スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

サウジアラビア、日量1000万バレルの猛爆撃

エネルギー価格上昇による景気下押し懸念を受けて6月のOPEC総会は、目標生産枠の日量3000万バレルへの引き上げを巡って、賛成する湾岸諸国(サウジアラビア、UAEなど)と反対する反米諸国(イラン、ベネズエラなど)との間でつばぜり合いが続いている。

これはそのまま安全保障を巡る地政学的対立をも反映している。ちなみに現在、実際の生産量は日量3150万バレルとなっている。

サウジアラビアは、OPEC総会の決定に関わらず、単独で6月の産油量大幅引き上げを計画している。産油量を平均で日量50万バレル超増となる日量950万~970万バレルに引き上げる可能性が高い。ただし、中国や米国の精製業者からの需要が落ち込む7~8月は減産見通し。

今週のOPEC総会、サウジなどが増産主張へ 2011年 06月 6日 11:50 JST ロイター

サウジが今月の産油量を拡大へ、08年7月以来の高水準に=業界筋 2011年 06月 7日 18:53 JST ロイター

サウジがOPEC決定にかかわらず6月大幅増産へ=業界筋 2011年 06月 8日 04:52 JST ロイター

特筆すべきは、サウジアラビアがOPECの目標生産枠の3分の1に及ぶ日量1000万バレル以上を供給出来る余剰生産能力を持ち、また1バレル=75~80ドルでも財政均衡が適う点だ。

ロイター電の記事ではこれを『石油の中央銀行』と称する。

ロシア、イラン両政府ともに、予算上の要求を満たすには原油1バレル当たり115ドルが必要とされる。ロシアはイランとともにシリアの主要な同盟国であり、大半の武器を供給している。

英エネルギー調査機関、センター・フォー・グローバル・エネルギー・スタディーズ(CGES)のレオ・ドロラス氏によると、OPECが生産量を現在の水準である日量約3150万バレルを維持すれば、原油価格は今年の第4四半期に1バレル平均74ドルに、2013年第1四半期には同59ドルに落ち込む可能性があるという。

一部OPEC加盟国に減産を求める=ベネズエラ石油相 2012年 06月 12日 19:09 JST ロイター

米国内の「タイトオイル」生産量は2035年までに倍増=EIA 2012年 06月 26日 16:46 JST ロイター

焦点:サウジによる高水準原油生産、ロシアやイランには打撃に 2012年 06月 26日 18:16 JST ロイター

ソ連の滅亡の一因にサウジアラビアが主導した原油価格の低位安定があったことを思い返すと、サウジアラビアの今後の動きが核兵器開発で制裁を受けるイランと内戦中のシリアの命運を大きく左右することは間違いない。日量1000万バレルという猛爆撃がロシアをも含めて襲いかかる。

さらにUAEの迂回陸上パイプラインの稼働も今月には始まり、サウジアラビアが紅海からの輸出を検討し始めている。ホルムズ海峡の地政学的重要性も低下しつつある。
スポンサーサイト

ベトナムとミャンマーの迂回貿易構造編入

中国の人件費高騰に対応する形で、ベトナムとミャンマーへの我が国の直接投資が急ピッチで進んでいる。まず工場移転を円滑に進めるため、我が国の銀行と商社と総合電機がインフラ整備を行っている。これは迂回貿易構造への編入目的として充分に分かる。興味深いのは、ディベロッパーと小売業が併せて進出する事例、現地生産現地消費を目的とした製造業の進出事例も多く出ていることだ。

隣接国でサプライチェーンの拠点となっているタイには、自然災害リスクと旧来の保守派と新興のポピュリストの間の政治的リスクがある。すでにタイの世界におけるハードディスクドライブ生産割合は35~40%、これが大洪水で今年の2~3月頃まで滞った。

おかげで自作PCでお世話になっていたクレバリーが破産してしまった。ちなみに最近の倒産は事業継続を目的とした民事再生とか会社更生ではなく破産が多い。再生を意図しても断念せざるを得ないケースの増加はデフレ不況の深刻さを現している。

さて、話をタイに戻そう。歴史的経緯から人口6700万人に購買力を持った充分な中間層が誕生するかは未知数だが、都市部の1日当たりの賃金を40%増の約10ドルへと引き上げ、コメ農家に市場レートを最大44%上回る価格保障を行うことをポピュリストの現政権は決定している。これもベトナムとミャンマーへの移転を推進する要因なのだろう。

キリンHD、ベトナム飲料会社株を追加取得 事業強化へ 2012.6.8 16:06 MSN産経

 キリンホールディングス(HD)は8日、ベトナムの飲料製造販売会社インタフード社の株式を20%強、追加取得し、発行済み株式の保有比率が80・37%になった、と発表した。取得金額は非公表。インターフード社はベトナム全土に流通販売ネットワークを持ち、果実飲料など複数のブランドを展開している。

 キリンHDは今回の追加取得で、同国での飲料事業を拡大する狙い。キリンは昨年3月に同社株57・25%を取得していた。


ココカラファインがベトナム進出 2012.6.8 16:03 MSN産経

 ドラッグストア「セイジョー」などを運営するココカラファインは8日、ベトナムに出店すると発表した。日本のドラッグストアチェーンのベトナム進出は初めて。同国の経済発展に伴い、消費者の所得は拡大しており、事業展開が見込めると判断した。

 ホーチミン市内で20店の薬局を展開する地元企業「インドチャイナ・ファーマシューティカルズ・ケミストリー」(ホーチミン市)と提携し、9月にもホーチミン市内のビル内に共同で1号店を出店する。

 店舗名は「TAM MAN(タンマン)」で、ベトナム語で「心と健康」という意味。現地で調達する医薬品や日用品、化粧品、健康食品などを販売するほか、将来的には日本ブランドの商品やココカラのプライベートブランド(自主企画商品=PB)も取り扱う。


資本効率面からも、M&Aは我々よりも「良い会社」=味の素社長 2012年 05月 30日 21:29 JST ロイター

上記のニュースだが、味の素は休眠会社だったミャンマーの拠点を再開する。

テルモがベトナムなどで生産拠点を新設・拡張、投資額150億円 2012年 05月 10日 19:43 JST ロイター

東急:ベトナムの都市開発、14年度収益化へ-多摩田園都市を輸出(1) 2012/04/27 11:24 JST ブルームバーグ

(前段略)
東京急行電鉄は、ベトナムのホーチミン市に近い地域で同国最大級の街づくり開発に本格着手する。多摩田園都市の開発ノウハウをベースに、まずはマンション建設を着工し、2014年度からの収益化を目指す計画。隣接する商業施設の出店には同社グループで取り組むほか、日本の関係先などにも打診し開発・運営を手掛ける方針だ。

同社はグループで、東急百貨店やファッションビルの109、東急ストア、東急ハンズのほか、アウトレットショップなどを展開している。

協力する企業については「最初はなじみのある国内企業と組み、できればオールジャパンの体制で取り組みたい」と言う。現在は食料品などを取り扱う複数の国内流通企業と情報交換をしている段階だと説明した。また出店については現地企業や組織とも組む可能性にも言及した。

申し入れを受けてから10カ月程度で資本金約327億円の合弁会社を立ち上げた。東急が65%を出資する。

その教訓から、今回の新規プロジェクトも資金投入について「イニシャルコストを資本として投下した。まずマンションを売却し、それを資金回収して再投資に回すのが基本的な考え」と説明。ただ、必要に応じて、借り入れの「選択肢は排除しない」とした。

東急が取り組むのは、南部の主要経済地域のホーチミン市中央の北方、約30キロメートルに位置する新都市内にあり、街区面積は約110ヘクタール。将来ビンズン省の省庁舎の移転が予定されている。ここに約7500戸の住宅や商業施設などからなる街を創出する。周辺に既にベトナム側が大学や公園、インフラなどの整備を進めている。

ビンズン省は、20年にはベトナム政府から直接管轄を受ける市となる予定で、総開発面積は約1000ヘクタール、人口約13万人、雇用40万人を目指す。同省の10年のGDP(国内総生産)成長率は14.5%。発展への期待から既に日本企業や多くの外国企業が進出している。

■鉄道事業は現計画では否定
今回の計画に鉄道敷設は含まれていないが、星野社長はベトナム側から何度も要請を受けていると明かした。ただ、鉄道敷設工事の莫大な資金調達や資金回収の面でハードルが高いため「一私企業では不可能だ」と語った。
(後段略)


焦点:西側諸国の対ミャンマー制裁緩和、中国には「福音と試練」 2012年 04月 26日 16:13 JST ロイター

上記のニュースによれば、ミャンマーは昨年、中国企業が資金を用意し建設に当たってきた経費36億ドルの水力発電用ダム「ミッソンダム」について、建設中断を打ち出している。また、ティワラ経済特区の青写真作成は日本が支援している。

ミャンマー中銀と証取開設支援で合意 東証と大和証券G 2012.4.11 18:09 MSN産経

東京証券取引所と大和証券グループ本社は11日、ミャンマーに2015年までに設立予定の証券取引所の開設支援について、ミャンマー中央銀行と基本合意したと発表した。大和証券グループ本社傘下のシンクタンクである大和総研は、1996年に国営のミャンマー経済銀行と合弁でミャンマー初の店頭取引所「ミャンマー証券取引センター(MSEC)」を設立するなどミャンマーの証券市場の育成に関わってきた。今後、東証と大和は共同で取引所の上場審査や株式など売買の仕組み、人材育成など取引所の運営や証券業務に関する支援を行う。


ローソン社長:中国でコンビニ3社以上と買収交渉、店舗増加 2012/04/05 10:07 JST ブルームバーグ

ローソンがミャンマー進出 年内に1号店、3年で100店規模 2012.4.5 09:35 MSN産経

 ローソンは5日、日本のコンビニエンスストア大手としては初めてミャンマーへ進出する方針を明らかにした。年内にヤンゴンに1号店を開き、3年以内に100店規模とする考えだ。6000万人以上の人口を抱えるミャンマーは、民主化の進展とともに一大消費市場としての成長が期待されている。

 ローソンは筆頭株主の三菱商事とともにミャンマー進出準備を進めており、現地でパートナーとなる企業を選定して事業展開を図る。現時点で大手小売業など数社が候補に上がっており、近く担当幹部が現地入りして交渉を始める。

 ミャンマー政府は外資の誘致には前向きな一方、地場の小規模事業者を守る姿勢も明確にしている。そのためローソンは、現地企業に店舗展開のライセンス契約を与えて、フランチャイズ形式で事業を進める可能性が高い。

 ローソンはセブン-イレブンやファミリーマートに比べ海外展開が遅れており、インドなど他の大手コンビニが進出していない市場での展開を急いでいる。


フォスター電機、ミャンマーとベトナムに新工場 2012年 03月 29日 17:29 JST ロイター

JFEスチールがベトナムで製鉄所建設を検討、台湾企業の事業に参画 2012年 03月 27日 16:16 JST ロイター

東ガス:ペトロベトナムガスとの包括協力協定について午後3時半発表 2012/03/05 13:57 JST ブルームバーグ

三井住友銀:ベトナム水力発電所建設プロジェクトに6420万ドル融資 2012/02/29 19:23 JST ブルームバーグ

上記のニュースの補足だが、ベトナム水力発電所建設プロジェクトには、日本貿易保険(NEXI)も関わっている。もう一つのプロジェクトにはシブチンで有名な静岡銀行ほか3行も関わっている。

東急:ベトナムで都市開発の合弁設立、ベカメックスと 2012/02/27 15:24 JST ブルームバーグ

高島屋:15年にベトナム・ホーチミン市に百貨店出店 2012/02/23 18:14 JST ブルームバーグ

韓国、イラン産原油の全面輸入停止へ

韓国は7月1日からイラン産原油の輸入を全面停止する。ただし、これには韓国側の事情が大きい。

米国の制裁方針は、イランから原油を輸入する各国に一定の削減を求める、果たせなければ当該国を基軸通貨国としての力によって金融制裁の対象とする、どちらかと云えば穏健なものだ。実際、努力して原油輸入を削減した韓国も対イラン金融制裁からは適用除外された。

一方、EUの制裁には欧州内の保険会社による再保険引き受け停止が含まれている。再保険は事実上、欧州の保険会社が独占しているため、米国の制裁に関わらず保険が掛けられなければ全面的に輸入できなくなることになった。これが韓国にとってボトルネックとなった。

我が国では、これに対処するため国内保険会社が再保険のうち「船体保険」「貨物保険」を各社共同で引き受け、また政府が再保険のうち「油濁保険」について補助を与えることにした。

ところが韓国は、国内の保険会社による再保険の引き受けも政府補助もできなかった。つまり韓国の場合、金融も政府もカネがなかったばかりにイラン産原油の輸入を全面停止せざるを得なかったのが事の真相だ。

イラン原油輸入が結局中断…60億ドル輸出市場にも暗雲=韓国 2012年06月26日08時16分 中央日報日本語版

イラン産原油の輸入が結局、全面中断となる。欧州連合(EU)がイラン産原油輸送船に対し、来月から保険の提供を禁止することにしたからだ。

知識経済部の関係者は25日、「EU側に保険を延長してほしいと要請したが、これを議論するとした25日のEU外相会議に該当案件が上程されないことを確認した」とし「EUの対イラン制裁が予定通り来月から施行される」と述べた。

原油輸送船が入らなければならない損害賠償責任保険(P&I)などは欧州が独占的に供給している。欧州側が再保険を受け入れなければ、タンカーの運航が事実上、不可能となる。

今月11日、米国はイラン原油輸入禁止措置から韓国を例外国に認めたが、EUの制裁のため原油の輸入が閉ざされることになったのだ。これを受け、韓国政府は原油代替輸入先の確保、対イラン輸出企業に対する支援などの対策を検討中だ。

イラン産原油が韓国国内全体導入量に占める比率は昨年基準で9.6%。知識経済部の関係者は「国際原油市場が安定しているうえ、原油価格も下落傾向であるため、すぐに原油の需給に支障が生じることはないだろう」と述べた。欧州保険会社の代わりに原油輸送船に韓国政府が支給保証をすることも検討したが、直ちに施行するのは難しいという結論が出たという。これに関し政府関係者は「タンカー保証額は7兆-8兆ウォン(約5300億円)にのぼり、財政に大きな負担が生じるかもしれない」と述べた。

問題は、原油の輸入中断が長期化する場合、年間60億ドル規模の対イラン輸出もふさがるという点だ。現在イランとの輸出入決済は主にウリィ・企業銀行に開設された韓国ウォン口座を通じて行われている。韓国製油企業が輸入代金をこの口座に入れておけば、輸出企業が引き出す方式だ。政府関係者は「原油輸入代金が入金されなければ来年初めには口座の残額がなくなるかもしれない」と述べた。


LNG調達 韓国との連携検討 6月27日 23時0分 NHK NEWSWeb

政府は、原子力発電所の運転停止で火力発電向けに輸入が急増しているLNG=液化天然ガスを安く調達するために、韓国との共同調達や価格交渉での連携を検討するなどとした、新たな資源確保の戦略をまとめました。

政府は27日、関係閣僚の会合を開き、天然ガスや鉱物など、日本にとって欠かせない資源の安定確保に向けた新たな戦略をまとめました。

この中では、原発の運転停止が相次ぎ、火力発電向けの燃料の輸入が急増していることが日本の貿易赤字転落の大きな要因になっていると指摘し、LNG=液化天然ガスを安く調達する戦略として、日本とともに世界のLNGの輸入量のおよそ半分を占めている韓国と共同調達を検討するとしています。

さらにことし9月に、日本が開く中東など天然ガス産出国を集めた国際会議の場で、原油の値動きに連動するLNGの価格決定の仕組みの見直しを共同で提案するなど、日韓で価格交渉での連携を進めるなどとしています。

このほか、シェールガスと呼ばれる天然ガスを、早ければ4年後の2016年にアメリカから輸入することなども盛り込まれており、政府は今後、実現に向けた取り組みを進めることにしています。


イラン産原油輸入停止、大部分は他の産油国などに切り替え済=韓国 2012年 06月 26日 13:28 JST ロイター

[ソウル 26日 ロイター] 韓国知識経済省幹部は26日、イラン産原油の輸入停止について、一部は完了していないが大部分はイラク、クウェート、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)など他の産油国からの輸入やスポット買いにすでに切り替えていると述べた。

同幹部は会見で、日本政府が行っているイラン産原油の輸送タンカーに対する政府保証を実施する計画はないと述べた。

韓国政府は26日、イラン産原油の輸入を7月1日から停止すると発表した。欧州連合(EU)によるイラン産原油輸送タンカーへの保険引き受け禁止措置を受けた決定で、アジアでイランの大口輸出先が輸入停止を行うのは韓国が初めて。


原油制裁、28日可能に 2012年 06月 27日 16:30 JST ロイター

 【ワシントン共同】核開発問題を抱えるイランから原油の輸入を続ける国に金融制裁を科す米国のイラン原油制裁法の関連条項が28日発効、対象国への制裁発動が可能になる。日本などイラン原油の主要な輸入国の多くはこれまで輸入量を減らすことで適用除外とされたが、残る最大の輸入国、中国への対応が焦点だ。欧州連合(EU)は既に7月1日からのイラン産原油輸入の全面禁止を決定している。

“ザ・トラブルズ”の終焉

即位60周年を迎えるエリザベス2世女王陛下が北アイルランドに歴史的な訪問を行った。

英国では、北アイルランド紛争のことを'The Troubles'と呼ぶ。“ザ・トラブルズ”では、族っぽい漢字にしたら、とあるバンド名みたいですが。Warとは呼称できないのでこうなった訳です。

事変と呼称した我が国の例に似ているが、Conflictでもない辺り「あの(どうしようもない)厄介ごと」といった語感を響かせる。婉曲表現に関する政治的センスがいかにも英国風ではあるな、と。

似たようなネーミングに、名誉革命で王座を逐われたステュアート朝を復古しようとしたジャコバイト運動における1715年の反乱(The 'Fifteen'=あの15年)とか、1745年の反乱(The 'Forty-Five'=あの45年)とかがある。こちらも「そういやあの年は厄介ごとに巻き込まれたなあ」と感慨まみれの面相臭さが漂ってくるではないか。

北アイルランドを訪問 英女王、歴史的会談も 2012.6.27 00:44 MSN産経

 エリザベス英女王は26日、同国の北アイルランドを訪問した。27日には中心都市ベルファストで、カトリック過激派アイルランド共和軍(IRA)の元指導者で、北アイルランド自治政府のマクギネス副首相と会談する。

 北アイルランドでは、英統治を望むプロテスタント系とアイルランドへの帰属を求めるカトリック系の住民対立が続いてきた。今回の会談は北アイルランドで広がる和解ムードを内外に示す歴史的な機会になるとみられている。

 女王の訪問は即位60周年記念ツアーの一環。夫のフィリップ殿下も同行している。(共同)


U2のアルバム『ヨシュア・トゥリー』(1987年)を聴いた後、遡って『焔』(1984年)、『WAR(闘)』(1983年)と立て続けに聴いた。

少年が押し殺した怒りを込めて真正面に睨み付けるジャケットが印象的な『WAR(闘)』の所収曲に「ブラディ・サンデー」というのがあった。

この楽曲で取り上げられている1972年の血の日曜日事件の当事者のひとりだったとも一説には云われる、元IRAのマクギネス副首相と女王陛下との会談が歴史的和解を示すものになることを素直に願おう。

民主党マニフェストの死亡宣告書

三十年戦争の講和条約、ウェストファリア条約を歴史家は「事実上の神聖ローマ帝国の死亡宣告書」と呼んだ。

では、この税と社会保障の一体改革法案に関しての採決は「事実上の民主党の死亡宣告書」もしくは「マニフェストの死亡宣告書」と後世云われるのだろうか。

消費税増税法案に反対、民主党議員57人 2012.6.26 15:34 MSN産経

 26日午後の衆院本会議で行われた消費税増税法案の採決に反対票を投じた民主党議員57人は次の通り。(産経新聞調べ。敬称略)

 小沢一郎、東祥三、山岡賢次、牧義夫、鈴木克昌、樋高剛、小宮山泰子、青木愛、太田和美

 岡島一正、辻恵、階猛、松崎哲久、古賀敬章、横山北斗、相原史乃、石井章、石原洋三郎

 大谷啓、大山昌宏、岡本英子、笠原多見子、金子健一、川島智太郎、菊池長右エ門、木村剛司、京野公子、熊谷貞俊

 黒田雄、菅川洋、瑞慶覧長敏、高松和夫、玉城デニー、中野渡詔子、畑浩治、萩原仁、福嶋健一郎、水野智彦、三宅雪子、村上史好、山田正彦、加藤学、中川治、橘秀徳、橋本勉

 鳩山由紀夫、松野頼久、初鹿明博、川内博史、小泉俊明、平智之、中津川博郷、福田衣里子、福島伸享、小林興起、石山敬貴、熊田篤嗣


野田政権はこの法案に関して、党内、閣内、衆議院の関門をそれぞれ通過した。その間に連立相手の国民新党は党首が逐われ、民主党内は全員除名すれば単独過半数を維持できない人数の代議士が造反する、という犠牲を払っている。彼が切れるカードに残るのは総辞職か解散総選挙か。

このように、ことが消費税増税のみに焦点が当てられた上、政局になっているので、ますますデマゴーグやミスリードが激しくなっていく。衆議院での不信任案提出、参議院での問責提出、特例公債法案の採決も絡んでくる。

消費税増税案に関しては、民主党案による景気に関する努力目標に加えて、三党合意案で社会保障制度改革がなされ、経済動向が好転したかを踏まえ、国土強靱化基本法案に基づいた減災・防災への取り組み(公共事業)がなされ、そのほか成長分野への投資が行われている時点で、議会制民主主義によって、ときの政権と立法府が判断する、と文言が加わっている。

次の自民党総裁選で、さらにデフレ不況からの脱却について景気回復策の細目や時期と判断の基準を議論すればよい。どんな条件下であろうと(例えば景気過熱してインフレ率が高まった状態などでも)増税反対を唱える人は、有権者としてその他の党に一票を投じれば良いし、陳情や請願をすれば良いだけの話だ。

だが実際のところ、民主党の代議士や議員、県議や市議に話(例えば、とある手続きを円滑に通して貰うように便宜を図ってくれるように頼むこと。もちろん成否は別、違法でも何でもない)を持って行っても彼らは要領を得ないから、知り合いは皆、自民・公明・共産に行っている。

すべてを変えてくれるはずだとばかりの小沢新党や橋下新党待望論も良かろうが、羮に懲りて膾を吹くくらいの学習力は民主党やみんなの党に一票を投じた人にはないものだろうか。

それに日常の生活でも妥協しているはずなのに、政治家に全知全能を期待するかのごとき態度が分からない。なんにせよ誰もが満足する100%の回答など、元からないと云うのに。いや、妥協しているからこそ果てしない夢想を託すのか。

暗殺という名の迂回路は30年の道程

歴史にもしも(if)は禁物とはよく云うものの、次のことを先の大統領の現世からの退場、新しき大統領の登場に思わずにはいられない。

もしも、ムスリム同胞団からの分派がサダト元大統領を暗殺していなければ、約30年のムバラク政権の独裁は必要とされず、イスラム原理主義とムスリム同胞団含む組織は弾圧されず、獄中からアルカイダの精神的イデオローグも誕生せず、タリバン政権との結びつきも、911テロもなく、もっと早くにスンニ派・アラブ人の共和制民主主義が芽吹き、根付いていたかもしれない。

ムバラク前大統領がイスラム原理主義を抑圧・弾圧したのは、前任のサダト元大統領がイスラエルとの和平を行ったことに端を発する。第4次中東戦争の外交と一致した作戦指揮と、キャンプ・デービッド合意によって平和裡になされたシナイ半島返還は高く評価されるべきであった。それなのにイスラエルに宥和的だとしてイスラム原理主義者の過激派に暗殺された。

たとえば平和裡に沖縄返還を果たしたのに、ときの佐藤栄作首相が「“基地なき返還”を成し遂げなかった彼は絶対悪だ」と一片の妥協も許されず、左右どちらかの過激派に暗殺されたならば、当時の我が国はどうなっていたであろうか、というイマジネーションを働かせてみればいい。

ともかくもエジプトは軍部に代表される世俗的なアラブ民族主義と、ムスリム同胞団に代表される宗教的なイスラム原理主義の絶えざるせめぎ合いと妥協が政治的に続いていくことが望ましいし、そうならざる得ないだろう。

また、トルコの軍部がケマル主義の名の下に、ときの政権がトルコ革命の政教分離の原則を急激な形で外れそうになるとクーデターを起こしたように、中長期的に観て同様な政治的変転はエジプトでもあり得るだろう。

ムバラク前大統領が容体悪化で軍病院に移送、「臨床死」報道も 2012年 06月 20日 11:26 JST ロイター

モルシ氏「全てのエジプト国民の大統領に」、演説で団結訴え 2012年 06月 25日 12:18 JST ロイター

焦点:エジプト新大統領が試練の船出、改革実現の鍵は「共生」 2012年 06月 25日 19:21 JST ロイター

[カイロ 25日 ロイター] エジプト大統領選挙の決選投票で、イスラム穏健派「ムスリム同胞団」系の自由公正党党首ムハンマド・モルシ氏が勝利し、次期大統領となることが決まった。しかしこれは、同胞団と軍部との長い権力闘争の新たな幕開けといえるだろう。

これまで大半の期間を非合法とされてきた同胞団の出身で、エジプト初の自由選挙で選ばれた指導者となるモルシ氏は歴史的な勝利を飾ったとはいえ、変革はすぐには望めそうにない。モルシ氏が掲げた選挙公約のいくつかは棚上げされる可能性がある。

首相の任命など組閣を行うのはモルシ氏だが、今の議会では法案が通らない。1月に自由公正党主導の議会が成立したものの、暫定統治を行う軍最高評議会が、人民議会選挙についての最高憲法裁判所の違憲判断を受けて解散を命じたからだ。

米ケント州立大学のヨシュア・スタッチャー氏は「大統領としての足場を固め、徐々に力を蓄えて、軍最高評議会の権力を弱めたいとモルシ氏は考えていただろう」と指摘。「ただ現状は、民衆が選んだ大統領が、エジプトが長らく抱えてきた問題の責任を取らされる一方で、軍最高評議会は批判を免れることになる。軍はまるで王様のようだ」と語った。

<エジプトの新たな共生>

ムスリム同胞団にとって、大統領選での歴史的な勝利よりも重要かもしれない試練が待ち受けている。エジプトの新しい統治システムを定める新憲法の行方だ。

同国の首都カイロにいる西側のある外交官は「これは細心の注意を必要とする新たな政治的妥協、つまりエジプトの新たな共生の1つだ」と表現した。

新憲法には大統領の権限のほか、軍部の役割などが規定されるが、ムスリム同胞団はこれまで、軍の利権を保護する内容を盛り込む可能性を示唆している。

同胞団を含む制憲委員会は先週、草案作りに着手したが、一方で軍部は、新憲法作成プロセスにおいて権限を強化しており、もし現行の制憲委員会が失敗したと判断されれば、新たな委員会を設立する権限も有している。裁判所は26日に現委員会の正当性を審査する。

<根深い既得権益>

モルシ氏にとって、軍部よりも手ごわい敵となりかねないのが、既得権益にしがみつく治安機関などだ。欧州外交評議会のイライジャ・ザーワン氏は「モルシ大統領は国家のかじ取りに苦労するだろう。主要な機関から改革の足を引っ張られる可能性がある」と分析。そのような抵抗に遭った場合、モルシ氏が権力を乱用する可能性もあるが、「それは間違っている」と指摘した。

対抗馬のアハメド・シャフィク元首相に対して得票率3.5%ポイント差での勝利は十分だが圧勝とは言いがたく、モルシ氏は反対勢力に協力を仰ぐ必要にすぐに直面した。勝利演説の中で、モルシ氏は全ての国民のための大統領になると語り、幅広い人材を集めた内閣とすると公言した。

組閣プロセスは25日に始まるが、ムスリム同胞団幹部によると、改革派のモハメド・エルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長の名前も挙がっているほか、シャフィク氏も要請があれば入閣する用意があると語っている。

ムスリム同胞団の活動家は軍最高評議会に対し、立法権などの実権は今後も軍が握るとするなどの最近の決定を撤回するよう要請。一方で、水面下では評議会と妥協点を探っている。

取引が行われることを誰も疑うはずがないと語るのは、ブルッキングス・ドーハ・センターのシャディ・ハミド氏。「権力を分担する一時的な協定がなされるはずだ」と話す。

カイロ大学のムスタファ・カマル・アル・サイード教授も、両者には極めて重大かつ対立する問題が存在するとし、「モルシ氏にとって重要なのは、そうした問題を解決するか、もしくは妥協を受け入れるかのどちらかだということ。さもなければ、彼の統治が損なわれることになる」と指摘した。

(原文執筆:Tom Perry記者、翻訳:伊藤典子、編集:梅川崇)

昔、ひとりの詐欺師がいた

昔、知り合いにひとりの詐欺師がいた。

あるベンチャー企業に勤め始めた頃、前夜に新サービスを立ち上げようと思いつきで云われ、3日後には人員なし・予算なしのチームが作られたり、四半期ごとのキャッシュフロー確保のためのおおよそ達成不可能な営業目標が貼られ、四半期ごとの部署の新設や合体など組織のいじくり回しがされ、期末の1ヶ月前に急遽、未達の対策会議を開いては時間を空費する無様さに辟易していた。

そんなとき、酒の席で「詐欺師も起業家も実は似たようなものさ」と、詐欺師は云った。「社会に貢献するための新しいなんちゃらを、とベンチャー企業は大口を叩いて、資本を引っ張り込んでくるだろう。その最後の引っ張りの決め手は得てしてその人が持っている訳の分からない情熱だったりするんだ」

それに僕は頷いた。グラス片手に彼はこうも云った。

「ベンチャーに限らずどんな企業だって、客の要望を聞いて何もないところから商品を作り出すじゃないか。安請け合いしているときには、商品なんてどこにもありはしない。ある意味、嘘を言っている点では起業家も詐欺師も大差ないのさ」

「詐欺師に引っかかる奴も詐欺師の情熱を信じているし、詐欺師も自分の詐術が成功する確信があるから、手元に何もなくとも引っかけた奴にも自分にも還元できるイメージがあるのさ。イメージを形に出来る、カネを回す仕組みを作った奴が実業家とか企業家と呼ばれて、しくじった奴が詐欺師と呼ばれるのさ」と、彼は最後まで饒舌だった。

ぼくは、その話に不謹慎ながら得心がいった。奇妙なことに仕事へのわだかまりが吹っ切れたものだった。

公債法案めぐり解散も 与野党幹部が言及 2012.6.24 12:56 MSN産経

消費税増税法案 民主の「造反」70人規模に 鳩山系に拡大 2012.6.24 01:22 MSN産経

「決別」に二の足踏む連合 民主党混乱が波及  2012.6.23 20:15 MSN産経

離党届45人確保 東京・大阪両知事は連携拒否 2012.6.23 14:05 MSN産経

現在の民主党政権は、キレイにまとめたパワーポイントの企画書のような“マニフェスト”のパンフレットを配りまくり、達成できそうもない政策で夢をばらまいては票を集めて政権を獲った。しかし、過大な目標で頓挫して、カネを生み出す利権を作り出すことも適わず、幾度も内閣の人員が入れ替わり、そのたびに内ゲバを延々と繰り返してきた。そこら辺の落ち着きのない組織、例えばベンチャー企業さながらの光景をここでも垣間見る訳だ。

さて、詐欺師についてだが、ぼくの仕事が忙しく再会することもないまま、暫くして彼が捕まり、予想される刑期の長さに絶望したか、獄中で首を吊った、と人づてに聞いた。それが彼の人生の顛末だった。

与党である民主党とその政権、代議士、議員たちにはどのような顛末が訪れるのだろうか。

今、幾度目かのキプロス島陥落

『海の都の物語』(著:塩野七生)でヴェネツィア支配下のキプロス島の陥落劇、『複合民族国家キプロスの悲劇』(著:大島直政 新潮選書)でギリシア軍事政権の策動によるクーデターとトルコ軍上陸、南北分裂劇を読んだことがあった。

いずれも大国間に翻弄される島国といった様相だが、今回もギリシアの事実上のデフォルトとスペインの銀行セクター救済要請に併せてキプロス政府も救済を要請する見込みとなった。

キプロスの銀行セクターは、ギリシアで大幅な損失を被っており、スペインが先に救済資金を使ってしまうと、キプロスの中央政府が持たないという単純なドミノ理論になっている。ちなみにロシアに融資交渉しているのはこの国の銀行セクターがロシアの富豪たちの資金逃避先の一つになっているからだ。

キプロスが26日までに救済要請も、フィッチ格下げへ-同国紙 2012/06/22 20:23 JST ブルームバーグ

6月22日(ブルームバーグ):キプロスは欧州に救済要請を26日までに行うかもしれないと、同国紙フィレレフテロスが報じた。同国は銀行支援で最大60億ユーロ(約6050億円)を必要とする可能性がある。

22日の報道によれば、ロシアとの融資交渉の結果にかかわらず、キプロス政府は支援を要請する。匿名の政府当局者の話を引用した。

同紙は、格付け会社フィッチ・レーティングスがキプロスのソブリン債格付けを同日にも投機的水準(ジャンク級)に引き下げるとも伝えた。

フィッチの広報担当、ピーター・フィッツパトリック氏は同紙報道に関するコメントを控えた。

原題:Cyprus May Seek European Bailout by June 26,Phileleftheros Says(抜粋)

停戦監視団では虐殺は防げない

シリアの暫定政権側が停戦合意を破棄してから、シリア内戦にいくつかの動きが出てきた。

シリア軍パイロットがヨルダン亡命、国内では衝突で125人死亡 2012年 06月 22日 12:02 JST ロイター

まず、シリア空軍パイロットがヨルダンに亡命した。リビア空軍機の亡命は、暴動・内戦のかなり早期からあったことに比べると、かなり遅いと云えるが、士気の低下はともかく亡命が続けば防空力そのものが弱まり、空爆による軍事介入の選択肢をNATOとアラブ連盟が考慮しやすくはなる。

ロシア揚陸艦がシリアに出航準備、有事の国民保護などで=報道 2012年 06月 19日 08:43 JST ロイター

次にロシアが揚陸艦出航準備とある。揚陸艦の派遣が必要な人数ほどロシア軍民がいるように思えないが。そもそも港湾にたどり着けるほど交通路の安全が確保されているならば、民間船でも構わないはずだが、ロシアの意図が分からない。

ともあれロシアの直接介入は、彼らのドクトリンを考えるとGUAM諸国の利害関係によらない限り、ほとんどゼロだろう。しかも、南オセチア紛争ですら第一撃を放った側はグルジアだった。

国連シリア監視団が活動を一時停止、米国「次の手段」協議 2012年 06月 17日 12:36 JST ロイター

国連シリア監視団(UNSMIS)は、停戦監視活動を一時停止した。米国は関係各国(おそらくNATOとアラブ連盟)と「次の手段」を模索し始める、とある。

シリア国内の虐殺がどちらの政権の行為によるものかはこの際、のちの検証で良い(双方のプロパガンダに利用されたカチンの森事件などの例もある)。問題は、要員約300人程度では結局、虐殺は防げない点だ。

1994年のルワンダ虐殺と1995年のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争におけるスレブレニツァの虐殺を想起する。

ルワンダ内戦の停戦合意で派遣された国際連合ルワンダ支援団(UNAMIR)の要員は約2500名。司令官だったロメオ・ダレール中将は虐殺準備の情報をつかみ、部隊の増強か武器の押収を提案するが、権限が与えられないまま、虐殺が始まり、虐殺の激化でむしろ部隊の規模は10分の1に縮小される。彼は事実上更迭されたあと、自責の念に駆られアルコールや薬物に溺れて自殺未遂に及んでいる。

ルワンダ虐殺が収拾したのは、2ヶ月後、フランス軍中心の部隊増強と反政府勢力だった現在の政権与党・ルワンダ愛国戦線が攻勢をかけた結果だった。

ボスニア・ヘルツェゴビナでは、クロアチア人とセルビア人とボシュニャク人(ムスリム人)の三つ巴で内戦が行われた。母国からの支援を受けた両勢力に比べてムスリム人の勢力圏は分断されて、いくつかの街も包囲され孤立した。

国際連合保護軍のオランダ部隊(当初600人のちに400人規模)が駐屯、安全地帯に指定される代わりに武装放棄させられたムスリム人の街スレブレニツァは1995年、セルビア人勢力のスルプスカ共和国軍が攻略して、住民を虐殺した。

このふたつの虐殺は、国連の権威を以てしても、充分な権限の委任(マンデート)と大規模な地上軍部隊の派遣がなければ、結局虐殺は防げない、という教訓を残している。

『ホテル・ルワンダ』(2004年、本邦公開2006年)は美談だが、国連という主権国家の集まりの中で合意を得ようとすれば、緊急性に対する行動力では米国ブッシュ・ジュニア政権における単独行動主義に劣る。これは、民主主義における妥協にかかる時間とそれに伴う対策の遅れが生む損害・被害の拡大に似ている。

面白いのは米国の単独行動主義を批判する人々が時として、自分の都合に合わせて政府の改革が拙速だ、緩慢だと云うことだ。

エネルギーと金融と情報通信による無人の闘い

欧州債務危機によるリセッションが原油価格を下落させて、イラン経済に打撃を与えている。約3ヶ月前までは対イラン制裁で原油価格は高騰していたのに関わらず、ユーロ圏の混乱が潜在的な敵手たるイランをも混乱させるとは、奇妙な変転と連鎖だ。

従来の諜報戦と破壊工作戦に加えて、エネルギー・金融・情報通信の各分野でも闘いが続いているが、後者3つの帰趨を決めるのが敵に依存しているIT技術と景気動向とは皮肉なものだ。まあ、当時最大の貿易相手国に対して戦争を挑んだ我が国が云えた義理ではないが。

しかし、イラン海軍が原潜建造計画を表明、と云うのは眉唾物だ。

外洋海軍を目指す必然性をさして感じない国家が、独自開発の潜水艦を望むなど、まず常識的に考えられない。しかも原潜となれば、核弾頭装備の弾道ミサイルを積んだ戦略原潜の保有を目指すのもまた必然だ。ロシアからリースを受けているインド以外の原潜保有国は戦略原潜を運用している。

イラン海軍の表明は、イラン政府の主張とは逆に彼らが核兵器保有を望んでいる証左になってしまっている。もしくは海軍当局者の発言すら政府がコントロールできていない、という証左にもなる。

イランがシリア問題への関与要求 2012年 06月 17日 17:19 JST ロイター

イラン核科学者暗殺で容疑者逮捕=国営テレビ 2012年 06月 15日 10:00 JST ロイター

焦点:原油安が中東に与える影響、最大の痛手被るのはイランか 2012年 06月 14日 15:59 JST ロイター

[ドバイ 13日 ロイター] 原油価格がここ数週間で大幅に下落した足元の水準にとどまるか、あるいは一段と下落するようなら、中東北アフリカ地域の一部の国にとっては昨年の「アラブの春」以来の重大な出来事になる可能性がある。

北アフリカの小国の中には成長率が押し上げられるケースが出てきたりする一方で、ペルシャ湾岸の産油国の景気拡大はペースダウンするかもしれない。アラブの春に巻き込まれたエジプトなどの国は政治的な影響として、社会の安定を取り戻すことが容易になる可能性がある。一方で、イランにとっては、西側諸国による核開発計画の抑制を狙った制裁に立ち向かうのが一層難しくなるだろう。

HSBC(ドバイ)の中東・北アフリカ担当シニアエコノミスト、リズ・マーティンズ氏は、原油安は「長期的にだれにとってもより持続的な水準に価格を下げることによって」、中東地域全体にとって好材料になる可能性があるとの見方を示した。

<北アフリカ>

北海ブレント原油 は今年第1・四半期の平均価格がバレル当たり120ドル近くだったが、世界経済減速の兆しなどから、今月になって一時95ドル程度と昨年1月以来の低水準まで下落。さらなる値下がりの可能性もあり、石油輸出国機構(OPEC)は12日、下半期において需給バランスは一段と緩むこともあるとの見通しを示した。

こうした状況は、エジプト、チュニジア、モロッコといった欧州とのつながりが強く、そのためにユーロ圏債務危機のあおりを受けている北アフリカのエネルギー輸入国にとってはうれしいニュースだ。特にモロッコは、国際通貨基金(IMF)によると原油輸入額の対国内総生産(GDP)が10%を超えているので、原油安は経済押し上げの大きな材料になるだろう。

IMFは今年の原油価格の平均を115ドルと想定してモロッコの成長率は昨年の4.3%から3.7%に下がるとみているが、もし原油価格の平均が100ドルになれば、それだけで成長率がほぼ1%ポイント押し上げられ、欧州の景気後退が深刻化した場合でもその悪影響を相殺できるという。

原油安が北アフリカにもたらす影響は、成長率だけではない。原油高は、肥料コストの増加を通じて食品価格を上昇させ、これがアラブの春を引き起こした社会の不満を助長した。そして各国は、消費者向け燃料価格を抑えるために多額の補助金を支払い、財政の健全性が損なわれている。

エジプトの場合、ガソリン小売価格を低水準に維持するための予算を7月1日に始まる新年度から25%超も増額して1200億エジプトポンド(200億ドル)にすると発表。もし原油安のおかげでこの予算を10%節約できれば、IMFが9.8%と見積もっている財政赤字の対GDP比を約1%ポイント低下させることができる。これだけでは同国の財政悪化問題を解決するのに不十分とはいえ、不安を感じている債券市場は歓迎するだろう。

<湾岸諸国>

ペルシャ湾岸では、2008─09年の世界的な金融危機から同地域を立ち直らせた1年半に及ぶ景気拡大が、原油安によって減速する恐れがある。サウジアラビアを中心とする各産油国は、さらなる価格下落を防ぐために減産を強いられるかもしれない。

ただ、これまでのところは大半の湾岸諸国は許容範囲内の成長率を維持しそうだ。一段と原油が値下がりすれば、成長率ももっと鈍化するだろうが、湾岸諸国は恐らく景気後退からはほど遠い状況にとどまる。サウジは昨年、北海ブレントが110ドル程度で日量930万バレルを生産し、成長率は6.8%だった。そして2010年には北海ブレントが80ドル程度で生産量は840万バレルにすぎなかったが、それでも4.6%の成長を確保した。

湾岸諸国にとっては、原油価格がこれらの国の財政収支が赤字にならないような最低水準を割り込まないようにすることが重要だ。財政が黒字である間は、景気拡大を維持する上で必要になった場合に政府がインフラ整備や社会福祉のための支出を行うことができる。

実際にはいずれの湾岸産油6カ国も、財政赤字に転落する原油価格まではまだ相当の距離がある。ロイターが3月に実施した調査では、アラブ首長国連邦(UAE)の場合は約86ドル、サウジなら76ドルとみられる。

キャピタル・エコノミクス(ロンドン)の中東エコノミスト、サイード・ヒルシュ氏は「北海ブレントが70ドルを上回っている限り、大半の湾岸諸国は支出拡大のための財源確保に支障をきたすことはない」と述べた。

<イラン>

原油安で経済が最も深刻な打撃を受ける国の1つはイランだろう。そうした状況になれば、地政学上のライバルでイランの核開発に懸念を示している湾岸諸国にとっては、喜ばしいことかもしれない。

IMFは4月時点で、今年のイランの成長率は0.4%程度で、産油量は昨年の410万バレルから360万バレルに減少し、財政赤字の対GDPは0.3%になるとの見通しを示していた。

その前提になる今年の原油平均価格は115ドルであり、もし平均が100ドルになれば、イランの原油輸出額は90億ドル程度、GDPの約2%分が減少することになる。同国を景気後退に陥らせ、財政赤字を数倍に膨らませるだけの大きな逆風と言える。

(Andrew Torchia記者)


イラン海軍が原潜建造計画を表明、核協議に影響も 2012年 06月 13日 10:08 JST ロイター

[ドバイ 12日 ロイター] イランの海軍当局者は12日、同国初となる原子力潜水艦の建造を計画していることを明らかにした。ファルス通信が伝えた。

報道によると、海軍当局者は「原子力潜水艦を建造する予備段階にある」と述べ、どの国も核技術を平和的に利用する権利があると強調した。

18―19日にはイランの核問題をめぐる欧米など6カ国との協議がモスクワで開かれるが、それを前にした原潜計画の発表は欧米諸国に懸念を与え、協議に影響を及ぼす可能性がある。

外交問題のシンクタンク、カーネギー国際平和財団の核専門家マーク・ヒッブス氏は、多くの原子力潜水艦が燃料として、核爆弾を製造できるレベルの濃縮ウランを使用していると指摘。より濃縮度の高いウラン製造を正当化するために、イランが原子力潜水艦の建造計画を利用する可能性があると語った。


韓国業界団体、イランへの輸出に自主的な上限設定 2012年 06月 14日 18:38 JST ロイター

シンガポール、先月はイラン産原油輸入ゼロ 2012年 06月 12日 16:57 JST ロイター

米国、インド・韓国など7カ国を対イラン金融制裁から除外へ 2012年 06月 12日 03:48 JST ロイター

イラン通信事業者が米国製高機能コンピューター機器を入手、経済制裁の限界示す 2012年 06月 5日 14:40 JST ロイター

イランで発見のコンピューターウイルス、国連機関「最大の警戒を」 2012年 05月 30日 12:07 JST ロイター

[ボストン 29日 ロイター] イランや中東の一部地域のシステムが非常に高度で強力なコンピューターウイルス「Flame」に感染したことが明らかになった問題で、国連機関の国際電気通信連合(ITU)は29日、最大レベルの警戒を呼びかける方針を示した。

ITUのマルコ・オビソ氏はロイターのインタビューに応じ、今回の警戒は「これまでで最も深刻なもの」だと強調。Flameは、政府主導で作られたものである可能性が高いと分析した。

ロシアの情報セキュリティー会社カペルスキーはFlameについて、2010年にイランの核施設にウィルス「Stuxnet」を使ってサイバー攻撃を仕掛けた国が背後にいる可能性を指摘している。

オビソ氏は「FlameはStuxnetよりも深刻だ」と警告し、ITUがウイルスのサンプルを集めたり、感染の範囲などを調べたりする方針だと語った。

一方で、米国土安全保障諮問委員会の専門家からは、ITUやカペルスキーが「過剰反応している」という意見も出ており、Flameの脅威に対して懐疑的な見方もある。


イランのシステムが「サイバー兵器級ウィルス」感染、国家関与も 2012年 05月 29日 12:39 JST ロイター

三菱東京UFJ銀がイラン関連の決済再開、凍結命令は無効と米連邦裁 2012年 05月 25日 19:33 JST ロイター

アラブ民族主義VSイスラム原理主義

ムスリム同胞団傘下政党の自由公正党(FJP)は、自陣営のムハンマド・モルシ候補が大統領選に勝利したと宣言した。選挙では、立法府と行政府いずれもイスラム原理主義側が勝利した形だが、軍部は議会選挙の無効を命じている。

さて民主化に際しては議会、大統領、憲法制定委員会の3つが焦点となる。

過去現在に渡って、アラブ民族主義を担ってきたエジプト軍部、軍最高評議会(SCAF)はすべての権力を握ることを欲していないように見受けられる。ある程度の権力を保ちつつバランスを保ちたい、と。

一方、ムスリム同胞団、自由公正党はすべての権力を欲しているように受け取られがちだ。しかも政権担当能力とその行動は未知数なのだ。大統領選のあったここ数日にも、ガザとイスラエル・エジプト国境で戦闘が起きている。

ムスリム同胞団側は支持者に対して、反軍部のアピールをしながら、妥協点を探っていくのが穏やかな権力継承につながる。統治の方法を軍部や前政権の人材から教授して貰う方が良い。これは我が国の政権交替の例からも明らかだ。妥協しなければさらなる混乱が起きるだろう。

アラブ民族主義とイスラム原理主義の折衷が必要になる。そして初めて、アラブ人及びスンニ派が共和政を採る国家におけるイスラム民主主義の形が見えてくるのではないか。エジプト国民の政治的才能が問われている。

エジプト株価指数<.EGX30>が3.3%下落、ムスリム同胞団候補の大統領選勝利宣言受け 2012年 06月 19日 18:46 JST ロイター

米政府がエジプト軍の権力維持に懸念、支援見直しも示唆 2012年 06月 19日 10:23 JST ロイター

イスラエル・エジプト国境の銃撃で3人死亡、ガザ空爆でも死者 2012年 06月 19日 10:13 JST ロイター

エジプト大統領選、ムスリム同胞団がモルシ氏勝利と発表 2012年 06月 18日 13:33 JST ロイター

ムスリム同胞団モルシ氏「全エジプト国民の大統領に」 2012年 06月 18日 12:52 JST ロイター

エジプト軍評議会が統治権を当面維持へ、民政移管に疑義 2012年 06月 18日 10:53 JST ロイター

[カイロ 17日 ロイター] エジプトを暫定統治する軍最高評議会は、17日に終了した大統領選の決選投票で選ばれる新大統領に組閣権限を与えるものの、議会解散命令を受けて統治権を当面維持する方針を18日に発表することが分かった。当局筋が17日明らかにした。

最高憲法裁判所は14日、昨年11月から今年1月に行われた人民議会選挙について違憲判断を下し、これを受けて軍最高評議会は議会の解散を命じていた。

当局筋によると、新たな議会選は新憲法の草案が国民投票で承認されるまで行われない見込みで、草案は解散前の人民議会ではなく、軍最高評議会が起草する可能性もあるという。

軍最高評議会のこうした方針により、7月1日までの民政移管実施をめぐり疑問が浮上し、国民からは最高評議会が権力を維持しようとしているとの批判の声が強まるとみられる。

現代に甦る債務奴隷としての国家

ギリシア再選挙の結果、緊縮財政賛成派の2党(元々は対立する2大政党だった)の新民主主義党と全ギリシャ社会主義運動が連立政権を組むことになる。しかし、ユーロに縛られる限り、事実上デフォルトしているのに延々と破産できない。まるで債務奴隷のような国家になってきた。

ギリシャ再選挙は緊縮支持派2党が勝利、連立政権樹立の公算 2012年 06月 18日 08:44 JST ロイター

前回のギリシアの総選挙結果
(定数300、過半数151)
新民主主義党(New Democracy) 108
→中道右派・保守主義:1974年結党
急進左派連合(Syriza) 52
→極左・反グローバリズム:2004年結党
全ギリシャ社会主義運動(Pasok) 41
→中道左派・社会民主主義:1974年結党
独立ギリシャ人(Independent Greeks) 33
→右派・ポピュリズム:2012年結党
共産党(KKE) 26
→左翼・共産主義:1918年結党
黄金の夜明け(Golden Dawn)  21
→極右・国家主義:1993年結党
民主左派(Democratic Left) 19
→左派・汎欧州主義:2010年結党

今回のギリシアの総選挙結果
(定数300、過半数151)
新民主主義党(New Democracy) 129
→中道右派・保守主義:1974年結党
急進左派連合(Syriza) 71
→極左・反グローバリズム:2004年結党
全ギリシャ社会主義運動(Pasok) 33
→中道左派・社会民主主義:1974年結党
独立ギリシャ人(Independent Greeks) 20
→右派・ポピュリズム:2012年結党
共産党(KKE) 12
→左翼・共産主義:1918年結党
黄金の夜明け(Golden Dawn)  18
→極右・国家主義:1993年結党
民主左派(Democratic Left) 17
→左派・汎欧州主義:2010年結党

緊縮財政賛成の中道右派政党である新民主主義党か、緊縮財政反対の極左政党の急進左派連合のいずれかの決選投票の様相を呈したギリシアの再選挙は得票率では緊縮財政反対派が45.82%、緊縮財政賛成派が41.94%、中間派が6.2%ながら、第1党が自動的に50議席加算される制度によって、緊縮財政賛成派が政権を担うことになる。

率直に「時間の無駄」だった訳だ。民主主義の手続き上、抱える欠点である緩慢さが露わになった。

我が国はバブル崩壊後にバランスシート調整を行ったが、過剰供給力のために緩やかな成長の間もデフレが継続した。ところがギリシアはバランスシート調整時の現在、過剰供給力はないのに高失業率のため需要が激減しており、低インフレからデフレに突入しつつある。

そのさなかに緊縮財政なのだが、イタリアがVAT(付加価値税)をわずか1%増税しても、税収が減ったように今後、ギリシアの名目GDPが減少すると予想される中で、税収の増える未来が見えない。

税収は、名目GDP×税率×税収弾性値で決まる。政治的に低所得層や中間層に対する配慮から、食料品など生活必需品は軽減税率とされるから、税率を低くした増税効果そのものは限定的な上に、その国の税収弾性値が分からないまま、不況下、名目GDPが下がれば全体の税収は減る。イタリアはそれを証明した。

ギリシアの再選挙だが、焦点はすでにスペインの銀行セクターの救済とイタリアやベネルクス3ヵ国の銀行セクターへの波及、フランスとドイツの協調が続くか、もしくは政策変更が可能かに移っている。はっきり云えばギリシアは契機に過ぎなかった、彼らが破綻しようがしまいがどうでもいいのだ。

また視点を変えてみる。以前スペインの現状を1936年のスペイン内戦になぞらえたが、これに倣えば現在のギリシアは第二共和政の約10年の混乱を経た、1936年当時の首相メタクサスによる全体主義“八月四日体制”の発足になぞらえることが出来よう。

80年代サブカルの極北、その集大成

ももいろクローバーZの新曲「Z女戦争」の楽曲提供がユニット“相対性理論”でも活動するやくしまるえつこ(作詞・作曲名はティカ・α)と知って、このアイドルグループは80年代のサブカルの極北の集大成なのだなあ、と感慨に耽った。

常にこのグループは、80年代サブカルのさらに行き詰まったサブとその後継者、彼らをバックアップに起用した布陣を敷いてくる。

今度は戦争だ!ももクロ新曲ビデオクリップ公開だZ 2012年6月13日 0:24 ナタリー

このアイドルを知ったのは、“筋肉少女帯”の大槻ケンヂが作詞した「労働讃歌」を聴いてからだった。曲中では石川啄木を引用したり、シニカルなマンガや陰鬱な文学作品の影響を受けている彼らしく、聴いて一発で分かる彼独特の詩の世界だ。

にしても、人間のネガティブさを内罰的に表現してきた(本人はトラウマ・パンクと呼ぶし、グランジよりも登場が早く持続している)大槻ケンヂが正当に評価される時代が来るとは思いもしなかった。

バンドブームがあっという間に過ぎ去って、彼が提供したアニメ『コボちゃん』の主題歌はすぐさま黒歴史になり、彼の小説『ステーシー』(1997年)が映画化された時にはあまりの出来の悪さに筆者も引いたが、原作者すら絶望しただろう。

ようやくアニメ『NHKにようこそ!』(2006年)のエンディングテーマ「踊る赤ちゃん人間」を提供した頃から流れが変わり、アニメ『さよなら絶望先生』シリーズの声優ユニット“絶望少女達”とのコラボで流れが明確になった感がする。両作品とも主人公や登場人物がネガティブなところも大槻ケンヂが採用された理由だ。

まあ、筆者と同世代が企画を作る時代になったのだけれども。まるで企画を出す側が中高生男子の頃のどろどろと鬱屈した感情を爆発させるかのごとし、だ。

ももいろクローバーZのシングル「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」で、マーティ・フリードマン(“メガデス”=スラッシュメタルの著名なバンドの元メンバー)が客演していたのにも興味深かったが、これは笹本祐一原作のアニメ『モーレツ宇宙海賊』の主題歌だった。これも80年代サブカル再評価の文脈と云えなくもない。

大槻ケンヂと同じく星雲賞受賞経験のある笹本祐一のデビュー作『妖精作戦』(1984年)を読んだ小学生の頃、まだライトノベルなどという言葉はなかった。類する用語はヤングアダルトかジュブナイルであって、コバルト文庫やハヤカワ文庫やソノラマ文庫が全盛の時代だった。当時、新井素子の文体が叩かれまくっていたが、あれがライトノベルの先駆けだった訳だ。

しかし、大槻ケンヂが再評価され、やくしまるえつこが評価されるならば、戸川純とそのユニット“ゲルニカ”と“ヤプーズ”も再評価されないものだろうか。

汝の瞳に輝く深紅の星よ

はて、佐藤商事の柳宗理デザインのカトラリーなどに付いている“マーシャン印”は火星人なのかしらん、と思ったりする。

さて、フィクションの世界の火星人で最も有名なのは、オーソン・ウェルズが臨場感溢れる実況で全米をパニックに陥れたラジオドラマ『火星人襲来』とその原作『宇宙戦争』のあの姿形だろう。

R・ブラッドベリ氏が死去、「火星年代記」の米SF作家 2012年 06月 7日 09:33 JST ロイター

追悼 レイ・ブラッドベリ 夢と悪夢…SFと文学を融合 2012.6.14 08:09 MSN産経

上記の訃報に接してから、ようやくいくつか読み返してみたが、『火星年代記』以外のレイ・ブラッドベリ作品は、『華氏451度』は映画を先に観て、『ウは宇宙船のウ』は萩尾望都が描いたマンガを先に読んだものだ。

そして、筆者が一番好きな火星人をひとり挙げるとすれば、萩尾望都の作品『スター・レッド』(1978年)に出てくるヒロイン、レッド・星しかいないだろう。

彼女は、過酷な流刑地の子孫として適応進化した火星人で、白髪と赤い瞳の超能力使いにして、地球人の敵であり、地球で暮らすのに白髪を黒く染め、カラーコンタクトを着けている。

物語の展開とともに火星人として地球人に逐われ、同じ火星人に災いを呼ぶ者として逐われ、同じ超能力使いにもその強大な力ゆえに逐われ、外宇宙の文明人に宇宙全体に災いを為す星の人種として逐われる羽目に陥っていく。こうして不寛容と差別、利害の衝突、誰が判断するかも知れぬ絶対善に巻き込まれて、しかも、物語の終盤に入らんとするとき、精神生命体が共有する虚無に囚われて、殺されてしまう。

萩尾望都の作品では、往々にして登場人物たちが「死に至る病=孤独」の状況に放り込まれる。世界はお前が居ようが居まいが、そこに在る、と問いかけられる。

その世界とは、まるで悪意を持ち「お前を愛していない」と云わんばかりに襲いかかり、愛を持たないむき出しの死が虚無を伴ってやってくる。登場人物のある者はただ野垂れ死ぬが、ある者は死に生を見出す。愛ゆえに人は生まれ、愛のゆえに死を受け入れることが出来るのだと、気付くからだ。

『スター・レッド』の主人公、レッド・星は物語の終わりに転生する。すでに故郷たる火星は砕け、それでもなお愛だけが砕けた星屑を抱くことを許したのだ。転生した彼女はやはりその瞳に深紅の光を宿す、失われた星が生んだ最後の輝きのごとく。

自動的に消費税増税はない

おそらくマスコミの多くが消費税増税についてミスリードをしてくると思われるので、3党合意の全文と自民党石原幹事長の会見を確認しておきたい。

結論から言って、2014年4月に自動的に消費税が8%になる合意はない。社会保障改革がなされ、経済動向が好転したかを踏まえ、国土強靱化基本法案に基づいた減災・防災への取り組み(公共事業)がなされ、そのほか成長分野への投資が行われている時点で、議会制民主主義によって、ときの政権と立法府が判断する、と幹事長は説明している。

合意全文の中からは、
▽付則第18条について
 ・以下の事項を確認する。
 (1)第1項の数値は、政策努力の目標を示すものであること。
 (2)消費税率(国・地方)の引き上げの実施は、その時の政権が判断すること。
とあるので、説明にも合致している。

この後は、自民・公明との修正協議合意に応じた政府側が提出する基本法案(細部の各法案は今後)への賛意に関して、会期延長など含めて民主党内部の政局になる。

まずは党内全体が党首一任などで賛意を示すか示さないか、会期延長するかしないか、出来なければ分裂のまま採決するかしないか、野党が不信任案提出・問責決議提出し民主党の非主流派が乗るか、野田内閣の総辞職か解散総選挙か、となっていくだろう。

3党合意全文=一体改革 2012/06/16-02:34 時事ドットコム

 社会保障と税の一体改革関連法案に関する3党の合意文書の全文は次の通り。

 【社会保障分野】
 一、社会保障制度改革推進法案について
 別添の骨子に基づき、社会保障制度改革推進法案を速やかに取りまとめて提出し、社会保障・税一体改革関連法案とともに今国会での成立を図る。

 二、社会保障改革関連5法案について
 政府提出の社会保障改革関連5法案については、以下の通り修正等を行い、今国会での成立を図る。

 (Ⅰ)子育て関連の3法案の修正等
 (1)認定こども園法の一部改正法案を提出し、以下を措置する。
 ▽幼保連携型認定こども園について、単一の施設として認可・指導監督等を一本化した上で、学校および児童福祉施設としての法的位置付けを持たせる。
 ▽新たな幼保連携型認定こども園については、既存の幼稚園および保育所からの移行は義務付けない。
 ▽新たな幼保連携型認定こども園の設置主体は、国、地方公共団体、学校法人または社会福祉法人とする。

 (2)子ども・子育て支援法案については、以下のように修正する。
 ▽認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通の給付(「施設型給付」)および小規模保育等への給付(「地域型保育給付」)を創設し、市町村の確認を得たこれらの施設・事業について財政支援を行う。
 ▽ただし、市町村が児童福祉法第24条にのっとって保育の実施義務を引き続き担うことに基づく措置として、民間保育所については、現行通り、市町村が保育所に委託費を支払い、利用者負担の徴収も市町村が行うものとする。
 ▽保育の必要性を市町村が客観的に認定する仕組みを導入する。
 ▽この他、市町村が利用者支援を実施する事業を明記するなどの修正を行う。
 ▽指定制に代えて、都道府県による認可制度を前提としながら、大都市部の保育需要の増大に機動的に対応できる仕組みを導入する(児童福祉法の改正)。その中で、社会福祉法人および学校法人以外の者に対しては、客観的な認可基準への適合に加えて、経済的基礎、社会的信望、社会福祉事業の知識経験に関する要件を満たすことを求める。その上で、欠格事由に該当する場合や、供給過剰による需要調整が必要な場合を除き、認可するものとする。
 ▽地域需要を確実に反映するため、認可を行う都道府県は、実施主体である市町村への協議を行うこととする。
 ▽小規模保育等の地域型保育についても、同様の枠組みとした上で、市町村認可事業とする。

 (3)関係整備法案については、児童福祉法第24条等について、保育所での保育については、市町村が保育の実施義務を引き続き担うこととするなどの修正を行う。

 (4)上記の修正に合わせて、内閣府において子ども・子育て支援法および改正後の認定こども園法を所掌する体制を整備することなど所要の規定の整備を行う。

 (5)その他、法案の付則に以下の検討事項を盛り込む。
 ▽政府は、幼稚園の教諭の免許および保育士の資格について、一体化を含め、その在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
 ▽政府は、質の高い教育・保育の提供のため、幼稚園教諭、保育士および放課後児童クラブ指導員等の処遇の改善のための施策の在り方ならびに潜在保育士の復職支援など人材確保のための方策について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の施策を講ずるものとする。
 ▽政府は、幼児教育・保育・子育て支援の質・量の充実を図るため、安定財源確保に努めるものとする。
 ▽政府は、この法律の施行後2年を目途として、総合的な子ども・子育て支援を実施するための行政組織の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
 ▽政府は、次世代育成支援対策推進法の2015年度以降の延長について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の施策を講ずるものとする。

 (6)幼児教育・保育・子育て支援の質・量の充実を図るため、今回の消費税率の引き上げによる財源を含めて1兆円超程度の財源が必要であり、政府はその確保に最大限努力するものとする。

 (Ⅱ)年金関連の2法案の修正
 (1)低所得高齢者・障害者等への年金額加算
 ▽低所得高齢者・障害者等への年金額加算の規定は削除するが、消費税率引き上げにより増加する消費税収を活用して、15年10月から、新たな低所得高齢者・障害者等への福祉的な給付措置を講ずるものとし、今回の消費税率引き上げを含む税制抜本改革が「社会保障制度の改革とともに」行うとされている(税制抜本改革法案第1条)趣旨にのっとり、税制抜本改革法案の公布後6月以内に必要な法制上の措置を講ずる旨を規定する。
 ▽本措置は、年金受給者(65歳以上の老齢基礎年金受給者、障害基礎年金受給者、遺族基礎年金受給者等)を対象とする。
 ▽本措置の対象となる低所得高齢者の具体的な範囲は、介護保険制度の保険料軽減の低所得者区分2の範囲等を参考に、「住民税家族全員非課税かつ年金収入およびその他所得の合計額が老齢基礎年金満額以下」の者とする。障害者等については、20歳前障害基礎年金の支給範囲を参考として決定する。
 ▽低所得高齢者への給付額は、基準額を定めた上で保険料納付済み期間に応じて決定する(基準額×保険料納付済み期間/480月)。基準額は、月額5000円(近年の単身無業の高齢者の基礎的な消費支出と老齢基礎年金満額との差額等から計算)を基本に定める。保険料免除期間がある低所得高齢者に対しては、老齢基礎年金満額の6分の1を基本とする給付を別途行う(老齢基礎年金満額×1/6×保険料免除期間/480月)。
 ▽本措置による所得の逆転を生じさせないよう、低所得高齢者の範囲に該当しない一定範囲の者に対しても、補足的な給付を行う。
 ▽障害者等への給付額は、上記の基準額とする。障害1級相当の者の給付額は、基準額の1.25倍とする。
 ▽給付金は、国が支給するものとし、事務は日本年金機構に委任する。給付金は年金と同様に2カ月ごとに支給する。
 ▽給付額その他の本措置の内容については、低所得高齢者等の生活状況、低所得者対策の実施状況等を踏まえた見直しを行う。

 (2)高所得者の年金額調整
 ▽高所得者の年金額調整の規定は削除するが、引き続き検討する旨を規定する。

 (3)短時間労働者の社会保険適用拡大
 ▽拡大の対象となる者の月額賃金の範囲および厚生年金の標準報酬月額の下限を、7.8万円から8.8万円に改める。
 ▽実施時期を半年後ろ倒し、16年10月1日施行とする。
 「施行後3年までに適用範囲をさらに拡大する」規定を「施行後3年以内に検討を加え、その結果に基づき、必要な措置を講じる」に改める。

 (4)交付国債
 交付国債関連の規定は削除する。

 (5)国民年金第1号被保険者に対する産前産後の保険料免除措置の検討
 ▽年金機能強化法案の付則に、国民年金第1号被保険者に対する産前6週間産後8週間の保険料免除措置について検討する旨の規定を盛り込む。

 (6)上記の修正に合わせて、年金機能強化法案および被用者年金一元化法案の技術的な修正など所要の規定の整備を行う。

 【社会保障制度改革推進法案】
 一、目的
 近年の急速な少子高齢化の進展等による社会保障給付に要する費用の増大および生産年齢人口の減少に伴い、社会保険料に係る国民の負担が増大するとともに、国および地方公共団体の財政状況が社会保障制度に係る負担の増大により悪化していることなどに鑑み、所得税法等の一部を改正する法律(2009年法律第13号)付則第104条の規定の趣旨を踏まえて安定した財源を確保しつつ受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障制度の確立を図るため、社会保障制度改革について、その基本的な考え方その他の基本となる事項を定めるとともに、社会保障制度改革国民会議を設置することなどにより、これを総合的かつ集中的に推進する。

 二、基本的な考え方
 社会保障制度改革は、次に掲げる事項を基本として実施する。
 1、自助・共助・公助の最適バランスに留意し、自立を家族相互、国民相互の助け合いの仕組みを通じて支援していく。
 2、社会保障の機能の充実と給付の重点化、制度運営の制度化を同時に行い、税金や社会保険料を納付する者の立場に立って、負担の増大を抑制しつつ、持続可能な制度を実現する。
 3、年金、医療および介護においては、社会保険制度を基本とし、国および地方公共団体の負担は、社会保険料に係る国民の負担の適正化に充てることを基本とする。
 4、国民が広く受益する社会保障の費用をあらゆる世代が広く公平に分かち合う観点などから、社会保障給付に要する公費負担の費用は、消費税収(国・地方)を主要な財源とする。

 三、改革の実施および目標時期
 政府は、四から七までに定める基本方針に基づき、社会保障制度改革を行うものとし、このために必要な法制上の措置については、この法律の施行後1年以内に、八の社会保障制度改革国民会議における審議の結果等を踏まえて実施する。

 四、公的年金制度
 政府は、公的年金制度については、次に掲げる措置その他必要な改革を実施する。
 1、今後の公的年金制度については、財政の現況および見通し等を踏まえ、社会保障制度改革国民会議において議論し、結論を得ることとする。
 2、年金記録の管理の不備に起因したさまざまな問題への対処および社会保障番号制度の早期導入を実施する。

 五、医療保険制度
 政府は、高齢化の進展、高度な医療の普及等による医療費の増大が見込まれる中で、健康保険法、国民健康保険法その他の法律に基づく医療保険制度(以下単に「医療保険制度」という)に原則として全ての国民が加入する仕組みを維持するとともに、次に掲げる措置その他必要な改革を実施する。
 1、健康の維持増進、疾病の予防および早期発見等を積極的に促進するとともに、医療従事者、医療施設等の確保および有効活用等を図ることにより、国民負担の増大を抑制しつつ必要な医療を確保する。
 2、医療保険制度については、財政基盤の安定化、保険料に係る国民の負担に関する公平の確保、保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等を図る。
 3、医療の在り方については、個人の尊厳が重んぜられ、患者の意志がより尊重されるよう必要な見直しを行い、特に人生の最終段階を穏やかに過ごすことができる環境を整備する。
 4、今後の高齢者医療制度については、状況等を踏まえ、必要に応じて、社会保障制度改革国民会議において議論し、結論を得ることとする。

 六、介護保険制度
 政府は、介護保険の保険給付の対象となる保健医療サービスおよび福祉サービス(以下「介護サービス」という)の範囲の適正化等による介護サービスの効率化および重点化を図るとともに、低所得者をはじめとして保険料に係る国民の負担の増大を抑制しつつ必要な介護サービスを確保する。

 七、少子化対策
 政府は、急速な少子高齢化の進展の下で、社会保障制度を持続させていくためには、社会保障制度の基盤を維持するための少子化対策を総合的かつ着実に実施していく必要があることに鑑み、単に子どもおよび子どもの保護者に対する支援にとどまらず、就労、結婚、出産、育児等の各段階に応じた支援を幅広く行い、子育てに伴う喜びを実感できる社会を実現する。このため、待機児童(保育所における保育を行うことの申し込みを行った保護者の当該申し込みに係る児童であって保育所における保育が行われていないもの)に関する問題を解消するための即効性のある施策等の推進に向けて、必要な法制上、財政上の措置その他の措置を講じる。

 八、社会保障制度改革国民会議
 1、2012年2月17日に閣議決定された社会保障・税一体改革大綱その他既往の方針のみにかかわらず幅広い観点に立って、二の基本的な考え方にのっとり、かつ、四から七までに定める基本方針に基づき社会保障制度改革を行うために必要な事項を審議するため、内閣に、社会保障制度改革国民会議(以下「国民会議」という)を設置する。
 2、国民会議は、委員20人以内で組織し、委員は、優れた識見を有する者のうちから、首相が任命する。委員は、国会議員であることを妨げない。

 九、その他(生活保護制度の見直し)
 政府は、生活保護制度に関し、次に掲げる措置その他必要な見直しを実施する。
 1、不正な手段により保護を受けた者等への厳格な対処、生活扶助、医療扶助等の給付水準の適正化、保護を受けている世帯に属する者の就労の促進その他の必要な見直しを早急に実施する。
 2、生活困窮者対策および生活保護制度の見直しに総合的に取り組み、保護を受けている世帯に属する子どもが成人になった後に再び保護を受けることを余儀なくされることを防止するための支援の拡充を図るとともに、就労が困難でない者に対し、就労が困難な者とは別途の支援策の構築や正当な理由なく就労しない場合に厳格に対処する措置等を検討する。

 【税制分野】
 政府提出の税制抜本改革2法案については、以下の通り修正・合意した上で、今国会中の成立を図ることとする。
 ▽第4条(所得税)について
 所得税に係る規定(第4条)は削除するが、最高税率の引き上げなど累進性の強化に係る具体的な措置について検討し、その結果に基づき平成25年度改正において必要な法制上の措置を講ずる旨の規定を付則に設ける。
 具体化に当たっては、今回の政府案(課税所得5000万円超について45%)および協議の過程における公明党の提案(課税所得3000万円超について45%、課税所得5000万円超について50%)を踏まえつつ検討を進める。

 ▽第5条、第6条(資産課税)について
 資産課税に係る規定(第5条、第6条)は削除するが、相続税の課税ベース、税率構造等、および贈与税の見直しについて検討し、その結果に基づき平成25年度改正において必要な法制上の措置を講ずる旨の規定を付則に設ける。
 具体化に当たっては、バブル後の地価の大幅下落等に対応して基礎控除の水準を引き下げる等としている今回の政府案を踏まえつつ検討を進める。

 ▽第7条(消費税率引き上げに当たっての検討課題等)について
 消費税率の引き上げに当たっては、低所得者に配慮した施策を講ずることとし、以下を確認する。
 (1)「低所得者に配慮する観点から、給付付き税額控除等の施策の導入について、所得の把握、資産の把握の問題、執行面での対応の可能性等を含めさまざまな角度から総合的に検討する」旨の条文とする。
 また、「低所得者に配慮する観点から、複数税率の導入について、財源の問題、対象範囲の限定、中小事業者の事務負担等を含めさまざまな角度から総合的に検討する」旨の条文とする。
 (2)簡素な給付措置については、「消費税率(国・地方)が8%となる時期から低所得者に配慮する給付付き税額控除等および複数税率の検討の結果に基づき導入する施策の実現までの間の暫定的および臨時的な措置として実施する」旨の条文とする。
 その内容については、真に配慮が必要な低所得者を対象にしっかりとした措置が行われるよう、今後、予算編成過程において、立法措置を含めた具体化を検討する。簡素な給付措置の実施が消費税率(国・地方)の8%への引き上げ条件であることを確認する。
 転嫁対策については、消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保する観点から、独占禁止法・下請法の特例に係る必要な法制上の措置を講ずる旨の規定を追加する。
 医療については、第7条第1号ヘに示した方針に沿って見直しを行うこととし、消費税率(国・地方)の8%への引き上げ時までに、高額の投資に係る消費税負担について、医療保険制度において他の診療行為と区分して適切な手当を行う具体的な手法について検討し結論を得る。また、医療に関する税制上の配慮等についても幅広く検討を行う。
 住宅の取得については、第7条第1号トの規定に沿って、平成25年度以降の税制改正および予算編成の過程で総合的に検討を行い、消費税率(国・地方)の8%への引き上げ時および10%への引き上げ時にそれぞれ十分な対策を実施する。
 自動車取得税および自動車重量税については、第7条第1号ワの規定に沿って抜本的見直しを行うこととし、消費税率(国・地方)の8%への引き上げ時までに結論を得る。
 扶養控除、成年扶養控除、配偶者控除に関する規定を削除する。
 ただし、成年扶養控除を含む扶養控除および配偶者控除の在り方については、引き続き各党で検討を進めるものとする。
 歳入庁に関する規定を「年金保険料の徴収体制強化等について、歳入庁その他の方策の有効性、課題等を幅広い観点から検討し、実施する」とする。

 ▽付則第18条について
 ・以下の事項を確認する。
 (1)第1項の数値は、政策努力の目標を示すものであること。
 (2)消費税率(国・地方)の引き上げの実施は、その時の政権が判断すること。
 消費税率の引き上げに当たっては、社会保障と税の一体改革を行うため、社会保障制度改革国民会議の議を経た社会保障制度改革を総合的かつ集中的に推進することを確認する。
 「税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、わが国経済の需要と供給の状況、消費税率の引き上げによる経済への影響等を踏まえ、成長戦略や事前防災および減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、わが国経済の成長等に向けた施策を検討する」旨の規定を第2項として設ける。
 原案の第2項は第3項とし、「前項の措置を踏まえつつ」を「前2項の措置を踏まえつつ」に修正する。

 ▽その他
 上記の見直しに関連し、題名と第1条について以下の修正を行う。
 題名 「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律案」とする。
 第1条(趣旨規定) 所得税、資産課税の見直しに係る箇所および「により支え合う社会を回復すること」を削除する。「わが国が」を「わが国の」に修正する。
 国分の消費税収の使途のうち年金、医療、介護に係るものについては、平成11年度以降、国分の消費税収は高齢者3経費に充当されてきた経緯等を踏まえるものとする。
 上記の国税改正法の修正に伴い、地方税改正法についても所要の修正を行うものとする。
 以上、確認する。


参考動画:
【修正協議 3党合意へ】石原伸晃幹事長(2012.06.15)LDPchannel:Youtube

韓国の“正常化”とは李氏朝鮮への回帰

韓国の中央日報が正論を吐いている。アジア通貨危機以降の資源安と家計の赤字に支えられた自国の快進撃と対比して、停滞していた我が国について彼らも欧米と同意見だったではないか。何をか況んや。

しかし時すでに遅し。韓国は“日本化”へ向かうための最良の選択であった“朴正煕モデル”を放棄したではないか。そして、各国に収奪され、一部の財閥オーナーの一族だけがかつての両班と同じく富と権威と権力を独占する李氏朝鮮の社会構造に回帰し始めている。それ以外は脆弱な民族資本と過度な輸出依存しか残らない。

とは言え、それは彼らにとっての“日本化”というイレギュラーなものを排出する社会システムの正常化の過程でもある。たとえば“日本化”しているものには自国起源とするのも、彼らの社会システムが正常に作動している結果である。むろん、我々からしてみたら異常この上ないが。

韓国製造の営業利益率、世界主要企業の半分[経済]2012年6月12日(火曜日)NNA.ASIA

2000年代に入り、韓国企業の収益性が主要グローバル企業に比べ大きく悪化したことが、LG経済研究院の分析で分かった。

同研究院は、米経済誌フォーブスが選ぶ世界の企業上位2,000社ランキング(03年~11年)のうち、非金融会社について調べた。03年の韓国企業の営業利益率は9.0%でグローバル企業の平均(8.8%)を上回っていたが、翌年から8年連続で下がった。昨年は5.9%と、世界平均(10.5%)を4.6ポイント下回った。

韓国企業は成長性も低下している。売上高増加率は9年間に年平均11.1%と、世界企業平均(10.7%)より若干高い。しかし、世界金融危機が発生した08年以降を見ると、08~11年の売上高増加率は年平均6.1%で、世界企業平均(6.4%)に及ばなかった。特に昨年は2.5%と、世界企業平均(11.7%)の5分の1にとどまっている。


第2次大戦後の米国の安全保障の下に、戦前に文化含め社会基盤制度をつくってくれた日本から資本財・中間財を輸入して、消費財を輸出するための財閥を育成して、これらの企業が外貨を稼ぎ、中間層を勃興させて、経済的に安定した社会をつくろうと朴正煕が始めた多年の努力は、李承晩の反日教育によって内部を蝕まれ、アジア通貨危機以降に崩れ、米韓FTAの締結・発効によって水泡に帰した。

今後の韓国は“李氏朝鮮モデル”へと逆行する。逆説的だが、彼らの動きはグローバリゼーションへの深化でなく、歴史に裏打ちされたローカライゼーションへの復帰なのだ。

グローバリゼーションというよりは、むしろ対外的には冊封体制への回帰、国内的には両班制度への回帰を自ら受容していくのが彼らの現状と展望だ。米韓FTAの下では財閥が存在する意義すらない。財閥は大多数の国民生活の敵だと名指しされる前に、国民の不満を反らす緩衝装置として愛国心をアピールして生き残るのが精々だろう。

【コラム】日本の長期不況に似ていく世界経済…日本式の処方を学ぶ時 2012年06月12日16時52分 中央日報日本語版

「このままでは日本のようになるのでは」。1990年以降の約20年間、日本経済は嘲弄の対象だった。 世界各国は経済が傾くと、日本式の長期不況と国家負債を心配した。 「日本化(Japanization)」という新造語まで出てきた。 日本は似ないのが上策の「反面教師」だった。

しかし最近は言葉が変わっている。 日本は学ぶことが多い「他山の石」論だ。 グローバル金融危機の発生から4年目だが、欧州の状況は悪化し、米国と中国の経済までが下降している。 今後、グローバル経済は日本のような長期不況を避けるのが難しい見込みで、日本政府が行った財政投入がまだ最善の処方という考え方だ。 ポール・クルーグマン米プリンストン大教授とマーティン・ウルフ英フィナンシャルタイムズ(FT)コラムニストがこうした主張をしている代表的な人物だ。 2人は最近の対談で、「日本に謝罪したい。 今のグローバル経済は過去の日本に劣らない状況に陥っている。 日本のようになればまだ幸いだ。 日本をロールモデルとしなければならない」と話した。 2人の話に共感する人が増えている。

整理するとこうだ。 一つ目、グローバル経済の現状況は、金利を下げて流動性を拡大供給する処方ではとうてい収拾できない。 1929年の大恐慌後、最悪の資産価値崩壊を迎えると、企業と家計は政府はいくら低金利で資金供給を増やしても、これに背を向けて負債の縮小に没頭した。 いわゆる「流動性の罠」だが、1990年代の日本経済がまさにそうだった。

二つ目、それでも日本がバブル崩壊前の国内総生産(GDP)を維持し、0-2%の緩やかな成長を続けたのは驚くべきことだ。 当時、日本の商業用不動産価格は80%以上も暴落するなど、バブル崩壊の様相は大恐慌に匹敵した。 企業は投資をやめ、家計は消費を減らした。 それでも日本経済が奈落に沈まなかったのは、政府が財政投入を通じた成長促進策で総力対応したからだ。 企業や家計の立場で自分の所得は誰かの支出によって創出される。 ところが誰もが負債を返済するとして一方的に支出を減らせばどうなるだろうか。 経済沈滞の悪循環は明らかだ。 こうした危急な状況に対抗できるのは政府だけだ。 日本政府はこうした正答を実践し、所期の成果を上げた。 国家負債がGDP比で60%から220%に上がったが、成果に比較すれば貴重な犠牲だった。

現実に戻ってみよう。 いまユーロ圏では企業と家計に続き、政府までが緊縮に入っている。 ドイツが主導する財政健全化要求の前で、日本式の経済浮揚論は背を向けられている。 米国も年末の大統領選挙を控え、オバマ大統領の財政拡大構想に共和党が反対している。 中国が先日、政策金利を引き下げたが、財政カードは今もためらっている。 成長促進のためのグローバル協調が出てこない限り、市場は空転を続ける公算が大きい。 各国政府は市場がより深刻な恐怖局面になってこそ、やむを得ず動き出す雰囲気だ。


我が国は欧米に倣い、もしくは彼らのFTAを利用して韓国への収奪構造を巧妙かつ複雑にしている。

まず従来からの韓国への資本財と基幹部品の輸出、続いて欧米からの消費財の迂回輸出、さらにそれらを輸出入する企業向けの円建てローンと債権による貸出金利で稼ぐことになった。

残余についての動きに触れると、ひとつには韓国への直接投資に関してだが、その多くは低廉で多人数の労働力すら求めない石油化学系の装置産業が半ば自動化された工場を進出させている。

もうひとつには知的財産権の雁字搦めに関してだが、すでにK-POPでは一部実現している。たとえば昨年は韓国の放送局MBSの歌謡祭が新潟で行われ、韓国のゴールデンディスク賞の授賞式が大阪で行われた。K-POPの売り上げの8割を占める我が国が彼らの肖像権に関する版権、楽曲の原盤権の多くを押さえている。そして、ちなみに世界最大の音楽出版社はソニーだったりする。

本国薄利“韓流ブーム”に疑問 日本市場「一極依存体質」浮き彫り 2012.5.12 10:27 MSN産経

ソニー連合、英EMI出版部門買収で楽曲売却を提案=関係筋 2012年 04月 3日 06:33 JST ロイター

欧州委、ソニー<6758.T>連合による英EMIの音楽出版部門買収を承認 2012年 04月 20日 05:26 JST ロイター

さらに欲を言えば、旅行収支に関してだが、安全面のアナウンスメントが政治的には不可能な場合は、たとえば中国人が日本観光で行っているように、日本側の資本がルートのお膳立てをしておくべきだろう。また彼らの法治無視の契約行為にISD条項を使って、我が国の海外法人が訴訟を起こす事態も予測される。

リセッション時に増税すれば税収は増える訳がない

イタリアが付加価値税(VAT)を増税したら税収はむしろ減りました、という下記の記事。当たり前のことが当たり前のように起きただけに過ぎない。“リセッション時に増税すれば税収は増える”などという奇跡は起きない、と証明されただけだ。

特にバブル崩壊後のバランスシート調整の不況のただ中に消費税を増税すると見込みよりも税収が減る、という前例が我が国にあり、これらを踏まえて英米の経済学者ですらまともな主張を始めている。

翻って現在議論されている社会保障と一体改革する名目の消費税増税案もリセッション時に行っても同様の結果をもたらすことは分かっている。景気が好転・過熱してから消費税を増税する、というのは麻生政権からの既定路線だ。景気回復の数値目標なしでの増税の年限のみ設定した法案なら既定路線からの逸脱となる。

そこを見極めたいが、今月21日までの国会の会期末を巡って完全に議論が政局の中に入り込んでおり、各党・各派閥・各議員・財務省がマスコミを使って「飛ばし」記事ばかり流しており、どうにも真意が見えない。ともあれ15日、修正協議の期限と自民党総務会の決定ではっきりするだろう。

イタリアの増税が裏目に、付加価値税収減少-緊縮策強化で 2012/06/13 10:45 JST ブルームバーグ

6月13日(ブルームバーグ):イタリアのモンティ首相は増税が裏目に出始める兆候を目の当たりにしている。

今月5日に公表された政府統計によると、イタリア経済がリセッション(景気後退)に陥りつつある中、ベルルスコーニ前首相が昨年9月に付加価値税(VAT)の税率を1ポイント引き上げて以来、同税の受取額は減少。4月末までの1年間の徴収額は2006年以降で最低に落ち込んだ。

財政目標の達成を目指すモンティ首相にとって、適切な赤字削減の組み合わせを見いだすことは、イタリアが欧州金融危機で最大の犠牲者になる事態を回避する上で極めて重要。欧州全般に財政緊縮策への反発が広がり、不況で社会保障費は増大しているだけに、モンティ首相は緊急にイタリア経済の競争力向上に取り組む必要に迫られている。

ハーバード大学のアルベルト・アレジーナ教授(政治経済学)は「この政府は増税し過ぎた」と述べ、「歳出を減らす方がはるかに良い」と指摘した。

モンティ首相は13日、スペインによる救済要請方針の表明後では初めて議会で証言する。スペインの救済要請を受けてイタリアが投資家の次のターゲットにされる恐れがあるが、格付け会社フィッチ・レーティングスのマネジングディレクター、エド・パーカー氏は12日、イタリア財政はスペインより良い状態であるため、イタリアに救済が必要になる可能性は低いとの見解を示した。

VAT税収の減少を示す数値を受け、同国政府は税率をさらに2ポイント引き上げる措置の延期を迫られる可能性もある。モンティ首相はVAT増税を延期するため、歳出見直しで見込む40億ユーロ強の節約分を利用する計画だった。首相側近らも増税によるリセッションの深刻化の可能性を認めている。


伊首相が緊縮策への支持訴え、スペイン格下げで市場不安鎮まらず 2012年 06月 14日 10:37 JST ロイター

議会はイタリア首相の改革を支持せず、早期選挙検討を=与党幹部 2012年 06月 4日 11:43 JST ロイター

“シベ鉄”がヤーパンへエクソダス

富野由悠季作品の『OVERMANキングゲイナー』(2002年)は、人類がおそらくは温帯地域の地球環境を破壊しすぎたため、故郷の回復を待つまで、あえてツンドラ地帯や砂漠にドームポリスと云われる都市国家群を形成して、シベリア鉄道などのインフラでつなぐことによって、社会生活を維持している、というのが物語の舞台設定。

この舞台設定を背景に「が、もはや故郷の環境は回復した」としてヤーパン(日本)へとエクソダス(故郷への帰還)を目指そうとする一派と、シベリア鉄道からの揚がりなどの既得権益を維持するためにエクソダスを阻止する一派の戦いが物語の軸となる。

その作中で“シベ鉄”と半ば揶揄されるシベリア鉄道側は「シベリア鉄道警備隊」と呼ばれる事実上の軍隊を持ち、食糧と資源の供給を通じて暴利を貪っている、とされる。

さて、下記のニュースに、富野作品を想起した人は筆者だけだろうか。

まるでヤクザ! シベリア鉄道物流で「みかじめ料」要求 日本政府がロシア政府に抗議 2012.6.7 14:19 MSN産経

 【カザン(ロシア西部)=佐々木正明】ユーラシア大陸の東西をつなぐ物流網で、ロシア政府が国家収入獲得の戦略インフラと位置づけるシベリア鉄道で、貨物輸送を依頼した日本などの業者が正規運賃以外に、「荷物を安全に送り届けるため」として「護衛料」の支払いを強制されていたことがわかった。日本政府は日露経済交流の阻害要因として、ロシア政府に正式に抗議を申し入れた。

 露極東のウラジオストクとモスクワを結ぶ全長約9300キロのシベリア鉄道をめぐっては、近年、アジアと欧州をつなぐ大動脈として注目を集め、管理する国営ロシア鉄道が、貨物輸送の高速化に着手。日本政府も、海運以外の欧州への物流ルートを確保することは戦略的利益につながるとして、輸送網の整備について協力を表明してきた。

 しかし、実際の運用面では問題点も多く、複雑な税関手続きや振動などによる荷物の破損の危険性、所要日数と運行の遅れなどが関係者から指摘されてきた。

 外交筋によると、「護衛料」は、シベリア鉄道で列車が荷物を輸送しているときに発生。途中駅などの「複数のポイント」で、国営の鉄道関係者とみられる人物が、日本の業者を含む依頼業者に対して、「荷物を護送した経費」などと料金を要求してくるのだという。

 外交筋は「みかじめ料に近い性格のもので、高額な料金を要求されている」と指摘。護衛料が法外なため、「シベリア鉄道経由ではなく海路のルートに変えた業者も多々ある」という。

 この点について、アジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合のためロシア西部カザンを訪れた枝野幸男経済産業相が5日、ベロウソフ露経済発展相と二国間会談を行った際、正式に抗議を申し入れた。

 枝野氏は、「問題を解決すればさらに投資が拡大するのだから、前向きに受け止めてほしい」と要求すると、ベロウソフ氏は「護衛料が付加的にかかるのはおかしい」と述べ、違法性の疑いを指摘したという。今後、双方の政府間で問題の解決のために取り組むことを確認した。

 ロシアは昨年、世界貿易機関(WTO)会合で、加盟が承認され、国内批准手続きを終えて、今年中にWTOへ正式に加盟することとを予定。役人の汚職も社会問題化しており、貿易ルールの透明性を図ろうと改革に取り組んでいる。


ロシアは、ソ連時代にウラル山脈の東側をつなぐための道路インフラを整備するかどうか、で判断を迫られ、道路整備をあきらめ、優れた四輪駆動車(UAZが著名なブランド)を量産することを選択した。我が国の中古車が極東ロシアに輸出される理由の一端はここにある。

自国の自動車産業育成(政策としては非常に正しい)のためにロシアは躍起になっており、我が国からの中古車をいきなり輸入禁止したり(そのため、業者は一度日本側で切断してから輸出している。一種のニコイチで「ラスピルィ車」と呼ばれる)、自国の自動車メーカーを外資と提携させたり、外資に現地工場を進出させたり、極東ロシアで生産した自動車をウラル山脈の西側に輸送するのにシベリア鉄道・バム鉄道を使う際に運賃に対する補助金を出している。みかじめ料を取られたらその意味はなくなる。

ロシア・ウラジオストクの中古車市場「グリーンコーナー」で日用品も取扱い:中古車の収益減で多角化【2012/4/9】JSN

日産がペテルブルクでキャシュカイの生産を検討【2012/4/16】JSN

マツダとロシアのソラーズが自動車生産の合弁企業設立で合意【2012/5/7】JSN

ルノー・日産によるロシアAvtoVAZの経営権取得条件が決定:2014年に50%超を取得【2012/5/7】JSN

ロシア沿海地方で切断中古車の取り締まりが強化 【2012/5/14】JSN

以前、プーチン大統領再任にあたり、ロシアはイノベーションを担う企業家精神とそれを守る法秩序が欠如していることに触れた。官吏となって利権を貪ることが富貴への最適な道なのだ。我が国や欧米など先進国と違い、新しい技術やサービスを作り出し、それを提供する企業家となることが富貴への最短ルートではない、と。

やはりロシアはロシアだった、と言う率直な感想をもたらす上記の記事だ。プーチン大統領個人の力量でそう易々と変わる訳ではないことを再認識した。

ロシアに人材がない訳ではない。たとえば最初の電子楽器の発明者にしてその楽器名にもなったレフ・テルミン、ロケットの理論的完成者ツィオルコフスキーと米ソの宇宙競争を主導したセルゲイ・コロリョフ、テトリスの発明者アレクセイ・パジトノフ、グーグルの創業者のひとりであるセルゲイ・ブリン、枚挙に暇がないだろう。でも彼らは生者のうちにどう扱われたか、彼らが企業家として活動しているのは自国であったか。

これら事実がロシアの構造的な問題を如実に示している。それを補えるのは我が国だけだ。だからこその外交上のアプローチが続き、彼らの根源的欲求は中韓の実例がすべて物語っている。近代において人類文明社会の文化的・技術的発展に何ら寄与して来なかった彼らが、ここまで経済規模を大きく出来たのは、隣国に我が国が存在した、その一点だけでも充分説明できるではないか。

“モスクワの金塊”の値は1000億ユーロ

最大1000億ユーロを巡るドイツとスペインのつばぜり合いが始まっている。大枠は合意したが、細部によってはまったく利害が変わってくる。

下記の記事にある主なポイントで最も重要なのは、融資するのに欧州金融安定ファシリティー(EFSF)を使うか、欧州安定化メカニズム(ESM)を使うか、だろう。

スペイン政府はEFSFを使うことを主張する。対してドイツ政府はESMを使うことを主張する。

EFSFからの融資では既存のソブリン債との債権返済順位は変わらない。ESMからの融資では既存のソブリン債の債権返済順位は劣後する。

スペイン政府は、自国のソブリン債を7割近く保有する銀行セクターを是が非でも守りたい。ドイツ政府は、スペインが先駆け一抜けを許さない。スペインの次にはイタリア、その次にはフランスが待っているからだ。

スペインは自国の利益を守るために、自国の銀行セクター、特に格付けが引き下げられたサンタンデールとBBVAが持つ海外資産を守らなければならない。この経済危機から脱した先々の未来を考えれば、だ。

この正念場で負ければ、かつてのスペイン内戦で、世界第3位の保有金を武器調達のためにソ連に送られ、行方知れずになった“モスクワの金塊”(実際は金貨が多かったとされる)のように、自国の海外資産を切り売りせねばならなくなる。その際は、最大1000億ユーロのバーゲンセールがやって来る。

スペインによる最大1000億ユーロの支援要請の主なポイント 2012/06/11 10:47 JST ブルームバーグ

6月11日(ブルームバーグ):スペイン政府が国内の銀行救済のためにユーロ圏諸国に行う最大1000億ユーロ(約10兆円)相当の支援要請のポイントは以下の通り。

1.最大1000億ユーロ相当の融資はスペインの銀行再建基金(FROB)を通じて、それを必要とする銀行に提供される。この総額には「安全マージン」が含まれる。

2.ユーログループ(ユーロ圏財務相会合)によれば、FROBは「スペイン政府の代理人」として金融支援に対する全面的な責任を持ち、覚書(MOU)に調印する。

3.ユーログループによれば、「金融セクターを対象とする具体的な改革」が支援条件の中心になる。

4.スペインによる構造改革と財政赤字削減の進ちょくについて、金融支援と並行して綿密かつ定期的な審査が行われる。

5.スペインのデギンドス経済・競争力相によれば、資本を必要とする金融機関だけが融資を受け、多くは融資を受け取ることはない見通し。

6.欧州金融安定ファシリティー(EFSF)か、その後継機関である恒久的な救済基金、欧州安定化メカニズム(ESM)のどちらが融資の提供主体になるかは、今後決定する。

7.他の債務よりも返済順位の高いESMの融資でなく、EFSFからの融資となる場合、フィンランドは担保を要求する方針。

8.ユーログループによれば、正式な支援要請は近く行われる。

9.10日付のスペイン紙パイスは融資の金利が3%になると報じた。デギンドス経済相は「非常に有利」な条件だと述べたが、詳細は明らかにしていない。

10.1000億ユーロはスペインの国内総生産(GDP)の約10%に相当する。公的債務に分類されるFROBの債務は昨年時点でGDPの69%に達する。デギンドス経済相によれば、融資の金利は財政赤字に影響する。

11.国際通貨基金(IMF)は6月8日、スペインの銀行が最低でも370億ユーロの資金を必要とし、この額が膨らむ可能性があるとの分析を示した。IMF当局はトータルで600億-800億ユーロの資本バッファーを積むよう提言している。

12.スペインの銀行は、スペイン銀行(中央銀行)が不動産関連の「問題資産」に分類する資産を1840億ユーロ相当保有している。

13.FROBは資金繰りに行き詰まった金融機関の支援のために既に187億ユーロを投じており、スペイン銀行によれば、預金保証基金がこのうち37億ユーロの支払いに同意している。この数字には、バンキア・グループは含まれていない。

14.デギンドス経済相は5月11日、FROBが利用可能な現金が50億ユーロであることを明らかにした。

原題:Spain Asks for $125 Billion Bank Bailout: Key Facts ofAgreement(抜粋)


スペイン債の保証コスト低下、支援要請を好感-金融債も低下 2012/06/11 16:35 JST ブルームバーグ

ドイツはスペイン支援で恒久基金の利用望む、ラホイ首相と別 2012/06/12 00:02 JST ブルームバーグ

フィッチ:サンタンデールとBBVAを「BBB+」に格下げ 2012/06/12 00:23 JST ブルームバーグ

スペイン銀支援、EFSF活用なら債券を担保向けに提供も 2012/06/12 02:52 JST ブルームバーグ

欧州、1936年の再演劇

1ユーロ80円の世界も見えてきた。ユーロ圏も米国と同様に通貨供給量を増やさざるを得なくなるだろうから、ほぼ同水準まで円高ユーロ安が進むだろう。

去年の12月にECBは約5000億ユーロを金融機関に3年間の期限、1%の利率で貸し出し、つまり資本供給オペを行った。1%と言う破格の低利で借りたカネを資産運用して、利鞘を稼ぎ、バランスシートの改善を行え、というのが彼らの思惑だった。しかし結局は本来、行うべきだったが各国の意見調整によって阻まれた資本注入へと、進む形になった。

今回は、スペイン政府が銀行セクターへの資本注入を総額1000億ユーロ求める。あくまで上限1000億ユーロに過ぎずストレステストなどの査定で変動の見込みはある。資本はIMF経由ではなくEFSFもしくはESMから注入される。つまり構造改革案や追加の財政緊縮策は求められない。

ギリシア、ポルトガル、アイルランドと比べてGDP規模がユーロ圏第4位のスペインは、借りたもの勝ちを体現している。名目上デフォルトさせられないほど債務もでかすぎると、払えないものは払えないで開き直れる。それはその国のパワーによって秩序そのものを転覆させようと政治的ダイナミズムが発生するからだ。かつてのナチス・ドイツのように。

ユーロ圏財務相、スペインに最大1000億ユーロの支援で合意 2012年 06月 10日 12:07 JST ロイター

[ブリュッセル/マドリード 9日 ロイター] ユーロ圏財務相は9日、スペインの銀行の資金増強に向けて、同国に最大1000億ユーロ(1250億ドル)の支援を行うことで合意した。

ユーロ圏財務相は2時間半に及ぶ電話会議後に声明を発表し、「予想される必要額に加え、あらゆる資金需要に応えることのできる額として、総額1000億ユーロを見込んだ」と表明した。

声明によると、欧州金融安定ファシリティー(EFSF)か、来月発足する欧州安定メカニズム(ESM)を通じて支援が実施される。スペインの銀行再編基金(FROB)を通じて実際に銀行への資金注入が行われるが、スペイン政府が金融支援に関するすべての責任を持つ。

声明は、支援に伴う条件は銀行セクターに限定されるとしており、すでにスペイン政府が取り組んでいる緊縮財政策や経済構造改革などにさらに厳しい条件が追加されることはない見込み。

スペインのデギンドス経済相はマドリードで会見し「スペイン政府は銀行部門の資本増強のため、欧州に支援を要請する意向を表明する」と述べるとともに、支援要請額はあらゆる資金需要に十分な額だと説明した。支援要請は銀行セクターの必要に基づくものであり、支援に伴う条件などは銀行セクターに限定されるという。また、要請するのは金融支援であり、断じて「救済」ではない、と強調した。

スペインは、6月21日までに外部監査会社から銀行部門の資金必要額が示された後、具体的な支援要請を明らかにするとしている。

ユーロ圏当局者によれば、スペインが国際通貨基金(IMF)の関与を最低限に抑えるよう望んだため、電話会議ではIMFの役割をめぐって激しい議論が交わされた。結局、IMFは資金提供は行わず、スペインの銀行セクター改革の監視を支援する役割を担い、その代わりEUが、スペインにマクロ経済の目標を確実に順守させることで合意した。


スペイン、最大10兆円の銀行救済を欧州に要請 2012/06/10 06:56 JST ブルームバーグ

6月9日(ブルームバーグ):スペインは最大1000億ユーロ(約10兆円)の支援をユーロ圏諸国の政府に要請し、自国の銀行システム救済に充てることとなった。これまでに国際支援を要請した域内諸国の中で、スペインは最大の経済規模を抱える。

デギンドス経済・競争力相は9日、マドリードで記者会見し、「資本が必要な国内銀行に注入するため、スペイン政府は欧州に支援を要請する意向をここに表明する」と発言。ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)の声明によれば、支援額は「必要資本の推定額と、安全策として追加する緩衝資本を合わせてカバーする」規模になる。

深まるリセッション(景気後退)で銀行の損失が雪だるま式に膨れ上がり、ラホイ首相は大差を付けての選挙勝利からわずか7カ月で、外部からの支援に頼らずに国内銀行の資本を増強するとの公約を撤回せざるを得なくなった。この日の表明によってスペインは、17日のギリシャ再選挙の結果を受けて市場が再び混乱に陥った場合へのファイアウオール(防火壁)を備えたことになる。

デギンドス経済相は救済融資の条件について、市場金利に比べて「かなり有利」だと述べ、融資で受けた資金は同国の銀行再建基金(FROB)を経由し必要な銀行のみに渡ることを明らかにした。また支援を受ける銀行には一定の条件を満たすことが求められるとしたが、詳細は明らかにしなかった。政府が予算ないし経済運営で追加策を強いられることはないという。支援における国際通貨基金(IMF)の役割はアドバイザー的なものにとどまる。

ユーログループの声明によると、「近く」正式な支援要請がある見通し。それを受けて欧州委員会が欧州中央銀行(ECB)と欧州銀行監督機構(EBA)、IMFとの協力に基づき分析結果を提出する。また支援に付帯される「金融セクターに必要な政策条件」の案も提示される。

原題:Spain Asks for $125 Billion Bank Bailout as Crisis Worsens(1)(抜粋)


仏議会選の第1回投票、オランド政権が支持基盤強化へ 2012年 06月 7日 17:23 JST ロイター

[パリ 6日 ロイター] フランスの国民議会選挙の第1回投票が10日に実施される。オランド大統領氏はこの議会選で政権への支持を固める見通しだ。

オランド大統領が低迷する経済の再建や雇用市場への対応、莫大な債務の削減に向けた効果的な政権運営を行えるかは、今回の選挙結果にかかっている。オランド氏はまた、財政規律条約の批准などユーロ圏危機に関連する諸施策への国内合意を取り付けることに加え、国家予算に対する権限を欧州連合(EU)に一部移譲するための憲法改正も推し進めなければならない可能性もあり、議会の十分な統制力が必要となってくる。

議会選挙は10日に第1回投票、17日に決選投票が予定されており、世論調査によると、10年ぶりに社会党が単独で過半数議席を獲得する可能性もある。

パリの政治研究所のパスカル・ペリノー所長は「今回の選挙は大統領選での勝利を確認し、強化するものとなる可能性が高い」と述べた。

オランド氏は大幅な緊縮財政策なしで2017年までに国の財政収支を均衡させる方針。富裕層を中心に増税を実施する一方で、学校や雇用創出といった分野には予算を手厚くする。

これらを実現し、欧州全体での財政赤字削減の目標を意識しながら成長促進路線を敷くためには、協調的な議会運営が必要不可欠だ。世論調査に大きな誤差がなければ、オランド政権は国民議会で単独あるいは左派の他政党との連立により、過半数を獲得する見通し。


仏国民議会選挙:社会党が270~300議席獲得へ-イプソス予測 2012/06/11 05:22 JST ブルームバーグ

6月10日(ブルームバーグ):フランスの国民議会(下院)選挙の第1回投票が10日行われ、出口調査ではオランド大統領率いる社会党が最大の議席を獲得することが示されている。
世論調査会社イプソスによると、第2回投票後に社会党が単独で270-300議席になると予想されている。国民議会の過半数は289議席。


さてはて、やや強引ながらも現在の欧州情勢を第2次大戦前夜に当て嵌めてみよう。

第1次大戦の敗北の結果、驚きの1980年代まで賠償金を支払い続けることになったドイツ・ワイマール共和国はルール占領とハイパーインフレ、そして世界恐慌へと揺れ動く時代の狭間で左右両極が激しく対立した結果、1933年にはナチス政権が成立、すぐさま全権委任法によって独裁権を確立、ヴェルサイユ体制の打破を目指し始めた。

1936年にドイツは、非武装地帯とされたラインラントに進駐した。同年開催のベルリンオリンピックではフランス選手団がナチス式敬礼と思われても仕方がない挨拶で入場するなど、全体主義と平和主義の均衡状態が幾分残っていた。しかし、時代の流れは一気に平和主義を押し流す。

1936年のフランスでは、ナチス・ドイツのラインラント進駐に対応できなかった第三共和政の保守・中道政権からレオン・ブルム人民戦線による政権の成立を招いた。2012年のフランスでは、緊縮財政路線を継続しようとした右派のサルコジ政権から積極財政路線を打ち出し始めた左派のオランド政権の成立を招いている。

1936年のスペインでは、スペイン人民戦線政権成立からフランコ将軍ら保守派によるスペイン内戦の勃発がのちの第2次大戦の前哨戦となった。2012年のスペインでは、前年のラホイ政権の成立から緊縮財政によるスペインの銀行セクターの救済要請がユーロ圏の崩壊の序章になりかねない状況となっている。

1936年のイギリスでは、前年の英独海軍協定から1938年のミュンヘン会談まで宥和政策を採った。2012年のイギリスでは、EU離脱の議論が出ているようにまたもや時間稼ぎをしているように見える。

この1936年から3年後、1939年にポーランド侵攻、そしてパリ陥落と第2次大戦の欧州戦線が始まった。もしもドイツのナチス政権が全体主義に固執したように、ドイツのメルケル政権が財政均衡主義を捨てずに、さらにその後の政権もそれに固執すればどうなるか。当て嵌めるに想像たくましくすれば、独仏の連携が破れ、フランスの銀行が軒並み破綻して、EUが崩壊するまで、あと3年というスケジュールが立てられる。

当事者双方にとってペルソナ・ノン・グラータ

民間企業(伊藤忠商事)出身の大使、丹羽駐中国大使が東京都による「尖閣諸島購入計画」に反対した。特命全権大使は派遣されている国における元首の代わり、という外交プロトコルの常識すら破壊する民主党政権の素晴らしさをここに見る。軽率な発言ぶりで日中双方から白眼視されること間違いなしだ。

そもそも共産中国にとって利益がある大使とは、我が国の利益を本気で考えて、そのつもりで実際に発言と行動をするが、それがことごとく裏目に出るような人物、例えば鳩山元首相のようなリベラルか、菅前首相のような極左が望ましい。むしろ我が国のナショナリズムを煽らせてしまう発言はもちろん彼らにも不利益だ。

2011年11月のニール・ヘイウッド殺害事件、これが王立軍事件、薄熙来失脚につながった。この殺害事件の直後に薄熙来と面会している辺り、情報収集屋の役割を併せ持つ商社マンとしての力量面にも疑問符が付く。少なくとも適材適所の悪い見本であることは間違いなさそうだ。

尖閣購入反対発言「中国に誤ったメッセージ」 自民、丹羽駐中国大使の更迭要求 2012.6.8 14:33 MSN産経

丹羽駐中国大使が陳謝 都の尖閣購入計画反対発言で外務省に「大変申し訳ない」 2012.6.8 12:03 MSN産経

丹羽大使、尖閣購入支持「おかしい」 外交軽視の実害 与党からも批判 2012.6.8 01:27 MSN産経

「個人的発言、政府見解と違う」 政府、尖閣発言の丹羽大使を注意 2012.6.7 17:04 MSN産経

尖閣購入なら「重大危機」 丹羽駐中国大使が反対明言 2012.6.7 12:16 MSN産経

重慶市書記、丹羽駐中国大使と面会 重慶 08:09 Dec 01 2011 人民網日本語版

 重慶市共産党委員会の薄熙来書記は28日、丹羽宇一郎・駐中国大使一行と会見、重慶と日本の経済貿易協力・交流の推進について意見を交わした。「重慶日報」が伝えた。

 薄書記は「中国西部地区の直轄市として、重慶には大きなマーケットと発展の将来性がある。数年来、重慶市民は一丸となり、『五つの重慶』建設に尽力、都市環境は非常に改善され、全国でも治安・環境の最も優れた、市民が最も幸福感を有する都市と評価されている。日本は重慶にとって第一の輸出先であり、双方は良好な協力関係にある。多くの日本企業が重慶で健全に発展している。このたび、丹羽大使が三井、シャープ、日立など大手企業の代表と共に重慶を訪問されたことは、協力深化に向けた意欲の表れだ。より多くの日本企業が重慶に進出することを歓迎し、電子・電機・情報産業など幅広い領域で、より価値ある協力が展開したい」と期待を寄せた。

 丹羽大使は東日本大震災発生後に、重慶が心温まる慰問と無私の援助を提供したことに謝意を示した上で、「日中両国は一衣帯水の友好隣国であり、経済貿易の往来は緊密で、昨年の日本の対中投資は大幅に増加した。重慶との貿易も急速に伸びており、前途は明るい。今回の重慶訪問は、十八梯と朝天門広場で市民生活を体験するのが目的で、一般市民の快適な、満ち足りた生活を実感した。薄書記が提起された森林・快適・住みやすい・平安・建康の『五つの重慶』建設目標および生活水準の全体的向上を促す12の政策がすでに実施され、所得格差の縮小や生活水準の向上で効果を挙げており、喜ばしく思う。来年は日中国交正常化40周年であり、日本は重慶で経済貿易・文化交流イベントを数多く開催する。これらの場を通じて双方の協力がさらに密接になることを望む」と応えた。

 三井物産の瀬戸山貴則常務執行役員兼中国総代表(中国日本商会副会長)は「地理的にも重慶は中国の中心であり、優位性は明らかだ。さらに鉄道で重慶からヨーロッパへはわずか12日、インド洋への便も非常に良く、重慶は日本企業にとって中国西部への投資の重要な窓口」と述べ、「重慶両江新区の日本での知名度を高め、より多くの日本企業が重慶で発展するのを希望する」と語った。三井住友銀行(中国)の奥山和則董事長も「重慶駐在員事務所の役割を発揮し、重慶の経済発展を促したい」と抱負を述べた。(編集HT)

 「人民網日本語版」2011年12月1日

1週間で100億ユーロずつベットを増やす

1週間ごとに銀行セクターを救済する資金が約100億ユーロずつ増えていく。ユーロ圏全体でもバランスシート調整には現状で1兆ユーロ超え、1.5兆ユーロ前後になるのは確実だろう。

バンキアの事実上の破綻による公的資金申請(国有化)が、どれくらいの危機かを皮膚感で捉えるには、我が国の事例にたとえると、住専各社と朝銀信用組合と北海道拓殖銀行、新潟中央銀行、そして長期信用銀行(長銀と日債銀の二行)の破綻が一遍にやってきたようなもの、と思うのがいいだろう。

しかも、それが外債に支えられている点で、当時のアジア通貨危機(対外債務のデフォルトとIMFへの救済申請)も随伴している、と思えばいい。

我が国における不動産バブル崩壊、消費税増税による二番底(スペインではVAT)の発生、つづく建設不況と公共事業費削減による地方経済の疲弊、それらにまつわる硬直化した利害関係を解消しようとする中央と地方の政治的駆け引き(たとえば三位一体の改革など)が、今後スペインでも起きることになる。

スペインのバンキア、公的資金1.9兆円注入を銀行基金に申請へ 2012/05/26 11:03 JST ブルームバーグ

スペイン、銀行債権整理などで300億ユーロ必要になる可能性-ムンド 2012/05/28 15:20 JST ブルームバーグ

スペインの銀行の状況悪い、1000億ユーロ超必要にも-UBS 2012/05/30 00:33 JST ブルームバーグ

スペイン34.3兆円支援必要か-「選択の余地なし」と銀行業界  2012/06/05 13:02 JST ブルームバーグ

■多元的問題を同時処理
サクソ・バンクのチーフエコノミスト、ステーン・ヤコブセン氏は、スペインが中央政府と自治州の財政資金のニーズを手当てする救済を求めないで、銀行のための支援を受け入れるのは非現実的だと指摘。「スペインは不動産から財政再建に至るまで多元的な問題に同時に対処しなければならない。EUから400億ユーロの銀行支援を得ることで状況を解決できると考えるのはナンセンスだ」との見方を示す。

JPモルガン・チェースのチーフエコノミスト、デービッド・マッキー氏(ロンドン在勤)は5月30日付のリポートで、2014年末までの財政資金ニーズの合計額と銀行への資本注入必要額750億ユーロを合わせると、EUとIMFによるスペイン向けの包括支援策の規模は約3500億ユーロ(約34兆3300億円)に達するとの試算を明らかにした。

エクサンBNPパリバのアナリスト、サンティアゴ・ロペス氏は5月29日付のリポートで、スペインの金融システムについて、これまでに国有化された3行のバランスシート整理に300億ユーロ、他の金融機関のために150億ユーロの公的資金がさらに必要になる可能性があると分析している。


スペインの銀行は1000億ユーロの支援必要にも-欧州人民党 2012/06/07 22:52 JST ブルームバーグ

スペインの銀行、約4兆円の資本増強必要=IMF 2012年 06月 9日 13:09 JST ロイター

IMF:スペインの銀行は370億ユーロの追加資本必要 2012/06/09 16:27 JST ブルームバーグ

我が国の“正常”への復帰

かつて、米国のウィルソン大統領(民主党)が第1次大戦に参戦し、国際連盟を設立したが、米国そのものが共和党優位の議会上院の反対に遭い、加盟しなかった。

そして、大統領選で共和党の候補(のちのハーディング大統領)が唱えたスローガンが、理想主義ではなく“正常”への復帰と、他国に関わるのではなく“米国第一”と云うものだった。

我が国も“正常”への復帰に歩みつつある、と思える自民党の法案、民主党の政策(この辺は下記記事にあるようにまだ迷走している面がある)が出てきた。

一体改革採決できなければ 自民幹事長「不信任案」 2012年6月8日 東京新聞

 民主、自民、公明三党は七日午後の幹事長会談で、消費税率引き上げを含む社会保障と税の一体改革関連法案に関する修正協議を始めることで合意した。八日に三党実務者による初会合を開くが、対立点が少なくない。自民党の石原伸晃幹事長は七日夜のBS番組で、二十一日の会期末までに衆院で採決をしない場合、衆院に内閣不信任決議案、参院に野田佳彦首相の問責決議案を提出する意向を示した。

 石原氏は「採決できなければ問責・不信任だ。そうなれば首相は総辞職するのではないか」と述べた。

 幹事長会談では、修正協議は社会保障分野の議論を先行させることで一致。十五日までに三党合意を目指すことも、あらためて確認した。

 修正協議の実務責任者については、社会保障は民主党の細川律夫前厚生労働相、自民党の鴨下一郎元環境相、公明党の石井啓一政調会長、税担当は民主党の藤井裕久税調会長、自民党の町村信孝元官房長官、公明党の斉藤鉄夫幹事長代行がそれぞれ務める。


羽田雄一郎 国土交通相「必要な社会資本整備進める」 2012.6.8 21:01 MSN産経

ダム、道路整備…17事業中止、2千億円節約 2011年度、国の政策評価で 2012.6.8 10:38 MSN産経

原子力規制組織 自公案「3条委」で合意 民主117人は再稼働慎重署名で牽制 2012.6.5 20:21 MSN産経

生活保護制度見直しの原案判明、法改正や保護費見直し打ち出す 2012.6.3 01:37 MSN産経

尖閣保全へ強制取得も 自民が国境離島管理法案まとめる 2012.6.1 19:33 MSN産経

200兆円規模の集中投資 自民が国土強靱化基本法案を了承 2012.6.1 18:04 MSN産経

カジノ導入へ推進法 自民、今国会提出も 2012.5.24 21:44 MSN産経

九州などJR3社、整備新幹線の新規着工に同意 2012.4.27 18:56 MSN産経

未来世紀ではない今世紀のシリアで

中学生の頃だかに読んだ落合信彦氏の『モサド、その真実』の中に、エジプトでスパイ活動していたウォルフガング・ロッツとのインタビューの章があった。

記憶に違いがなければ、同時期にシリアで捕まったエリ・コーエンというスパイは拷問のあげく処刑されて、遺体返還のための捕虜交換までイスラエル側が提示したにも関わらず、シリア側が応じなかった、と言う逸話をロッツ氏が語っていた。

エジプト側はロッツ氏をスパイと信じたくなかったのか、鷹揚だったのか分からないが、後に釈放している。端的にエジプト人とシリア人の国民性の違いを示すエピソードだろう。これでも一時期はアラブ民族主義の名の下に連合国家を形成していたのに、だ。

それからしばらく経ってテリー・ギリアム監督・脚本作品の『未来世紀ブラジル』(1985年)の作中に出てくる拷問を嬉々として行う公務員を観て、なんだかシリアのスパイの一件を連想した。公僕の業務なので、拷問の諸経費は拷問された人の家族に請求される。主人公は、誤認逮捕して拷問のあげく死なせた無実の人の家族に超過経費分を小切手で返しに行く。そんな『未来世紀ブラジル』の理不尽なカフカ的世界は、主人公が同僚による拷問で精神崩壊して、穏やかにアリイ・バロッソ作曲の「ブラジル」を口ずさむところで終わる。

リビアで結局、略式裁判もなくカダフィ大佐が殺されたことも想起すると、シリアではアサド政権であろうが、暫定政権であろうが、双方ともお抱えの拷問職人がいて、別段虐殺を行っていても不思議はないだろうと思えてくる。国民性は体制であろうが反体制であろうが相似する(極左と極右の行き着くところは同じ)ものだ。

シリア大統領「国外が仕掛けた戦争に直面」、ホウラ虐殺を非難 2012年 06月 4日 09:28 JST ロイター

シリア親政権派また虐殺か、人権団体が国連に調査要請 2012年 06月 7日 08:22 JST ロイター

強固なバース党支配は、ある意味でシリア人の政治的知恵の結晶と云える。

シリアの利権分配構造は二層になっている。

第一層は、汎アラブ主義、社会主義、議会制民主主義を標榜するバース党により、内閣、人民議会、司法が組織され西欧的な自由と平等を形成している。

第二層は、ムスリム的共同体を体現するように血族である兄弟・いとこ間を中心に軍幹部、秘密警察、実業界が組織されアラブ的な自由と平等を形成している。

つまるところシリアは、第一層で理想的過ぎて社会の実態に合わない部分を第二層で補完している訳だ。

さらにバッシャール・アサド大統領は、父親から権力を引き継いだ2000年以降、半ば硬直化した利権をバース党やアラウィ派及び血族のうち、特に腐敗している者を粛正、その利権を取り上げて、それ以外の宗派や党派にも再分配した。“ダマスカスの春”と呼ばれた政策の内容はその内実、利権の再分配だった訳だ。

1982年にスンニ派が反乱占拠した都市、ハマの住民を老若男女の別なく殲滅したハーフィズ・アサド前政権の所業は、その時は都合良く忘れられ、国民は喝采を送っていた。

この点、カダフィ大佐に利権分配の采配が集中していたリビア、諸外国から利権を回収してきた歴史を持つエジプト、分配するにはあまりに貧しく各勢力が均衡していたイエメンとは事情が違う。

シリアは宗派の均衡がなく、利権分配制度が属人的でなく、分配できないほど貧しくもなく、諸外国にそれほど利権を押さえられている訳でもない。

シリア内戦の最大の要因は、世界を覆う、特に現在は欧州債務危機によるリセッションのために利権を再分配するだけの原資が増えないことにある。

敵(外国)こそが敵(政権の正統性)を認めうる点でアサド政権の国際的孤立は避けられないにしても、国内事情として、民族ではクルド人、宗派では少数派のアラウィ派、キリスト教徒(正教会、東方典礼カトリック、非カルケドン派)が最悪ジェノサイドを受ける可能性がある。彼らにしてみれば、矛を収める余裕はない、と云える。

シリアとエジプト、それぞれの選択

シリアの暫定政権が停戦合意を破棄した。停戦が持続できていたかどうかの検証も出来ないが、形式は整えねばならぬという訳だ。

シリア反体制派が停戦破棄、アナン氏は米国務長官と会談予定か 2012年 06月 5日 12:13 JST ロイター

そもそも“アラブの春”は、リーマン・ショック以降のドル増刷によって、失業している若年層人口の多いアラブ・中東地域にインフレが発生して、彼らが(職でも利権でも政治的権利でも何でもいいから)“メシのタネ”を寄越せ、と騒ぎ始めたことに端を発した、と筆者は理解している。

すべて米国の深慮遠謀ならば、そもそも“ウォール街を占拠せよ”という運動は防げたのではなかろうか。この運動は“アラブの春”と同じ文脈で捉えられる。

となると陰謀論で片付けるには、あまりに素朴な疑問を抱く。ドル安によって、米国国内に製造業回帰が起きていることは間違いない。通貨安の功罪をアナウンスメントできなかったオバマ政権の能力的限界は、たしかに感じる。前例は小泉政権下の我が国にすでにあるのだから。

つまり、シリアが2000年以降“ダマスカスの春”を行うことの出来た全世界の貿易量の増加(グローバリゼーション)の時期とは逆に、各国の政治経済の混乱と収縮が始まっている。米国の戦略転換の副作用という大迷惑を世界中が被っているに過ぎない。

しかし、この大迷惑なグローバリゼーションの修正は、正常な国民経済への回帰をもたらす可能性もある。そも企業家が新しい製品とサービスをつくり、新しい雇用と富を産み出す。より成功した法人・個人から税金として回収、それぞれ国民各層に(社会保障でも公共事業費でも何でも)利権として再分配するのが政治なのだ。

その政治をなおも歪ませているとしたら、情報を受け取る側の思考の歪みの方が大きい。なぜならすべての人は何らかの既得権益を持ち、少なからず既知の概念に縛られているからだ。すぐに正せるものではない。

一気呵成に行おうとして、利権の生成や再分配に失敗した国が革命や内戦に突入する。もしくは対外債務のデフォルトを起こす。

アラブ・中東地域では、経済的に再分配するだけの富を持ち、政治的に緩衝役としての王や首長を持つ、産油国各国の方が混乱が少なかった。

エジプトなどは観光収入を失っており、革命の副作用がそのまま革命支持の若年層を襲っている。ギリシアも同様の事態に見舞われている。近視眼的に迎合する行為が結果として自らに跳ね返る苦杯を皆味わっている。

ムバラク前大統領に終身刑、不服の市民らは抗議デモ 2012年 06月 3日 11:26 JST ロイター

シリア内戦に今のところ、落としどころはない。一方、エジプトは大統領選が控えている。政権運営能力については保証できるムバラク政権下で首相を務めた候補か、報復心を満足させようとするムスリム同胞団系列の候補を選ぶか。エジプト国民が冷静で中庸な判断が出来るか、問われることになるだろう。

棺桶は用意してやろう、香典は自分持ちならば。

去年の6月2日、野党提出の内閣不信任案は否決に終わった。菅首相(当時)が“適当な時期”での退陣表明を行い、与党非主流派の造反を封じ込めたからだった。

これで鳩山前首相(当時)・小沢氏らの矛先を鈍らせた菅首相(当時)は、退陣の条件として二次補正、赤字国債、再生可能エネルギーの3法案を後出しで掲げて、政権に居坐った。このアクロバティックな政治的行動は、戦前戦後を通じて我が国の民主主義が培ってきた伝統や信義則を粉々にした。

小沢氏は、その後の党首選で自派の推す海江田氏を当選させられなかった。小沢氏とその一派は野田首相と自民・公明の歩み寄りを防げれば、次の政権を担える可能性があるが、彼の政局におけるここ最近の弱さ(もともとそんなに強くはないが)は覆うべくもない。

1990年代以降の我が国の政治は、経世会から逐われてから権力を取り戻そうと足掻く彼の怨念に左右されることが多かった。これが問題なのだ。

国譲りの大国主神、太宰府に左遷された菅原道真公、日本最大の怨霊となった崇徳上皇が例として挙げられるように我が国のまつりごとは、怨霊をいかに鎮めるかにある。

角福戦争も任期わずかで退陣を余儀なくされた両者の怨念のぶつかり合いであったし、小泉政権下の構造改革は角福戦争の最終局面だった。また、小泉政権の誕生に田中真紀子女史が貢献したのも、父を裏切った者たちへの復讐心のなせる業だった。復讐を果たした女史が今身を寄せる陣営は当然のごとく、小沢氏の下だ。

対案丸のみなら応じる 修正協議で谷垣・自民総裁 2012.6.4 15:17 MSN産経

自民、見えぬ解散戦略 修正協議、公明と温度差 2012.6.4 07:03 MSN産経

「採決は無理」崖っぷちでも強気の小沢氏 2012.6.3 22:32 MSN産経

野田首相が、自公案丸呑みで話し合い解散に応じたら、小沢氏は民主党の財布を握ることなく放り出されることになる。筆者も特例公債法案さえ通れば、後はどうとでも出来る気がする。

民主党内動向の鍵は、参議院の民主党議員(特に輿石氏)が握るだろうが、小沢氏に権力復帰の道が閉ざされると、彼は“生き霊”と化すだろう。その場合は色々と厄介なことになる。

昔ならば神社に祀れば良かったのだが、今はそうも行くまい。民主党政権自体、団塊の世代を中心としたお灸層(最大の既得権益層にも関わらず、それを理解もせず破壊しようとする奇特な人種)と呼ばれる人々を巻き込んでの壮大な“位討ち”と思えなくもないが、となると“生き霊”としての小沢氏の処遇がいかにも面倒くさい。いっそのこと選挙管理内閣の首相にでも据えて“上がり”にさせてやりたいくらいだ。彼が満足するかは知れないが。

ともあれ、野田政権の幕引きの筋立てはこんなものでいかがだろうか。

自民・公明は「あなたたち(野田首相たち)の棺桶は用意してやる」と云う。続けて「(政界という現世から去るに当たって)自分の香典は(党の財布から)自腹で切ってくれ」と云う。

野田首相は「お前たち(非主流派の小沢氏とその取り巻き)は野垂れ死んでくれ」と云う。

かくて“民主党解散のための解散”が行われる。

小沢氏は「皇を取って民とし民を皇となさん」と、さらなる暗躍を始め、次の幕が開く。

実にうんざりする次回予告ではないか。

忘れるな、課題は赤字国債だ

野田内閣が、問責決議を受けた2閣僚(田中防衛相と前田国交相)に加えて、脱税疑惑の小川法相と贈収賄と機密漏洩疑惑の鹿野農相を事実上の更迭とする内閣改造を行う。

鹿野農相が絡む中国への農産物輸出利権の構築に関しては、すでに自民党の西田議員より追及を受けており、筒井副大臣、樋口俊一代議士(比例近畿ブロック・ヒグチ産業代表取締役)、樋口代議士の公設秘書・田中公男氏(鳩山元首相の元秘書)、医療法人大坪会理事長(鹿野農相の後援者)、在日中国大使館の李春光1等書記官、森岡洋一郎代議士(埼玉13区・松下政経塾出身)まで関わっているのでは、と取り沙汰されている。

国交相は羽田参院国対委員長、法相は滝副大臣昇格へ 2012.6.3 23:11 MSN産経

 野田佳彦首相(民主党代表)は3日、内閣改造を4日に行うと表明した。参院で問責決議を受けた田中直紀防衛相と前田武志国土交通相ら5閣僚を交代させる。国交相には羽田雄一郎参院国対委員長を起用し、弁護士報酬問題が指摘された小川敏夫法相の後任には滝実(まこと)法務副大臣を昇格させる。

 国民新党代表の自見庄三郎郵政改革・金融担当相は3日午後、首相と電話会談し、退任を申し入れた。後任には同党の松下忠洋復興副大臣の起用が固まった。

 改造ではスパイ疑惑のある中国大使館の元1等書記官との関係が浮上した鹿野道彦農林水産相と筒井信隆農水副大臣も交代する。

 防衛相では小川勝也元防衛副大臣や福山哲郎元官房副長官が浮上している。このほか、小沢グループの三井辨雄(わきお)政調会長代理の起用が取り沙汰されている。参院枠では直嶋正行副代表らの名前が出ている。


さて、内閣改造での新閣僚の身体検査を慎重に行っているかどうか。そもそも利権作りも下手すぎる。

所詮は二線級の人材揃いの民主党の代議士と議員では、出入りする人間の身辺を洗えばまたボロが出てくる。衆院・参院の両予算委員会で何らかの疑惑を追及されて、問責決議によってまた審議が停まるだろう。

しかも、参院国対委員長を大臣にするとか、今まで国会対策のために培った人脈を捨てて一からやり直しとか、常識で考えると無意味すぎる。

ひとつ忘れてはならないのは直近の政治課題とは、むろん消費税増税と社会保障の一体改革でも、定数是正でも、それらを取引材料として解散総選挙するという噂でもない。ましてや円高とデフレ是正でもない。原発再稼働も劣後する。最大の課題は赤字国債だ。昨年の菅政権もこれで事実、頓挫した。マスコミ諸子誰もが分かっているのに触れていない点が気にかかる。

エネルギーと穀物と水の戦いに敗れる国は

丸紅が穀物商社のガビロンを買収した。穀物メジャーに匹敵する規模になる。1980年代中盤に総合商社各社と全農が、米国のサイロや穀物エレベータを一つ一つ買収していたことを考えれば隔世の感がある。

韓国は農水産物流通公社(aT)が、三星・韓進・STXの財閥3社と合弁会社を設立して米国のサイロや穀物エレベータを手に入れようとし始めた。aT社は、我が国には大手量販店向けにキムチ・韓国海苔・パプリカ・紅酢などの販促ブースをつくってプロモーションしている。どちらも端緒に着いたばかりだ。いずれも我が国の取り組みと比べれば30年近く遅れている。

中国は穀物の純輸入国になった。軍事的に米国との対決姿勢を深める一方で、エネルギーと穀物で米国などからの輸入依存を深める矛盾に陥っている。かつてのソ連のように。

ソ連は穀物増産のためにアラル海をこの世から消し去ったが、共産中国もまたダムの無計画な建設や水質汚染で治水に失敗している。

ソ連は原油輸出を穀物輸入の外貨獲得源としたが、共産中国は人件費安に依存した工業品輸出をその外貨獲得源としている。

ソ連は石油ショック後の反動とアフガン侵攻によるサウジの警戒を招き、原油価格の下落によって外貨を得ることができず、そのため穀物を輸入できず行き詰まった。共産中国はリーマン・ショック後の欧米の景気低迷と南シナ海周辺の紛争で米国とその同盟国の警戒を招き、国内の人件費の高騰に見舞われている。

とすれば、行き着く先は自ずと見えて来るではないか。

丸紅やグレンコア、買収で穀物取引を増強-調達先拡大目指す 2012/05/30 12:17 JST ブルームバーグ

5月30日(ブルームバーグ):丸紅による米穀物取引会社ガビロンに対する36億米ドル(約2860億円)規模の買収は、食料需要の増加が世界の供給を圧迫する中、農産物取引会社に対する関心の高まりを浮き彫りにしている。

丸紅は29日、ガビロンを買収すると発表。これにより、世界最大のトウモロコシ生産・輸出国である米国で、丸紅の調達能力が増強される見通しだ。ガビロン買収については、スイスのグレンコア・インターナショナルや米ブンゲ、三井物産、三菱商事などの競合企業が関心を示していた。上場している商品取引会社としては世界最大のグレンコアによるカナダの穀物流通企業バイテラへの61億カナダ・ドル(約4700億円)規模の買収提案は29日の株主投票で承認された。 

投資銀行スティーブンスの農業アナリスト、ファルハ・アスラム氏(ニューヨーク在勤)は「ここ5年間広がっていたトレンドが加速している。調達先や販路を拡大し世界中の市場に食い込むことが狙いだ」と指摘する。

中国など新興国の食料や飼料需要の増加を背景に、農産物取引の業界地図は塗り替えられつつある。中国は2年前、トウモロコシの純輸出国から純輸入国に転じた。トウモロコシの消費に対する在庫率は昨年、38年ぶりの低水準に低下。先物相場は昨年までの10年間に3倍以上に上昇している。グレンコアは3月に、世界の穀物と油糧種子の需要が年間最大3.5%増加するとの見通しを示した。

■供給の逼迫
同時に、一部の取引会社は予期せぬ供給の逼迫(ひっぱく)で不意打ちを食らっている。南米では今年、干ばつの影響で大豆生産が打撃を受け、シカゴの大豆先物相場は年初来で13%上昇した。

運用資産12億米ドルのハーベスト・キャピタル・ストラテジーズのマネジングディレクター、ケリー・ウィースブロック氏(サンフランシスコ在勤)は、経済に対して短期的な懸念が広がっているものの、新興国の人口増と繁栄という長期的なトレンドは継続していると指摘。ブラジルあるいはアルゼンチンの収穫高が不十分でも、調達先を地理的に拡大することにより供給会社は需要に対応しやすくなるとの見方を示す。

穀物処理会社アンダーソンズ(オハイオ州)のハロルド・リード最高執行責任者(COO)は電話インタビューで「北米や南米、ウクライナに拠点があれば、調達先の選択肢を数多く確保できる。各社とも拠点を広げつつある」と述べた。

原題:Marubeni Follows Glencore to Boost Grain Trading:Commodities(抜粋)


焦点:丸紅の米ガビロン買収、アジア勢は一段と苦境に 2012年 06月 1日 12:47 JST ロイター

[シカゴ 31日 ロイター] 丸紅(8002.T: 株価, ニュース, レポート)は、米穀物取引大手のガビロンを総額56億ドルで買収することを決めた。この買収劇で「最大の負け組」となるのは、これまで長らく世界の穀物市場を牛耳ってきたカーギルCARG.ULをはじめとする欧米の4大穀物メジャーではなく、ノーブル・グループ(NOBG.SI: 株価, 企業情報, レポート)や、オラム・インターナショナル(OLAM.SI: 株価, 企業情報, レポート)など北米で穀物倉庫などの資産を持たないアジアの商社だ。

こうしたアジア勢が、爆発的に増加している中国の穀物需要に対応するには、世界最大の穀物生産地である北米での足場確保が急務となる。

米カンザス州立大学国際穀物プログラムの農業担当エコノミスト、ジェイ・オニール氏は、ノーブルやオラムなどアジアの商社にとって、丸紅のガビロン買収は「調達先が1つ減ることを意味する」と述べた。

ノーブルの幹部は3週間ほど前、オニール氏と面会したという。ノーブルはガビロン買収候補と目されたこともあったが、その時点ではガビロン買収を目指さない方針を固めていた。同氏によると、ノーブルの幹部は、現在起きている大規模な業界再編の波に加わる意向を示し「業界内での同社の立場や、有望な投資の可能性」について意見を交わした。

オニール氏によると、丸紅によるガビロン買収や、スイスの穀物商社グレンコアによる60億ドルでのカナダの穀物商社バイテラ買収後は、買収について慎重なムードも広がっている。「企業の幹部らは、やみくもに買収を行うつもりはなく、戦略的に適切で、かつ利益が見込めるものでなければならない、と考えているようだ」(オニール氏)という。

<中国の需要急増を取り込めるかが生き残りの条件>

世界の穀物市場では、中国の需要拡大を背景に価格が上昇。丸紅によるガビロン買収は、競争激化と供給懸念の高まりを如実に示している。

中国は世界最大の大豆の輸入国で、世界で取引される大豆の60%を買っている。来シーズンにはトウモロコシ輸入で世界4位になる公算。

中国の穀物需要が拡大しているのは、食料のセキュリティ(安全保障)に懸念を募らせる中国政府が、穀物の備蓄を増やしているためだ。

北米に実物資産を持っていないアジアの穀物商社は今月、中国の需要拡大に応えるうえで、潜在的なパートナーをまた一つ失った。JA全農が、米最大の農業組合であるCHSと、合弁事業を立ち上げたからだ。

これをきっかけに、未上場の欧州系穀物メジャー、ルイ・ドレイファスが身売りなど何らかの取引を行うのではないかとの観測が広がった。

<アジアに強い丸紅、北米で巨大な集荷力持つガビロン>

丸紅のガビロン買収がアジア勢にとって脅威なのは、ガビロンが米国で3番目に大きい穀物倉庫やインフラのネットワークを持っているため。ガビロンは今後、穀物の多くを新オーナーの丸紅に回す見通しだ。

4大穀物メジャー「ABCD(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM.N: 株価, 企業情報, レポート)、バンジ、カーギル、ルイ・ドレイファス)」にとっても、脅威とならないわけではない。丸紅はもともと世界で強力なプレゼンスを持つが、今回の買収によって、ガビロンの集荷網の要である米中西部からトウモロコシや大豆を集荷する新たな力を手に入れることになる。

米国の輸出入情報データベースPIERSを使ってロイターが分析したところによると、丸紅とガビロンは2011年、合わせて940万トンのトウモロコシ、大豆、小麦を輸出しており、このうちガビロンの輸出分は120万トン程度にすぎない。ADM(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)は1320万トン、カーギルは1500万トンだ。

ワールド・パースペクティブスのブルーメンソール社長兼最高経営責任者(CEO)は「アジアへのアクセスに強い丸紅と、巨大な集荷力を誇るガビロンとは一緒になれば、効率性が一段と高まる」と指摘する。

トレーダーは、丸紅が穀物をオープンマーケットで売るのか、輸出するのかは市場の動向によって決まるため、トレーディングへの影響はほとんどない、とみる。ただし、大量の穀物を一度にまとめて供給できるということは、中国に対してはセールスポイントになるかもしれない。

ハーバード・ビジネス・スクールのレイ・ゴールドバーク名誉教授(農業・経営)は「すべての企業にとって重要な課題は、需給がひっ迫しがちな世界で、どうやって供給を維持するかという点だ」と述べた。

(Karl Plume記者、Tom Polansek記者;翻訳 吉川彩;編集 佐々木美和)


丸紅が米ガビロン買収を発表、穀物貿易世界トップクラスに 2012年 05月 29日 21:39 JST ロイター

[東京 29日 ロイター] 丸紅(8002.T: 株価, ニュース, レポート)は29日、米穀物取引大手のガビロン(ネブラスカ州オマハ)を買収すると正式発表した。全株式の取得金額は約36億ドル(約2880億円)。丸紅にとって過去最大の投資案件となり、買収によって穀物貿易量で約5500万トンと世界トップクラスに躍り出る。

ガビロンに出資している3つの米ファンドからガビロンの全株式を取得する。米国などの独禁法に基づく条件を満たした場合などにより、譲渡完了は今年9月を予定している。ガビロンには20億ドル程度の借入金があり、買収総額は約56億ドルに上る。36億ドルの株式取得資金は、自己資金に一部銀行借り入れにより行う。

丸紅の2012年度見込みの穀物貿易高は約2500万トン。ガビロンは米国内の穀物取扱い高は約3000万トンで、輸出が約800万トンとなっており、買収により丸紅の穀物貿易高は3300万トンとなる。会見した岡田大介常務執行役員は「米カーギル、米ADM(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM.N: 株価, 企業情報, レポート))、米ブンゲ(BG.N: 株価, 企業情報, レポート)といったところは3000万トンから4000万トンの間にいると想像する。我々は4000万トンを目指したい」と語った。

買収による収益への効果は「来期以降はボトムライン(最終利益)で1億ドルをはるかに超える金額で貢献してくれる」(松村之彦常務執行役員)という。

(ロイターニュース、浜田健太郎;編集 田中志保)

*内容を追加して再送します。


〔話題株〕丸紅<8002.T>:ブラジルで穀物を直接調達と報道 2009年 05月 1日 07:37 JST ロイター

 [東京 1日 ロイター] 1日付日経新聞朝刊は、丸紅(8002.T: 株価, ニュース, レポート)がブラジルの穀物最大手、アマーギ(マトグロッソ州)と包括提携し、現地で直接調達した大豆などの穀物を日本や中国に供給すると報道した。港湾など物流設備にも共同投資する。

 同紙によると、現地農家からの大豆調達は2010年に100万トン規模とする予定。農地や港湾などに集荷・貯蔵設備を建設し、アジア向けの輸出拡大に備える。投資額は50─60億円となる見込み。米カーギルなど穀物メジャーに頼らずに、安定して調達・供給できるようにする。

 丸紅の30日終値は前営業日比9円高の356円。

(ロイター日本語ニュース 石渡亜紀子)


夫の遺志継ぎ会長に-「男の世界」で商品取引巨大企業のかじを取る 2012/02/02 13:57 JST ブルームバーグ

2月1日(ブルームバーグ):マルガリータ・ルイ・ドレフュス氏は2010年10月、13歳の双子の息子を学校の休暇中に1週間のブラジル旅行に連れて行った。それは、ビーチで楽しむ休暇ではなかった。

マルガリータ氏と息子たちはつなぎの作業服を着てヘルメットをかぶり、港湾やプランテーション、ジュース製造工場を視察した。これらの施設は自分たちの名字を冠した世界最大の綿花とコメの取引会社ルイ・ドレフュス・ホールディングが保有する。同社について短期集中で学ぶ視察旅行だった。

これは、無頓着な学生だったと自称するマルガリータ氏にとっては珍しい分野だった。学生時代は経済学の学位を取得するため地元のレニングラード・ソビエト貿易研究所に通いながら、モスクワ大学で法律を学び都市の文化も満喫した。ブルームバーグ・マーケッツ誌3月号が報じている。

1988年、チューリヒからロンドンに向かう飛行機の中でマルガリータ氏はロベール・ルイ・ドレフュス氏と出会った。ロベール氏はフランス人で、米ハーバード大学で経営学修士を取得。曾祖父が1851年に創業した大手商品取引会社の代表に就任する前に、2大陸で複数の企業の経営に乗り出そうとしていた。2人は92年に結婚。回路基板の販売担当者として働いていたマルガリータ氏は専業主婦の母親になった。

■白血病の診断
ロベール氏は97年に白血病と診断された。闘病生活は厳しさを増し、事業で妻の手助けを得るようになる。2008年にはルイ・ドレフュスの株式の61%の保有を見込みアキラ・ホールディング財団を創設。99年間にわたって株式の売却を禁止し、妻を家族の受託者に任命。理事会から投票によって締め出されないよう配慮した。ロベール氏は09年7月、63歳でこの世を去った。この時、 売上高で世界3位の農産物商品取引会社であるルイ・ドレフュスの株式の最大の割合を保有する財団を統括する理事3人のうち妻を最強の地位に置いていた。

それ以降、マルガリータ氏はルイ・ドレフュスの広範囲にわたる事業の運営に没頭している。夫の病床での願いに従い、アムステルダムを拠点とするこの非上場企業を維持し、子孫に相続させることが彼女の目標だ。

「彼の子供や孫、ひ孫を守るためだ。それは、この会社を守ることでもある。彼は毎日私にそれが自分の夢だと語っていた」。ジーンズにグレーのブーツ、銀色のジャケットに身を包んだマルガリータ氏はそう話す。

■困難な課題
マルガリータ氏は40代。困難な課題を喜んで受け入れている。男性優位の世界で、職務経験もわずかな女性である彼女が影響力のある家族経営の商品取引複合企業のかじを取ることを目指している。

農産物市場について研究しているパリドーフィーヌ大学のフィリップ・シャルマン教授(経済学)は「一般的に、ボスはトレーダーの経験者である必要がある」と指摘した上で、マルガリータ氏を評価している。

「彼女はピンナップ写真に写っているような金髪の妻のイメー ジではない。裕福な夫の遺産で生計を立てるだけの女性だと想像していたかもしれないが、そうではない」と語る。

それどころか、マルガリータ氏は権力基盤を固めている。同氏はルイ・ドレフュスのジャック・ベイラ会長兼最高経営責任者(CEO)とアキラの理事の一人、エリック・マリス氏に利益相反行為があったと主張した。これを受け、アキラの理事3人のうちの2人だった両氏が10年6月に退任。マルガリータ氏はベイラ氏がルイ・ドレフュスの子会社の株式を保有していたこと、マリス氏が投資バンカーの職にあることを利益相反の理由として挙げた。マルガリータ氏は11年3月にルイ・ドレフュスの会長を引き継いだ。

ベイラ氏は11年6月にルイ・ドレフュスを退社した。同氏とマリス氏はこの記事に関してコメントを控えた。

■「男の世界」
マルガリータ氏はジュネーブの空港にあるルイ・ドレフュスの商品取引事業を取り扱うオフィスに座り、ベイラ氏について、ロベール氏の死後すぐに同氏の願いに沿わないことを始めたと振り返った。

ロベール氏がマルガリータ氏に対し、死後少なくとも1年間は株式上場を検討しないよう話していたにもかかわらず、ベイラ氏は上場を推し進めようとした。ベイラ氏はさらにマルガリータ氏に相談することなくシンガポールの競合企業オーラム・インターナショナルと合併に向けた予備交渉を始めたという。ベイラ氏とマリス氏は10年に開かれたアキラの会合にマルガリータ氏がビジネスアドバイザーを連れてくることさえも拒んだ。

「男の世界であり、ほとんどの場合、男性は女性の話に真剣に耳を傾けようとしない」とマルガリータ氏は語る。
現在、マルガリータ氏は世界の4大農産物取引企業のうちの1つを率いる。4社とは、米アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)、ブンゲ、カーギル、そしてルイ・ドレフュスだ。これら4社は頭文字を取って「ABCD」と呼ばれる。国連食糧農業機関(FAO)によると、ルイ・ドレフュスは他の3社と共に世界の食糧取引の主要企業に数えられる。

そう、ウォンは何度でも喰われるのさ

リーマン・ショック、PIIGS危機、そして欧州債務危機の再燃と、流動性危機が生じるたびに韓国ウォンの乱高下が起きる。今回は折角インフレを沈静化させた人民元も随伴している。

通貨安の状態で資本財と基幹部品並びにエネルギーと穀物の輸入をして、製品・サービスを輸出をしなければならない。この条件は中韓ともに同じだ。

韓国は、4月の経常収支黒字が前月比半減したとの暫定値を発表してきた。今後は、韓国が経常収支の黒字を継続できるかに注目したい。彼らの経常収支の黒字は貿易収支の黒字とほぼ均衡している。

欧州債務危機、なかんずくPIIGS危機の本質は“経常収支の危機”だった。従ってPIIGS各国は、経常収支の赤字を資本収支の黒字で均衡させなければならなかった。資本が流出するならば、輸出で稼がなければならないからだ。

しかし、ユーロ安になっても同じ通貨の独仏に輸出競争力で太刀打ちできないPIIGS各国と比べて、資本財と基幹部品を我が国から輸入しても円独歩高なら、ウォン安と人民元安の中韓は太刀打ちできるかと思いきや、エネルギーと穀物が高騰しているさなか、利幅が減っていく。中韓とも人件費と社会保障費をどうするかは興味深い。

アジアマネー変調、中韓通貨も下落で円シフト進む 2012/5/28 7:00 日経新聞

 アジアでは、リスク回避志向が強まっている投機的資金の流出で、円を除くアジア通貨が下落基調にある。ウォン安に慌てた韓国中央銀行は先々週末以降、断続的に介入しているが下落は止まらない。当局の管理通貨の様相の強い中国人民元まで下げ始めた。欧州問題の深刻化がアジアマネーの変調を生み、待機資金化して、日本の短期債などへのシフトが進んでいる。

 韓国は5月初め以降の急激なウォン安に歯止めをかけようとウォン買い支えの為替介入を実施。朴宰完企画・財政相は「基本は経済ファンダメンタルに任せるが投機的な動きを抑えたい」と介入したことを明らかにした。韓国メディアなどによると、1ドル=1170ウォン割れの水準でウォン買い・ドル売りを繰り返しており、すでに15億ドルはドルを売ったもよう。しかし、先週末にかけ一時1185ウォンを付け、歯止めはかけきれなかった。

 輸出主導経済の韓国は2008年のリーマン・ショック以来、ウォン安を容認して製造業の競争力強化を図ってきた。通貨安政策の修正ともとれる今回の為替介入は、緊急事態だ。一歩間違えば市場の不安をあおりかねない介入公表にまで踏み切るのは、昨年11月の欧州危機時の悪夢がよみがえっているからだろう。

 国内主要銀行の規模が小さく、外貨確保の力が弱い韓国では、昨年の欧州危機の際には欧州銀行の米ドル供給力が細るにつれて、ドル不足が顕在化しかけた。1997年のアジア通貨危機やリーマン・ショック直後に起こった市場マヒが再来しかけたわけだ。

 もちろん、景気減速感が強まる中でインフレ圧力も高まっており、輸入インフレにつながりかねない通貨安を警戒している面もある。緊急時に米ドルの融通を受ける中銀間のスワップ協定を日本、中国と結んでいるほか、外貨準備も史上最高水準と潤沢で、昨年のドル不足に陥りかけた際とは環境は違う。

 しかし、介入に先立って当局は民間銀行に対して保有外貨を手厚くし最低3カ月分は手当てするよう「指導」するなど、ドル不足への警戒感が非常に強いのは明らか。今回の介入も、ウォン安に表れているキャピタル・フライト(資金流出)を芽のうちに摘んでおきたいとの思いが濃厚だ。財政相は非常事態措置(コンテンジェンシープラン)を準備していることも明らかにした。日本のすぐ隣では欧州問題への「臨戦態勢」が組まれている。

 中国人民元は、長らく続いていたボックス圏(1ドル=6.290~6.315元)が崩れた。5月14日以降はボックス圏外に下落。欧州問題をきっかけとする資金シフトによる下落圧力を当局が放置し、「元安政策」に転じたのではないかとの観測が広がっている。

 5月10日公表の貨幣政策執行報告で「為替介入は頻度を減らす」と説明したことも、こうした観測の材料にされている。政策転換説の裏には中国経済の急速な減速がある。インフレ圧力が強く、利下げがしづらいなか、中国政府がリーマン・ショック後にもとらなかった元安を景気対策に仕立てようとしているのでは、との見方だ。

 東南アジア諸国に、オーストラリア、インドなど、その他のアジア通貨もほぼ一様に下落基調だ。対外債権国で経常収支も黒字の台湾ドルだけは底堅く推移しているが、アジア通貨は欧州危機の影響を強く受け、ヘッジファンドの売りが始まっている。安全志向の資金は米ドルと円に向かい、「円では半年から1年の短期国債に流入している」(ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの村田雅志シニア通貨ストラテジスト)。実際、7~10年国債利回りがジワリと上がる中、短期債利回りはさらに低下している。

 アジア通貨下落の背景にはアジア各国の景気減速もあって単純ではない。だが、足元の下落が欧州問題による投資家たちのリスク回避行動であるのは間違いない。

 23日深夜にまで及んだ非公式な欧州首脳会議の後に、欧州全域での預金保証制度の検討が表面化するなど、欧州金融システムへの抜本対策が打ち出されるとの見方から、24日の欧米株価は反発した。スペイン主要銀傘下の英国金融機関からまとまった預金が引き出されたとの報道が出るなど欧州情勢は1997年の山一証券倒産後の日本の状況に似てきており、早晩、包括的な対応策が打ち出されないでは済まない状況にはある。欧州情勢がリバーシのように反転する可能性も捨てきれない。

 24日の欧州株価の反発にもかかわらず、先週末の日経平均株価は前の週末終値より低い8580円で取引を終えた。これで8週連続で前週終値を下回る軟調相場が続いたことになる。

 介入に踏み切った韓国財政相は「欧州情勢は8月までは落ち着かない」と見通しを述べている。少なくとも6月17日のギリシャ総選挙をまたいで6月28日の欧州首脳会議まで欧州問題は行ったり来たりの展開となるだろう。日本の企業収益は堅調だが、金融危機再来なら吹き飛んでしまいかねないだけに、株の軟調相場を反転させるだけの材料はなかなか見あたらない。


4月の韓国経常黒字は16.2億ドル、前月からほぼ半減=中銀 2012年 05月 30日 10:22 JST ロイター

[ソウル 30日 ロイター] 韓国銀行(中央銀行)が30日発表した4月の経常収支(季節調整済み、暫定値)は、16億2000億ドルの黒字となった。黒字幅は前月の31億2000万ドル(改定値)からほぼ半減した。

4月の輸出は、前月の448億7000万ドルから2%増の457億8000万ドル、輸入は同424億2000万ドルから5%増の448億1000万ドルとなった。

4月の貿易黒字(季節調整済み)は9億7040万ドルで、前月の24億6000万ドルから大幅に減少したほか、1月以来最低となった。

資本・金融収支は、季節調整前で2010万ドルの流入超、前月は18億6000万ドル(改定値)の流出超だった。

ふたりのアップルCEOに見る資本主義精神の発露

アップルのクックCEOが配当収入の受け取りを辞退した。アップルの前CEOスティーブ・ジョブズも報酬1ドルだった。これらをあざとい売名行為と受け取るかは各人の自由だが、クックCEOの他の発言「米国内への生産回帰を望む」「テレビ技術への関心がある」などから考えるに、アップルのCEOには素朴かつ健全な資本主義における企業家精神が発露していると見て良いだろう。

さらなる利潤を追求するために現在の報酬や配当を捨てて、禁欲的に労働を尊び、成長への投資を優先させるのは健全な企業家精神である。また既存概念に囚われず、常に“時間は貨幣である”ことを意識して、停滞を好まず新たな製品・サービスを提供しようとし、その際の優勝劣敗を受け入れる合目的姿勢も企業家精神の発露である。

米国において新自由主義偏重と投資銀行優遇の経済政策が浸食しているとは言え、マックス・ウェーバーが近代資本主義の発生を研究した際に見出した、プロテスタンティズムの生んだ資本主義の精神が、未だ宗教とともに健在であるところに米国の真の強靱さがある(ただし、この宗教に由来する強靱さが我が国のポストモダンとの乖離を生んでいる)。この点においては、幕末維新の下級武士の倫理観を基礎として近代資本主義を始めた我が国ですら米国よりもやや劣る。

況んやかつてのソ連は、技術や資本を導入して米国に対抗するだけの経済力を一時は持っても最後は崩壊した。

また現在の共産中国が、いかに表面上は資本主義経済を導入しても、最初に新しく優れた製品・サービスを提供した者が正当な利潤を受け取ることが是とされ、さらにその利潤を蕩尽せず禁欲的な労働と投資を合目的な行動として続けていく精神そのものが理解・体得・実践できない。

その結果、非効率かつ非合法な手段で利得を得る者が淘汰されないことを是としてしまう彼らの社会は、イノベーティブな経済構造へと移行できない将来が予見される。

かつ製品・サービスのイノベーションによって利潤を得た者が疎まれ、迫害される社会では、彼らの生命と財産の自由も、その自由を概念的に保つ言論と信教の自由も、それらを制度として守る前提にある集会と結社の自由も保証されない。つまり民主主義の発生と形態も資本主義精神を持った国よりも限定的にならざるを得ない。

もちろん、実直にその精神を受容できるかでその将来は変わる。それが現在の台湾と韓国の差に表れつつある。

アップル米国内生産拡大も クックCEO、iPhone組み立て視野に 2012.5.31 05:00 SankeiBiz

米アップルのクック最高経営責任者(CEO)は、29日にカリフォルニア州で開かれたD10コンファレンスで、同社製品が将来、米国内でより多く生産される可能性があるとの見通しを示した。

クックCEOは、スマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」がいつの日か米国で組み立てられることもあり得ると語った。

アップル製品の生産と組み立ての大部分はアジアの工場が担っており、労働者の処遇をめぐってこれらの工場は批判を受けている。クックCEOは供給業者の責任や環境維持の面で透明性向上に取り組んでいると述べた。ただ、これらの分野で開示を拡大しても、開発中の製品については秘密にする努力を重ねると付け加えた。

同CEOはまた、テレビ市場での計画に関する質問に対し、アップルが「熱心に取り組んでいる分野」だと答えた。

アップルは6月11日から、毎年恒例の技術者向け会議「世界開発者会議(WWDC)」をサンフランシスコで開催する。同社はここでノートパソコン(PC)「Mac(マック)」の新機種を発表するとみられる。また、アイフォーンやタブレット型端末「iPad(アイパッド)」向けの基本ソフト(OS)の新バージョンも披露されると目されている。

米投資銀行パイパー・ジャフリーのアナリスト、ジーン・ミュンスター氏によると、アイフォーンの新型は10月までに発表される可能性があるとしている。(ブルームバーグ Douglas MacMillan)


UPDATE1: テレビ技術に「強い関心」=米アップルCEO 2012年 05月 30日 16:35 JST ロイター

[ランチョパロスベルデス(米カリフォルニア州) 29日 ロイター] 米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)のティム・クック最高経営責任者(CEO)は、テレビ技術に「強い関心」があるとしながらも、事業は段階的に進める考えを示した。

オール・シングズ・デジタル主催の会合で述べた。

業界関係者の間では、アップルが今年後半から来年にかけて新型テレビ「iTV」を発表するのではないかとの観測が浮上している。

同CEOは新型テレビについて直接コメントを避けたものの、同社の既存のセットトップボックス製品について「われわれわにとって強い関心がある分野だ」と指摘。「このラインを辿っていき、どこにつながるか見極めたい」と述べた。

「アップルはテレビを発売するのか」との質問には答えなかった。 

同社は現在、ネットフリックスなどの動画ストリーミングサービスを利用できるセットトップボックス「アップルTV」(99ドル)を販売している。クック氏はこれまでアップルTVについて「会社の趣味のようなもの」との見方を示していた。
(後段略)


製造拠点が米国内に移ることを希望=米アップルCEO 2012年 05月 30日 13:14 JST ロイター

[ランチョパロスベルデス(米カリフォルニア州) 29日 ロイター] 米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)のティム・クック最高経営責任者(CEO)は、自社製品の製造が中国などのアジア諸国から米国内に移ることを願っている、と語った。

クックCEOは、ハイテクとメディア関連企業向けの会合で米国の製造業について、熟練者の減少などで厳しい状況にあるが、この問題に取り組んでいるとし「米国でも、国内市場向けだけでなく、輸出向けのために行えることがある」と述べた。

さらに「部品組み立てを米国内でできるだろうか。いつかまたできるようになることを望んでいる」と語った。

アップル製品の最終組み立ては、台湾や中国など、全てアジア諸国で行われている。ただ、同CEOは、「iPhone」や「iPad」の主要マイクロチップなど、一部の部品製造は米国内で行われている、と語った。


りんごマークに囲まれて アップルの姿知る下町企業 2012.5.29 08:13 MSN産経

(前段略)
同社が1月に初めて公表した昨年の部品調達や生産委託先156社のうち32社が日本企業だった。ソニー、パナソニック、東芝、日本電気…。その一社のシャープは3月、アップル製品の受託生産で急成長した台湾企業が筆頭株主となった。

プラットフォーマーが市場を支配する現在、わが国を代表する総合電機メーカーがある意味で、彼らの下請け、孫請けに成り下がりつつある現実がある。

32社の中には小さくとも高い技術を持つ会社もあった。東京都荒川区の下町、JR三河島駅の目の前にある電子部品メーカー「島野製作所」。半導体のCPU(中央演算処理装置)の検査用ピンを量産し、世界最大手の米インテルへ供給する日米3社の1社だが、アップルとの取引はこれまで一切明かされず、公表後も同じ名前の釣り具メーカーと間違われたほどだった。

同社は「1月に公表されたときは、東京駅でアップルの幹部数人と新製品の話をしていて、3時間前に突然知らされた」という。

同社はピンの製造技術をベースに7年ほど前から、特殊な電子部品をアップルと共同開発した。アイフォーンをはじめ大半のアップル製品に使われ、「われわれの部品がなければ、アップルの製品は動かない」。

現在はアップルの新製品を量産している。同社は「日本の技術力はやはり誇れるものだが、彼らと話していると、アイデアやビジョンの面で目標としているもの、考えていることが全く異なる。そこから差がつくのではないか」と話す。


米アップルのクックCEO、配当収入の受け取りを辞退 2012年 05月 25日 14:24 JST ロイター

[サンフランシスコ 24日 ロイター] 米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)が米証券取引委員会(SEC)に提出した書類によると、同社のティム・クック最高経営責任者(CEO)は、自身が保有するアップル株の配当収入の受け取りを辞退した。

クックCEOの保有株式数は100万株以上で、配当利益は約7500万ドルになるが、SEC提出書類によると同CEOは、社員が保有する制限付き株式で配当を受け取れるプログラムの対象外になることを申し出た。

同CEOの決定についてアップルはコメントを拒否した。

同CEOは今後10年で売却する権利を獲得する制限付き株式112万5000株を保有している。


焦点:米政権の製造業再生策、半導体の海外移転を阻止できるか 2012年 05月 8日 18:30 JST ロイター

米アップルが「スマートテレビ」で映画配信か、大手スタジオの合弁と交渉 2012年 04月 28日 09:15 JST ロイター

[ロサンゼルス 27日 ロイター] 米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)は、待望の「スマートテレビ」などへの映画配信に向け、大手映画スタジオ3社が設立したEPIXと今年に入り交渉を開始した。関係筋2人がロイターに対し明らかにした。

EPIXは、ライオンズ・ゲート・エンターテインメント(LGF.N: 株価, 企業情報, レポート)、MGM、バイアコム(VIAB.O: 株価, 企業情報, レポート)傘下のパラマウント・ピクチャーズが3年前に共同で設立した。

関係筋1人によると、EPIXが所有する映画をアップルが現在販売しているセットトップボックス「アップルTV」や今後発売する製品向けに配信することが協議されている。

アップルをめぐっては、さらなる成長ビジネスを求め、年内もしくは2013年初めにスマートトテレビを発売するとの見方が大勢だ。ただ過去1年は、配信コンテンツとしての人気ハリウッド映画の確保に苦戦している。

関係筋によると、交渉は初期段階にあり、合意間近の状況には至っていない。

またEPIXは2010年、オンラインDVDレンタルのネットフリックス(NFLX.O: 株価, 企業情報, レポート)との間で、ネットフリックスが年間2億ドルを支払う代わりにEPIXの映画を配信する権利を付与する契約を結んでおり、これがアップルとの交渉を複雑にする可能性がある。

この契約により、ネットフリックスは9月まで、EPIXの映画を独占的に配信する権利を有している。

アップルは「憶測」としてコメントを拒否。ネットフリックス、EPIXの広報担当者はともにコメントを控えた。

プロフィール

vanshoo

Author:vanshoo
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。