スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

“対中封じ込め”経済と外交から軍事へ

経済面における対中封じ込めである“自由と繁栄の弧”、外交面での対中封じ込め“安倍ドクトリン”に続いて、軍事面での対中封じ込めを達成するための日米同盟、日印同盟、日豪同盟に実効性を与えるための集団的自衛権の容認と国防軍への移行に向けて、東南アジア諸国からの異論なしの賛意が得られた。

外交面での賛意がある以上、内政面では憲法解釈の変更に拠る集団的自衛権の容認、そして憲法改正要件の緩和、憲法第9条の改正へ、と道筋はより明快になった。

安倍首相、東南ア歴訪時に国防軍保持を説明 ユドヨノ大統領賛意 2013.1.30 07:00 MSN産経

 安倍晋三首相が今月の東南アジア歴訪でインドネシアのユドヨノ大統領と会談した際、任期中に集団的自衛権の行使を可能にするとともに、憲法改正で「国防軍」の保持を目指す考えを伝えていたことが29日、分かった。首相は中国の台頭を念頭に、アジア太平洋地域の安全保障環境を向上させる狙いを説明し、大統領は期待を示したという。

 政府筋によると、首相は18日にジャカルタで大統領と会談した席上、「憲法を改正し、国防軍を保持することはアジアの平和と安定につながる」との考えを伝えた。大統領に異論はなく、「完全に合理的な考えだ。防衛力を持った日本は地域の安定にプラスになる」と賛意を表明した。

 ただ、国防軍の保持には、戦力不保持を定めた憲法の改正が必要になる。衆院で与党は憲法改正に必要な3分の2以上の議席を確保しているが、参院では野党が多数を占めており、夏の参院選後まで具体的な動きは取れない状況にある。

 一方で、国防費削減による米軍のプレゼンスの低下をにらみ、アジア太平洋地域では中国が海洋進出を活発化させている。中国の動きを封じ込めることが日本と東南アジアの共通課題で、首相の発言には、事前に国際社会の理解を得る狙いがあったとみられる。

 首相は東南アジア歴訪で、ベトナムのグエン・タン・ズン、タイのインラック両首相にも集団的自衛権行使を容認する考えを伝えたが、両首脳からも異論は出なかった。
                   ◇
【用語解説】国防軍
 自民党が昨年4月にまとめた憲法改正草案で、首相を最高指揮官とする「国防軍」の保持を明記した。現憲法には自衛隊の記述がないが、改正草案は自衛隊を明確に「軍」と位置付け、名称を「国防軍」に改める。改正草案は自民党の衆院選政権公約にも盛り込まれた。


グローバリズムとは、経済的には冷戦終結後の中国を舞台にした日米資本主義の決戦だった。米国は“消費する帝国”として君臨しつつ、繁栄を謳歌した。日本は迂回貿易をしつつ、円キャリートレードで世界中にバブルをまき起こし崩壊させた。日米の痛み分けで漁夫の利を中共が得たように思われるが、既にバブル崩壊が進んでいる彼らは次の確たる一手が見出せていない。

オフショアとアウトソーシングはリショアリングと内製化へと逆回転を始めている。現在の中共の繁栄は、その日米資本主義の決戦における両者の廉価な労働力の供給源として見出されたからに他ならない以上、反動が中共の政治外交及び軍事的圧力へと変化する。

この場合、グローバリズムからナショナリズムの反作用として戦争が起きるのだ。つまり、中共がその過剰供給力を軍備へと蕩尽させることによって。もちろん米国の1950年代の繁栄の源は、大恐慌からつづいた過剰供給力の問題を戦争によってフル回転させ、かつ日独の供給力を奪い去ったことでもたらされた。支那大陸が内戦と外征で同様の惨状になったとしても米国の不利益にならないことは確かだ。そして、日本は直接の矢面に立たされる。

対中封じ込めとナショナリズム(国内への産業回帰)が連動していた、と分かるのかもしれないが、それを判別するのは時期尚早かと、去年の10月の時点(民主党・野田政権)では思っていたが、どうやら日米両国にとってこれらは連動した動き、と最早見て良いだろう。
スポンサーサイト

世界最古の銀行が選挙の行方を決める

イタリアの二大政党は、中道左派~中道穏健派~中道右派を標榜しながら、ファシズムから新自由主義者までを包含している。一時は、北イタリア分離独立を掲げる北部同盟も中道右派に属していた。

ベルルスコーニ氏のムッソリーニ擁護発言は彼の属する中道右派の支持率低下につながらない一方、中道左派が政治的結びつきを持っているとされる1472年創業のモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行(現存する中で世界最古の銀行)の救済問題は本命視されているベルサニ氏の支持率低下につながっている。

また中道穏健派の現首相モンティ氏、そしてECBのドラギ総裁(前イタリア中銀総裁)ともにこの銀行に対する監督責任を問われかねない。

救済問題で世論が紛糾すると、かつて我が国が住専や朝銀信組、三洋証券と山一證券に拓銀、日債銀、長銀が潰れた頃の感覚に近い政治状況(“なぜ、税金で銀行を救済しなければならないか、を国民に説明しなければならない”)に陥っていくかもしれない。

〔情報BOX〕2月のイタリア総選挙、主な争点と各勢力の政策 2013年 01月 22日 15:50 JST ロイター

[ローマ 21日 ロイター] イタリアでは来月24─25日に、モンティ政権の後継体制を決める総選挙が実施される。

 世論調査では、ベルサニ氏率いる中道左派がリードしており、ベルルスコーニ氏率いる中道右派、モンティ氏率いる中道穏健派が続いている。

 基本路線として、モンティ氏は財政規律の強化や規制緩和を提言。ベルサニ氏は歳出の余地を拡大し、緊縮策による労働者への負担の軽減を要求。ベルルスコーニ氏は大型減税と国有資産売却を約束している。

 ベルサニ氏は、世論調査のリードを維持するため、低リスクの戦略に固執しているようにみえる。

 同氏の民主党(PD)は経済自由主義派やケインズ派を抱えており、党首が強固なスタンスをとれば、内紛を助長するリスクがある。

 モンティ氏は経済の自由主義化を進め、労働市場を改革するために世論の支持を得たいと考えている。首相在任中には、議会に改革の進展を阻まれていた。

 ベルルスコーニ氏は、今のところ、最も詳細な政策プランと最も野心的な債務削減目標を示している。この中で同氏は、減税と歳出削減を約束している。

 選挙キャンペーンをめぐる各勢力の政策ポジションは以下の通り。 

<財政政策>
 ベルサニ氏は、モンティ氏が目指す財政健全化を一方的に変更することはないが、一部の公共投資を財政赤字の計算から除外するようユーロ圏他国に求める方針。赤字削減には景気刺激が最善策と主張。国有資産売却益は景気浮揚のために使われるべき、との考えを示している。

 雇用や投資、研究や教育といった分野へ注力することなく財政健全化を目指す策に批判的。

 ベルルスコーニ氏は財政均衡化を目指しているが、ベルサニ氏同様、公共投資を財政赤字として認識すべきでないと主張。国有企業や不動産の売却により財政赤字を毎年5%ポイント削減することが可能との考えを示している。緊縮財政のみに焦点を当てる欧州連合(EU)主導の財政政策は終わらせるべきとの考えを示している。

 モンティ氏は、ベルサニ氏とベルルスコーニ氏よりも徹底した緊縮財政を主張するが、公共投資の解釈でEUに一定の柔軟性を求めている。資産売却による財政赤字の削減率は、毎年1%ポイントにとどまると指摘する。 

<税制政策>
 ベルサニ氏は、公約に掲げることは避けているものの、企業・労働者の給与税減税を目指すとともに、「富裕層」の増税を実施する方針を示している。初回住宅購入の際に課せられる不動産税(IMU)に関しては、小規模住宅を対象外とし、大きな住宅に対しては増税する方針。

 ベルルスコーニ氏は、IMUを直ちに廃止し、7月に実施される予定の付加価値税(VAT)の引き上げを撤回するほか、全般的な税負担を年間1%ポイント軽減する方針。また、5年間にわたって段階的に法人向け州事業税(IRAP)を廃止し、企業利益が再投資される場合、法人利潤税も撤廃する。

 モンティ氏は、慎重でベルサニ氏と似た政策を掲げている。財政赤字が引き続き抑制されれば、次期政権は給与税や法人税の引き下げが可能との見解を持つ。一方、低所得層や中間層に影響を与えない富裕層や消費に対する増税は必要と指摘している。
 
<雇用対策>
 ベルサニ氏は、一時雇用を減らし、職場での被雇用者の権限を強化するほか、特に南部で、女性を採用する企業への減税措置を実施するとともに、女性の雇用促進に向けて保育園の数を増やす方針。

 ベルルスコーニ氏は、若者の新規採用における給与税の支払いを5年間免除する。また、企業のために官僚主義を改めるほか、現在の政府補助金制度の代わりに給与税と法人税の引き下げを実施する意向。

 モンティ氏は、研修・職業訓練制度の役割を強化し、海外投資の促進に向け労働法を大幅に簡素化する方針。正規雇用者の保護緩和と一時雇用者の権限拡大に向け、さらなる措置を講じるほか、若者や女性、55歳以上の人を雇用する企業への減税も実施する。


ベルルスコーニ氏がムソリーニ擁護、中道左派から批判の声 2013年 01月 28日 15:47 JST ロイター

伊モンテ・デイ・パスキ、新たな投資家を模索 2013年 01月 28日 16:01 JST ロイター

焦点:モンテ・パスキ不祥事、問われるドラギECB総裁の対応 2013年 01月 29日 14:06 JST ロイター

ベルルスコーニ氏の支持率上昇-銀行不祥事で対立候補を批判 2013/01/29 23:38 JST ブルームバーグ

モンテ・パスキの経営は健全、徹底した監督を継続-伊財務相 2013/01/30 09:42 JST ブルームバーグ

原理主義が法治と民主主義と資本主義を生んだ

繰り返すまでもないが“対テロ戦争”の主導権はリビア内戦への軍事介入を境にして、米国からフランスに移行した。フランスが主導している北部マリへの軍事介入の直接要因もまた、リビア内戦にある。一方の米国は“対テロ戦争”よりも“対中封じ込め”へと軸足を移している。ただし、“対テロ戦争”と“対中封じ込め”は自由と民主主義、法治の確立という観点では同じ政治的文脈に立つ。

英政府「ソマリアで外国人に脅威」、自国民に避難勧告 2013年 01月 28日 17:08 JST ロイター

焦点:伏線は仏機ハイジャック、アルジェリア軽視も人質事件の背景に 2013年 01月 25日 15:25 JST ロイター

英独蘭がベンガジの自国民に避難勧告、「差し迫った脅威」 2013年 01月 25日 10:22 JST ロイター

英国が北アフリカでテロ対策支援強化へ、軍投入は否定 2013年 01月 22日 06:19 JST ロイター

ちなみに、民主主義擁護の文脈を軽視する反米主義者は、あまりの米国憎しに倒錯して、アラブ民族主義の独裁政権を支持する、という致命的な選択肢の隘路に迷い込んでいた。

反米主義者が軽視する民主主義擁護について、さらに踏み込むと、イスラム原理主義そのものはテロリストの母体となる一方でイスラム的な民主主義の母体にもなりうる点に留意しなければならない。欧州の宗教改革以降の歴史を概観すれば理解できることだ。

つまり、社会主義に親和性の高いアラブ民族主義を基盤とするアルジェリア政府は、短期的には内国治安を守るためにイスラム原理主義のテロリストを倒すのを許されると同時に、中長期的にはイスラム原理主義の穏健派に政権を譲るか、革命によって倒されるかのジレンマを抱えている。

いかなる全体主義(共産主義にせよ国家社会主義にせよ)も宗教含む思想全般を抑圧することで、その思想がコペルニクス的転回を遂げる可能性を摘み取ってしまうのは避けるべきだろう。なぜならば例外なく、その国やその文明における宗教こそが、その国やその文明における法治と民主主義と資本主義の母体となるからだ。そして、それらを生む過程でその宗教は苗床として食い破られ、形骸にされたとき、ついに神の律法を人の法律にした近代化が達成される。

つまり、近代化とは神殺しの大罪を伴う。神殺しなくして、人間の意志を頂点に置く近代は訪れない。

近代化による諸問題を解決するために、人間を神の位置にまで引き揚げようとした共産主義と全体主義が登場し(そのイデオローグの名の下に、神の名の下に行われた以上の殺戮を行った)ことを踏まえると、資本主義を経ないで共産主義に到る、また民主主義を経ないで全体主義に到るのは、おおよそ危険きわまりない。

マルクスが想定していたのは資本主義が爛熟しあとの共産主義であった。実情に合わない時流に飛びつく形(イデオロギーもまた宗教であることを忘れて)の受容は、その国の社会構造をいびつにするだけに終わる。

民族主義の高揚も、独立の達成も、宗教の排除も目的である近代化への道に到るための手段だったはずだ。ところが結果はどうだろう。現実には目的と手段を取り違えたアラブ・中東地域は、未だ完全には近代化していないのだ。これは支那にも云えるだろう。

この点、半ばポストモダンに踏み込んでいる我が国とは、もはや懸隔の差があることを憶えておかないと、さらに我々が見る彼らの姿は理解の及ばない者たちになってしまう。

ダボス会議、最大の敗者は韓国

我が国にしてみれば、今回の円安はリーマン・ショック以降、各国が量的緩和を行ったために相対的に円が独歩高となったことの修正局面に過ぎない。

しかも、第一の目的はデフレ脱却であって、円安はそれに準じたものに過ぎない。もちろんこれが期末の企業決算の好材料となるのは間違いない。決算発表を市場は好材料と捉え、好循環につながるだろう。

他方、ドイツや韓国など通貨安によって自国経済が恩恵を被ってきた国々にしてみれば、安倍政権下の量的緩和は脅威となる。特に韓国は為替の動きから、現時点でも当局が為替介入を行っていると思われる。

韓国は“通貨戦争”を演出させて、各国及び国際機関の批難を我が国に非難を集中させる一方で、自らは介入の実効性を高めたかったようだが、失敗に終わったようだ。今回のダボス会議の敗者は韓国だろう。

ロイター電によれば、IMFのラガルド専務理事は、我が国に対して中長期的な財政再建を求めるに留めた。これは“アベノミクス”の方針と変わることがない。また、カナダ中銀のカーニー総裁は、一方的な為替介入ではないと述べた。

ちなみにカーニー総裁は今年、7月からイングランド銀行総裁になる。旧植民地・英連邦の人材は徴発するが如き、まさに英国の面目躍如といったところだ。

安倍首相:日銀の独立性、いささかも揺るがず-ダボス会議に中継参加 2013/01/26 21:00 JST ブルームバーグ

甘利経済再生相、安倍政権の政策は円安誘導との見方否定 2013年 01月 28日 07:54 JST ロイター

(前段略)
<IMFは直接的な批判避ける>
国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は、日本に対する直接的な批判は避けたが、債務削減に向けた中期計画をまとめるよう求めた。

ラガルド専務理事は「日本は非常に重大な決断を下した。われわれは強い関心を持って見ている。そうした政策と合わせて、債務をどのようにして削減していくのか、中期的な計画も必要だ」との見解を示した。

カナダ中銀のカーニー総裁は、日本の政策について、一方的な為替介入に否定的な主要7カ国(G7)の立場には反していない、と述べた。

一方、匿名の欧州中央銀行(ECB)関係者は、ECBは通貨安競争を誘発しかねない措置を「あまり歓迎しない」と表明。来月のG20財務相・中央銀行総裁会議で取り上げるべきだと考えている、と述べた。

同関係者は「これはG20で協議すべき問題だと思う。潜在的に危険であり、われわれは(通貨戦争を)避けなければならない」と述べた。


ドル91円前半、海外のけん制発言では「円安基調揺らがず」 2013年 01月 28日 13:22 JST ロイター

ダボス会議、アベノミクス糾弾の場に? 2013/01/24 09:35 朝鮮日報日本語版

 スイス・ダボスで23日に開幕した世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で出席者の注目を最も集めているのは、日本の甘利明・経済再生担当相だ。金融緩和を通じた円安を目標とする「アベノミクス」が引き起こした「通貨戦争」について、26日に説明を行う予定だからだ。会議に先立ち、甘利経済再生相は「円安とか円高に誘導するつもりはない」と述べたが、信じる人はほとんどいない。

 ドイツ商工会議所のチーフエコノミスト、アレクサンダー・シューマン氏は「日本の中央銀行が債券を無制限で買い取ることで、安倍首相に屈服したのは(世界経済の)潜在的な火種になった。今回の会議はそうした日本の姿勢について真剣に論議する場になる」と指摘した。

 通貨戦争をめぐっては、ドイツが日本攻撃の先頭に立った。ドイツは第1次世界大戦後、パンを買うのに袋いっぱいの札束が必要なほどのハイパーインフレを経験した悪夢を持っている。日本が供給した資金でインフレが起きることを懸念している。ダボス会議への出席を取りやめたドイツ連邦銀行のバイトマン総裁は21日「日本政府が中央銀行の業務に露骨に干渉する深刻な違反行為が起きている。通貨戦争に発展することになる」と警告を発した。ドイツのメルケル首相の側近であるマイスター議員は「日本経済の真の問題は為替ではなく構造的欠陥だ。日本が為替操作で成果を挙げても短期的な効果にとどまる」と批判した。

 日本も黙ってはいない。甘利経済再生相は「ドイツはユーロ圏の固定為替相場によって輸出で最も利益を上げた国であり、(日本を)批判する資格はない」と反論した。

 日本に続き、英国も景気浮揚に乗り出すと伝えられ、ダボス会議に出席した世界の政治・経済リーダーは、市場に過度の資金が供給されることに懸念を表明した。世界経済フォーラムは「現在の正常ではない通貨政策は非常に実験的なものだ」と論評した。会議初日の午後に講演を行う国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事も日本をはじめとする各国の通貨政策を批判する予定だ。

 先進国が相次いで量的緩和に踏み切り、韓国をはじめとする新興国が影響を受けるとの見方も浮上している。英紙フィナンシャル・タイムズは先進国の中央銀行の量的緩和政策で韓国が次に犠牲になる可能性があると報じた。ウォンは過去半年で対ドルで8%上昇した。

ダボス(スイス)= 李性勲(イ・ソンフン)特派員


「円安非難は偽善」米経済学者が韓国批判 2013/01/28 08:47 朝鮮日報日本語版

 米ハーバード大のニーアル・ファーガソン教授=写真=は、27日付フィナンシャル・タイムズへの寄稿で、日本の差し迫った経済状況を考えれば、国際社会は円安政策をある程度受け入れるべきであり、むしろ過去5年間に実質的な通貨価値が大幅に下落した韓国が日本を非難するのは偽善的だと主張した。

 ファーガソン教授は「1971年にニクソン米大統領(当時)がドルの金本位制を放棄し、為替変動を認めて以降、過去40年にわたり『万人の万人に対する戦争』であるかのように通貨戦争が行われている。今年に入り、ある国(日本)だけが通貨戦争を触発したと非難するのは誤りだ」とし、「過去20年間、名目国内総生産(GDP)が増えていない日本の差し迫った経済状況を考えれば、日本にしばらく休憩時間を与える必要がある」と指摘した。

 その上で、ファーガソン教授は韓国について、「実質実効為替レートで見ると、ウォンは2007年8月以降、19%も下落しており、世界でも最も攻撃的な通貨戦争の戦士だった」とし、韓国が日本の円安政策を非難するのは「偽善」だと批判した。実質実効為替レートとは、貿易相手国の物価上昇率も考慮した為替レートで、相手国よりも物価が上昇すれば、実質的な通貨価値は減少する。このため、通貨が下落したように見える国でも、物価上昇率が高ければ、実質実効為替レートは下落する。

 スター経済学者として知られるファーガソン教授の主張は、アベノミクスによる円安政策に関する論争が過熱する中、国際世論が決して韓国に友好的とは限らないことを示している。

方顕哲(パン・ヒョンチョル)記者


甘利 明 国会リポート 第256号より 2013年月25日21:33

国会リポート 第256号より

25日よりスイスのダボスで行われている世界経済フォーラムに総理の名代として出席しています。

今や世界の政府関係者の間で注目されているアベノミクス(安倍政権による新経済戦略)を世界に向けて発信するためです。私が出席するセッションにはIMF専務理事や世界銀行の総裁や各国大臣が出席するメジャーなものです。

日本は長い間、デフレに悩まされ続けてきました物価の下落が消費の低迷を呼び、消費の低迷が生産の停滞を呼び、それが所得の減少に繋がる悪循環です。この負の連鎖を断ち切らねば、日本経済の発展はありません。負の連鎖を断ち切り、民需主導の経済成長に繋げていくシナリオが必要です。

大胆な金融政策、機動的な財政政策そして民間投資を喚起する魅力的な経済成長戦略を三位一体となって展開する戦略がアベノミクスです。

先般、政府と日銀は連携強化のための共同声明を発表しました。日銀は自らの責任で2パーセントの物価安定目標を掲げ、できるだけ早期にこれを達成するために大胆な金融緩和を行う。一方、政府は経済成長と財政再建の両立を図るためにあらゆる政策投入を行う。そしてそれらが順調に実現しているかどうかを両者が同席する経済財政諮問会議で検証していく。

機動的な財政政策とは、需給ギャップを埋め、成長戦略へとスタートを切らせる。短期は大胆な財政出動を行い、中長期は確かな財政再建へと繋げる。官需から民需へとスムーズに繋がるような財政出動の中身と成長戦略の設計としていく。

そして、一番の肝は、まさにその成長戦略の設計と実行シナリオです。安倍内閣の発足と同時に経済に関する二つの司令塔が立ち上がりました。経済財政政策の基本的方向性を示す、いわば基本設計を 担当する“経済財政諮問会議”と、成長戦略を設計しそれを実効性あらしめるものにし、実施のフォローアップ体制までカバーする、いわば実施設計の“産業競争力会議”です。

基本設計と実施設計がお互いキャッチボールをしながらプランとその実効性のブラッシュアップをしていく。

過去の反省、つまり「幾度となく成長戦略は作られましたがその実効性は上がらなかった。」という反省を踏まえ徹底的に検証し、新しい体制をスタートさせました。

成長分野は単に流行りのテーマを挙げる安易なものでなく、日本が抱えている課題を直視し、その解決が図られた将来社会のあるべき姿を戦略目標として設定し、そこに到達するための道筋を描き、必要な解決手段や技術及び産業や市場を特定する。

そうした、政府がしっかりコミットしたロードマップが民間投資を喚起する。そうして得られたソリューションは、今後同様な問題に直面するであろう海外の国々にパッケージとして輸出できる。つまり、産業投資立国のバックボーンとなるはずです。

ソリューション・輸出大国として海外の成長を国内に還元する。産業投資立国は付加価値創造のヘッドクォーターとしての日本の産業競争力を強化し、輸出競争力を強化し、貿易立国を後押しする。産業投資立国と貿易立国が相乗効果を発揮する、ハイブリッド経済立国として新たなスタートを切ります。

※今回は甘利がダボス会議出張のため秘書が投稿しています。

老いと若きが殴り合いを始める儒教の国

中国の人口動態の予測では、生産年齢人口がそうでない人口とが逆転するのは2030年頃、それまでに彼らは年金・医療・生活保護などの社会保障制度の構築と産業構造の転換を図らなくてはならない。

韓国は2015年頃それが起きる。彼らは産業構造の転換は果たしたが、どうやら社会保障制度は間に合わない。彼らの老後の保障の代替は不動産からの賃貸収入だそうだ。

我が国の生産年齢人口とそうでない人口の逆転は1995年頃だった。つまり、バブル崩壊の時期と人口動態の変化による潜在成長率低下に関しては、我が国に先例がある。幸い社会保障制度は整備されていたが、それでも制度持続のために消費税増税とデフレを招き、現在も直面しているのがいわゆる“失われた十年、もしくは二十年”な訳だ。

それを解消する処方箋も今、第2次安倍政権によって先例が出来るだろう。しかし、韓国には同じ道は歩めない。自国通貨建てで国債を発行できるか、その大半を国内資本で消化できるか、公的資本形成によって内需が喚起されるのか。飛び越えなくてはならないハードルが多すぎる。

彼らの高すぎるハードルのひとつに、すでに不動産バブル崩壊で傷んでいる家計資産の問題がある。

これすらいずれ再分配に回さねばならないのだが、韓国・朴槿惠次期大統領の治世を「世代間戦争の始まり」とする日経ビジネスの記事の内容は、2015年頃の生産年齢人口とそうでない人口の逆転によって引き起こされる政治的闘争の先駆的現象なのだろう。

それは、とてもかつて我が国が朱子学を師事した国の後裔とは思えない、かの国の変わらない有りのままの姿と云える。そして、おそらくは2030年頃の中共が陥る姿とも云えるだろう。

韓国では老人と若者が“殴り合い”を始めた 2012年12月27日(木) 日経ビジネス

■左右対立から世代対立へ

木村:今回の大統領選挙は「老人と若者が殴り合った選挙」とでもいえるものでした。これまでの韓国政治は「左右」が激しく対立してきたことで有名ですが、今回は「世代」の対立が表面化しました。

 若者が自らの利益を確保しようと一斉に投票場へ行く。これを見て、中高年も負けまいとこぞって投票に行った。スマホも使った動員合戦の結果、中高年がかろうじて勝った――という構図です。

鈴置:動員合戦の結果、投票率は75.8%に上昇しました。しかし、50歳代に限れば89.9%。何と10人に9人が投票したのです。そして60歳以上も78.8%。まさに中高年が若者に「負けまいと」投票したのが分かります。

 韓国のテレビ局が実施した出口調査を分析した山口県立大学の浅羽祐樹・准教授は「もし、すべての世代の投票率が同じなら、民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補が勝っていた」と見ています。

(中断略)

■「老後を守れ」と選挙に行った高齢者

木村:朴槿惠氏に対するこういう中傷は昔からありました。特に目新しいものではありません。にもかかわらず、この問題が今回これほどまでに注目されたのは、背後に若者と中高年の間の経済的利益の対立があったからだと私は思います。

 韓国の若者は何とか現状を変えて欲しいと考えている。大学を卒業しても就職口があまりなく、あっても非正規職という状況だからです。そこで、世の中をがらりと変えてくれそうなイメージを持つ進歩派の文在寅候補を支持した。

 一方、既に退職し、あるいは退職を目前に控える中高年は、経済や社会の状態を変えられたらたまらない。「文在寅になったら年金を減らされる」なんてデマまで飛び出しましたから「老後を守ろう」とばかりに投票場にかけ込んだ人も多かったでしょう。

 ちなみに韓国では定年が50歳代です。今回、50歳代の人々が、60歳代の人々以上に投票場に結集したのは示唆的です。50歳代の人々の一部はかつて「386世代」と呼ばれた、民主化運動に参加した人、1960年代生まれの人々であることに注目すべきです。

■退職後の生活は不動産頼み

 過去の経験や若いころのイデオロギー的傾向よりも、経済問題の方が切実なので彼らは今回、朴槿惠候補に投票した、ということになるのでしょう。

 先ほど鈴置さんが指摘した「北朝鮮が影響を強める」という話も「北朝鮮が攻めてくる」ということではなくて「北朝鮮のかく乱戦略により韓国経済が弱体化させられる」ことも含むと思います。韓国の中高年には「北朝鮮の脅威」もまた彼らの老後の生活と繋がっている、と理解されている。

鈴置:年金制度が未熟なので、韓国では退職後は蓄えで生きていくのが普通です。しかも資産の過半は不動産で賃貸料を頼みに生活する人が多い。

 韓国のベビーブーム世代は朝鮮戦争後の1955年から1963年生まれ。そろそろ定年で引退し始めました。韓国の金融機関の調査によると、彼らの平均保有資産は日本円換算で約2500万円。うち75%が不動産です。

■イデオローグの安氏が叫べば…

 格差が最大の問題となる中、もし、左派の文在寅氏が大統領になったら、間違いなく公約の分配政策に乗り出します。その柱が財閥規制です。すると財閥は投資を減らし景気は悪くなる。

 ただでさえ少子高齢化のために不動産価格が下がり始めています。不動産を持つ中高年は「これ以上、資産価値を減らされてはかなわない」と考えたと思います。

木村:対照的に、今回の大統領選挙で「負けた」若い人の挫折感は大きい。彼らは自分たちなりに一生懸命選挙に参加したけど、相対的に人口の多い中高年に破れたわけですから、今後の展望が開けない。

 そんな彼らの不満を収拾するのは大変だと思います。そして、若者に人気があるけれど、大統領選挙には出馬しなかった安哲秀(アン・チョルス)氏が政治的に生き残っている(「サムスンがおびえる次期政権の『財閥解体論』」参照)。

 今後、社会的問題が起きた時には「若い人は悪くない」と叫んできたこのイデオローグが、若者に呼びかけ社会が混乱する可能性もある。

 彼は次期大統領選挙の有力候補でもありますから、これからの5年間、自分の存在感を誇示するためにも様々な運動を繰り広げることでしょう。こうした葛藤を和らげるのが朴槿惠政権の最大の課題と思います。

■早くも起きた「老人無料パス廃止運動」

鈴置:選挙が終わるや否や「65歳以上の高齢者に配られている地下鉄無料パスを廃止しろ」という署名運動が起こりました。12月23日付の朝鮮日報によると、文在寅氏を支持した若者が運動の中心です。これを呼び掛けたサイトは、高齢者への罵倒であふれているそうです。

 「幅広い福祉をバラマキと批判する朴槿惠氏を、高齢者が支持して大統領に当選させたことへの反撃」と同紙は解説しています。また、若者の貧困化に関する専門家の「世代間の葛藤から、今後5年間は世代間の戦争になる」とのコメントも載せています。

日本の場合、高齢化が相当に進み、若者の有権者数が比較的に少ないため「若者が選挙で勝つ」のは難しい、と言われます。韓国では?

鈴置:今回の大統領選では選挙権を持つ19歳から40歳未満の有権者は全体の38.2%。一方、50歳以上は40.0%。今の段階でちょうど同じぐらいの勢力です。しかし、これから急速に高齢化が進みますから、韓国の選挙でもどんどん「若者不利」になっていきます(「日本より重い『日本病』に罹る韓国」参照)。

(後段略)

“三位一体の改革”の歪みを解消する

去年の2月末、国家公務員の給与を削減する法案に自民党の西田参議院議員が造反したときに、彼を擁護するエントリーを書いた。

その際、民主党政権は、支持母体の自治労と日教組に配慮して、地方公務員給与の削減には踏み込まなかった。彼らは公務員制度改革関連法案を通すことを悲願としており、その内容は人事院を廃止し、公務員に労働協約締結権を付与させるものだった。

麻生財務相は、その民主党の牙城を崩すために正面突破で来た。地方公務員給与の削減が、もちろん消費支出の減少につながることを彼は理解しているだろう。筆者も公務員給与削減には反対だが、自治労と日教組潰しとなればやむなしか。

それにこれは、小泉政権下の“三位一体の改革”による負の遺産の解消でもある。この改革で地方交付金を減らされた地方自治体は、公共事業費を削減する一方、公務員の給与水準は維持した。つまり、現在の地方における最大の既得権益とは、公務員職にまつわるものとなっている。

下記の産経の記事内にある「公共事業で自治体負担を1兆4千億円、国が肩代わりする臨時交付金も補正予算で手当てしたんだからいいじゃないか」との麻生財務相の発言から、彼の意図は伺える。

地方公務員給与削減めぐりバトル 麻生氏「避けて通れないんだ」 全国知事会長「唐突に言われても」 2013.1.15 21:35 MSN産経

 麻生太郎副総理兼財務相は15日、政権交代後初めて官邸で開いた国と地方の協議の場で、平成25年度の地方公務員給与を国家公務員並みに削減するよう地方側に要請した。実現すれば、国が歳入不足を補う地方交付税を6千億円減額できる。だが地方側は強く反発、削減の先行きは見通せない。

 「国より地方は公務員の給与が高い。国の財政再建に給与削減は避けて通れないんだ。公共事業で自治体負担を1兆4千億円、国が肩代わりする臨時交付金も補正予算で手当てしたんだからいいじゃないか」

 麻生氏は15日の協議で、地方公務員給与を来年度は国家公務員の給与と同じく平均7・8%カットするよう地方側に強く迫った。

 これに対し、全国知事会長の山田啓二京都府知事は「唐突に言われても…」と言葉を濁した。今年度と同水準の地方交付税確保を要請したが、政府側が首を縦に振ることはなかった。

 公務員の人件費をめぐっては、自民党は先の衆院選公約で、国と地方を合わせ2兆円を削減する方針を打ち出している。民主党政権下では東日本大震災の復興財源を確保しようと、昨年4月から2年間、国家公務員の給与を平均7・8%カットする方針を決定したが、地方公務員については自治労など支援母体の反発に配慮し、削減を見送った経緯がある。

 地方が国並みに給与を引き下げれば年間の人件費1兆2千億円が不要になり、国は6千億円の交付税をカットできる。新藤義孝総務相は同日の記者会見で「地方公務員も国と共同で国を運営する立場。地方も自主的に国家に協力する方策を探っていかなければならない」と強調した。

 だが、地方側は「交付税の減額で地方を追い込むようなやり方は容認できない」(福田富一栃木県知事)と反論する。ただ、24年度は地方公務員全体で国家公務員の給与水準を6・9%上回っているのも事実。政府は今月末にまとめる25年度の政府予算案に地方の給与カットを反映させたい考えで、双方のバトルが激しさを増しそうだ。

円がユーロを滅ぼすのか

ユニリーバとロイヤル・ダッチ・シェルの二元上場会社(シェルは現在では単一法人)に代表されるように英蘭戦争と名誉革命以降、経済的に密接となった両国の関係に思いを馳せる。

英国首相のEU離脱の国民投票案に打てば響くと云うべきか。オランダ首相が早速、ユーロ圏離脱のオプションは可能であるべきと発言してきた。独仏の接着剤となっているベネルクス3カ国のうち、オランダが英国に付くとなるとどうなるか。ベルギーはフランスに付くか、ワロンとフランドルがそれぞれ独立するかもしれない。

ユーロ圏離脱、可能であるべき=オランダ首相 2013年 01月 24日 21:19 JST ロイター

[ダボス(スイス) 24日 ロイター] オランダのルッテ首相は、ユーロ圏離脱は可能であるべきとの見解を示した。

世界経済フォーラムに出席した同首相は、昨年のギリシャ支援合意によりユーロ圏を離脱する国はないことが確実になったかとの質問に対し、「ユーロ圏全体が無欠であることが目標であるべきと確信しているが、同時にユーロ圏離脱を望む国が今後でないとは言い切れない。それは可能であるべきだ」と述べた。


一方、デフレ対策を採り内需拡大を図る安倍政権に対して、ユーロ安で輸出拡大策を採っているドイツのメルケル首相が懸念を示した。当局が実弾で為替介入したことなど、安倍政権下では皆無なだけに、この懸念は的外れで、本質的には財政金融政策に対する思想対立なのは誰もが分かっている。

メルケル独首相が日本に懸念、通貨安競争リスク言及 2013年 01月 25日 01:53 JST ロイター

[24日 ロイター] ドイツのメルケル首相は24日、金融緩和の強化に踏み切った日本について「懸念していない訳ではない」とし、通貨安競争のリスクに言及した。スイスのダボスで開催されている世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で述べた。

為替操作が競争をゆがめる恐れがあるかとの問いに対し、首相は「不安が全くない訳ではない」と答えた。

その上で「日本に関し、現時点で全く懸念していないとは言い難い」とし、「中央銀行は、政治の後始末や競争力の欠如を補うためのものではないというのがドイツの立場だ」との考えを示した。

メルケル首相は、欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏の債務不安国への支援として打ち出した債券買い入れプログラムで、経済改革の実施を発動の条件したことに言及し、中銀は制限を設けることが肝要だと主張した。

「中銀は、政治決定に起因する構造問題を解決することは出来ない。橋渡し役を果たすことはできる」とした。

その上で、ECBが時間を稼いでくれた間に、欧州の政治家は行動する責任があると述べた。

メルケル首相はまた、政治家が困難な改革を断行するには、危機時のような圧力が必要なこともあるとの立場を示し、「欧州諸国が困難な状況に置かれていれば、より良い明日のために構造改革を実施しなければならない、というのが私の結論だ」と言明した。

ダボス会議では、欧州は十分緊縮措置に取り組んだとの指摘も上がっていたが、首相は賛同しない考えであることを伺わせた。

欧州にとり若者層の失業が「最大の重荷」との認識も示し、政治、社会不安の発生を防ぐ措置が必要な可能性があると述べた。

地雷原ではなく“エアストリップ・ワン”

航空からコーラまで手掛ける英国のヴァージン・グループが、1980年代に映画制作に乗り出したことがあった。そのヴァージン・フィルムの映画は不遇というか商業的成功を収められず、どれもおしなべてB級作品の評価を受けている。

パソコンが自我を持って恋の鞘当てを演じる『エレクトリック・ドリーム』(1984年)、ジョージ・オーウェルのディストピア小説を映画化した『1984』(1984年)、未だビートルズもストーンズも登場していない最後のジャズエイジとロックの黎明期が重なるロンドンを舞台にしたミュージカル風の『ビギナーズ』(1986年)が、筆者の知る限りヴァージン制作の映画だ。

当時、まずサントラ盤を聴き込んで、本邦公開を待ちわびるのだが、一向に映画が公開されなかったり、1年遅れになったりしたものだった。そして、ようやく映画館に赴くとガラガラだったり、先行発売されたサントラ盤が使われてなかったり、とかしていた。

劇中でほとんど使われなかったサントラ盤という憂き目にあったのは、ユーリズミックスの『1984(フォー・ザ・ラブ・オブ・ビッグブラザー)』(1984年)だった。本邦公開までにハヤカワ文庫で原作を読んで、デヴィッド・ボウイ『ダイアモンドの犬』(1974年)を聴いたりした。

また、そこから拡散するように『地球に落ちてきた男』(1976年)を観たり、『時計しかけのオレンジ』(1971年)を観たり、大いに影響を受けた訳だ。第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの時期も重なり、総じて英国かぶれの年頃ではあった。個人的な趣味を傾向付けた意味で1984年は、思春期における豊穣の年なのかもしれない。

さて、フィクションの『1984年』は、永久戦争をつづけるための平和省が置かれる不毛な世界で、作品の舞台となる英国は欧州への最前線として、その地名を“エアストリップ・ワン(緊急滑走路第1号)”と変えて呼ばれていた。そして、地雷原どころか、現状、EUの覇者となっているドイツを攻撃する不沈空母として現実の“エアストリップ・ワン”になるかもしれないと云うのが下記のロイター電だ。

EU残留めぐる英首相の国民投票案、域内から批判続出 2013年 01月 24日 03:31 JST ロイター

焦点:キャメロン首相、対EU関係見直しで英国を地雷原へ 2013年 01月 22日 13:54 JST ロイター

英国のキャメロン政権が、EUからの離脱か残留かを国民投票に問う案を出してきたことで、その他の欧州各国(特に独仏)との鞘当てが始まった。金融でメシを喰ってる英国にとって“銀行同盟”やら、財政金融政策の統合など死活問題だからなのだが、これは英国伝統の大陸政策への回帰とも云える。

かつてはプロイセンを援助してブルボン朝とハプスブルグ朝を引っかき回したり、対仏大同盟を何度もつくって大ナポレオンを倒したり、ドイツ第二帝国と第三帝国を打倒するためにBEF(英国海外派遣軍)をフランスに送ったり、バトル・オブ・ブリテンを戦ったりしてきた。

しかるに、次の敵は独仏だったりする。伝統的な大陸政策の根幹は、大陸が分裂していることが前提なだけに今回の英国はかなり分が悪い。独仏の間に楔を打ち込めるかが勝利の鍵なのは云うまでもない。

安倍政権の『ダイヤモンドは砕けない』

すでに中共に浸透されているカンボジアとラオスを除く東南アジア諸国の副首相~外相~首相歴訪とその掉尾を飾る安倍ドクトリンの発表(マレーシアとは祝電のみ)、日豪安保共同宣言を交わしているオーストラリアの外相会談に次いで、退任するクリントン国務長官との日米外相会談が終わり、第2期の就任式を終えたオバマ大統領との日米首脳会談の来月開催が決まった。

ここで日米同盟の再確認が行われると、残りは日印安保共同宣言を交わしているインド(チベット亡命政府含む)と、中共とロシアに挟まれたモンゴルとの関係強化が行われれば“自由と繁栄の弧”の再構築はひとまず終わる。

1.言論の自由など普遍的価値の重視 
2.海洋における法の支配 
3.自由でオープンな経済
4.文化のつながり
5.未来を担う世代の交流促進

の5原則で発表された安倍ドクトリンは、さらに進んで、旧宗主国・英国と旧植民地の軍事同盟、五ヵ国防衛取極めを再活性化して、シンガポールとマレーシアに英国を引き込もうとしている。またタヒチにあるフランス太平洋海軍はフリゲート艦1隻に過ぎないが、ここにも着目しようとしている。

これらを安倍首相は、「アジアにおける民主主義を守護するダイヤモンド」という論文で明らかにしている。

日米首脳会談を来月開催へ、尖閣問題への見解でも確認=外相会談 2013年 01月 19日 10:25 JST ロイター

[ワシントン 18日 ロイター] クリントン米国務長官は18日、訪米中の岸田文雄外相と会談した。沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)が日本の施政下にあることを確認した上で、日本の施設権を損なういかなる行動にも反対する考えを示した。

また安倍晋三首相とオバマ大統領の初の首脳会談に向け、2月第3週に安倍首相をワシントンに招待すると発表した。

クリントン国務長官は記者団に対し「尖閣諸島の最終的な領有権について米国は特定の立場を取らないが、日本の施政下にあると認識している」と表明した。

その上で「日本の施設権を損なうための一方的な行動はいかなるものにも反対する。われわれは全ての関係国に対し衝突を回避し、見解の相違には平和的な手段で対応するよう求める」と語った。

岸田外相は、尖閣諸島が日本固有の領土であるとの基本姿勢を変えることはなく、譲歩はしないとしながらも、中国を刺激しないよう冷静に対応すると述べた。


「安倍ドクトリン」をASEANに売り込む日本 東南アジア市場の育成を図る 08:53 Jan 18 2013 人民網日本語版

情報BOX:オバマ米大統領、2期目の就任演説全文(英文) 2013年 01月 22日 12:45 JST ロイター

参考URL:
なぜか報道されない安倍総理のセキュリティダイアモンド構想 2013年1月10日木曜日 剣kenn諤々

Asia’s Democratic Security Diamond Dec. 27, 2012 Project Syndicate

犯人は共同通信

麻生副首相兼財務相の発言にフィルターを掛けたのは共同通信社(保守的な産経新聞に「あれ?」という記事が出てくるのは共同から配信を受けているから)だ、と云うことを外国の通信社が伝えるこの皮肉たるや。

麻生副総理「さっさと死ねるように」 高齢者高額医療で発言 2013.1.21 13:08 MSN産経

 麻生太郎副総理兼財務相は21日開かれた政府の社会保障制度改革国民会議で、余命わずかな高齢者など終末期の高額医療費に関連し、「死にたいと思っても生きられる。政府の金で(高額医療を)やっていると思うと寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらうなど、いろいろと考えないと解決しない」と持論を展開した。

 また、「月に一千数百万円かかるという現実を厚生労働省は一番よく知っている」とも述べ、財政負担が重い現実を指摘した。


麻生財務相:社会保障会議での発言を撤回、「適当でない面もあった」2013/01/21 17:28 JST ブルームバーグ

1月21日(ブルームバーグ):麻生太郎財務相は21日、同日開かれた社会保障制度改革国民会議での自身の発言について、「私個人の人生観を述べたもの」としながらも、「公の場で発言したことは、適当でない面もあったと考える」と述べ、当該部分を撤回するとともに、議事録から削除するよう申し入れたいとのコメントを発表した。

共同通信は、麻生財務相が同会議で高齢者などの終末期医療に関し「政府の金で(高額医療を)やってもらっていると思うと寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらわないと」などと述べたと伝えた。財務相は同記事について会見し、「主語が抜けている。議事録でも『私は少なくとも』と主語を入れている」と述べていた。


麻生副総理が終末期医療めぐる発言撤回、一般論ではなく私見 2013年 01月 21日 17:35 JST ロイター

[東京 21日 ロイター] 麻生太郎副総理兼財務相は21日午後、この日の社会保障制度改革国民会議での自身の発言に関してコメントを発表し「私個人の人生観を述べたものだが、公の場で発言したことは適当でない面もあった」として発言を撤回し、議事録から削除するよう申し入れる考えを明らかにした。

報道によると、副総理は午前に開かれた国民会議で、医療費問題に関連して、患者を「チューブの人間」と表現したうえ「私は遺書を書いて『そういうことはしてもらう必要はない、さっさと死ぬんだから』と渡してあるが、そういうことができないと、なかなか死ねない」などと発言した。続けて副総理は「(私は)死にたい時に死なせてもらわないと困る」とも述べ、「しかも(医療費負担を)政府のお金でやってもらうというのは、ますます寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらわないと、総合的なことを考えないと、この種の話は解決がないと思う」などと話した。

コメント発表前に財務省内で記者会見した副総理は「終末医療のあるべき姿について意見を言ったものではない。発言の内容からはっきりしている」と釈明。自身の発言が「一般論としてではないのは、文章を読み返してもはっきりしている。私見を求められたので、私見を申し上げた」と説明した。


各通信社の記事を較べてみたところで、そもそも通信社(ニュース・エージェンシー)とはなんぞや、と云うことから調べてみたい。

通信社を定義すると“新聞や放送会社、あるいは一般企業にニュース、情報を供給する法人組織”となる。

その業務は、大きく分けて4つある。アウト・ゴーイング(自ら取材したニュースを外国通信社や国際機関など海外に送信する)、イン・カミング(提携している外国通信社のニュースを受信する)、一般ニュース配信(収集したニュースを国内の新聞社、放送局などの報道機関に配信する)、専門ニュース配信(特に経済・市況ニュースを国内の企業・個人に配信する)である。

通信社には「国際通信社」「国家通信社」「専門通信社」の3形態がある。

ユネスコが定める国際通信社の要件とは、3つある。世界100カ国以上に支社局がある。24時間活動し、1日に数十万語を収集し数百万語を配信する。英語・仏語・独語・スペイン語・アラビア語・ロシア語など多言語で配信する。この要件を満たすのはロイター(英国・カナダ)とAP(米国)、AFP(フランス)のみである。

国内の通信社は現状、1日200万語くらい国外から受信しているとすると、1日10万語程度国外に送信しているに過ぎない。情報受信力だけは高い共同通信社は、外電を受け取り国内地方紙への圧倒的な影響力を行使できる立場にある訳だ。

もともと時事と共同は、「同盟通信社」から戦後分割されてできており、その「同盟」も国際通信社を目指して、電通(戦前の電通は広告代理店と通信社併営、合併に際して広告分離)と聯合が合併してできたものだった。その合併にはやはり国家総動員体制があり、その手本とされたのは満州国通信社だった。そのため戦争に際しては、民間の通信社と云うよりは国家の宣伝機関に堕してしまう。

戦後は、GHQの対敵諜報部(カウンター・インテリジェンス・サービス)の下に置かれた民間検閲支隊(シビル・センサーシップ・デタッチメント)に検閲と指導を受け同様に宣伝機関とされてしまう。その圧力から逃れるために同盟は自主的に時事と共同に分割解体したものの、自主検閲が倣いとして残ったままだ。

我が国の通信社は、政治権力からの自主独立、公正さ、事実のみに即した報道姿勢、このなにひとつ達成できていない点で規模云々に関係なくロイターやAP、AFPに遠く及ばない。

参考書籍
『ニュース・エージェンシー 同盟通信社の興亡』
著)里見脩 発行)中央公論新社
2000年10月15日初版

まだ予算執行も量的緩和もしてませんが、何か

下記のロイター電によると、アベノミクスの実効性に対する冷ややかな見方と、90円となった円安傾向に近隣窮乏化策と発言するセントルイス連銀総裁、もしくは「通貨戦争」と表現するロシア中央銀行副総裁など外野が騒がしいのだが、あちらの牽制球的な発言に対するも何もまだこちらはストレートな量的緩和を一球も投げていない、というところが第2次安倍政権の強さと同時に民主党政権の弱さを際立たせる。

「アベノミクスは狂信的な緩和依存症と財政危機下の財政支出の拡張のコンビネーションで、海外では反面教師とみられている」という発言や
「日本の安倍政権は、GDP比世界最大の政府債務の国で、財政支出拡大と大胆な金融緩和策を行おうとしている。日本でチャレンジングな実験が始まろうとしていると冷ややかに見ている海外の当局者やメディアは多いように感じられる」というエコノミストの発言には、日本は失敗しろという怨念と同時に、これが成功すればボトルネックに対する一種のブレイクスルーができることへの期待と恐怖が入り交じっている。

安倍政権の今後の追加緩和に強い懸念=ショイブレ独財務相 2013年 01月 18日 03:20 JST ロイター

「90円の壁」を超えたドル、来週は露骨な政策に海外からのけん制も 2013年 01月 18日 15:54 JST ロイター

(前段略)

<世界の常識、日本の非常識>

最近の欧米諸国の動きは、「アベノミクス」下の諸政策との対照が際立っている。

金融政策では、ECBのドラギ総裁は10日の理事会で利下げや資産の追加買い入れなど追加緩和の必要性は全く議論されなかったことを表明した。

FRBのバーナンキ議長は、FRB監視法が議会を通過すれば、FRBの独立性が奪われ、金融政策は目先の政治圧力で動かされ、長期的な視野での決定ができなくなる、としてこれをけん制した。

一方、日本の現政権は日銀法改正をちらつかせ「無制限緩和」を求めている。

中央銀行が「大胆な」金融緩和策で国債を大量に購入しても、政府・議会が財政再建方向で動いていれば、その政策はマネタイゼーション(財政赤字の貨幣化)とは見られにくい。しかし、「日本の安倍政権は、GDP比世界最大の政府債務の国で、財政支出拡大と大胆な金融緩和策を行おうとしている。日本でチャレンジングな実験が始まろうとしていると冷ややかに見ている海外の当局者やメディアは多いように感じられる」と東短リサーチ・チーフエコノミストの加藤出氏は言う。

<日銀決定会合>

21─22日の日程で開催される日銀決定会合については、市場は既に、日銀によるインフレ2%の中期目標導入、短期および長期国債購入を中心とする10兆円程度の資産購入基金拡大、および日銀の2%インフレ目標達成に向けた金融政策と政府の財政政策・成長戦略等を含む政府・日銀の合意文書発表について、織り込んでいる。

さらなる円安の手掛かりとなるポジティブサプライズのシナリオとして、資産購入基金と輪番オペを組み合わせるかたちで、インフレ目標達成まで追加金融緩和を行う無制限緩和あるいはオープンエンド型国債買入オペ新設、補完当座預金制度の適用金利の0.1%からゼロ%への引き下げ、外債購入に関する議論の進展、日銀が雇用の安定に関しても責任を追うかたちとなる場合、インフレ目標達成時期が例えば数年後というかたちで明記されること、などが考えられ、「このいずれかが盛り込まれる場合には92円も視野に入ろう」とバークレイズ銀行チーフFXストラテジストの山本雅文氏は予想する。

ただ、「アベノミクスは狂信的な緩和依存症と財政危機下の財政支出の拡張のコンビネーションで、海外では反面教師とみられている」(証券会社)とされ、「目先の政治利害を優先し、危機を覆い隠すアベノミクスのつけは、先行き国民が負担することになる」(同)と警戒する声が上がっている。

(ロイターニュース 森佳子)

ブラックアフリカの“当惑の時代”が始まる

マリ北部への軍事介入は、筆者の予測よりも早く利害関係諸国の調整が終わり、かつ航空兵力による空爆に留まると考えられていたフランス軍の陸上兵力の直接投入へと進んだ。さらに余波として、アルジェリア国内でのイスラム原理主義過激派のガス施設占拠と間髪入れずのアルジェリア軍攻撃と、波乱含みの展開を見せている。

さて、フランス軍の陸上兵力投入はリビアでも行われなかったもので、当初は西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)の陸上兵力投入を待つ見込みだった。

そもそもリビア内戦終結後、リビアのフェザーン、アルジェリア南部、ニジェール西部、マリ北部を股に掛けて遊牧を営むトゥアレグ族が内戦で流出した重火器と豊富な戦闘経験とを手にして、そのままマリ北部を占領、彼らの組織であるアザワド解放民族運動(MNLA)が独立を宣言した。

そして、トンブクトゥにある世界遺産の聖墓を破壊したイスラム過激派組織のアンサル・ディーンと合同して、新国家「アザワド」の成立を宣言した。

マリは、去年3月にはトゥアレグ族の攻勢に耐えかねて、軍部がクーデターを起こしたものの、去年4月の北部の占領と独立宣言を防げず、すぐに民政移管、去年5月にはクーデター側が暫定政府を襲撃など、さらなる混乱を起こしている間に、トゥアレグ族と過激派組織の合同に到ってしまった。

ところがアンサル・ディーン、イスラーム・マグリブのアル=カーイダ(AQIM)、西アフリカ統一聖戦運動(MUJAO)といったイスラム原理主義過激派の面々は、トゥアレグ族を追い出し、マリ北部をテロリストの根拠地にしてしまった。これが去年の6月から7月にかけてのことだった。

対して、国連安保理がフランス提案に基づき軍事介入計画の提出を求めたのが去年の10月だった。

筆者には、マリ北部がテロリストの策源地や有効な後方支援基地になり得るほどの立地とも思えず、マリ政府の混乱を収拾するよりも早く軍事介入が行われようとは思えなかった。

しかし、年末には安保理の承認を経て、フランスは旧宗主国として西アフリカ諸国を束ねて、軍事介入することになった。つまり攻撃される過激派以外の当事者、マリ国内・放逐されたトゥアレグ族・西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)・アフリカ連合(AU)・フランス国内・主要国(G8)・国連安保理のすべての利害が一致してまったく反対のない状況になっている。

それでも当初、国連安保理で承認された作戦計画から外れてしまっている。

マリ武装勢力、予想以上の強さ…仏が誤算認める 2013年1月14日20時40分 読売新聞

 【パリ=三井美奈】西アフリカ・マリに軍事介入したフランスのルドリアン国防相は13日、仏軍がイスラム過激派武装勢力の支配するマリ北部に空爆範囲を広げたことを明らかにした。

 国防相は武装勢力の反撃は「予想以上に強かった」と述べ、仏側に「誤算」があったことも認めた。

 仏軍はマリ中部で空爆を行ってきたが、国防相によると、13日は北部ガオにある武装勢力の軍事訓練所、貯蔵庫などを標的に、ラファール戦闘機4機が空爆を加えた。空爆はガオ西方の北部レレでも行われた模様だ。国防相は仏ラジオで、武装勢力の南進を二つのルートから阻止しようとしているが、「まだ完全に達成できていない」と述べ、作戦を続行する姿勢を示した。マリに派遣された仏軍部隊は同日までに550人規模となり、増強が進んでいる。


マリ駐留仏軍、拠点奪回へ初の地上攻撃か 2013年1月16日09時56分 読売新聞

【パリ=三井美奈】西アフリカ・マリに駐留する仏軍は15日、イスラム過激派の武装勢力が支配する北部に向け、進軍した。

 仏メディアが一斉に報じた。仏軍は空爆主体の作戦を転換、初の地上攻撃に向け動き出した模様だ。

 AFP通信によると、仏軍は装甲車約30台を連ねて15日、首都バマコを出発した。バマコ北東400キロのディアバリを目指していると見られ、マリ治安関係者は「我々は仏軍と共に明日までにディアバリを奪回する」と述べた。

 ディアバリはマリ政府の支配下にあったが、武装勢力が14日、空爆をかいくぐり南進、占拠しており、仏側は危機感を強めていた。

 ルドリアン仏国防相は15日、パリで記者会見し、仏軍の空爆は1700人体制で行っていると述べた。アフリカ中北部のチャドや仏本土が戦闘機の出撃地となっている。国防相はまた、マリ中部の要衝コンナを武装勢力から奪回できていないことも明らかにした。


フランス軍がマリで地上戦開始、特殊部隊投入し作戦拡大 2013年 01月 17日 09:55 JST ロイター

[バマコ/パリ 16日 ロイター] 西アフリカのマリに軍事介入したフランスは16日、地上戦を開始した。6日間にわたり空爆を展開していた仏軍は、対イスラム武装勢力の作戦拡大に踏み切った。

住民らの話では、仏軍の装甲車約30台が、首都バマコから300キロにあるニオノを出発し、アルカイダ系イスラム武装勢力の拠点に向かったという。マリ軍がモーリタニアとの国境付近を警備しているため、武装勢力はディアバリにとどまっている。

マリの軍関係筋によると、地上戦には仏特殊部隊も参加している。

オランド仏大統領は15日、マリの治安が回復するまで駐留するとしたものの、「向こう数日もしくは数週間」内にはアフリカ諸国の軍部隊に作戦を任せたいとの意向を示した。

バマコで会合を開いた西アフリカ諸国の軍司令官らはマリへの部隊派遣について協議し、17日にも2000人強からなる緊急部隊の第1陣を派遣する見通し。

一方、北アフリカのアルジェリアで16日、英BPなどが運営するガス田が攻撃を受け、少なくとも41人の外国人が人質となる事件が発生。モーリタニアのメディアによると、攻撃を行ったアルカイダ系武装勢力は、アルジェリアがフランスに自国空域の使用を認めたことに対する報復として、ガス関連施設を攻撃したと伝えた。


アラブの春の波及がこの軍事介入の背景にあるのだが、その背景のさらに根底にはフランス・オランド政権のブレーンとなっているエマニュエル・トッドが提唱する“移行期の危機”が存在した。識字率向上と新興勢力の政治的台頭と受胎調整が進むことによって、社会構造が変化したアラブ・中東地域で革命と混乱が起きたのだ。

“移行期の危機”とは、エマニュエル・トッドの云うところでは、伝統と習慣からの脱却を促すと同時に、心理的な当惑と政治的混乱を産み出す。1970年代にオイルマネーによる経済的発展と上からの政治的改革を進めていたパーレビ朝のイランを打倒したイスラム革命が典型的な例だ。

これからはブラックアフリカでも、経済的発展に先んじた地域から“移行期の危機”が起こり、心理的な当惑と政治的混乱の時代が始まって行くのだろう。

参考URL:
JETRO アジア経済研究所 アジ研ワールド・トレンド 2012年10月号(No.205) 特集 :不安定化する「サヘル・アフリカ」より北部の「独立」宣言に揺れるマリ共和国 / 佐藤 章(PDFファイル)

「マンダレーの死」と「リトル・ホンダ」

東南アジア諸国の風景を思い浮かべると、ホンダ・カブに代表されるオートバイが雑然と疾走していく混沌した様がよく描かれるだろう。その混沌に紛れて中国人移民がマンダレーの街を乗っ取ってしまった、とミャンマーの歌手がフォーク・ロック調の曲を唄う。まるでプロテスト・ソングのフォーマットとしてのフォークが現代に甦ったかのようだ。

アジア諸国で高まる反中国感情 2013年 1月 15日 09:04 JST WSJ日本版

【マンダレー(ミャンマー)】ミャンマーの歌手リンリンさんはコンサートで、愛や環境、自由をテーマにした曲を歌っている。だが、ファンがいつも求めてくる曲は、そうした曲ではなく、中国人移民に乗っ取られた故郷を嘆いた作品だという。

 「この都市に住みついた彼らは誰だ?/北東の国からここにたどり着いた隣人/僕は恥ずかしさのあまり耳をふさぐしかない/異邦人にめちゃくちゃにされてしまったのだ/愛するマンダレーは死んだ」。リンリンさんはアコースティックギターで穏やかなフォーク・ロック調の曲を弾き語る。

 リンリンさんによると、過去10年の間に大勢の中国商人がマンダレーに押し寄せ、地元の企業を買い漁ったり、住民を市外に追い出したりしたという。この「マンダレーの死」という曲を歌う彼の姿はファンの1人によって撮影され、インターネット上に公開された。それ以来、数十万人がその動画を見た。

「どの公演でも、必ずこの曲がリクエストされる」と語るリンリンさん。中国文化や勤勉な多くの中国人は尊敬するが、彼らとの取引では得られるものより奪われるもののほうが多いと不満を口にした。


こうした軋轢を我が国も経験してきた。1990年代のタイ人は日本製品に囲まれていることを揶揄した歌を唄ったが、日本人移民がタイを乗っ取った訳ではなかった。

どちらかと云うと上記のミャンマー人の歌は、N.W.Aのメンバーだったアイス・キューブのソロ2nd『Death Certificate』(1991年)に所収された「ブラック・コリア」に相似している。韓国系米国人の黒人蔑視がロス暴動の一因となったことは否めない。

「マンダレーの死」と「ブラック・コリア」のふたつの歌が表す中韓の特異性、他民族や他国の間に移り住みながら、文化や文明を敬意を払わない性質については、たとえばビーチボーイズが1964年にリリースした「リトル・ホンダ」と比較するだけでも露わになってくる。

裏表となるアルジェリア独立と第五共和政成立

映画『アルジェの戦い』(1965)の冒頭、首都アルジェでテロを繰り返す組織の最後の幹部が潜むアジトを、苛烈な拷問によって突き止めたマチュー大佐率いる空挺部隊は強襲のためカスバへ突入する。

大佐は、史実ではジャック・マシュー准将であるが、准将の勝利は束の間に終わり、独立運動のテロ組織は再興され、アルジェリア問題を解決できなかったフランス第四共和政は独立阻止のクーデタに倒れ、現在に続く第五共和政が誕生した。しかし、担ぎ出されたド・ゴールはあろうことか、独立容認を打ち出し、将軍たちの反乱を抑え、アルジェリアは1962年に独立する。

このアルジェリア独立(裏返せばフランス第五共和政成立)の経緯を踏まえると、アルジェリア政府の対テロ姿勢(裏返せばフランス政府の旧植民地への介入姿勢)も分かってくる。

アルジェリアでは、映画に描かれる“アルジェの戦い”などの無差別テロを繰り返しながら、最終的に独立を勝ち取ったアルジェリア民族解放戦線(FLN)が今もなお政権を握る。彼らはイスラム原理主義ではなく、アラブ社会主義に立脚する今や数少ないアラブ・中東地域の政権となっている。つまりテロで勝ち残った彼ら、テロの怖さを熟知している彼らが柔弱な姿勢を採るわけがない。

アルジェリア拘束事件 政府「人命第一」 考慮されず 2013.1.18 07:00 MSN産経

 日本政府はアルジェリアや関係国に、人質の安全確保を最優先にするよう求めてきただけに、発生2日目にアルジェリア軍が攻撃を開始し、事後に連絡を受けるという事態の急変は、思い描いたシナリオとは全く異なるものだったようだ。武装勢力に対して強硬姿勢を示すフランスやアルジェリアとの温度差を露呈する格好にもなった。

 攻撃に関する報告を受けた安倍晋三首相は17日夜、訪問先のタイ・バンコクから電話で(1)政府対策本部の開催(2)正確な情報収集と集約(3)人質の無事の確認に全力を挙げる-の3点を菅義偉官房長官に指示した。

 これを受けて政府は同日2回目となる対策本部を開き、情報収集と分析を急いだ。タイ首相との首脳会談を終えた安倍首相は記者会見で「邦人の救出に全力を挙げるように指示した」と述べた。

 日本政府の「人命を第一とした対処」路線は同日、首相官邸で初会合が開かれた対策本部で確認され、菅氏も事件発生以降の記者会見で人質の安全確保を強調し続けていた。

 しかし、攻撃開始は、政府が派遣した城内実外務政務官がアルジェリアに到着する直前の出来事だった。

 城内氏の現地入りについては岸田文雄外相が16日深夜、アルジェリアのメデルチ外相に「人質の人命最優先での対応を」と要請した際にも直接、伝えていた。

 メデルチ氏は「全力で人質の無事解放に努力する」と応じていたが、外務省幹部が「アルジェリア外務省と、(治安部隊に関わる)内務省の姿勢にずれがある」と懸念していたことが的中する形となった。

 攻撃に関する日本側への連絡は、現地のイギリス大使から日本の次席公使への情報連絡という形で、事実上の「事後通告」に等しいものとなった。

 政府は「関係国の足並みをそろえ」(外務省幹部)ようとしたが、フランスはマリへの軍事介入を拡大。人質が多国籍で、事態が複雑な様相を呈したこともあり、「人命第一」を旗印に各国との協調を目指した日本の立場は考慮されなかった。(岡田浩明、バンコク 杉本康士)

ベトナムの迂回貿易構造編入の成果

対中封じ込めとなる“自由と繁栄の弧”の再構築が急ピッチで進んでいる。麻生副首相が今月2日から4日までミャンマーを訪問、岸田外相が今月9日から14日までフィリピン→シンガポール→ブルネイ→豪州を歴訪、そして安部首相が今月16日から4日間の日程でベトナム→タイ→インドネシアを歴訪する。財政問題を抱えている米国との首脳会談が先延ばしされること(これを中韓は日本が米国に軽視されている証左と受け取るだろう)を除けば、極めて明快な外交方針だ。

首相、インドネシアなど3カ国歴訪発表 “空白”ASEAN訪問で中国牽制 2013.1.10 21:42 MSN産経

安保面の協力加速 日豪外相会談 2013.1.13 10:33 MSN産経

中国提案の南シナ海共同開発を拒否 フィリピン 2013.1.14 17:35 MSN産経

外交と安全保障のトピックに加えて、ベトナムの貿易収支が1993年来の黒字になったとのロイター電が入ってきた。詳細は分からないが、ベトナムも我が国の迂回貿易構造に組み込まれた成果が早速、出たのであれば、“自由と繁栄の弧”の幸先は良いと云える。

12年ベトナム貿易収支は7.8億ドルの黒字、1993年以来の黒字 2013年 01月 16日 15:01 JST ロイター

[ハノイ 16日 ロイター] ベトナム税関当局は16日、2012年の貿易収支が7億8000万ドルの黒字となったことを明らかにした。貿易収支が黒字となるのは1993年以来。黒字額は、政府の推定値(2億8400万ドル)のほぼ3倍となった。

2012年の輸出は前年比18.2%増の1146億ドル、輸入は6.6%増の1138億ドルだった。


参考URL:
岸田外務大臣のフィリピン,シンガポール,ブルネイ及びオーストラリア訪問 (平成25年1月9日~14日) 平成25年1月15日 外務省

さあ、日米で夜の街へ「ステッピン・アウト」

ポール・クルーグマン氏はニューヨーク・タイムズに(アベノミクスによって)「動き出した日本」との題のコラムを掲載した。よりにもよってあの日本が、バーナンキFRB議長やクルーグマン氏らが主張している財政金融のパッケージを政策として始め、滑り出しにおいて赫々たる政策効果をあげた、と述べている。

以下に原文記事と翻訳記事を載せておく。

Japan Steps Out By PAUL KRUGMAN Published: January 13, 2013 The New York Times

動き出した日本Japan Steps Out(翻訳:京都大学藤井聡研究室)

米国も議会で優位を保つ共和党と大統領を擁する民主党の対立を乗り越えて財政金融のパッケージ政策を打ち出したい、というクルーグマン氏の意図が焦燥感と共に感じられる。

コラムの表題から、1980年代を代表するピアノマンのひとり、ジョー・ジャクソンの「ステッピン・アウト(夜の街へ)」を想い出した。アルバム『ナイト・アンド・デイ』(1982年)に所収されているこの曲は疾走感のあるベースラインと軽やかなピアノのメロディーラインに併せて、こう歌詞が続く。

Now - the mist across the window hides the lines
But nothing hides the colour of the lights that shine
Electricity so fine
Look and dry your eyes.
今、車窓越しの霧が白線を隠している
けど、ヘッドライトの灯りが眩く照らしてくれる
輝ける街は心地よく
ぼくの見つめる君の瞳も霧が晴れたようだ

We're - so tired of all the darkness in our lives
With no more angry words to say can come alive
Get into a car and drive to the other side.
ぼくら、闇に沈んだ互いの暮らしに飽き飽きしてた
口喧嘩に終止符を打ってふたり楽しみたいんだ
さあ車に乗り込んで別の君とぼくになってドライブしよう

Me babe - steppin' out
Into the night
Into the light.
さあ君とぼくで、繰り出そうよ
夜の街へ
光の中へ

You babe - steppin' out
Into the night
Into the light.
さあ君とぼくで、繰り出そうよ
夜の街へ
光の中へ

We - are young but getting old before our time.
We'll leave the T.V. and the radio behind.
Don't you wonder what we'll find
Steppin' out tonight.
ぼくら、歳を重ねるまでに想い出も重ねよう
だからテレビやラジオなんか脇に除けてしまおう
そしたら大事なものが見えてくるだろう
さあ今夜街へと繰り出そう

You - can dress in pink and blue
Just lika a child
And in a yellow taxi turn to me and smile.
We'll be there in just a while
If you follow me.
君は、ピンクとブルーのドレスに身をまとい
子供のようにみずみずしい
ぼくにイエローキャブがくるりと微笑み返し
君が乗り込むほんの瞬間に
いとおしく待っていたい

Me babe - steppin' out
Into the night
Into the light...
さあ君とぼくで、繰り出そうよ
夜の街へ
光の中へ

Me babe - steppin' out
Into the night
Into the light...
さあ君とぼくで、繰り出そうよ
夜の街へ
光の中へ

とまあ、かなり意訳しましたがご勘弁のほどを。

さて、我が国に続いて米国も財政金融のパッケージ政策に繰り出すことが出来るのか。我が国の現在進行形の事例が共和党を説得する材料になるだろう。

PSAにつづいてルノーも人員削減

PSAプジョー・シトロエンにつづいて、ルノーも人員削減の計画を打ち出してきた。左派のオランド政権がいかに労働者保護を訴えようとドイツと協調している以上は、そのシェアをドイツのメーカーに奪われることはやむを得まい。こうして考えると、国営企業でもあるルノーがわが国の日産におんぶに抱っこされるという主客転倒の状況が激しくなってくると思われる。

仏ルノー、2016年までに国内従業員7500人の削減目指す 2013年 01月 16日 03:30 JST ロイター

[パリ 15日 ロイター] フランスの自動車大手ルノー(RENA.PA: 株価, 企業情報, レポート)は15日、2016年までに国内従業員の14%に相当する7500人を削減することを目指している。欧州と国内市場の低迷が続くなか、競争力の押し上げを図る。

同社の広報担当は労組との会合後、削減数のうち5700人は自然退職になる見通しだと述べた。

労組代表のコメントは現段階で得られていない。


結局、共通通貨ユーロを存続させている限り、ドイツの一人勝ちの傾向は避けられない。

独VW、2012年自動車販売台数は過去最高の907万台 2013年 01月 15日 12:28 JST ロイター

[デトロイト 13日 ロイター] 独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)(VOWG_p.DE: 株価, 企業情報, レポート)は13日、2012年のグループ全体の自動車販売台数が前年比11.2%増加し、過去最高の907万台になったと明らかにした。

中国と米国での販売が好調だった。一方、ドイツを除く主要西欧市場向け販売台数は前年比6.5%減の185万台となり、ユーロ圏債務危機による需要の落ち込みが示された。

2012年12月の世界販売台数は前年同月比20.7%増の78万4300台。

クリスチャン・クリングラー営業担当取締役は「現在の不確実性は、特に西欧で年内にさらに高まる」とし、「競争も厳しくなっている」と述べた。

VWはまた、スポーツカー部門のポルシェを含めた今年の米国販売台数は増加し、60万台を「間違いなく超える」との見通しを示した。

対テロ戦争の主役交代劇

米国がアフガニスタンにおける治安維持活動の移行前倒しの動きと呼応するかのように、今回のフランスの軍事介入に対テロ戦争の主役交代劇を見ることができる。

仏軍がマリ空爆を継続、周辺諸国は陸上部隊投入を準備 2013年01月13日 11:40 JST ロイター

[バマコ/パリ 12日 ロイター] 西アフリカのマリに軍事介入したフランスは12日、前日に続いて反政府勢力への空爆を行った。マリの周辺国は、同国の反政府勢力の拡大を阻止するため、陸上部隊の投入を急いでいる。

マリの旧宗主国であるフランスは11日、武装勢力によるマリ北部の制圧が欧州に安全保障上の脅威を与えるとし、マリ政府の支援要請を受けて軍事介入を決定した。

マリの陸軍幹部は同国の首都バマコで、これまでに100人以上の反政府勢力が死亡したと述べた。一方、同国中部のモプティ付近では11日、仏軍のヘリコプターが反体制派によって撃墜され、フランス人パイロット1人が死亡。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、子どもを含む市民約10人も犠牲になった。

地域機構の西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は3300人規模の兵力を派遣する方針で、コートジボワールのアフリカ統合相は、遅くとも14日までに陸上部隊が現地入りするとの見方を示した。


安保理を通し、周辺諸国にも根回しをして、陸上兵力は旧植民地から派兵される。

ひとつにはイスラム原理主義過激派の勢力がアラブ・中東の民主化によって行き場を失い、ブラックアフリカのイスラム圏まで南下してきた、と云える。

またひとつには米国のこの地域における民主化の努力は、当初の思惑とは違った形で結実したために米国は対テロ戦争の主導的立場から自ずと身を引き、撤退することに繋がった訳だ。

こうして9.11から今日を振り返ると、あの無謀とも無邪気とも思える民主化の賭けに米国人は勝ったとも云えるし、負けたとも云える。あとは彼ら自身がどう解釈し、認識するかに懸かっているような気がする。

リビア内戦介入の後始末はマリ北部軍事介入

マリ北部におけるトゥアレグ族とイスラム原理主義過激派による占領と一方的な分離独立宣言から約半年で軍事介入が始まった。

フランスがマリに軍事介入、支援要請受け武装勢力を空爆 2013年01月12日 JST ロイター

仏軍がマリ空爆を継続、周辺諸国は陸上部隊投入を準備 2013年01月13日 11:40 JST ロイター

フランスは2011年以降、コートジボワール、ソマリア南部、リビア、マリ北部と軍事介入を行っている。特に今回の介入はリビア内戦への軍事介入そのものが波及した結果だ。

米国がリビア内戦への軍事介入を主導した、と思っている人はこれらの事例から現在の認識が全くの誤解であって、主導権を握っているのは第一にフランス、次いで英国、次にようやく米国が顔を出して来る程度と認識を改めた方がよい。

米国は自国の利害への直接的な攻撃がほとんどなくなった今、明らかに戦争に疲れて内向きになり共和党と民主党の党派対立の方に必死だ。そのため民主化を力づくで行うことにも二の足を踏み、そしてシェールガスとシェールオイルによる一種のエネルギー革命の季節を迎えている。内外の戦略要件が驚くほど変わってしまっている。もちろん彼らが国益を追求するのは当然だが、フランスのように自国の裏庭、既得権益を守るために軍事介入に積極的になる理由がないと分かるだろう。

復活の泰緬鉄道

第2次安倍政権の閣僚が最初に訪問した国がミャンマー、麻生副総理はそれで意図は分かるだろう、と話している。要するに対中包囲網の一環で“自由と繁栄の弧”が再始動し始めた。もしくはこれを安倍ドクトリンと呼ぶことになりそうだ。

泰緬鉄道を復活させることでインド洋沿岸からタイを経由してベトナムまで延伸すれば、等距離外交のタイ国内の利害関係も変化するし、親中のカンボジアを牽制してベトナムから南シナ海に抜けられ、シンガポールの戦略的価値も低下する。外交とはかくあるべき、というお手本だろう。

【飛び立つミャンマー】麻生副総理の改革支援表明 2011.01.11 05:00 産経BIZ

【ミャンマー】「戦場にかける橋」泰緬鉄道復活へ 2013年1月1日11時31分 読売新聞

ガジェットの消費を我が国から世界に

2000年代に入って、プラザ、ロフト、ハンズなど東京の雑貨専門店が相次いで地方進出していった。地方の消費者にとっては、その店で雑貨を購入することが東京と接続する効果を持つ。その効果は、東京が政治・経済・文化の中心地であるために発現する。その発現の構造は、ポストモダンの神話でもある。この流れが2010年代に海外、まずは東南アジアにまで波及していくことになりそうだ。

東急ハンズ、期間限定ショップをシンガポールでオープン 2012年12月27日 プンタ

ガジェット(無用物)は、象徴価値を内在するイコンである。
象徴価値は、権力(パワー)が生み出す神話である。
神話の中心である東京は、イコンを地方に付与する。
神話の外縁である地方は、イコンにより東京に接続する。

ボードリヤールの『消費社会の神話と構造』で指摘されるガジェット(無用物)の消費には、使用価値でも交換価値でもなく象徴価値が隠れている。神話の喪失がポストモダンの人をして、ガジェットに即物的な神話への接続装置の役割を付与する。権力や権威や富につながるストーリー(象徴価値)を増幅させるイコンとしてガジェットは鎮座する。

“鰯の頭も信心から”であり、記号としての差異を認識して体系付けたときに不可視の神が現出する。ガジェットに宿る物神は逆説的にアドヴェント(降臨を待つことに)している。

人は他者との関係性の中でしか自己を認識できない以上、なんらかの神話に参加せざるをえない。人もまたガジェットである。一神教も唯物論も過ぎて、仏教的な唯識論を見い出した時代がポストモダンである。

神話の発信地として東京は魂の座を持つ。地方でガジェットの消費が先行しない由縁であり、地方は東京に接続する装置を設けるほかない、地方の文化を文明の物神とするためにも。どの地方の製品・サービスも東京のフィルターを経由せねば他の地方に売り込むことはできない。

ポストモダンの現象として、ガジェットの消費がある。
ガジェットの消費は、消費の飽和と換骨奪胎の果てにあらわれる。
消費の飽和と換骨奪胎には、イノベーションをおこなう企業が要る。
イノベーターの例として、今は亡きセゾングループを挙げる。

ポストモダンにおいて物神は遍在するが、神話は唯識することでしか現出しない。神話の体系化を助長する舞台が東京である。体系化をただ無用物を選び取るだけの無用人の行動に見い出すには、近代的な消費行動の飽和と換骨奪胎をおこなう祭司がいなければならない。

度重なる消費の飽和と換骨奪胎が内包される場所と時間にガジェットは存立するし、つぎなるガジェットも産出する。飽和も換骨奪胎も循環であって、単純な虚無ではない。

循環の過程では、飽和を促し換骨奪胎をおこなうイノベーター的企業が要請される。それは消費の中心地に存立する企業に見られるし、必然としてそうなる。現在では解体されたセゾングループが好例である。

西武百貨店(1960年代)→パルコ(1970年代)→無印良品(1980年代)→ ロフト(1990年代)までを各ディケイドごとに詳述して、21世紀の00年代から10年代の消費傾向を検証・予測してみたい。

消費トレンドの質量的飽和は、消費トレンドの換骨奪胎を要請する。
セゾングループの脱構築は、10年周期でおこなわれた。

消費財の拡大からイメージの消費への到達、イメージの飽和からコンセプトによる収束、コンセプトの分散から選択する意志の薄弱化までをとりあげることで、今後の消費トレンドを予測することができる。

ひとつの消費トレンドが質量ともに飽和すれば収束は不可避である。収束による売上減を避けるためには企業はむしろ積極的に換骨奪胎する。その脱構築の見本がセゾングループであった。渋谷西武(1968年)から池袋パルコ(1969年)と渋谷パルコ(1973年)展開の頃には、製品・サービスだけでなく、記号化したイメージまで扱いはじめている。百貨を際限なくして無限貨にしたところにパルコの意義がよりあらわになる。

一方、無限貨を脱構築すると一貨に近づく。単一コンセプトによる製品・サービスの一貨店が登場する。無印良品のスタート(1980年)と無印良品青山店(1983年)がそれである。記号性の氾濫に対する記号性の排除が無印良品だが、氾濫させた張本人が記号性の不在という記号をつくる皮肉に消費の飽和から換骨奪胎までの典型を見る。

単一コンセプトの確立はコンセプトの拡散を誘引する。モノはガジェットとなり、かくてポストモダンがあらわれる。渋谷ロフト(1987年)と池袋ロフト(1990年)がその魂の場としてあらわれ、消費者はそれぞれに適したガジェットを選択して、それぞれの所属すべき体系の中へと自らを没入させていく。しかし際限なく体系化がつづくと、体系が淘汰されるよりも自ら体系を選択する人々の契機そのものが淘汰されていく。

消費の飽和に耐えきれず体系を選び取る自由意志すら放棄した消費者は、ふたたび一貨へ傾斜する。一方放棄しない消費者は自ら所属する体系のなかでその体系の進化と表現のブラッシュアップを続ける。この時点で消費者の意識下における二極化が始まったと云える。

21世紀の00年代には百貨の品質的な縮小と選択肢の減少が起きた。デフレ・二極化における100円ショップ、ファストファッションとブランド品現象である。2010年代にデフレの脱却が起きて、揺り戻しがあるなら百貨の増加が起きる。高所得者層にはコンシェルジェ型消費が、低所得者層にはパワーセンターが定着するのではないか。

参考書籍
『消費社会の神話と構造』
著)ジャン・ボードリヤール 訳)今村仁司、塚原史
発行)紀伊国屋書店 初版)1979.10.31

人民元の香港ドルオフショア取引解禁がトリガー

人民元の香港ドルでのオフショア取引が解禁されたら、共産党の高級官僚とその子弟以外の人民も資本流出を加速させ、一気にバブル崩壊が進む。中共の地方政府は乱脈融資を続けており、最終的に中央政府の持つ外貨準備によって、相殺されることを望んでいる。

また家計部門は不動産取引が規制されており、常に投資の逃げ道を捜し続けている。下記記事のようにウェルスマネジメント商品(WMP)のデフォルトなどが起きても、海外投資が解禁されていないために国内投資を続けざるを得ない。このジレンマを解消するには共産党の高級官僚とその子弟と縁戚関係を持つしかないのが現状だ。

しかし、香港市場で人民元のオフショア取引が解禁されたら、国内資本が一気に海外に逃げ出し、国内のインフレ圧力が解消するが、同時にバブルも崩壊するだろう。

焦点:中国からの資金流出加速、外貨準備は安全保障で資本規制緩和に暗雲 2012年 12月 20日 16:44 JST ロイター

[上海 20日 ロイター] 人民元は5年以内に交換可能な通貨となる。HSBCの中国担当チーフエコノミスト、屈宏斌氏は先月、このような見通しを示した。

このような見通しに中国ウォッチャーは既視感を抱いている。中国が資本勘定の交換性を長期目標として正式に打ち出したのは1993年だ。

資本勘定の規制緩和を中銀が示唆していることで、路線に変更はないと市場関係者はみている。しかし中国指導部は経済安定のために外貨準備を重視しており、これは規制緩和への大きな障害だ。

中国からの資本流出が加速している兆候があり、政策当局者も懸念をしている。人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は、「資本勘定の交換可能性を、国境を越えた規制なき移転が可能な自由通貨と捉えるべきではない。一部の微妙な分野では資本フローを監視し規制する権限をもつ」と述べた。

<安全保障としての外貨準備>

アナリストによると、中銀は改革志向をもっているが、3兆3000億ドルに上る外貨準備は金融システムへの信認の源泉で、政府と金融市場にとっても安全保障策とみなし、これをリスクにさらすようないかなる改革にも反対する、という当局者もいる。

銀行の健全性は疑問視されており、地方政府や国有企業の債務水準は高い。ただ外貨準備が救済資金として利用可能とみられている限り、取り付け騒ぎや信用収縮に陥る可能性は低い。

人民銀行の元金融政策委員で政府系シンクタンク、中国社会科学院世界経済政治研究所のディレクター、余永定氏は「中国の家計預金は膨大だ。家計が外貨資産を多様化したければ、それが10%程度であっても資本流出は多大なものになり、人民元が下落し、パニック的に資金流出が追随するだろう」と述べた。中国の企業・家計の預金残高は84兆元(13兆4500億ドル)に上る。

<資金流出が加速>

10月末までの6カ月間の貿易と中国への海外直接投資(FDI)は1810億ドルの黒字だったが、中銀を含む銀行の買い入れは320億ドルに過ぎない。企業は人民元に交換することなく530億ドルを有している。つまり950億ドル程度のホットマネーが流出したことになる。

人民元は7月後半から急伸しており、米連邦準備理事会(FRB)は9月に新たな治量的緩和策を決定した。これらは通常ならホットマネーの流入要因だ。

国外投資のコンサルタント会社、オフショア・インコーポレーションズ・グループのマネジングディレクター、ジョナサン・クリフトン氏は、「中国の中間層はオフショアでの銀行口座開設を始めている。40―50歳代にとって実際に懸念が底流にある」との見解を先月示した。

<黒字幅の縮小>

貿易・FDIでの資金流入により、中国の外貨準備は2002―2011年の10年間に月250億ドル規模で拡大した。ただこれらの黒字幅は縮小しており、一部のアナリストはこれは長期傾向と指摘する。

人民銀の当局者は今週の中銀系の雑誌チャイナ・ファイナンスで「経常、資本、金融収支の黒字が縮小するなか、資本流入のリスクよりも資本流出を警戒するようシフトしなければならない」と指摘した。

2012年の1―9月に外貨準備は平均115億ドル増加したが、これは流入というよりも保有資産への金利による部分が大きい。

モルガン・スタンレーの元アジア太平洋チーフエコノミスト、アンディ・シェ氏は「来年半ばまでに中国は資本勘定をかなり引き締めるだろう」と指摘。2013年の貿易黒字縮小は、政治指導者の間で資本流出への懸念が強まるだろうと述べた。

ただ資本開放への楽観的見方は根強い。HSBCの屈氏は「来年初めに正式に発足する新指導部は、改革のスピードアップを今後数年間の政策課題で最優先としている明確な兆候がある」と述べた。

ただ個人が海外投資が自由に行えるような状況からはほど遠い。

( Gabriel Wildau記者;翻訳 村山圭一郎;編集 宮崎亜巳)


焦点:中国政府、富裕層向け金融商品の債務不履行で対応に苦慮 2012年 12月 20日 15:54 JST ロイター

[香港 20日 ロイター] 中国の華夏銀行(600015.SS: 株価, 企業情報, レポート)で販売されたウェルスマネジメント商品(WMP)でデフォルト(債務不履行)が起きたことから、中国政府は、投資家を救済してモラルハザードを容認するか、救済を見送って投資家を不安に陥れる危険に目をつぶるか、難しい選択を迫られている。

WMPには少なく見積もっても1兆ドルの資金が注ぎ込まれている。

華夏銀行の上海嘉定支店で販売されたWMPが先月末、期限内の支払いができなくなった。同行は、支店の従業員が許可なく販売したと説明している。支店周辺では怒った投資家が1週間にわたり抗議行動を繰り広げ、これによって初めてこの事件が中国のメディアに取り上げられた。

この案件以外にどの程度の件数や規模のデフォルトが起きているかはっきりしないが、さらに不履行が発生して同じような事件が紙面を賑わせば、WMPへの信用は失墜し、大量の資金引き揚げが起きるとアナリストはみている。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAC.N: 株価, 企業情報, レポート)の中国ストラテジスト、崔偉(David Cui)氏はWMPについて「一部のものは投資家に支払いを行うのに十分な資金を生み出せていない。問題は、ある時点で一定の規模に達すると損失を隠し通すことができなくなるという点だ。つまり、われわれはマーケット全体に波及しなかねないリスクを抱え込んでいる」と話す。

中国でWMPが急速に広まり始めたのは5年前からで、不動産、株式、銀行預金などに代わる投資先となっている。その大半は期間の短いもので、第三者が設立し、銀行を通じて発行されていることが多い。株式やマネーマーケット商品に投資し、4─5%のリターンを約束している。

しかし、かなりの数のWMPが資金を不動産やインフラプロジェクト、自動車販売、コンサート、果てはハムの販売など高リスクの投資先に振り向け、2桁のリターンを提供している。

この金融商品は中国の「影の銀行システム」の一部を成している。バークレイズの推計によると、こうした、通常融資の対象とならない借り手向けの融資は25兆6000億元(4兆1100億ドル)と、この2年間で2倍近くに膨らんでおり、総融資額の3分の1以上を占めている。

中国銀行業監督管理委員会(CBRC)が最近報道陣に対して華夏銀行の問題について質問しないよう通達したことからも、当局がこの事件に対していかに神経質になっているかが読み取れる。一部中国メディアの報道はウェブサイトから削除された。

19日付の南方都市報はCBRCが銀行に対して、第三者が組成し、支店で販売している金融商品を精査するよう命じたと報じ、CBRCはこの報道を確認した。これに呼応して国営メディアが一部のWMPにまつわるリスクについて、より強く警告するようになっている。

<投資家心理>

サンフォード・バーンスタインのアナリスト、マイク・ワーナー氏によると、5%以上のリターンをうたっているWMPは全体の10%未満で、ほとんどはリスクがかなり低い。一方、本当に恐ろしいのは投資家の心理であり、あとどのくらいの数のデフォルトが起きると中国の金融システムが危機に陥るかを予測するのは不可能だという。

国内の投資家が大挙してWMPの購入を中止すれば、流動性が逼迫し、政府は対応を迫られるというのがワーナー氏の見方で、「社会の安定が脅かされれば政府は動くだろう」と指摘した。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの崔氏も、WMPが信頼を失えばその影響は広範に及ぶと予測。「自己増幅的な動きになり得る。デフォルトへの懸念からいったん買いが止まれば、支払いリスクが増し、市場も流動性危機に見舞われる」との見方を示した。

一方、中国の投資銀行大手、中国国際金融公司(CICC)は4日に、当局は救済を見送るべきだとする見解を表明している。「この機会に比較的小規模の破綻を容認しなければ、WMPはしっかりしたリターンと無制限の保証を得ているという受け止め方を強めてしまうことになる」と指摘、華夏銀行に当該の金融商品を支えるよう強いるのは、問題の解決にならないと付け加えた。

バークレイズのアジア銀行調査部門のヘッドである顔?之(メイ・ヤン)氏も、国内の投資家に過剰な金融リスクを取るというのはどういうことかを知らしめるため、WMPの破綻は必要なことだと主張。銀行当局は来年、WMPや影の銀行に対する規制を強化すると見込んでいる。

顔氏は「このWMPが破綻すれば、中国でリスクというのもが認知される大きな一歩になる。銀行は一人残らず救済する必要があるというのならば、それは極めて良くない結果を招くだろう」と指摘した。

(Michael Flaherty、Kelvin Soh 記者)


中国のCITIC、傘下信託の商品で利払いに遅れ 2012年 12月 24日 21:06 JST ロイター

[北京 24日 ロイター] 中国最大級の投資機関、中国国際信託投資公司(CITIC)は24日、系列の信託会社で富裕層向け投資商品の利払いが遅れていることを明らかにした。

この信託商品は鉄鋼会社向け融資が裏付けになっているが、信託会社の取締役はロイターに対し、鉄鋼会社の資金フロー問題の解決に向けて地方政府や銀行とともに対応していると話した。「支払いのために担保入札の手続きに入りたくない。地方政府が信頼でき共同で解決にむけて措置を講じられるよう望む」と述べた。

CITIC信託によると、湖北省にあるこの民間鉄鋼会社は総額7460万元(1198万ドル)の利払い不能に陥っている。CITIC信託は鉄鋼会社への融資資金として13億3000万元を投資家から調達。金利は期限によって異なるが平均で年10%となっている。


中国、2013年も不動産引き締め策継続へ─政府筋=新華社 2012年 12月 25日 16:31 JST ロイター

[北京 25日 ロイター] 中国国営の新華社通信(電子版)は25日、政府筋を引用し、中国当局は2013年も不動産投機を抑制して一般国民の住宅購入需要を満たすため、不動産セクターに対する引き締め政策を継続すると報じた。

記事によると、住宅都市農村建設省は不動産価格の上昇に歯止めをかけることを目指しつつ、初回住宅購入者などに対する住宅ローン金利や税率の優遇や1世帯当たりの不動産保有軒数を制限するなどの措置を引き続き講じていく方針。

これは、姜偉新・住宅都市農村建設相が11月の中国共産党大会で表明した政策とも合致する。

記事はこのほか、当局が13年に手ごろな価格の住宅600万戸を建設するプロジェクトに着手する計画だとしている。


中国建設銀行、ウェルスマネジメント商品の販売めぐる訴えを調査 2012年 12月 27日 14:48 JST ロイター

[上海 27日 ロイター] 中国建設銀行(CCB)(601939.SS: 株価, 企業情報, レポート)(0939.HK: 株価, 企業情報, レポート)は27日、同行の職員が運用成績の低いウェルスマネジメント商品の購入を不適切に誘導したとする投資家からの訴えを調査していると明らかにした。

中国語紙、毎日経済新聞(ナショナル・ビジネス・デーリー)は26日、確定利付きの商品として販売されたこの商品の価値が30%以上下落したことを受け、7人の投資家が銀行・証券関連規制当局に対して苦情を申し立てたと伝えた。

毎日経済新聞によると、顧客は吉林省にあるCCBの支店を通じ、Northeastern Securitiesが発行した商品を購入した。CCBの広報担当者はこの件を調査しているとコメントした。

今回の動きはウェルスマネジメント商品に絡むリスクを浮き彫りにしたもの。ウェルスマネジメント商品に対しては、華夏銀行(600015.SS: 株価, 企業情報, レポート)の支店で販売された商品のデフォルト(債務不履行)をきっかけに、注目が集まっていた。


中国、地方政府の債務に上限を設ける制度検討=チャイナ・デーリー 2012年 12月 27日 16:42 JST ロイター

[北京 27日 ロイター] 27日付のチャイナ・デーリーは、中国政府が地方政府の債務に上限を設ける制度を検討していると報じた。

財政省財政科学研究所で金融研究チームを率いるZhao Quanhou氏の話として伝えた。同氏によると、経済規模や都市化の程度、既存債務、および管理体制を考慮して、地方政府の債務水準に上限を設定する。ただし同氏は「まだ検討段階であり、最終的なものではない」としている。

謝旭人財政相も先週、新規の起債を厳しく制限する姿勢を表明していた。

中国地方政府の債務は、中央政府が打ち出した大規模な景気刺激策を受けて拡大、大半が今年と来年に返済期限を迎える。しかし、債務残高が全体でどの程度の規模になるのか、正確なところは分かっていない。

グローバル・タイムズの27日の報道によると、広東省広州市は、同市の債務残高は6月末時点で2414億元(387億ドル)と明らかにした。中国地方政府が債務の詳細を公にするのはこれが初めてという。

ポーランドからドイツとロシアへ逆撃

ポーランドの輸出入先はユーロ圏で約5割、旧ソ連圏で約1割を占める。非ユーロ圏・旧東欧で日系企業が進出して、迂回貿易の拠点として整備できればポーランドはハンガリー、チェコと並び格好の舞台になる。

日本のファンド、ポーランド国債への投資を拡大 2012年 12月 21日 20:00 JST ロイター

[ワルシャワ 21日 ロイター] 日本のファンドがポーランド国債への投資を拡大している。苦境に陥っているユーロ圏を避けたいが、新興国市場には二の足を踏む投資家の人気を集めている。

日本人投資家からの需要が高まり、外国人によるポーランド国債の保有高は10月末時点で、過去最高となる約1900億ズロチ(620億ドル)に上昇。これを受けて、利回りは過去最低に低下している。

三井住友トラスト・アセットマネジメント債券運用部シニアファンドマネジャーの木村玄蔵氏は「ポーランドはとても魅力的。10年物の金利が高いというのが大きな理由。現状では4%を割っているが、それでも今はそうした金利はあまりない。先進国の多くは、2%近辺。米国もドイツも2%を割っている」と述べた。

日本人投資家の動向に詳しいロンドン駐在のある関係筋は「日本人投資家は、欧州へのエクスポージャーを維持する一方、ユーロ圏以外に投資先の多様化を図りたいと考えていた」と指摘。「この点において、日本人にとって流動性や格付けの重要性を考慮すれば、ポーランドを選ぶのは当然だ」と述べた。

ポーランド財務省は国債の保有者を公表していないが、複数のトレーダーや政府当局者は、買い手には日本の主要な金融機関が含まれていると明らかにしている。

日本のファンドは規模が大きく、安定しているため、投資先が非常に注目される存在だ。日本は膨大な国内預金を抱えているが、国内市場は利回りが低く、人口の高齢化に伴い、年金を給付し続けるには高いリターンを必要としている。

<日本土産>

ポーランドの財務副大臣率いる代表団が10月に日本を1週間訪れ、一段の売り込みをかけたほか、ポーランド外務省の会見室には両国の貿易の重要性を強調するように、壁には日本画や日本刀のミニチュア、磁器人形が飾られている。

ユーロ圏が過去4年間、危機に次ぐ危機であえぐ中、ポーランドは欧州連合(EU)加盟国で唯一、景気後退を回避した。今年の成長率は急速に減速する見込みとはいえ、2011年は4.3%成長を実現した。

それと同時に、ポーランドの安定した政治、穏健な財政政策なども外国人投資家を引き付ける要因となっている。

在ポーランド日本大使館の石井良実・一等書記官はロイターに対し、「ポーランド経済、そして最近のポーランドの政治状況は驚くほど安定している。こうした安定性は通常、典型的な『新興国市場』ではあまりみられないものだ」と指摘している。


ポーランドは平原の国である。それは自然国境としての山脈や河川がないことを表しており、ポーランドの国境と版図は歴史的に一定せず、のちに台頭してきたドイツとロシアの狭間で変動してきた。それどころか、かつては歯牙に掛けないほどの小国であったドイツ(またはプロイセン、オーストリア)とロシアのせいで二度までも国を滅ぼされている。

ポーランド分割を直接銃火を交えなかった日韓併合に対比することもできそうだが、第2次大戦におけるワルシャワ蜂起の例を挙げるとき、韓国人の独立心や負け戦でも後世のために戦わなければならない歴史の鉄則を軽視して、勝ち馬に乗ろうとする事大主義の宿痾が透けて見える。

またポーランド・リトアニア共和国は、ポーランド分割のさなかの1791年5月3日憲法を採択し、シュフラタと呼ばれる武士階級の特権をほかの市民階級にも開放して、立憲君主制、議会制民主主義に基づく近代国家を建設しようとしたが、啓蒙専制国家に囲まれていたこともあり、この憲法は急進的に受け取られ、周辺3国による分割に拍車を掛けてしまった。

ナポレオンの衛星国・ワルシャワ公国やロシアの衛星国・ポーランド立憲王国の時代を経て、つづく帝国主義の時代後の第二共和国以降もドイツとソ連(ロシア)に挟まれている地政学的位置は最前線とならざるを得ず、全体主義と共産主義対立の時代、東西冷戦の時代を通じて、歴史の荒波に揉まれていった。

ポーランドは、イラク戦争に際しては軍を派遣するなどして、独仏を牽制したい米国に接近していた。それと同様に我が国の資本と技術を取り込むことの熱心さはドイツとロシアを牽制する思惑があるだろう。

ハウステンボスを翻弄した中央の政策

ハウステンボスを翻弄するのは中央の政策である。

過去の出島から現在のハウステンボスまで一貫しているのは、地方が中央の政策に翻弄されてきた事実である。それはこれからもつづく。鎖国期の出島から一足飛びに高度経済成長期の石油コンビナート用造成地、バブル期のリゾート法とテーマパークから構造改革期の企業再生ファンドによる買収、そしてデフレ期の価格破壊者でもあるH.I.S.の買収へとつながった。

【キーパーソン・インタビュー】H.I.S.会長、ハウステンボス社長・澤田秀雄氏(2012.12.25)@ダイム

テーマパークからテーマのないテーマパークへの変化が起きる。

ハウステンボスは意図的にテーマを忘れたテーマパークになろうとしていた。ハウステンボスのテーマは投資を引き出し差別化をはかる便法の要素が強かったことは認めざるをえない。当初の投資回収のもくろみはパーク内の別荘分譲にあり、パークの運営収入はたかがしれていたはずだ。

またオランダ=長崎という連関の効用、長崎観光のパッケージという導線の効用、イミテーションではない建築物というハードの効用がテーマの脆弱性を覆い隠していたことも認めざるをえない。結局もとからテーマがなかったのだと思えば、テーマのないテーマパークへの割り切りこそ短期的な経営再建には必要でもあった。

直通駅の周辺に場外馬券売り場を作ったり、アミューズメント施設向けの人材育成の学校を作ったり、かくてふたたびハードの効用に頼る側面も出ていた。

H.I.S.の澤田社長は再建に際して、金融機関ほかの債権放棄による債務ゼロを果たし、固定資産税減免どころか同額の再生支援交付金を得て、100%減資のあと地方財界から出資を受けている。この財務から販管費などを削減すれば、単年度の営業黒字になるのもむべなるかな。

デフレ期が終わらんとすれば、次にどのようなハウステンボスになるかは中央の政策を注視する必要があるだろう。

暴力のアフロセントリシティ

かつて筆者が、ヒップホップと云えば暴力的で危険なモノという固定観念を持っていた頃。

より正確に云えば、デフ・ジャムレーベルからリリースされたLLクールJの『Radio』(1985年)、Run DMCの『Raising Hell』(1986年)、ビースティー・ボーイズの『Licensed To Ill』(1986年)を聴いて、BDPやEPMD、エリック・B&ラキムにまで嵌り込んでいた頃。

ネイティブ・タンの登場は、筆者の中の違和感(周りに命に関わる暴力も危険もなかった)を晴らしてくれた。日本でスチャダラパーが登場したことも無縁ではない。そしてデ・ラ・ソウル、ATCQと並ぶネイティブ・タンを代表するジャングル・ブラザーズは、アフリカ回帰(アフロセントリシティ)を強く打ち出していた。

しかし、ニュースクールとも呼ばれた彼らの出現によっても、米国の黒人コミュニティの問題は何ら解決しなかった。

その後のヒップホップは、サンプリング音源となる楽曲の著作権が高騰していくため、著作権回避で難解なトラックの多用が分かりやすいグルーブ感を失わせた。売れ線の音源を使うことができたギャングスタ・ラップも激しくなるばかりのビーフ合戦を最終的に現実の銃撃戦へと激化させてしまい、ラッパーが次々殺されていくことで、ダイナミズムを失っていった。

ヒップホップは暴力回帰していったのと同様に、ブラックアフリカ(サブサハラ)もむき出しの暴力に晒されていくことになる。

南スーダンPKO 日豪で連携を強化  幕僚会議 ACSA発効へ情報共有も 12/13日付 朝雲新聞

 統幕とオーストラリア国防軍統合作戦司令部との幕僚会議が12月3、4の両日、防衛省で開かれ、南スーダンPKOで今年8月に開始した現地での日豪協力をさらに深化させていくことで一致した。ジュバにある日本の現地支援調整所には現在、2人の豪軍幹部が正式配属され、連絡調整任務に当たっている。来年にも日豪物品役務相互提供協定(ACSA)が発効することから、PKOの現場で水や食料、輸送などの物品や役務の相互融通が可能となることを見据え、自衛隊では積極的に現地での協力を進め、関係緊密化を図っていく考えだ。

第7回となる日豪幕僚会議には、統幕から防衛計画部長の尾上定正空将補以下約10人、豪国防軍から統合 作戦司令部副長のスティーブ・ギルモア海軍少将ら約10人が出席した。

 防衛省と豪国防省は今年8月、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)に派遣されている自衛隊と豪軍が協力することで合意。

 これに基づき8月31日から、ジュバにある自衛隊の現地支援調整所に、豪軍の中佐と大尉の連絡調整要員2人が配置され、自衛隊の任務遂行に関する情報提供や、国連を含む関係機関、非政府組織(NGO)などとの調整任務を開始している。

 さらに、2010年に署名された日豪ACSAが来年にも発効すれば、PKO活動などの現場で自衛隊と豪軍が水や食料、燃料、輸送といった物品や役務を相互に融通することが可能となることから、日豪では引き続き情報共有を図りながら緊密に連携していくことで合意した。

 会議ではこのほか災害派遣・人道支援(HA/DR)やPKOなどの非伝統的な安全保障分野での協力を深めることでも一致した。

 最近の日豪ハイレベル交流では、豪国防軍司令官のデービッド・ハーリー陸軍大将が今年10月に来日し、岩﨑統幕長と日豪の協力強化で一致している。

 日豪幕僚会議は自衛隊と豪国防軍との相互理解の促進を目的に、02年から統合幕僚会議(当時)と豪国防軍統合作戦司令部が隔年で実施。今回の開催は、前回の今年2月からわずか10カ月後という異例のペースで、ここ最近における日豪の緊密ぶりを象徴している。

 ◇日豪の南スーダンPKO 日本は国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)に、自衛隊から数人の司令部要員のほか、主力となる約330人の陸自施設部隊、日本を代表して調整に当たる約20人の現地支援調整所要員を派遣。豪は大規模な部隊こそ派遣していないが、数十人規模の司令部要員を出している。


現在のブラックアフリカにおいて内戦を起こしている各国は、マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰)の分断線上に存在している。南北スーダン、コートジボワール、ソマリア南部、リビア、マリ北部、コンゴのルワンダ隣接地などがそれに当たる。

まずひとつの典型例がスーダン内戦である。

スーダンは、根底に南北の宗教文化的相違があった。アラブ系はシャーリアを法体系に導入して、現在独立している南スーダンのブラックアフリカ系の人々の反発を買った。次に天然資源・一次産品(スーダンでは油田)をめぐる利権分配について民族・部族間で対立していたのが、内戦の要因となった。

もうひとつの典型例がコートジボワール内戦である。

コートジボワールにも、根底に南北の宗教文化的相違があった。次に主要産業であるカカオの生産のため、西部に移民が流入して、政治的バランスが崩れたことにある。そのため西部の移民排除、南部優遇、北部冷遇の政策を行い、軍部が反発してクーデター、そして2002年には一度目の内戦が起きた。しかし、内戦を誘発する構造は変化していない。

ちなみにこれらは、コートジボワール(旧象牙海岸)と同じくアフリカ西部のギニア湾に沿った国々、ガーナ(旧黄金海岸)、トーゴ、ベナン、ナイジェリア(すべて旧奴隷海岸)に共通している南北対立の構造である。

沿岸部に属する南部は、交易の取扱品からの旧名の通り、欧米の三角貿易の影響でキリスト教徒が多い。一方、内陸部に属する北部は、サハラ交易の影響でムスリムが多い。南北に宗教文化的な分断線が走っている。さらに土着信仰が加わり、また部族対立も存在するわけだ。

宗教と人種的相違を根底に、天然資源や一次産品の利権分配をめぐって、さらに内戦が激化する因子となるのが常だ。

なおかつブラックアフリカにおいて、国家元首に多選による長期政権で老人が多いのは、単純に新しく分配できる利権が生まれたり、育つ機会がなく、過度な利害関係の調整が必要ないからにほかならない。硬直化した利権を分配し続ければいいのであって、そのためには同じ政治家が支配者の地位にいた方がいいに決まっている。下手に分配の仕組みを変えるだけで部族間の利害闘争が生じる。

さらに余談だが、30年以上の長期的見方でマグレブを含むアラブ・中東地域での革命と内戦を見ると、ブラックアフリカ(サブサハラ)からの人口動態の圧力にマグレブはさらされることになる。

トーリーとホイッグが連立する有為転変を振り返る

かつての英国の二大政党、トーリーの保守党とホイッグの自由党(現在は自由民主党)が連立している歴史の有為転変を考える。

小政党として、保守党と連立する英国の自民党(もともとの自由党)は、普通選挙実現とアイルランド自治(ヴィクトリア朝の名宰相グラッドストンが特)に熱心だった。ロイド・ジョージの頃までに男子普通選挙が実現するのだが、そのおかげで票を得た労働者が誰に投票したかと云えば、新しくできた労働党に、だったのだ。

自由党は、普通選挙(要するに労働者への支援)やアイルランド自治(要するに非国教徒への支援)をすることで皮肉にも自らの存立基盤を崩してしまっていたのだった。

第1次大戦頃までにはイギリスは世界の工場ではなくなっており、新興の産業資本家なども爵位を与えられて貴族になったり、投資による金利によって利益をあげる一種の地主になっており、従来の自由党の支持層が分解してしまったのだった。国のためによかれ、と思ってやったことが結局自由党の衰退の原因になったわけだ。これはまるで一種の諧謔である。

1980年代から1990年代の英国政治は、素人目には、かつてのホイッグが歩んだ道をどうもトーリーも歩み始めているように散見された。保守党はサッチャリズムに基づいてイギリスの改革を押し進めた結果、従来の階級が分離融解して貴族・エスタブリッシュメントは保守党、労働者は労働党というパターンが消えてしまったからだ。

保守党は、特にサッチャリズムで生まれた新しい富裕層はまだしも、票の多い中道を取り込めてなかった。しかしどうして保守党はあえて自らの存立基盤を崩す戦略を採ったのか、またイギリスはこの新しい富裕層を中心にどんな戦略を抱いてきたのだろうか。

底流として在った保守党内部の分裂を表すと、ドライとウェットに要約される。

乾いている方がサッチャリズムで、濡れている方が漸進的な路線で行こうという連中で、かつての日本の自民党における清和会と旧経世会の対立軸がこれに近いだろうか。

1990年の保守党党首選挙で両派の分裂は表面化した。悪名高かった人頭税導入のおりサッチャーにヘーゼルタイン卿(元国防相、メジャー政権で副首相)が挑み、サッチャーを退陣に追い込んだからだ。ウェット派の重鎮であるヘーゼルタインは、オックスフォード出身のエスタブリッシュメントでダウニング街10番の住人になることをはじめから射程に政治家となった人物であった。その風貌は小泉首相にそっくりであった。ところが彼は首相になれなかった。小泉首相と同じで自説を曲げず敵が多かったからだ。

保守党党首となりサッチャーのあとを継いで首相になったのは、サーカス芸人の子ジョン・メージャーだった。彼は強力な指導力を発揮できなかった。もともと調整型だったからこそ保守党党首になりえたのだろうが、その弱さは1992年のポンドをめぐるヘッジファンドとの戦いに見受けられた。

コラム:2013年の欧州、遠心力との戦いに 2012年 12月 27日 16:48 JST ロイター

ユーロ導入のために事実上の固定相場にしていたERMからの離脱を余儀なくされ、英国は通貨をユーロにすることができなかった。主要国の通貨の中でヘッジファンドに狙い撃ちにされたのは英国ポンドだけであり、当時はジョージ・ソロスごときにイングランド銀行が敗北したと話題になったが、現在ではこれが幸いし量的緩和政策を採ることができている。

さらに当時に戻ると、労働党は「ニューレイバー」として、保守党の社会経済政策(サッチャリズム)をごっそり継承(ヴィクトリア朝の名宰相ディズレーリの言葉を借りれば政策の泥棒)をして、保守党の混乱に乗じ、中道票を奪い、政権を獲るまでに到った。

いきおい保守党も「思いやりのある保守」という就任直後のブッシュ・ジュニアと同じようなスローガンを打ち出そうとするが、リベラル臭が強すぎてドライ(サッチャリズムの信奉者)の反発を招いて党の混乱を助長してしまった。

当時の保守党は、ブッシュ・ジュニアのリベラルなアプローチの持つその優しさが根本的には、宗教右派やプア・ホワイトに向けられていること、彼の政治的基盤がこの草の根保守の二派にあることに気づかなかった訳だ。

さらに、外交でも伝統的な対外積極策のお株を労働党のブレアに奪われた格好になった。むしろ保守党ドライの一部は、反EUのために孤立主義の傾向さえ帯びていたのだ。この当時、ウェットの一部が自由民主党(昔の自由党・ホイッグ)に流れたことが、保守党との連立の布石だったことになる。

「神々との闘い」は終わらせられたのか?

遅ればせながら『009 RE:CYBORG』を観た。「天使編」と「神々との闘い編」をベースにしているのは間違いないだろう。ラストに至る数分の描写は「地下帝国ヨミ編」に似ている。

物語は2013年の世界各国の主要都市で無差別テロが発生している状況下に始まる。

冒頭、天使の囁きと思われる“彼の声”に導かれた009もまた、テロリストのひとりと堕して、ガールフレンドとおぼしき女子高生とともに現れ、ビル爆破を敢行しようとする。そのビルへ目掛けて同じく“彼の声”を聴いた別のテロリストがイージス艦からミサイルを撃ち込む。その火中に003と005が彼の封印された記憶を呼び覚まそう、とやって来る。

謎を握るであろう天使の化石を発掘した008が最も謎解きに近付いた瞬間、またその情報を知らされた007が金髪の少女を垣間見た刹那に失踪する。ふたりが物語の序盤で早々に退場してしまうために謎は解き明かされない。これで監督が扱いたい主題とは、謎解きそのものではなくて謎に対する問いかけ、だと分かる。

“彼の声”を聴いた米軍機によって中東の湾岸の都市が核攻撃されると、その廃墟で009は再びガールフレンドの幻想を見る。それまで確執によって、ひとり別行動を取っていた002も“彼の声”に操られるに及んで009に協力する。濡れ衣を着せられたゼロゼロナンバーズの本部が襲われ、戦略原潜からの大陸間弾道弾を迎撃できなかった009は、001のテレポーテーションで成層圏に飛ばされ、核爆発を起こす際に神に問いかけて光に包まれる。

009が目覚めると、そこはヴェネツィアのような街にあるセーフハウスで、003がパンとワインを籠に入れてやって来る。船に乗った002、007、008の三人は水の上を歩きながら戻ってくる。しかし、水飛沫は上がらず波紋もなく、ゼロゼロナンバーズ全員の彼岸の世界での復活を描写しているかのようだった。

“79年版”「サイボーグ009」島村ジョー声優の井上和彦、009は永遠に不滅と高らかに宣言!! 2012年12月9日 23時28分 シネマトゥデイ

『009 RE:CYBORG』の主題が“謎そのものに対する問いかけ、神そのものに対する問いかけ”である以上、賛否両論のうち、否定的評価が大きくなるのは理解できる。しかし、原作の「天使編」と「神々の闘い編」もまた根源的な何かへの問いかけであったからこそ、未完に終わったのであって、重すぎるテーマを扱った作品としては短い時間でよくぞまとめられた、とも云える。

そして筆者は、サイボーグ009の連載が開始された1960年代に遡り、この時代の非可逆的破壊に思いを馳せてみよう。

1968年、アメリカではシカゴ暴動が起きた。チェコスロバキアの学生たちによってプラハの春が芽吹いた。フランスの学生たちは五月危機を起こしド=ゴールからパリを奪う寸前までいった。日本でも新左翼の全共闘運動が存在した。彼らは確固とした思想も目算もあったわけではない。

共通項はベビーブーマーとしての数の勢いであり、豊かさの安逸で放埒な享受であり、テレビのブラウン管を通して同じ学生の姿を見て団結していると錯覚した“進歩”だけであった。

その同年、1968年にローマ教皇が条件付きで産児制限を承認した。宗教家にせよフェミニストにせよ生命尊重の議論に終始して魂は顧みられることがなくなった。確固不変ではないゆえに涵養しなければならない魂を根源とする生命力の衰退が、国家の衰退のみならず文明の衰退をもたらしているのが現在の状態であるのを忘れてはならない。

そのラストをスタンダードとしてオマージュされることの多い『サイボーグ009』の「地底帝国ヨミ編」が1967年に発表されたのは示唆的ですらある。

この時代に燃え尽きたのは009と002だけでなく、根源的な文明の生命力・躍動性ではなかったか。

これ以降シリーズとしての『サイボーグ009』は「天使編」「神々との闘い編」が未完で終わっていることも興味深い。全共闘世代の根源的な問いに対する逃避と放棄が廻り回ってぼくらの前に投げ出されている事実に暗澹とする。予告編の“終わらせなければ、始まらない”のコピーの真意は案外、そういったところにあるのかもしれない。

本日は政党助成交付金の基準日です

カネがなければ政治は動かせない。これは動かしがたい一面の事実だ。2012年6月5日のエントリーでは、

野田首相が、自公案丸呑みで話し合い解散に応じたら、小沢氏は民主党の財布を握ることなく放り出されることになる。筆者も特例公債法案さえ通れば、後はどうとでも出来る気がする。

民主党内動向の鍵は、参議院の民主党議員(特に輿石氏)が握るだろうが、小沢氏に権力復帰の道が閉ざされると、彼は“生き霊”と化すだろう。その場合は色々と厄介なことになる。

昔ならば神社に祀れば良かったのだが、今はそうも行くまい。民主党政権自体、団塊の世代を中心としたお灸層(最大の既得権益層にも関わらず、それを理解もせず破壊しようとする奇特な人種)と呼ばれる人々を巻き込んでの壮大な“位討ち”と思えなくもないが、となると“生き霊”としての小沢氏の処遇がいかにも面倒くさい。いっそのこと選挙管理内閣の首相にでも据えて“上がり”にさせてやりたいくらいだ。彼が満足するかは知れないが。

ともあれ、野田政権の幕引きの筋立てはこんなものでいかがだろうか。

自民・公明は「あなたたち(野田首相たち)の棺桶は用意してやる」と云う。続けて「(政界という現世から去るに当たって)自分の香典は(党の財布から)自腹で切ってくれ」と云う。

野田首相は「お前たち(非主流派の小沢氏とその取り巻き)は野垂れ死んでくれ」と云う。

かくて“民主党解散のための解散”が行われる。

小沢氏は「皇を取って民とし民を皇となさん」と、さらなる暗躍を始め、次の幕が開く。

実にうんざりする次回予告ではないか。


と書いたが、小沢氏は自分の思い通りになるカネ(今回は約8億6500万円)が欲しかったのであって、脱原発を看板にすれば貰えるカネが増える算段だったのかもしれなかった。

結局は日本未来の党を去る嘉田女史を表に立ててフェミニズムを実行したい訳でもなかっただろう。

小沢氏の政治的役割は遠く小選挙区制の導入の際に終わっていた。それ以後の政治的経歴は蛇足に過ぎない。“生き霊”としての彼が政治的彷徨を繰り返しているようでもあり、政治家と名乗っているブローカーが自ら導入した制度を利用して、政党によるマネロンを繰り返しているようでもある。

日本未来、年内にも分党 2012年 12月 26日 20:59 JST ロイター

日本未来の党の嘉田由紀子代表(滋賀県知事)は26日、県庁で記者会見し、年内にも分党に踏み切る考えを示した。小沢一郎元民主党代表の処遇をめぐって小沢系議員と嘉田氏との対立が激化していたほか、主要メンバーの亀井静香元金融担当相が同日離党を表明するなど混迷を深めており、結党1カ月で分裂する展開となった。


嘉田氏に兼務解消要求決議 2012年 12月 26日 17:39 JST ロイター

滋賀県議会は26日の本会議で、日本未来の党代表を務める嘉田由紀子知事に対し、「県益を損ねる」として兼務の解消を求める決議を賛成多数で可決。最大会派の自民党県議団などが提案し、嘉田氏を支持する地域政党会派を除く全ての会派が賛成した。法的拘束力はないが、対応次第で議会側は攻勢を強めそうだ。嘉田氏は「党の活動は継続するつもりだが、決議を重く受け止め知事としての職責をしっかり果たしたい」とのコメントを発表。


「未来」は「生活の党」に変更 2012年 12月 28日 00:51 JST ロイター

 日本未来の党は27日、党名を「生活の党」とし、代表を嘉田由紀子滋賀県知事から森裕子副代表に変更すると総務相へ届け出た。森氏ら小沢一郎元民主党代表の系列議員が党に残る。嘉田氏は、社民党政審会長を務めた阿部知子衆院議員と共に党を離れる。「未来」の名称は嘉田氏側が引き継ぐ。阿部氏は当面、無所属で活動する。嘉田、森両氏が28日に大津市で記者会見し、事実上の分党を正式に発表する。小沢氏も同席する見通しだ。

“世界の工場”から引きずり落とされる支那

10年前に支那が“世界の工場”となることは誰でも予測できた。10年を経た現時点において、対中投資がコントロールできないほど巨大化することも予測された。もしも支那にいくらかの民主化の徴候でもあればと思っていたが、やはりそんな希望的観測は叶わなかった。100年遅れた帝国主義国家として支那が登場するとまでは予測しなかったことは痛恨の極みだ。

焦点:中国からの資金流出加速、外貨準備は安全保障で資本規制緩和に暗雲 2012年 12月 20日 16:44 JST ロイター

そこでまず、10年前の2003年6月に書いたライコス日記(現在は楽天に吸収された)の文章をちと長いが再掲する。

大陸はでかすぎる。そのため対中投資が本当に我々自身がコントロールできる範囲のものにおさまるのか? という疑念が現実主義者からさえ生じている。しかし日本がコントロールできないものは、中国共産党もコントロールできないのだ。そこに対中投資の戦略が、日本の国益につながるわけがある。

日本の戦略は、支那の沿岸を世界の工場にすることであり、このために日本国内の工場を移転する必要がある。移転のための経済的基礎は日本のデフレと元レートの安値固定である。

となればこれがつづく限り、日本では工場における雇用は急速に喪失する。同時に工場労働者育成のための教育システムはその役割を終える。すなわち過度の平等教育は不要になるわけだ。以前も指摘したが、ゆとり教育はエリート教育の別名であり、政治的なカモフラージュである。

ぼくはエリート教育もそれにともなう階層分離も道義的に正しいか否かに興味はないが、この国の社会伝統にかんがみれば過度の階層分離は、必ず平等ベクトルへの因子となりバックラッシュを誘引する。その階層分離とバックラッシュによる摩擦を緩和するために愛国心が鼓舞されることになるのだが、このふたつの政策による社会現象を結び付けて考えられないで、ただ嘆いたり批判したりする左派が多すぎる。たしかにこれは今後の政治的課題にはなるだろうが。

さらに対中投資を日本が推進するにはアメリカの同意が絶対不可欠である。中共の意志はまったく関係ない。これは日本が満州で学んだ経験でもある。すなわち海洋国家間の合意がなければ、大陸に進出してはならない、ということだ。これについては今のところ日米の認識に大きな隔たりはないようだ。

一方で、歴史的に支那(大陸)の歴史は必ず分裂してふたたび統一する。分裂の最大シグナルは流民にある。

疫病→飢餓→流民→内乱→分裂→統一→腐敗→貧富→疫病・・・

のサイクルが支那(大陸)の歴史である。その意味でSARSの流行は示唆的であった。さて中共の経済的格差は、沿岸部と内陸部で絶望的なまでに拡がっている。共産党がコントロールできなくなる日が来るかもしれない。その意味で日本の対中投資は国益にかなうだろう。海洋国家にとって大陸国家の分裂は基本戦略であるからだ。

かつてのイギリスの欧州大陸政策のようにだれにも支那の中原を制覇させてはならないだろう。すなわち日本は中原を制する必要はないが、だれにも中原を制させてはならない。これが海洋国家としての日本の戦い方である。


2013年現在と2003年当時とを振り返り、比較する。

すると、10年で支那は“世界の工場”となり、そして次の10年でその地位を失わんとしている。前提条件としての日本のデフレと人民元の安値固定は、それぞれ戦略変更の重圧に晒されている。

ゆとり教育の役割が終わり、健全な労働者育成のための教育が復活する。教育施策や経済政策によって階層分離が行われることで、我が国の伝統的な社会のダイナミズムが、平等ベクトルへの因子を呼び覚まし、バックラッシュを誘発するものと考えていた。それは正しかった。しかし・・・

まさかの郵政解散により、バックラッシュのダイナミズムはより激動さを増して、平等へと舵を切ろうと一気呵成に船を奔らせた第1次安倍政権を撃沈させ、政権交代を唱えたリベラル・左翼によって民主党政権を誕生させてしまうまでとは、思いもよらなかった。

かつ米国が10年前には外向きだったが、10年後には内向きになった。それでも急速に台頭してきた中共に対する海洋国家間の暗黙の合意に基づいて“対中封じ込め”が進んでいるのを見逃してはならない。

中共の経済格差は、10年で縮小するどころか拡大した。それを端的に示すのが国防費よりも治安対策費の方が予算が潤沢なことだろう。“対中封じ込め”が順調に成立するならば、中共の分裂を促しても、帝国陸軍のように直接介入するのではなく、中原に覇を唱える者が現れないようにする英国のような外交センスと努力が必須となってくるだろう。

エネルギヤこそロシアのアクアヴィタエ

燃えるようなアルコール度数のウォッカを呑む国にあっては、燃えるエネルギヤたる石油と天然ガスこそがアクアヴィタエ(ラテン語で命の水の意)となる。

野田政権下の玄葉光一郎前外相が先年の10月23日、来日したプーチン大統領の「側近中の側近」とされるパトルシェフ安全保障会議書記と会談し、「日本国外務省とロシア連邦安全保障会議事務局との間の覚書」に署名した。これを発展させる意味で、森元首相を政府特使として派遣することになる。

恐るべきはロシア側のカウンターパートが変わっていないことだ。ロシアは自らの民主主義を模索する中で、好意的に表すれば、ツァーリのごとし元首を擁した権威主義的で諸処の自由に抑制的な民主主義になりつつある。

経済的にロシアのボトルネックの第一とは、その広大な国土ゆえのインフラの弱さである。

特にウラル山脈の西側と東側の人口比重の違い、シベリアに偏ったエネルギー資源の分布比重の違いがそこに拍車を掛ける。これが過度のエネルギー資源に依存した経済構造と効率性の悪さ、所得格差と男性の平均寿命低下・人口減少を生じさせている。

ただしこれらのブレイクスルーに必要な全般的に国民の知識水準が高いこと、エネルギー資源・穀物を他国に依存しないという利点を持っていることは理解しておかねばならない。

経済的にロシアのボトルネックの第二とは、歴史的経緯からイノベーティブな経済成長を果たすための企業家精神とそれを守る法秩序が欠如している点だ。

企業家が勃興する際に起きる不安定(利害関係の変化)を政治的強権でしか正せないことにもつながる上に、伝統的な支那社会と同様に、官吏となって利権を貪ることが富貴への最適な道なのだ。我が国や欧米など先進国と違い、新しい技術やサービスを作り出し、それを提供する企業家となることが富貴への最短ルートではない。

現状のロシア経済は、オリガルヒ(ロシア経済を寡頭支配した資本家)が税金を納めず海外に資本流出させてしまうか、シロヴィキ(治安・国防官僚出身者による勢力)が賄賂を取り国内でアンダーグラウンドマネーとして循環させるかになっている。

プーチン政権によって勢力を削られたオリガルヒのうち、サンクトペテルブルグ時代からのプーチンとの関係を活かして、ユダヤ系としては勢力を拡大してきたミハイル・フリードマンとピョートル・アーヴェンは、アルファバンクを中心としたグループを形成、さらにアルファ・アクセス・レノバ(AAR)を通じて石油大手TNKを持ち、TNKがBPと合弁していたが、この合弁が国営石油最大手ロスネフチに買収されることになった。シロヴィキの勢力拡大と言える。

しかし、同時に第2次プーチン政権になってから、腐敗撲滅を目的としたシロヴィキの一部が贈賄・横領などの罪状で逮捕され始めた。シロヴィキの新陳代謝が進む。しかし、これらの腐敗構造はエネルギー産業依存の経済構造と富の再分配構造とも重なっている以上、撲滅そのものは不可能なのは云うまでもない。

企業家精神の育成と法秩序の無視、イノベーティブな経済成長に対する軽視は歴史的経緯に基づくことは前述したが、振り返ると今に至るまでロシアを悩ませる決定的な歴史上最大の失敗は資本主義を経ないで共産主義に移行したことだった。

欧州では、各国の資本主義の進展によって異なるが、ブルジョワの勃興が絶対君主を生んだと言える。ブルジョワの台頭初期の国家における絶対君主の役割とは、その権力の集中によって彼らの生命と財産の自由を擁護することだった。

ところがロシアは、新規税収とイノベーションの源にして国力を増大させる原動力たるブルジョワ(のちの産業資本、今で云えば企業家)が存在しない国々のひとつだった。こうした遅れた国々においては、上からの近代化を進める絶対君主=啓蒙専制君主が現れた。

そこに到るには大空位時代ののち1613年に成立した、ロマノフ朝にまで遡る。

アレクセイ帝(厳密にはロシアのツァーリ)のときは地主と農民は契約関係であったが、ピョートル大帝(ここからインペラトール)のときに人頭税導入によって土地に縛られ、啓蒙専制君主として名高いエカテリーナ女帝のときに完全な農奴制となった。

ロシアの農奴制は、英国のエンクロージャーによって逐われた農民が賃金労働者となったのとは真逆である。当時のスウェーデン、トルコ両帝国に対抗する国力を得るためにブルジョワのまったくいない国家においては、こうした逆コースもやむなしであったかもしれない。そして、ブルジョワも産業資本が充分に育たないまま、第1次大戦と二月革命と十月革命を迎える。

この欧州各国(イギリス・フランス・ドイツ)や米国、日本と決定的な違いを産んだ資本主義を担うブルジョワとイノベーションの結合によるダイナミズムを持たない社会の欠陥を一足飛びに解消するには、中共と同様に我が国の資本と技術が必要になる。しかしそれには日露間の講和条約は必須であるが、我が国の反応は鈍い。

安倍氏、森元首相をロシア派遣へ 2012年 12月 22日 20:51 JST ロイター

 自民党の安倍晋三総裁が、プーチン大統領と親交の深い森喜朗元首相を来年2月にロシアに派遣する方向で調整していることが22日、分かった。北方領土問題の解決に意欲を示す安倍氏は自身の訪ロも視野に入れており、その環境整備を進めるのが狙いだ。関係者が明らかにした。森氏はプーチン氏との会談を前提に日程調整を進める。首相特使とする可能性もある。安倍氏は首相当時に主要国首脳会議などでプーチン氏と会談している。


露ロスネフチ、英BP保有のTNK─BP株式取得に銀行融資確保 2012年 12月 25日 00:24 JST ロイター

[モスクワ 24日 ロイター] ロシア国営石油最大手ロスネフチ(ROSN.MM: 株価, 企業情報, レポート)は、ロシア第3位の石油会社、TNK─BP(TNBP.MM: 株価, 企業情報, レポート)の50%株式取得に向け、国際銀行団から総額168億ドルの融資を確保した。

TNK─BPは英BP(BP.L: 株価, 企業情報, レポート)がロシア人投資家と設立した合弁会社。ロスネフチはこれまでに、BPが保有するTNK─BPの50%株式を現金171億ドルと自社株12.8%の合計270億ドルで取得することでBPと合意している。

ロスネフチが確保した銀行融資は、期間5年の融資が41億ドル、期間2年の融資が127億ドル。

銀行団には、米シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)、英バークレイズ(BARC.L: 株価, 企業情報, レポート)、仏BNPパリバ(BNPP.PA: 株価, 企業情報, レポート)、伊ウニクレディト(CRDI.MI: 株価, 企業情報, レポート)などの欧米行の他、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T: 株価, ニュース, レポート)の三菱東京UFJ銀行、みずほフィナンシャルグループ(8411.T: 株価, ニュース, レポート)傘下のみずほコーポレート銀行も参加している。

TNK─BPは、ミハイル・フリードマン氏やビクトル・ベクセルベルグ氏ら4人のロシア人投資家が率いるコンソーシアム「アルファ・アクセス・レノバ(AAR)」とBPが折半投資して設立。ロスネフチはBP保有分の取得と共に、AAR保有分も280億ドルで取得することで合意しているが、この部分の資金はまだ手当されていない。

ロスネフチによると、買収手続きは当局による承認を経て2013年上半期に終了する見通し。買収後、ロスネフチの原油と天然ガスの生産量は石油換算で日量460万バレルとなり、株式公開企業として世界最大の石油会社となる。

ロスネフチはこれとは別に、スイス商品取引大手グレンコア(GLEN.L: 株価, 企業情報, レポート)、および石油取引大手ビトルと、原油の長期供給契約の締結に向け基本合意したと発表した。

同契約の下、ロスネフチは5年間にわたり最大6700万トンの原油を供給したい考え。日量換算では約27万バレルとなり、原油価格が1バレル=100ドルで推移した場合、契約の規模は約500億ドルとなる。

プロフィール

vanshoo

Author:vanshoo
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。