スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

EU残留の条件闘争はタイトロープ

英国の生き様が綱渡り過ぎてなんだか凄い。

ご存じの通り、英国の至上命題は、EUの維持ではなく自国の金融経済モデルを維持することにある。米国からLIBORの金利操作で叩かれており、金融経済モデルの改革も急務だが、財政金融政策をEUに売り渡すと、もはや国民経済が回らない。

香港やケイマンを経由して、たとえば中共のカネを回すことでシティが潤っている現在、中共が倒れることにも神経を使わなくてはならない。人のカネで勝負することの大変さを感じるではないか。

ロンドンタクシーの車体メーカーが支那の部品を使ってリコールしたあげく、支那の自動車メーカーの傘下に入るなど滑稽な話だが、それを撒き餌に中共からカネを引っぱろうとする根性は見上げたものとは思う。

しかし、来る情報技術が主体となる戦争に英国は取り残されてしまうだろう。鬼籍に入った祖父は、先の大戦は欠点の少ないところが勝ったのは事実だが、我が国にはエンジニアが足りなさすぎた、と云っていた。その反省が戦後に反映された訳だ。

情報技術の戦いに臨めるのはエンジニアの能力や人員から判断して、米国、日本、ドイツ、中共、インド、ロシアくらいだろう。ダークホースとしてイスラエルもいるが、英国は基盤がもはや存在しないように感じる。もちろん、コモンウェルスなど旧植民地のネットワークを最大限に活かせば、路はひらけるかもしれない。

EU残留希望は英有権者のわずか3割超、半数は離脱望む=世論調査 2013年 02月 18日 23:35 JST ロイター

[ロンドン 18日 ロイター] キャメロン英首相が、英国が欧州連合(EU)にとどまるか、脱退するかを問うために行うと表明した国民投票で、残留を希望するのは有権者の33%にとどまることが、18日公表された英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙/ハリス・インタラクティブの世論調査で明らかになった。

50%が離脱を希望、17%は投票の予定がないと答えた。

キャメロン英首相は、同盟国が反対するなかEUとの関係を改め、2015年の選挙で勝利すれば、EU残留を訴える考えだ。今回の調査結果は、首相の対EU看板政策に有権者の支持を集める難しさを浮き彫りにした。

ただ、首相の働き次第でEU懐疑派の票を獲得する可能性も示した。

EU離脱への投票を予定する人の12%が、首相がEUから権限を取り戻せば投票行動を当然変えると回答した。別の47%は「恐らく」反対姿勢を再考するとした。

スポンサーサイト

棚晒しのTPP

衆院選で「聖域なき関税撤廃」がなされるTPP交渉参加反対の公約を掲げて政権を獲った安倍政権が、それらを反故にして、かつ厳密に交渉権限を持っているとは云えないオバマ政権ほかに対して交渉参加を表明するのか。議会制民主主義の原則に反することをしでかしてきたのは民主党政権だった。

少なくとも参院選で、自民党はTPP参加の公約を掲げて、勝利する以外、交渉参加の表明とはなり得ない。つまり、参院選の決着が付くまでTPPは棚晒しとなるだろう。

自民、TPP交渉参加を早くも容認=安倍首相は正式表明先送り 2013/02/27-20:55 時事ドットコム

自民党の外交・経済連携調査会は27日、環太平洋連携協定(TPP)に関する決議を採択し、交渉参加を早くも容認した。決議は反対派の主張を踏まえ「守るべき国益」を列挙したが、あくまで言い値。「聖域は農産物」との本音も漏れる。一方、交渉参加を急ぐ安倍晋三首相は、正式表明を当初想定より遅らせ、反対派に配慮を示した。

 「守るべき国益を列記した。政府は重く受け止めていただきたい」。同調査会の会合終了後、衛藤征士郎会長は記者団にこう強調した。

 決議はコメ、麦、牛肉などの農産物のほか、国民皆保険制度の維持、混合診療全面解禁の阻止など6項目を列挙。反対派の牙城である「TPP参加の即時撤回を求める会」(森山裕会長)の21日の決議をそのまま引き写したものだ。調査会の会合では、推進派から「交渉の手足を縛ってはいけない」(川口順子元外相)と異論も出たが、多数を占める反対派の声にかき消された。

 執行部が反対派の主張を丸ごと決議に取り入れたのは、党所属議員が参加表明後に地元で支持者を説得する材料をあらかじめ用意する必要があると判断したためだ。石破茂幹事長は調査会で「全ての議員が選挙区で説明がつかないような事態には絶対にしない」と強調した。

 もっとも、決議に関わった党幹部は「交渉事だからハードルは高めにした。絶対守らなければならないのは農産物だ」と本音を明かす。TPP交渉で最後まで関税撤廃の例外扱いを求めるのは、決議に明記したコメ、麦、牛肉、乳製品、砂糖の5品目が中心になるとみられる。

 一方、首相は27日、決議の報告に首相官邸を訪れた衛藤氏に「時間を取ってゆっくり話をしましょう。相当な人数でも構いませんよ」と、反対派の主張にじっくりと耳を傾ける姿勢を示した。

 首相は交渉参加に前のめりだったが、ここにきて正式表明のタイミングを慎重に計り始めた。政府関係者は「帰国後すぐ表明するか、施政方針演説で表明するシナリオもあったが、反対派の立場を考えてスローダウンした」と明かす。首相としては「何を聖域とするか冷静に議論したい」(周辺)として、党側と協議しながら対象品目を絞り込みたい考えだ。


自民党調査会決議 2013/02/27-21:24 時事ドットコム

自民党外交・経済連携調査会が採択した環太平洋連携協定(TPP)に関する決議(ポイント)
 一、自民党内には依然として、TPP交渉参加に慎重意見が多い
 一、政府は交渉参加の判断に当たり、自民党での議論をしっかり受け止めるべきだ
 一、守り抜く国益を認知し、仮に交渉参加の判断を行う場合は、国益をどう守っていくのか明確な方針を示すべきだ
 一、守り抜く国益は、(1)農林水産品の関税(2)自動車の安全基準、環境基準、数値目標(3)国民皆保険、公的薬価制度(4)食の安全・安心の基準(5)ISD(投資者・国家訴訟制度)条項の拒否(6)政府調達・金融サービス業

“政権交替ドミノ”の最後のドミノは倒れなかった

2012年は世界の主要各国で政権交替と権力継承が行われ、米国のオバマ政権以外は指導者が変わった。筆者は2012年の世界情勢を1936年のそれとダブらせて見てきた。ならば大戦勃発まで残り3年足らず。2013年2月に選挙の行われることになったイタリアは間に合うのか、と以前書いた。

そして、イタリア総選挙の僅差による中道左派勝利は、ドル円相場の乱高下をもたらした。イタリアでは両院ともに内閣不信任決議権を持ち、議員による間接選挙で選出される大統領にも議院解散権がある。いずれは民意を問うべく再選挙せざるを得ないだろう。“政権交替ドミノ”の最後のドミノは倒れたが、倒れなかったとも云える。

注目すべきはダークホースとして、ユーロ離脱を主張する「五つ星運動」が躍進したことだろう。ベルルスコーニ氏の新自由主義的なポピュリズムに対して、グリッロ氏のナショナリズム的なポピュリズムが各国同様、台頭してきている。

伊国民の変化望む強い声に応える政権樹立目指す=ベルサニ民主党首 2013年 02月 27日 03:52 JST ロイター

[ローマ 26日 ロイター] イタリア中道左派連合を率いるベルサニ民主党党首は26日、変化を望む国民の強い声に応える政権を樹立すると表明し、他党にそれぞれの責任を担うよう求めた。

ベルサニ氏は、総選挙の結果は国民の変化への強い要望を明確にしたとの認識を示し「われわれは第一党になったが勝利しなかった」と語った。同氏が選挙後に公の場で発言するのは今回が初めて。

週末の選挙で中道左派連合は下院の過半数を制したしたものの、上院では過半数議席を獲得するに至らなかった。上院はどの勢力も過半数を獲得できない結果となった。

同氏は総選挙の結果から緊縮措置だけでは危機に対応できないことが示されたと指摘。「欧州全体に対しても警鐘は鳴り響いている」と述べた。

今後樹立する連立政権は、政治制度や労働市場、欧州政策などの分野の抜本的な改革案を議会に提出するものの、数としては限定的になるとし、他党に支持を求めた。

ベルルスコーニ前首相率いる中道右派連合、グリッロ氏の「五つ星運動」のいずれかと水面下で連立を模索する可能性を排除した。

聖域なきマスコミ利権撤廃へ向けて

新聞社各社の記事の表題だけ見ると、オバマ大統領に対して、安倍首相がTPP参加表明する見込みに思えてしまう。

とりあえず各社記事と外務省のプレスリリースを並べておきたい。少なくとも外務省の概要には、首相が安倍政権の公約と政権与党・自民党の判断基準を示した事が記されている。

日米首脳会談(概要) 平成25年2月22日 外務省

(該当箇所のみ抜粋)

4.経済
(1)総論
オバマ大統領より、安倍総理の行っている大胆な経済政策については日本国民が評価していると承知していると賞賛した。

(2)TPP
(ア)安倍総理より、日米が協力して、アジア太平洋における貿易・投資に関する高い水準のルール・秩序を作っていくことの意義は大きい、一方、TPP交渉に関しては、先の衆院選では、「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、TPP交渉参加に反対する」という公約を掲げ、また、自民党はそれ以外にも5つの判断基準を示し、政権復帰を果たした等の状況を説明した。
(イ)その上で、安倍総理から、1. 日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように,両国ともに二国間貿易上のセンシティビティが存在すること、2. 最終的な結果は交渉の中で決まっていくものであること、3. TPP交渉参加に際し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することは求められないこと、の三点について述べ、これらについてオバマ大統領との間で明示的に確認された。
(ウ)こうした点を含め、両首脳間でじっくりと議論が行われ、その結果、日米の共同声明(下記参照)にある事項について首脳間で認識が一致した。


TPP「一定の農産品例外」、3月にも参加表明 2013年2月23日14時15分 読売新聞

 【ワシントン=池松洋、岡田章裕】安倍首相が、日米首脳会談で、環太平洋経済連携協定(TPP)に関し、すべての品目の関税撤廃が前提ではないとの方針を確認したことで、政府は参加表明に向けた国内調整を急ぐ。

 米国などの承認手続きを経て、実際の参加は今夏ごろになる見込みだ。

 ◆例外確認の背景

 TPPの共同声明では、「日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように、両国ともセンシティビティー(慎重に扱うべき事柄)が存在する」と明記された。「一定の農産品」という言葉が明記されたことで、安倍首相は国内の慎重派を説得しやすくなったとの見方もある。

 政府関係者からは、「成長戦略の起爆剤として、早期のTPP参加表明は不可欠だ」との見方が広がっていた。農業団体などはTPPに反対しており、夏の参院選に向け、新たな農業支援策を示して理解を求めるためにも、「表明は早い方がいい」とされていた。

 TPP交渉に日本が加われば、アジア太平洋全域にまたがる自由貿易地域(FTAAP=エフタープ)構想の実現に一歩近付く。日本の動きに刺激を受け、中国やインドなどが参加する東アジア地域の包括的経済連携(RCEP=アールセップ)も活性化する可能性がある。

 ◆課題 

 安倍首相は帰国後の25日から政府・与党内の意見調整を加速し、3月にも参加表明を行う方針とみられる。

 TPPに参加した場合の日本経済への影響の試算を早急にとりまとめ、国内の説得材料にしたい考えだ。

 また、米国との事前協議も急ぐ。米国のルールでは、新たな国と通商交渉に入る際、議会の了承を得るには、90日間の期間を必要としている。このため、日本政府が3月中に正式に交渉参加を表明した場合、日本が実際に交渉に参加できるのは最短で6月ごろになる。

 TPPの交渉11か国は、3、5、9月に交渉担当者による会合を開き、10月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議での基本合意を目指している。

 ルールづくりに関与するには、ぎりぎりのタイミングとなっている。


TPP交渉参加6月にも決定 首相、週内表明めざす (1/2ページ) 2013/2/24 2:03 日本経済新聞 電子版

 政府は環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加に踏み出す。安倍晋三首相は22日昼(日本時間23日未明)の日米首脳会談で、すべての関税撤廃を前提にしないことを確認した。与党から一任を取り付け、今週中に参加表明する考えだ。関係国との協議を経て6月にも日本の交渉参加が決まる見通しで、交渉では農業や自動車、保険市場の扱いが焦点になる。
(後段略)


首相、TPP交渉参加表明へ 関税の聖域、日米確認 2013年2月23日15時3分 朝日新聞

【ワシントン=藤田直央】安倍晋三首相は22日昼(日本時間23日未明)、オバマ米大統領とホワイトハウスで会談し、日本の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加について「あらかじめ全ての関税撤廃の約束を求められない」とする共同声明を発表した。首相は会談後の記者会見で「なるべく早い段階で決断したい」と強調。3月上旬にも交渉参加を表明する意向だ。

 自民党は昨年末の衆院選で、TPPの交渉参加について「聖域なき関税撤廃を前提にする限り反対」と公約。首相は会談でこうした事情を説明し、「日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品など二国間貿易上のセンシティビティー(重要項目)が存在する」と述べ、関税撤廃になじまない品目があることを指摘した。

 その上で「最終的な結果は交渉で決まるもので、全ての関税撤廃をあらかじめ約束することは求められない」ことの確認を促すと、大統領は「確認する」として同意。両首脳は会談で交わされた合意内容を共同声明として発表した。
(後段略)


安倍首相:TPP交渉参加表明へ 全関税撤廃求めず確認 毎日新聞 2013年02月23日 11時07分(最終更新 02月23日 11時46分)

 【ワシントン坂口裕彦】安倍晋三首相は22日午後(日本時間23日未明)、オバマ米大統領とホワイトハウスで初めて会談した。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)について「一方的に全ての関税撤廃をあらかじめ約束することを求められるものではない」ことを確認し、共同声明を発表。首相はその後の記者会見で、TPP交渉への参加条件としていた「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になった」として、早期に交渉に参加する意向を表明した。

 会談は昼食会を兼ね約1時間50分行われた。共同声明では、日本がTPP交渉に参加する場合、「全ての物品が交渉の対象とされる」との原則を確認。一方で、「日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように、両国ともに2国間貿易上のセンシティビティー(敏感な問題)が存在する」ことを認め、「最終的な結果は交渉の中で決まっていく」として、例外になる分野があるとの認識で一致した。

 これを受け、首相は会見で、帰国後の25日に自民党役員会と連立与党の公明党に、共同声明の内容について説明し、政府の「専権事項」として一任をとる意向を示した。そのうえで、首相は「なるべく早い時期に決断したい」と述べ、近く交渉参加を表明する意向を示した。

 オバマ大統領は昼食会に先立ち、記者団に「日米両国が貿易を拡大し、経済成長していく。日米双方が、人々が引き続き繁栄を遂げられるような社会にしないといけないと確認した」と語った。

 TPPを巡っては、米国、オーストラリアなど11カ国が既に交渉に参加している。日本は11年11月、野田佳彦首相(当時)が交渉参加に向け関係国と事前協議に入ると表明したが、民主党内の異論が強かったことに加え、昨年の衆院解散で交渉参加を表明する環境を整えるには至らなかった。

 自民党は衆院選で、「聖域なき関税撤廃を前提にする限り、交渉参加には反対」との公約を掲げた。同党は今月13日、自由貿易の理念に反する自動車など工業製品の数値目標は受け入れない▽国民皆保険制度を守る▽食の安全安心の基準を守る−−など6項目を順守する基本方針を決定し首相も了承した。今夏に参院選を控え、党内では農業団体の支援を期待する国会議員の反対論も根強いことから、首相は農業支援策も併せて検討する。

 首脳会談には日本側から岸田文雄外相、米側からバイデン副大統領とケリー国務長官が同席した。


TPP交渉参加表明へ 日本「成果」合作でシナリオ 2013年2月24日 朝刊 東京新聞

 安倍晋三首相は近く環太平洋連携協定(TPP)交渉への日本の参加を表明する。二十二日の日米首脳会談で、安倍政権が求めてきた「『聖域なき関税撤廃』を前提とせず」との参加条件が満たされたと解釈し、最終判断した。自民、公明両党の執行部も首相に判断を一任する方針だが、コメなどを関税撤廃の例外とすることが確約されたわけではなく、慎重派の反発も予想される。 

 首脳会談後に発表されたTPPに関する共同声明では、全物品が交渉対象となるという原則を確認するとともに「一方的に全ての関税撤廃をあらかじめ約束することを求められるものではない」との表現が盛り込まれた。

 これを受け、首相は記者会見で「なるべく早い段階で決断したい」と表明。帰国後の二十五日に与党党首会談や自民党役員会で会談結果を報告し、自公両党から交渉参加の判断について一任を受けて、来月にも交渉参加を表明する。

 自民党の高市早苗政調会長は二十三日、党本部で記者団に「交渉に参加するかの判断は政府の専権事項だ。遠くない時期に首相が判断する」と述べた。公明党の山口那津男代表も「最終的に政府に一任することになるだろう」と党本部で記者団に答えた。

 ただ与党内にはTPPの交渉参加に慎重な議員が多いことから、参加した場合に想定される国内産業への影響の試算や農業支援策の検討も急ぐ方針だ。

<環太平洋連携協定(TPP)> アジア太平洋経済協力会議(APEC)域内の連携を目指す自由貿易協定(FTA)の枠組み。全物品の関税撤廃を原則とし、投資やサービスでも高いレベルの自由化を追求する。米国やシンガポール、チリなど11カ国が年内妥結を目指し、貿易・経済ルールづくりの交渉に参加している。新たに交渉に加わるには、先行する参加国の承認を得る必要がある。日本は事前協議で米国、オーストラリア、ニュージーランドの3カ国から承認を得ていない。


日本、TPP交渉参加へ 首相近く表明 「例外」言及の日米声明受け 2013.2.23 22:41 MSN産経

 安倍晋三首相は米ワシントンで22日(日本時間23日)に開かれたオバマ米大統領との首脳会談を受け、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉参加を近く表明する。政府はTPPで日本経済再生と日米関係強化を図る考え。今夏にも実際の交渉に参加することになりそうだが、コメなどの例外品目を獲得して国益確保を実現できるかが次の焦点となる。

 首相は首脳会談後の記者会見で、衆院選公約で聖域なき関税撤廃を前提とする限り交渉参加に反対としたTPPに関し「聖域なき関税撤廃が前提でないことが明確になった」と説明。25日の自民党役員会などで会談結果を説明し、自民、公明両党から交渉参加に向けた政府一任を取り付けたい考えだ。公明党の山口那津男代表は23日、記者団に「最終的に政府に一任することになるだろう」と述べた。

 首脳会談ではTPPについて「日米ともに2国間貿易上のセンシティビティー(慎重な検討を要する重要品目)が存在する」との認識で一致、米側から例外品目の可能性を引き出した。会談後には「交渉参加に際し、すべての関税撤廃をあらかじめ約束することを求められるものではない」とする共同声明も発表した。

 ただ、交渉参加には現参加国の承認が必要。米国は大統領が90日前までに議会に交渉開始を通知するルールがあり、3月に表明しても実際の交渉参加は6月以降となる。首相は農業支援策の策定や、短期交渉で例外品目を盛り込めるか手腕が問われることになる。


参考URL:
日米首脳会談(和文仮訳) 外務省:PDF

Joint Statement by the United States and Japan February 22, 2013 The White House Office of the Press Secretary

“対中封じ込め”を突き破る支那の一手

インドと対立するパキスタンは敵の敵は味方という古典的な法則から、中共を自国の港湾に招き寄せている。

以前から招致の話があったグワダル港の運営権をPort of Singapore Authority (PSA)からChina Overseas Port Holding Company (COPHC)へと移転する契約が締結された。

契約調印式には暗殺されたベーナズィール・ブット女史の夫で、アシフ・アリ・ザルダリ大統領も参加した。

China given contract to operate Gwadar port 19th February, 2013 DAWN.COM

中共の企業ながら事実上の国営会社がペルシャ湾からホルムズ海峡を抜けたポイントに陣取ることになる。また新疆ウイグルとチベットからの重要な貿易回廊とするべく道路整備の構想もある。今後、人民解放軍の軍港として利用されることになれば、対中封じ込めを突破する中共側の重要な拠点となるだろう。

61398部隊の『悪魔の飽食』

東京裁判でも審理されず、現在も“悪魔の証明”を要求されている帝国陸軍の731部隊、それに対して人民解放軍の61398部隊はサイバー攻撃を行っていると米国のセキュリティ会社が報告している。団塊の世代で帝国陸軍が悪行をなしたと信じる者も刮目して見よ、といったところか。サイバーテロの形で戦線は拡大していると見受けられる、かつての支那事変前夜のように。

「大規模サイバー攻撃は中国人民解放軍61398部隊が関与」、米セキュリティ会社が報告書公開 2013/02/20 IT PRO

セキュリティ会社の米Mandiantは現地時間2013年2月19日、米国企業および組織を中心に狙った数年間にわたるサイバー攻撃に中国人民解放軍が関与しているとする詳細な報告書「APT1:Exposing One of China's Cyber Espionage Units」を発表した(写真1)。

 報告書では、高度で執拗な攻撃(APT攻撃)を仕掛けてサイバースパイ活動を展開している犯行グループを「APT1」と呼び、調査で得た証拠から、APT1は中国人民解放軍総参謀部第3部第2局(第61398部隊)と関連性があると結論づけている。

 MandiantはAPT1の攻撃を追跡して、中国・上海の4つのネットワークを辿り、そのうち2つのネットワークが展開されているPudong New Area(浦東新区)を特定した。同地区は第61398部隊が一部拠点を置いている。

 Mandiantによると、APT1は2006年以降、世界のさまざまな業界にわたる141以上の企業や組織から数百テラバイトにおよぶ機密データを盗んでいた。そのうち115件は米国で、日本も1件含まれている。サイバー攻撃では40種類以上のマルウエアファミリーが使用された。

 報告書全文(PDF文書)はMandiantのWebサイトから入手可能。APT1の実際の攻撃セッションを解説したYouTubeビデオも公開している(写真2)。Mandiantは対策強化に役立ててもらいたいとして、APT1に関する多数のドメイン名、MD5値、X.509証明書なども公開した。

 米国では先月、米New York Timesが過去4カ月にわたって中国のハッカーから執拗な攻撃を受けているとする記事を発表し、続いて米Wall Street Journalも同様の攻撃を受けたと報じている(関連記事:NYTに続きWSJも、「中国ハッカーからサイバー攻撃を受けた」と報道)。

[発表資料]へ


More Evidence Chinese Military Unit Hacked Hundreds of U.S. Computer Systems Feb. 19, 2013 PBS

心のねじれを解消する出奔劇

民主党の参議院議員が2名離党届けを提出した。さらにあと2名の離党者で、参議院の第1会派の地位を喪失する。その場合、参議院議長・予算委員会委員長の席なども失うことになる。

参院2氏の離党、民主に痛手…国会戦略見直しも 2013年2月22日09時03分 読売新聞

 民主党の川崎稔参院議員(佐賀選挙区)と植松恵美子参院議員(香川選挙区)の離党は、再起を図る同党には大きな痛手となり、日本銀行の正副総裁人事などを目前に控え、国会戦略の見直しも迫られそうだ。

 「ねじれ」国会の参院攻防は、与党有利に傾きつつある。

 参院過半数ラインの118議席(欠員、議長を除く)に16議席足りない自民、公明両党に、自民復党を求めた国民新党の自見代表(参院議員)を含めた3氏が同調すれば、民主党の協力を頼む必要性は薄れる。同党から無所属になる意向の川崎稔参院議員は日銀総裁人事で「空席を作らない方がいい」としている。

 3氏以外にも与党に同調する無所属議員がいるとの見方があり、その場合、みんなの党(12議席)、日本維新の会(3議席)、新党改革(2議席)の一致した協力がなくても、衆院で再可決できない国会同意人事で過半数の賛成を得られる可能性が高まる。民主党は2氏を慰留する考えだが、苦しい状況に追い込まれている。


自民党復党を求めている自見代表に自民党幹事長の石破氏は難色を示しているが、同氏自身、かつては小沢氏とともに自民党を割り、のちに小沢氏と袂を分かったひとりだ。それに石破氏の地元、参議院の鳥取選挙区は田村耕太郎元議員(無所属→自民党→民主党)と浜田和幸議員(自民党→国民新党)という裏切り者を輩出している。

こうした背景には、自民党の党基盤(票田)が堅固すぎて、人脈・経歴・思想としては民主党などから出るべき人材であっても、自民党から出馬せねば当選できない事情があったりする。

今では日経ビジネスなどに寄稿する論客のひとりとなった、田村耕太郎元議員の自民党離党から参議院選挙落選までの経緯は滑稽ですらあった。

今回の民主党からの離党も参議院運営上の対策を兼ねた一本釣りと云うこともあろうが、人脈・経歴・思想的に自民党に近かったが、選挙区の事情から民主党から出馬せざるえなかった議員と云うこともあろう。しかし、票田を失う可能性の高い出奔劇、その末路は上記のふたりが暗示している。

為替介入と外債購入は禁じ手となった

未だリーマン・ショックの頃の為替水準に戻っていないことを念頭に置くと、非常に弱気な韓国次期大統領の発言ではある。G20の声明では、自国の量的緩和は認められ、為替介入と外債購入は禁じ手となった。

朴槿恵次期大統領の選択肢は、ひとつに自国の量的緩和を行うか、ひとつに国際的合意を破って為替介入を行うか、あとは日米中のいずれかの軍門にでも降るしかないのではないか。

麻生財務相が韓国大統領就任式に出席、会談は調整中=菅官房長官 2013年 02月 20日 17:05 JST ロイター

ドル93円前半、外債購入否定コメントで円買い 2013年 02月 20日 16:25 JST ロイター

円安、韓国企業の逆風に=為替安定に先制対応-朴次期大統領 2013/02/20-16:59 時事ドットコム

【ソウル時事】韓国の朴槿恵次期大統領は20日、ソウルの韓国貿易協会と経営者総連合会を相次いで訪れ、「世界経済が低迷した状況から抜け出せずにいる中、(国内企業は)日本の円安や、中国など新興国の追撃で苦しんでいると思う」と述べ、最近進行する円安が韓国の輸出企業への逆風になっているとの認識を示した。

 その上で、「為替の安定が非常に重要な状況だ。韓国企業が損害を被らないよう先制的かつ効果的に対応していきたい」と語り、25日の政権発足後、為替安定に向けて努力する考えを表明した。

 朴氏は「危機を克服するには経済発展のパラダイムを転換する必要がある。これまでは進んだ国を追いかける『追撃型経済』だったが、これからは『先導型経済』に変えねばならない」と強調。「(新政権は)科学技術と創意性を基盤に新たな成長エンジンを育て、市場と雇用を生み出す計画だ」と語った。


朴次期大統領「日本の円安攻勢で苦しい企業多い」 2013/02/20 15:53 朝鮮日報日本語版

【ソウル聯合ニュース】韓国の朴槿恵(パク・クンヘ)次期大統領は20日、韓国経営者総協会の会長らと面談した席で、「世界経済が停滞から抜け出せずにいる中、日本の円安攻勢まで加わり、さらに苦しくなっている企業が多い」と指摘した。

 日本の円安、中国など新興国の追い上げといった危機を乗り切るには、先進国の後を追う経済から先導型経済に変わる必要があるとし、「年間貿易2兆ドル(約186兆4400億円)時代を開くため、現場(輸出企業)の困難を解消し、実効的な支援を行っていく」と約束した。

 朴次期大統領はまた、国民が最も苦しんでいる問題は雇用だとした上で、韓国の経済状況は厳しいが、こういうときほど企業は雇用の維持に最善を尽くしてほしいと求めた。


参考URL:
20か国財務大臣・中央銀行総裁会議声明(仮訳)(2013年2月15-16日 於:ロシア・モスクワ)財務省

日豪の狭間に揺れたインドネシア

個人的には佐藤可士和氏が好きなので、ユニクロNY店出店の際に採用された新しいロゴとフォントほか全体のアートディレクションも好きではある。そういえば彼がアートディレクションする企業にはグローバリゼーション大好き企業が多いのも事実だ。

グローバリゼーション・新自由主義の申し子と云うべきか、中韓の政治的リスクを敢えて取りに行く企業家精神に溢れていると云うべきか、見る者の見方によって評価の変わるファストファッションの雄、ファーストリテイリングがインドネシアにも進出する。機を見るに敏であることは間違いないので、いずれローソンのように国内の従業員の給与水準云々に乗るかもしれない。しかし、その場合は中期的にファストファッションの売上は減少するものなのだろうか。

ファーストリテ<9983.T>、ユニクロがインドネシア進出へ 三菱商事<8058.T>と合弁設立 2013年 02月 13日 10:01 JST ロイター

[東京 13日 ロイター] ファーストリテイリング(9983.T: 株価, ニュース, レポート)は13日、ユニクロのインドネシア進出を発表した。今年夏に1号店を出店する。同国での事業展開のために、三菱商事(8058.T: 株価, ニュース, レポート)と合弁会社を設立する。資本金10億円で、ファーストリテが75%、三菱商事が25%を出資する。

 ファーストリテは、2002年からアジアでのユニクロの出店を開始。中国、香港、韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピンで展開しており、1月末のアジアにおける店舗数は338店となっている。


2012年のインドネシア経常赤字はGDP比2.7%、初の貿易赤字 2013年 02月 13日 19:11 JST ロイター

閑話休題、インドネシアは世界最大のムスリム人口を抱える国家であったために、対テロ戦争に巻き込まれ、かつ日豪の勢力圏争いに巻き込まれ、東ティモール独立で決着が付くまで、政治経済的に安定性を欠いた。日豪が事実上の同盟を結んだ現在、ようやく経済を安定的に発展する機会を得たと云うべきだろう。

なお豪州の態度変化は、クーデタが起きたフィジーなど南太平洋諸国における中共の進出も影響を与えている。

混迷するPSAプジョー・シトロエン

PSAプジョー・シトロエンが、純利益で赤字→政府出資観測報道→関係各所からの否定→金融子会社への支援、と混迷を深めている。PIIGS危機からユーロ危機へと金融システムが揺らぎ、ユーロ危機の峠を越えたと思われてきたが実物経済への影響が明らかになってきた。

金融子会社と従業員年金と医療保険が重しになっていく過程は、まるでGMの破綻劇の再演のようだ。ベルギー、ルクセンブルグ、フランスにまたがっていた金融機関デクシアが2011年10月に2度目の破綻をしたこともじわじわと効き始めているのだろう。

この事態が進行していけば、独仏の協調関係に英国が楔を打ち込むチャンスにもなる。

仏プジョー、41.3億ユーロの評価損計上へ 欧州市場の見通し悪化で 2013年 02月 8日 11:34 JST ロイター

フランス政府、プジョーへの出資を検討=仏紙 2013年 02月 8日 16:24 JST ロイター

仏プジョー、支援要請していない 政府出資計画もない=エロー首相 2013年 02月 8日 21:51 JST ロイター

欧州委、仏プジョー再建計画提出求める 金融子会社への支援暫定承認 2013年 02月 12日 01:55 JST ロイター

[ブリュッセル 11日 ロイター] フランス自動車大手PSAプジョー・シトロエン(PEUP.PA: 株価, 企業情報, レポート)の金融子会社に対する仏政府の支援をめぐり、欧州委員会は11日、半年以内にグループ全体の再建計画を提示するよう要請した。

 欧州委は、プジョーの自動車金融子会社バンクPSAファイナンス(BPF)への新規融資に70億ユーロの政府保証をつけるという仏政府の支援策のうち12億ユーロ(16億ドル)について、暫定的に承認した。 

 欧州委の報道官は「支援策によってプジョー全体が恩恵を受けることから、仏政府がプジョーの金融子会社および、グループ全体の再建計画を提示する見通しだ」と語った。

 支援承認をめぐる最終決定は、再建計画の精査後に行う見通し。

 プジョーは昨年10月、経営の悪化したBPFへの新規融資に70億ユーロの政府保証をつける支援策を取り付けるとともに、115億ユーロの借り換え支援を要請した。その後、仏政府による支援が国家補助にあたるとして、欧州委が意義を唱えたと報じられていた。

シェールガス革命、2017年本邦上陸

去年の8月に中部電力と大阪ガスが米国産の液化ガス輸入枠を確保したのに続いて、東京電力も三井物産から年40万トンの枠を確保、他社からも合わせると年200万トンの枠を確保した。

我が国のLNG価格は、原油価格にリンクしており約17ドル程度、対して米国の天然ガス価格指標(ヘンリーハブ)は2~3ドルと廉価、米国から日本への着価格では約10ドル程度となる。これで現在の貿易赤字要因の解消が見込める。

ただし、いずれも2017年からの輸入となる。受入施設の着工から竣工まで、それらのファイナンスなどの問題が残っているからだ。短期的には貿易収支の赤字傾向は変わらないと考えられる。確かに安定供給・安価・安全保障を考慮すれば、シェールガスは我が国のエネルギー政策における現時点での最善策のようにも思えるが、その導入前に何基かの原発の再稼働も行われているだろう。

また、化石燃料の発電コストが約10円kw/h、風力発電の発電コストが約20円kw/h、太陽光発電の買取価格が42円kw/h、となっている。2017年以降には、このコストがさらに拡がる訳で、再生可能エネルギーの拡充はこのコスト面に対する解決策を見出さねばならないだろう。

東電、米軽質LNG購入へ 17年から年40万トン 2013/02/07 電気新聞

東京電力は6日、米国産軽質LNG(液化天然ガス)の購入について三井物産と基本合意したと発表した。同社初の米ヘンリーハブ(HH)連動価格で、2017年から20年間にわたり年間40万トンを購入する。三菱商事とも数量、期間など同様の内容で最終的な協議を詰めている。このほかの交渉中案件と合わせて、10年代後半に年間約200万トンの軽質LNG調達体制を整える計画。設備・運用面では富津LNG基地のタンクを2基増設するとともに、東扇島LNG基地を軽質受け入れ専用に位置付ける考えだ。

東電は昨年11月に公表した改革集中実施アクション・プランの中で、燃料費削減を狙い、LNG年間調達量の5割に相当する1千万トンを軽質で賄う方針を打ち出した。 (本紙1面より抜粋)


東電がシェールガス年200万トン確保、調達3割安に 2013年 02月 6日 20:02 JST ロイター

東電が燃料費増で赤字幅拡大、政府支援3兆円超に 2013年 02月 4日 21:44 JST ロイター

参考URL:
軽質LNG年間1,000万トン導入に向けた戦略について 平成25年2月6日 東京電力株式会社(PDFファイル)

人材を旧植民地から輸入する大英帝国

カナダは、インフレターゲット政策における各国の見本といって差し支えない。カナダ中銀のカーニー総裁はその手腕を買われて、イングランド銀行総裁に招請される形で就任予定だ。

弾力的なインフレ目標、カナダと英国にとり最良の政策アプローチ=カナダ中銀総裁 2013年 02月 13日 09:40 JST ロイター

[オタワ 12日 ロイター] カナダ中銀のカーニー総裁は12日、弾力的なインフレターゲティングがカナダと英国の中央銀行にとり依然最良の政策アプローチ、との考えを示した。

 総裁は議会での証言で「弾力的なインフレターゲティングという枠組みが最良というのが、依然としてカナダ中銀の立場だ」とし「弾力的なインフレターゲティングについての考えは、先週述べたように、英国でも共有される」と語った。

 次期イングランド銀行(英中央銀行)の総裁就任が決まっている同総裁は先週、英議会の公聴会に出席し、金融政策の枠組みについて、弾力的なインフレターゲティングがこれまでのところ最も効果的との見解を示すとともに、英金融政策に大きな変革をもたらすとの期待を抑えた。

 総裁は、カナダと英国は経済における共通の課題はほとんどないとし「カナダは公的および民間部門ともに多額の負債は抱えておらず、金利もゼロ近辺にはない。英国のような金融セクターの問題はカナダに存在しない」と述べた。

 そのうえで、カナダにおける大きな利点の1つは、中央銀行と政府がインフレターゲティングを5年ごとに見直すことだと主張。「これはインフレターゲティングという枠組みを再確認するか、もしくは、変更する機会になる」との考えを示した。


英国は、人材を旧植民地から輸入する格好だ。

考えてみれば大英帝国の最盛期、ヴィクトリア朝の二大宰相のグラッドストン(自由党)はスコットランド系、ディズレーリ(保守党)はユダヤ系、そもそもヴィクトリア女王からしてドイツのハノーヴァー朝の出自だった。ちなみに上記記事を伝えるロイターの創業者は男爵に叙せられた、彼はドイツ系だったりする。

諸外国の人材を輸入して、その個人に選択の自由を促し、結果としての不平等へと固定化する階級のなかで序列再編するのが英国の社会である。この社会の特徴である個人の完全なる自由と階級による不平等に反発するのが、いとこ婚を優先して家族制度が堅固な旧植民地パキスタンからの移民である。社会背景としては、家族から個人へと分解されていく疎外感の中から宗教に救いを見出し、ロンドン同時爆破事件は引き起こされた。

また、この前のウィリアム王子が中流階級出身のキャサリンを妃と迎えるのは、英国の歴史上あまり例がない。通常であればミストレス扱いなのだが、この辺は英国の本質的な変化を示すものなのだろうか。以前、英国はキツネ狩りの是非を論じるようになったときに終わったとのコメントも貰ったのだが、確かに貴族院の改革案やスコットランドの独立案などは、英国を英国たらしめるものが次々と欠けていく過程のような気がする。

7万人の血で決着付かず

シリア内戦は、かつてのレバノン内戦並の泥沼に嵌るか、それとも首都ダマスカスでの決着が付くかの分かれ目で、国連人権高等弁務官の発表によれば、内戦の戦死者7万人となった。死傷者はおそらく概数でその3倍はくだらないだろうし、難民は戦死者の10倍にも達する。

内戦続くシリアの死者、7万人に近づく=国連弁務官 2013年 02月 13日 09:24 JST ロイター

[国連 12日 ロイター] 国連人権高等弁務官のナビ・ピレイ氏は12日、内戦状態が続くシリアについて、死者数が1カ月前から約1万人増えて7万人に近づいているとし、安全保障理事会が事態収拾に向けて行動しないことで、市民が犠牲を強いられていると指摘した。

ピレイ氏は、安保理15カ国に対し、シリア問題を国際刑事裁判所(ICC)に付託するよう重ねて要請。死者数は「今では恐らく7万人に近づいている」とし、「シリアに関する合意の欠如と、それに伴う無為は破滅的であり、すべての市民が犠牲を払っている」と述べた。

同氏は1月、2011年3月の反政府デモ開始以来、死者数が6万人を超えたとの分析を明らかにしていた。


内戦が長引けば長引くほど、両者もしくはどちらか一方が分配できる利権も少なくなっていく。皮肉だが、利権がなくなった時点でならば、イエメン方式の和平も可能性が出てくる。

もちろん、その可能性が示唆する未来とは、産業資本家がその財産の自由を守るために起こしたブルジョワ革命ではなく、プロレタリア革命を起こして、技術の発展と富と雇用を産み出す企業家を殺戮して分配することで、社会の流動性をさらに少なくする愚者の選択肢だ。

これが2012年7月19日のエントリーでの筆者の意見だが、安保理にせよ、アラブ連盟にせよ、NATOにせよ、旧宗主国フランスにせよ、利害関係の整理に内戦が寄与していないことは認めざるを得ないだろう。

口先介入のお手本を拝見する

麻生財務相の発言が為替市場と株式市場の材料になる。白川日銀総裁早期辞任表明後の急激な流れを一旦冷ます形となった。民主党政権においては見受けられなかった光景だ。市場のセンチメントを逃さず、修正局面となりそうな時期に発言する点は民主党政権においては望むべくもなかったことだ。彼らの政権では実弾による市場介入や経済指標の発表を事前にリークしてしまうほどだったことを考えれば、天地の差が生まれるのも当然と肯ける。

G7では為替介入なしの量的緩和含めアベノミクスは認められた格好だ。一方でG20の新興国は実弾で為替介入をしている。今後の対立軸に先進国と新興国の図式も加わるだろう。

財務相:円安ペース速すぎるとの認識示す-ブルームバーグに対し (1) 2013/02/08 19:05 JST ブルームバーグ

2月8日(ブルームバーグ):麻生太郎財務相は8日夕、円安のペースが速すぎると述べた。同日の衆院予算委員会での円相場に関する自身の発言趣旨について、財務省内でブルームバーグ・ニュースの取材に対し語った。

財務相は衆院予算委で、足下の株高・円安について、安倍政権下で大胆な金融政策と財政出動、成長戦略の3つを一緒にやれるという状態になったとした上で、「それが気分に跳ね返ってきて株が2000円上がってみたり、為替が妙にわれわれの意図しないぐらいに78円とか79円だったのが、いきなり90円になってきた」との見方を示した。


ユーロ圏、為替レート政策での協力強化必要=仏経済・財務相 2013年 02月 11日 22:54 JST ロイター

人為的なユーロ高抑制の必要なし=オーストリア財務相 2013年 02月 12日 00:21 JST ロイター

UPDATE1: 独連銀総裁、ユーロ高議論を一蹴 「問題の本質から逸脱」 2013年 02月 12日 02:34 JST ロイター

G20、通貨戦争発生していないとの明確な姿勢示す必要=IIF専務理事 2013年 02月 12日 02:58 JST ロイター

G7、市場原理に基づく為替相場を強く支持=イタリア経済・財務相 2013年 02月 12日 03:03 JST ロイター

ドル/円が10年5月以来の高値、ユーロは独連銀総裁発言受け上昇 2013年 02月 12日 08:02 JST ロイター

米国のお墨付きで円安再開、独仏対立で日本への集中砲火は回避か 2013年 02月 12日 14:56 JST ロイター

日本のデフレ不況対策、為替を目的としていないことがG7各国から認識されたことに意義=麻生財務相 2013年 02月 12日 19:23 JST ロイター

4本目の矢はお前に刺さろう

毎日新聞とロイターの記者そのものの品質の差が激しすぎる。この差は景気が良くなれば、自社のコンテンツの売上や広告収益も拡大するといったマインドのありなし、と云うよりは、権力者なり自民党政権は悪だという強迫観念から来ている。

興味深いのはこの強迫観念が反転して、マスコミもまた権力であり悪である、と左右両翼どちらの人々にも蔓延して、マスコミに対する根深い不信感が根付き始めている。驚くべきは左翼・リベラルの人々が離反しつつあることだ。これこそが毎日新聞にとって“嫌な空気”な訳だが、たぶん無意識のうちに、この空気を彼らは感じ取っているのだろう。

憂楽帳:嫌な空気 毎日新聞 2013年02月12日 西部夕刊

 何だか嫌な空気だ。大陸由来の大気汚染物質のせいではない。「3本の矢」とか「アベノミクス」とか言われる新政権の政策と因果関係があるのかどうか素人目には定かでないが、「円安」「株高」の見出しが新聞に躍る。嫌な空気は近所に住むA子さんも感じていた。私の母と同じ70代半ば。なじみの居酒屋で時折一緒になる。

 この人は互いに写真でしか知らなかった男性と結婚した。九州から自分と同じ年の叔母に伴われて列車で上京。東京駅のホームで初めて対面した夫が、2人を交互に見て「どっちが俺の嫁さんか」と戸惑っていたのを懐かしそうに語る。結婚後は経済成長をひた走る東京で、クリーニングの店を夫婦で切り盛りしていたのだという。

 山あり谷ありの日本経済の裾野を、泣き笑いを繰り返して歩んできたA子さんは現在、一人暮らし。「私らにおこぼれがあるわけない。後が怖いね」と経済の先行きに懐疑的な意見だ。「そうですね」と相づちを打つと、店にいた誰かが言った。「4本目の矢を庶民に向けてはくれないか」。一理あると思った。ただ、くれぐれも射殺(いころ)さぬように願いたい。【下薗和仁】


アングル:アベノミクスで消費者マインド転換、物価見通しに変化も 2013年 02月 12日 17:58 JST ロイター

[東京 12日 ロイター] アベノミクスによるマインド改善が経済指標にも表れ始めてきた。1月のロイター短観をはじめ、内閣府の景気ウォッチャー調査や消費動向調査では、企業や消費者の景気に対する期待感が盛り上がっている。期待に働きかけるという目的に沿う形で、物価見通しへの後押しも一部に見られ始めた。

ただ、株価上昇や円安といった市場の動きと同様に、実際の家計所得がさほど改善していない局面でのマインド改善は期待先行の色が濃く、期待がはく落しないうちに賃金・雇用に実際の効果が波及する必要がある。

<1月マインド急改善、企業と家計の心理に変化>

1月ロイター短観では製造業の先行き見通しが18ポイントの大幅改善となり、リーマン・ショック後の回復時に匹敵するほどとなった。世界経済の持ち直しの兆しとともに、円高修正や株高による景気持ち直しへの期待感がうかがえる。実際、同時に実施したロイター企業調査では、アベノミクスに「賛成」との回答は8割を超え、企業の期待感が非常に強い。ただ、足元の景況感DIはまだ水面下にあり、とても改善とは言えない状況だ。先行きの改善期待がどの程度実現していくのか、見極めはこれからだ。

1月景気ウォッチャー調査でも、企業の街角景気は急回復している。景気の現状判断を示すDIの水準は、景気拡大と悪化の分かれ目である50にあとわずかとなる49.5まで上昇。円安や株高に言及するコメントは大幅に増えている。実際、円高修正で黒字転換した企業や、高級品や日用品で消費意欲が強まったと感じる小売業者の声も目立ってきた。「円安・株高という市場環境の改善と新政権の政策への期待を反映し、マインド指標は大きく改善した」(バークレイズ証券)との見方が広がった。

1月消費動向調査では、消費者マインドの改善幅が調査開始の04年以来、過去最大となった。物価見通しも1年後の物価が「上昇する」との回答が5.7ポイント増加。さほど原油高でないこの時期にこれだけ上昇するのは、生鮮食品高やガソリン高なども背景にあるものの、日銀が2%の物価目標を導入した影響もあると、内閣府ではみている。

<実体面より期待が先行>

こうしたマインド改善は、金融市場の動きと似ている。「株価などはムードにより改善しているが、まだ期待感の方が実体よりも先行している」(伊藤隆敏・東京大学大学院教授・7日IMFセミナーで)という。

実際、東証1部企業の2013年3月期業績は、11月時点の6.5%経常増益予想から1.7%増益予想に失速する見通し。円高修正は昨年11月半ば以降に起きており、収益への寄与は来期以降とみられている。

消費者マインドの改善についても、内閣府では「期待感が先行している」とみている。消費動向調査では「収入の増え方」自体は改善幅が小さい一方、マクロ的な「雇用環境」については大幅な改善となっていることから、自分の給与自体は上がらないものの、世の中全体は雇用増加などに期待できそうだといった心理的状況を反映している可能性がある、と分析している。

家計所得は確かにいまだ改善が見られない。毎月勤労統計調査では、12月の現金給与総額は4カ月連続で減少、年間でも2年連続減少となった。冬のボーナスも前年比2.5%減少している。

<マインド持続には期待の実現を>

実体面での所得が改善していないにもかかわらず、今のところ、物価上昇期待とマインド改善が両立していることは、安倍政権にとって非常に恵まれた状況だ。しかし、実際に所得の改善につながらなければ、期待感が失望に変わることは想像に難くない。

こうした視点から、5日の経済財政諮問会議では雇用と所得の増大に向けた議論が交わされた。麻生太郎財務相は「企業側のマインドが変わっていくのには少々時間がかかる」との見方を示し、政治的安定が実現して、アベノミクスがこの先も続くという姿勢が見えないと、賃金を上げることは難しいと指摘。民間議員からも「アベノミクスで心理的には元気になってきたが、実体がまだ伴わない中で、一時金などのお祭りが必要かもしれない」(三菱ケミカルホールディングス代表取締役社長)といった意見も出た。

2002年からの景気拡大期においても、賃金が上がってきたのは06年ごろからだ。景気が拡大しても、賃金に波及するのは最後だ。

ローソン(2651.T: 株価, ニュース, レポート)が早速、若手から中堅社員の給与増額に踏み切ったことが話題をさらったが、足元のマインド改善が期待感に支えられているものならば、それが消滅しないうちに、企業から家計への波及経路を確実にする労働市場改革や税制改正など、政策の持続性に確信が持てる対策が急がれることになる。

(ロイターニュース 中川泉;編集 山川薫)


景気ウォッチャー調査は3カ月連続改善、市況改善が実体経済に徐々に波及 2013年 02月 8日 15:04 JST ロイター

縦深陣としての韓国は機能するか

我が国にとって必要不可欠なのは、敵軍が玄界灘に接するまでの地理的距離としての縦深陣とそこで遅滞戦術を以て戦う友軍としての韓国陸軍であって、迂回貿易で貿易黒字を貢ぐ韓国企業でも、商品とサービスの市場としての韓国でもない。しかも、その重要性は日米の軍事ドクトリン変更と技術的進歩によって徐々に失われつつある。本来、彼らはそれを損なわないか、それ以上の価値(たとえば来るべき戦いで己の血で自陣を死守する勇気と奮闘)を我が国に提示しなければならなかった。

と、2012年8月17日のエントリーで書いたが、韓国が期待通りの役割を果たしてくれないであろうことを安倍政権とオバマ政権は当然考えつつ、朝鮮半島情勢に対応していかざるを得ない。もっともそれは中共にとっての北朝鮮も同じことではあるが。

核実験予告で緊張増す南北境界線、韓国軍「攻撃には即時応戦」 2013年 02月 8日 11:42 JST ロイター

北朝鮮が核実験の可能性、安倍首相「あらゆる手段で対応」 2013年 02月 12日 14:41 JST ロイター

国連事務総長が北朝鮮核実験を非難、「安保理決議の重大な違反」 2013年 02月 12日 15:27 JST ロイター

韓国政府、北朝鮮の核実験実施を確認 2013年 02月 12日 15:43 JST ロイター

北朝鮮核実験、米国と国際社会の平和・安全保障に脅威=米大統領 2013年 02月 12日 16:45 JST ロイター

北朝鮮が核実験実施、日米は強く非難 2013年 02月 12日 17:49 JST ロイター

韓国ウォン、輸出筋の買いで上昇 北朝鮮の核実験には反応薄 2013年 02月 12日 18:21 JST ロイター

[ソウル 12日 ロイター] 12日のソウル外為市場では、韓国ウォンKRW=が上昇した。北朝鮮が3度目の核実験を実施したことへの反応は薄く、国内の輸出筋によるウォン買いの動きに支援された。これまでの4営業日は弱含みで推移していたが、きょうは切り返した。アジアでは旧正月のため大半の市場が休場になっており取引は非常に低調。

 ウォンKRW=KFTCは、1ドル=1090.8ウォンで国内市場での取引を終了。前週末終値の同1095.7ウォンから0.5%上昇した。

 KEBフューチャーズの外為アナリストは「全面戦争にでもならない限り、北朝鮮はもはや、金融市場にとって大きな材料ではない」と指摘。「ウォンはこうした(挑発行為に対して)一定の耐性がある。きょうは、まるで核実験がなかったような動きだった」との見方を示した。

危機と緊張の継続がもたらす猛毒

イランのイスラム共和政は各国の制度と異なるところが多い。たとえばイランの国家元首は、最高指導者(ラフバル)のハメネイ師であって、各国では元首とされる大統領のアハマディネジャド氏は行政府の長に過ぎない。最高指導者は行政、司法、立法、国軍、革命防衛隊の五つの権力の上に立つ。対外的な軍事力も国軍と革命防衛隊のふたつ存在する。過去の例で挙げると、ドイツ第三帝国下の国軍と武装親衛隊が一番近いだろう。

米国の2国間協議の提案、対イラン政策の変化示す=サレヒ外相 2013年 02月 5日 01:25 JST ロイター

イランの新型遠心分離機、数千台規模の導入可能=核専門家 2013年 02月 5日 10:20 JST ロイター

イラン核協議が26日にカザフスタンで再開、昨年6月以来 2013年 02月 5日 22:58 JST ロイター

イラン最高指導者ハメネイ師、米国の直接対話提案を拒否 2013年 02月 8日 14:28 JST ロイター

イランと六カ国の協議が始まる前に、米国のバイデン副大統領が二国間協議の用意ありと表明したことをイランのサレヒ外相は前向きな発言をしたのに対して、最高指導者のハメネイ師は拒否してきた。

危機と緊張の継続がイラン革命によって権益を得た側の権力維持につながっている。その意味で敵味方同士は共生関係を持っている。もちろん利害関係の変更がなされない場合は、国内外の社会が猛毒を抱えるような閉塞感を持つことは確かだ。

その閉塞感の正体を政治の腐敗という。

政治が絶えざる利害の再分配の過程である以上、成長が失速し、再分配が硬直化したとき、革命と戦争は後ろ向きな意味で、そうした腐敗によって生じる猛毒の解毒剤であったりする。

以下は2011年12月14日のエントリーより抜粋

イランは1906年の立憲革命、また1979年のイスラム革命以降、成文憲法を持っており、選挙による政権交代も起きる。しかし、改革派のハタミ大統領はなんら成果をあげることができず、既得権益層としてイスラム革命による法学者と革命防衛隊(準軍事組織)が厳然と存在している。

現職のアハマディネジャド大統領はどちらかと云えば、ポピュリスト的な存在であって、改革派ではなく、反米姿勢や国有企業の民営化などを通じて権力を維持拡大している。ただし彼は共和国軍(革命防衛隊とは別個の組織)をも統括していない。統括するのは最高指導者であるハメネイ師である。

もはやアラブ・中東各国と同様の革命・内戦が起きるほど、イランの若年層は多くはない。イラン・イスラム革命の時点こそ、若年層の人口がピークだったのだ。またハタミ大統領の当選の時点が中間層の政治的高揚のピークだった。その意味でイランは利害関係の硬直化への袋小路に入っているのではないか。このまま推移すると、内政外交の両面で局面を打開できずに弱体化する可能性がある。

イラン国内の閉塞状況が社会的な自家中毒に陥ると、既得権益層内での権力抗争、つまり法学者と革命防衛隊の対立などから、それ以外の国民に対米戦争を歓迎する空気が醸成されるかもしれない。

さらに以下は2012年3月28日のエントリーから抜粋。

核兵器開発を放棄する(リビア)、もしくは厳しい査察を受ける(イラク)よりも核兵器を保有する(北朝鮮、パキスタン)方が現在の体制が維持される確率が高い点で、イランの核兵器開発が止まる合理的な理由がない。既得権益層としての法学者と革命防衛隊(準軍事組織)にとっては特にそうだろう。

では、ポピュリストであるアハマディネジャド大統領ですら、制御できなくなりつつあるイランにとどめを刺す存在はいずれの国か? おそらくはイスラエルでも米国でもなく、サウジアラビアだろう。

なぜにサウジかと想起する所以は、ソ連のアフガニスタン侵攻からだ。かつての英国とロシアはその覇権争い“グレート・ゲーム”をアフガニスタンからペルシアにかけて行った。アフガニスタンとイランの独立は、その両列強の痛み分けで果たされたものだった。

その歴史的経緯を考えると、ソ連がアフガニスタンに侵攻したのは、明らかに自国の勢力圏からの逸脱だった。これに最も脅威を感じた中東・アラブの国がサウジアラビアだった。さらに同時期、シーア派のイランでイスラム革命が起きたのも脅威だった。第4次中東戦争で原油価格を武器に使ったサウジは、これ以降は原油増産・価格低落へと方向を転じた。10年を経ずに、ソ連は原油価格の低落によって、当時の西側からの食糧の確保に行き詰まった。これがソ連滅亡の一因となった。

これに倣えば、原油価格が高止まりしている間は、イランの現体制が存続し続ける可能性は高くなる。つまりは、その可能性の高低を決めるのは、サウジアラビアの原油の余剰供給力といえるだろう。

さて、抜粋はここまでだが上記の考え、言い方を変えれば外交というゲームのルールを若干修正するものがあるとすれば、おそらく一番目に重要なのが米国のシェールガス革命、それに劣後するのがロシアの北極海航路の開通だろう。埋蔵エネルギー分布の変化とその物流ルートの追加、このふたつが、従来の国際政治のダイナミズムの変数に加わるだろう。

付加価値貿易では中韓が消えてなくなる

下記の記事を掲載しているのが、幸福の科学系のオピニオン及びニュースサイトであること、安全保障と通商関係をリンクさせながらTPP推進の立場を採っていることを差し引いても、OECDとWTOが発表した付加価値から見た貿易統計を取り上げ、付加価値ベースで見ると、我が国の最大輸出相手先は中国ではなく米国であることを明示しているのは特筆すべきだろう。

日本の最大輸出相手国は中国でなく米国 「付加価値貿易」の統計で逆転 2013.01.17 The Liberty Web

経済協力開発機構(OECD)と世界貿易機関(WTO)が16日に発表した、付加価値の流れを追う新しい貿易統計(Trade In Value-Added database)によると、日本の最大輸出相手国は米国となることが分かった。

「日本の最大の取引相手は中国」という認識を払拭する興味深い統計である。

この「付加価値貿易」の統計では、どの国で生み出された付加価値が、どの国で最終消費されたかが分かる。例えば、日本から中国に180ドル相当の部品を輸出し、中国で完成させてアメリカに300ドルで輸出したとする。従来の統計では、日本が中国に180ドル、中国がアメリカに300ドル輸出した計算になる。しかしこれが「付加価値貿易」の統計では、日本がアメリカに180ドル、中国がアメリカに120ドル輸出したと計算する。

中国は部品を輸入して組み立て、最終製品を輸出する仕組みで貿易額を増大させてきた。2009年には日本の最大輸出相手国がアメリカから中国に移ったとされるが、この新しい統計では、同年の日本の最大輸出相手国はアメリカとなる。日本の貿易黒字額の多い順でもアメリカが1位で、その額は従来の統計より6割も増えるが、逆に、対中貿易黒字はほとんどなくなるという。

折しも、日経・CSISバーチャル・シンクタンクの緊急調査で、民間企業の役職者の間で中国の重要性が著しく低下していることも分かった。「生産拠点としての中国が日本経済に持つ意味」については、76.8%が「必要不可欠な市場だが重要性は減る」と回答。「中国は今後、外交・経済の国際ルールを守る国になると思うか」という質問には、68.5%が「外交ルールも経済ルールも守らない」と答えている。

日本の経済界は中国寄りの姿勢を変え、改めてアメリカとの関係を見直す必要があるだろう。

たとえば、現在アメリカはシェールガスやシェールオイル採掘のコスト削減を進めており、天然ガス生産と産油において世界一を目指している。エネルギー自給率4%の日本にとって、重要なエネルギーの安定供給元になる可能性がある。

また、日本政府は、TPP交渉への参加表明を先送りする方針を明らかにしているが、このTPPの本質には「中国包囲網」という意味もある。人権重視や著作権保護など、現在の中国が決して受け入れられないルールが多く含まれているからだ。TPP加盟国間で経済的なつながりが強くなればなるほど、中国に民主化・自由化を突きつけることになる。

これまで中国は、最大の貿易相手としての立場を使って日本を絡めとり、外交・軍事面においても強硬姿勢を取ってきた。だが、日本はこうした圧力に屈する必要はなく、「民主主義」や「自由」といった価値観を共有できる国とのつながりを強めていくべきだろう。(晴)


Measuring Trade in Value Added: An OECD-WTO joint initiative 16 January 2013 OECD

そこで上記のOECDのページを見てみると、各国が濃淡で色分けされた世界地図がある。淡い色の国ほど自国の輸出品(財とサービス)に占める外国で加えられた“value added=付加価値”の割合が少なく、濃い色の国ほど自国の輸出品に占める外国で加えられた“value added=付加価値”の割合が高い。さらに詳細を表示すると、国内外での付加価値の割合と取引相手国順の割合が出てくる。

まず巷間云われているように、我が国の輸出が資本財や基幹部品と先端素材、サービスが多く、資源国が扱う鉄鉱石や石油のように付加価値をあまり加えられるものではないことが世界地図の濃淡で分かる。次に中韓の二国が我が国から基幹部品やサービスを輸入して米国に輸出していることが分かる。つまり、この統計から迂回貿易構造そのものが暴き出されてしまったことになる。

さらにPDFファイルで詳細を見ると、貿易収支を付加価値で見た場合では対米黒字が急増し、対中韓黒字が急減する。韓国においては、まるで取引していないかのごとき棒グラフの扱いになる。2009年の日本の対米貿易収支に関しては、貿易総額で見た220億米ドルから、付加価値で見れば360億米ドルへと、60%も増加することとなる。また対中貿易黒字は、付加価値で見ると20.8億米ドルにまで下落し、対韓貿易黒字も3.6億米ドルまで下落する。つまり、中韓との貿易が東南アジア諸国と代替可能であることを示唆している。

しかも、それらの国々と水平分業が進んでいる電機、自動車などの輸出品でも外国からの中間財・サービスの投入割合は、電機では42%、自動車では38%と、OECD平均の45%を下回っている。我が国は巨大な内需を背景とした規模の経済とバリューチェーンの川上(研究開発など)と川下(サービス)を押さえていることで優位性を保っている。

そして我が国の輸出に国内サービスが付加される割合が高い(製造業でも輸出の約30%をサービスが占める)ことも分かる。先般のアルジェリアでのガス施設占拠事件に巻き込まれた日揮のようにプラントなどを輸出する際、現地の人材育成、運営管理、保守点検、機器のリースや保険を含む金融などが付加されるからだろう。

参考URL:
OECD/WTO貿易付加価値(TIVA)データベース:日本 (PDFファイル)

“デフレとは社会的に所与の条件である”と思い込む

安倍首相が国会答弁で、人口減少によってデフレが起きているのではない、と明言した。政府がこの見解を示した意義は大きい。

デフレによる所得の減少は、結婚や出産・育児の欲求低下を促し、出生率低下の補助線にはなる。が、根本的には景気動向そのものが出生率の変動と固く結びついている。リーマン・ショック後のリセッションにおいては、米国ですら出生率低下を免れ得なかったのだ。

また、生産年齢人口の減少と潜在成長率の低下に相関関係はあっても、人口減少はデフレそのものの直接要因にはならない。しかし実際には、潜在成長率の低下とデフレの長期化があたかも同一化しているように見られてきた。

それは我が国のバブルのピークが国内の生産年齢人口のピークと重なったこと、バランスシート調整局面での政府の景気対策が財政出動のみ、もしくは金融緩和のみに偏ったこと、その結果、現在に到るまでデフレが脱却出来なかったことにより、“デフレとは社会的に所与の条件である”との一般認識を国民が植え付けられてしまったからだ。

この一般認識から敷衍して、短期的に解決可能だったはずのデフレの脱却を、あたかもいびつな人口ピラミッドの構成を正すような中長期的な課題のひとつと誤解してしまったし、実際にそう振る舞うことで、そうなってしまった。悪い預言を自己実現してしまったのだ。

生産年齢人口が減少している(裏返せば消費者人口が減少している)我が国での設備投資や労働分配を減らして、製造業や流通業は(特に中共や東南アジアへの)海外投資を増加させてきた。そうした企業のなかで、いち早くローソンが国内の従業員への給与引き上げを表明した。人気取りと揶揄されようが、これをコミットメントとして掲げたことの意義もまた大きい。

デフレは貨幣現象、金融政策で変えられる=安倍首相 2013年 02月 7日 11:25 JST ロイター

衆議院予算委員会で、デフレは貨幣現象であり、金融政策で変えられるとの認識を示した。民主党の前原誠司委員の質問に答えた。

人口が減少するなかで、構造問題を解決しないとデフレは脱却できないのではないかとの質問に、安倍首相は「人口減少とデフレを結びつける考え方を私はとらない。デフレは貨幣現象であり、金融政策で変えられる。人口が減少している国はあるが、デフレになっている国はほとんどない」と答えた。


ローソン、20代後半から40代社員の年収を平均3%引き上げへ 2013年 02月 7日 11:50 JST ロイター

[東京 7日 ロイター] ローソン(2651.T: 株価, ニュース, レポート)は7日、20代後半から40代の社員の年収を平均で3%引き上げると発表した。消費意欲が高い世代の年収が増えることで消費の活性化につながるほか、子育て支援にも資するとしている。

対象は、ローソンと九九プラス、ローソンHMVエンタテイメントの全社員5120人の約65%にあたる。5月と11月に支給している年2回の賞与で支給する。中学生までの子供を持つ社員には、人数に応じてアップ率を高くする方針。ローソンによると、子供が3人いる場合には、最大で30万円程度の増額になる。

同社では今後、若い世代の個人所得を上昇させるような賃金カーブに体系を改めていく。また、加盟店の収益を増加させる施策についても、3月から実施するとしている。

同社の新浪剛史社長は、成長戦略を策定している政府の産業競争力会議のメンバー。

(ロイターニュース 清水 律子)

何か別のものを照射するレーダー

中共海軍のフリゲートがレーダー照射した事件がある種のスタンスを持つ人々を大いに迷走させている。

まず中共の外務省が「報道で知った」と発言しているのが事実ならば、共産党指導部と人民解放軍の命令系統も不明だが、指導部と中共の外務省との連絡が上手くいっていない傍証にもなる。そして中共の国防省はあれは通常のレーダーだった、日本側は中国脅威論を煽っている、と道徳的に批判するおきまりのパターンで応酬してきた。

次に国内メディア、前回の記事も同様だったが、毎日新聞社の方針は明らかに中共寄りのスタンスを取っている。別に新聞社が左右どちらのスタンスに立つかは、明確にしてくれるのであれば、後は読み手の政治的スタンスによる好悪の問題に過ぎない。しかし、直接的な因果関係から質しても、仕掛けられたレーダー照射の情報公開が、安倍政権の仕掛けた情報戦にまで、なぜ格上げされるのかは理解に苦しむ。

尖閣諸島国有化以前の野田政権下においてすら、中共の海軍のレーダー照射があったのに、前政権は何ら対応してこなかった事実を記事にしつつもすぐに削除して飛ばしまくる朝日新聞(間抜けなことにポータルのgooに配信したものは残っている)と、レーダー照射の公表がなぜ遅れたのか、と追及して党内の引き継ぎすら出来ていないことを暴露する形になった海江田民主党党首と、中共の海軍のレーダーはなにか別のものでも照射する能力を持っているようだ。

尖閣国有化前から射撃レーダー照射 政府関係者明かす 2013年2月6日(水)13:25 朝日新聞

 東シナ海での中国軍による自衛隊への射撃用レーダー照射が、野田政権が昨年9月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)を国有化する前にもあったことがわかった。政府関係者が明らかにした。安倍政権が5日に公表した今年1月下旬の事案以前にも、同じ海域で複数回、照射があったとしている。

 政府関係者によると、1月30日に中国軍艦が海上自衛隊護衛艦に火器管制用レーダーを照射したのは尖閣諸島の北西百数十キロの公海上。同月19日に海自ヘリコプターへの照射があったとみられるのも同じ海域。

 防衛省は今回公表したケース以前にも周辺海域で複数回、自衛隊への中国軍のレーダー照射を把握。今回の「数分間」(防衛省)より長く照射したケースもあるという。日本政府は「日中関係を悪化させる懸念がある」(政府高官)とこれまで公表を避けてきたが、今回は立て続けにレーダー照射されたため、安倍政権が事態を重く見て公表に踏み切った。


レーダー照射:首相、公表で対抗…米と連携、国際世論訴え 毎日新聞 2013年02月07日 00時08分(最終更新 02月07日 01時18分)

レーダー照射の一報が首相官邸に入った時期をめぐる政府の説明は揺れた。当初は護衛艦への照射があった1月30日とされたが、6日になって、ヘリへの照射が疑われた1月19日に修正。与党関係者によると、小野寺五典防衛相が1回目の照射段階で公表を主張したが、ヘリのレーダー感知装置は電波のデータを保存できないことから、護衛艦への照射データを1週間かけて慎重に分析したという。

 政府関係者は「尖閣国有化前後にも周辺海域でレーダーの照射はあったが、当時の野田政権は公表しなかった」と語り、民主党政権との違いを強調する。
 ◇中国外務省「報道で知った」

 オバマ米政権は5日、国務省のヌーランド報道官がレーダー照射に強い「懸念」を表明し、日本政府と足並みをそろえた。中国外務省の華春瑩(か・しゅんえい)副報道局長は6日の定例会見で「具体的な状況は把握しておらず、担当部門に聞いてほしい。われわれも報道で初めて知った」と述べるにとどめた。安倍政権の仕掛けた「情報戦」。中国側も国際世論を見極めつつ、対抗策を検討するとみられる。【青木純、鈴木泰広、北京・工藤哲、ワシントン白戸圭一】


中国、艦船レーダー照射めぐる日本側の指摘を真剣に調査=外務省 2013年 02月 7日 18:34 JST ロイター

[北京 7日 ロイター] 中国外務省の華春瑩報道官は7日の定例会見で、東シナ海の公海上で中国海軍の艦船が海上自衛隊の護衛艦にレーダー照射したとする日本側の指摘について調査していると述べた。

華報道官は「中国の関連当局が現在、真剣かつ厳粛な調査を実施している」と発言。また、「日本は最近、意図的に危機をあおり、緊張をつくり、中国のイメージをおとしめている。これは両国関係を改善しようとする努力と全く逆の行為だ」と述べた。

中国国防省は今のところ、日本側の指摘についてコメントしていない。


射撃レーダー照射を中国側が否定、日本と非難の応酬に 2013年 02月 8日 16:29 JST ロイター

[北京 8日 ロイター] 中国の軍艦が海上自衛隊の護衛艦に射撃管制用レーダーを照射したとされる問題で、中国国防省は日本側の追尾に原因があると述べるなど、日本側の主張と真っ向から対立した。尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐって、日中間で新たな「否定合戦」が始まったと言えそうだ。

中国国防省は7日夜に声明を発表し、日本側の主張が「事実と合致していない」とし、中国の軍艦は通常のレーダーで警戒を続け、射撃管制用レーダーは使用していないと主張。中国の軍艦が通常の訓練中に日本の艦船から追尾されたとし、これが問題の原因だとも述べた。

また、日本は無責任に「中国脅威論」をあおり、両国の緊張を高めているほか、国際世論を誤った方向に導いていると非難した。

これに対し、菅義偉官房長官は8日の記者会見で、中国側の主張について「受け入れられない」と反論。日本のメディアによると、岸田文雄外相も日本側の主張は「防衛省で慎重、詳細な分析を行った結果」に裏付けられていると強調した。

存在しない通貨戦争を戦う韓国

白川総裁が任期前倒しで辞任表明した途端、わずか1日で1ドル92円台から93円台まで円安が進んだ。墓碑銘として刻むには散文的すぎるが、辞任表明後の急激に駈け上がった円安への振れ幅、これこそ彼の日銀総裁としての評価を顕著に示している。

もちろん財政面でフォローしなかった民主党政権下の失策と重なってはいるものの、デフレを脱却し、物価の安定を果たすという中央銀行の役割を果たせなかったことは、市場の評価からも明白だろう。

現在の円安の動きは、リーマン・ショック以降の各国が量的緩和を進めるなか、追随しなかった円が独歩高となった状況を戻そうとしている、そしてデフレから脱却しようとしている、言わば“正常への復帰”局面と、一部の国を除いて見られていることだ。韓国・ソウルにて、OECDのグリア事務総長が発言しているのは、韓国側にとっては当てこすりのように聞こえるかもしれない。

新体制が同時にスタートできるよう3月19日に辞任、政府の圧力はない=白川日銀総裁 2013年 02月 5日 22:16 JST ロイター

〔外為マーケットアイ〕ドル一時93円回復、白川日銀総裁の辞意表明でやや円売り 2013年 02月 5日 19:13 JST ロイター

OECD事務総長が円安に理解、「状況見守る余地」 2013年 02月 5日 12:26 JST ロイター

韓国による金融取引課税警告で、アジアの通貨戦争めぐる懸念高まる 2013年 02月 1日 14:47 JST ロイター

コラム:海外の円安批判は筋違い、100円前後まで自他共栄=熊野英生氏 2013年 02月 5日 18:58 JST ロイター

熊野英生 第一生命経済研究所 首席エコノミスト(2013年2月5日)

メルケル独首相の「為替操作」懸念をはじめ、欧州各国の高官から少しずつ日本に対する円安誘導批判が増えている。おそらく日本政府への風当たりは、今後もっと強まるだろう。こうした批判に対して「筋としておかしい」と思い切って反論した麻生太郎財務相の発言を、筆者は評価したい。

これまでは国際的批判を過度に恐れて、自分で貧乏くじを引いていたきらいがあったが、批判の中で正当なものと不当なものを峻別すべきだ。そこで、以下では、わが国の通貨政策が、不当なかたちでの円安誘導ではないという論拠を挙げてみたい。

ひとつは、麻生財務相の論旨と同じく、現在が歴史的円高の修正過程だという点である。多くの人が指摘するように、リーマンショック前の2008年は1ドル96―112円、1ユーロ152―171円だった。2月5日(日本時間午後6時)現在のレートは1ドル92円、1ユーロ125円。まだリーマンショック前に戻っていない。

過去4年半は、リスク回避の円高だった。世界的な金融不安の中で、円が安全資産として選好された。現在、リスク回避の円高は解消過程にあり、日銀の金融緩和はそれとタイミングが合ったので、これほどインパクトがあった。

欧州について言えば、これまでは債務問題がユーロ安圧力を生み出してきた。リスク回避の円高の原因でもある。一時期の極端なユーロ安が是正されていることを自然と捉える一方で、円高是正が不自然という理屈は成り立たない。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、緊急避難として行った長期資金供給オペ(LTRO)の返済早期化に踏み切っている。これは、返済資金として金融機関がユーロを集めるという意味で、ユーロ高圧力になる。ドラギ総裁は、金融危機を乗り切るために必要とした巨大な流動性供給を手仕舞うことが妥当と判断している。これは欧州自身がリスク回避局面からの脱却を始めるという意味で、円安傾向と整合する。

<日本は通貨外交のルールに違反していない>

通貨にはゼロサムゲームの関係がある。ユーロとドルが安ければ、円は高くなる。ユーロが高くなれば、ドルと円は安くなる。したがって、日・欧・米のいずれか一方が為替操作をすれば、反対側でしわ寄せが起こる。ここで重要なのは、為替操作は先進諸国のゲームのルールとして禁じられている点だ。

もしも、日本政府がドル買い・ユーロ買いの為替介入を継続的に行っていれば、これは「アウト」だろう。もちろん、日本は違反をしていない。日銀の外債購入も行われていない。逆説的に言えば、日本は為替介入や外債購入を行っていないから、不当な為替操作をしていないと胸を張れる。安倍政権はその点を踏み外してはいけない。

今までの日本は、ゲームのルールの中でプレイすることが上手ではなかった。たとえば、環太平洋経済連携協定(TPP)などの貿易自由化交渉。同一ルールの上で戦えば負けるという心理から、高関税率などの直接介入をやめることには抵抗感が強く、参加を躊躇してしまう。そうした発想からは卒業した方がよい。

そもそも、貿易自由化の枠組みでは、国際競争力の弱い産業を、補助金を使って保護することは全面的に禁止していない。輸出増加・輸入減少をもたらす補助金は禁止であるが、個別産業への保護政策には合理性もあるからだ。日本の金融緩和についても、為替を明確に操作する介入政策ではなく、国内景気刺激のために行っているものであり、その派生的効果として円安が生じているのだから、批判される筋合いにはない。

ルール違反という点では、円安誘導が「近隣窮乏化」政策だという見方もある。しかし、リーマンショック後の日本経済自身が、円高で窮乏化している点を踏まえると、現在の円安は他国を窮乏化させる心配よりも、日本経済の建て直しのためにある程度は必要と考えられる。それに、今後は日本経済が内需拡大を進めれば、近隣諸国には日本への輸出というビジネスチャンスが大きくなる。1ドル100円くらいまでの円安を求めることは「自他共栄」につながる。

(後段略)

*熊野英生氏は、第一生命経済研究所の首席エコノミスト。1990年日本銀行入行。調査統計局、情報サービス局を経て、2000年7月退職。同年8月に第一生命経済研究所に入社。2011年4月より現職。


【コラム】日本銀行の格好、韓国銀行の格好(1) 2013年02月04日13時05分 中央日報日本語版

日本という国、納得できない。中央銀行総裁を脅迫する首相を見ると衝撃だ。安倍晋三首相は遠慮なく白川方明日本銀行総裁を追い詰めた。「もしもし、言うことを聞かなければ日本銀行法を改正するよ!」

その内容、めちゃくちゃだ。日本銀行が政策目標を達成できなければ総裁を解任するというものだ。中央銀行は政府機関ではない。通貨信用政策の独立的樹立と自律的執行は中央銀行固有の権限だ。当然中央銀行総裁の任期は保障されている。これはグローバルスタンダードだ。安倍首相は中央銀行の自主性を踏み潰した。結果は白川総裁の白旗投降。彼は物価が2%上昇するように無制限に「マネープリンティング」するという降伏文書に署名した。

こうしてでも円を下げようという日本政府の切迫さを理解できないものではない。景気の火種を生かしデフレを脱却するという凄絶な身振りだ。問題は方法だ。安倍首相の手法は暴力団のそれと違うところがない。当面は放出されたお金が起こす覚醒剤効果で日本の国民は恍惚とする。副作用は即座に現れるだろう。無制限の量的緩和が続けば隣国が被害を受けることになる。そのためじっとしていることはできない。互いに競争的に金融を緩和することになる。これはみんな一緒に死ぬ近隣窮乏化の亡霊へと駆け上がる近道だ。

こうした危機に陥らないようリーダーシップを発揮する船長が中央銀行だ。特定国の中央銀行が権力の侍女になればその国だけでなく競争国の経済にも悪影響を及ぼす。中央銀行独立の旗手だった日本銀行の名声はすでに崩れた。信頼を失った日本銀行は今後日本経済の構造的障害物として浮上する公算が大きい。

誰が第一撃を撃つかのチキンレース

中共海軍のフリゲートが護衛艦に対し火器管制レーダーの照射を行った。米軍ならば自動的に反撃する事案だ。かつて湾岸戦争後からイラク戦争前まで、英米軍は飛行禁止空域を定めたノーザン・ウォッチ作戦とサザン・ウォッチ作戦においてイラクの防空施設がレーダー照射すれば、即空爆していたはずだ。

しかし、海上自衛隊の艦船は専守防衛を旨とする以上、第一撃を被らねばならない。防戦反撃しようにも距離にしてわずか3キロ、それは轟沈必至ということだ。

全部に弾丸が込められたロシアン・ルーレットでこめかみに銃口が突きつけられて、撃鉄が上がり、引き金に指かかっているみたいな状況だが、今回の照射でレーダー波の周波数、帯域が判明すれば、次回からはジャミングできるかもしれない。

筆者は去年2012年の世界情勢を1936年のそれにダブらせてきた。とすると今年2013年は1937年となる。つまりは支那事変が勃発した年だ。2012年7月20日のエントリーを以下に再掲する。

支那事変(1937年~1945年)では、国民党政府と云うより蒋介石によって、華北における盧溝橋事件を始めとした武力衝突や虐殺、テロが惹起され、主攻方面が江南の上海であることを偽装された。

この頃、我が国が満州事変と満州国の成立以降、関東軍を中心とした華北分離工作を行っていたのに対して、国民党政府は支那全土の居留地に住む日本人に対してテロを繰り返していた。

このため通州事件のような虐殺を効果的に防げなかったばかりか、上海にいた旅団規模以下の帝国海軍上海陸戦隊(通称:シャンリク)に、国民党政府の2個師団が包囲殲滅しようと襲いかかることになる。

そもそも彼らは満を持し、我が国を上海の塹壕線(ゼークト・ライン)へ、泥沼の戦いに誘引したつもりだった。これは第1次大戦後最大の塹壕戦だった。

が、上海派遣軍によって10月10日から22日までには浸透戦術で全縦深陣が突破され、有効な予備兵力を持たなかった国民党政府軍は総崩れとなり、派遣軍は並行追撃に移った。

塹壕戦で膠着すると見ていた南京には、防衛準備もなく指揮官が逃亡、国府軍の兵士も平服になって遁走した。軍服を着ていなければ、戦時国際法の捕虜とされる資格がないから、単なるテロリストや犯罪者として射殺されても文句は言えない。

こうした状況下で首都・南京陥落に到ったのだ。所謂、南京大虐殺の犠牲者と呼ばれるほとんどは、この便衣兵と考えて差し支えないだろう。

さて、彼らの今回の主攻方面がどちらかは見極めておく必要がある。筆者は、今年2012年の欧州情勢を1936年になぞらえた。これに1937年を比定すると、日中の武力衝突は来年の2013年となる。


中国海軍:レーダー照射 関係改善進まずいら立ちか 毎日新聞 2013年02月05日 21時02分(最終更新 02月05日 22時40分)

【北京・工藤哲】中国海軍のフリゲート艦が東シナ海で海上自衛隊の護衛艦にレーダー照射した背景には、日本の安倍晋三政権に対する中国側の強いいらだちがある可能性が高い。日中間では首相経験者らが活発に往来し、中国側が友好ムードを演出しているにもかかわらず、対中強硬姿勢を取り続ける安倍首相に態度軟化への変化が感じられないためだ。

 尖閣諸島(中国名・釣魚島)の国有化をめぐって行き詰まる日中関係の打開のため、日本から公明党の山口那津男代表が1月下旬に訪中。中国側も関係改善への突破口とするため、習近平(しゅうきんぺい)共産党総書記があえて会談し、安倍首相からの親書を受け取った。だが、その後も日本側は、中国側が期待するような行動を見せず、中国側は不信感を募らせていたようだ。

 習総書記は先月28日、党政治局の学習会の席で「我々の正当な権益を放棄することはできない」と語り、尖閣諸島問題で日本に譲歩しない姿勢を改めて強調した。

 先月14日付の中国人民解放軍機関紙「解放軍報」は1面トップで、軍総参謀部が2013年の軍事訓練に関して「戦争に備えよ」と全軍に対して指示を出していたことを報道した。この時期から中国メディアによる日本批判の報道が増えた。

 安倍首相は先月16日から、南シナ海で中国と領有権を争うベトナムなど東南アジア諸国連合(ASEAN)3カ国を歴訪した。一連の日本側の動きに対し、中国側は「自国をけん制している」と受け止め、米国や日本が南シナ海の領有権問題に介入することに不快感を示していた。

 日中間では最近、鳩山由紀夫、村山富市の両元首相らが相次いで訪中し、その都度、中国側は党や政府の高官が会見するなど丁寧な応対を続けてきた。その一方で、安倍首相本人は引き続き中国をけん制する発言を繰り返しているため、中国側には不信感が募っていたようだ。

 当面、中国は日本の出方を見極める立場とみられる。ただ、日本側に変化が見られない限り、さらなる強硬的な措置を取るとみられ、日中関係はさらに厳しい局面を迎える。


事実上の「攻撃予告」 2013.2.6 00:16 MSN産経

レーダー照射、中国反応示さず…米反応見極めか 2013年2月6日10時35分 読売新聞

筆者が中高生のとき、支那事変(日中戦争)を学んだ際、盧溝橋事件(1937年7月7日)が戦争の始まりだと教わった。しかし、これは正確ではない。

この事件は現地で停戦協定(同年7月11日)が結ばれている。しかし停戦協定後、蒋介石が「最後の関頭」演説(同年7月17日)を行い、華北での停戦協定を承認せず、華北に引きつけた帝国陸軍と戦闘を繰り返し、最終的に同年8月13日、国際法違反の塹壕線を構築済みで包囲していた上海租界の帝国海軍に対して攻撃を開始する。

支那事変は蒋介石の戦争であった。第一撃は彼の意志によって放たれた。では、現在の中国共産党はどうなのだろうか。憶測されるとおり、指導部と軍部は一体ではないのか。誰もがその点を見極めたいだろう。

参考URL:
大臣臨時会見概要 平成25年2月5日(19時02分~19時13分)防衛省

そして、2013年の『ゲルニカ』

1937年4月26日、スペイン・バスク地方の一都市ゲルニカにドイツのコンドル軍団の爆撃機が襲いかかった。同年、パリで万国博覧会が開催された。このパリ万博にピカソは『ゲルニカ』を出展、戦略爆撃の嚆矢となったこの一件を元に、スペイン内戦の惨状を世に問うた。

国土を二分した内戦は1939年3月末までに、ヒトラーとムッソリーニに支援されたフランコ将軍の反乱軍の勝利に終わり、共和国として最後まで戦ったカタロニア人はピレネー山脈を越えてフランスへ亡命していった。しかし半年を経ずして、そのフランス第三共和政もドイツ第三帝国とヴィシー政府の統治下に入る。

そして現在2013年、日産はスペイン現地の労組と賃金カットで合意して、カタロニアのバルセロナ工場で新型車を生産すると発表した。これを捉えてスペイン当局が自国の競争力が上がったと云う。

アライアンスを組むルノーは、フランス国内生産車の販売も減らしているなか、リストラ計画を打ち出すと激しい労使紛争が起きる。その上、グループ傘下でルーマニア生産の低価格車ブランド、ダチアをフランス国内に輸入販売しており、こちらは好調だ。つまりフランスはデフレに陥っているのではないか。

またフランス国内のルノー工場でも日産が新型車を生産するのではないか、という記事があるがこちらは本決まりではない。

完全にドイツの近隣窮乏政策の術中に嵌っている気がするのだが。しかも、ドイツはユーロがなくなっても政策転換すれば単独で“アベノミクス”同様の政策を打てる。

若年失業率50%で推移するスペインから若者が、就職難民として周辺各国に行くことになり、スペインの産業競争力の根幹が失われていく。

影にドイツが潜む形で、スペインの若年労働者が海外流出することで否応なく労働需給が改善され、賃金は調整されて、カネがないから輸入が減少し、見かけの輸出は増え、いずれは経常収支の改善につながるだろう。この徴候がユーロ高に現れている。

しかし、健全なスペイン国民の経済構造はどうするのか、それはスペイン国民が望んで選択した結果なのか。それは未だ分からない。

『ゲルニカ』のごとく、コンドル軍団の爆撃機がスペインに舞い降り、人々はフランスに逃れ、そしてドイツの鉄槌の下に降った過去の再現をある意味で繰り返してはいないか。

日産自、仏ルノー工場で新型ハッチバックの生産計画=仏紙 2013年 01月 25日 06:34 JST ロイター

仏自動車メーカーで労使対立激化、ルノーでは人員削減反対デモ 2013年 01月 30日 10:44 JST ロイター

独ダイムラー、北京汽車集団の乗用車部門の株式12%を取得 2013年 02月 1日 23:57 JST ロイター

1月の仏・伊・スペイン自動車販売が減少、欧州自動車市場の回復期待に冷や水 2013年 02月 2日 07:31 JST ロイター

1月の米自動車販売14%増、3カ月連続で年率1500万台超 2013年 02月 2日 12:13 JST ロイター

日産自動車、バルセロナ工場で新型車を生産へ 2013年 02月 4日 21:38 JST ロイター

[マドリード 4日 ロイター] 日産自動車(7201.T: 株価, ニュース, レポート)は、スペインのバルセロナ工場で新型車の生産を開始する。労働組合と先週、賃金カットで合意したことを受けたもの。広報担当者が明らかにした。

数カ月の交渉を経て達成された今回の合意で1000人の雇用と、1億3000万ユーロ(1億7800万ドル)の新規投資を生むとスペインメディアは伝えている。

スペイン政府は、自動車メーカーの投資が相次いでいることについて、企業が雇用や解雇をしやすくする改革によってスペインの競争力が高まっている兆候と歓迎している。

国内外の人口圧力に左右されるイスラエル

周知の通り、イスラエルはパレスチナに移民してきたユダヤ人によって建国された。そのため、やはり信仰に対する迫害によって逐われた人々がつくった国家との建国神話を持つ米国に社会構造が似通ってくる。

イディシュ語を使用していたアシュケナジ(ドイツから東欧に居住していたユダヤ人)が建国に貢献して、現在も指導的階層にある。これは米国のWASPに類似してくる。

イスラエルでも、1960年代から1970年代までに他の先進国と同様にベビーブーマーの識字率向上と女性の社会進出と出生率低下を経験した。そうすると、1980年代以降はアラブ系の人口爆発にさらされることとなる。それを打破する一環として、1990年代に東欧民主化とソ連崩壊によって流入してきた新しいユダヤ人移民を利用した。

彼らは主にヨルダン川西岸地区に入植した。すると彼ら自身、その権益を守るために極右的なスタンスに立つ政党を作り、クネセト(イスラエル議会)に勢力を拡大してきた。

しかし、彼らの人口ボーナスを使いつくすと再びアラブ系の人口圧力にさらされる。これが2000年代に入ってからのガザ地区入植地の全面撤退につながった。

パレスチナ人に“アラブの春”が訪れないのはベビーブーマーの識字率向上と大衆の民主化運動、女性の社会進出と出生率低下という連鎖が起きていないからだが、同様にユダヤ人の超正統派にも同じ傾向がある。これは米国の原理主義者・宗教右派に類似してくる。

超正統派は戒律による性の分化を重視する。これでは全体の識字率向上から女性の社会進出に伴う出生率低下をもたらさない。つまり超正統派の出生率は高いままで推移して、かつその多くは低所得層のまま固定される。しかも、彼らは宗教的理由から兵役に就かない。自らの利害を代弁する政党を作り、それを認めさせてきたのだ。

新しい中道政党が躍進した要因のひとつに、この超正統派の兵役免除を是正すると云う公約があった。上記の理由から、超正統派は中長期的に人口比率が増す。すると、イスラエル国防軍の徴兵に支障をきたすだろう。社会的公正にも欠ける点で中道政党の主張は正しい。

イスラエル総選挙、首相率いる右派統一会派が第1党維持へ 2013年 01月 23日 08:22 JST ロイター

イスラエル、シリアからレバノンに武器運ぶ車列空爆=外交筋 2013年 01月 31日 09:15 JST ロイター

米国防支出が急減、ベトナム戦争以来最大の落ち込み 2013/01/31 10:00 JST ブルームバーグ

ガザ地区実効支配のハマス、「敵国」のヘブライ語授業拡大へ 2013年 01月 31日 16:19 JST ロイター

シーア派組織ヒズボラ、イスラエルのシリア空爆を非難 2013年 01月 31日 18:58 JST ロイター

イスラエルの総選挙は結果として現行政権の維持に終わった。周辺各国の革命と内戦の混乱、イランの核開発問題など不透明な状況が変わらない以上、そうならざるを得ない。

政権の中心で、統一会派を形成しているリクードとイスラエル我が家は、現有議席を11減らしたものの第1党を維持した。過半数に必要な多数工作のため、まず極右と宗教右派との連立を目指し、つぎに安定多数に必要な労働党も連立に加えるかもしれない。

中道政党のカディマは、現有議席から19減らしわずか2議席と、壊滅的な議席数に落ち込んだ。新しい中道政党のふたつにそのまま票を喰われた格好だ。カディマは、2005年当時リクード党首であったシャロン首相の下、ガザ地区からの全面撤退とヨルダン川西岸地区の入植維持を掲げ、リクードと労働党からの分派で結成された。

一方、躍進した中道政党のイェシュ・アティッドは超正統派の兵役免除に異を唱えている。リクードが彼らと連立工作するには宗教右派との連立を断念する必要が出てくる訳だ。

イスラエル2013年総選挙結果(定数120・過半数61)
リクード/イスラエル我が家(世俗右派/極右) 31
イェシュ・アティッド(中道) 19
労働党(中道左派) 15
ユダヤの家(極右) 12
シャス(宗教右派・セファルディ系) 11
ユダヤ・トーラー連合(宗教右派・アシュケナジ系) 7
ハトヌア(中道) 6
メレツ(左派) 6
統一アラブ・リスト(イスラム原理主義) 4
ハダシュ(極左) 4
バラド(アラブ民族主義) 3
カディマ(中道) 2

円安株高の好循環

円安株高の好循環が起きている。

まず円安で恩恵を受ける輸出依存度の高い外需株が先行する。また外人投資家の買いが先行する。

これを見て国内金融機関もポートフォリオの変更を行い、手持ちの国債を売却して株式を購入する。売却された国債の引受先は現時点では日銀しかいないから、これがさらなる円安株高の要因となる。

外需株の買いが一通り終わると、内需株への物色が始まる。株価は来期決算まで織り込んで、キャピタルゲインを取りに行くことにもなる。

さらに株式を保有する金融機関の含み益の増加は、自己資本比率の充実につながり、金融機関の中堅・中小企業への貸し出し姿勢の変化をもたらす。

日銀が金融機関への指導を不良債権を出さないことから、それぞれの地域経済の柱となる企業の育成へと転換する。また財政出動による公的資本形成(公共事業)の増加が、担保となる土地の資産価格を徐々に押し上げていき、貸し出しが増えて企業の設備投資も景気を押し上げ、最終的に給与に反映され、個人消費の伸びにつながる。

そのために次の日銀総裁選びが重要視される。麻生財務相は日銀法改正をカードとして温存するつもりだろう。

円安はデフレ脱却政策の結果、為替は市場の声に耳傾ける=財務相 2013年 02月 3日 11:56 JST ロイター

[東京 3日 ロイター] 麻生太郎財務相は3日朝のNHKの番組で、為替市場での円安はデフレ不況のために打ち出した政策の結果であり、目的ではないとの考えを示した。為替については市場の声に耳を傾けていくしかないとし、次期日銀総裁については現在の金融緩和を維持でき、大きな組織が運営できる人が望ましいとの認識を示した。

麻生財務相は海外の一部から円安誘導の批判が出ていることについて「円安誘導といっているのはドイツくらいだ。リーマン(危機)が起きた2008年は(1ドル)105円だった。それが3割ほど円高となり、われわれは文句を言わずに堪えた」と指摘。「デフレ不況脱却のために政策を打ち出した結果、株価が上がり、円が安くなった。(円安は)目的ではない。目的はデフレ不況からの脱却だ」と語った。

為替市場の動きに関しては「われわれの都合、市場の都合、海外の都合などみんなある。これが適当というのは都合でしかない。市場の声によく耳を傾けていくしか方法がない」とした。

次期日銀総裁については「国際金融がわかって英語もそこそこできる。緩和という方向にハンドルを切ったのでその政策を維持してもらう」ことが必要との認識を示した上で、「大きな組織なので組織を動かしたことのない人や学者がいきなり組織の長をやるのは大変だと思う」と語った。

数年以内に日本経済を健全な姿に戻せるかという質問には「そうだと思う。こういった政策をきちんと継続してもらえれば必ずそうなると思う」とした。

消費税率が10%になった後については「日本は中福祉中負担というのが国民的合意だと思う」とした上で「中福祉なら(税率が)10%以上に上がっていく確率がきわめて高い」と語った。

オバマ政権の移民政策はデフレを考慮しているか

サブプライムローンによって傷ついた家計部門が、バランスシート調整中(借金返済を優先して消費を増やさない)のデフレ下に、特殊技能ではなく単純技能の労働人口を増やす移民政策を採用すると、さらなる賃金下落を招くと考えられる。

焦点:オバマ政権の移民制度改革、実現なら米経済底上げも 2013年 01月 30日 10:58 JST ロイター

米大統領が移民法改革の実現求める、国境警備めぐり共和党と溝も 2013年 01月 30日 11:14 JST ロイター

オバマ大統領は、第1期に続けて主張するヒスパニックを主とした不法移民の合法化を求める。中間層の再興を考えるのならば、良策とは云えない。しかも、リーマン・ショック以降の量的緩和に支えられている足腰の弱い景気回復のさなかだ、不法移民の合法化は労働需給が逼迫して、インフレ懸念になってからでも遅くはないと思われる。

以前、ゲーテッド・コミュニティによって富裕層と貧困層の居住地区が分断され、その後も学校や職場など軋轢を生むような社会的接点を持たない州では、富裕層は現実感覚から遊離した理想主義のリベラルになって民主党支持になりやすい、という記事がロイター電にあった。

貧富の格差によってゲーテッド・コミュニティが増加することは民主党の政権基盤を強くするから、それを意図したものならば、経済政策と移民政策との整合性が疑われることになる。

さらに、リーマン・ショック後の不況で米国内の出生率が低下したことは、デフレ下の受胎調整が我が国だけの問題ではないことを示している。2007年から2010年に8%低下、米国内に生まれた女性では6%の低下、移民女性では14%の低下、メキシコ移民の女性に至っては平均の約3倍、23%もの低下を示している。

中長期的な人口動態を変更させるための意図も理解できるものの、この場合、中国人の投資移民があまり雇用を産み出さない観点から、大学院卒の外国人留学生などがビザや市民権を取りやすくし、起業~雇用につながる限定的な移民政策を採用した方が効率的だろう。その方が健全な中間層が育成され、彼らが結婚して、子供を産み、社会の好循環を発生させることになり、また経済政策と移民政策の整合性も取れるだろう。

1ヶ月と1週間で取り戻す3年と3ヶ月

日経平均は、一時2010年4月27日以来となる1万1200円台を回復した。この手がかり材料となったドル円レートは、2010年6月14日以来の92円台で終わった。

安倍政権は発足からおおよそ1ヶ月と1週間で、為替で菅政権発足直後、株価で鳩山政権終盤の水準にまでそれぞれ戻したことになる。

民主党の3年3ヶ月の失政分を取り戻した景気の先行指標としての株価と為替、見るにつけ、彼らの無能が際立ってくる。

日経平均4日続伸、円安手掛かりに一時1万1200円台 2013年 02月 1日 11:43 JST ロイター

日本企業に円安の追い風 業績上方修正相次ぐ 「アベノミクス」効果 2013.2.1 14:05 MSN産経

 円安の「追い風」で、企業が今後の業績見通しを上方修正する動きが出てきた。自動車ではダイハツ工業、日野自動車、電機ではキヤノンやリコーが増収増益を見込み、売上高、利益とも過去最高となる企業もある。安倍晋三政権が掲げる大胆な金融緩和を柱とする経済政策「アベノミクス」の効果が、輸出企業などの業績に表れつつある。

 「想定よりも為替が円安に振れたことが大きい」。ダイハツ工業の入江誠上級執行役員は31日の決算会見で、25年3月期通期の業績見通しが売上高、利益とも過去最高となる理由についてこう述べた。国内で軽自動車販売が好調なのに加え、円安で販売が好調なインドネシアなどで売り上げが拡大した。

 自動車では、トラック大手の日野自動車も、円安の恩恵で最終利益が従来予想よりも90億円上乗せできるとみる。

 電機では、キヤノンが「円安は売上高で2029億円、営業利益で1092億円のプラス要因となる」(田中稔三副社長)として、25年12月期の業績が増益となる見込み。リコーも3月期通期の売上高、利益を上方修正した。東芝は3月期通期業績予想は据え置く一方、「円安になると半導体関係で利益が当然出てくる」(久保誠執行役専務)とし、上方修正に含みを残した。

 自動車、電機以外にも、上方修正の動きは広がる。日本たばこ産業(JT)は31日、海外売り上げが円換算で拡大したことなどで3月期通期の業績予想を上方修正した。同社の宮崎秀樹副社長は「円安がポジティブに働いている」と話す。

 一方で、ホンダは「欧州と中国で四輪車の販売が落ちた」(池史彦専務執行役員)ことで円安効果が打ち消され、上方修正を見送った。コマツも、海外市場の冷え込みで業績見通しを下方修正するなど、アベノミクス効果の本格化にはもう少し時間がかかりそうだ。

プロフィール

vanshoo

Author:vanshoo
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。