに囲まれ、対岸にイエメンを望む紅海の出入り口、アデン湾に面した港湾を持つ海洋戦略上の要衝である。紛争多発地帯に浮かぶ孤島のような存在だ。エリトリア独立後、内陸国となったエチオピアにとっては唯一の海の出口ともなる。

ジブチはまた旧フランス領ソマリアであった経緯から、フランス軍が独立後も駐留しており、対テロ戦争及びソマリア沖の海賊対策のため、有志連合による第150合同任務部隊の拠点ともなっている。自衛隊が、ジブチに創設以来初の恒久的な海外基地を設けるのもその一環である。

自衛隊初の「海外基地」、海賊対策でジブチに 2011年5月28日14時37分 読売新聞

 政府は、アフリカ東部のジブチに、自衛隊初の本格的な海外活動拠点を6月1日に開設する。

 ソマリア沖で実施中の海賊対策の強化が当面の目的で、今後は中東・アフリカ地域で行う自衛隊の国際貢献の拠点とする方針だ。航空機の駐機場や整備用格納庫など、ほぼ恒久的な施設を保有し、自衛隊にとって事実上初めての“海外駐留基地”となる。米国はテロ対策などで同地域を重視しており、日米同盟の強化につなげる狙いもある。

 ジブチは、ソマリア沖のアデン湾に面し、アラブ諸国とアフリカ諸国の間に位置する。自衛隊が現在行う海賊対策の警戒・監視活動の拠点となっている。

 ただ、自衛隊は現在、首都ジブチ市にある米軍基地に約2年間間借りしており、今後も活動の長期化が予想されることから、政府は、自前の拠点が必要だと判断した。


中曽根外務大臣とユスフ・ジブチ共和国外務・国際協力大臣の会談について 平成21年4月3日 外務省

「ジブチ共和国における日本国の自衛隊等の地位に関する日本国政府とジブチ共和国政府との間の交換公文」和文(PDF):外務省

ジブチと自衛隊基地開設を海賊対策とは別の視点から考えると、内陸国でキリスト教国であるエチオピア及び南スーダンを結ぶ平和と繁栄の回廊に育てる契機と成り得る。周辺地域の紛争を抑えるだけの陸軍を持つエチオピアに、中継貿易国家として活路を見出そうとするジブチ、これに油田を擁する南スーダンを政治経済的に連結する担保としてジブチに駐留する自衛隊を含む各国軍は存在価値を持ち得る。沖縄が日本の繁栄を担保する安全保障の要石であるのと同じだ。

老朽化しているジブチ・エチオピア鉄道の整備なり、さらに大きく絵を描き南スーダン~エチオピア~ジブチのパイプラインを通すことも考えても良い。中国は、パキスタンのグワダル港を海軍基地とし、パキスタン~ウイグルのパイプラインの敷設を構想としているからだ。

これらは中国寄りのスーダンへの対抗措置、つまり中国への牽制と云う訳だ。

さらに原油収入から武器を中国から購入した上で、ダルフール紛争における人権侵害を起こし、現在も南北スーダンの係争地アビエイに侵攻し、イスラム法を施行し原理主義的な傾向を有しているスーダンの行動を抑制するには最も現実的な策だろう。

自民党から民主党に政権交代して以降、TICADを軸にしたアフリカ外交が進展していない。今回の基地建設も麻生政権の成果である。TICAD開催は五年ごとだが、間を挟む会合はほぼ毎年行われてきた。しかし、福田政権の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)以降、特に民主党政権下ではTICADに関するフォローは行われているが、日本側が議長を務める新たな閣僚級の会議が行われていない。

TICADが細川政権下で始まったことを念頭に入れ、マグレブにおける革命と内戦の混乱は考慮に入れるにせよ、これは明らかな外交政策の怠慢と見るべきだろう。
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南シナ海、浪高し

南沙諸島、西沙諸島をめぐる中国と東南アジア各国との戦いが南シナ海全般に及ぼうとしている。フィリピンとの係争に続いてベトナムとの係争を引き起こしている中国の出方を見ていると、このまま推移すれば何らかの武力衝突か地域紛争に発展しかねない。

ベトナムが異例の会見で中国非難 探査妨害に危機感 2011.5.29 22:10 MSN産経

中国監視船が妨害活動 南シナ海でベトナム探査船損傷 2011.5.28 01:02 MSN産経

ASEANと中国の国防相らが朝食会開催 南シナ海問題を協議か 2011.5.20 11:59 MSN産経

中国配慮の表現削除 議長声明、異例の修正 南シナ海問題でASEAN 2011.5.18 21:41 MSN産経

これには日本の迂回貿易構造の追加・変更も密接に絡んでくる。日本がタイ(アジア通貨危機以後)とベトナム、インド(おそらく時期的に小泉政権以降)に投融資と工場・技術移転を進めているのは、中国がミャンマーとスリランカ、パキスタンに海軍基地を持とうとしているのと無関係ではない。

中間部品工場としての役割を果たしている従来の韓国と台湾とともに新たにタイとベトナムを追加し、最終組立工場としての役割を従来の中国に新たにインドに追加する流れは、安全保障上の問題から見ると案外、簡単に理解できる。

6月1日には自衛隊のジブチ基地が開設される。日米同盟、小泉政権から麻生政権までに締結された日印同盟、日豪同盟と併せて考えると日本のシーレーンと中国のそれの競合は既に始まっている。

蒙古聯合自治政府の再評価を

欧州に対する英国と同様に日本の大陸政策は、支那の大陸に統一された政権・勢力が生まれることを防ぐことにあった。また国際的に日本に求められた支那への外交軍事行動も法治主義を採らない支那の現地政府に対して、列強各国の利権(もちろん日本人とその資本も含む)を日本軍が代わりに保護することにあった。その政策から逸脱したとき、日本は英米を敵に回して帝国を滅ぼすことになった。

モンゴル族40人以上拘束か 治安部隊と衝突 2011.5.29 01:07 MSN産経

学生2千人が抗議行動 中国の内モンゴル 2011.5.26 01:36 MSN産経

モンゴル族のデモ拡大 学校封鎖、生徒ら10人以上負傷か 2011.5.28 09:12  MSN産経

内モンゴルに戒厳令か 遊牧民の抗議行動拡大 2011.5.29 17:49 MSN産経

戦前に限らず、日本の大陸政策の基本は変わらない。支那の統一を阻害することと、支那における列強各国の利権を守ることの二つを矛盾無く履行することである。支那の大陸全土が統一されている現在は、戦前と真逆に中国共産党政権の急激な崩壊を防がなければならない。それもまた我が国が先の大戦の失敗によって自ら招いたものとも云える。

逆説的に、内蒙古に存在した蒙古聯合自治政府を妙な贖罪意識に囚われず再評価すべき時期に来ていると言えるだろう。少なくともモンゴル人の支那人への敵愾心を我が国の利益に繋げることはなんら悪いことでない。正邪ともに道義的に囚われないことは国内の極右・極左共に出来ない芸当である。

菅政権、不信任案可決後の“第3の選択肢”

憲法第69条に基づき、不信任案可決の場合、解散総選挙か内閣総辞職を選択しなければならないが、もしも第3の選択肢としてそのどちらも選ばなかった場合、それを司法で裁く術はない。

6・3決戦へ 自公、来週中に不信任案提出 民主すでに50人超の同調確実 菅首相は「まとまった対応できる」と自信 2011.5.28 01:30 MSN産経

煮えきれぬ谷垣氏にいらだつ公明「波状攻撃」 「機を逸すればもうチャンスなし」2011.5.28 01:30 MSN産経

苫米地事件の判例に従うならば、統治行為論(国家統治の基本に関する高度な政治性を有する国家の行為については、法律上の争訟として裁判所による法律判断が可能であっても、高度の政治性を有するがゆえに司法審査の対象から除外すべきとする理論:Wikipediaより)に触れるため、菅政権が不信任案可決後、解散総選挙もしくは内閣総辞職のいずれも選択しなくても、それを罰する者は司法にはいない。

すでに尖閣諸島沖の漁船衝突事件と福島第一原発1号機の海水注入中断事件で、菅政権は事実上の無政府状態を作り出している。最悪の想定として自ら完全な憲法違反を犯す可能性は否定できない。不信任案可決を無視する斜め上の事態は起こりうるだろう。

アナーキストが政府を支配する

原子力緊急事態が発生した場合、内閣総理大臣は原子力災害対策特別措置法を根拠として、原子力緊急事態宣言並びに原子力災害対策本部を設置する。本部長は内閣総理大臣その人であり、全ての責任と権限を有する。

政府発表の信頼に傷 海水問題から見える「大きな溝」2011.5.27 01:10 MSN産経

「福島第一原発第1号機への海水注入を中断せよ」と、菅首相が東京電力本社を通じて、命令を発したのにも関わらず、現場の吉田昌郎福島第一原発所長がこれに叛し、海水注入を中断しなかった。どれほど愚かな命令であろうと、命令を握りつぶさなかった本社に度量がなかろうと、法に基づく命令に違背したからには、裁かれるべきはこの有能な現場指揮者たる所長である。抗命である以上、更迭すべきであろう。

もしも如何なる処分も下せないとすれば、それは法治国家であることの自己否定に他ならない。しかし一方で如何なるものであろうと処分を下すとすれば、それは菅政権の自己責任を認めることに他ならない。

菅政権が、どちらの選択肢を執るかは、去年、尖閣諸島沖の漁船衝突事件での菅政権の対応を見た国民にとっては自明の理である。彼らは国家は否定するが、自己責任を肯定することはないからだ。今や無政府主義者が行政府の最高責任者である。

見えざる手曰く“ギリシア、汝の死は近い”

近代ギリシアの宿命として、自国をして自国の運命を決めることの出来ないその国力の脆弱さが何処までも付きまとう。

一言で言えば、富を生む経済構造が脆弱なため、国民全体各層に分配できるだけの利権がないこと。付言すれば、そこから派生するべき力を司る政治構造が脆弱になり、利害を調整できるだけの社会的ダイナミズムが発生せず、国家・国民の体質が変化、向上しないことにある。これが国際関係のなかにあって、列強の意志を覆すことが出来ない歴史的ループの原因になっている。

ECBとユーロ圏中銀15兆円のリスク-ギリシャ債務再編・不履行で(1 2011/05/26 10:25 JST ブルームバーグ

債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のファンドマネジャー、アンドルー・ボゾムワース氏は、ギリシャが債務再編ないしデフォルト(債務不履行)に追い込まれた場合、欧州中央銀行(ECB)とユーロ圏17カ国の中央銀行は、約1300億ユーロ(約15兆円)相当のリスクを抱えることが見込まれると語った。

ボゾムワース氏は25日、パリで記者団に対し、「デフォルトは望ましくはないが、避けられないかもしれない」と発言。ギリシャがデフォルトに追い込まれた場合、ギリシャ中央銀行は国内銀行への資本注入が行えなくなり、独仏や他のユーロ圏諸国の政府が自国の中銀などに資本注入する必要が出てくると述べた。ギリシャの銀行は、ユーロシステム(ECBと欧州通貨統合参加17カ国の中央銀行)から約800億ユーロの資金供給を受けている。(後段略)


ダマナキ欧州委員:ギリシャはユーロ継続かドラクマ復活かで選択必要 2011/05/26 06:35 JST ブルームバーグ

(前段略)ギリシャ出身のダマナキ委員はアテネの事務所から電子メールで配布した声明で、「戦後ギリシャの最大の成果であるユーロと、ギリシャの欧州人としての進路が危険にさらされている」と指摘。「ギリシャがユーロから離脱するというシナリオが今、議題に上っている。私は率直に話す義務がある。われわれにはこのジレンマに向き合う歴史的な責任がある。大変な犠牲と結果を伴うプログラムで債権者と合意し、われわれの過去に対する責任を負っていくのか、それともドラクマに戻るのかという難問だ。その他は全て二の次だ」との見解を示した。


ゴールドマンS:3カ国を「境界線」に欧州ソブリン危機封じ込めを 2011/05/26 00:19 JST ブルームバーグ

ユンケル議長:ギリシャは信託会社の設立が必要、国有資産の売却で 2011/05/25 22:03 JST ブルームバーグ

レーン欧州委:ギリシャのユーロ離脱,真剣な選択肢でない-プレッセ 2011/05/25 02:21 JST ブルームバーグ

ギリシャ国債の保証コストが過去最高に上昇-デフォルト確率71%示唆 2011/05/24 23:07 JST ブルームバーグ

ユーロ圏周辺国の国債保証料が上昇、ギリシャ過去最高-CDS取引 2011/05/24 17:32 JST ブルームバーグ

ギリシャの民間資金、海外シフトが進行-ハンデルスブラット紙 2011/05/24 14:48 JST ブルームバーグ

ギリシャの経済危機に伴い、同国内の民間資金の海外へのシフトが進んでおり、スイスだけで約2800億ユーロ(約32兆2000億円)投資されたと、ドイツ紙ハンデルスブラットが、ギリシャ財務省のディミトリス・クセラス氏を引用して報じた。


ギリシャ政府:資産売却計画前倒しと予算削減を承認-国債下落阻止へ 2011/05/24 09:20 JST ブルームバーグ

(前段略)ギリシャ政府は同日の閣議で、パブリック・パワーとヘレニック・ポストバンクに加え、ヘレニック・テレコミュニケーションズ(OTE)の政府持ち分を6月末までに売却することで合意した。

政府が直接保有するこれら3社の株式の現在の価値は21億ユーロ。政府はまた、2015年までに500億ユーロ調達を目指す資産売却を加速させるため、資産を統括するファンドを創設することを明らかにした。調達予定額の大半は350億ユーロ相当の不動産売却で賄う見通し。


独立以降の歴史を要所要所で振り返れば、近代ギリシアの独立自体、列強の妥協の産物ではなかったか。第1次大戦においては、中立を保持しようと努力した国王は退位・亡命を余儀なくされたのではなかったか。第2次大戦においても、ナチスドイツの圧倒的な軍事力に太刀打ちできなかった。冷戦下では、資本主義陣営か共産主義陣営のいずれに加わるかは、戦時中のイギリスとソ連の秘密協定によってあらかじめ決定されていたではないか。

それでいて、独立戦争を戦った国内の指導者は同胞に暗殺された。第2次大戦におけるギリシア内戦も、大戦の帰趨も決まらぬうちから、仲違いし背中から撃ち合う始末であった。

今回もデフォルトと国家の資産売却はEUにとって既定路線となっている。そして国内は過去の歴史同様、ただ混迷し続けるのだ。まるで近代ギリシアに通底する政治的様式美であるかのように。

低強度内戦のつづくイエメン

筆者は2月16日のエントリーで、イエメンの特殊事情として、利害関係を持った勢力がほぼ拮抗(一つ目には、南北の対立。二つ目には、宗派の対立。三つ目には、原理主義と民主主義の対立)しているため、革命よりも低強度の内戦に突入するが、国内のみで内戦を収拾する国力(経済力・軍事力)がないため、諸外国の介入と調停工作により、事態が終結する、という予測をした。

予測通りにアラビア半島の他の諸国からの調停工作が行われ、現政権退陣のロードマップを示した仲介案に当事者間が一時合意するかと思われたが、最終的に現政権がこれを拒否。以下の記事では、現政権は最大部族ハシド族との戦闘に突入したと報じられている。これで低強度の内戦がさらにつづくこととなった。おそらく諸外国の介入と調停は国内が戦いに倦み疲れた時期に再度行われるだろう。

イエメン38人死亡 政権と最大部族の戦闘続く 2011.5.25 21:25 MSN産経

 【カイロ=大内清】反政府デモが続くイエメンの首都サヌアで発生したサレハ大統領側と、反サレハ派の最大部族ハシド族との戦闘は25日も続き、同日までに双方に少なくとも計38人の死者が出る事態となった。サレハ氏は同日、「(反サレハ派との)対話の枠組みの中で権力移行の用意がある」と表明する一方、「今回の危機は国内問題」だとして近隣諸国や国連安全保障理事会の介入を拒否、国際社会からの退陣圧力には屈しない姿勢を示した。

 現地からの報道によると、ハシド族側は25日、国営通信社の建物を包囲。戦闘が長引けば、他の部族なども巻き込んだ内戦状態に陥る懸念も強まっている。

 これまで武器使用を控えてきたハシド族側が今回、政権側との戦闘に踏み切ったのは、政権側が部族側に挑発とも受け取れる攻撃を始めたためだ。サレハ氏は22日には、1カ月以内の退陣などを柱とする湾岸協力会議(GCC)主導の仲介案も拒否している。

 サレハ氏が強気の態度を崩さないのは、地域の不安定化を懸念するGCCや米欧諸国の足元を見透かしているからだ。サレハ氏は、部族同士の利害が複雑に絡み合う部族社会のイエメンを曲がりなりにもまとめてきた自分が退陣すれば、「権力の空白」が生じて、情勢が一気に流動化しかねないとみている。

 この危機感を煽るように、サレハ氏は2月のデモ発生以来、「いま退陣すれば内戦状態になる」との警告を繰り返してきた。

 またサレハ氏は軍などの要職に一族を配置しており、不本意な形で退陣を余儀なくされればこれらの勢力が“暴発”する可能性もある。GCCが、デモ隊からの反対にもかかわらず仲介案に訴追免除条項を盛り込みサレハ氏に配慮を示しているのはこのためだ。

 エジプト政府系シンクタンクの湾岸専門家は「サレハ氏は自ら危機を演出し自身を排除しづらい環境を作ろうとしている」と指摘。ロンドン発行の汎アラブ紙クドゥスルアラビー(電子版)は24日付で、「サレハ氏は危険な賭けに出ている」と論評している。


再度、イエメンの各指標を挙げるが、今年度GDP予想成長率(4.12%)、国民1人あたりのGDP(1320ドル)、人口(2513万人)、国民の中間年齢(17.9歳)、失業率(35.0%)、インフレ率(8.9%)、原油生産量(全世界生産量の0.3%)とあり、エジプトのインフレ率(10%)と人口(7980万人)を除けば、すべてエジプトよりも酷い有様だ。

アラブ・中東諸国では最貧国の部類であり、EUでいうとギリシアのようなものであり、北東アジアでいうと朝鮮半島のようなものである。弱い国は弱いが故に他の強い国に対して国内事情も絡んだ強気な態度を見せるものだが、援助せねばならない側からすれば厄介者ではあることは間違いない。ただしそうした場合、彼らは得てして強気な態度を見せた後、他国の要求を受け入れねばならないが。あたかもそれが通過儀礼であるかのように。

“アビエイ紛争”の勃発

第二次スーダン内戦の結果、既に分離独立が決まっている南スーダン(非アラブ系)との係争地であるアビエイにスーダン(北部のアラブ系)が軍を侵攻させた。

スーダン南北緊張 係争地の中部油田地帯に政府軍進駐 2011.5.22 17:42 MSN産経

係争地進攻のスーダン北部政府軍に撤退要求 国連安保理 2011.5.23 09:12 MSN産経

制圧の町で「略奪や放火」 スーダンの南北係争地 2011.5.24 00:34 MSN産経

暫定停戦中のダルフール紛争に加えて、さらに紛争が惹起された。情勢の正確な把握と検証は未だ為されているか分からないが、スーダンに派遣されている国連PKOは「略奪や放火」が起きていると報告した。

他のアラブ・中東諸国と同じように事態が悪化すれば“著しい人権侵害”と“油田利権”と“難民”が発生するだろうが、難民は直接ヨーロッパにまでは流入しない。その点では、アフリカ連合以外には軍事介入や監視団のための軍部隊を派遣する可能性はないだろう。より深刻に云えばそれだけの余裕が各国にあるとも思えない。

“あいのり”するは我にあり

民主党の横粂代議士(神奈川第11区から出馬、落選するも比例復活)が、離党届を提出した。野党が提出予定の内閣不信任案にも同調する意向を示している。

民主・横粂氏が離党届 岡田氏は不受理 2011.5.22 11:39 MSN産経

横粂氏離党意向に、岡田氏は説得の考え 2011.5.23 22:08 MSN産経

民主、「減税日本」応援の佐藤氏の離党届を受理 2011.5.13 12:11 MSN産経

以前、自民・公明は震災向け1次補正予算の後、不信任案を提出する意向を示していたが、さらに踏み込んで菅首相がドービル・サミットから帰国して、国会での党首討論の後、6月1日に提出すると期限を切ってきた。

菅政権は、震災向け2次補正予算を通さず国会を閉会しようとしている。これは予算案とそれらに紐付く法案を通すと云う国会の存在意義の否定に他ならない。

すでに予算執行に不可欠な特例公債法などを再議決するに、衆議院に必要な3分の2の票の確保は出来ない。

内閣(行政)と国会(立法)が機能不全に陥っている状況を改善し、かつ民主党が生き残る最良の選択肢とは何だろうか。おそらく菅政権総辞職後、次の政権が政策協定を野党と結んで、衆議院の任期満了まで粘ることだろう。

カバーストーリーを増やす極左の“大本営発表”

当初の報道では、東京電力が海水注入を躊躇する立場を採り、菅首相が海水注入を促進する立場を採る内容だったが、最近の報道では淡水が枯渇して、1号機建屋が水素爆発した後、東京電力が海水注入を現場判断で行っていたものを、菅首相が勝手な判断だとして一時海水注入を停止させた、となっている。

つまりは現地もしくは東京電力のトップの判断を尊重することはしていない。実際、原子炉規制法第64条第1項に基づく原子力事業者の判断によるベント開放を指示したとあるが、産経の報道にあるように、3月11日の23時30分に、空自小牧基地からC130輸送機に東電社長搭乗して入間基地(埼玉県)に向けて離陸したにも関わらず、北澤防衛大臣が自衛隊機使用を認めず、23時50分に事態対処課長は即座に小牧に帰投命令を発した。これでは官邸サイドが主張するベント指示を行わせる気があったのかも疑問である。

震災当日、東電社長の輸送機が防衛省指示でUターン 2011.4.26 01:30 MSN産経

さらに原子炉規制法第64条第3項に基づくベント開放の命令は、本当に6時50分だったのか、と云う疑問も沸いてくる。保安院の情報公開を時系列で見ると、

3月12日午前7時00分現在の保安院の地震被害情報(第11報)には、その旨の記載がなかった。
3月12日午前9時30分現在の保安院の地震被害情報(第12報)にも、その旨の記載がなかった。
3月12日午前11時00分現在の保安院の地震被害情報(第13報)に、初めてその旨の記載があった。

ただしこの命令時刻が正確であったことは、5月13日の参院予算委員会での青山繁晴・原子力委員会専門委員の自民党の衛藤晟一氏への答弁で、確認されている。(現地には6時59分)である。

福島原発事故「多くが人災」=原子力専門委員が指摘 2011/05/13-20:16 時事

しかしほぼ同時刻、3月12日6時14分に菅首相が現地視察のため陸上自衛隊ヘリコプターで官邸屋上へリポート発。7時11分に到着。7時19分に免震棟内に到着。7時45分に東電副社長の武藤栄原子力・立地本部長による説明を受けている。8時04分に現地を離れる。

官邸の説明がどうあれ、住民避難後直ちに行うべきベント開放は菅首相が現地視察している間は行われていない。離れた後の9時7分に一つ目のベント開放が手動で行われ、10時17分に二つ目のベント開放に着手している。10Km圏内の住民の避難が完了する前に行われたが、首相が現地を離れた後に行われたことは事実だ。視察は迅速で住民避難は拙速であったことは間違いなかろう。優先順位がおかしい。特筆すべきは、3月27日に首相官邸ホームページ上で、ベントの開始時刻を、14時30分から10時17分に変更している点だ。

原発事故、緊急措置を早めて公表 政府、重要情報に説明なし 2011/04/07 08:20 【共同通信】

3月12日14時00分には、保安院は会見で観測データに基づき1号機のメルトダウンの可能性を認めている。しかしこの会見を行った担当者は更迭された。最近の報道によって、ようやくメルトダウンを認めたことを考え合わせても、よほど官邸サイドは都合が悪かったと見える。

そして同日15時36分に1号機の水素爆発が起きた。状況証拠を見る限り、ベント開放を遅らせて1号機の水素爆発を招いた一因は菅首相の現地視察にあるのは認めざるを得ない。好意的に解釈しても未だに現地視察の意義を見出せない。

ともかく悪手を打ち、事故を悪化させた要因の多くに菅首相と閣内の判断ミスがあったことを、彼らは認めようとはしないだろう。結果、不様なカバーストーリーがどんどんと増えていく。まさしく極左の大本営発表である。

かくて外堀は埋まった

願わくば、野党の不信任案に与党民主党の非主流派(小沢派)と中間派が乗じて可決。菅首相があくまでも内閣総辞職を拒み、破れかぶれの解散総選挙を行い、震災被害の大きい東北3県の非主流派が壊滅的打撃を受ける、つまりは小沢氏までもが落選というシナリオが実現しますように。

1号機の海水注入を55分間中断 再臨界恐れ首相指示 2011/05/20 21:28 【共同通信】

上記のニュースが左派色の強い共同通信から配信されていることを踏まえておきたい。福島第1原発の事故に関する報道の初期においては、右派色の強い産経新聞ですら、法的根拠や命令時刻の詳細は伏せられていたが、首相が海水注入を指示したと報道していたのに、実際はマニュアル通りに海水注入を行っていた東京電力をいかなる思惑か不明だが、首相命令によって中断させていたことが明らかになった。また「SPEEDI」の情報を独占し、国民に公開しなかったことも明らかになった。

過去の報道を総合しても、福島の現場も東京電力も保安院も原子力安全委員会もそのすべてが、彼らの権限では出来ないベント開放の必要性を認識、報告していたにも関わらず、一分一秒でも早くせねばならないベント開放に必要な法的根拠に基づく命令を遅らせた菅首相とその政権に事故悪化の責任が帰することは、疑いの余地はない。一日でも長く政権の座に留まりたい菅首相は、国民の怨嗟と憎悪の的になるという予想通りの役割を果たしてくれている。歴史的再評価の機会すらないくらいに徹底してその道を究めてくれるだろう。

衆院副議長「首相か西岡議長が辞めるしかない」2011.5.19 22:29 MSN産経

数的に参議院における問責決議案は確実に通る上に、比較第一党である民主党からの参議院議長が倒閣を宣言した。となると、残るはいつ不信任案が提出されるか、さらに民主党から何人の離反者が出るかになってきた。

民主党統一選総括案要旨 2011.5.20 23:50 MSN産経

統一地方選敗北の民主党総括に、小沢派の別働部隊であるポピュリズムを掲げる地域政党を挙げた以上、彼らの離反はもはや避けられないと考えているのだろう。そこに中間派が雪崩現象を起こせば不信任案は可決されるだろう。民主党の代議士の脳裏にあるのは己の生き残りに他ならない。かなり地盤の強い代議士のみしか当選の見込みはない。彼らは地獄への一本道が待っている現実に恐懼している。

菅は世界の嫌われ者!6月サミット大恥で“一気呵成”政局だ 2011.05.18 ZAKZAK

■「国難対処のために行動する『民主・自民』中堅若手議員連合」の初会合出席者(判明分、敬称略)
【民主党】:87人
樽床伸二、古川元久、大島敦、奥田建、中山義活、松崎公昭、松野頼久、吉田治、市村浩一郎、大谷信盛、奥村展三、吉良州司、楠田大蔵、小宮山泰子、神風英男、高山智司、津島恭一、田村謙治、長島昭久、中塚一宏、西村智奈美、松木謙公、笠浩史、石関貴史、太田和美、北神圭朗、小川淳也、古賀敬章、階猛、辻恵、福田昭夫、本多平直、宮島大典、鷲尾英一郎、相原史乃、網屋信介、石井登志郎、石津政雄、石森久嗣、今井雅人、大谷啓、大西健介、緒方林太郎、奥野総一郎、小原舞、勝又恒一郎、加藤学、川口浩、川口博、木内孝胤、木村剛司、櫛渕万里、熊谷貞俊、熊田篤嗣、小室寿明、近藤和也、坂口岳洋、阪口直人、柴橋正直、菅川洋、杉本和巳、空本誠喜、高橋英行、高松和夫、玉城デニー、中後淳、道休誠一郎、長尾敬、中林美恵子、野田国義、萩原仁、早川久美子、水野智彦、皆吉稲生、宮崎岳志、三輪信昭、向山好一、室井秀子、本村賢太郎、森岡洋一郎、森山浩行、山崎誠、山崎摩耶、山本剛正、渡辺義彦、和嶋未希

【自民党】:22人
今村雅弘、岩屋毅、河野太郎、佐藤勉、塩崎恭久、下村博文、菅義偉、田中和徳、竹本直一、棚橋泰文、平沢勝栄、梶山弘志、河井克行、新藤義孝、高木毅、平井卓也、松本純、吉野正芳、柴山昌彦、平将明、永岡桂子、斎藤健

上記の議連の参加者を基礎票として考えると、不信任案は可決される。外堀は埋まったと考えるべきだろう。

発送電分離の先にある悲劇

唐突に出てきた感のある電力の発送電分離だが、これは短期的な利潤のために長期的な安全性を犠牲にするのではないか、公益部門におけるガバナンスを潤滑にするインセンティブ欠如のために官僚・政治家以上の効率性が発揮されないのではないかとの危惧を与える。

送電網を狙っているのではないかと取り沙汰されるソフトバンクの孫氏の動きは、所詮彼は“噛ませ犬の効用”しか持たないものと、この際措くとして、最近の我が国で比較対象になる施策となると、小泉政権下で進められた道路公団の上下分離方式による民営化である。

同じ公益部門である高速道路がなぜ上下分離方式、つまりはインフラとトラフィックに分割されたと云えば、利潤を生むのはインフラでなくそのインフラを通るトラフィックであるからだ。

インフラを下部として、トラフィックを上部とするとき上下分離の是非は理解しやすい。

下部のインフラは民営化後の利益には馴染まないのであり、民営化の効率性は上部が非効率であったときにその効用が最大化される。本州JR3社の成功は、上部の効率化に加えてトラフィック増加とトラフィックから別途収入を得たからであって、下部のみで収益をあげえないのは本州以外のJRがいまだ上場できないことからもわかる。

補足として、JR西日本の福知山線脱線事故における間接的要因に、並行する私鉄との競争によるトラフィック増加のための過度の効率化があり、それに次いでインフラが安全に重きを置くことの必要性、言い換えれば非効率を求める理由の一助になろう。

冗長さが時に重要なこともある。特に今回の震災はそれを気付かせる機会でもあった。

話を戻すと、民営化された高速道路各社が、急速にSA、PAのリニューアルを進めているのは、JRでいえば駅の改札口だけでなく、駅ビルのテナント収入を増やしたのと同じことである。勿論これは阪急などの私鉄ビジネスの模倣ではあるが。

次に、道路公団や郵政の民営化に見られた小泉政権下で採用された新自由主義の考え方と問題点を挙げよう。

考え方としては、任免できない官僚の非効率から任免できる政治の(官僚と比較して)効率に権限を取り戻す必要性が生じたが、継続できない政治から継続できる官僚の制度がそれを妨げてきた。そこで継続できる企業の効率に任せようとしたのが新自由主義による民営化である。

問題点としては、企業は革新による利潤の最大化を目的とするので安定による安全の保障・維持に乏しい。つまり安全を保障すべきインフラ部門は民営化しないか、民営化する場合でも安全維持のためのコスト負担を条件に長期的な存続の保証を与え、短期的な利潤の機会を断念させる必要が生じる。これは純民間企業にとって致命的なジレンマではないか。

インフラ上部のトラフィックが収益部門であり、インフラのみを民営化するかインフラとトラフィックを分離して民営化するとインフラ部門は破綻する危険性が増すのはたしかだろう。これが発送電分離における失敗の典型例、カリフォルニア電力危機の背景にある。

そして、同様にイギリスも電力のみならず鉄道(英国国鉄)においても上下分離を行ったが、結果、死傷者を出す事故を引き起こした。それがハットフィールドの脱線事故であった。

2000年10月17日12時23分頃、ロンドン発リーズ行Great North Eastern Railwayの特急列車がハットフィールド駅の南で脱線。死者4名、負傷者70名の惨事となった。救助活動のあと、ただちに安全衛生委員会事務局による事故調査が開始された。現場で調査官の眼に留まったのは散乱していた300ものレールの破片であった。

安全衛生委員会事務局(Health and Safety Executive、HSE)の調査官は、その過程でレールに広範な車輪接触部疲労の一種である“ゲージコーナー・クラッキング”を発見した。また現場に散乱していた破片700ヶのうち300ヶはレールの破片であった。事故車輛は11輛編成のうち後方8輛が脱線、機関車と前方2輛が線路上に留まっていた。

レールは車輛重量の負荷に耐えきれず破損し、脱線事故を招いた。しかも破損したレールは1995年に製造・設置されたもので、当時の品質基準を満たしていた。破損は保守管理の不備によって起きたのだった。

管理責任を持つレールトラック社は、減価償却による内部留保を株主配当に充てたのではないかとの疑惑を持たれた。収入を生むのはレールではなくそのレールを通る乗客・貨物量の増加であるべきだがレール使用料は運行会社などとの協議で決定される以上は高収益を約束しない。それでいて財務は良好で資本は積み立てられ、高配当は維持されていたのだ。疑惑はやむを得ないだろう。疑惑と事故補償と再発防止の費用負担に耐えきれず2001年10月に同社は破綻した。

これが、世界初の鉄道路線(1825年9月27日開業、ストックトン~ダーリントン間)を敷設したイギリスの栄光を失墜させ、英国国鉄の分割民営化の失敗を印象づけたハットフィールド郊外の事故の概要である。

公共的インフラ部門の民営化は、長期的な安全性と短期的な利潤を両立できるのか。企業体とそのネットワークによるガバナンスは官僚・政治家以上の効率性を持ちうるのか。これらの疑問が事故の究明とともに再燃することになる。

そもそも英国国鉄は、93年に政府所有の特殊会社となり、インフラ、列車の運行、車輛リースの各部門ごとに企業分割された。つまり公共の道路、トラック運送会社、自動車販売会社の関係を思い起こせばいい。そして、96年に株式上場・完全民営化されたレールトラック社がイギリス鉄道網のレール、駅舎などインフラ全般を独占的に所有・管理していたなかでハットフィールド郊外での脱線事故を迎えることになる。

こうしてハットフィールド郊外での脱線事故からレールトラック社の破綻までの事例(エンロン破綻とカリフォルニア電力危機も同様)は、冒頭に述べた疑問である公共的なインフラを担う電力事業を発送電分離に帰することで、短期的な利潤のために長期的な安全性を犠牲にするのではないか、ガバナンスを潤滑にするインセンティブ欠如のために官僚・政治家以上の効率性が発揮されないのではないかとの危惧を現実のものとした。民営化が先行・深厚したために起きているこのイギリスの問題よりも日本が前段階にあることは事実であり、また示唆を与えてもくれるだろう。

参考URL
発送電分離に関する田中辰雄准教授の整理:Togetter 2011/04/13

革命は彼らを幸福にしたか?

革命が成功したかどうかの定義がもしもあるとしたら、革命後の国民が幸福になったかどうかで決まるのではないだろうか? 端的に言えば目安になるべき利権は再分配されたのか? 少なくともその見込みはあるのか? 革命の成功したチュニジアとエジプトで政権が変わったこと以外に、国民が幸福になったかを示すものは、今のところない。

エジプト大規模デモの観光損失、1840億円 2011.5.12 22:32 MSN産経

米傭兵会社Blackwater 「アラブの春」照準 UAE首長一族と428億円契約 2011.5.17 10:00 MSN産経

シリアのゼネスト「不発」 反体制派がフェイスブックで呼び掛けも 2011.5.18 21:31 MSN産経

“革命未だ進行中”と考えても、エジプトのGDPの12%を占める観光業に1840億円の機会損失が生じたことによって、短期中期的には国民は雇用を失う訳で、なんら幸福になった訳ではない。一方で、革命の混乱に乗じた新たなビジネスチャンスとして、民間軍事会社がUAE政府と428億円の契約を結んだ。国外の人間が幸福になった訳だ。シリアでも呼びかけられたゼネストが行われなかった。「仕事を失ったり、当局の標的になる危険を冒す人間はいない」というのが本音なのだろう。何も見込みもなく現在の幸福を失いたい訳はない。

繰り返すが、国民が幸福になったと感じなければ、革命で成功しようが失敗しようが行動は何の意味も為さない。革命を先導した人々もしくは煽動した人々でもいいが、彼らが何らかの新興勢力であって、利権の奪取に成功していれば、彼らは今後大衆にある程度の利権分配を行うこともあるかもしれない。

『北京の55日』ならぬ『東京の55年』の危惧

中国政府による新潟、名古屋の土地買収案件が住民の反対を受けて、頓挫しているのに対して、都心の土地買収案件がすんなりと通ってしまう有様は、言い様のない感情をもたらす。極左が政権を握っている現実に厭でも気付かされるからだ。

国家公務員共済組合連合会は略称がKKRだそうだ。たとえば買収者が略称が同じLBOの先駆者であるコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)であったならば、むしろ問題はそれほど深刻ではない。気にする必要もないかもしれない。

それはそもそも、この買収を憂慮する国民と超党派の議連が意を同じくするのは、売却先が中国政府だからに他ならない。新潟、名古屋での同様の危惧も、領事館の設置による治外法権の認可にあったからだ。

対外的に重要なのは、彼ら支那人が内外問わず法治主義を行えない、二国間における相互主義を守らない。この二つの民族的宿痾によって、国際社会における鬼子になっている現実に存する。法治主義と相互主義の欠如が、阿片戦争後の不平等条約を招いた一因であることは、けして忘れてはならない。欧米に対してはこの面からの危惧は持ち合わせないで済む。

そして、ここでも顧みられない復仇の原則が想起される。日韓図書協定と日独修好150周年記念の議決に見られるように。

その意味では、これら海外資本の国内資産の買収は、極言すれば国内問題というよりは支那人問題・朝鮮人問題とでも云うべきものだ。

今回の件は、ひとつには我が国の法の未整備の問題がある。規制すべき法を遡及する訳には行かないが、議会が正常に運営されれば永久に対処不能ではない。もちろん現状の両院の法案通過率は戦後最低を更新し続けてはいるが。

国内的に重要なのは、支那人または朝鮮人と同様に極左政権もまた法治主義と相互主義を守らないことにある。彼らの思想は、かつて支那を制覇しようとした国粋派が転向した姿である。その意味で彼らは極右とも親和性がある。両極端の政治的スタンスを持つはずの極右・極左の共通点は、支那・朝鮮に対する独善にあり、相違点はその方向性に過ぎない。その意味で極右・極左の思想系譜は朱子学的な支那人・朝鮮人につながっている。

今後予想される最悪の懸念は、中国政府が治外法権を極度に悪用して、対日工作及びテロの拠点となることだろう。同じ思いを抱く国民は多いだろう。とは言え、我々は大使館を襲撃したテロリストとそれに片棒を担いだ彼らの真似をするわけにも行かない。

義和団事件を扱った映画に籠城戦を描く『北京の55日』があったが、今回の案件が国民と議連の努力によっても覆らないとすれば、55日どころではない『東京の55年』をも覚悟せねばならないかもしれない。それも危惧の一つである。政治的な持久戦になりそうだ。

中国大使館が都心一等地取得 超党派領土議連、規制求める声続出 2011.5.17 17:06 MSN産経

 超党派の「日本の領土を守るために行動する議員連盟」(会長・山谷えり子自民党参院議員)は17日、国会内で緊急総会を開き、中国大使館が都心の一等地5677平方メートルを一般競争入札で落札したことについて規制を求める声が相次いだ。外国政府の土地取得を制限する法律は事実上機能していないため、議連は法改正も視野に議論を続ける方針だ。

 総会で財務省は、国家公務員共済組合連合会(KKR)が公告した港区南麻布の私有地の入札に6社が応じ、約60億円を提示した中国政府が4月26日に落札、売買契約の期限は今月25日と説明した。

 外国政府による土地取得は政令で財務相の承認を必要としているが、中国を含めほぼすべての国は対象外とも規定している。中国側は入札前、外務省に取得目的を「大使公邸の建設用地」としていたが、財務省は、用途を変更した場合でも日本側が検証する手立てがないことを認めた。

 議員からは「何に使われるかチェックできないのはおかしい」(自民党・新藤義孝衆院議員)との意見が続出。中国では北京の日本大使館も土地取得が認められていない点に関し「相互主義になっていない」(民主党・松原仁衆院議員)との批判も噴出した。

 総会では、韓国が不法占拠する竹島周辺で総合海洋科学基地の建設を計画していることに関し、日韓両政府間で正式な協議機関を設けて中止を申し入れるよう松本剛明外相に働きかけることで一致した。

正しいポピュリズムとは何か?

政治とは畢竟、利権の分配にほかならない。税金を徴収して、それをどう使うか予算を決めるのだから、おおざっぱに言えば、直接のバラマキを行うか、間接の公共事業を行うかの違いでしかない。どちらがより効率的かだけのものでしかないはずだろう。

それにつけても分配の源泉は必要である。タイの分配の源泉はどこから来たか? これもおおざっぱに言えば我が国日本によってもたらされた。

農業国であったタイが、わずかアジア通貨危機以後の10年足らずで日本の迂回貿易構造に組み込まれたのだ。対日貿易を除く貿易収支の黒字が、タイのポピュリストがバラマキや公共事業に使う予算の源泉である。

いやはや中国も、1989年の天安門事件以後の10年足らずで同様に組み込まれたことを考えると、我が国の資本と技術とは空恐ろしくもある。

タクシン氏元首相の妹、野党の首相候補に タイ 2011.5.16 19:54 MSN産経

 タイで7月3日投開票の総選挙をめぐり、タクシン元首相派の最大野党タイ貢献党は16日、元首相の実妹で、不動産会社会長のインラック・シナワット氏(43)を首相候補となる比例代表名簿の1位に選出した。北部や東北部など地方の農村部で元首相の人気は依然高く、身内を党の顔として前面に押し出すことで支持拡大を狙う。

 タイ貢献党が勝利し政権を奪還すれば、タイ初の女性首相の誕生となる。党内には「タクシン色」が強まりすぎることへの反発があるほか、政治経験のないインラック氏の手腕に疑問の声も上がるが、タクシン氏が強く後押ししたとされる。

 インラック氏はタイ北部のチェンマイ大で政治学を学んだ後、米ケンタッキー州の大学で修士課程を修了。タクシン一族の関連企業の幹部なども務め、一男の母でもある。(共同)


タイのタクシン元首相派が、政権に返り咲くことがあるかは予断できない。少なくともポピュリズムの使命は迎合する大衆が保守化したときに、その役割を失うのが通常であろう。

しかし、先進国でたった一国、固い中産階級の保守層を持ちながら、新たなポピュリズム(中産階級の没落と衰退の激しい欧米と違うが、新自由主義、リバタリアニズムと云えるかもしれない)を成功させた政権があった。それが小泉政権であった。彼のポピュリズムの特徴は、一言で言うと、利権を分配しない(ある意味で再分配も行ったが、むしろ政敵の持つ利権の破壊をも実施した)というそれまでの我が国の常識には考えられない政治を行ったことが特筆に値する。

タイは、まだそこに至っている訳ではない。利権の分配について(クーデターという伝家の宝刀を持つ)陸軍を中心とする保守、中道リベラル、ポピュリズムの駆け引きは続くことになるだろう。

対テロ戦争の終末点“パキスタン”

対テロ戦争の終末点としてパキスタンに焦点が当たる。そして、その地は対テロ戦争の出発点でもあった。

ウサマ・ビンラーディンを匿ったタリバンを支援した“パキスタン”が、インド亜大陸に作られた人工国家の典型例である性格上、イスラム原理主義のもっとも根強く、かつ激しい非対称戦争の舞台になりうると考えられる。

また米中角逐の舞台にもなりうる。

テロとの主戦場、移行か パキスタン報復懸念、米軍の作戦強調 2011.5.3 11:00 MSN産経

米・パキスタン間に密約 単独作戦を容認 英紙報道 2011.5.11 08:28 MSN産経

中国 孤立感強めるパキスタンと蜜月 インド警戒 2011.5.11 22:22 MSN産経

テロ容疑者50人の氏名公表 印がパキスタンに圧力 2011.5.11 23:56 MSN産経

パキスタン北西部で爆弾テロ、73人死亡 2011.5.13 12:55 MSN産経

協力維持は米国次第 パキスタン首相が警告 2011.5.13 23:49 MSN産経

「来年帰国」とムシャラフ氏 パキスタンに 2011.5.14 01:19 MSN産経

世界にあるすべての国家はむろん人工ではあるが、国家は、その形成に際しては歴史的経緯としての神話、民族、言語、宗教、文字など、これらの要素の統一によって国民(ネイション)を作り出す。

我が国のように、これらの要素が政治的混乱も少なく一致させられる国家というのはむしろ珍しく、国民国家という『ある意味でのフィクション』を作り出すために、多くの政治的努力、場合によっては内戦をそれぞれの形成過程で繰り広げてきた。現在のサミット参加主要国はその過程を経ている。

国民は、宗教や民族や言語や文字を別々にしていても成立するものではある。しかし、同時に別々であればあるほど国民の統一は容易ではない。この容易ならざる統一の試練を潜り抜けられず分裂した例を旧ユーゴスラビアに見ることができる。

“汎スラヴ主義”の理想が結実したのが、チェコスロバキアとユーゴスラビアであった。この二国が約80年の命を保てたことを考えれば、“汎アラブ主義”の結実であったアラブ連合共和国が3年足らずの命であったことと比べれば、その政治的生命は長かったのは事実であろう。ただ歴史的経緯としてスラブ人が一つの文明圏をもともと形成していたわけではなかったので、その枠内であれば独立が可能な“汎ヨーロッパ主義”のEUの前には消滅せざるを得なかったと云える。

他方、一つの文明圏を形成していたインド亜大陸の宗教、民族、言語、文字の多様性に着目すると、もしも旧ユーゴスラビアのように徹底した分裂を行うならば、インドは言語だけで22の国家に分裂することになりかねない。

最大公約数として、文明圏におけるヒンズー教とイスラム教の二大宗教によって国民国家を形成したことで、ムスリムによるパキスタンは、真ん中のインドに分け隔てられた東と西の飛び地同士の別民族の国家という歪な形で独立を果たした(もちろん、ベンガル分割令などに見られるイギリスの責任を問うことも構わないが、それに乗じて独立した責任は彼ら自身が負うべきだろう)。

結局、インド亜大陸の文明圏の歴史的経緯をあまりに無視しすぎたパキスタン独立は、その国家の不安定さにそのままつながることになった、と云えよう。統一の為の『フィクション』をイスラム教だけに依存することになったが故に、ほかのムスリムが多数派を占めるアラブ・中東諸国、インドネシア、マレーシアなどと比べても、観念的で独善的な、現実から遊離した傾向を帯びることになった。

リアリストである(パキスタンの)軍人をしてタリバン政権へと支援せざるを得ない国民感情は、国家の選択肢としては自ら平和と繁栄の道を狭めていくように思える。国民の拠り所を急ごしらえの観念論で保つほど歪みを放つのは、歴史の証明するものではないだろうか。それだけパキスタンの今後の行方は深刻なものになりうるだろう。

“マイクロクレジット”というビッグビジネス

グラミン銀行の創業者であるムハマド・ユヌス氏が、同銀行の総裁を正式に辞任した。バングラデシュの中央銀行が、同国の銀行法が定める定年の規定に違反していることや、総裁の選任手続きに不備があったことを理由として解任手続きを執ったのに対して、ユヌス氏が高裁、最高裁まで争ったものの棄却されたための辞任である。

ユヌス氏が正式辞任 グラミン銀総裁解任めぐり 2011.5.13 23:28 MSN産経

ユヌス氏の復職不可能に 最高裁が解任撤回訴え棄却 2011.4.5 19:51 MSN産経

ユヌス氏申し立てを棄却 バングラディシュ高裁 2011.3.8 20:39 MSN産経

グラミン銀のユヌス氏解任 ノーベル平和賞受賞者 2011.3.2 22:24 MSN産経

名が“マイクロクレジット”とは付いていても、ユヌス氏が同銀行とともに2006年にノーベル平和賞を受賞して、同銀行がグループ企業を持ち、彼自身が政党を結成している以上、ビッグビジネスであり、かつ利権であることに疑う余地はない。もはや理想や美辞麗句や綺麗事だけで済まされる段階でなくなったのだろう。

それに“マイクロクレジット”という名称によって目新しさを感じるが、要するに一種の相互扶助と見れば、江戸時代までに普及した無尽・頼母子講となんら変わりない。のちにそれらがかつての相互銀行・現在の第二地銀となった(我が国では20%もの利息を支払えるほどの成長分野がない)ように、バングラデシュの経済がもし順調に発展すれば、いずれ同様の経過をたどるだろうし、そうあって欲しい。口さがない言い方であれば、バングラデシュが江戸時代よりも発展が遅れているという事でもある。

我が国にも“マイクロクレジット”を行うNPOが存在するが、ひとつには経済的に成立するほどの(非営利団体を維持できる)利益が出ないことと、もうひとつには政治的に最悪は極左の隠れ蓑や資金源になる可能性があることが懸念される。

また“マイクロクレジット”への共感を抱く人は、ソーシャルビジネス、フェアトレード、スローフードや地域通貨といった文言や概念に惹かれやすい。これらをオルタナティブであると表明してみても、その概念が周縁からではなく中央から発信されている時点で、それらの対象となる地方や途上国の自律的発展というものは存在しないか、あったとしても組み込まれている以上は限定的なものにとどまらざるを得ない。

あまり誇大な理想を抱かないことが肝腎と云えよう。

そう、それらはいつの間にかスローフード的な装い(コンセプト)を持ったファーストフードを生み出しもしたし、『貧困ビジネス』の命名者が行政府と半ば一体化し利権に食い込んでいたりもした。であれば、さらにはフェアトレードという名目で中間卸の雇用を奪うものかもしれないし、一次産品のモノカルチャー経済依存からの転換を妨げる可能性もあるやもしれないからだ。

スタグフレーションを待ちながら

日本の迂回貿易構造に組み込まれている中国(香港含む)、韓国、台湾でインフレ懸念が収まらない。おそらく現地の実感としてはスタグフレーションに突入しつつあるように考えられる。特に韓国はそうだろう。少なくとも需要サイドからの圧力とはインフレであることに間違いない。

メーカーとしては、韓国のサムスンの動きがその苦境を象徴している。20ナノクラスのフラッシュ量産開始予定やアフリカでの売上目標とか、ほとんど意味のないプレスリリースや観測記事(おそらくは株価対策と考えられる)を繰り返している。震災の影響があるはずの日本メーカーのプレスリリースと観測記事とを比較するとそれが如実に理解できる。

東芝:ランディス・ギアの買収近い、20億ドル余りで-関係者(1)2011/05/14 09:54 JST (ブルームバーグ)

中国人民元NDF、上昇-人民銀が今年5回目の預金準備率引き上げ 2011/05/13 19:24 JST (ブルームバーグ)

韓国、需要サイドの圧力で高水準のインフレ続く見通し=中銀 2011年 05月 13日 11:50 JST(ロイター)

サムスン電子:2015年までにアフリカで100億ドルの売り上げ目標 2011/05/13 10:50 JST (ブルームバーグ)

エルピーダ社長:プロモスを傘下入れず-台湾当局など支援なく(1) 2011/05/12 19:18 JST (ブルームバーグ)

韓国LG電子:1-3月期は予想外の赤字-携帯端末やテレビ不調 (1) 2011/04/27 14:40 JST (ブルームバーグ)

韓国と台湾:利上げ継続の可能性-成長減速でもインフレ圧力収まらず 2011/04/26 14:56 JST (ブルームバーグ)

ソニー:タブレット市場参入、今秋以降発売-アップルなどに追随(3) 2011/04/26 19:03 JST (ブルームバーグ)

4月26日(ブルームバーグ):ソニーは26日、同社初のタブレット端末「Sony Tablet(ソニータブレット)」を2011年秋以降に、全世界で発売すると発表した。米アップルや韓国サムスン電子などが先鞭をつけ、成長著しい多機能型モバイル端末の市場にソニーも参入する。

モバイル機器事業などを担当する鈴木国正業務執行役員が同日、記者会見して明らかにした。新端末は、米グーグルの基本ソフト(OS)、「アンドロイド」を搭載。9.4インチの大型タブレットと5.5インチの小型の2機種を発売する。大型は高速の無線LAN(域内通信網)に対応。小型は2枚の折り畳み式で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)対応を充実させた。

同社の説明によると、投入のタブレット端末に家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)」のソフトを提供し、プレステのゲームを楽しむことができるという。さらに電子書籍端末「リーダー」とも連動し、テレビやその他AV機器とも接続可能としている。

鈴木氏は、会見後にブルームバーグなどとのインタビューで、「アップル陣営の対抗軸として、アンドロイド陣営のタブレットでナンバーワンになりたい」と意欲を見せた。ただ、価格については「市場を見ながら競争力のある価格設定にしたい」とし、販売数量も「これから詰める」と述べるにとどめた。

ソニーは持分法適用会社のソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズがスマートフォンの「Xperia(エクスペリア)」を10年1-3月以降、国内外で展開するなどしているが、アップルの「iPad(アイパッド)」やサムスンの「GALAXY Tab(ギャラクシー・タブ)」のような多機能型端末を持っていなかった。

今回、さまざまなコンテンツをダウンロードして利用できるタブレット端末を発売することで、モバイル事業戦略に必要なスマートフォン、電子書籍、タブレット端末の主要製品が出そろう。

■タブレット端末、全盛期に

米ハイテク調査会社IHS傘下のアイサプライは、タブレット端末の世界出荷台数が2015年には約26億2000万台に達すると予測。「iPad」や「GALAXY Tab」、アマゾン・ドット・コムの「キンドル」などの登場で、モバイル端末の市場は大きく変化した。世界的に、タブレット端末の全盛時代に突入しつつある。

「iPad」登場前は、「小型・軽量・超低価格」を売りにした、台湾のエイサー(宏碁)やアスース(華碩電脳)などの「ネットブック」が市場を席巻していた。しかし、タッチパネルで素早くインターネットに接続でき、操作性やデザインにも優れた「iPad」が登場したことで、需要はタブレット端末にシフトし始めた。

急成長する市場に対し、世界中のハイテク企業が昨年来、続々と類似製品を投入。米モトローラは「XOOM(ズーム)」、台湾のHTCは「Flyer(フライヤー)」を発売した。

日本勢ではシャープが先陣を切り、「GALAPAGOS(ガラパゴス)」を昨年発売。NECが「ライフタッチ」を今年発売し、パナソニックは「ビエラ・タブレット」、東芝も「REGZA Tablet」を発売する予定。

鈴木氏は、タブレットの市場について「2011年に5000万-6000万台、2012年に7000万-8000万台くらいの規模感」とし、需要がまだ小さいため、「持ってない消費者に買ってもらうようにしたい」と述べた。また、発売時期は震災による部品調達のことも考慮して決めたといい、「決して遅いとは思ってない」と強調した。

タブレット端末の開発は、「当然、重要な要素なので3Dタブレットも検討している」という。さらに年末までに米マイクロソフトのウィンドウズOS対応のタブレットも発売を目指す、としている。


サムスン電子とソニーのLCD生産合弁事業が減資へ(1) 2011/04/25 11:18 JST (ブルームバーグ)

サムスン電子:中国のLCD合弁事業への出資比率引き下げへ(1) 2011/04/22 15:08 JST (ブルームバーグ)

シャープ:中小型液晶を亀山第2工場で生産-世界初の技術実用化(2) 2011/04/21 18:11 JST (ブルームバーグ)

“国家元首と全権大使への攻撃”という悪手

九度、リビア情勢を記事の出たタイムラインで整理する。注目すべきはNATOがカダフィ大佐の息子らを爆殺したことと、おそらくその報復にイギリスとイタリアの大使館が襲撃されたことであろう。

もしもNATOの爆撃が事実上の国家元首であるカダフィ大佐を狙ったものであれば、イラク戦争勃発直後の作戦がフセイン爆殺を狙った空爆だったことと考え合わせ、成功しても紛争状態の長期化は避けられない。なにせ講和の相手を殺してしまっては戦争は終わらないからだ。

また暫定政権の正統性と行政能力が疑われる点では、アフガニスタン侵攻における北部同盟を思い起こす。政権を逐われたタリバンと同様にカダフィ政権側が抵抗を続ける可能性が高いだろう。

さらにカダフィ政権側が煽動したと見られる大使館襲撃は、イラン革命の際の駐英イラン大使館襲撃(ニムロッド作戦を参照)とイランアメリカ大使館襲撃(イーグルクロー作戦を参照)を彷彿とさせる。もしくは義和団事件であろう。派遣されている大使は特命全権で派遣国において国家を代表する地位を保全される。つまりカダフィ政権は国際法を守れない野蛮人扱いされてもやむを得ないことになる。

ちなみに義和団事件は、各国の公使館を襲うテロリスト集団に同調して、清朝が列強8カ国に戦争を挑んだ愚かな戦いであった。結果、当時の首都北京に外国の軍隊の駐屯権が与えられる始末となった。支那での治外法権は、法治国家として諸外国民の自国領土内での安全を確保できないがゆえのもので、日本と事情が違い不平等条約とも言い切れない現実がある。盧溝橋事件の際の帝国陸軍はその駐屯権を行使しており、この場合、不当なテロ攻撃を行ったのは支那側であることは歴史的事実として踏まえておきたい。

つまり支那事変においては蘆溝橋でも、上海でも支那の侵略によって始まっている。もちろん彼らの側からすれば、満州事変に対する報復戦争とも云えるが。

閑話休題、タイムラインに戻ろう。

4月26日には、カダフィ政権が友好的なベネズエラとAU(アフリカ連合)に相次いで接触を図る。和平調停をするだけの国力を持ったさほど利害関係を持たない列強は、現時点ではおそらくロシアと日本だけだろう。

カダフィ政権高官がベネズエラ入り 「平和的解決策を模索」2011.4.27 09:47 MSN産経

カダフィ政権外相、AU緊急首脳会合を要請 2011.4.27 10:26 MSN産経

4月27日には、会見で米国大使は暫定政権の正統性について「検討を続けている」と従来からの慎重姿勢を崩さなかった。

政府軍の攻撃で最大3万人の犠牲者も 米大使 2011.4.28 11:48 MSN産経

4月28日には、カダフィ政権側による暫定政権側への拠点攻撃(ワーゼン、デヒーハ)に際して、チュニジアは越境攻撃を受け、抗議した。

リビア政府軍越境に抗議 チュニジア、砲弾も着弾 2011.4.29 08:52 MSN産経

リビア政府軍が越境攻撃 2011.4.29 21:10 MSN産経

4月30日には、カダフィ大佐はテレビ中継で、空爆停止と引き替えの停戦協議を提案したものの、NATO及び暫定政権はこれを拒否した。同日、カダフィ政権の報道官は、カダフィ大佐の息子セイフアラブ氏と孫3人が死亡したと述べた。

カダフィ氏が停戦提案 リビア、反体制派は拒否 2011.5.1 00:54 MSN産経

カダフィ氏の息子ら死亡 NATO空爆、本人は無事 2011.5.1 08:41 MSN産経

5月1日には、トリポリにあるイギリス及びイタリアの大使館が何者かによって襲撃された。カダフィ大佐の息子らの爆殺に対する報復と見られる。英外相は報復措置としてイギリス駐在リビア大使の追放を決定した。同様に国連事務所も襲撃された。

リビアの英伊大使館を襲撃 トリポリ空爆への反発か 2011.5.2 00:27 MSN産経

暴徒が国連事務所を攻撃 首都の職員12人が退避 2011.5.2 10:13 MSN産経

5月2日には、カダフィ大佐の息子らの葬儀が執り行われた。

カダフィ氏息子らの葬儀執り行われる 「殉教者のため報復を」2011.5.3 12:23 MSN産経

5月3日には、CIA長官はカダフィ大佐は生存している、と報道に答えた。同日、暫定政権の首都ベンガジで爆弾テロがあったと、暫定政権の「軍事評議会」のアブドルファタハ・ユニス参謀長は述べた。

「カダフィ大佐は生存」 CIA長官 2011.5.4 12:23 MSN産経

ベンガジの反体制派拠点で車爆弾 1人軽傷 2011.5.4 19:08 MSN産経

5月4日には、国連安全保障理事会と国際刑事裁判所(ICC)が、カダフィ政権の弾圧が人道上の犯罪に抵触するか協議を開始した。さらにICCのモレノオカンポ主任検察官は『広範囲で組織的な市民攻撃が起き、現在も続いていると信じる』十分な証拠が集まったとして、数週間以内に人道犯罪容疑で3人(誰かは不明)の逮捕状を請求する方針を表明した。

同日、NATO事務総長は「(1)市民への攻撃停止(2)全ての軍部隊の撤退(3)人道支援の普及の三つの目標が達成された時点で『NATOの使命は完了する』」と述べた。

反体制デモへの無差別攻撃、刑事訴追を協議、国連安保理と国際刑事裁 2011.5.5 00:05 MSN産経

「作戦に期限設けず」NATO事務総長 2011.5.5 00:26 MSN産経

カダフィ大佐の資産凍結、1430億円 オーストリア銀行預金 2011.5.5 10:17 MSN産経

リビア弾圧で逮捕状請求へ 国際刑事裁、人道犯罪容疑 2011.5.5 10:19 MSN産経

5月6日には、第2回の「(飛行禁止区域における作戦に参加する国々の)連絡調整グループ」の会合が開かれた。一方で、露外相は国連安保理決議の効力は安保理の決定以外で変更されることはないとし、地上部隊の派遣を模索する「連絡調整グループ」の動きに不快感を示した。

「連絡調整グループ」が反体制派への財政支援で一致 2011.5.6 00:53 MSN産経

 【パリ=山口昌子】リビアに軍事介入した多国籍軍参加国などからなる「連絡調整グループ」の第2回会議が5日、ローマで開かれ、リビアの反体制派組織「国民評議会」を財政的に支援することで一致した。会議にはクリントン米国務長官ら22カ国の外相級と欧州連合(EU)、イスラム諸国会議機構(OIC)など6国際機関の代表が出席。世界銀行など金融関係の6機関もオブザーバーとして参加した。

 イタリアからの報道によると、財政支援について米国は、国連が凍結しているリビアの最高指導者カダフィ大佐とその家族の海外資産(約300億ドル=約2兆4000億円)の活用を主張した。凍結資産の活用には法的な問題を解決する必要がある。

 一方、軍事情勢に関しては仏英が先に、反政府派への武器供給などは見合わせる方針で一致したが、伊レプブリカによると、議長国のイタリアのフラティニ外相は会議で、「自衛に必要な装備の(「国民評議会」への)供与は国際的に正当化されるとの結論に至った」と述べた。

 リビア北西部の反体制派の拠点ミスラタは、カダフィ氏側軍部隊の猛攻撃に遭っているが、多国籍軍側では「数週間、長くても数カ月で解決する」(ジュペ仏外相)との見方が支配的だ。

 「連絡調整グループ」は3月29日にロンドンで開かれた多国籍軍参加国などによる外相級会合で創設され、第1回会議は4月13日にカタールで開かれた。次回は6月にアラブ首長国連邦(UAE)で開催の予定。


3企業を制裁対象に追加 米、対リビア圧力強化 2011.5.6 11:22 MSN産経

地上部隊派遣に反対 露外相、リビア情勢で 2011.5.6 18:34 MSN産経

5月6日には、フランスはカダフィ政権側に付く外交官を「ペルソナ・ノングラータ」であるとして国外追放を発表した。

仏、14人のリビア外交官追放 2011.5.6 19:22 MSN産経

5月9日には、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)ローマ事務所の報道官が、5月6日に難民600名の乗船した船舶が沈没した、と述べた。

リビア沖で難民600人乗せ沈没か 2011.5.10 08:26 MSN産経

5月11日には、米国の支援物資が暫定政権の首都ベンガジに到着した。武器は含まれない。また同日、EUがベンガジに事務所を開設した。なおこの時点で暫定政権を正統政府として承認した国家は、承認順にフランス、カタール、イタリア、ガンビアとなっている。

米国のリビア支援物資、ベンガジに到着 2011.5.11 12:16 MSN産経

リビア・ベンガジに事務所開設へ  EU、反体制派承認に布石 2011.5.11 19:47 MSN産経

 欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表は11日、リビア反体制派の本拠地、北東部ベンガジにEUの事務所を開設する方針を明らかにした。欧州議会での答弁で述べた。

 反体制派の組織「国民評議会」への支援、連携強化を目的としており、EUが今後、同評議会を「リビア国民の正統な代表機関」として承認するための布石となる可能性がある。

 アシュトン上級代表は、EUの事務所は当面、医療や保健、教育、国境地帯の治安管理など「反体制派が求めている分野」で支援を進めると述べた。

 欧州メディアによると、これまでに国民評議会をリビアの正統な代表機関と承認したのはフランス、イタリア、カタール、ガンビアの4カ国にとどまっている。(共同)


カダフィ大佐に逮捕令状? 2011.5.12 19:22 MSN産経

カダフィ氏、息子の死亡以来初めて健在ぶり誇示 2011.5.12 19:56 MSN産経

5月12日には、NATOが北朝鮮大使館を爆撃したと、カダフィ政権側の国営テレビが報道した。事実ならば1999年のベオグラードの中国大使館誤爆を彷彿とさせる。

NATO軍、在リビア北朝鮮大使館を誤爆か 2011.5.12 20:39 MSN産経

違いは“需要の激減か、供給の激減か”

貿易収支における震災の影響は、2008年後半のリーマンショックの影響と同等かそれ以上になった。ただし、前回は海外の需要そのものが激減によるものだったのに比べ、今回は国内のサプライチェーンの停止による供給の激減によるものと言える。

3月の経常黒字額は前年比で2カ月ぶり減少-震災で貿易収支悪化 (2) 2011/05/12 10:11 JST (ブルームバーグ)

5月12日(ブルームバーグ):3月の日本の経常収支は、同11日に発生した東日本大震災の影響が表れ、黒字額は前年同月比で2カ月ぶりに減少した。震災後に輸出額が大幅減少して貿易収支が悪化したことに加えて、所得収支黒字額も8カ月ぶりに減少したことが要因。

財務省が12日発表した3月の国際収支状況(速報)によると、海外のモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字額は前年同月比34.3%減の1兆6791億円となった。このうち、貿易収支の黒字額は77.9%減の2403億円と3カ月連続減少した。ブルームバーグのエコノミスト調査では、経常黒字額の予想中央値は1兆7500億円、貿易収支黒字額の予想は3050億円だった。

海外投資からの収益を示す所得収支は同8.0%減の1兆5347億円の黒字。海外子会社からの配当金など直接投資収益のほか、世界的な金利低下を背景に債券利子など証券投資収益も減少に転じた。

モルガン・スタンレーMUFG証券の佐藤健裕チーフエコノミストは統計発表前のリポートで、先行きについて「電力不足やサプライチェーン(部品の調達・供給網)の問題などの国内生産の制約から輸出の回復には時間がかかり、輸入への代替需要が強まる」と指摘、貿易収支が短期的に大幅に悪化すると予想。その一方で、安定した所得収支黒字が見込まれ、経常収支が赤字に転落するリスクは小さいとみていた。

貿易収支の内訳をみると、輸出額は前年同月比1.4%減の5兆6367億円と16カ月ぶりに減少した。輸入額は同16.6%増の5兆3964億円。

3月の経常収支を前月比(季節調整済み)でみると、黒字額は38.2%減の7527億円、貿易黒字額は同93.2%減の333億円だった。

10年度の経常収支黒字は2年連続増

同日、合わせて公表された2010年度中の国際収支は、経常収支の黒字額が前年度比0.9%増の15兆9210億円と2年連続で拡大した。貿易収支は輸入の増加幅が輸出の増加幅を上回り、同1.4%減の6兆5070億円の黒字と2年ぶりに黒字幅を縮小。所得収支も同2.0%減の11兆8386億円の黒字と3年連続で減少した。一方で、サービス収支が1兆2679億円の赤字と比較可能な1985年以降、過去最小の赤字額となり、経常収支は黒字を維持した。

貿易収支の内訳をみると、輸出額は同16.0%増の64兆4467億円、輸入額は同18.3%増の57兆9397億円といずれも3年ぶりに増加した。


国際収支の推移:財務省

供給停止による資本財、基幹部品の輸入調達先の代替が起きて、今後は貿易収支が赤字基調になる懸念を持つアナリストもいるが、それを言うならばリーマンショック以降の通貨安競争による円の独歩高の間に、それが行われていたはずだ。ところが実際には、韓国の対日貿易収支は最大の赤字を計上していた。この震災の影響が日本の迂回貿易構造に組み込まれている諸外国、特に不動産バブルの崩壊に直面している韓国において本格化するのはこの四半期であろう。

また、経常収支全体で見る限り、貿易収支は短期から中期において電力需要を賄う天然ガスの輸入の影響は出るだろう。しかし、サプライチェーンの停止に左右されない所得収支は激減とまではいっていない。それよりも興味深いのはサービス収支が黒字になっていることである。国民の海外旅行が急減したとも考えにくいので、国外脱出した外国人の影響か(推移を見る限り影響はない)、もしくは特許などライセンス収入が着実に伸び、かつ海外でのインフラ受注が伸びつつあるのかもしれない。今後の推移を見守りたい。

第一列島線をめぐる攻防

国内のニュースではほとんど報道されないが、(特に南沙諸島をめぐる)中国の攻勢がASEAN諸国の内政外交に大きく影を落としている。

タイでは、反タクシン派(旧来からの陸軍を中心とする保守派)とタクシン元首相派(アジア通貨危機後の新興層によるポピュリスト)による争いが、カンボジアとの国境紛争にまで飛び火している。タイの新興層の勃興とポピュリズムの台頭は、ここ10年でGDP、輸出入額、経常収支の黒字まですべて約2倍増、もちろん対日貿易収支の赤字も約2倍、失業率は半減という、日本の迂回貿易構造へ完全に組み込まれたことで起きた爆発的な経済成長が背景にある。

タイのどちらの勢力も華僑ではあるが、より強く中国から影響を受けやすいのは新興のタクシン派であろう。国王の健康問題(この前手術を終えられたばかりである)と王位継承者の資質が取りざたされる点では、我が国も同様であるがグルカ朝が廃され、毛沢東派が政権を握ったネパールの前例を思い起こさざるをえない。

中国は、自国のシーレーン防衛のため、“第一列島線”という戦略概念を規定しているが、当然これらの戦略構想を防ぐ各国の安全保障が存在するのであるが、現在この同盟のなかで最も弱い部分はフィリピンである。

フィリピンは島嶼国でまごう事なき海洋国家であるにもかかわらず、海軍艦艇がフリゲート1隻とコルベット14隻に過ぎず、潜水艦が1隻もない。これでは沿岸警備もままならない。加えて空軍に至っては2005年以降、戦闘機を1機も保有していない。米比相互防衛条約を締結しているフィリピンが我が国にまで防衛協力を呼びかける理由でもある。

南沙諸島に限らず、中国は諸外国の包囲網を突破するために、ASEANのなかで経済的に弱い諸国(ミャンマー、ラオス、カンボジア)へと膨大な援助をして食い込み、インドへの対抗上、その周辺国(ネパール、スリランカ、パキスタン)にも食い込んでいる。歴史的教訓から云えるのは弱い国々を同盟に引き入れることは何倍もの負担となって、その国に跳ね返ってくるということなのだが。中国はどこまで持ちこたえるのだろうか。

中国の情報拠点建設を拒否 東ティモール 2011.5.10 14:05 MSN産経

タイ下院10日解散、総選挙は7月3日 2011.5.10 00:42 MSN産経

ASEAN首脳会議閉幕 国境紛争、南シナ海…共同体創設へ課題 原子力では透明性確保強調 2011.5.8 23:28 MSN産経

 【シンガポール=青木伸行】インドネシアのジャカルタで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議は8日、福島第1原発事故を受けて域内の原子力問題で情報共有と透明性の向上で一致するとともに、原発の開発には国際原子力機関(IAEA)の安全基準を適用する方針などを明記した議長声明を採択して閉幕した。

 ただ、2日間の会議で、焦点となったタイ、カンボジア両国の国境紛争をめぐり、ASEANは平和的解決に向けた調停能力を発揮できず、2015年の共同体発足に向け、なお多くの課題を残していることを浮き彫りにした。

 タイのアピシット首相とカンボジアのフン・セン首相は8日、ASEAN議長国インドネシアのユドヨノ大統領を交え会談した。だが、双方とも従来の主張を繰り返し、国境未画定地域へのインドネシア停戦監視団派遣のめどは立たず、進展はなかった。

 タイ、カンボジアが鋭く対立し、ASEANが紛争を調停できずにいる現状には「共同体創設の土壌を損なう」との危機感がある。

 フィリピンのアキノ大統領は8日、「大きな対立要因を抱えたままで、どうしてひとつのASEANが実現できようか」と指摘。当事者のフン・セン首相も同日、「共同体創設への雰囲気を台無しにし、難題を突きつけていることは承知している」と話し、アピシット首相も「国境紛争はASEANの信頼性に影響する」との認識を示した。

 議長声明はまた、南沙諸島(英語名スプラトリー)など南シナ海の領有権問題で「2国間または関係国の間で取り扱うのが最良」との認識を盛り込んだ。南シナ海問題の「国際化」に反発し「2国間」での交渉を主張してきた中国に一定の譲歩を示した格好だ。

 一方で、南シナ海の「行動宣言」をめぐっては、法的拘束力のある「行動規範」に格上げする協議を始める方針を盛り込んだ。

 しかし、南シナ海問題をめぐっては、一部加盟国との間の「内部対立」が解けないままだ。加盟国間の中国に対する姿勢にも温度差があり、「この問題こそ地域の安定を損なう最大の要因」(ASEAN筋)であり続けている。

 声明は、域内の紛争解決や平和構築に関する「ASEAN平和・和解研究所」を設立することで一致したが、まさに「加盟国間の平和と安定なくして、統合はありえない」(ユドヨノ大統領)といえるだろう。


国境紛争で3者首脳会談 タイ、カンボジア両外相が滞在延長し協議 2011.5.8 11:47 MSN産経

初の空母、来年10月就役か 大連で修復後、と香港誌 2011.5.6 09:07 MSN産経

ギリシア売ります

ギリシアのデフォルトが不可避と判断した格付け会社(S&P、ムーディーズ)が国債の格付けをさらに引き下げた。アナリストは「欧州の最も周辺の国であるギリシャは、今後を占う『炭鉱のカナリア』にすぎない」とまで云う始末だ。

国民への世論調査でも、公益部門の株式のうち政府持ち分の売却をした上で不動産開発により内需拡大を図るべき、との調査結果が出たそうだが、おそらくこれでも甘い目論みに過ぎない。

アジア通貨危機後に韓国の金融が外資に支配された前例を踏まえ、かつ米韓FTA締結に際して公益部門の民営化が約束された現状も踏まえると、同様の事態が欧州の周縁国であるギリシアにも起こりえる。

上場している公益部門のうち記事に出ている通信(ヘレニック・テレコミュニケーションズ)・電力(パブリック・パワー)に留まらず、エネルギー(Hellenic Petroleum)、宝くじ公社(Intralot)とサッカーくじ公社(OPAP)、郵貯(TT Hellenic Postbank)の株式売却も迫られるであろうし、またフェリー含む港湾、空港、公共バス含む幹線道路、鉄道、放送含む電波などの公共施設及びサービスを自国民が使用する際に特別付加税・料金を徴収する(事実上の国有資産の売却と同義)こともあり得るだろう。

ギリシャ国民の大半、政府の国有企業株売却と改革を支持-世論調査 2011/05/09 09:27 JST (ブルームバーグ)

5月8日(ブルームバーグ):ギリシャ政府が赤字削減策の一環として国有企業の持ち分を売却し不動産を開発することについて、国民の大半が支持していることが世論調査で明らかになった。

 ギリシャ紙エトノスがマルク社に委託して実施した調査によると、回答者1015人のうち約64%は、こうした売却を通じて500億ユーロ(約5兆8100億円)を調達するパパンドレウ首相が発表した計画を支持した。また、公務員に保証された仕事を与えるべきでないと回答した人は6割に上った。

 労働組合は電力や通信の旧独占企業だったパブリック・パワーやヘレニック・テレコミュニケーションズなどの政府保有分の売却計画に反対し、今月11日のゼネスト実施を呼び掛けている。

 今回の調査では、3分の2余りがパパンドレウ政権に経済改革の推進が必要だと回答した一方、27%は改革がストや抗議行動などの反発を受けると予想した。

 調査は今月3-5日に実施された。パパンドレウ首相率いる全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の支持率は24%に対し、野党の新民主主義党(ND)の支持率は20.2%だった。誤差率は2.6ポイント。


ギリシャ中心に欧州債の保証コスト急上昇、「選択的デフォルト」懸念 2011/05/09 23:17 JST (ブルームバーグ)

 5月9日(ブルームバーグ):9日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、ギリシャを中心に欧州諸国の国債保証コストが急上昇。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ギリシャが債務の償還期限延長による「選択的デフォルト(債務不履行)」に向かっているとの懸念を理由に、同国の格付けを引き下げた。

 CMAによれば、ギリシャ国債のCDSスプレッドは前週末比19ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し過去最高の1360bp。アイルランド国債のCDSスプレッドも676bpと最高を更新した。ポルトガルは14bp上昇の655bpとなり、4月26日に付けた過去最高の681bpに近づいた。

 ニューエッジの戦略部門共同責任者、ビル・ブレーン氏(ロンドン在勤)は「これらの国は全て、債務について再交渉が必要になるだろう」と指摘。「欧州の最も周辺の国であるギリシャは、今後を占う『炭鉱のカナリア』にすぎない」と述べた。


ギリシャを「B」に格下げ、デフォルト懸念でさらに下げも-S&P(4) 2011/05/10 14:54 JST (ブルームバーグ)

(中略)
■来年の市場復帰は「不可能」

ドイツ銀行の欧州担当共同チーフエコノミスト、ジル・モーク氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、ギリシャの来年の市場復帰は「不可能だ」と語った。

ギリシャ国債の2年物利回りは25%を超えている。来年は250億-300億ユーロの国債が償還期限を迎える。10年国債のドイツ債との利回り格差は12.6ポイントに拡大。クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)を使ってギリシャ国債を保証するコストも過去最高の1375bpとなった。

ギリシャは2010年の赤字目標を達成できなかった。S&Pは11年の目標達成も「不透明」だとし、政府は「公的および民間の債務の再編が最善の道と考えるかもしれない」と指摘した。

さらに、「ギリシャ経済の潜在成長率を考えると、ギリシャの債務負担を維持可能な水準にするには最終的に50%以上の元本減免が必要になると予想される」と分析した。デフォルトの場合の回収率は30-50%と予想している。

ギリシャ財務省は「わずか1カ月余り前の前回の格下げ以後に、新たなマイナスの展開や決定はなく、今回の格下げには根拠がない」との声明を出した。

ルクセンブルクでの先週末の財務相会合や独誌シュピーゲルの報道で、ギリシャのユーロ離脱やデフォルト観測が高まった。ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)は会合後に、新たなギリシャ向け支援策の準備が進んでいることを明らかにした。事情に詳しい関係者によれば、ギリシャは追加支援を得るために担保の差し出しや国有資産売却の加速を求められる公算。既に受けた支援についても返済条件などが緩和される可能性がある。

ドイツのメルケル首相率いる与党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)会派の予算担当スポークスマン、ノルベルト・バーセル氏は、ギリシャへの追加支援について「やるしかないかもしれない。ほかにどんな選択肢があるというのか。債務再編に追い込まれることは避けたい」と語り、追加拠出を容認する姿勢を示唆した。


ギリシャ格付け「B1」を引き下げ方向で見直し-ムーディーズ 2011/05/10 01:23 JST (ブルームバーグ)

民主主義への道は血肉で舗装されている

議会制民主主義は多数決の原則を持つ。数の横暴がまかり通ると言っても良い。その欠点を補う為に議会では党内の議論、(我が国では国対委員長らによる)与野党間の調整、そして議会での議論に納得のいく質疑時間と答弁と修正とが求められる。こうした少数派への配慮を経て、最終的に立法が行われるのだ。

ところが民主党政権下における日本の両院ですら、こうした少数派への配慮はないがしろにされている。野党が協力姿勢を見せているにもかかわらず、震災復興の第一次補正予算案と統一地方選挙延期、震災地域の課税延期以外の震災復興法案は一本も通過していない体たらくなのだ。

では、議会制民主主義の伝統とそれを作り上げていく努力を行った経験の少ない中東・アラブ諸国において、それが可能なのか? 西欧風の立法・行政・司法の体裁を持つシリアですらその通りの運用を行えば、少数派への配慮がなされないのではないか。よってアサド大統領の出身宗派でもあるアラウィ派はバース党が権力を失えば、イラクにおけるスンニ派と同様の状況に置かれることを恐れていると考えるべきだろう。

シリア軍ダルアー撤退開始 国営通信、任務完了と報道 2011.5.6 10:28 MSN産経

東京大学教授・山内昌之 シリア弾圧、苛烈さの理由 2011.5.9 03:51 MSN産経

 シリアのアサド大統領は、国民の60~65%を占めるスンニ派アラブ人による自由と法の支配への希求を力ずくで押さえこむ決意をしたようである。

 シリアは、同じアラブの大国たるエジプトやサウジアラビアにない独特の複雑さを抱えている。アサド親子は、隣国レバノンやイラクの不安定な情勢やイスラエルとの複雑な紛争を利用しながら、国内の異議申し立てを抑え「挙国一致」の幻想をふりまくことで40年間も独裁体制を維持してきた。

 実際に、シリアと外国との関係の多重性には驚くばかりである。イスラエルを牽制(けんせい)するために南レバノンのヒズボラと折り合いをつける手段として、イランとの間に“準同盟”ともいうべき緊密な関係を維持してきたかと思えば、豊かな成長を遂げた世俗主義国家トルコとの政治経済協力の重視も忘れない。しかし、トルコとせっかくつくった外交関係の安定性は、レバノンとパレスチナへの干渉によってしばしば相殺されがちなのだ。

 しかも、1980年代から顕著になった国内の宗派対立によって、上からの変革でさえ簡単でないところに現在の“民主化要求”が燃え上がったのである。暴力や紛争の果てに「地域戦争」さえありうる危険性もシリア情勢の根底にひそんでいる。

 レバノンの安全保障や治安を支えてきた“保護者”のシリアが不安定になれば、レバノンの勢力均衡も崩れてしまい、中東政治の枠組みに地政学的な変動さえ起きかねないのである。

 アサド大統領の属するアラウィー派は人口の12%を占めるにすぎず、13%のキリスト教徒などの少数派とおつかつなのだ。この双方がアサドの「世俗主義」を支持し、“民主化要求”を恐れる理由は、紛争の拡大がムスリム同胞団はじめイスラム原理主義の急進派を台頭させ、民主化の“美名”でポスト・アサドの受け皿を要求する悪夢を見たくないからだ。

 アサド大統領の統治は10年来、都市部のスンニ派アラブ商人の有力者層と、アラウィー派が支配する軍・治安機構との間の同盟関係に依拠してきた。眼科医でもあった大統領は、都市部やロンドンでエリート教育を受けたので、北西山岳部のアラウィー部族社会となじみが薄かった。大統領に就任した2000年にすぐ経済の自由化を始めたが、その同盟を支える受益者を豊かにしながら大多数の市民が貧しいのはエジプトと少しも変わらない。

 政治同盟の2大パートナーが決裂するなら、体制変革あるいは政治革命の可能性が日程に上る。都市商人は与党バース党の支配体制を知性の低いアラウィー派将校による「農村独裁」と侮蔑してきた。

 こうした差別や偏見に反感を抱く将校たちは土地や企業を国有化してきたが、近年になって軍も受け入れた経済自由化の結果として都市商人だけでなく軍人らも豊かになった。

 この両者にとって、干魃(かんばつ)や食糧危機に苦しむ貧農に支持される体制変革や、現在の政治同盟を毀損(きそん)する革命の担い手として、「新しい政治階級」が出現することは許されない。既得権益を守ろうとするシリア政府の弾圧はリビアとも違う苛烈さを極めるだろう。(やまうち まさゆき)


対イスラエル政策踏襲せず エジプト大統領有力候補 2011.5.6 21:03 MSN産経

カイロでまた宗教対立、10人死亡 2011.5.8 18:33 MSN産経

ジハード団指導者 元過激派、政治に野心 2011.5.8 20:45 MSN産経

エジプトでは、少数派であるコプト教徒が迫害を受けている。

そもそも法に則った正常な手続きを踏まずに、国家元首や行政府の長を倒した以上、法によらず少数派(コプト教徒)を弾圧することは何ら不思議ではない。議会制民主主義が、その多数決の原則における危険性を熟知するが故に編み出した少数派への配慮など、議会制民主主義を飛び越えて革命を行った人々にとっては無視されて然るべきことなのだろう。

剥き出しの暴力のなかから権力が発生するとも言えるが、そのために流された血の量だけ人間は自省し、なんらかのよりマシな手段を選択してきた。それが議会制民主主義だった。中東・アラブ各国の国民はそれを学ぶ途上にある。彼ら自身に合った民主主義があるとは思う。それは欧米とも我が国とも違うものになるだろう。

かくて、かつての我々の父祖が辿った通り、彼らの民主主義への道は彼らの血肉によって舗装されていく。

政治ですらない愚か者のトップダウン

政治とは利害関係の調整を通じて利権を公正に分配することである。族議員と揶揄されようとも、政治家の役割としてはそれで一面正しい。菅首相は政治のなんたるかを知らない。政治屋以下の存在と言える。あくまでも市民運動家に過ぎないのか、それとも極左として日本の国益を損なう目的に沿って動いているのか。

イラク戦争のときに、平和主義者(極左)と反米派(極右)が戦争反対の論陣を張っていたが、今回の原発反対(急進的になると、平和主義者は原子力エネルギーの全廃を唱え、反米派は真逆に一気呵成の核兵器保有を唱える)を主張する人々も主にこのどちらかの政治的スタンスに属しているのは興味深い。

このスタンスを持つ人間は得てして、帝国海軍が燃料備蓄の過少さを問題として第二次大戦に参戦した上、インドネシアから日本までのシーレーンすら守れなかった戦訓をすっかり忘れている。この敗北のトラウマこそ我が国の原子力政策の出発点であるのにも関わらず。トラウマの解消について、極左は一顧だにせず、極右はそれがすぐに解決できると錯覚する。

海江田氏、静岡・浜岡原発に一段の対策要請 現地を視察 2011.5.5 19:54 :MSN産経

福井に困惑広がる 2011.5.6 23:57 :MSN産経

自民・山本政審会長「支持率上げたくて行き当たりばったり」 2011.5.7 00:03 :MSN産経

「事前連絡なく寝耳に水」「国策なら全原発止めるべきだ」波紋広がる地元自治体 2011.5.7 00:25 :MSN産経

代替燃料コスト 中部電業績に重荷 2011.5.7 00:38 :MSN産経

首相、浜岡原発の全原子炉停止を要請 緊急記者会見 2011.5.7 00:42 :MSN産経

与野党反応 自民・石原氏「電力供給はどうなるか」 2011.5.7 00:52 :MSN産経

「なぜ今」「海外に誤ったメッセージ」原発放棄、信頼は失墜 2011.5.7 00:54:MSN産経

訴訟恐れた首相の保身 反首相勢力には「クセ球」… 2011.5.7 01:09:MSN産経

全国的な電力不安も ドミノ式に需給逼迫 2011.5.7 01:12:MSN産経

浜岡原発「津波で8メートル浸水」中部電、初の想定 15メートル津波で 2011.5.7 01:40 :MSN産経

見えぬ根拠 熟慮の判断なのか 2011.5.7 01:42 :MSN産経

中部電力、きょう取締役会 2011.5.7 09:18 :MSN産経

細野補佐官「原子力政策ストップではない」 2011.5.7 11:12 :MSN産経

「雇用に影響」「地元意見聞いて」御前崎市長が不満 2011.5.7 11:35 :MSN産経

「首相の要請重い」 中部電力が取締役会で要請受諾を協議 2011.5.7 12:01 :MSN産経

中部電、全面停止の結論出せず 2011.5.7 15:27 :MSN産経

中部電「審議詳細は控えたい」 2011.5.7 19:06 :MSN産経

全国の電力会社に広がる困惑、首相の停止要請で 2011.5.7 20:39 :MSN産経

自動車集積の中部製造業にトリプルパンチ 2011.5.7 20:49:MSN産経

原発「冷温停止」に1週間、水の循環、冷却機能がカギ 2011.5.7 20:55:MSN産経

中部電 異例の要請に苦悩 2011.5.7 21:11 :MSN産経

関係各位の右往左往が上記に連なっているのを見れば、菅首相が議会制民主主義における与党から選出された行政府の長であることを認識していないのは明白だ。閣内、与野党、関連省庁、地方自治体、電力会社、産業界、諸外国すべてに何らの交渉もいや通告もなしにこの要請を決定した上に国民に発表した。

何らの法的権限を持たないゆえに、なんの効力も持たないこの要請を受けるべきではないだろう。繰り返して云うが菅首相は政治家や政治屋ですらないことを自ら暴露したも同然だ。これはもはや政治ですらない。

ユーロは“ドイツの独り勝ち”

予算削減案の否決に伴う解散総選挙を控えているポルトガル政府(事実上の選挙管理内閣)は、EUとIMFとの金融支援に合意した。さらに今回の合意にはポルトガルの与野党も加わっている。なんのことはない。国内での削減案を否決したらより厳しい削減案を国際的合意として呑まされてしまった。

良薬は口に苦しとは云うが、財政収支を改善したところで、すぐに経常収支が改善するわけではない。国際競争力を示す通貨にしても、ユーロに留まっている限り、ポルトガルの実力相応に下がることはない。ポルトガルの弱さを反映したユーロ安であれば、ドイツがその国際競争力よりも安価に輸出できるだけに終わる。インフレ抑制のための利上げでユーロ高が進めば景気は鈍化するので踏み切れない。結局、ドイツの独り勝ちに終わるのだ。

ポルトガル政府、金融支援で合意-内外の不満で挟み撃ち (1) 2011/05/06 00:20 JST (ブルームバーグ)

5月5日(ブルームバーグ):ポルトガル政府は780億ユーロ(約9兆2400億円)規模の金融支援について国際的な合意を得た。総選挙を控えた同国では予算削減の是非をめぐり議論が活発化する一方、欧州の豊かな国では財政難を抱える国の救済に対する不満が再燃しそうだ。

ポルトガル向けの緊急融資を入れると、欧州での救済のコストは2560億ユーロに達した。最初に救済されたギリシャでは財政の悪化 が続いている。ポルトガルはギリシャの1100億ユーロ、アイルランドの675億ユーロに続く3カ国目の救済で、フィンランドやドイツでは不満が高まる。

欧州連合(EU)欧州委員会のユルゲン・クルーガー氏は救済の詳細がまとめられた後に開かれたリスボンでの記者会見で、「正直に言って、これは容易なことではない。厳しいプログラムだ」と述べた。

フィンランドの反ユーロを掲げる右派政党「真正フィン人党」のソイニ党首は5日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、1年に及ぶ危機管理は「機能していない」とし、ギリシャの「デフォルト(債務不履行)は時間の問題だ」と発言した。

欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁はプログラムについて「ポルトガル経済に持続的な安定をもたらすのに必要な要素が盛り込まれている」と評価し、「全ての国が責任を果たそう」と呼び掛けた。

財政削減の約束

欧州各国政府と国際通貨基金(IMF)はポルトガルの主要政党すべてから、向こう3年で国内総生産(GDP)比10%の予算を削減する合意を取り付けた。6月5日の総選挙でどの党が政権をとっても約束は実行されることになる。

IMF代表団のポール・トムセン氏はリスボンでの記者会見で、「その3年の間、経済は相当な逆風に直面するだろう」として、「これはどのような基準から見ても、意欲的で速いペースの調整だ」と述べた。

発表によると、救済融資のほぼ3分の2はユーロ圏諸国が担う。IMF融資の金利は当初3年間が3.25%。欧州各国からの融資の金利はこれよりも高くなる。

ポルトガル政府は今年と来年の同国経済が2%ずつのマイナス成長になるとの見通しを示した。今年のマイナス幅は政府の3月時点見通しの2倍以上。2012年については0.3%のプラス成長と予想していた。

スト攻勢

ポルトガルの公務員は6日に1日の時限ストを計画している。年金や失業・医療・教育給付の削減計画に抗議して主要労組が1日に行った大規模ストに続くもの。

ドイツでは、メルケル政権の連立パートナー、自由民主党(FDP)のフランク・シェフラー議員が、他国に頼る前に自国の持つ資産を活用すべきだと苦言を呈した。

ポルトガル救済パッケージはすべてのユーロ圏政府の承認が必要だ。メルケル独首相は救済パッケージについて評価は下さず、16日の財務相会合での議論を待つ姿勢を示した。


ユーロ高でECB利上げ先送りか-トリシェ総裁、わざわざドルに言及 2011/05/06 11:17 JST (ブルームバーグ)

ギリシャ財務省:ユーロ脱退は考えていない、独誌の報道内容を否定 2011/05/07 03:14 JST (ブルームバーグ)

ギリシアでついにユーロ離脱が取りざたされるようになった。今のところPIIGS諸国にとって、経常収支の改善のために劇的な効果を生む経済政策はこれしかないように思われる。

日本の“サプライチェーンから外される”韓国

ついに日経から次のような記事が出るところまでサムスンが追い詰められた。

液晶・メモリ・携帯の3本柱のいずれも投資余力がなくなっている。アジア通貨危機以後からリーマンショックまでのウォン安と円安による輸出競争力と資金調達力の向上に支えられた市場環境が失われた。加えて事業の3本柱のすべてでサプライチェーンから外されつつあることが大きい。“サプライチェーンに加わる”という日銭を稼ぐ手段を奪われた上で訴訟を提起されている現状は素人の目から見ても厳しい。しかも、これが韓国企業全体に起きるのだ。

サムスン、過ぎ去った「快進撃」 液晶赤字・アップルと確執 2011/05/02 日経

エルピーダ、25ナノDRAMを7月に量産 2011年5月5日:asahi.com

シャープと争った液晶関連特許の訴訟で和解した結果、サムスンとシャープ両社はクロスライセンスを結び、32インチまでの液晶の特許料についてサムスンはシャープに一時金も含めて毎年支払い、40インチ以上の液晶についてサムスンはシャープから市場価格(時価)ではなく適正価格(要は言い値)での全量納入(しかも20年契約)を受ける。

サムスンの第11世代の液晶工場の建設については正式な断念の発表がないまま進展がなく頓挫している。エルピーダに先を越されたDRAMについても投資に見合った効果が出ていない。有機ELに活路を見出そうとしても液晶と同様の特許訴訟の嵐にさらされるだろう。おそらくどの分野もそうなるのだ。

またマーケティング優位のファブレス企業と化しているソニー、アップルはサムスンからの部品調達を減らしつつある。部品ではなく製品に逃げようにもその道もふさがれている。iPhoneとiPadでの代替調達先が確保できた段階で、アップルがサムスンの「ギャラクシー」を訴えるなど典型的だ。ソニーもサムスンとの液晶合弁から出資を下げてしまった。新興国市場でのマーケティングに日本メーカーが本腰を入れ始めることで既にインド、ブラジルでシェア逆転が起きている。

品質の面でサプライチェーンから外されているとなると、震災の影響でサプライチェーンが再構築される過程では優先度が下がると云う理由でますます弾き出されることになる。日本の迂回貿易構造から外される可能性が高まっているのだ。日本から資本財と基幹部品を輸入して、自国内で生産した汎用部品と併せて、中国で組み立て、最終消費地である欧米で稼ぐという産業モデル、朴正煕の最大の功績が失われようとしている。

もともと国からの輸出補助金による営業外利益で食いつないでいるサムスンのことだから、苦境に陥っても韓国政府が助け船を出すだろうが、当の政府はどこからカネを持ってくればいいのか、と云うことになろう。

無能と悪辣

パキスタン当局がオサマ・ビン・ラディンの潜伏先を知らなかったのであれば“無能”、知っていれば“悪辣”と云うことになる。

「わが国だけの失策でない」パキスタン首相 2011.5.5 00:13:MSN産経

板挟みのパキスタン 容疑者の動向把握か 2011.5.4 22:17:MSN産経

 【ニューデリー=田北真樹子】国際テロ組織アルカーイダの指導者ウサマ・ビンラーディン容疑者の動向をどこまで把握していたかをめぐり、パキスタン政府が、軍などの関与に疑念を深める米国と、政府の対テロ姿勢を疑問視する国内との板挟みになっている。

 「ビンラーディン容疑者が国内にいたことを把握していなかったと認めれば、情報機関の無能さを露呈し、していたといえば、なぜ対応しなかったのかと責められる。どちらもジレンマだ」。元パキスタン外交官でアナリストのタリク・ファティミ氏は説明する。

 同容疑者の動向など“核心”を握っているとみられる軍情報機関「三軍統合情報部(ISI)」などの治安機関が、同容疑者の存在を把握していなかったと認めることには、多くの懸念がある。

 まず、米国がパキスタンにかわって武装勢力掃討作戦を国内全体で実施するとの正当性を与えかねない。また、パキスタン国内の隣国インドによる諜報・軍事活動を助長しかねない。

 反対に、同容疑者の居所をつかんでいたなどと認めれば、「米国と対テロ戦で協調姿勢を取っているのに、テロリストをかくまっていた」との疑いの証拠が裏付けられたとして、米政府からの経済・軍事支援の停止を含めた国際的な反発に直面する可能性がある。

 国内でも、多くの犠牲者を出したテロ実行犯の最高指導者ともいえる人物を豪邸にかくまうなどしていたとして、激しい反発が吹き出すのは必至だ。

 政府が襲撃作戦を把握し、関与していたという疑問について、政府は完全否定している。しかし、政府への不信は国内でくすぶっており、4日のドーン紙は政府の説明通りであれば、それは治安当局の無能さを露呈する「国家的恥」と批判している。「主権侵害」を容認したこともやり玉にあがっている。

 いずれも不鮮明な対テロ戦略を掲げてきたツケともいえる。それを証明するかのように、「政府は真実を語れ」という内外の声に対して、普段は何かと積極的に発言する政治家らは言葉少なく、軍やISIにいたっては、ほぼ沈黙だ。

 政府の統一見解とみられる声明は、ビンラーディン容疑者死亡から36時間以上たった3日夜、同国外務省報道官から出された。米軍の作戦に理解を示した2日の声明から一転して、事前通告なしに行われた作戦に「深い懸念」を示した。


パキスタンは、隣国インドの動向によって規定されてきた。

独立以来、三度にわたる印パ戦争に敗北しつづけ、通常戦力では対抗できないが故に核兵器の開発を行い、その技術が北朝鮮、イラン、シリアなどに売り渡されていった。核兵器の保有は本来インドとパキスタンの軍事的均衡をもたらすものだったが、両国の核保有量と総人口と領土の縦深を考えると、未だ相互確証破壊による“恐怖の均衡”にまでは至っていない。それでは結局、膨大な軍事費は国家経済の発展を妨げることになる。パキスタンの核開発は政治的に成功したとまでは云えないのだ。

またインドへの対抗上、中国と接近し合同軍事演習を行い、ミャンマーと同じように軍港(グワダル港)を提供する見込みになっている。一時期は中国との戦略提携を模索したアメリカが、アフガニスタンでの作戦展開を踏まえ、ロシアとインドと提携関係を結んだ形になった。アメリカは軍事上、ロシアルートを利用できることになり、パキスタンルートを重視しなくても良くなった。図らずも中国・パキスタンVS米露印の対立構造ができてしまっている。

イスラム原理主義への傾倒もタリバンへの援助も同じくインドへの対抗上、始まったことであり、それらのことごとくが裏目に出てしまっている感がする。今回のオサマ・ビン・ラディンの殺害においてもそうだが、今後のアフガニスタン撤退までに、アメリカがパキスタンへの対応を間違えると、現在のパキスタン政権が崩壊する可能性もあるだろう。

対テロ戦争の主役交代か?

モロッコのマラケシュでの自爆テロ事件では「イスラム・マグレブ諸国のアルカーイダ組織(AQIM)」の関与が取りざたされている。イスラム原理主義者の主な標的がアメリカからフランスへと変わりつつあるのかもしれない。

モロッコでテロ、少なくとも14人死亡 邦人巻き添え情報も 2011.4.29 01:53 :MSN産経

モロッコ 観光地襲った悲劇 死者の多数が外国人 2011.4.29 01:57 :MSN産経

モロッコ爆弾テロを非難 米国務長官 2011.4.29 10:20 :MSN産経

マラケシュ爆発事件、フランス標的説を否定 仏内相 2011.5.1 18:40 :MSN産経

 【パリ=山口昌子】モロッコの観光都市、マラケシュで4月28日に発生した爆発事件は、犠牲者16人のうちフランス人が7人だったが、ゲアン仏内相は1日発行の日曜新聞、ジュルナル・デュ・ディマンシュとの会見で「フランス標的」説を否定した。

 モロッコのシェルカウィ内相は29日に爆発物の内容物や多数の外国人が集まる場所を狙う方法などから「イスラム・マグレブ諸国のアルカーイダ組織(AQIM)」の犯行を「想起する」と指摘した。AQIMは昨秋、ニジェールでフランス人4人を人質にし、「アフガニスタンからの仏軍撤退」を要求した。

 ゲアン氏は45人が死亡したモロッコ・カサブランカでの2003年の連続テロなどを挙げ、「モロッコはすでにテロの舞台になっている」と述べ、今回の「仏標的」説を否定。「犯行声明を待つ」とも述べ、他のイスラム過激派の犯行の可能性も示唆した。AQIMがチュニジアやエジプトなどアラブ諸国での「ジャスミン革命」を利用したとの見方に関しても、「AQIMはテロ組織で政治的運動ではない」と指摘した。

 爆発事件が起きたのはマラケシュ中心地にある有名カフェ。フランスは29日に中央内務情報局、警視庁科学捜査班などの捜査員を派遣した。

 モロッコのモハメド6世は、アラブ革命への対処策として3月に制度改革、4月には03年のテロ指導者を含む96人の政治犯の釈放を約束した。


オサマ・ビン・ラディンの殺害によって、アメリカの対テロ戦争は新局面を迎えた。一方でフランスの対テロ戦争は局面が始まったばかりと云える。『ブルカ禁止法』が主役の新旧交代の役割を果たしている。シェンゲン協定の改正案もこの新旧交代を反映している。マグレブからの難民にテロリストが紛れ込んでいる、とフランスが考えてもおかしくはない。

オバマ氏の決断に敬意 電話会談で仏大統領 2011.5.3 08:32 :MSN産経

山口昌子 アルカーイダとの戦い続くフランス 2011.5.4 07:49:MSN産経

 人影のまばらな、終電間際の地下鉄のプラットホームに黒の大型リュックがポツンと置いてあった。ハッとしてホームを見回すと数人が遠巻きにして見守っている。ホームの端で男性が携帯電話を掛けているので、電話を掛けているうちにリュックから離れたのだと察したが、もしや爆弾かも、と誰もが思ったに違いない。

 パリでは爆弾テロの脅威は身近だ。国際テロ組織アルカーイダの首領ビンラーディン容疑者死亡は、その意味で吉報でもあれば凶報でもある。

 フィヨン仏首相はニュースが伝わった2日、報復テロを警戒して仏全土と、関係国の仏大使館に「警戒強化」の指令を出した。空港や駅など公共の場では銃を構えた兵士の姿が通常より多くなった。

 今年1月下旬、中東衛星テレビ局アルジャジーラを通じて流れた、ビンラーディン容疑者の音声メッセージはフランスを標的にするというものだった。

 西アフリカのニジェールで昨年、仏原子力大手アレバの従業員たちを拉致したイスラム・マグレブ諸国のアルカーイダ組織(AQMI)は、イスラム教徒の女性の全身を覆う衣服を公共の場で着用することを禁じた、仏の「ブルカ禁止法」への報復と宣言し、仏軍のアフガニスタンからの撤退も要求した。

 ビンラーディン容疑者は昨年10月にもアフガンからの仏軍撤退を要求し、フランスはこれを拒否している。

 AQMIは昨年7月にマリで78歳の技術者を拉致して殺害(仏軍は救出作戦に失敗)。アフガンではテレビ記者2人が1年以上も人質になるなどしているが、ビンラーディン容疑者死亡が人質の運命に吉と出るのか凶と出るのかも不明だ。

 2004、05年にはマドリードとロンドンで爆破テロが続いており、パリが狙われても不思議ではない状況だ。仏当局筋によると、仏本土へのテロ計画はこの数年、年平均2回あり、これまでは未然に防いできたという。

 昨年9月、爆弾を仕掛けたとの匿名の電話があり、エッフェル塔の観光客約2千人が一時退避する事件などが発生したが、これも本土へのテロ襲撃の情報に基づいていた。昨年10月には仏南部などで計12人が逮捕され、自動小銃や弾丸が押収された。

 ビンラーディン容疑者の後継者とされるアルカーイダのナンバー2、ザワヒリ容疑者もフランスを目の敵にしている。06年9月11日に「米仏ののどに刺さった骨となれ」と述べ、米仏へのテロを奨励。特にフランスが制定した直後の、公立学校でのイスラム教徒の女子学生に対する「スカーフ禁止法」を非難した。

 サルコジ仏大統領はオバマ米大統領との電話会談で、ビンラーディン容疑者追討作戦を称賛すると同時に「戦いは終わっていない」と述べ、対テロ戦への新たな決意を表明した。一市民としても対テロ戦に限らず、「正義は必ず勝つ」という信念を持ちたいものだ。


テロリスト「必ず罰する」 モロッコ事件で仏大統領 2011.5.4 08:40 :MSN産経

 モロッコのマラケシュで起きた爆弾テロで、フランスのサルコジ大統領は3日、モロッコから運ばれたフランス人犠牲者8人のひつぎをパリ郊外オルリ空港に出迎えた。空港の演説で大統領は、テロ事件を起こした犯罪者らを「無処罰には済まさない」と強調した。

 国際テロ組織アルカイダ系の「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織」による犯行が疑われる爆弾テロで、フランスは15人の犠牲者の中で最も多くの死者を出した。フランス人犠牲者には10歳の少女も含まれる。

 サルコジ大統領は、アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者が米軍により殺害されたことを示しながら「(事件を起こした)テロリストは今後、いかなる場所でも息つく暇がないことを知るだろう。彼らがどこに隠れようともわれわれはあらゆる手段で探し出し、犯罪を暴く」と強調した。(共同)


「抵抗した」が武器持たず ホワイトハウス、射殺判断の正統性強調 2011.5.4 09:35 :MSN産経

「国境なき欧州」後退も 入国審査の柔軟な復活を提案 欧州委員会 2011.5.4 19:33:MSN産経

 欧州連合(EU)の欧州委員会は4日、欧州諸国間の出入国審査廃止を定めた「シェンゲン協定」改定案を発表、協定加盟国が国境での一時的な入国審査をより柔軟に復活できるよう提案した。

 北アフリカでの政変をきっかけとした難民の流入拡大を懸念するイタリア、フランスの要求に応えるものだが、欧州議会などからは、欧州統合の象徴である「国境なき欧州」の理念後退を懸念する声も出ている。

 同協定は、「公共の秩序や安全保障への深刻な脅威」がある場合に限り、当該国に一時的に国境審査を実施することを認めている。改定案は、加盟国が国境管理に失敗し、大量の難民流入が起きた際などに近隣加盟国が一時的に国境での入国審査を復活できるなどの内容。ただ、「真に危機的な状況下での最後の手段」として、審査復活の乱発に歯止めをかけようとしている。(共同)

10年目の結末

フランスが泥沼の戦いに足を入れつつあるのに入れ替わりの形で、アメリカが対テロ戦争の目的を達した。アラブ・中東の民主主義の進展度合いとも絡んで興味深い流れである。

米諜報機関が殺害 遺体を確保 パキスタン首都で家族と一緒… 2011.5.2 12:47 :MSN産経

 【ワシントン=犬塚陽介】米CNNは1日、2001年9月11日の米中枢同時テロを首謀者した国際テロ組織アルカーイダの最高指導者、ウサマ・ビンラーディン容疑者が死亡したと報じた。米政府が遺体を確保したという。ビンラーディン容疑者はパキスタンの首都イスラマバード郊外で家族と一緒にいたところを米諜報機関に殺害された。

 報道を受け、オバマ大統領が会見した。

 同時テロをはじめとした反米テロ活動の“象徴”となっていたビンラーディン氏の死亡で、米国の「反テロ戦」はこれまでで最大の成果を達成した。ただ、アルカーイダの残存組織はいまだ世界各地に残っており、最高指導者が死亡したことで、テロ活動などの動きが一気に高まる恐れも出ている。

 米国は同時テロ直後、ビンラーディン氏を最重要容疑者として、同氏をかくまっていた当時のアフガニスタンのタリバン政権に身柄引き渡しを求めたが、タリバン側はこれを拒否。01年10月からアフガニスタンでの空爆に踏みきった。タリバン政権は同年12月に崩壊したが、ビンラーディン氏は東部のアルカーイダ拠点、トラボラに潜伏していたことが確認されたのを最後に具体的な消息が分からなくなっていた。

 しかし、02年10月、インドネシア・バリ島のディスコで発生した爆弾テロについて、翌11月にカタールの衛星テレビ局アルジャジーラが、テロを称賛するビンラーディン氏の録音テープを放送。米国当局もテープが同氏の肉声であることを確認していた。


それにしても、リビアでもシリアでもイラクでもアフガニスタンでもなく、パキスタンであった。首都イスラマバードの郊外に潜伏していたことは常識的に考えれば、パキスタン当局の関与を疑わざるを得ない。情報の出所は明らかにされないだろうが、パキスタンがアラブ・中東地域(実際はインド亜大陸の南アジア)で最も不安定な国家であることを今後も再確認していくことになるのだろう。

同盟国としてアメリカの成功を賞賛するコメントを出さないであろう菅政権は、やはり極左と云うべきか。

おそらくはアメリカの対テロ戦争自体は、ロシアの第二次チェチェン紛争の経過と同じように、あらかたの首謀者の捕捉・殺害の段階をひとまず通過したことで終息段階に入るのだろう。

“菅首相の歴史的役割”とは何か?

『隗より始めよ』の返しがこれほど似合う政治家もあるまい。震災後、援助物資なり携えて急遽帰郷しなかったことを考え合わせても、弁護の余地はないだろう。勝負勘においては「チャンスをピンチに変える」菅首相よりも劣っているということになる。

小沢元代表「民主も自民も動かないのはおかしい」 進まぬ倒閣に不満たらたら 2011.4.30 21:59 :MSN産経

 民主党の小沢一郎元代表は30日夜、東京・赤坂の南欧料理店で衆参若手10数人と会食し、「この状況で民主党も自民党も動かないのはおかしい」と述べ、与野党で倒閣の動きが進まないことに不満をぶちまけた。

 子ども手当など民主党マニフェスト(政権公約)の看板政策の見直し方針を盛り込んだ民主、自民、公明の3党合意についても「ひどい話だ」と怒りを露わにしたという。

 また、福島第1原発事故に関し「原発は安定していない。爆発しないようにしているだけで放射線を垂れ流している。根本的な対策を取らなければ大変なことになる。決死隊を送り込んで完全に抑え込まなければならない。政治が決断することだ」と語ったという。

 小沢氏は29日には鳩山由紀夫前首相と会談した。小沢氏が「海外では非常事態の対応がまずければ政権交代が起きる。日本はこういう時だから様子を見ようということになってしまう」と不満を訴えると、鳩山氏は「国民から原発対応に批判はあるが、一方で党がまとまっていないことへの批判もある」と性急な倒閣に難色を示したという。

 30日の会合でも小沢氏は鳩山氏との会談に触れ、「鳩山君は菅直人首相に原発対策でいろいろと助言しているのに首相からは何の連絡もないそうだ」と明かした。


菅首相が、民主党の代表選で勝利した由縁が、小沢氏のマネーロンダリングの疑惑を解明すべき、と云う国民の声(民主党の代表選自体は外国人でも投票できるが)によることを今一度踏まえると、震災の対応以外の点に関しては国民にとって望ましい方向に向かっていると思う。自公とのマニフェスト見直し合意などが良い例だろう。小沢氏が追い込まれているのを端々に感じられる。極言すれば“菅首相の歴史的役割は小沢氏を打倒すること”にあると云えるだろう。できうるならば刺し違えることを望みたい。
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