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誰がエルピーダを殺したか?

国内唯一のDRAM専業メーカーでシェア世界第3位のエルピーダメモリの倒産は、直接的には、産活法適用の期限である3月末までに提携の具体的成果を求めた日本政策投資銀行が引き金を引いた。とは云うものの間接的には、政府・与党の産業政策の欠如と調整能力の不足が大きな要因だろう。

エルピーダ:会社更生法申請、負債4480億円-製造業で最大 2012/02/27 18:58 JST ブルームバーグ

想起するのは、日本航空(JAL)の会社更生法申請までの顛末と、東京電力の現在もつづく政府との対立だ。

民主党政権になった途端、従来のJALの再建計画(債務の株式化、アメリカン航空の出資など)は、当時の前原国土交通相によるタスクフォースによってひっくり返され、何も決められないまま時を費やし、しびれを切らしたJAL側は会社更生法申請と100%減資を余儀なくされた。民主党は、民主党人脈の稲森和夫氏を経営者に送り込めた以外、特に何も出来ていない。

エルピーダは、技術開発力があり、営業でキャッシュフローが出ていても、資金繰りが続かなくなれば破綻する、良くあるパターンのひとつだ。

たしかにエルピーダを巡る外的環境は厳しかった。国内外の災害と需要減とメモリ価格低迷(ここ1年で約3分の1へと下落)、そして何より米国とEUの量的緩和に伴う円高とドル安・ユーロ安(付随してウォン安)に対する政府・与党の無策があった。

個別環境で見ても、提携していた台湾メモリ各社の統合の遅れ、経産省官僚のインサイダー取引、マイクロン・テクノロジーの会長兼CEOだったスティーブ・アップルトン氏の事故死など、あたかも運を天に見放されているかのようだった。

しかし、政府・与党が最後に救済に回るとみんなが考えていなければ、電機株が割安局面のなか、ハゲタカ(クレディ・スイスやゴールドマン・サックス)が自己勘定を含めてエルピーダ株式を大量保有してこないはずだ。ただし、みんなが都合良く忘れていたのは、リーマン・ショックの際にエルピーダを救ったのは自民党政権であって、民主党政権ではないということだ。

クレディ・スイス:共同でエルピーダ株5.11%保有-大量保有報告書 2012/02/22 17:22 JST ブルームバーグ

ゴールドマン:共同でエルピーダ株6.07%保有-大量保有報告書 2012/02/22 15:34 JST ブルームバーグ

自民党・麻生政権下の2009年6月末に、産業活力再生特別措置法(産活法)の適用第1号となり、日本政策投資銀行を通じて公的資金300億円(現在は284億円)が注入されたほか、政府保証の融資100億円も受けた。出資分には8割、融資には5割の政府保証があり、今回の破綻で280億円の政府損失が出た。

エルピーダの事例は、事実上のソブリンウェルスファンドである産業革新機構が関わる案件、中小型液晶パネル事業の統合会社やシステムLSI事業の再編構想に影響を与えるだろう。1.9兆円の資金力を持つ同機構に対して、民業圧迫だとか、政治的思惑で『負け組』の寄せ集めをしているとか、民間ファンドの不満を背景にマスコミが非難することが予想される。

エルピーダ破たん、公的負担280億円発生で問われる産業政策 2012年 02月 27日 21:30 JST ロイター

エルピーダの再建は、坂本幸雄社長など現経営陣による「DIP型更生」を目指すが、スポンサーとなる提携先は国内総合電機メーカーと米国・台湾のメモリ専業メーカーの組み合わせが望ましい。

〔焦点〕会社更生法申請のエルピーダ<6665.T>、再建には提携不可欠 東芝も新たな候補に 2012年 02月 28日 00:48 JST ロイター

エルピーダが会社更生法適用を申請、「日の丸半導体」とん挫 2012年 02月 27日 21:50 JST ロイター
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プロ野球の始まりは新聞部数拡張と私鉄乗客確保

プロ野球オープン戦、横浜DeNAベイスターズの初試合は初陣を飾る形となった。

オープン戦中止、中畑監督と栗山監督が即席対談 2012.2.26 17:23 MSN産経

DeNA、初陣飾る オープン戦本格化 2012.2.25 16:54 MSN産経

IT関連企業では福岡ソフトバンクホークス(2005年)、東北楽天ゴールデンイーグルス(2005年)から久しぶりの参入だったが、創業はソフトバンク(1981年)に比べて、楽天(1997年)とDeNA(1999年)とはそんなに差がなかった。ソフトバンクはむしろアスキー(1977年)と同じイメージだった。

楽天がプロ野球参入のとき、ライブドアも絡んでいたのは周知の通り。

もはや懐かしい(参入騒動の前の頃の)話の部類に入ってしまうが、今ではSNSのモバゲーが主力のDeNAは、当時はビッダーズ(オークション・サービス)が鳴かず飛ばずで他社ポータルサイトのASPとして凌いでいた。コンサル出身の創業者の手腕がなければ上場につなげられなかった、と思う。

同様にSNSのミクシィも、当時はイー・マーキュリーという社名で、雑居ビルの一室がサーバだらけのなか仕事していた。そのときはプレスリリースのサービスが云々だった。

そして、ライブドアの社員は「ハハハ、毎日が地獄だぜ」と自嘲していた。一方、社歴が長いせいか、ソフトバンクの社員は「職場環境、意外と快適ですよ」と云っていた。

まあ、それはさておき、プロ野球の話に戻そう。

日本のプロスポーツを長らく独占してきたプロ野球は、けして順風満帆にスタートしたわけではなかった。なにしろプロスポーツは収入にくらべて経費がかかりすぎるからであった。すなわちプロ野球は、プロスポーツをどうビジネスとして経営したらいいかという問いかけのはじまりであったのだ。

プロ野球は、客寄せの興業(見せ物、ショウ)として始まった。

経営基盤が成立するのは、新聞の部数拡張と私鉄の乗客確保を目的とした企業の販促媒体としてである。

ようするに当時は、プロスポーツを地域住民が物心両面で支えるという考えも余裕もましてや近代的な都市共同体も存在しなかった。共同体といえば伝統的な農村共同体であったからだ。

その農村共同体が崩壊する戦後、テレビの普及とともにプロ野球のビジネス化が可能になるが、それでもその性格は興業であり販促媒体である方が強かった。

実業団スポーツは、戦後疑似共同体と化した企業のレクリエーションとして始まった。

スポーツをするなかで連帯を再確認するためである。そのうちテレビの普及にステートアマならぬ企業アマができ、企業の宣伝媒体として成立するのである。

ようするに高度経済成長期は、共同体の再編過程にありプロスポーツを地域住民が物心両面で支える基盤は存在していなかった。またの共同体としての企業が弱体化しもとの機能集団化するとき、実業団は惜し気もなく切り捨てられるのも必然であった。日本型資本主義の揺らぎとともにJリーグが開幕した(1993年)のは象徴的ですらある。

Jリーグは、そもそもサッカーのレベル向上、具体的にはワールドカップの出場を目的に始まった。

現実としては実業団スポーツを母体としながら、理念的には地域を基盤に置いて成立した。そして順調に育っていると思う。

日本における個人主義と地域共同体の相克が深刻な対立によって分裂でもしない限り、存続は安泰であろう。ビジネス的には企業の販促媒体でも、宣伝媒体でもない。利潤をあげるのに興業収入、テレビ放映権、サッカーくじが貢献する。

ただ、ビジネスとしてどう経営していくかという課題は残る。収入のわりに経費がかかる体質であることは、プロスポーツ(プロ野球)の創成期から変わらないからである。長い時間をかけてアメリカ的な、またはヨーロッパ的なスポーツビジネスを吸収することになるだろう。それがビジネスとしてのプロスポーツを目指すバスケやバレーボールの見本となるだろう。

終結するイエメンの低強度内戦

サレハ大統領が退陣することで、イエメンにおける争乱の大義名分はなくなり、反政府活動のモメンタムは失われる。一方で、イエメンにおける南北対立、宗派対立、原理主義と民主主義の対立構造はそのまま残存する。

国内のみで内戦を収拾する国力(経済力・軍事力)がないため、諸外国の介入と調停工作により、事態が終結する、という予測は概ね正しかった、と云える。

イエメン大統領選はハディ氏当選確実、権力分担へ道のり厳しく 2012年 02月 22日 12:07 JST ロイター

[サヌア/アデン 21日 ロイター] イエメンで21日、反政府デモを受けて退陣に合意したサレハ大統領の後継を選ぶ大統領選が行われ、ただ1人立候補したハディ副大統領の当選が確実となった。

ハディ氏は選挙後、サレハ大統領が野党と交わした権力分担をめぐる合意を遂行するために取り組む必要がある。ただ、今回の選挙でも襲撃などで少なくとも9人が死亡し、分離主義者が選挙のボイコットを求める南部アデンでは投票が打ち切られるなどした。また、サレハ氏の息子ら親族が軍や治安部隊を指揮する立場にあることなど、不安定要素も多い。

ハディ氏は投票後、「選挙はこの1年間イエメンを打ちのめした危機を抜け出すための唯一の出口だ」と語った。また、昨年のノーベル平和賞を受賞した同国の人権活動家タワックル・カルマンさんは、首都サヌアの投票所前で、「私たちはサレハ時代の終わりを宣言し、新たなイエメンを作っていく」と未来への希望を語った。

ある当局者は、投票率が80%に上るとの予想を示したが、南部では攻撃によって夕方前に投票が締め切られた場所もあり、投票率に影響を及ぼす可能性がある。

当局によると、選挙の最終結果が出るまでに10日ほどかかるという。


サウジアラビアなどペルシャ湾に面した産油国で構成されたGCC(湾岸協力会議)のイニシアチブによって、事態の収拾は図られた。

具体的には、権力移行期間を置いて、合法的にサレハ大統領(ムバラク前エジプト大統領のように訴追されないことが和平の絶対条件だった)を退陣させるための選挙(立候補者は副大統領ひとり)を行い、対立勢力が均衡する配分で政府をつくり、利害関係を調整する。

イエメンの内政における大まかな利害関係は以下の通り。

一つ目には、南北の対立。
1990年に南北イエメンが合併して間もないため、1994年には内戦が起きている。油田、港湾など経済利権は、南部に集中しているものの、政治的には北部主導になっている。

二つ目には、宗派の対立。
スンニ派(55%)、シーア派(42%)となっている。

ただし宗派内にさらに宗派対立がある。これは部族対立でもある。
サレハ大統領に反対する最大勢力は、シーア派の一派・ザイド派(5代目イマームの継承問題から分派)だった。

旧北イエメン王国出身のサレハ家は、さらにその中でも少数派の宗派に属しており、ザイド派の多数派が王侯貴族を独占していたザイド・イマーム制では国政に関わる権利を持たなかったため、サレハ大統領とその一族は彼らを権力中枢から排除していた。

三つ目には、原理主義と民主主義の対立。
一定の言論の自由と女性の参政権が認められているが、若年層の失業率が高いため原理主義の勢力が強くアルカイダの拠点が存在する。

イエメンの各指標から利害関係の調整は長くかかることが予想される。

今年度GDP予想成長率(4.12%)、国民1人あたりのGDP(1320ドル)、人口(2513万人)、国民の中間年齢(17.9歳)、失業率(35.0%)、インフレ率(8.9%)、原油生産量(全世界生産量の0.3%)とあり、エジプトのインフレ率(10%)と人口(7980万人)を除けば、すべてエジプトよりも酷い有様だ。

日本→欧米→韓国の迂回貿易構造の完成

トヨタが韓国市場に欧米での現地生産車を投入する比率が高まると、米紙ウォールストリート・ジャーナルのオンライン版が伝えた。

EUと米国との間に自由貿易協定を締結する段階で予想されていたが、韓国は“朴正煕モデル”(日本から資本財と中間財を輸入して、韓国で生産組立して、欧米に輸出する)を自己否定してしまうことになる。

玄界灘のこちら側に、トヨタ自動車九州とダイハツ九州があるにも関わらず、円高ウォン安により欧米から現地生産車を輸入した方が収益性が見込める、もしくは欧米の韓国に対する政治的な圧力が期待できるからこその同社の検討である。

トヨタ、韓国で欧州生産の自動車販売を検討-WSJ紙 2012/02/22 07:16 JST ブルームバーグ

2月22日(ブルームバーグ):トヨタ自動車は、韓国市場で販売する車について、日本以外の地域からの輸入を増やすことを検討していると、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ、オンライン版)が21日に報じた。円高により、日本で生産された車は韓国での競争力が低下している。

トヨタは韓国に組立工場を置いていない。同社は韓国では昨年から米国で生産した車を販売しているが、今後は欧州で生産した車の販売も検討していると、WSJは伝えている。

韓国トヨタ自動車の中林尚夫社長は同日、まだ決定されていないと述べたという。


日本から資本財と中間財・基幹部品の一部をEUとNAFTAに輸出して、日本の現地法人で残りの基幹部品と汎用部品を生産・組立をして、最終消費地である韓国に輸出する。

たとえば日墨EPAを使い、日本から自動車用の鋼板(中間財)を輸出して、 メキシコ現地で自動車を生産して、仲介貿易よろしく米国の港から輸出しても構わない訳だ。

トヨタは、米国ケンタッキー州の現地法人(TMMK)からセダンのカムリとSUVのヴェンヅァを、インディアナ州の現地法人(TMMI)からミニバンのシエナを輸入している。

欧州からは、チェコにある合弁法人「トヨタ・プジョー・シトロエン・オートモービル」からハッチバックのアイゴを輸入するとしたら面白い。ちなみにトヨタ傘下の日野自動車は、すでにスカニア(スウェーデンの商用車メーカー)の韓国内の販売網にバッジエンジニアリング車を供給している。

『日本、再考』を読み解けば“日本、再興”

先日のエントリーに引き続き、イーモン・フィングルトン氏とクルーグマン教授の“日本の失われた10年”に関する論争を取り上げたい。時間が足りないので、フィングルトン氏のやや長文の評論はあきらめて、クルーグマン教授の反論のみを拙訳した。部分的には意訳しており、かつ訳の間違いはどうかご勘弁いただきたい。

The Myth of Japan’s Failure January 6, 2012  The New York Times

Japan, Reconsidered January 9, 2012, 9:30 AM The New York Times

『日本、再考』

たくさんの読者がイーモン・フィングルトンの日本に関する記事についての評価を求めてきた。彼の云うように日本はうまくやっているのだろうか、と。

まあ、違うだろう。しかし、彼の日本の衰退が誇張されているという論旨は正しい。

フィングルトンの評論は、基本的には彼の考えの全体的構成が窮地に陥ったために、いくつかの突出した部分に希望を見出したものだ。この点が論旨を損ねてしまっている。経常収支の黒字は必ずしも成功のサインではないこと、陰の政府統計なるものを真剣に捉えるべきではないこと、などを忘れてはいけない。

真に日本の問題とは、人口統計学上の低い人口増加率に問題の多くをよらざるを得ない。OECDの数字によれば、1990年には15~64歳までの日本人は8600万人いたが、2007年には8300万人に減少した。一方、米国の労働者人口は1億6400万人から2億200万人にまで増加した。

1人当たりのGDPではなく、労働年齢1人当たりのGDPを見出したのならばどうであろうか。米国の労働省労働統計局とOECDのデータから15~64歳までの人口を勘案して、日本の生産可能な潜在的労働者の比率に対して、米国の生産可能な潜在的労働者のそれとについて以下のグラフを取得した。

ちなみに、グラフの推移が2007年までなのは金融危機の反応で見せなくなった訳ではない。

(グラフを)見たままに日本の1990年から2000年までは“失われた10年”であった。過去、着実に増加していた日本の生産可能な潜在的労働者は、米国と比べて相対的に多くの数減少していた。とは云え、2000年以降、日本はそのすべてではないにせよ、経済的な失地を回復した。

2007年における日本の事例よりも優れた行動は出来うると考える。日本は、たとえ2007年の時点で“なすべきこと”を長い時間を費やした上、その潜在力よりも低い行動を採った。しかし、フィングルトンはグラフに明らかな通り、容赦なくデータが示す日本の衰退については大きく留意しようとしなかった。

今現在の米国が体験している、まるで人災のような苦しみを日本は無為に時期を過ごしてしまった。

一時期、日本が経験したのと同じくらいひどい危機に我々が直面した際には、どうすれば良いか、と問われたときには、彼らの手段は真逆だ、と答え続けてきた。事実、日本はこれまでより悪化しつつあるのだ。


一読する限り、両者の主張は正しく、価値のある論争だと思う。

むしろ、これら論争を紹介したウィリアム・ペセック氏は、自身のコラムに両者と関係ない自身の意見を巧妙に紛れ込ませているように見受けられる。好意的に見ても癖の強いコラムニストであるのは間違いない。とは云え、我が国に対する皮肉や批判は、そのまま欧米にも当てはまるものばかりで、結局、ただの偏見に終わる。

そして、何度でも繰り返すがデフレを解消すれば、経済停滞は解消するし、少子化は解消する。我々がこの論争から読み取る要諦はこれだけだ。つまり『日本、再考』を読み解くことは“日本、再興”そのものにつながる、ということだ。ついでにペセック氏の偏見も解消されたく思う。

ユーロ圏に「まさかの時のスペイン宗教裁判」

ルービニ教授は、ギリシアの財政緊縮と構造改革は債務拡大をもたらすだけ、との見解を示した。

実際にギリシアは5年連続の景気後退を続けている。2010年は-3.5%、2011年は-6.8%、2012年は-2.8%(予想)となっている。このままの推移ではGDPが30%近く消し飛ぶのではないか?

民間金融機関は、債務のヘアカットを“自発的”に受け入れざるを得ないわけだが、ドイツのコメルツ銀行のマルティン・ブレッシングCEOは、スペインで行われた異端審問での自白に例えた。

当然、このCEOの発言、モンティ・パイソンのスケッチ「まさかの時のスペイン宗教裁判」を念頭に置いているんだろう。数の帳尻が合わなくなっていく辺りとか、ギリギリ間に合わないとか、拷問が役に立たないとか、まんまモンティ・パイソンのようだ。

ルービニ教授:ギリシャの緊縮策と構造改革は債務拡大をもたらすだけ 2012/02/22 08:14 JST ブルームバーグ

2月21日(ブルームバーグ):米ニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授は21日、ギリシャに課されている財政緊縮策と構造改革は、同国のリセッション(景気後退)を悪化させ、債務を持続不可能な水準に増大させるだけだとの見解を示した。

同教授は、スカイテレビのニュースサイトで生中継されたアテネでの会議で、「賃金と年金を引き下げざるを得ないなら、需要と可処分所得も縮小し」、悪循環を引き起こすと指摘。「構造改革は短期的にはリセッションを悪化させるだけで、その結果、債務比率は一段と大きくなり、債務のダイナミクスは持続不可能になる」と分析した。

ルービニ教授は、ギリシャは成長と競争力を回復する必要があり、これらを達成し債務を縮小する唯一の現実的な方法は、ユーロ圏を離脱して通貨ドラクマを再導入し、通貨切り下げを実施することだと説明。「きょうの債務再編合意後もギリシャは成長が望めないだろう。成長を伴う構造改革の方が簡単だ」と述べた。


ギリシャ経済:今年は4.4%縮小へ、インフレ率はマイナスに-欧州委 2012/02/23 21:52 JST ブルームバーグ

2月23日(ブルームバーグ):欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会によると、ギリシャ経済は今年、4.4%縮小して5年連続のリセッション(景気後退)となるほか、デフレ局面入りする。

欧州委が23日に電子メールで配布した声明によると、ギリシャの今年の消費者物価指数(CPI)は前年比で平均0.5%低下する見通し。昨年は平均3.1%上昇だった。

昨年の成長率はマイナス6.8%、2010年は同3.5%だった。昨年11月時点では今年は2.8%のマイナス成長が予想されていた。


コメルツ銀CEO:ギリシャ支援「自発的」に異論-異端審問に例える 2012/02/23 21:01 JST ブルームバーグ

2月23日(ブルームバーグ):ドイツのコメルツ銀行のマルティン・ブレッシング最高経営責任者(CEO)は、民間債権者によるギリシャ債の交換を自発的と呼ぶことに異議を唱え、スペインで行われた異端審問での自白に例えた。

同CEOは23日フランクフルトでの会見で、自発的という定義には疑問があり中央銀行が参加を免除されることも問題だと思うが、コメルツ銀は交換に参加すると語った。

原題:Blessing Doubts PSI Voluntary, Compares to SpanishInquisition


RBSとコメルツ、Cアグリコルがギリシャで評価損-合意2日後発表  2012/02/23 22:14 JST ブルームバーグ

2月23日(ブルームバーグ):英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)とドイツのコメルツ銀行、フランスのクレディ・アグリコルの3行は、保有ギリシャ債で評価損を計上したことを明らかにした。3行はギリシャ政府が史上最大規模のソブリン債務再編で民間投資家の合意を取り付けた2日後に決算を発表した。

RBSは2011年通期決算で保有国債に絡み11億ポンド(約1400億円)の評価損を計上した。コメルツ銀とクレディ・アグリコルは同年10-12月(第4四半期)決算で、それぞれ7億ユーロ(約750億円)と2億2000万ユーロを計上した。

ギリシャ債の民間保有者は21日に債務交換に同意。これは公的部門による第2次救済承認の前提だった。3行はいずれも、合意内容に沿ってギリシャ債の74%以上を損失処理した。債務交換は純現在価値で少なくとも74%の損失につながると概算されている。

ランデスバンク・ベルリン・インベストメントで運用に携わるルッツ・ローマイヤー氏は、銀行の「利益はギリシャ債の評価損で打撃を受けたが、少なくとも最悪期は過ぎた」と述べた。「銀行は積極的に評価額を引き下げることで、ゆくゆくギリシャがデフォルト(債務不履行)しても乗り切れることを示そうとしている」と付け加えた。

欧州の大手銀行と保険会社は保有ギリシャ債について既に十分に評価を引き下げていることやギリシャのデフォルト(債務不履行)を回避したいことから、債務交換に応じるとだろうとアナリストらはみている。

原題:RBS, Commerzbank and Credit Agricole Take Greek Hit AfterDeal

デフレが先で、少子化が後

以前に取り上げたエントリー、【異人さんたちの日本観、二者二様】で、ウィリアム・ペセック氏のコラム『経済活性化の特効薬:東北を日本の「深セン」に』と、Eamonn Fingleton氏のコラム『The Myth of Japan's 'Lost Decades'』に触れた。

くだんのペセック氏が、Eamonn Fingleton氏の同趣旨の評論をクルーグマン教授が反論したことでコラムを書いていた。

当日、最初にページを開いたら、途中で文が切れていたので読まなかったのだが、今日開いたらなぜか全文掲載されていたので、取り上げることにした。乗り遅れすぎではあるが。

まだクルーグマン教授の反論を読む時間がないので、ペセック氏が述べている箇所「あまりに膨大な債務と低過ぎる成長、多過ぎる高齢者、少な過ぎる新生児という日本が持つ毒物の組み合わせ」について、まず考えたい。

こちらの結論としては、我が国の問題が深刻化したのは“デフレが先で少子化が後”に起きたからだ。常識的に考えれば、デフレを解消すれば、少子化も解消する。

そのことをおそらく英米出身であるペセック氏は、たぶん理解できないのではないだろうか。

少子化解消のために、安易に移民を増やせば良いとか、民主党の子ども手当を生み出した概念のように、婚外子やシングルマザーを社会的風潮として過度に容認して良いとかでは、我が国の社会的風土に合致しない。

欧米は、多産化で経済成長の問題が解消するどころか社会的軋轢から混乱や暴動に発展している。

英国は、ティーンネージャーの女性が、親から自立したいがために生活費と家が優先的に補助支給されるシングルマザーとなる。これは低い教育と貧困、片親の家庭を再生産する。米国は、すでにその構造が黒人系社会に定着しており、シングルマザーとなった黒人女性はフードスタンプに頼らざるを得ないし、子供はドラッグディーラーにならざるを得ない。

フランスは、別人種間の結婚に寛容だが、同時に家族制度にも寛容であるがゆえに婚外子が増加するとともにイスラム系移民が多産傾向にあり、フランス人のアイデンティティを再定義せねばならない、とサルコジ大統領が提唱している。

ドイツ・北欧は、植民地だった経緯もないイスラム系移民を受け入れ、こちらも多産化傾向のため民族・宗教比率が危機的状況になっている。

我が国の伝統的な家族制度は、ドイツ・北欧に近似している。平均的な彼らの考えでは我々と同じように安定した仕事があって初めて家庭を持つだろう。

英米的な個人主義に基づくシングルマザーの増加は貧困を拡大するだけだし、フランス的な平等主義に基づく家族制度は不可能だし、ドイツ・北欧的な移民の増加は社会混乱にしかならない。

繰り返すが、我が国はまずデフレギャップを埋め、かつ正規雇用で景気回復すれば政府債務も問題なくなる。ただし、ペセック氏の云う「日本化」が社会制度・家族制度の観点から英米には不可能なのは首肯する。

【コラム】「日本が模範だなんて」クルーグマン教授大反論-ペセック 2012/01/27 12:13 JST ブルームバーグ

1月27日(ブルームバーグ):多くの人がとっくの昔に決着したと考えていた問題をめぐって、熱い論争が突如巻き起こった。日本経済が世界にとって取るに足らない存在になるかどうかという問題だ。

発表されたばかりの統計では、昨年の日本の貿易収支が31年ぶりの赤字に転落した。少なくともこの事例が意味することは、膨れ上がる債務の穴埋めに利用してきた巨額の家計貯蓄を今度は貿易赤字対策に使わなければならなくなるかもしれないということであり、これは不吉な兆候だ。

日本が無用の存在になるようことはないと、アイルランドのジャーナリスト、エーモン・フィングルトン氏は言う。同氏は最近、米紙ニューヨーク・タイムズに「The Myth of Japan’s Failure(日本の失敗という神話)」と題した論説を寄稿した。失敗どころか日本は世界が模倣すべきモデルだという同氏の説があまりに大きな反響を呼んだため、ノーベル経済学賞受賞者でNYT紙コラムニストのポール・クルーグマン教授は反論を展開した。同教授はアジア第2の経済国日本にはほとんど魅力を感じていない。これにフィングルトン氏が再反論した。

どちらが正しいのか。私はどちらかと言えばクルーグマン教授寄りだ。あまりに膨大な債務と低過ぎる成長、多過ぎる高齢者、少な過ぎる新生児という日本が持つ毒物の組み合わせは、日本政府が早急に手を打たない限り暗い未来をもたらすだろう。

しかしながら、フィングルトン氏が正論を述べている部分を見つけることは重要だ。日本がある意味で理想的社会である部分だ。

■日本化も悪くない
信じられないほど安全で清潔、効率的で確実性が高く、外国人には驚きの尽きない場所だ。結構平等主義の国であり、生活水準は世界でも最高水準で、平均寿命は世界最長。どこへ行ってもインフラは整っている。さらに、日本料理は世界一だ。

米国がある意味で、いつの日か日本になれるものならなりたいと考えていることも指摘しておく必要がある。「日本化」はあたかも世界の終わりのように言われている。失われた数十年、経済を衰退させる膨大な負債水準、永久に続くゼロ金利、金融の混乱、刹那的な諦めの感情。これらはどれも事実だが、懐疑主義者の予想に反し日本は決して崩壊しない。

犯罪が急増することもなく、ホームレスが街にあふれることもない。アラブの春のような社会の不安定化は決して起こらない。勤労者と企業はただ適応し、貯蓄で食いつなぐ。日本は「どうにかやっていく」という概念に全く新しい意味を与えた。

米国に同じことができるだろうか。私は大いに疑わしいと思う。20年間の経済停滞を日本が乗り切れる鍵は、約15兆ドルの家計貯蓄だ。米国民の多くは収入が途切れれば2カ月と生き延びられないが、日本人は全く違う。

■見えない繁栄
しかしフィングルトン氏の正解はここまでだ。同氏は1995年に「Blindside: Why Japan Is Still on Track to Overtake the U.S. Bythe Year 2000(邦題:見えない繁栄システム―それでも日本が2000年までに米国を追い越すのはなぜか)」という本を出している。だが今日では、日本の将来についての強気派にとっての盲点は、昨日うまく行ったやり方が明日もうまく行くと彼らが考えていることだ。

1990年ごろの資産バブル破裂以来、政策当局者らは戦後のブームを生きながらえさせることに必死になってきた。何年もの間、評論家たちは日本のいわゆる「ゾンビ」企業のことを心配していたが、本当のゾンビは日本経済の基本戦略だ。

日本の成長を生み出しているのはただ、世界最大の政府の借金と中央銀行が供給するコストゼロのマネーだ。日本株式会社を生かしているのはその活力ではなく、経済のステロイドだとクルーグマン教授は論じる。日本には大規模な規制緩和と女性の労働力の活用、移民の受け入れなどが必要だが、日本の政治家はそのいずれもしていない。

■アキレス腱
変化を嫌う風潮は依然として根強い。これが日本の「アキレス腱」だ。オリンパスの不祥事は仲間内の関係に守られた縁故主義がいまだに生き残っていることを示したし、福島第一原発事故での東京電力の対応は世界経済の常識から外れた日本の危険な上意下達ぶりを露呈した。日本のジャーナリズムは弱腰で、放射能レベルなど政府や大企業が好まない質問をする記者は排除されかねないので大方はおとなしくしている。

それでも、中国の存在がなければ日本はあと数年、ユニークなままでいられただろう。しかし、豊かになろうとする13億人のエネルギーが、それを不可能にする。アジアの新興国がコスト高の日本市場を侵食する中で、デフレは日本を去らないだろう。

欧州の次にやってくる債務危機を考える時、投資家は米国や中国に目を向けがちだ。日本国債が売られることを想定した取引はあまり利益が出ていない。しかし今年、日本は不吉な節目に達した。1月9日の成人の日、20歳を祝ったのはわずか120万人と、1970年の半分になった。人口減少は、国内総生産(GDP)の2倍を超える12兆ドル規模の債務の返済を難しくする。

ノーベル経済学賞をもらっていなくても、国民がいなくなってしまえば、国がデフォルト(債務不履行)することくらいは理解できる。(ウィリアム・ペセック)
(ウィリアム・ペセック 氏はブルームバーグ・ニュースのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)


さらに、下記にくだんのEamonn Fingleton氏とクルーグマン教授の評論を置いておく。

The Myth of Japan’s Failure January 6, 2012  The New York Times

Japan, Reconsidered January 9, 2012, 9:30 AM The New York Times

“ルールメーカー”と“トラブルメーカー”

ギリシア第2次支援を簡単にまとめると、こうだ。

支援金は国際管理でギリシア人には触れさせない、債務交換で中央銀行は丸儲け、債券ヘアカットで民間銀行は泣き寝入り、スワップやってるファンドはぶち切れてCDS決済を発動しかねない状態になった。

2020年の債務の対GDP比目標値を120.5%とすることになったが、緊縮財政下で競争力を回復させるには、国内の社会保障(年金、健康保険、最低賃金)を引き下げるしかない。しかも、支援基金は、政府が信用できないので特別勘定にして触らせないと来ている。

ECBは、支援策が決まる前にさっさと新発債に債務交換、損失どころか額面未満で購入したので儲かりました。ついでに、ECB加盟の他の中央銀行をも債務再編の対象外にしようとしている。ただし、その利益は支援に充当する。

一方、民間はヘアカット(債務の減免)比率の53.5%で合意。“自発的”にヘアカットに応じなかった民間に対しては、議会が「集団行動条項」法案まで用意して、ヘアカットする予定となった。

「集団行動条項」が発動されて“自発的”ではなくなった時点で「もうどう見ても、ただのデフォルトです。ありがとうございました」となり、CDSの決済が適用されてもおかしくなくなった。

ECBは保有ギリシャ債を新発債に交換ヘ-ウェルト 2012/02/17 02:03 JST ブルームバーグ

2月17日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)が500億ユーロ(約5兆1600億円)相当の保有ギリシャ債を新発債に交換すると、ドイツ紙ウェルトが複数の中央銀行当局の話として報じた。当局者の名前は示していない。

17日付の同紙に掲載される記事によると、交換は20日までに完了する。額面通りに交換されるため、額面未満で購入したECBには利益が出る。

ECBはこの利益を、加盟各国中銀を経由して各国政府に分配し、政府はこれを自由に活用できるという。これはECBが民間投資家とともにギリシャの債務交換に参加しなければならなくなるのを避けるための技術的措置だと同紙は説明している。


ECBはギリシャ債交換を完了、各中銀の投資資産は別途交渉-関係者 2012/02/18 01:07 JST ブルームバーグ

2月17日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)は保有ギリシャ債の交換を完了したが、各国中銀が投資ポートフォリオに保有している債券は対象に含まれなかった。ユーロ圏の中銀当局者が明らかにした。

当局者が匿名を条件に述べたところによると、各中銀はそれぞれの保有ギリシャ債を債務再編の適用を免除される債券に交換できるかを、個別にギリシャ政府と交渉しなければならない。関係者によると、ECBと各国中銀は証券市場プログラム(SMP)の下で購入したギリシャ債については既に、いわゆる「集団行動条項(CAC)」が適用されない債券に交換した。CACは債務交換を保有者に強制する。

各国中銀は投資ポートフォリオに持つギリシャ債を、SMPを利用してECBに売却しなかったことで、間接的にギリシャを支援したと主張できると当局者は述べた。ドイツ連邦銀行は投資ポートフォリオにギリシャ債を保有していないという。


ギリシャ政府:集団行動条項法案を準備、数日中に議会提出も-当局者 2012/02/18 05:21 JST ブルームバーグ

2月17日(ブルームバーグ):ギリシャ政府は、第2次救済パッケージの一環である債務交換を支持しない投資家に損失受け入れを強制する法案の作成を進めている。事情に詳しいユーロ圏当局者2人が明らかにした。

当局者の1人によれば、この法案は数日中にギリシャ議会に提出される可能性がある。またもう1人の当局者は、ユーロ圏の財務相らが、自発的な債務交換で十分な参加者が得られなかった場合にいわゆる「集団行動条項(CAC)」を発動することを支持する用意があると述べた。当局者らは、協議は非公開だとして匿名を条件に語った。


ECBのギリシャ債交換、他の債権者を「劣後化」-CDS決済の可能性  2012/02/18 00:32 JST ブルームバーグ

2月17日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)が保有するギリシャ国債を債務再編の対象から除外される証券に交換することで、ECBは他の債権者に対して優位になり、従って他の債権者を「劣後化」させると考えられる。また、ギリシャ債を保証するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済を引き起こす可能性がある。

ECBは保有ギリシャ債を、構造と額面は全く同等だがいわゆる「集団行動条項(CAC)」の適用外となる債券に交換。集団行動条項は債務再編への参加を債券保有者に強制する。ギリシャ政府は集団行動条項を導入する法案提出を準備していると報じられている。

UBSの外為ストラテジスト、クリス・ウォーカー氏(ロンドン在勤)は17日の調査リポートで、交換によって「ECBが優遇措置を受けていると見なされる可能性があり、ECBが民間部門の債券保有者よりも上位の債権者なのかという問題が生じる」と指摘。さらに、「実際に強制的なデフォルト(債務不履行)が最終的に起これば、CDS決済が誘発される可能性は極めて高いと思われる」との見方を示した。

ウォーカー氏はECBによる他の債権者の劣後化はギリシャ債ばかりでなく、ECBが購入した他のユーロ圏の国債についても起こり得る問題だと指摘している。これらの理由から、ECBの交換はユーロ安要因になるという。

■ECBが自衛
民間投資家にギリシャの債務減免を求める交渉も進んでいる。ギリシャ政府は集団行動条項導入の法案を21日に議会に提出するとギリシャ紙ナフテムポリキが報じた。

INGの先進国市場債券責任者、パドライク・ハービー氏は「債券市場の基本原則の1つは、債券保有者の特定層を劣後化してはならないということだ」と解説。「ECBが自衛に動いたことにより、CDS決済の確率は高まった」と指摘した。

国際スワップデリバティブ協会(ISDA)の規則によれば、CACの導入そのものは信用事由とはならないが発動されれば決済が起こる。ISDAのデービッド・ジーン法務顧問それ以上のコメントを控えた。

ISDAの規則では元本または金利の減免、支払いの遅延または繰り延べ、支払い義務の順位や支払い通貨の変更が決済の理由になる。これらが信用力の悪化によって起こり複数の債権者に適用され全ての債券保有者に対し強制力を持つ場合に決済が起こる。信用事由が発生したかどうかはISDAの判定委員会が判断する。

米証券保管振替機関(DTCC)によると、ギリシャ債を保証するCDSの残高は10日時点で正味の想定元本32億ドルを対象とする4183枚だった。

UBSのウォーカー氏は「ECBの交換が本当に、強制的な損失負担からECBを保護することを目的としたものなら、自発的なはずの債務再編が強制的なものに変わるリスクは大きく高まったと言えるだろう」と述べた。「突然、予想もしていなかった劣後化に見舞われ、民間債権者がギリシャ債保有を続けるインセンティブは弱まっただろう」とも指摘した。


ECB:各中銀保有のギリシャ債、再編対象外とするよう交渉-関係者 2012/02/18 12:55 JST ブルームバーグ

2月18日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)は、加盟各国の中央銀行が投資ポートフォリオとして保有するギリシャ国債を債務再編の対象から除外するようギリシャ側と交渉している。2人のユーロ圏当局者が明らかにした。

同当局者は17日夜、民間セクターが関与する債務再編に伴う損失を回避するため、ECBは投資ポートフォリオ内のギリシャ国債をいわゆる「集団行動条項(CAC)」が適用されない債券に交換することを望んでいると述べた。事情に詳しい別の当局者は、ECBは同行の資産購入プログラムを通じECBが買い入れたギリシャ国債の交換をすでに済ませているとしている。

当局者によれば、ギリシャはユーロ圏の各国中銀が保有しているギリシャ国債についても、1000億ユーロ(約10兆4500億円)の債務減免を狙った民間債権者との取り決めの対象としたい考え。各中銀側は、一般投資家ならギリシャ国債を投げ売りしており、損失の引き受けを強制すべきではないと主張しているという。

ECBの報道担当はコメントを控えた。ギリシャ政府報道官からのコメントは今のところ得られていない。ギリシャ追加支援と民間セクターの債務スワップの承認に向け、20日にはブリュッセルでユーロ圏財務相会合が開かれる。


ギリシャ:第2次救済を獲得、「デフォルトより支援」が欧州の選択 (1) 2012/02/21 22:23 JST ブルームバーグ

2月21日(ブルームバーグ):重い債務に苦しむギリシャは第2次救済を獲得した。欧州各国政府は民間債権者からの譲歩を引き出すとともに、欧州中央銀行(ECB)のギリシャ債売却益を活用する包括案で合意。前例のないユーロ圏国のデフォルト(債務不履行)という事態を回避する道を選んだ。

ユーロ圏財務相らは20、21日にかけ夜を徹した会議で、1300億ユーロ(約13兆8000億円)の第2次支援を決定した。ECBの利益移転を取り決めたほか、ギリシャが来月の国債償還を乗り切れるよう債務減免交渉で民間投資家の一段の譲歩を得た。

この合意に基づく救済の成否は、ギリシャ国債保有者が債務交換に応じるか、ギリシャがさらなる緊縮策に耐えられるか、救済反対の世論の逆風の強い北部欧州諸国での議会承認の関門をくぐれるかにかかっている。

債務交換に応じる投資家の割合が90%に満たない場合、ギリシャはこれを強制することが必要になり、法的な問題が生じる。また、フィンランドやドイツでは新たなギリシャ向け融資を議会が承認する必要がある。

国際通貨基金(IMF)が救済資金のうちどの程度を拠出するかも未定だ。また、ギリシャは財政緊縮と経済改革を法制化し実施しなければならないが、5年に及ぶリセッション(景気後退)で疲弊した同国の社会不安につながるリスクがある。今後に実施される総選挙も不確定要因だ。

■基金拡大か
ギリシャ救済合意に加え、欧州当局者らは危機拡大の阻止に向けて整備する救済基金についても、恒久的基金が稼働し暫定基金と並存する7月に7500億ユーロ規模とする可能性を示唆した。現在計画している5000億ユーロから拡大させる。

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)は3月1、2両日の首脳会議で「ユーロ圏のファイアウオールの相当な強化」を発表できるとの見通しを明らかにした。ドイツは救済基金の上限引き上げに対する反対姿勢を軟化させた。上限引き上げは今月25、26両日のメキシコ市での20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で協議される見込み。

ギリシャは3億2500万ユーロ規模の追加歳出削減措置を取りまとめ、欧州当局の要請に応えた。ただ、欧州とIMFの専門家らはギリシャ財政を維持可能な状態に戻す過程では「事故が起こりやすい」と指摘。報告では2020年の債務の対国内総生産(GDP)比が昨年と同じ160%となる最悪のシナリオも示している。

■対GDP比120.5%
欧州とIMFの査定により、ギリシャの債務は20年時点でGDP比129%になると推計された。財務相らは会合で、ギリシャ向け融資の金利引き下げや民間債権者の負担拡大、各国中銀の支援によってこの比率をIMFが持続可能とする120.5%に押し下げる案を取りまとめた。

民間債権者を代表する国際金融協会(IIF)は昨年10月に、ギリシャ債の額面の50%減面に同意していた。一段の負担を求めるため、ギリシャのパパデモス首相はブリュッセルで債券保有者との交渉を主導。53.5%の減免の合意を得た。IIFはこの合意を加盟銀行団に提示する。

各国政府はECBのギリシャ国債購入によって生じた利益の分配を受け、これをギリシャ支援に充てることで合意した。各国中銀が投資勘定に保有するギリシャ債からの将来の利益も救済資金の一部となる。ECBのドラギ総裁は「優れた合意」と評価。「成長と安定を取り戻すための行動を取るギリシャ政府の決意を歓迎する。ギリシャを成長と雇用創出の軌道に戻すための支援を続けるユーロ参加国の意思も歓迎する」と述べた。

ギリシャ救済資金は新たに設定される特別勘定に払い込まれ、同国の予算とは別に管理される。財務相らは、欧州連合(EU)欧州委員会の作業グループがギリシャに常駐することも決めた。レーン欧州委員(経済・通貨担当)は「政権の能力と政治的な結束の弱さがもたらす困難をわれわれは過小評価していた」として、「今後はこの双方に対する措置を講じる」と述べた。

韓国系米国人のディアスポラ

韓国人と中国人は世界中どこもかしこも、マーケティング用語で使われる“フォロワー(追随)”戦略を採用している。誰の“フォロワー”かは言わずもがな。どの分野でもイノベーションの努力をした日本人にただ乗りしてくる。さらにその中で悪質な“イミテーター(模倣)”戦略を採ることが多い。この辺は、もう世界中の人々が気づいているので、この点は深く述べない。

さて、韓国系米国人が本格的な移民を開始したのは、ベトナム戦争終結と公民権法の施行以降だった。韓国軍がベトナム戦争に参戦した報奨といって良い。移民対象となった韓国軍退役者は、ベトナムで虐殺事件を米軍よりも頻度も程度もひどい有様で行っている。

しかも、公民権法の意義とそれが通るまでの米国内の政治的闘争の苛烈さを無理解のままやって来た。と云うより理解出来なかったのだろう。

彼らはアメリカ合衆国が、エマニュエル・トッドの云うように、自由意志で移民してきた人々(白人系及びそれ以外)、非自由意志で移民させられた人々(奴隷として連れてこられた黒人系)、原住民(ネイティブアメリカン及び一部のヒスパニック)という3つの区分に分かれていることをも、おそらくは理解していない。

この区分は時代の経過とともに人種別に拡大・縮小したり、援用・除外されたりする。

白人系はWASPのみだったのがドイツ系やアイルランド系、そしてユダヤ系まで包含していった。アジア系も第2次大戦後、日系から徐々に白人系であると援用されて、順々に包含されていく傾向にあった。原住民も最初はリザベーションに追い込まれたネイティブアメリカンだけだった。ヒスパニックは原住民に包含する場合もあれば、そうではなく白人系に援用される場合もあった。

韓国系は、ヒスパニックと同様に白人系に援用されて包含される可能性と除外される可能性の両方がある。

また区分で云えば、韓国系米国人は自由意志で移民してきた人々に分類されるのだが、自由意志について“合法”か“非合法”かの大きな断層が存在していることを忘れてはいけない。

オバマ大統領は就任演説で人種間の宥和を改めて説いて、非合法に入国・定住したヒスパニック(大抵は国境を越えたメキシコ人)の現状追認による合法化を推進するはずだったが、事態はまったく逆方向に動いた。メキシコに隣接するカリフォルニア州やテキサス州では、明らかに世論が変わり、非合法移民はどんどん国外追放されている。共和党の対立候補だったマケイン上院議員も宥和的な態度を翻してしまったくらいだ。

オバマ大統領が一般教書演説、税制や対中貿易などについて提案 2012年 01月 25日 12:35 JST ロイター

(記事から移民部分のみ抜粋)
<移民>

国境警備を連邦政府の管轄下とする。不法滞在者を雇用した企業に対する罰則規定を強化する。上級学位を取得する留学生に対し、卒業後の帰国を義務付けていた規定を停止する。


韓国人の米国留学(3位)は、国別の人口比率から云えば中国(1位)、インド(2位)より高い。米国の教育産業にとっては韓国人はお得意さんなのだ。しかし、そのあとベンチャー企業を設立して雇用を拡大することが出来なければ帰国を余儀なくされるだろう。起業家と科学者の分野で韓国系の著名な人物を寡聞にして知らない。

低賃金の職を担ってきたヒスパニックを対象として、非合法移民の国外追放が本格化していることを考えると、米国社会の混乱要因になってきた韓国系米国人も非合法と分かれば、追放されるようになるだろう。日系人と在米日本人が、韓国人の“イミテーター(模倣)”と誤解されることだけはごめん被りたい。

『ドゥ・ザ・ライト・シング』は嘘じゃなかった

テキサス州ダラスにある韓国系米国人が経営するガソリンスタンドで、黒人が人種差別発言をされたとして不買運動を展開している騒動は、まだ続いているのだろうか。マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの生誕記念日は1月の第3月曜日だから、その日は盛り上がったに違いない。彼ら韓国系米国人が対処を間違えると、ヒスパニックのように米国から社会的に排除される方向へと舵は切られる。

えっ、英語はアメリカの公用語じゃない? 米大統領選の「隠れた争点」2012.2.19 18:00 MSN産経

Black Leaders Call for Boycott of Asian-Owned Business Wednesday, Dec 21, 2011 NBCDFW.COM

【韓国BBS】ダラスの黒人が反韓感情「先に韓国人が差別された」2012/01/30(月) 12:04 サーチナ

米国の報道ではAsianと呼称されているのが非常に迷惑な話だが、暗黙の了解としてKoreanと知れ渡っているのは間違いない。

米国では、公的な場で人種差別発言をすると社会的地位が失うか、私的な話でも耳に入ればその人格は最低扱いされる。その辺、白人は慎重でヒスパニックを国外追放するのにも不法入国であるかを見極める。必要な合法的装いもせず人種差別するのは韓国系しかいない。大抵の彼らは個人経営の酒屋か雑貨屋、クリーニング屋を営んでいる。

韓国系の横暴を始めて知ったのは、スパイク・リー監督の『ドゥ・ザ・ライト・シング』(1989年)だった。

そもそも主題歌「ファイト・ザ・パワー」を提供していたパブリック・エナミーつながりで観た訳だが、老いた黒人が好きなビールが品切れになっているのを訴えても、韓国系の店主が謝りもしないのを見て愛想もないのか、と思った。終盤、イタリア系のピザ屋が焼き討ちされるのだが、韓国系の店主が、焼き討ちされまいと店の前ですごんでいるシーンも印象的だった。

『フォーリング・ダウン』(1993年)でも、マイケル・ダグラス演じる主人公が暴走するきっかけのひとつは、韓国系店主の客あしらいからだった。

フィクションならではの誇張された演出、と当時は思っていた。なぜならレーガン政権下では意外に思われるかもしれないが、人種暴動の類は一切なかった。ブッシュ・シニア政権下のロス暴動(1992年)が起きるまで、リアリティなどまったく感じられなかった。当時のニュース映像で韓国系が銃撃しているのも良く流されていた。『ドゥ・ザ・ライト・シング』だなあ、とつくづく思った。

それから祖父母から聞かされた戦後しばらく続いた在日の土地家屋乗っ取りの話と、先輩から聞かされた埼京線沿線(当時はまだ赤羽線だったかも)での在日とのケンカ三昧の話を思い出したものだった。

すべての韓国人と韓国系米国人には、キング牧師のいくつかの演説、特に
『私には夢がある』“I Have a Dream”
『私は山頂に達した』“ I've Been to the Mountaintop”
は聴いてもらいたい。そこにはたしかに魂を揺さぶる何かがある。

きゃりーぱみゅぱみゅのブレイクとK-POPの限界

1980年代後半から1990年代前半における最良の女性ボーカリストのひとり、ホイットニー・ヒューストンの葬儀が行われる。彼女の正統派の歌声が血筋による部分が大きいとしても、それが教会に通い、ゴスペルを唄う内に培われたことは、彼女の存在が米国の社会文化とともにあった事実を示している。

厳戒態勢のW・ヒューストンさん葬儀、ファンは立ち入り禁止 2012年 02月 17日 17:54 JST ロイター

結局、社会文化のインフラがポップカルチャー、サブカルチャーをつくるわけだ。そこで話をいわゆる韓国政府が後押しする文化の振興政策につなげるとしよう。

韓国がフォロワーをつくろうにも社会文化のインフラが違うために、後追い不可能な事例がいくつか出てきた。ひとつはボーカロイド、ひとつは読者モデルだ。

読モがブレイクしたロールモデルとして“きゃりーぱみゅぱみゅ”を取り上げたい。

ついこの前、きゃりーぱみゅぱみゅと「豆しば」がコラボして“豆しぱみゅぱみゅ”になった。「豆しば」は電通のキャラクターコンテンツである。相変わらず機を見るに敏な電通だが、この採用劇に韓流押しの故・成田氏の派閥が後退した、と感じる。彼女はいくつかのCMにも起用され始めた。

“きゃりーぱみゅぱみゅ”は、K-POPのアイドルと対極にあると云っていい。

自分でクラブイベントに遊びに出かけては、プロデューサーの中田ヤスタカと知り合う。自分でインディーズスタジオに赴いては、レコーディングしてみる。自分で原宿に出かけて服飾を選んでは、ストリートスナップに撮られたのをきっかけにモデルになる。自分でブログを開設してコスメやアクセを紹介する宣材になる。

デビュー曲もiTune配信で、YoutubeやSNSで広報するだけなので、一種のロングテールで勝手に拡散する。このため採算分岐点が低く、費用対効果も安上がりで済む。あと、自分でメイクするので整形の必要もない(これは韓国人にとっては大きいだろう)。

かつ、彼女のブームが去っても自分でショップブランドを立ち上げて維持できるくらいのニッチ市場は残るだろう。日本のヒップホップやレゲエの黎明期を支えたミュージシャンの多くがそうしている。

中流家庭の10代の少女が自力でここまでできるのは、東京近郊に鉄道網が敷かれているからだ。ローティーンがひとり日帰りで原宿や渋谷にショッピング可能なのは日本だけだろう。

米国では、自動車なしではどこにも行けないし犯罪に巻き込まれる。欧州では、階級社会すぎて選択肢も許容性もない。中国や韓国では、若者が自らコーディネートできるほど服飾品がデフレになっていない。要するにきゃりーぱみゅぱみゅが登場できる背景は、日本以外世界中どこにもない。

韓国当局が、韓流ドラマとK-POP、それと最近は韓国製食品と化粧品の宣伝におカネを回してくれる。その分には構わないのでどんどんつぎ込んでください、と云うよりほかにない。

“懐かしい痛みだわ、ずっと前に忘れていた・・・”

『ペンギンズ・メモリー 幸福物語』(1985年)は、ベトナム戦争におけるPTSDを扱った最初の日本映画だった。戦場シーンを登場させている点では『ランボー』や『プラトーン』よりも早かった。

もともとペンギンたちは、サントリーの缶ビールのCMキャラクターとして登場した。松田聖子の唄う「SWEET MEMORIES」と所ジョージのナレーション“泣かせる味だぜ”のコピーに惹かれたものだ。

CMが好調で映画化されたのだが、作品の冒頭、主人公がベトナム戦争を模したと思われる戦場から脱出する際、戦友が爆風にあおられてヘリの縁からゆっくり落ちていくシーンは、子供心に刻まれたトラウマだった。「SWEET MEMORIES」の“懐かしい痛みだわ、ずっと前に忘れていた・・・”のフレーズを想い出す。

その作品のプロデューサーの経営するパチンコ・パチスロ向け版権管理の会社が、今回脱税で告発されたそうだ。パチンコ利権の分配構造が変わる過程の一事案だろう。

この手の版権ビジネスの善し悪しは別として、実際にパチンコから『エヴァンゲリオン』に嵌りました、パチスロから『エウレカセブン』を好きになりました、というファンもいる。『エヴァンゲリヲン新劇場版』が自主制作できるのもこうした版権収入によるところも大きい。

パチンコ台は平均20万円から、パチスロ機は平均40万円から、と考えてロイヤリティが1台当たり7~10%(うち原作者に3~5%)と考えて、店舗の一島平均約10台、全国店舗数約1万店から計算してくれればいい。

今回の記事はただの後追いに過ぎない。事態と状況は先を行っている。

「CRルパン三世」がリリースされ、平和の営業マンがルパンの赤ジャケットを着て回っていたのは1998年のときのことだ。そして、今では資本力のあるパチンコ・パチスロメーカーは版権を買うより、オリジナル作品を作れるアニメスタジオを買収している。セガサミーは措くとして、SANKYOが『マクロス』シリーズで知られる河森正治氏が専務を務めるサテライトを傘下に入れている。

さらにタレントエージェンシーを設立する場合もある。たとえば京楽産業が吉本興業と合弁で、AKB48の姉妹グループNMB48の事務所を運営している。

アニメ著作権管理会社が脱税 東京国税局が告発 架空外注費で6000万円  2012.2.17 11:37 MSN産経

 タレントやアニメなどの著作権管理を行う「ビーエフケー」(東京都千代田区)、企画製作・販売会社「ディエスアール」(同)の2社と、両社の菅谷覚社長(65)が法人税計6千万円を脱税していたとして、東京国税局から法人税法違反罪で東京地検に刑事告発されていたことが17日、関係者への取材で分かった。すでに修正申告を済ませたとみられる。

 菅谷社長はアニメ「ペンギンズ・メモリー幸福物語」のプロデューサーを務めたことで知られる。2社はタレント事務所やアニメなどの著作権保有者と使用許諾契約を結ぶ一方、大手遊技機メーカー側に新機種の企画を提案。民間信用調査会社などによると、パチンコ台の「大海物語スペシャルwithアグネス・ラム」、「遠山の金さん」シリーズなどで、著作権保有者とメーカーの仲介役を果たす「版権ビジネス」で利益を上げていたという。

 関係者によると、ビー社は、菅谷社長の知人が経営する複数の印刷会社へ業務を発注したよう装って経費を水増し計上し、平成22年7月期までの1年間で約3千万円を隠し、法人税約1千万円を脱税。ディ社も同様の手口で22年12月期までの3年間で約1億7千万円を隠し、約5千万円を脱税した疑いが持たれている。

 菅谷社長は知人の会社に架空の請求書を作らせるなどの偽装工作をしており、隠した所得は会社の事業資金などに充てていた。

 産経新聞は17日までに複数回、取材を申し込んだが菅谷社長は応じていない。


版権ビジネス 人脈と経験で“うまみ” 著作権管理会社脱税 2012.2.17 12:15 MSN産経

 パチンコ・パチスロ業界では、平成15年にアニメ「北斗の拳」のパチスロ機が導入されたのを契機にタレントやアニメ、映画などの人気コンテンツを用いた「版権モノ」が流行。日本遊技機工業組合などによると、年間約260種近く開発されるの新型遊技機のうち、現在は約8割が版権モノだ。「懐かしさや取っつきやすさもあり、新たなファン層も広がる」(同組合)ことが人気の理由だ。

 ここ数年で、韓国ドラマ「冬のソナタ」やアニメ「宇宙戦艦ヤマト」「新世紀エヴァンゲリオン」など、根強いファンがいるドラマやアニメを使ったパチンコ・パチスロ台が次々と登場。著作権所有者にとっても「パチンコを新たなメディアとしてとらえ、ファン層の拡大が期待できるうえに使用許諾料も入る」(映画配給会社)というメリットがある。

 一方、パチンコ業界に難色を示す著作権所有者もいることや、交渉をスムーズに進められることなどから、新機種開発には今回、法人税法違反罪で告発されたビー社のような管理会社が間に入り、仲介役を担うことが多い。

 パチンコ業界に詳しい関係者によると、「版権モノ」人気を背景に、取得困難な著作権の使用許諾料は数十億規模に上ることもある。一般的には使用許諾料の数%の手数料、加えて販売台数に応じた報酬が仲介業者に支払われるという。

 この関係者は「どんなコンテンツを引っ張ってこれるかが腕の見せどころ。版権ビジネスは人脈と経験を生かして話をまとめれば、時に億単位の金が転がり込んでくる“うまみ”のある商売だ」と話す。

 一方、新機種開発は実現していないものの、多くの著作権はすでに取り尽くされており「版権ビジネス」は頭打ちの状態だとの指摘もある。

負け犬を散髪しても新たな汚染源に

ギリシアが、第2次支援と引き換えの緊縮財政策を受け入れても、4月の総選挙で卓袱台をひっくり返すだろうことは、とうに見透かされているようだ。まあ、筆者でも想像つくことなのだから仕方あるまい。

筆者も公益部門の売却は不可避と見ていたが、ブルームバーグの記事によれば、まず以下の通りの売却スケジュールが組まれている。ただし、この報道を否定する意味合い(国有資産売却額が相違している)の記事もある。

上期(1-6月期)には、FTSE/Athex 20指数に採用されているヘレニック石油(Hellenic Petroleum)とサッカーくじ公社(OPAP)の株式売却、さらに水道事業のアテネ水道公社(EYDAP)とテサロニキ・ウォーター・サプライ・アンド・ソーエッジ(EYATH)、国営ガス供給会社(DEPA)と同社子会社のガス輸送システム管理会社(DESFA)の株式も放出。

下期(7-12月)には、港湾や空港の営業権のほか、国営高速道路会社の入札も行われる予定だが、第1次支援の前歴から“予定は未定”“卓袱台ひっくり返せ”になると、ドイツやフランスは踏んでいる訳だ。

ギリシャ救済、選挙後まで先送り観測まで浮上-欧州の「火遊び」続く 2012/02/16 02:11 JST ブルームバーグ

ユンケル議長:ギリシャ救済、20日の財務相会合で決定を下せると確信 2012/02/16 04:34 JST ブルームバーグ

ユーロ圏がギリシャにつなぎ融資を提案、3月の国債償還見据え-独紙 2012/02/16 04:48 JST ブルームバーグ

ギリシャPASOK党首:救済条件実行でIMF、EUなどに誓約書 2012/02/16 05:02 JST ブルームバーグ

ベニゼロス財務相:ギリシャ第2次支援の承認確信-条件満たした 2012/02/16 05:37 JST ブルームバーグ

ギリシャ大統領、ドイツ財務相の「侮辱」を強く非難-支援協議難航で 2012/02/16 06:23 JST ブルームバーグ

ちなみに、表題の由来は、オルタナティヴ・ロックのアーティストでは、筆者が一番好きなベックのデビューシングル「Loser」(1993年)に、2ndアルバム『オディレイ』から「Devils Haircut」と「The New Pollution」(ともに1996年)から来ています。皆さん、底意をくみ取ってもらえましたか?

有機ELで逆転を狙うつもりのサムスン

やや古いニュースから話は始まる。シャープは、2011年度の60インチ以上の大型テレビの米国販売台数が100万台を超えると発表していた。

シャープ、米国だけで今期百万台販売へ 60型以上の大型テレビ 2011.12.8 17:19 MSN産経

 シャープの高橋興三常務執行役員は8日会見し、今年度の北米全体での販売目標である100万台を「米国だけで超えそうだ」との見通しを示した。製品群の拡充や販路拡大が功を奏した。“超大型市場”では韓国勢をリードする。

 同社によると、2010年度は60型の4機種だけだった製品群を11年度は60-80型の18機種まで拡充した。また米国での同社製品取り扱い店舗数を昨年末の3300店から今年10月には9400店にまで広げた。

 その結果、11月末時点での米国での大型液晶テレビのシェアは台数ベースで77.8%に達し、他社を圧倒した。昨年度の北米市場での販売台数は20万台だったが、今年は5倍以上に広がり、さらに上ぶれする見通しだという。


これを踏まえた上でいくつかの報道を振り返る。

2011年8月のロイター電で、サムスンのテレビ用液晶パネルは8割減産される、と報道された。これをサムスン側は否定した。しかし2011年12月には、ソニーとの液晶パネル生産会社「S-LCD」の合弁解消がニュースリリースで確認された。これでどうあれ、サムスンは従来のソニーへの供給分を自社で賄うかラインを止めるしかなくなった。

そして、液晶ディスプレイ事業のスピンオフ検討のニュースリリースが出た。

韓国のサムスン電子、赤字のLCD事業のスピンオフ検討発表 2012年 02月 15日 15:24 JST ロイター

[ソウル 15日 ロイター] 韓国のサムスン電子(005930.KS: 株価, 企業情報, レポート)は15日、赤字となっている液晶ディスプレー(LCD)事業のスピンオフ(分離・独立)を検討していると発表した。コンポーネント事業について、より利益が見込める有機ELディスプレーに注力する方向で検討する。

同社はソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)とのLCD合弁事業を解消したばかり。中国企業との競争激化や世界的なテレビ販売の不振により、LCD需要の伸びは急速に減速している。


またサムスンは、2011年の第1四半期から第3四半期まで営業利益の赤字が併せて前年比72%減で、第4四半期の営業利益の黒字が前年比73%増という奇跡を成し遂げた。アナリストは大抵外すとは云え、そんな芸当ができるのか。普通は粉飾を疑う。

三星電子、第1四半期の営業利益が34%減 2011年04月07日10時35分 中央日報日本語版

韓国サムスン電子、第2四半期は営業利益25%減 2011年 07月 29日 12:10 JST ロイター

サムスン電子、第3四半期営業利益は14%減の見通し 2011年 10月 7日 09:13 JST ロイター

韓国サムスン電子、営業利益が13%減少:識者はこうみる 2011年 10月 28日 10:39 JST ロイター

サムスン第4四半期営業利益は過去最高の見込み、73%増 2012年 01月 6日 10:45 JST ロイター

そこで時間を巻き戻そう。2010年2月にシャープとサムスンは液晶の特許侵害訴訟で和解した。

クロスライセンスが強調されたが、和解の実態としてはサムスンは40インチ以上のパネルを生産出来なくなり、同インチ以上のパネルの買い取り価格と買い取り量を決められた。32インチまでのパネルについてもサムスンはシャープに特許料を支払わなければならなくなった。

いかにサムスンが北米や欧州、そのほか新興国でシェアを伸ばそうが、シャープには利益が転がり込む公算になっている。それでもシャープは、国内外の災害(東日本大震災、タイ大洪水)と国内外の需要減と価格低迷(家電エコポイント終了、地デジ移行、米国の低成長、欧州債務危機)と円高に耐えられなかった。

また、アップル「iPhone」「iPad」用液晶への事業領域のシフトも突発的事態と市場の急変には間に合わなかった。そのためにシフトが完了する前に、通期で純利益2900億円の赤字見通しと、評価損(減価償却・準備金積立など)を一気に計上してきた。そんな芸当ができるのがうらやましい。強いて云えば逆粉飾だ。

中堅・中小にしてみれば、これで全体の内需がさらに萎む影響の方が怖ろしい。

国内の競合他社も同様の動きを見せた。「ジャパンディスプレイ」の設立(ソニー、東芝、日立が参画・パナソニックが工場譲渡)に加え、日立製作所はテレビの自社生産から撤退する。一方、国外の競合他社のLGは、LGディスプレイを連結対象にしていない。そして、中国における液晶パネル生産が今年から本格化する。

この文脈から、CESにおけるサムスンとLGの有機ELディスプレイのお披露目が意味を持ってくる。

以前にも触れたが、サムスンの有機ELディスプレイは合弁を行っていたNECから譲渡された特許ポートフォリオに依拠している。おそらく液晶やスマートフォンにおける特許紛争と比べれば、有利と踏んでいるに違いない。基礎特許に関する学習能力があればいいのだが。案外ソニー辺りが手ぐすね引いて待っているかもしれない。

有機ELディスプレイ関連特許の集計の結果から見れば、長寿命の発光素子・生産コストの安い印刷方式の特許を持っている研究開発企業「半導体エネルギー研究所」が注目に値する。

そして、印刷方式に必要な高分子発光材料の供給先は住友化学になるかもしれない。となるとサムスンは、蒸着方式のまま直進すれば頓挫の可能性、印刷方式に転進すれば容易に外せない軛が嵌る可能性がある。

住友化学、有機ELで新材料 大画面テレビ向け量産 2011年11月20日付 日経新聞

住友化学は大画面の有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)パネルを低コストで生産できる新タイプの発光材料を開発した。2012年初めから世界に先駆けて量産する。

液晶パネルより高精細で消費電力が少ないなどの利点がある有機ELは、従来の製造法では大型化が難しかった。新しい発光材料は液晶テレビから有機ELテレビへの世代交代を進めるきっかけとなる可能性がある。

住友化学は大阪工場(大阪市)に新タイプの発光材料の量産設備を年内に建設し、12年初めから稼働させる。投資額は数十億円のもよう。

発光層となる有機化合物や発光効率を高める補助材料を40型のテレビ換算で年400万~500万台分生産する。製品は日本や韓国、台湾などのパネルメーカーに供給する。

パネルの色彩などを左右する中核素材である発光材料は現在、「低分子」と呼ぶタイプの材料が主流。品質は安定しているが、大型のパネル生産には不向きとされ、

有機ELは現時点ではスマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)など小さな画面への利用にとどまっている。

住友化学が量産するのは「高分子」と呼ぶタイプ。材料をインク状にして簡単に印刷できるため、40型以上の大画面パネルの量産も容易になる。

発光材料をパネルに加工するコストが低分子タイプに比べ最大で半減できる。実用化の壁となってきた発光材料の寿命についても、必要な水準を達成できたとみて競合他社に先駆けて量産に踏み切る。

米調査会社のディスプレイサーチによると、有機ELパネルの16年の世界市場は10年比で13.6倍の約214億ドル(約1兆6450億円)。液晶パネル市場の5分の1程度の規模だが成長性は高い。

一方、液晶パネル市場は液晶テレビの先進国での需要一巡や価格下落で、16年の市場規模は10年比14%増にとどまる。


参考URL:
有機ELディスプレイ 特許総合力ランキング トップ3はエプソン、半導体エネルギー研究所、サムスン 2011年11月30日 Patent Result

有機EL 高分子発光材料 特許総合力ランキング 上位2社は住化グループ、直近5年間ではコニカミノルタが躍進 2012年01月19日 Patent Result

有機EL 低分子発光材料 特許総合力ランキング トップは出光興産、直近5年では富士フイルム、コニカミノルタが躍進 2012年01月24日 Patent Result

“シリア内乱”の行方を予測する

シリアに対する安保理決議が中国とロシアの拒否権発動で否決された。前回のリビアに対する安保理決議を棄権したことで、利権を喪失した両国としてはそうするほかないのだろうが、内乱の犠牲者はまだまだ増える訳で、暗澹たる気持ちになる。

アフリカ 中国人拉致、相次ぐ 急増する労働者と摩擦 2012.2.3 07:13 MSN産経

ロシア大使館に侵入 リビア首都でシリア人ら 2012.2.5 23:58 MSN産経

中国がリビアに官民合同チーム派遣、復興と中国資産保護めぐる協議で 2012年 02月 6日 16:13 JST ロイター

シリア離反兵が新組織 「解放」が目標 2012.2.7 09:40 MSN産経

 反体制派弾圧を続けるシリア軍から離反した将兵が6日、アサド政権からの「解放」を目標とする「高等革命評議会」の結成を発表した。これまで離反した将兵のうち最高位で、現在トルコにいるムスタファ・シェイフ将軍が議長を務める。

 離反兵の組織としては既に「自由シリア軍」が活動しているが、これを含む、より統率の取れた組織にするのが結成の狙いという。

 しかし、フランス公共ラジオによると、自由シリア軍の指導者は「相談はなかった。このタイミングの結成は(アサド)政権を利する」と批判する声明を出した。(共同)


シリア人らが在リビア中国大使館に投石、決議案拒否で抗議 2012年 02月 7日 13:52 JST ロイター

欧州5カ国と湾岸諸国も駐シリア大使召還、アサド政権に圧力 2012年 02月 8日 09:41 JST ロイター

ロシア外相がシリア大統領と会談、反体制派「成果なし」 2012年 02月 8日 09:29 JST ロイター

シリアの内乱の今後の推移を予測するには、内戦によってレジームチェンジがなされたリビアと対比してみるとわかりやすい。

対比すべきなのは以下の通りだ。

暫定政権が国内にあるか否か、承認する国があるか否か
国内に外国が介入を欲する自国利権(石油)があるか否か
国内の人権弾圧が人道に反する国際犯罪であるか否か
国外に難民が流出しているか否か
安保理の決議が通るか否か
アラブ連盟の賛意があるか否か
NATOの軍事行動が行えるか否か
国内の正規軍が傭兵主体か否か
国内で戦う反乱軍に武器を供給しているのは誰か
利権分配構造が属人的か集団的か
イスラム原理主義の台頭を怖れる国内の宗派対立があるか否か
シリアへの攻撃がそれらに関係する国家の反撃を生むか否か

【暫定政権】
リビアでは、旧国王の出身地域キレナイカ地方・ベンガジにおいて、2011年2月27日に「国民評議会」ができた。また同年3月10日にフランスが暫定政権を正統な政府として承認した。

シリアでは、国外のトルコで「高等革命評議会」ができた。離脱将兵からなる「自由シリア軍」が参加したかは不明。現在まで暫定政権として認知され、正統政府としても承認されていない。

【石油】
リビアでは、北アフリカ最大の油田を有し、軽質低硫黄の良質原油を産出する。英米ではなく旧宗主国・イタリアやフランスなどの石油資本が利権を持っていた。

シリアでは、他の中東諸国に比すると小規模な油田しかない。国有企業のシリア石油を介して各国の企業とジョイントベンチャーを行っている。

【安保理決議】
リビアについては、「国際連合安全保障理事会決議1973決議」はドイツ・中国・ロシアの棄権はあったものの反対なしで通された。

シリアについては、中国・ロシアの拒否権によって安保理決議は通らなかった。これは前回の棄権がNATOとアラブ連盟へのリビア軍事介入を正当化させてしまったため、と考えられる。

【国内対立】
リビアでは、トリポリタニアとキレナイカの地域対立に加えて各部族ごとの対立はあったものの宗派対立は目立っていない。カダフィ政権は“世俗的”だったのに対して新政府は“イスラム原理主義的”傾向にある。

シリアでは、政権を握るアラウィ派が少数派であり、ほぼ同数のキリスト教徒も存在するが多数派はスンニ派である。アサド政権は“世俗的”なのに対して多数派のスンニ派が自由選挙によって政権を獲ると“イスラム原理主義的”になり異端(アラウィ派とキリスト教)弾圧の可能性が出てくる。

【利権分配構造】
リビアでは、革命を起こしたカダフィがそのまま政権にあったため、かつ独特な直接民主制(実態は独裁)によって分配構造が属人的だった。

シリアでは、汎アラブ主義、社会主義、議会制民主主義を標榜するバース党支配による分配構造が出来ており、アサド政権は世襲後の改革によって軍幹部、秘密警察、実業界で利権を分け合っている。

【国軍と内戦】
リビアでは、地域対立と部族対立から空軍以外は海外傭兵主体の軍となっていた。このため内戦に突入後、テクニカル主体の民兵でもNATOの航空支援を受けることで勝利できた。

シリアでは、バース党によってつくられた集団指導体制により軍が形成されている。離反将兵「自由シリア軍」がいても戦力で拮抗できない。おそらくトルコやイスラエルの支援を受けることになる。

【人権弾圧と難民】
リビアでは、人権弾圧の事例が報告されるとともに、難民が近隣国に流入した。地中海を越えてイタリアやフランスに難民流入されるEUにとって経済的に負担となる恐れがあった。

シリアでは、人権弾圧の事例が報告されるとともに、難民が近隣国に流入したが、それが敵対するイスラエルとクルド人問題を抱えるトルコである以上、すべての当事国にとって政治的困難を伴う。

【軍事介入】
リビアでは、英仏がアラブ連盟と協調して、飛行禁止区域を設定してフランス主導の軍事介入を行ったが、米軍はむしろ積極的ではなくNATOに指揮権を譲渡している。

また、NATOは(1)介入が必要な実態=人道に対する危機が明確であること (2)明確な法的根拠=安保理決議 (3)地域の支持=アラブ・中東の支持の3点を求めていた。

シリアでは、アラブ連盟が先行して経済制裁を行っている。米国は軍事介入の気配は見せていない。ホルムズ海峡危機が進行中であり、米国が露払いを務める気にならない場合、海軍・空軍の規模から英仏両国のみの軍事介入は不可能。

イスラエルの暴発、もしくはイラン・レバノン・パレスチナまで連動した作戦になる場合は第5次中東戦争となる。今回は、人道に対する危機とアラブ・中東の支持とで、条件の二つはそろっているが、前回の反省からロシア・中国が拒否権を発動、安保理決議が通らない。

つまり、実効支配地のない国外の暫定政権(亡命政権)では信用ならないし、反乱軍の指揮が執れない。

石油利権も少なく難民流入の危険性も少なく、暫定政権を正統政府としてまで認めるほど欧米各国の国益と合致しない。

軍事介入や制裁の国際法的根拠を求めようにも前回の失敗に懲りたロシアと中国が安保理で拒否権を発動して何も決まらない(ただし、自国の利権に何らかの保障が与えられれば良いし、反乱側は空手形を乱発するだろう)。

国内では政権が転覆して自由選挙が行われると逆にイスラム原理主義が台頭して、少数宗派が弾圧される可能性があるため政権側が死に物狂いになっている。

利権の分配も石油利権一本ではなく、複雑な政財官軍の構造になっているため、独裁者を倒せば良いという構造ではなく、そもそもアサド自体担ぎ出された二代目である。

さらにシリアがレバノン・パレスチナ・イラン、さらにはシーア派が政権を握っているイラクと共闘した場合、イランの核開発と連動して第5次中東戦争を誘発する恐れがある。悲観的で残酷だが、諸外国にとって利害衝突を少なくするためには、このまま内乱を続けさせ、体制変更・続行のどちらにせよ、自ら収拾してもらうのが次善の策といえる。

英国は“世界の工場”の本家

オランダの乗用車メーカーについてエントリーしたので、その関連として。

サッチャリズムの提唱する自由競争は、皮肉なことに競争力のない英国の製造業にとどめを刺すことになった。

雇用吸収力の大きい製造業を失うことで、派遣、アルバイトなどのパートタイム型の単純なサービス業と金融を中心とする高給型のサービス業が残り二極分化が進むことになった。世界中の先進国がこれに追随した。

シンクタンクが「財政出動で公共事業を」と提言しても、英国にはもう社会インフラをまともにつくる製造業が存在しない。欧州債務危機のさなかにあっては、英国は死に物狂いで金融業を守るしかない。

英中銀、国債以外の債券の買い入れを検討する必要=ポーゼン金融政策委員 2012年 02月 3日 04:14 JST ロイター

英経済の2012年成長率見通しは‐0.1%、政府に財政出動促す=NIESR 2012年 02月 3日 14:24 JST ロイター

英国はかつて“世界の工場”と呼ばれた。しかしその地位は第1次大戦前にドイツに奪われ、戦間期には米国が台頭し、1980年代までには我が国がその座に坐った。そして、今や中国となっている。(むろん生産財と中間財は握ってるが)“世界の工場”であることをやめた日本にとって、英国が金融業に傾斜した結果は、今後の産業労働政策に役立つと思う。

英国の自動車産業の再編過程にこそ、英国の金融業の力量と近視眼とが見て取れる。

イギリスの現存するメーカーブランドで、もっとも古いのは(商用車を除けば)1896年創立のディムラーであろう。現在ジャガーの1ブランドであるディムラーはその名の通り自動車の発明者ダイムラーから来ている(もう一人がベンツ)。

1896年から98年にはウーズレー、ライレーが登場し、第2次世界大戦前までにはローバー、ロールス・ロイス、オースティン、モーリス、アストン・マーティン、ヴァンデンプラ、トライアンフ、ベントレー、MG、ジャガーなどの主要ブランドがそれぞれ産声をあげる。第2次大戦後に誕生した著名なメーカーブランドはランド・ローバー、ロータス、ミニぐらいであろう。

しかし、人口や経済規模に比べてメーカーが多いのは一目瞭然、再編も早い時期から行われていった。

1938年には、モーリスを中心としたナッフィールド・グループが結成されている。

1952年には、ナッフィールドにオースティンとヴァンデンプラが加わってBMC(ブリティッシュ・モーター・カンパニー)として自国資本メーカーの大結集が始まる(モーリスとオースティンの合併はトヨタと日産の合併に等しい)。

さらに1966年にはジャガー及びディムラー、1968年にはローバーとトライアンフと商用車のレイランドが加わってBLMCとなり“ごった煮”のような国内系の再編はほぼ終わった。

この時期の海外資本系列のメーカーはヴォクゾール(GM、オペルのバッジエンジニアリング)、英国フォード、シムカ(クライスラー系、現在は消滅)と、いずれもアメリカビッグ3の傘下であった。

BLMCは労働党政権下でご多分にもれず国営化(1975年)の対象となり、『トップ・ギア』で何度もこき下ろされているブリティッシュ・レイランドとなった。

そして、サッチャリズムが猛威を振いだす。

民営化の方針の下、BLはオースティン・ローバー(1982年)に社名変更、1984年にはジャガー(含むディムラー)が分離独立した。こうした度重なる組織再編で有名なブランドが次々に生産中止に追い込まれる。1986年にはローバー・グループとなりオースティンも消滅。ローバー、ランドローバー、MGのブランドが国内資本のブランドとして残った。この頃、ローバーはホンダの支援を受けていた。

これで再編ゲームが終わったのかといえばそうでもなかった。別にメーカーの商品は車だけというわけではない。会社もまた商品なのだ。

ビッグバン以後の自由化によって金融業はM&Aビジネスに新たな鉱脈を発見したのだった。彼らは見事に自動車会社を切り売りしていった。

フォードは、アストン・マーティン(1987年)とジャガー(1990年)を買収。珠玉のロールス・ロイスとベントレー(航空エンジンをつくる軍需部門は分離)は1998年にVWに買収されるが、そのあとBMWがロールス・ロイス(現在のロールス・ロイス・カーズ)の商標権を獲得。VWにはベントレーが残るというパイを分ける展開。

パイ分けという意味では、唯一残った国内資本のローバーも切り刻まれた。

ローバーは、1994年にBMWに買収されるものの業績不振が続いた。2000年にはランドローバーはフォードに売却され、小型車ミニがBMWのブランドとして分離された。この際、ミニとともにライレーとトライアンフ(バイクは別、自動車のみ)の商標権もBMWに譲渡された。

残りのローバー本体は、イギリス国内の投資グループ「フェニックス・コンソーシアム」が10ポンドで買収という経過をたどり、ローバーはMGローバーとなった。さすがにこの切り裂きジャック顔負けの惨殺劇には反独感情まで吹き出す始末だった。

ともあれ会社の切り売りの次は、ブランド(商標権)を含む転売に次ぐ転売だ。

2005年には開発力のなかったMGローバーが破綻して、MG(オースチン、モーリス、ウーズレーの商標含む)が中国の南京汽車に売却された。ヴァンデンプラの商標は北米はフォード、北米以外は南京汽車が保持した。さらにローバーの商標をめぐって争いが起こる。競り勝ったのはフォードで、買収に失敗した上海汽車は「ローバー75」のみ買い取り「栄威750」を中国国内で製造販売している。

2008年には、業績不振のフォードからインドのタタ財閥のタタ・モーターズへとジャガー(ディムラーとランチェスターの商標含む)とランドローバー及びローバーの商標が売却された。現在は両社は統合されてジャガー・ランドローバーとなっている。

英国の金融業界は涼しい顔である。なんにせよ手数料が入ればいいのであるから、会社を売ろうが良心の呵責すらない。それどころか国家のインフラ基盤まで売る。国の政策すら左右できる金融業が、製造業の利益のために自分の利益を犠牲にすることはありえなくなった。

この点は「ウォール街を占拠せよ」と同じ構図ではある。

時々は思いだしてください、福田政権を

政府は、EEZ基点となる名前のなかった離島39島を命名することになった。39島には、中国・台湾が領有権を主張する尖閣諸島の周辺4島も含まれる。これは大陸棚の認定範囲拡大申請とともに我が国の海洋資源確保及び開発のための政策の一環と云える。

もともと我が国の領海及び排他的経済水域(EEZ)は、世界第6位(約447万平方キロ)。米国、フランス、豪州、ロシア、カナダに次いでいる。中国は15位。

福田政権下の2008年に太平洋側への大陸棚の認定範囲の拡大申請が決定された。国連大陸棚限界委員会への申請は、後継の麻生政権下で行われた。申請面積は、国土面積の約2倍となる約74万平方キロ。最終決定となる勧告が出るまでに2~3年はかかる見通しだ。この決定が通れば、独自に資源開発することが可能となる。

一方、中国も2009年に東シナ海(日本とのEEZ境界線は未確定)への大陸棚の認定範囲の拡大を申請している。我が国は日中中間線を主張している。福田政権は、尖閣諸島沖のガス田共同開発名目で、中国側が認めていない日中中間線における権益を確保した。ただし民主党政権以降、中国側の開発は独断専行され、日本側の開発は滞っている。

EEZ基点39離島の名称内定 尖閣周辺「北小島」など 2012.1.30 08:08 MSN産経

 日本の排他的経済水域(EEZ)の基点でありながら名称がなかった39の離島について、政府が個々の名称を内定したことが29日、分かった。沖縄・尖閣諸島周辺の4島は「北小島」「北西小島」などと名付ける。尖閣諸島の領有権を主張する中国の反発は避けられない見通しだが、政府は今年度中に名称を正式決定し、国土地理院の地図などに掲載する。

 39のうち尖閣諸島(沖縄県石垣市)の久場島付近の3島を「北西小島」「北小島」「北東小島」とし、大正島付近の1島を「北小島」と名付けた。このほか奥尻島(北海道奥尻町)近くの小島を「トド島」、知床岬(北海道斜里町)北の小島を「エタシペ岩」、日本海の見島(山口県萩市)北の小島を「見島北オオ瀬」-などと名付ける。

 EEZの基点となる離島は全国に99あるが、このうち49島には名称がなかった。政府は昨年5月、地元への聞き取り調査に基づき10島に命名。残る39島についても昨年11月、島が帰属する1都15市町村に名称を決めるよう要請した。

 各自治体は地元漁協や住民から名称を募り、1月下旬までに回答した。政府は地元の意向を尊重し、自治体の回答通りの名称を採用する方針。年度内に国土地理院と海上保安庁が「地名等の統一に関する連絡協議会」で正式決定し、順次地図や海図に掲載する。

 命名された島は平成22年に施行された低潮線保全法などに基づき、人為的な破壊や浸食からの保全措置が求められており、政府は今後必要に応じ、沖ノ鳥島(東京都小笠原村)で行った護岸工事のような浸食防止措置を講じる。

 また、政府は39島とは別に、領海の基点となる小島の実態調査にも本格着手する方針。これらの小島については基点の数が膨大なため、名称の有無や数も正確に把握できていない。


尖閣周辺離島命名、中国が抗議「違法で無効だ」 2012.1.30 21:29 MSN産経

無人島命名で会談応じず 中国主席、日中7団体と 2012.2.10 19:18 MSN産経

余談だが、大陸国フランスのEEZが意外と広いのは、北大西洋・北米(サンピエール島・ミクロン島)、カリブ海(グアドループ、マルティニーク、サン・マルタン島、サン・バルテルミー島)、南米(フランス領ギアナ)、インド洋(レユニオン、マヨット、フランス領インド洋無人島群、サンポール島、アムステルダム島)、オセアニア・南太平洋(ウォリス・フツナ、フランス領ポリネシア、ニューカレドニア、クリッパートン島)、南極(ケルゲレン諸島、クローゼー諸島)と、歴史的経緯から世界中に海外県・海外準県及び海外領土があるためである。

参考URL:
大陸棚限界委員会(CLCS:Commission on the Limits of the Continental Shelf):外務省 2011年10月

大陸棚限界委員会に対する各国の申請状況 日本の申請(2008年) 海洋政策研究財団

「大陸棚の限界に関する委員会」に提出する大陸棚の限界(案)の概要 官邸・総合海洋政策本部事務局 平成20年10月31日(PDFファイル)

とりあえず呑め、そして卓袱台をひっくり返せ

ギリシアの第2次支援策がまとまった。債務のヘアカット率は70%から50%に、“自発的”に交換を強制させられる債券保有者は15%は現金受け取り、35%は約3.6%の新発債に交換することになった、と報道された。

社会インフラ基盤の売却では500億ユーロを調達するとも、190億ユーロに調達ともある。

連立与党のうち、 全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の支持基盤は公務員、国民正統派運動(LAOS)の支持基盤は失業している若年層、ここからゼネストに対する積極的支持と消極的支持は分かれるものの、すでに首相は政治家ではない経済学者出身である。欧州連合(EU)の欧州委員会や国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)の「トロイカ」の圧力をはねのける訳にはいかないだろう。

3月20日の国債の償還期限に間に合わせるためには、緊縮財政策の正式提案は2月13日までに行わなければならないから、とある。

緊縮財政策の合意を国民に発表する前にECBに連絡せねばならない事情もそこにある。ギリシアにできるのはひとまず条件を呑み、あとで卓袱台をひっくり返すことしかないだろう。国益云々に誠実さをまったく考えず、裏切り上等・国民の利益第一と考えるならば、それしかない。

パパデモス首相、民間債権者と債務交換で合意に達した-ギリシャ紙 2012/02/08 20:21 JST ブルームバーグ

2月8日(ブルームバーグ):ギリシャのパパデモス首相は7日遅くに、同国の債務交換をめぐり民間債権者の代表団と合意に至った。同国紙ナフトエンポリキが情報源を示さずに報じた。

同紙によると、首相は国際金融協会(IIF)のダラーラ専務理事およびドイツ銀行のヨゼフ・アッカーマン最高経営責任者(CEO)と合意した。

ギリシャの債務を減らすため民間債権者に自発的な参加を求める債務交換の提案は、遅くとも2月15日までに行なわれるという。

同紙によると、ギリシャと民間債権団の会議では、自発的に参加しない債権者に強制的に交換に応じさせる集団行動条項についても協議された。

政府と債権者は総額2060億ユーロに相当する額面で50%の債務減免で合意。債券保有者は額面の15%相当の現金を受け取り35%については新発債に交換する。新発債の表面利率は平均で3.6-3.75%になるという。

発行市場で少額を購入した個人投資家は合意の対象に含まれないが、流通市場で割安に購入した場合は対象になるとも同紙は伝えた。


ギリシャ、1-6月期に6社の国有株式売却へ-トロイカ合意草案  2012/02/09 05:58 JST ブルームバーグ

2月8日(ブルームバーグ):ギリシャは500億ユーロ(約5兆1000億円)の調達を目指す国有資産売却開発計画の一環として、今年1-6月(上期)にスポーツくじ運営会社OPAPや国内最大の製油会社ヘレニック石油など6社の株式を売却する計画だ。欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)との新たな融資合意の草案で明らかになった。
  ブルームバーグ・ニュースが入手した草案によれば、残り4社は水道事業を手掛けるアテネ水道公社とテサロニキ・ウォーター・サプライ・アンド・ソーエッジ、国営ガス供給会社DEPAと同社が完全所有するガス輸送システム管理会社DESFA。7-12月(下期)には港湾や空港の営業権のほか、国営高速道路会社の入札も行うという。


ギリシャ、2015年までの国有資産売却通した資金調達目標を190億ユーロに引き下げ=政府筋 2012年 02月 9日 22:35 JST ロイター

 [アテネ 9日 ロイター] ギリシャ政府は、国有資産の売却を通して2015年までに調達する資金目標を190億ユーロとし、これまでの500億ユーロから引き下げる。政府関係筋が9日、明らかにした。

 同筋は匿名を条件にロイターに対し、「目標は、2015年までに190億ユーロを調達することだ。500億ユーロを調達するとの目標に変更はないが、達成期限を延期する必要がある」と述べた。

 500億ユーロを調達する期限については具体的に示さなかった。


ギリシャ連立与党党首、年金問題について9日に再協議へ=党幹部 2012年 02月 9日 08:51 JST ロイター

 [アテネ 9日 ロイター] ギリシャの連立与党幹部は9日、同国が欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)から支援を受ける条件となっている財政緊縮策をめぐる党首協議で、年金の削減水準が合意に達しなかったことを明らかにした。

 全ギリシャ社会主義運動(PASOK)のスポークスマンによると、この問題を解決するため、党首協議は9日に再開されるという。


ギリシャ連立与党、支援受け入れ条件で近く合意の見通し=国民正統派運動党首 2012年 02月 9日 22:11 JST ロイター

[アテネ 9日 ロイター] ギリシャ連立与党の一角を占める国民正統派運動(LAOS)のカラザフェリス党首は9日、欧州連合(EU)・国際通貨基金(IMF)からの支援受け入れの条件に関して、連立与党の間で近く合意が得られるとの見通しを示した。

 同党首はロイターに対し、「補助的年金をめぐる微妙な意見の相違は解消され、向こう数日以内に合意内容を議会に提出することができると確信している」と述べた。

 合意内容は12日にも採決にかけられる可能性があるとしている。


ドラギECB総裁:ギリシャが財政緊縮で合意-首相から電話受ける 2012/02/09 23:25 JST ブルームバーグ

2月9日(ブルームバーグ):ギリシャの政治指導者らは9日、財政緊縮パッケージについて合意に達した。負債の圧縮に向けた債務交換と第2次救済に道が開かれた。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が同日の政策決定後の記者会見で、ギリシャのパパデモス首相から電話で「合意に達した」と伝えられたことを明らかにした。ギリシャ政府の当局者は電話で、首相府が間もなく合意を発表すると述べていた。匿名で発言した。

緊縮策をめぐるギリシャ首相と、欧州連合(EU)の欧州委員会や国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)の「トロイカ」との協議では3億ユーロの年金削減が障壁になっていた。

民間債権者はこの日、ギリシャの債務交換についてパリで協議している。3月20日のギリシャ国債の償還期限までにすべての手続きを終えるために、債務交換の正式提案は2月13日まで行われる必要がある。


ギリシャ党首らは緊縮策で合意-首相府 2012/02/10 00:03 JST ブルームバーグ

2月10日(ブルームバーグ):ギリシャの政党党首らは、1300億ユーロ規模の救済を得るために必要な財政緊縮策で合意した。首相府が9日声明を発表した。

声明は「ギリシャ政府とトロイカの協議は今朝、上首尾に完了した」とし、「政治指導者らは、それらの交渉の結果に同意した。従って、今夜のユーロ圏財務相(ユーログループ)の会議に先立ち、新プログラムに関して全体的な合意が成立した」と説明した。

トロイカは欧州連合(EU)と欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)の3者。

オランダ乗用車メーカーの終焉

三菱自動車がオランダの生産拠点“ネッドカー”から撤退すると発表した。労使間交渉があるそうだが、これでおそらくオランダ国内の乗用車メーカーは消滅する公算が高くなった。

ただし、オランダの商用車メーカーにはDAFトラック(“ネッドカー”と同系列だった、現在は米国のパッカー傘下)とGINAF(2011年に破綻、中国資本が継承)とVDL(バス車体のコーチビルダー)、スポーツカーメーカーにはドンカーブート(「ロータス・スーパーセブン」の派生モデルを生産)とスパイカー・カーズ(「サーブ」に事業集約するため、PEファンドに「スパイカー」の商標を売却後、サーブ・オートモービルが再破綻)がある。

“ネッドカー”は、DAFによる設立→ボルボ買収→経営悪化によりオランダ政府・ボルボ・三菱合弁→ボルボの乗用車撤退により三菱子会社、となっていたが、オランダ国内市場は小さく、生産規模も拡大できず、ノックダウン生産だったため円高で採算悪化し、今回の事態に至った。

オランダは、自国の民族資本と技術を有する自動車メーカーと航空機メーカー(かつての「フォッカー」)の両方ともなくなってしまっている。多くの雇用を生み出す製造業が失われることの悪影響については、英米と同様の感慨を持つ。軍需部門はきっちりと守ったスウェーデン(ボルボとサーブ)や英国(ロールス・ロイス)に比べると、さらに嘆息する。まあ、もともと仲介貿易の国ではあるが。

悪いことに、1人あたりのGDPが高くとも、自国の消費人口が少ない、しかも共通通貨ユーロとなれば外国資本も進出してこない。この点は、条件が違っても南欧諸国と共通のベネルクス3国の悩みであろう。どちらにせよドイツとフランスに呑み込まれかねない。

UPDATE1: 三菱自<7211.T>、2012年末に欧州生産撤退 2012年 02月 6日 14:19 JST ロイター

 [東京 6日 ロイター] 三菱自動車工業(7211.T: 株価, ニュース, レポート)は6日、欧州にあるオランダ工場の車両生産を2012年末で終了すると発表した。欧州には日本とタイから車両を供給する。08年9月のリーマン・ショック以降、欧州での販売が減少していたことに加え、コスト面でも競争力がなくなり、同工場の活用の見通しが立たなくなった。

 同社の欧州販売は11年3月期に21万8000台となり、ピークの08年3月期(約34万台)に比べて3割以上減少した。今後はタイなど新興国での生産拡大に経営資源を集中する。

 同工場では欧州向けの小型車「コルト」とスポーツ多目的車(SUV)「アウトランダ―」の生産を行っているが、12年末で両車両の生産を終了し、13年以降は新たな生産車両を投入しないことにした。13年以降の同工場の存続については決定しておらず、労働組合など関係者と協議を始める。

 同工場の従業員数は約1500人。91年に三菱自、スウェーデンのボルボ、オランダ政府の合弁事業としてスタート。01年に三菱自が全株式を取得し、100%子会社としていた。同社の11年3月期の世界生産台数は約110万台だが、そのうちオランダ工場は約5万台にとどまっていた。

ジョンブルには売るモノがない

珍しいニュースをロイター電で拾った。先日のエントリーに関連しているトピックだろう。

ヴィクトリア朝につくられた議事堂ビッグベンの海外売却案が出ている。

かつて「ビッグベンの時計がデジタルに切り替わります」という四月馬鹿ネタがあって、日本人の好事家が「そのアナログ時計買いますよ、是非売ってください」というオチまで付いたそうだが、これもそうなのか?

まあ、ロンドンを流れるテムズ川の水道会社は売った。軽空母はスクラップ名目なのに案の定、香港人に買われる始末(おそらく中国海軍行きだろう)。すると、もうジョンブルには売り物がないのか? いやいや私掠船あがりの国がタダで転げるはずもないか。

にしても、ビッグベンをピサの斜塔の様にするわけにはいかないし、それこそまさしく英国斜陽の象徴となってしまう。最早まともな建築技術がなくなっている可能性もある。ただし最新鉄道車両は作れないが、蒸気機関車は有志が集まって作るのがジョンブル魂だ。

英ビッグベンに海外売却報道、傾斜改修費は1200億円か 2012年 01月 24日 11:50 JST ロイター

[ロンドン 23日 ロイター] 英メディアは23日、地盤沈下などで傾きが見られる英国議会の時計台「ビッグベン」について、改修費に最高10億ポンド(約1200億円)が必要だと伝えた。中国などの開発会社に売却する案もあると報じられている。

メディア各社は、英下院の委員会が同日、この問題について会合を開き、改修の必要性を指摘する測量報告書について検討する予定だと報道。一方、デーリー・テレグラフ紙は、議事堂をロシアや中国の開発会社に5億ポンドで売却する案もあるとしている。

これに対し、委員会のスポークスマンは測量報告書の存在を否定し、委員らが長期的な改修について検討するグループの設置について話し合っているだけだと説明。議事堂の売却案についても「そのような協議はない」と一蹴した。

1858年に建設された高さ96メートルのビッグベンは、北西方向に約46センチ傾いているという。ただ、建築の専門家は、傾斜が懸念されるほどになるまで1万年かかるとし、現時点では心配には当たらないと話している。

2014年の連合王国の滅亡

エリザベス2世女王陛下が即位60年を迎える。

現時点で、大英帝国最盛期のヴィクトリア朝(1837年~1901年)に次ぐ長さとなるそうだ。しかし、その治世はヴィクトリア女王とは対照的に、大英帝国(このときはすでにインド皇帝ではないから、厳密には帝国ではないものの)の凋落とともにあった。1952年の即位から3年後にチャーチル首相が引退し、次期政権を担ったイーデン首相の在任中、スエズ危機が起きたことは象徴的だった。

エリザベス英女王が即位60年、6月に4日間の祝賀イベント 2012年 02月 6日 14:24 JST ロイター

帝国ではなくなったにせよ、未だ連合王国である英国にとっては喜べない記事を見つけた。

2014年を目途にスコットランド行政府が英国からの「独立」を住民投票に掛けることを、スコットランドのアレックス・サモンド首相が明らかにした。

1998年にスコットランド議会の再開を決めた時点で、それがスコットランドの独立につながるのは危惧されていた。議会第1党が独立派になるのだから、当然の成り行きだ。としても、この展開はアイルランドの独立を想起させる。

アイルランドの独立闘争は、アイルランド自治法の成立(1914年:第1次大戦のため施行されず)からイースター蜂起(1916年)、アイルランド独立戦争(1919年~21年)とアイルランド自由国の成立(1922年:ドミニオンとしての同君連合)、アイルランド内戦(1922年~23年)を経てコモンウェルスとしての同君連合(1931年)、コモンウェルスからの脱退(1949年)、そして北アイルランド紛争(1960年代~70年代:英語ではThe Troubles、このネーミングセンスがまた英国らしい)の泥沼からベルファスト合意(1998年:アイルランドが北アイルランド6州を放棄)まで続いた。

英国(連合王国)の社会を安定させているのは、人種や民族、宗教ではなく階級である。その階級についても爵位がイングランド、スコットランド、アイルランド、連合王国由来で序列が細分化されている。

この秩序あればこそ、英語を話してもゲール語やウェールズ語はあるし、イングランドがコモンローであってもスコットランドは大陸法であるし、イングランド銀行がポンド紙幣を発行してもRBS(ロイヤルバンク・オブ・スコットランド)やスコットランド銀行がスコットランド・ポンド紙幣を発行するし、国教会はあっても他のプロテスタントやカソリックがあるのだ。

だから、ウィリアム王子が紋章をつくらなければならないような庶民と結婚したのは驚天動地だった。

階級が揺らぐとしたら、英国は本質的に英国ではなくなるのかもしれない。EUという連合体の中でベルギーが事実上分裂したように、英国もその可能性を秘めている。

英スコットランドが住民投票実施へ 2014年秋、独立を問う 2012.1.26 00:07 MSN産経

 英スコットランド行政府のサモンド首相は25日、スコットランド議会で、英国からの独立を問う「歴史的」な住民投票を2014年秋に実施するための行程表を明らかにした。まず、住民投票に向けて同議会などで議論を深める。

 独立に反対しているキャメロン英政権は独立に賛成か反対かの二者択一の投票方式を迫っている。これに対し、サモンド首相は「住民投票の実施権限はスコットランド行政府にある」として1問目は二者択一にするが、2問目で同行政府の自治権限をさらに強化することへの賛否を問う二段階式を提案するとみられる。

 スコットランドでは昨年5月の議会選で、サモンド首相率いる地方政党スコットランド民族党(SNP)が住民投票実施を公約に掲げ、改選前の議席を大幅に上回る過半数を獲得、歴史的勝利を飾った。

 スコットランド住民の7割超は住民投票実施に賛成しているが、英日曜紙サンデー・テレグラフの世論調査では独立すれば英政府からの交付金が打ち切られるなどとして反対が43%と賛成の40%を上回っている。(ロンドン 木村正人)

資金供給オペの次は不胎化オペ

ECBもとよりドイツ連銀は、本当にインフレを忌避するようだ。去年末の1週間に供給した2140億ユーロ(去年末のレートで約22兆円)とほぼ同額の2190億ユーロ(現時点のレートで約22兆円)を不胎化オペで吸収してきた。

ドイツ連銀とドイツ国民のインフレ恐怖症の元を正せば、フランス軍のルール占領に伴うハイパーインフレだ。過去のフランスの失策が、約90年の時を経てもなお祟る訳だ。

ECB、不胎化オペで2190億ユーロを吸収 2012年 02月 7日 21:24 JST ロイター

[フランクフルト 7日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は7日、債券買い入れに伴う不胎化オペを実施し、2190億ユーロを吸収した。

応札額は3443億2800万ユーロ。

応札行は97行。加重平均金利は0.27%だった。


ECBの国債買い入れ額、1億2400万ユーロに増加-3日終了週 2012/02/07 06:29 JST ブルームバーグ

2月6日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)は6日、先週の国債買い入れ額を増やしたことを明らかにした。

ECBによると、3日終了週の国債購入額は1億2400万ユーロ(約125億円)と、前週の6300万ユーロから増加した。2010年5月のプログラム開始以来の累積は2190億ユーロ。ECBは7日に7日物預金入札を行い、流動性を吸収する。

ECBが昨年12月に期間3年で4890億ユーロの資金供給を実施して以来、イタリアとスペインの国債利回りは低下しているが、ポルトガルの10年物国債利回りは先週、ユーロ導入後の最高水準に達した。


ECBバランスシート、過去最大の2.73兆ユーロ-融資拡大(1)  2011/12/29 01:50 JST ブルームバーグ

 12月28日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)のバランスシートは過去最大規模に拡大した。債務危機打開に向け、ECBは先週、金融機関に対して一段の融資を実施した。

ECBの28日の発表によると、ユーロ圏の銀行への融資は23日までの1週間に2140億ユーロ(約22兆円)急増して8790億ユーロになった。ECBのバランスシートは2390億ユーロ拡大して2兆7300億ユーロと、これは3カ月前を5530億ユーロ上回る水準。(後略)


ECB3年物資金供給オペ、状況一変は困難-PIMCOクラリダ氏 2011/12/22 02:26 JST ブルームバーグ

12月21日(ブルームバーグ):米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のグローバル戦略アドバイザー、リチャード・クラリダ氏は、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで、米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した銀行規制案や欧州中央銀行(ECB)による流動性供給措置について以下の通りコメントした。

◎ECBの3年物資金供給オペについて
「これは銀行への大量の流動性供給であり、銀行は望めばソブリン債を購入することもできる。だがECB自体は、現時点ではソブリン債の直接購入をそれほど増やしてはいない」
「マネーの供給が増えるという意味で、これは明らかに量的緩和だ。テクニカル面でのFRBとの違いは、FRBが実施する場合はFRBが証券を保有するためそのバランスシート上でリスクを負うということだ」
「オペの規模は、少なくとも一部の金融機関がこれをある種のキャリートレード実施の機会として利用することを示唆しており、やや強気の兆候といえる。ECBから1%の金利で借り入れ、より高い金利で国家に貸し出すということだ。状況を一変させるようなものではない」
(後段略)

雇用統計に楽観視は禁物

米国の経済指標が改善してきた。これを好感した株式市場が上がり、債券市場が下がった。先行指標の製造業・非製造業が同時に上向き、もっとも遅く反映される失業率も改善してきた。

総称して、QE3といわれるであろう金融緩和策の実施観測に関する発言が飛び交っている。ボラタリティ(変動率)が大きい方が利鞘の稼げる、かのウォール街の政治的な影響力が強ければ強いほど、ポジショントーク含めた駆け引きがあるだろう。実際、引き締め策のタイミングを見極めるのは難しい。

この辺はゼロ金利政策の実施と解除や円安・非正規雇用の拡大で“実感なき景気拡大”を経験した我が国と似通ったことを追体験していく、と考えるのが自然だ。

1月の米ISM非製造業総合指数は56.8、前月は53.0 2012年 02月 4日 00:09 JST ロイター

米雇用者数が1月に24万人増、労働力率は1983年来の最低 (2) 2012/02/04 03:19 JST ブルームバーグ

1月米雇用統計で雇用者数は大幅増、失業率8.3%に改善 2012年 02月 4日 03:32 JST ロイター

1月米雇用統計、雇用者数は大幅増:識者はこうみる 2012年 02月 4日 03:54 JST ロイター

米臨時雇用者の増加、人材派遣会社の業績押し上げる可能性 2012年 02月 4日 08:32 JST ロイター

ロイター調査:米QE3、雇用統計後も半数以上が実施予想 2012年 02月 4日 15:46 JST ロイター

米金融・債券市場=急落、良好な雇用統計受けFRBの追加策実施観測が後退 2012年 02月 4日 07:45 JST ロイター

市場の根強いQE3期待、米景気や雇用の持続的改善に疑問 2012年 02月 6日 14:30 JST ロイター

参考URL:
THE EMPLOYMENT SITUATION – JANUARY 2012 BLS(PDFファイル)

Full Report on Manufacturers’ Shipments, Inventories and Orders December 2011 U.S.Census Buereau(PDFファイル)

January 2012 Non-Manufacturing ISM Report On Business ISM

QE3がやって来る ヤァ! ヤァ! ヤァ!

フィラデルフィアとダラス、セントルイスの連銀総裁は、バーナンキ議長のゼロ金利の継続、そしてその延長線上にあるインタゲ政策の開始を批判している。

米FRBの超低金利長期化を批判、経済への信頼損ねる=フィラデルフィア地区連銀総裁 2012年 02月 2日 00:18 JST ロイター

バーナンキFRB議長:インフレ率を目標に戻すことを「常に目指す」2012/02/03 01:05 JST ブルームバーグ

UPDATE2: インフレが2%下回ればFRBの緩和余地広がる、雇用創出は保証されず=米ダラス地区連銀総裁 2012年 02月 3日 11:05 JST ロイター

米経済に加速の兆し、追加緩和は不要に=地区連銀総裁 2012年 02月 4日 14:10 JST ロイター

しかし、行政府のオバマ大統領側が、立法府の共和党側の抵抗によって公共事業を主眼とした財政出動を封じ込められている以上、中央銀行(FRB)の金融緩和しか景気回復への選択肢はない。

我が国同様に“ねじれ国会”となった米国議会も、法案成立率が悪化の一途をたどっている。住宅ローン借り換え案が通るかどうか予断を許さない。

いくつかの金融緩和策を採り、株式債券市場の資産価値を上げることで、資産家の消費喚起を促すのが景気回復(それでも弱含みだが)の近道となりそうだ。

オバマ米大統領、住宅ローン借り換え案実行を議会に要請へ 2012年 02月 2日 00:53 JST ロイター

17.5億ドルの国債買い切りオペ(おそらくは、通貨の増刷による国債引き受け=マネタイゼーションを行った)も実施されている。また、欧州債務危機の悪化懸念もあることから、米プライマリーディーラーは追加の量的緩和、つまりQE3の可能性は高いと予想している。バーナンキ議長はやれることは全部やる覚悟だろう。

米FRB、17.5億ドルの国債買い入れを実施 2012年 02月 2日 01:16 JST ロイター

米プライマリーディーラー、追加量的緩和のハードルは低いと予想 2012年 02月 2日 01:36 JST ロイター

日銀はFRBのゼロ金利政策、インタゲ政策、量的緩和政策、通貨増刷(国債買い取り)政策に追随しない。一方、FRBのQE3はこれらを複合した金融緩和策となる。おそらく両国のバランスを考えて、欧州債務危機が決定的な破綻を迎えない限りは追随する可能性はほとんどゼロだ。

もちろん反作用として我が国のGDPは低成長で増えず、デフレも続く。1990年代後半からの“失われた10年”の失血死が延長されることを意味する。増税ともなれば、さらにその傾向が強まるだろう。

米国は「ヤァ! ヤァ! ヤァ!」と快哉し、我が国は「ハード・デイズ・ナイト」と嘆く訳だ。

ベン・フォールズ・ファイヴの「金返せ」を唄おう

ギリシアの第2次支援がまだ妥結しない。第1次支援は、スウェーデンのボリ財務相に「無駄銭」とまで揶揄されている訳ですが、売れる物がない訳ではない。

たとえば上場している公益部門では、通信(ヘレニック・テレコミュニケーションズ)、電力(パブリック・パワー)、エネルギー(Hellenic Petroleum)、宝くじ公社(Intralot)とサッカーくじ公社(OPAP)、郵貯(TT Hellenic Postbank)がある。

またフェリー含む港湾、空港、公共バス含む幹線道路、鉄道、放送含む電波などの公共施設及びサービスを自国民が使用する際に特別付加税・料金を徴収する(事実上の国有資産の売却と同義)こともできる。

どうせ借り換え国債の利率を3.6%前後にするのならば、財務の安定する銀行もお買い得だ。FTSE/Athex 20指数に採用されているピラウス銀行(Piraeus Bank)、ギリシャ国立銀行(National Bank of Greece)、ユーロバンクEFG(Eurobank EFG)、マルフィン・ポピュラー銀行(Marfin Popular Bank)、キプロス銀行(Bank of Cyprus)などだ。ドイツやフランスの銀行の傘下に入れればいい。

もちろん一番良い策は、人件費を安くして韓国や中国のように組み立て工場を誘致してあげることだが、そんな満面の笑みと裏腹にソロバン勘定も忘れないことは、我が国以外にできないものだろうか。

ギリシャ支援、これまでのほとんどは無駄銭-スウェーデン財務相 2012/02/01 02:13 JST ブルームバーグ

1月31日(ブルームバーグ):スウェーデンのボリ財務相は救済の条件であった改革をギリシャが実行できなかったことから、救済資金のほとんどは無駄になったとの見解を示した。

ボリ財務相は31日、ストックホルムで記者団に対し、国際支援に付帯した改革の柱であるギリシャ国有資産の民営化が公約より大きく遅れていると指摘した。

欧州連合(EU)首脳会議は30日遅く閉幕したが、ギリシャの財政赤字への対応策での合意には至らなかった。ドイツのメルケル首相はギリシャ政府が経済改革を実行しないことに不満を表明。ボリ財務相によればギリシャは昨年、500億ユーロ規模の国有資産の売却で合意したものの、10億ユーロ程度しか調達していない。

ボリ財務相は「実行というものが欠落している」と批判。新たな救済ではもっと条件を順守できると関係当局を説得できない場合、国際通貨基金(IMF)は第2次支援に応じないかもしれないと発言した。さらに「これまでのところ、費やされたリソースの大部分は無駄だったようだ」と述べた。


ベン・フォールズ・ファイヴの2ndアルバム『ワットエヴァー・アンド・エヴァー・アーメン』(1997年、日本盤のみ)に「Song for the Dumped」の直訳版「金返せ」という直球な唄があったが、ボリ財務相の心境を代弁していると思う。英語版の歌詞の方がギリシア人気質を端的に現しているので、そちらを載せてみる。

So you wanted to take a break
お休みを取りたかったんだろう
Slow it down some and have some space
お前さんのペースでゆったりと、くつろぐ居場所もあって
Well fuck you too
ええい、くそったれ
Give me my money back
オレの金返せよ
Give me my money back you bitch
オレの金返せよ、ビッチ
I want my money back
カネ返せよ
(And don't forget to give me back my black T-Shirt)
あと、オレの黒いTシャツも忘れるなよ
Wish I hadn't bought you dinner
ディナーなんぞ奢るんじゃなかった
Right before you dumped me on your front porch
玄関前でオレを放り出しやがって
Give me my money back
オレの金返せよ
Give me my money back
オレの金返せよ
You bitch
このビッチ
I want my money back and don't forget
カネ返せ、忘れねえよぉ
And don't forget.
忘れねえよぉ

歌詞を読んで泣けてきた。カネの貸し借りの苦しさは何度も味わっているだけにますます泣ける。

デッドエンドは3月20日

ブログ開設して1周年を迎えました。多忙な仕事の合間か、深夜帰りに好きなことを書いている。それにも関わらず、コメント、ツイート、ブログ拍手をしてくれる方々に御礼申し上げます。

さて、アニメ『未来日記』が原作マンガの足らない部分を補って、より面白くなっているので非常に楽しい。それにしても外人さんは、こういったバトルロワイヤル系が好きで堪らないらしい。で、本題は『未来日記』のデッドエンドではなく、ギリシアのデッドエンドの話。

2011年11月、民間の金融機関はヘアカット(債務の減免)50%を“自発的”に応じた。たった3ヶ月前のことだ。

とはいえ緊縮財政下で景気が上向く訳もなく、再度の支援要請となった。既発債と交換される30年物新発債の利率が最低3.6%。やや自嘲的に我が国以外で、30年もデフレが続くとも思えないから好条件ではある。

四半期後にヘアカット(債務の減免)約70%をまたもや“自発的”に強制させられるとは、金融機関の嘆きが聞こえる。そして、またデフォルトではないと言い張るのだ。

民間債権団:ギリシャ債務交渉で週内合意見通し-低金利受け入れか(1) 2012/01/30 13:40 JST ブルームバーグ

民間の金融機関の犠牲と引換に、3月20日のデッドエンド(145億ユーロの国債償還の日)ぎりぎりまで、ドイツは財政均衡条項を盛り込んだ財政協定締結を強く要求してくるだろう。

一方、ベニゼロス財務相は「われわれは労働や構造改革、年金問題を解決する必要がある。労働組合や雇用者との国家的な合意が必要だ」と語った。おそらくゼネストの騒乱がまた見られるだろう。

独首相:30日のEUサミットで第2次ギリシャ救済の最終決定ない 2012/01/30 23:45 JST ブルームバーグ

EU:ギリシャ救済パッケージでつまずき、メルケル独首相が遅延示唆 2012/01/31 00:38 JST ブルームバーグ

予算監視で欧州が送り込む監督官を受け入れるようドイツとオランダから迫られ、防戦に努めている。

オランダのルッテ首相は「ギリシャはパッケージを実施する用意があることを示さなければならない」として、「われわれはこの困難な時期を通じてギリシャを助けることができるが、ギリシャもわれわれとの間の全ての合意を実行する必要がある」と語った。

この日のサミットの目的は5000億ユーロ(約50兆円)規模の恒久的救済基金の前倒し発足で正式合意することと、ドイツ主導の赤字抑制条約に署名することだが、ギリシャの債務減免と経済管理問題が影を落としている。

事業仕分けの成果が出ています

下記の記事にある、豪雪で除雪費用が底を尽くであろう各県は、前回の衆議院総選挙で誰を当選させたか?

青森県は1区から4区まで比例復活とは云え、すべて民主党の代議士を当選させた。新潟県は1区から6区まで自民党は比例復活なしの全敗。長野県も1区から5区まで同じく自民党は比例復活なしの全敗。

通常国会で除雪に関する補正予算を通すだけの力量と陳情を聴く度量が、選出された民主党代議士にあるとも思えない。

有権者が、自らの投票行動に対する代償を支払わなければならないのは理性では分かるとは云え、この焦燥感と諦観がない交ぜになった感情はなんなのだろう。豪雪の影響もあるが、雪かきによる死亡者もけが人も前年よりも増えた。

民主党に投票した人は、自らの成果を堂々と胸を張って誇るがいい。

そも事業仕分けは、各案件ごとを約1時間程度で予算の10~20%削減していった。除雪費用と財団法人雪センターの予算もそうだ。

積もる除雪費、底つく予算 大雪に苦悩の自治体…震災派遣でダンプ不足も 2012.1.28 23:20 MSN産経

震度6強の長野・栄村で橋崩落 長さ95メートル、積雪影響か 2012.1.30 14:12 MSN産経

気が早いことにもう衆院選予想が産経から出ている。さて、自民党の候補が出揃わない内に解散総選挙を断行する度胸が野田首相にあるのだろうか。

ともあれ、次の衆議院総選挙での有権者の選択を待ちたい。

東北 「小沢王国」亀裂 野党に好機か 2012.1.5 10:31 MSN産経

■青森
 全国的な民主旋風が吹き荒れたにもかかわらず、前回は選挙区で自民が4議席中3議席を死守して牙城を守った形となった。一方で民主は勝てなかった3選挙区の候補者が比例で復活。トータルの議席数では民主4、自民3と、選挙区とは異なる結果となり、伯仲した選挙戦を象徴した。次回も、民主、自民の現職と対立候補がそれぞれの選挙区で立つとみられており、自民が今度こそ決定的な結果を出すか、民主が前回以上の突破力を見せるか注目される。

 1区は、民主横山に自民津島淳、前回無所属だった升田がたち日からの出馬に意欲を示す。唯一民主が勝った選挙区だが、波乱も予想される。

 2、3、4区は民主、自民の現職対決となりそうだが、3区は前回、トップの自民大島と2位の民主田名部が得票差400票弱と大接戦を演じた注目区だ。


北陸信越 公明との選挙協力の行方もカギに 2012.1.6 14:00 MSN産経

■新潟
 前回、全6選挙区で全敗、民主に議席を独占された自民は、3、4区で30代の新人の擁立を決めたのに続き、1、2区でも公募で候補者を決める方針。世代交代をアピールすることで、党の信頼回復に全力を挙げる構えだ。ただ、1区では元職の吉田が出馬の意向を表明。新人の佐藤も意欲を示しており、選考は曲折も予想される。

 4区は現職県議の金子を擁立。民主現職、菊田と“女の戦い”を繰り広げそうだ。

 3区は自民が県内で初めて実施した公募で公認候補の座をつかんだ元官僚の斎藤が、民主現職の黒岩に挑む。

 5区は前回選挙の直前に無所属から民主に入党して当選した田中の対抗馬として、自民は旧山古志村(現長岡市)の元村長で比例代表の現職、長島を公認候補に立て切り崩しを図る。

■長野
 前回は民主が全5選挙区で議席を独占。自民は比例代表での復活当選もなく惨敗した。次回も全選挙区で民主と自民が対決する構図となりそうだ。

 民主は3区を除き、前回と同じ顔ぶれとなる。3区は今期限りでの引退を表明している元首相、羽田孜の後継が決まっていない。県連内では羽田の長男で参院議員の雄一郎を有力な後継候補とする声がある。

 一方、自民は元文科相の小坂憲次が参院に転出した1区の候補者が未定のままで、県連は公募するかどうかも含めて検討している。3区は前回落選した岩崎忠夫に代わり新人の木内を擁立した。前回と同じ顔ぶれとなる2区の務台、4区の後藤、5区の宮下は支持基盤の拡大に走る。

 共産は全選挙区で候補者を擁立する方向で調整を進めており、前回2区と5区で候補者を擁立した社民も対応を検討中だ。


参考URL:
行政刷新会議ワーキンググループ「事業仕分け」 WG-A 『効率的な冬期路面管理手法にする検討業務 防雪施設等の整備方法や既存施設の点検・評価に関する検討業務』平成22年5月21日(PDFファイル)

社団法人雪センター

追記:
第4次補正予算案を与野党の賛成多数で可決=衆議院予算委員会 2012年 02月 3日 10:01 JST ロイター

平成23年度第4次補正予算案が衆院予算委員会で可決された。本会議で可決後、参議院に送付される。地方交付税交付金(3,608億円)が豪雪対策費に充当されるはずだ。

藪をつついたサムスンの結末は如何に

アップルとサムスンの特許訴訟は大きくふたつの提訴に分かれる。

まずひとつはアップルがサムスンに対して行っている、主にデザイン(スマートフォンやタブレット端末の意匠、ユーザー・インターフェイス)に関する提訴になる。

これに関しては、ドイツのデュッセルドルフの高等裁判所は昨年9月のアップル側の販売差し止め仮処分を支持した。一方、オランダのハーグ控訴裁判所は「Galaxy Tab 10.1」について「iPad」の意匠を侵害していない、と再度裁定を下した(ハーグの下級裁判所は昨年8月に棄却したため、アップル側が控訴した訴訟)。オランダではサムスンは販売継続できる。また、豪州や米国でもアップル側の販売差し止め仮処分は却下されている。

もうひとつはサムスンがアップルに対して行っている、通信規格(標準化団体・3GPPの定めるFRANDと呼ばれる特許)に関する提訴になる。FRAND(Fair, Reasonable and Nondiscriminatory)ルールでは、3GPP参加の有無にかかわらず、サードパーティに「公平で妥当かつ差別のない」形でライセンス供与をしなければならない。

規制当局の欧州委員会(European Commission)は、この提訴がEU競争法(独禁法)に違反していないか調査している。「iPhone 4S」などの販売差し止めを求めた提訴が、1998年に欧州電気通信標準化機構(ETSI)との間でライセンス供与を実施する、とした合意に反するか否かで、独禁法違反とされれば、サムスンはアップルに対する提訴が継続できないばかりか、独禁法違反の懲罰金を課せられる可能性がある。

これに関しては、すでにオランダの裁判所でもFRAND特許の侵害を主張したサムスンの訴えが却下されている。同様にドイツのマンハイムの裁判所も3件の内2件(1件は判決待ち)、サムスンの主張を認めない判決を下している。

つまり、サムスンは本来差し止めができない標準特許を使って提訴しているため、欧州のメーカーが被害を被っていなくても独禁法違反の判断は欧州委員会に委ねられる。一方、アップルは自社の特許を使って提訴しているため、差し止めは各国の裁判所の判断に委ねられる。

一言で云うと自爆、藪蛇といったところでしょう。

EU規制当局がサムスン電子<005930.KS>を調査、特許侵害訴訟で独禁法違反か 2012年 02月 1日 00:27 JST ロイター

サムスン電子、競争法違反の疑いで欧州委調査-特許ライセンス供与で 2012/02/01 00:15 JST ブルームバーグ

独高裁、サムスン電子の端末販売差し止め命令支持 2012年 01月 31日 22:26 JST ロイター

アップル特許訴訟、独裁判所がサムスン<005930.KS>の主張再び認めず 2012年 01月 27日 18:20 JST ロイター

アップル、オランダ控訴裁で敗訴--対サムスンのタブレット訴訟 2012/01/25 13:09 CNET JAPAN

サムスン、初の本案訴訟で苦杯…独裁判所「アップルに特許侵害なし」2012年01月21日05時50分 中央日報日本語版

欧州委員会、サムスンとアップルを調査 - 「FRAND特許」関連で情報提供を要請 2011.11.07 WirelessWire News

“セカイ系”の時期を迎える欧州

格付け会社フィッチがユーロ圏5カ国のスペイン、イタリア、ベルギー、キプロス、スロベニアを格下げ、アイルランドをネガティブとした。またベルギーでは、政府の緊縮財政策に反対するゼネストが行われ、各種交通機関が麻痺した。

加えて、フランスのサルコジ大統領は金融取引税を導入を画策しているが、国内金融機関はもちろんのこと金融業で食べている英国からの猛反発を受けると予想される。ポピュリズム的なこの税制にかつての石原都知事の外形標準課税を思い起こす。

スペインやイタリアなどユーロ圏5カ国を格下げーフィッチ 2012/01/28 03:09 JST ブルームバーグ

ベルギーで24時間ゼネスト、交通網が全面的にまひ-緊縮策に抗議 2012/01/31 01:22 JST ブルームバーグ

サルコジ大統領:フランス単独の金融取引税を計画-8月に導入 (2) 2012/01/31 01:11 JST ブルームバーグ

フランス金融取引税、ノックアウトされた仏銀に「ジャブ追い打ち」か  2012/01/31 12:32 JST ブルームバーグ

昨年の10月にデクシアが再度破綻・国有化した影響が徐々にベルギーの実体経済を蝕み始めている。特に地方公共団体向け部門(デクシア・クレディ・ロカール)の規模の大きさがフランス、ルクセンブルクの各自治体の財政にも影響を及ぼしている。

デクシアの破綻とその影響で、やはり思い返すのは北海道拓殖銀行の事例だ。

拓銀は、ほかの地域よりも製造業の弱かった道内経済に欠かせない銀行だった。国策に沿って戦前からの酪農、製紙、炭鉱など各産業の融資を担い、高度経済成長期には苫小牧に石油コンビナート用地を造成したり、バブル期にはリゾート法の成立に伴って道内各地にリゾートを建設する資金も融通していた。

公共事業の多かった道内経済の特徴をそのままに、東京の後発デベロッパーに対する融資にも理解があった。当時の住銀や関東の有力地銀にすら出遅れていた拓銀は、言い換えれば甘い審査で追随せざるを得なかった。もちろんバブル崩壊のあと、不良債権回収に奔走したのはいずれの銀行とも同様だが、受注にありつけ、利鞘が取れる限りにおいては筆者の体感では1995年から1996年頃まではカネは回っていた。

決定的な転機となったのは、橋本政権下の1997年の消費税増税だった。これで三洋証券、山一証券、拓銀の破綻が続いた。

しかも翌1998年の金融ビッグバンまで行っている。長銀も日債銀も破綻した。一気に貸し剥がしが始まり、土地の担保だけでは回収できずに生命保険の担保で回収する事例が増えた。要は自殺だ。

この頃、サブカルでいわゆる“セカイ系”が一世風靡したのはこうした世情を背景にしている、と思っていいだろう。

1998年の参議院選挙後に誕生した小渕政権下での全国保証協会を通じた融資で、息を吹き返した中小企業(特に土木建築)は多かった。関連してアンダーグラウンドの人々もが恩恵は受けていたことも事実だが、この頃にはディベロッパーが銀行と組んで裏金(各種の対策費に充当される)をつくるのが難しくなってもいた。結局、賢明なアンダーグラウンドの人々の中には足を洗い、フロント企業を止めて普通の不動産業か現金商売に衣替えしていった者も多かった。

国内の銀行の与信審査能力はむしろ低下し、ちょうど勃興しつつあったIT関連ベンチャー企業の多くは韓国系の金融機関から融資を受けていた。何のことはない、アジア通貨危機後の韓国の銀行は、先んじてドットコムバブルに突入していた米国資本の傘下だったから、体の良いリスク回避の迂回融資だったのだ。四半期ベースで資金繰りをしなければならない常時デスマーチの仕事ぶりが想い出される。そして、自殺がうつ病に変わった。

それでも1990年代後半から2000年代前半は、国内に新しい産業が勃興していた。道内経済でもIT関連業の規模は、現在で約4000~4500億円くらいにはなった。一方、不動産バブルにまみれ、いつか見た光景を繰り返し、ほかの産業育成の見込みのない欧州の惨状はまだ序盤戦に過ぎない。

たとえれば欧州は“セカイ系”の時期を迎えることになる。
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