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違う文脈で観る『My Beautiful Laundrette』

映画『マイ・ビューティフル・ランドレット』(原題:My Beautiful Laundrette 1985年)は、ダニエル・デイ・ルイス演じる労働者階級の白人青年とパキスタン移民2世の青年が同性愛の偏見と階級や人種の葛藤を乗り越えて結ばれるちょっと変わった恋愛物語だ。

一方、同時期に公開された映画『アナザー・カントリー』(原題:Another Country 1983年)は、1930年代のパブリックスクールという閉鎖的な空間を舞台とした、白人青年たちの愛憎劇に、多くの女子が耽美的な様式美を見出した。

当時、萩尾望都の『トーマの心臓』(1975年)を想い出した人も多かったろうし、このマンガを原案にした映画『1999年の夏休み』(1988年)も今では懐かしい。

ちなみに古き良き英国趣味に嵌った人には、『眺めのいい部屋』(原題:A Room with a View 1986年)や『モーリス』(原題:Maurice 1987年)を併せて、3部作としてお薦めしたい。

この3部作で、ヴィクトリア朝が終わり、軽やかさと華やかさを持つエドワード朝から、帝国の相対的没落が明らかとなる第1次大戦、そして廃頽的な香りを漂わせる戦間期までの英国社会を追体験できる。

話を戻して『アナザー・カントリー』は、ソ連に亡命したルパート・エベレット演じる主人公の回想で始まる。対して『マイ・ビューティフル・ランドレット』は公開当時1985年の風俗そのままに始まる。作品の時代背景は違うが、いずれにせよ同性愛の映画として観ていた記憶が強い。

仏ノートルダム寺院で作家が自殺 同性婚合法化に抗議か 2013.05.22 Wed 11:24 JST CNN日本版

同性婚認める法案、英下院を通過 2013.05.22 Wed 10:52 JST CNN日本版

フランスで初の同性婚、機動隊が警備固める中で挙式 2013年 05月 30日 15:30 JST ロイター

ロンドンの英兵刺殺事件、新たに29歳の男女を拘束 2013年 05月 24日 10:15 JST ロイター

ロンドンで極右団体らが反イスラム教デモ、英首相に批判も 2013年 05月 28日 14:44 JST ロイター

さて、このふたつの映画をサッチャリズムの真っ只中で変容していった英国社会に対する批評的なコンテクストでもう一度観ると、前者は大英帝国のエリートを養成していたパブリックスクールへの郷愁に満ちた惜別を表明したもの、後者は現在進行形で行われていた富と階級の再編のドキュメンタリータッチのドラマと捉えることが出来ないだろうか。

では『マイ・ビューティフル・ランドレット』を読み解いていこう。

主人公のひとりであるパキスタン移民2世オマールの父は、母国ではインテリ階級で、社会主義的なジャーナリストとして活躍していたが、移民してからは英国社会の個人主義的色彩と金銭的価値を最上位に置くサッチャリズムに適応できず、理想を息子に説き続ける一方で酒に溺れている。皮肉だがアルカホリックになった点では、彼は英国の労働者階級の伝統に適応した訳だ。

そのため、主人公のメンターとなるのはサッチャリズムの流れに適応して経済的に成功している叔父であり、彼からコインランドリーの経営を任せられる。

オマールの従姉妹が、からかうようにセクシャルアピールをしながら「父はあたしとあなたを結婚させてビジネスを継がせたいみたい」と、話す。そんな彼女もいとこ婚を優先する因習を嫌い、のちに家出することになる。

サッチャリズムに最適化していたはずの叔父ですら、完全には伝統的な社会通念から脱却出来ていなかった訳だ。失意の彼は、兄である主人公の父に会いに行き、一族の紐帯に慰めを求めることとなる。演じられるパキスタン移民1世の姿から、総じて彼らと次世代の葛藤含めて、英国の階級社会のなかに組み込まれることが如何に難しいかが示唆される。そして、これはそのまま現在の英国におけるムスリムの全体像につながっていく。

一方、もうひとりの主人公であるジョニー(ダニエル・デイ・ルイス)は、典型的パンキッシュなスタイルの労働者階級の白人青年だが、幼馴染みのオマールとの友情からコインランドリーを共同経営するうちに、人種的偏見から次第に解放されていく。

そういえば『眺めのいい部屋』では、ダニエル・デイ・ルイスは頑固な上流階級の役回りとなり、中産階級の娘と婚約しながら、柔軟な思考を得た娘が労働者階級の男性と恋に落ちたため、婚約解消の憂き目に遭っていた。

物語の終わり。主人公ふたりは、パキスタン移民の家族制度から、労働者階級の行動様式から、それぞれ離脱し、人種間の偏見と階級間の偏見を同性愛の紐帯で乗り越える。いずれの階級にも精神的にも属さなくなった彼らはサッチャリズムのうねりをも乗り越えて、ビジネス上で成功するしかないだろう。明確な示唆はないが、そう想像するよりほかない。当時はサッチャリズムの渦中であって、終着など分からなかったからだ。

これが、金銭的価値を最上位に置くサッチャリズムが完全に浸透した『トレインスポッティング』(原題:Trainspotting 1996年)の頃ならば、ユアン・マクレガー演じるレントンが、仲間を裏切りカネを持って逃げ出すようなラストを脚本家が書くことに何の躊躇もなかったに違いない。

旧い階級が分解され、自由と不平等のなかで新しい階級のより高い位置で固定化されるには、手段はカネしかなかった。肯定的・否定的な批評のどちらであれ、そうした描写は欠かせなかっただろう。

ごく一般的に、人種の紐帯を失ないつつも自由かつ不平等な個人となったムスリムの移民2世・3世にも、英国社会のなかでカネを掴み、他人種と交友・婚姻しようとする者が、『マイ・ビューティフル・ランドレット』のように1980年~90年代は15%程度いた。

しかし、リスクを冒すよりも世界中に拡がるムスリムの共同体に属する方が心地よいかもしれない。そして、溶け込むことを選択しなかったムスリムは、女性の教育軽視の傾向から出産率が低下せず、失業率も貧困率も高止まりのまま、社会の潜在的な敵として英国内で増えてしまうのだ。

30年近い時を経て、現実を目の前にすると『マイ・ビューティフル・ランドレット』は、まさしく回るランドリーの泡と消える夢物語のひとつに過ぎなかったのか、と想えてしまう。
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レゲエとバングラから比較するムスリムの運命

対テロ戦争がパキスタンの辺境とサブサハラの彼方に追いやられて、なおもムスリムによる英兵刺殺事件が起き、カウンターとして反イスラム教デモが起きた。異なる人種を融解させて各階級に編入させる英国社会の伝統に反して、彼らムスリム移民はどの階級にも溶け込めなかった。1980年代から続いたサッチャリズムによる富の流動化と階級の再編という好機すら逃してしまったのだ。

ロンドンの英兵刺殺事件、新たに29歳の男女を拘束 2013年 05月 24日 10:15 JST ロイター

ロンドンで極右団体らが反イスラム教デモ、英首相に批判も 2013年 05月 28日 14:44 JST ロイター

大英帝国の最盛期・ヴィクトリア朝において、当の女王陛下はドイツ人、保守党と自由党の二大政党を代表した宰相のグラッドストンはスコットランド人、ディズレーリはユダヤ人の血筋であった。現在の大ロンドン市長ボリス・ジョンソンに到っては、亡命したオスマン帝国の宰相、英国王の庶出子、ロシア帝国下のポグロムを逃れたユダヤ人それぞれの血筋を引いている。

では英国社会は、貴族階級ならば外国人を容易に受け入れ、労働者階級ならば外国人を拒むのか、そうとも云えないのだ。

例えば英国発祥、もしくは英国から拡散したポピュラー音楽の系譜に、2トーンスカ~レゲエ~ダブ~ラガマフィン~ジャングル~ドラムンベース~ダブステップなどがある。これらジャマイカ移民のもたらした音楽は、彼らとともに労働者階級に組み込まれた。白人がリードボーカルを務めるブリティッシュレゲエ・バンドUB40の名前は、たしか失業者保険の給付用書式の番号に由来している。

ジャマイカ移民の運命は、ジュリアン・テンプル監督のミュージカル風映画『ビギナーズ』(原題:Absolute Beginners 1986年)の背景に描かれた1958年のノッティング・ヒルの人種暴動、クラッシュの「白い暴動」(1977年)の題材となった前年のノッティング・ヒル・カーニバルの暴動などを経て、労働者階級との間で婚姻による融合が進んでいった。

一方、パキスタン移民の運命は、彼らの出身地パンジャブ発祥のポピュラー音楽、バングラ~バングラ・ビートの白人労働者階級への拡散度と影響力が弱いことからも、融合が困難なことが感じ取れる。

また人種間暴動は、白人対それ以外に留まらない。2005年にはバーミンガムで、ジャマイカ移民女性に対するレイプ事件を機に、パキスタン系対ジャマイカ系の人種暴動が起きている。この暴動で特筆すべきなのは、きっかけがレイプに因る点だ。差異の認識と軋轢を経て融合に到る英国社会がそのマイノリティ集団を認めないとすれば、レイプは行わず、ただ暴力を振るうか、殺害するだろうからだ。

となると、英国社会のパキスタン移民を始めとするムスリムが、兵士を殺害する犯罪行為は、皮肉にも英国流に近似したものになっている。以前の2013年4月28日のエントリーを再掲して、詳細に説明しよう。

英米のアングロ・サクソン人の社会は、近い血縁の家族内ですら本質的に出生年齢順の差異による不平等ではなく個人の能力としての差異による不平等が認められ、完全に自由を強制される。

歴史的経緯から旧宗主国の社会に移民する旧植民地の人々に待つ運命は、その国の家族制度への順応を迫られての、伝統的なアイデンティティの崩壊である。

例えばパキスタン人は大家族制度と兄弟間の平等、合理性よりも慣習を尊び、いとこ婚の優先と女性への教育を重視しない特徴を持つ。ムスリム社会はほぼこれに倣う。

英米の社会に移民したパキスタン人はより悲惨である。一度、完全な自由人を要求されて、社会のただ中に放り出されるからである。完全な自由は著しい不平等を容認する。心理的当惑による精神的彷徨を経験するうちに、当人の努力によって不安を止揚克服し、不平等を受容し、英国では階級のいずれかに組み込まれるか、米国では人種のいずれかに組み込まれるかを選択しなければならない。

それ以外の方法はムスリム回帰となる。ただしその教えを自己流に曲解してでも構わない。なぜならば帰属する社会へ向けて、個人に分解され再構成されることを拒絶する者の反抗がテロになっているに過ぎないからだ。

TICADでは旧ポルトガル領を狙え

自民党政権に戻り、TICAD(アフリカ開発会議)も戻ってきた感がある。ブラックアフリカに関しては、南アフリカやナイジェリアへの投融資を優先するのが常識的な線だろう。ただし“対中封じ込め”を考慮に入れると、旧ポルトガル領のアンゴラ、モザンビーク、ギニアビサウなどに絞って、ODAなどの攻勢を掛けるのが良いだろう。

ポルトガルは、1975年のカーネーション革命によって、マカオを除く全植民地を一遍に喪失した。

アフリカに植民していたポルトガル系(レトルナードス)が帰国して、労働需給が壊れ失業率が上昇した上に、石油など天然資源の豊富なポルトガル領西アフリカ(アンゴラ)・ポルトガル領東アフリカ(モザンビーク)といった領域植民地と、中継貿易拠点かもしくはオフショア金融の拠点になりうるポルトガル領ギニア(ギニアビサウ)・マカオ・ゴア・東ティモールなどを自国のために活用できなかった。

冷戦終結後は中共が旧ポルトガル領の利権に食い込み、2006年時点の原油輸入量ではアンゴラからの輸入が1位となっていた。2013年現在では、スーダンの南北分裂、リビア革命、イランへの経済制裁があり、下記にはない反米政権の続くベネズエラからの輸入を増やしているだろうが、それでもアンゴラを中共から引き剥がすこと、これを我が国の外交目標に据えられれば、TICADを“対中封じ込め”に連動させることが出来る。

中国の2006 年(1~11 月)の地域別原油輸入量
1.アンゴラ(2,184 万トン)
2.サウジアラビア(2,140 万トン)
3.イラン(1,604 万トン)
4.ロシア(1,485 万トン)
5.オマーン(1,154 万トン)
6.コンゴ(504 万トン)
7.赤道ギニア(452 万トン)
8.スーダン(365 万トン)
9.リビア(327 万トン)
10.カザフスタン(264 万トン)

アフリカ開発会議1日開幕 インフラ整備、人材育成…日本企業の市場開拓、官民で後押し 2013.5.29 20:56 MSN産経

 政府は今回のアフリカ開発会議(TICAD)で、インフラ整備や人材育成の支援策を打ち出す。中国や欧州の企業に比べ、出遅れている日本企業のアフリカ進出を後押しするのが狙いだ。豊富な資源を抱えるアフリカは世界経済の「最後のフロンティア(未開拓の地域)」とされ、日本は官民一体で市場争奪戦での巻き返しを図る。

 政府はインフラ整備や人材育成を経団連や民間企業と連携して推進する方針。日本の強みの技術力を生かし、アフリカの産業発展に貢献する支援策で、日本企業の進出を歓迎してもらえる環境をつくる戦略だ。

 18日に東京都内で開かれた日アフリカ資源相会合では、茂木敏充経済産業相が、アフリカで資源開発する日本企業の事業に5年間で総額20億ドル(約2千億円)を拠出することや、資源関連の技術者ら千人の育成を柱にした開発促進策を表明した。

 アフリカが脚光を浴びるのは、中国など新興国の需要拡大で資源価格が高騰する中で、豊富な天然資源をてこに高い経済成長を遂げているからだ。アルジェリアやナイジェリアは石油、天然ガスといったエネルギー資源の埋蔵国で世界の上位20位、南アフリカは自動車の排ガス浄化に使うプラチナ(白金)や金など鉱物資源で上位10位に入る。

 もともと、アフリカとは旧宗主国のフランスや英国が経済的にも関係が深かったが、「中国は天然資源を狙って投資を加速させてきた」(大手商社)。ドイツもアフリカでの商機拡大を急いでおり、一昨年の対アフリカ貿易総額は中国が日本の約5・5倍、ドイツも約2倍に達している。

 日本企業も、先行する中国や欧州勢に対抗し始めている。トヨタ自動車の新興国での先兵役を担う豊田通商は昨年、アフリカに強固な販売網を持つ仏商社のセーファーオーを買収。南アではNTTグループや関西ペイントがそれぞれ地元企業を買収しており、今後も市場開拓を一気に進めようと日本企業によるM&A(企業の合併・買収)が増えると予想される。(本田誠、上原すみ子)


住友ゴム、南アフリカのタイヤ会社を買収 60億円で 2013/5/29 20:50 日経

 住友ゴム工業は29日、インドのタイヤメーカーであるアポロタイヤ(ハリヤナ州)から南アフリカの子会社を買収すると発表した。買収額は6000万ドル(約60億円)。アポロタイヤが持つ南アフリカなど計32カ国での「ダンロップ」ブランドのタイヤの製造販売権と、工場を引き継ぐ。住友ゴムは成長が見込めるアフリカ市場での販売拡大につなげる考えだ。

 アポロタイヤが全額出資する「アポロタイヤ南アフリカ」の全株式を9月1日に取得する。南ア社はアフリカを中心とした32カ国でダンロップのほか、自社ブランドのタイヤを生産・販売している。2013年3月期の売上高は約280億円。

 住友ゴムは現在、アフリカの約20カ国でダンロップの商標権を持ち、日本やタイから輸出したタイヤを販売している。

 アポロ南アの買収後は、同社の工場を活用。現在は1日当たり9600本のタイヤの生産能力を16年に同1万2000本に引き上げる。アフリカでのタイヤ売上高は15年に340億円、20年に570億円に引き上げる計画だ。

第1次安倍政権からの布石実現へ

中共の李克強首相がインド~パキスタン~スイス~ドイツを歴訪したが、インドと中共間の懸案は貿易不均衡とカシミール問題ほか解消されていない。そもそも成果がおぼつかない彼らのインド訪問に企図するところが良く分からない。

我が国がインドのインフラ整備に乗り出す一方、中共はパキスタンのインフラ整備に乗り出す。おそらく対テロ戦争の終末点と見られるパキスタンと我が国の関係は進展しない。

シン首相「日印原子力協定早期に」 外資誘致に期待 2013/5/26付 日本経済新聞 朝刊

インド南部で電力開発、首脳合意へ 共同で計画 2013/5/27 15:25 日本経済新聞 電子版

インド新幹線、受注の公算 首脳会談で調査合意 2013/5/29 2:00 日本経済新聞 電子版

日印関係は、2007年の第1次安倍政権からのアプローチがようやく実を結ぶ。いずれ天皇・皇后両陛下がインド訪問される政治的日程が俎上に載せられるだろう。実現すれば、1992年の陛下の訪中と同様にインドを迂回貿易構造に組み込む決定的なサインになる。

当時、天安門事件の人権侵害を無視し、陛下の権威を利用してまで日米間の経済戦争のために中共に経済進出を図ったことと比べると隔世の感がある。

“リムランド安全保障構想”は防共回廊を目指せるか

インドの対中共戦略は、カシミール(アクサイチンを中共が実効支配)~ネパール~シッキム~ブータン~マクマホンライン(アルナーチャル・プラデーシュ州)までの国境線からの中共の浸透に対して、遅滞戦術を行いながら、その間にインド洋~マラッカ海峡~南シナ海までの海域でのシーレーンを同盟国とともに寸断して、中共側の戦争の維持遂行を不可能たらしめることにある。

たとえ帝国陸軍が大陸打通作戦を完遂できても、インドネシアからの石油をインドシナ半島に陸揚げし、支那の兵站線をゲリラの攻撃から防ぐ人的コストを払いながら、ついに玄界灘の波濤を渡らせられなければ、戦争の維持遂行は不可能だった故事に倣えばよい。

我が国とインド両国のシンクタンクは、新疆ウイグル・チベット・内蒙古と、かつての帝国陸軍が企図した防共回廊を現代に甦らせ、中共に楔を打ち込む構想を打ち出した。現実的には未だ厳しい案だが、支那人の異民族抑圧を価値観外交に対比することは必要だろう。

日印で「中国周辺国の安全保障構想を」 国基研などが報告 2013.5.21 17:51 MSN産経

 国家基本問題研究所(櫻井よしこ理事長)とインドのシンクタンク、ビベカナンダ国際財団は21日、日印関係のさらなる深化に向けた行動計画をまとめた「日印の戦略的パートナーシップと協力の枠組み」を東京とニューデリーで発表した。過去2年にわたり両団体が行ってきた共同研究の報告書となる。

 安全保障面では、台頭する中国を念頭に、中国を囲む日印や東南アジアなどの「リムランド(大陸周縁部)諸国」が、安全保障上の利益と懸念を共有し協力する「リムランド安全保障構想」の必要性をあげた。具体的にはインド洋合同海上警察部隊や海上自動航路通報システムの創設などを盛り込んだ。

 産業・技術協力の分野では、防衛産業を含む産業間協力の拡大や、サイバー分野での協力を提唱した。チベット人やウイグル人、モンゴル人の人権保護についても日印が主導するべきだとした。(田北真樹子)


日印首脳、共同訓練の定期化を協議へ 2013.5.24 23:32 MSN産経

インド外務省のマタイ次官は24日の記者会見で、昨年行われた海上自衛隊とインド海軍の共同訓練について、「定期的な訓練を制度化することを考えている」と述べた。27~30日の日程で訪日するシン首相が、安倍晋三首相との首脳会談で協議する。ただ、日本側から実施時期の確定にはきちんとした計画が必要だとの意見があるとし、正式合意には時間を要するもようだ。海自と印海軍は昨年6月、相模湾で2国間としては初の共同訓練を行った。(ニューデリー 岩田智雄)


インド政府の対中外交に批判続出 2013.5.26 12:00 MSN産経

 中国の李克強首相(57)が今月19~22日、インドを訪問した。首相就任後の初の外遊先にインドを選び、新興5カ国(BRICS)のメンバー国としての結束と友好を示したが、最近カシミール地方では中国人民解放軍による越境・駐留事件が起きたばかりで、インド・メディアや識者の中には、中国への警戒心をあらわにし、対中外交の見直しを迫る論調が目立った。インドは伝統的に非同盟外交を基本にしてきたが、かつて戦火を交えた隣国、中国への不信感は容易には払拭できそうにない。

 インドのシンクタンク、オブザーバー研究財団のC・ラジャ・モーハン研究員は20日付のインディアン・エクスプレス紙への寄稿で、「李首相の訪印は、インドの対中政策に非常に必要な現実主義を注入する良い機会だ。2期目の与党連合は、観念的な理想主義的傾向を許容し、中国をどう扱うかで常識的考えを押しつぶしてきた」と論じた。

 中国は日本やベトナム、フィリピンに対し、領土的野心を向きだしにしてきた。モーハン氏は、「インド政府は中国が現在、東で領土問題に手一杯になっていることは、インドにとってよいことだと納得しようとしている。こうした考えは、中国政府の力に対する考えを大きく読み違えていることに根ざしている。インドを含めたあらゆる地域で長期間、領土への主張を続けていることを是とする中国新政権の決意を恐ろしく過小評価するものだ」とインド政府を批判している。

 さらに、「与党連合は非同盟のレトリックを再び考案し、米国との関係を弱めることで、国境交渉で中国を説得できるだろうと思っている。これは、中国の米国への意識に対する大いなる誤解だ。中国は米国との力の均衡を変えるためにインドを味方に付ける必要があるとは思っていない」と述べた。

 そのうえで、インドが現実に即すには中国との不均衡を正す必要があるという。それは、(1)カシミール地方で越境を許した軍事力(2)インドは対中封じ込め戦略にくみしていないのに、中国はパキスタンに軍事協力を拡大していること(3)インドがチベットの中国への帰属を認めているのに、中国はカシミール地方でインドにより敵対的になっていること(4)インドの対中赤字が拡大していること-の4点だ。

 こうした不均衡を解消するには、「インド政府は現在の対中外交を捨て去るべきだ」と断じ、従来の全方位外交の見直しを迫った。

 インドのシンクタンク、防衛研究所の所長で元国家安全保障評議会員のアルビンド・グプタ氏は、カシミール地方での中国軍の越境、駐留により「不確実性の暗雲が両国間に今後、長い間垂れ込めるだろう」と推測している。

 インド側は、中国が首相の初訪印の直前という時期にこうした事態を引き起こした真意を測りかねているが、グプタ氏は、今回を侵入を「中国の圧力外交の一環だ」と指摘。「中国は明らかに状況の管理で運転席に座ろうとしていた」とし、「行動は計算されたもの」で、「まず問題を起こし、適当な時期に解決することで、インドを受け身に回らせることに成功した」と分析した。また、「中国には、国境問題で妥協するつもりはないとのメッセージを首相訪印前に送るという強い判断があったのだろう」としている。

 元インド駐パキスタン大使の外交評論家、G・パーササラティー氏は20日付のインディア・トゥデー誌への寄稿で、「中国はインドが今、経済の下降と軍の近代化の遅れに直面していることを知っている。カシミール地方での侵入は、中国の提案通りの実効支配線での戦力凍結をインドにのませるために使える手だと明白に考えていた」と分析し、「中国の自己主張により、インドは対中外交の全領域での見直しが求められている」と指摘した。そのためには、軍事力の強化と近代化、実効支配線での通信網の改良が必要で、こうした要件は「特に米国、日本、そしてベトナムなど東南アジア諸国連合(ASEAN)の協力国との創意に富む外交によって強化されなければならないだろう」としている。

(いわた・ともお ニューデリー支局)

ミャンマーにおける対中外交の勝利

今回の安倍首相のミャンマー訪問は、ほぼ望みうる最大限の外交成果を挙げた。

まず“対中封じ込め”においては、先の“安倍ドクトリン”で示した価値観外交によって、道徳的に優位に立とうとする支那の伝統的な外交政策の機先を制することが出来ている。ミャンマーの民主化姿勢はこれに応じたものだ。

この価値観外交のもう一つの利点は、米国がクリントン前国務長官からケリー国務長官への交替で見せているような対中外交の不統一性も、自由と民主主義を掲げることで軌道修正を促せられることにある。

さらに“自由と繁栄の弧”に基づき、ハートランド(この場合は支那の中原)をリムランド(おおよそインドから日本)で包囲する安全保障協力を進め、中共のインド洋・南シナ海・東シナ海での行動を抑止するため、ミャンマーに海自の練習艦隊が初寄港する予定だ。

またミャンマーほか価値観外交に共鳴する各国に、我が国のハードとソフト両面のインフラを金融支援付きで輸出することでジャパナイゼーションを進め、TPP締結後のアメリカナイゼーションとの対決に備える。

中国、ミャンマーの新パイプラインで輸入経路を多様化へ 2013年 5月 13日 15:15 JST WSJ日本版

さて、上記記事のようにミャンマーのシュエー・ガス田から雲南省へのパイプラインは、中共の構想ではチャウピュー港を経済特区として輸出入の拠点としつつ、中共のマラッカ海峡のシーレーン寸断時のインド洋へのアクセスを図る保険だったが、我が国と米国のコミットによってこのパイプラインそのものがミャンマーの対中外交の脅迫材料になる可能性が出てきた。

また、雲南省の端麗からマンダレーまで続く新しい“援將ルート”もミャンマー政府と少数民族武装勢力との間で和平推進が進んでおり、ミャンマーと少数民族から逆撃で寸断される可能性が出てきた。このミャンマー政府と少数民族と和平に関しては日本財団が、日本政府ほかの利害関係者のリエゾンになっている。

象徴的なミッソンダムの建設凍結にも関わらず、ミャンマーの電力事情は毎日停電するような状態だが、我が国が全土の発電所及び送電網の計画を立案・開発することで、ミャンマー経済発展最大のウィークポイントは解消されるとともに中共とダム開発などの協力を推進せざるを得なかった利害関係から引きはがすことが出来る。

そして、ティワラ港の経済特区を中心に我が国の迂回貿易構造に編入することで、日系企業の中共からの代替生産地とし、将来的に中間層を育成して我が国に有利な消費構造を作り出す。

その他の記事を見る限り、おおよそ中共の戦略目標のすべてに楔を打ち込んでいる。現時点でほぼ満点に近い外交と言えるだろう。

海自練習艦隊が遠洋航海出港=ミャンマーに初寄港-東京・晴海 2013/05/22-11:10 時事ドットコム

「日本型郵便」システム、ミャンマー導入で合意 総務相 2013.5.22 20:34 MSN産経

ミャンマーで電力開発 政府、全土の計画立案 ODA1000億円 包括支援、首脳合意へ 2013/5/23付 日本経済新聞 朝刊

首相、ミャンマー訪問 40社の企業幹部が同行 実利優先で理念を実現 2013.5.24 23:53 MSN産経

ミャンマーで水道整備 政府、浄水処理の技術支援 2013/5/25 14:01 日本経済新聞 電子版

宗教・宗派によって階層を再構築するドイツ

ムスリム圏を植民地化した歴史的経緯のない北欧へのムスリム移民流入、その結果としての多文化主義の失敗を象徴する両極の事件のひとつは2011年7月のノルウェーの銃乱射・爆破事件だった。もうひとつはスウェーデンのストックホルム郊外の暴動ということだろう。

ストックホルム郊外で若者が連夜の暴動、失業への不満が爆発か 2013年 05月 23日 11:32 JST ロイター

ルーテル教会(ルター派)信徒の多い北欧で、ムスリムの大量移民がもたらす中長期的な悪影響を予想できながらも、暴動は起きた。彼らの社会は自ずと解決策として移民流入停止と社会階層の再構築を行う。

さて、同じくルーテル教会信徒が旧プロイセンなどに多いドイツでは、今まさに移民が流入しつつある。

トルコからギリシアに移民が来ているとすれば、次はギリシアからドイツに移民が向かうという現象が起きるだろう。まるで玉突きゲームのように。

これをドイツはその歴史的な文化政策上、完全には拒めない。ナチスの罪過のせいではない。なにせ未だドイツではギムナジウムでギリシア語を必修にしている。ローマ文明の相続者を自負するフランスへの対抗心から、彼らはより古い文明の相続者であろうとしたからだ、遙かゲーテの昔から。

と、2012年7月22日のエントリーで予測したが、事実そうなった。

12年のドイツ移民、南欧からの流入で約20年ぶりの伸びに 2013年 05月 8日 09:00 JST ロイター

[フランクフルト 7日 ロイター] ドイツ連邦統計局が7日発表した2012年のドイツへの移民の数は108万1000人と、前年比13%増加した。これは1995年以降で最大。スペインやイタリア、ギリシャといった南欧諸国からの流入が背景にある。

連邦統計局は「金融・債務危機に見舞われた欧州連合(EU)諸国からの移民の増加が特に大きい」と指摘。スペイン、ギリシャ、ポルトガル、イタリアからの移民数の伸びは前年比で40─45%増となった。

ただしこれらの国を合わせた移民数は、依然としてポーランドとルーマニアからの移民数をはるかに下回った水準にある。

ドイツの失業率は6.9%で、東西統一以降の最低水準をわずかに上回る水準を維持。一方、スペインやギリシャでは4人に1人以上が就業していない状態で、若年層の失業率は60%近くとなっている。


ドイツはこれらの移民をどう階層化していくのだろうか。

トルコ人移民は、ガストアルバイターと云う名前で呼ばれているように合法的に導入されてきた外国人労働者だが、彼らが事実上移民化してしまった経緯を持つ。法に対する自律的な遵守を尊ぶドイツ人にしてみれば、これほど怒りを買うものはないが、ナチスの桎梏が彼らを国外追放できない社会的背景となっている。

比較材料として在日コリアンは、戦前は済州島~大阪の定期航路「君が代丸」で経済的困窮の下に自発的に来日、戦後は済州島の虐殺事件を逃れた政治的理由で来日、同じく朝鮮戦争時の密入国者で構成されている。然して複合的に形成されたのだが、彼らはすべて戦時中に強制連行されてきた、という神話の下に生きてきた。韓国の建国神話同様にその虚構性の破綻が最終的に我が国や他の国々からの擁護を失わせる原因になる。

ドイツ人が政治的に欲したギリシア文明の後継者という神話は否定されていないが、日本人が併合に際して政治的に欲した日韓同祖論は、現今の日韓両国が否定している。この点は政治的影響としては千里の差を生む。

さてドイツに戻ろう、もしも社会的軋轢が移民によって高まる場合、おそらくトルコ人の扱い方に倣うとすれば、宗教と宗派ごとに階層が細分化されるだろう。

予想としては、ムスリムが最下層となり、ギリシア正教など各国の正教会が続き、ルーテル教会とカソリックは競合するか同一視される。特にバイエルンなどドイツ南部であればカソリックは優位に立てる。そして、東方典礼派はカソリックの下位に置かれるだろう。

ODAでベトナム海上保安庁をつくろう

ベトナムは、ロシアからゲパルト型フリゲートを2隻調達しているが、また2016年目途にキロ級潜水艦を6隻調達して同国の協力の下、潜水艦基地を整備、人員育成する予定だ。ローテーションから考えて2個潜水隊群を保有運営することになる。

露のキロ型潜水艦「ワルシャヴャンカ」、6隻中2隻がベトナムに搬入 5.03.2013, 19:59 The Voice of Russia

造船会社「総督造船所(アドミラルテイスキエ・ヴェルフィ)」は今年13年ベトナムに、ディーゼル電気稼動のキロ型潜水艦「ワルシャヴャンカ」2隻を搬入する。
これは契約で約束されている6隻のうちの最初の2隻となる。ロシア国防産業複合体の代表が5日、インターファックス通信に明らかにした。

それによると、今年同造船所は同型の潜水艦をさらに2隻納める。3隻目の進水式は8月の予定。4隻目の造船開始予定もすでにたっている。

インターファックス通信


そして、ベトナムと我が国では2013年4月14日のエントリーの航空防衛協力に続く海洋防衛協力が始まる、その続報・詳報だが、我が国の“対中封じ込め”の本気度が良く分かる。対する中共は海監・海警・海巡・漁政・海関の5つを統合して、国家海洋局に一元化する。我が国は東南アジア各国のコーストガードと連携する必要性がある訳だ。

我が国とベトナムとの間の海洋安全保障協議で、巡視船新造供与の対象となるベトナム海上警察をODA大綱の軍事供与禁止を回避するために、軍から分離した組織にすることを我が国が要請した。

ODAによって、国内の造船会社に新造の巡視船(10隻)をつくらせて、運用する乗員の育成を図り、保守点検を引き受け、海上保安庁との連携運用も視野に入れる。

これは、金融保険→船舶輸出→人材育成→連携運用と“対中封じ込め”における、東南アジア各国のジャパナイゼーションを進める典型例になる。TPPが締結される場合、このジャパナイゼーションとアメリカナイゼーションのせめぎ合いがさらに激しくなる。支那を“世界の工場”に仕立て上げたあと、支那を封じ込めつつ、結局は日米決戦が続く訳だ。

ベトナムへの巡視船供与で軍事支援の壁「軍と海上警察、分離を」異例の打診へ 2013.5.8 16:32 MSN産経

 政府が月内にもハノイで開かれるベトナムとの海洋安全保障協議で、ベトナム人民軍の一部局である海上警察の分離について検討を打診する方針を固めたことが7日、分かった。ベトナム側の求める巡視船供与にあたって両国政府は政府開発援助(ODA)を利用する意向だが、日本側が軍組織へのODA供与を禁じているためだ。外国政府に統治機構の改編を提案するのは極めて異例だ。

 友好国への軍事的支援を行う場合の国内でのハードルの高さが、改めて浮き彫りとなった。

 日越海洋安保協議は今回が初会合で、日本側から外務、防衛、海上保安庁の担当者らが出席。ベトナムやフィリピンが中国と領有権を争う南シナ海問題や海賊対策、捜索・救助などについて意見交換する。ベトナム側は南シナ海での警戒・監視や海賊対策のため、中古巡視船10隻の供与を要請。日本側は戦略的ODAの一環として、ベトナムの要請に応じ新造船を供与する方向で検討している。

 しかし、ベトナムの海上警察は軍組織であり、ODA大綱は軍組織への供与を禁じている。「このままではODAは利用できない」(外務省幹部)のが現状で、海上警察を人民軍から切り離すことを含め、組織改編に関するベトナム側の意向を探ることにした。

 日越両国は近年、安全保障協力を強化しており、防衛省は昨年度から開始した能力構築支援で、潜水艦乗組員に対する医療技術分野などの人材育成支援を行っている。海上保安庁も昨年2月に第11管区海上保安本部(那覇)所属の哨戒機をホーチミンに派遣したほか、9月には巡視船「しきしま」がハイフォンに寄港。海上保安大学校(広島県呉市)の研修プログラムに昨年度からベトナム海上警察の大尉らを招いている。

 ベトナム政府は組織改編に向け、フィリピンなどの沿岸警備隊、海上保安庁の組織構成や権限について研究を進めているという。

日本ユニセフではなく“日本遺産”

八ツ場ダムの周辺工事が再開される。本体工事の着工時期は未定だが、民主党とリベラル・左翼の退潮ぶりを考えると、いずれにせよダムは無事に着工されるだろう。

また、国土強靱化法案も衆院に提出される。これから市場が成長する産業だけではなく、成長が見込めないものの一定の市場規模が維持されなければならない産業(例えば公共事業関連)に対する目配りも、これでなされる。英米のようにわざわざロストテクノロジーを作り出し、例えば高速鉄道システムを外国から輸入する嵌めに陥るのは御免被りたい。

八ツ場ダム、周辺工事を再開 2013/5/17 5:00 日経

 国土交通省は16日、群馬県の八ツ場ダムの建設に必要な周辺工事の契約手続きを17日から始めると発表した。ダム本体をつくるのに不可欠な作業場、コンクリート材料の工場、工事用道路という3事業の工事計画を公告する。工期はそれぞれ9~15カ月程度。2009年の民主党政権発足後に止まっていた周辺工事の再開で、ダム本体の着工に前進することになる。遺産

 国交省が15日発表した13年度の予算配分(箇所づけ)では、八ツ場ダム建設事業に87億円を配分した。このうち周辺工事は18億円で、残りは用地補償などの生活再建費用に充てる。国交省は周辺工事の進捗をにらみながら、本体工事の着工時期を決める。


さて、八ツ場ダムにも公共事業とツーリズムが絡んでくるのだが、新しい財政出動(公共事業)と成長戦略(ツーリズム)のセットパターンが“日本遺産”の構想だろう。

政府が世界遺産の国内暫定リストをそのまま“日本遺産”とした上で、世界遺産への登録促進活動及び観光資源としての国内外への広報活動、特にマナーが分からない外国人観光客の流入に伴う保全整備のための公共事業などがセットになって行われる、と予想される。すでに富士山が新しい世界遺産に内定したが、富士山周辺も同様の措置が必要になるだろう。

政府、「日本遺産」創設検討 2013年 05月 14日 21:39 JST ロイター

 政府が、世界遺産登録を目指す地域を「日本遺産」と総称し、観光資源として活用する制度の創設を検討していることが14日、分かった。日本文化を海外に売り込む「クールジャパン」戦略の一環で、分かりやすい呼び名でPRし外国人観光客を呼び込むとともに、世界遺産登録に向けアピールする狙い。対象は、世界文化遺産を目指して国連教育科学文化機関(ユネスコ)の暫定リストに記載されている国内候補などを想定している。

【共同通信】


そして、暫定リストの中で最も観光客の多い湘南・鎌倉の小ネタがひとつ。鳩サブレーの豊島屋が海水浴場のネーミングライツを獲得した。クールジャパン関連で云えば、漫画・アニメのロケハン地として多用される鎌倉はインバウンドの聖地巡礼の好例に出来るだろう。

例えば世界遺産の白川郷は『ひぐらしのなく頃に』の舞台、雛見沢村のモデルでもあり、聖地巡礼で訪れるファンもいる。とも考えると、八ツ場ダムの反対派はリアリティがありすぎて創作には向かないかもしれない。

鎌倉3海水浴場の命名権、鳩サブレーの豊島屋に 2013年5月15日21時34分 読売新聞

 神奈川県鎌倉市は15日、由比ガ浜など市内3か所の海水浴場の命名権(ネーミングライツ)の売却先について、鎌倉みやげで知られる「鳩サブレー」を製造販売する「豊島屋」(鎌倉市小町)に決定したと発表した。

 一方、命名権売却には市民から疑問の声が上がっており、同社は自社名や商品名を付けず、新名称を公募する方針を明らかにした。

 市によると、契約金は年間1200万円で、今年度から10年間。売却益は海水浴場の運営費の一部に充てられるが、市民から「伝統ある海岸を切り売りするのか」などの批判があったという。

 この日記者会見した同社の久保田陽彦社長は「企業名、商品名が付くことに複雑な思いがあった。契約金は高額だが、命名権を確保するためなら出していいと思った」と説明。新名称の公募については、「地元に愛される名前にしたい」と強調した。7月9日の海開きには間に合わないため、新名称は来年度から使用する予定。

ゴールドマン・サックスの鳴らす弔鐘は嬉しげに響く

鉱山でカナリヤがさえずりを残して我が身を犠牲するのは哀しげだ。一方で賭場の終わりを告げる、かの心優しきゴールドマン・サックスが鳴らす弔鐘は、どこか嬉しげでもある。

鉄道貨物量と電力消費量など「定量的データ」で中共の成長鈍化が見られてきたので、近代資本主義の精神を「定性的指標」として中共の成長鈍化を読み解いていこう。

UPDATE1: 米ゴールドマン 、中国工商銀行 株全て売却へ 2013年 05月 20日 21:03 JST ロイター

お札発行増で日中GDP再逆転へ! 中国は景気悪化でも金利下げられず 2013.05.17 ZAKZAK

ハイランド・キャピタル、人民元建てオフショアファンド立ち上げへ 2013年 05月 16日 02:38 JST ロイター

焦点:意識され始めた人民元上昇局面の終了、景気減速兆候受け 2013年 05月 13日 14:39 JST ロイター

近代資本主義における原初的な資本蓄積は、神の救いを現世に見出そうとした禁欲的な労働の倫理に支えられてきた。富裕さは神の選びの証であり、吝嗇でもなく豪奢でもなく、合目的な経済投資活動によってカネを創りつづけていくことが神の栄光だった。

こうしてフローをストックに、再びストックからフローを生み出していく好循環を、今ではさも当たり前に考えられているが、生産と消費を数量・品質共に高めていく行為そのものは、現在G7と呼ばれる列強だけが成し遂げてきた歴史上の奇蹟だったのだ。

近代資本主義とその精神は盲亀が浮木に巡り会うほどの条件が重なって形成されたもので、本来それ以外の諸国がおいそれと追随できるものではない。世界情勢が自国経済にたまさかの幸運を与えたために、一時期栄華を極めながらも、没落した典型的な国家に第2次大戦前までのアルゼンチンを挙げることができるだろう。

アルゼンチンの栄華と没落の理由は、人のカネで資本主義を表層をなぞっただけに他ならない。

資本は海外からもたらされ、外国の利益のために持ち去られることをレーニンは当時、新たな帝国主義と喝破したが、なんのことはない、与えられた外資以上に、自ら働き蓄積した資本を増やすことが出来なければ、儲けは自分の財布から出ていくのであって、問題はそこに禁欲的でかつ合目的な労働に対する精神があるかないか、が最重要なのだ。

同様にソ連の奇蹟は、ウクライナの農民を大量飢餓死に追い込んだ農作物輸出によって資本蓄積を完遂しただけで、禁欲的・合目的労働の結果ではなかった。生涯を共産主義と戦った先帝陛下の崩御の頃、時を同じくしてソ連崩壊と相成ったのは当然の帰結だった。昭和の日本人が禁欲と合理に基づいて蓄積した資本に彼らは敗北したのだ。

つまり、外資に資本の蓄積を任せ、自国内に禁欲的で合目的な労働を見出せねば、生産性と消費性向は上がらず、無意味なストックだけを積み重ね、フローをそこから産み出すことが困難な状況に陥る。生産性に問題ありと、外資が引き揚げれば蓄積された資本とその利子は海外の出し手に戻り、ストックが立ち腐れる前に産み出されるわずかなフローの争奪戦が始まる訳だ。

それが第2次大戦後、ポピュリズムの典型例をいくつか生みだした南米の政治的情景だった。

グローバリズムが邪悪なのでも、アメリカナイゼーションが諸悪の根源でも、新自由主義が秩序を乱したのだと責任を帰することはできない。ただ単に働くことに神の救いや歓びを見出せない人々が、過剰に1990年代~2000年代の流行に適応した因果関係の結末を我々は体験しているだけだ。

翻って、支那人にプロテスタンティズムの倫理など、微塵も分かりようもないのだから、今後の展開もなべて上記の南米の政治的情景に支那の文明の風味を付け加えたものにならざるえない。そこに善し悪しなど全く関係ない。

通貨の信任が金本位制ではなく、眼に見えないそれぞれの国民の信用に掛かっている以上、中共は量的緩和は出来ない。また、近代資本主義の指す資本が皆無な以上、外資を今まで通りか、より好条件で誘致しなければならない。その方法は人民元高か金利高にするより手立てが残っていないもむべなるかな、である。

韓国はバブル崩壊後にデフレを体感できない

韓国ではリーマン・ショック後にもかかわらず、自己資本比率を割っていた貯蓄銀行が不動産プロジェクトファイナンス(PF)に貸出を続けた。セーフティネット(特に年金)にあたる社会制度基盤が未整備で、不動産投資によるレベニューモデルで代替されるため致し方ない側面もあるが、またぞろ不動産バブルを助長したあげく、残り少ない民族資本の貯蓄銀行が破綻していった。

韓国中銀:政策金利を2.5%に引き下げ-豪中銀やECBに追随 2013/05/09 10:35 JST ブルームバーグ

通常、この時点から家計と民間企業のバランスシート調整が入る。しかも、中央銀行は海外資本の流入先細りを怖れて各国の中央銀行に追随するため、緩和のスピードが遅い。恒例の徳政令で個人の信用情報をまっさらにして、もう一度家計に負債(ストック)を負わせるに限度はある。人口動態からもフローのGDPの減少は避けられない。韓国はデフレに突入していくはずなのだが・・・。

2006年~2007年のウォン高局面の頃は1ドル800~900ウォン台だった。筆者が社会人になってからのウォンレートで適正と感じられたレンジは、アジア通貨危機の時期を除けば大体1ドル1000~1200ウォンだった。それを考えると別にウォン高とも思えない。

リーマン・ショック以降のウォン安政策のデメリットとして、韓国国民は輸入物価高が所得上昇に追いつかず、インフレに悩まされてきたはずだった。輸入された時点のレートによるタイムラグのせいなのか、寡占化により内外価格差が不均衡のままなのか、どちらかかもしくは両方だろう。

ともあれ2012年の円高ウォン安局面と2013年の円安ウォン高局面の記事を見比べると、韓国の一般消費者は値上がりしか経験していない、と感じるだろう。寡占化している内需向けの消費財とサービスの品質が悪く価格が高いのは、韓流ブームにかこつけて韓国産の食品が輸入されてきたときに体感した。バブル崩壊後も輸出主体の耐久消費財は供給過剰で価格が下落して、それ以外の財とサービスが価格が上昇するのではないか。

バブル崩壊後のバランスシート調整局面では、企業の売り上げと設備投資と個人所得と個人消費が減少して、全体の物価は下落してデフレになる。しかし、韓国では中間層以下は生活必需品を中心に相対的な価格上昇に見舞われるかもしれない。

韓国ウォン安、所得流出拡大 輸入物価上昇し6割増 2012/3/30 23:41 日経

韓国で日用品価格の値上がり続く 消費者の家計を圧迫―中国報道 2013年04月10日08時47分 毎日中国経済

9日付韓国紙「朝鮮日報」によると、韓国では2013年初めに生鮮食品が大幅に値上がりしたことに続き、現在は洗剤、オムツ、歯磨き粉などの日用品価格も次々と上昇し、消費者の家計を圧迫している。国際在線が伝えた。

韓国のスーパー業界の8日の集計によると、同国産の歯磨き粉とシャンプーはそれぞれ5.3%、4.7%値上がりした。日本から輸入されるオムツ価格も6.3%上昇した。国内の洗剤メーカーも製品の値上げを計画しており、スーパーの日用品価格はいずれも上昇基調にある。

12年末から13年初め、韓国の食品加工大手が政権交代を機に相次ぎ値上げを行った。ある食品大手はキムチ、みそ、調味料を6%~8.9%値上げ、あるブランドのビスケット価格は20%~30%引き上げられた。
(編集翻訳 伊藤亜美)


ウォン高でも値上げ続ける海外有名ブランド 2013/04/29 07:29 朝鮮日報日本語版

(前段略)
■値上げに走るブランド品と輸入化粧品

 フランスのブランド、ルイ・ヴィトンは今年3月6日、一部の商品の値段を0.8-6.0%引き上げた。ダミエライン・バンドリエールのバッグは、スモールサイズが148万ウォン(約12万7000円)から156万ウォン(約13万4000円)に、ミドルサイズが151万ウォン(約13万円)から159万ウォン(約13万7000円)にそれぞれ値上がりした。値上げは昨年10月以来4カ月ぶりだ。これに先立って、今年1月にはエルメスが代表ブランドのケリー35のバッグを998万ウォン(約86万円)から1053万ウォン(約90万8000円)に引き上げたほか、グッチも一部の人気ハンドバッグを4%、財布を5-11%それぞれ値上げした。ブランド業界の関係者は「セリーヌやマルベリー、バレンチノなども近く値上げに踏み切る予定」と明らかにした。

 このように値上げに乗り出しているのは何もブランド品だけではなく、輸入化粧品も同様だ。日本で生産されているSK-IIは今年3月1日からデパート、免税店、機内などで販売される化粧品の全ての値段を平均で3%引き上げた。最も人気を誇るフェイシャル・トリートメント・エッセンスは150ミリリットル基準でデパートでの販売価格が16万5000ウォン(約1万4200円)から17万5000ウォン(約1万5000円)へと6.1%上昇した。スイスの化粧品、ラ・プレリーも今年3月1日デパートと免税店で販売される全製品を値上げしたほか、シャネルは今年2月、化粧品と香水の価格を平均で4%引き上げた。

 輸入物価に関する最近の経済事情を見れば、ブランドメーカーや輸入化粧品会社の値上げ措置がどれほど不当なものなのかが理解できる。最近のウォン高・ドル安により、ウォンで表示される輸入品は値段が下がらなければならない。昨年5月に1ドル=1184ウォン(約102円)だったウォン相場は、今年位3月12日には1094ウォン(約94円)までウォン高・ドル安が進んだ。1000ドルの製品を輸入する場合、昨年5月は118万4000ウォン(約10万2000円)だったが、12日には109万4000ウォン(約9万4000円)と、実に9万ウォン(約8000円)も安くなる計算なのだ。その上、バッグ(8%)に掛かっていた関税は、2011年7月に韓国・EU(欧州連合)の自由貿易協定(FTA)が発効したことで、今では撤廃されたほか、化粧品(8%)の関税も5年間にわたって段階的に引き下げられることになっている。
(後段略)


韓国大企業の潜在不良債権、4兆円超か 2013/05/01 08:53 朝鮮日報日本語版

先端素材の世界シェア1.8%、大きく遅れる韓国 2013/05/01 12:08 朝鮮日報日本語版

液晶パネル大国・韓国、重要部品の国産化率ゼロ 2013/05/01 12:13 朝鮮日報日本語版

技術を誇る日独の中小企業、景気低迷でも売り上げ増 2013/05/02 12:35 朝鮮日報日本語版

韓国の部品メーカーの活路は「隠れたチャンピオン」 2013/05/02 12:42 朝鮮日報日本語版

(前段略)
 カトリック大学経営学科の金基燦(キム・ギチャン)教授は「プジョン電子のケースは、韓国の部品・素材メーカーが『隠れたチャンピオン』(特定分野でトップを占める無名企業)になるための道はまさしく輸出にある、ということを示している」と語った。数少ない韓国国内の大企業向けの納品にばかり依存する従属的な構造では、成長に限界があるというわけだ。金教授は「グローバルな視点での売り上げ多角化、すなわち輸出の拡大が最高の解法」と語った。

 韓国部品素材投資機関協議会が、1991年から2009年までの間に上場した部品・素材メーカー483社の実績を調査した結果も、これを裏付けている。上場1年目のこれらの企業の売上成長率は平均22%を記録し、営業利益は平均11.1%だった。しかし1年半もしないうちに成長率は半分に落ち、営業利益率はわずか1年8カ月余りで半分になった後、なおも減少が続いた。大規模な資本を誘致した後、中堅企業に成長できないまま、逆にへたり込んでしまったわけだ。韓国産業技術大学のパク・チョルウ教授は「上場後、利益規模が目に見える形で公開されたことで、大企業の原価引き下げ圧力が強まり、収益率が急落したという側面がある」と語った。

 そうした中でも成長を続けた企業には、輸出の比重が50%以上という共通点があった。輸出型部品・素材メーカーと内需型部品・素材メーカーの売り上げ格差は、2000年の差額1.4兆ウォン(現在のレートで約1000億円、以下同じ)から、09年には格差が4.6兆ウォン(約3300億円)となり、金額が3倍以上も増えた。
(後段略)

トリックスターは従軍慰安婦カードを無効化できるか

橋下大阪市長が、従軍慰安婦問題に関する発言で物議を醸し出している。収拾をどう付けるのか興味深い。風俗利用をちらつかせた彼の思惑は、カード相殺の真意はあったにせよ当然ナイーブな問題過ぎて米軍にスルーされる。

以降、彼の言葉が宙に浮いて、自身の党内の影響力維持も重要になってきた。おそらく落着点は、従軍慰安婦カードの有効性を喪失させることにあるのだが。

彼お得意のディベートに引き込んで、韓国人従軍慰安婦の強制性(すでに公権力による強制は論破否定されている)と自発性の争いに持ち込み、歴史的に売買春は常に法の管理下にあり、性奴隷は嘘であると喝破することが彼の政治生命生き残りの最初の突破口になる。しかし、これだけでは足りない。

なぜなら合間に旧民社党系の西村代議士が「韓国人の売春婦は日本に世界中に今も昔も大勢いる」という身も蓋もない趣旨の発言をして、会派から除籍処分を受けた。維新の会の主導権争いも絡んで、彼は逐われた。

これもひとつのヒントである。つまり戦いはフェミニズム、ジェンダーにすり替わっている。最大のマイノリティとの論戦も始めているのを眺めやると、少しは戦線整理しろ、と云いたいが素晴らしい吸引力だ。

にしても、先だって参議院で川口元外相の委員長解任で首を取ったはずの日本維新の会が劣勢に回るとは。

面白いのは、読売新聞が一定の助け船を出していることだ。ちなみに第2次安倍政権によって、長嶋氏と松井氏が国民栄誉賞を受賞した一件は読売新聞との手打ちだった、と考えて良い。

これを前提としつつ読売新聞の示唆は、日本維新の会が混乱を脱するには矛先を朝日新聞と社民党に向けろ、と。

自民党の代役として朝日新聞の植村隆記者を証人喚問して、彼の義母に当たる人物が慰安婦賠償ビジネスの首魁であることを暴露して、これは日韓基本条約を無視した詐欺案件だと世に知らしめる特別委員会を設置するくらいでないと、参議院選挙を前にして党勢後退は避けられないだろう、という暗黙のメッセージを筆者としては感じる。

従軍慰安婦問題、河野談話で曲解広まる 2013年5月14日09時08分 読売新聞

 従軍慰安婦問題は1992年1月に朝日新聞が「日本軍が慰安所の設置や、従軍慰安婦の募集を監督、統制していた」と報じたことが発端となり、日韓間の外交問題に発展した。

 記事中には「主として朝鮮人女性を挺身(ていしん)隊の名で強制連行した」などと、戦時勤労動員制度の「女子挺身隊」を“慰安婦狩り”と誤って報じた部分もあり、強制連行の有無が最大の争点となった。

 宮沢内閣は同年7月、軍による強制徴用(強制連行)の裏づけとなる資料は見つからなかったとする調査結果を発表した。しかし、韓国国内の日本批判は収まらず、政治決着を図る狙いから、翌93年8月、河野洋平官房長官(当時)が、慰安所の設置、管理、慰安婦の移送について軍の関与を認め「おわびと反省」を表明する談話を発表した。

 ところが、河野談話によりかえって「日本政府が旧日本軍による慰安婦の強制連行を認めた」という曲解が広まったため、第1次安倍内閣は2007年3月、「政府が発見した資料の中には、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述は見当たらなかった」とする政府答弁書を閣議決定している。

矢継ぎ早の手本を第2次安倍政権に見る

アベノミクス第二の矢となる“財政出動”いわゆる15ヶ月予算が成立。そしてすぐさま第三の矢“成長戦略”の概略の第二弾を講演で説明した。

今回の成長戦略では、財とサービスが一体輸出されるインフラ部門(高速鉄道と高速道路、原子力発電所)への注力、農地集約化と人材育成を行い生産からマーケティングまで統合した農産品輸出の増大、次世代の自動車とその交通システム構築の実証実験加速、設備投資による供給過剰を可変化させるためのリース手法の導入など多岐に渡る。

それぞれ、現状のままで輸出増大可能な分野、政治的な利害調整が必要な分野、改良程度のイノベーションで拡大可能な分野、税制上の変更で施策可能な分野と分かれている。

外交と安全保障もこれらに絡んでいる。第2次安倍政権の外交で残されたブラックアフリカについては、次のTICADで下記のインフラ輸出含めて進展があるだろう。

宇宙開発は密接に安全保障に絡んでくる。液体燃料ロケットのH-3とともに固体燃料ロケットのイプシロン開発が進んでいるが、特に固体燃料ロケットの保有と開発能力は近隣国への抑止力となる。

2013年度予算が成立、次は成長戦略 2013年 05月 16日 00:31 JST ロイター

アフリカに輸出される日本の「高速道路」…世界に評価される日本のインフラ、ここでも韓国と激しい競争 2013.5.8 09:00 MSN産経

H3ロケット開発へ 32年度打ち上げ 三菱重主体で 2013.5.17 21:20 MSN産経

安倍首相:3年間で民間投資を集中促進、施策総動員-成長戦略講演 2013/05/17 19:12 JST ブルームバーグ

(前段省略)

首相は設備投資回復の目標としては「リーマンショック前の水準である年間70兆円規模」を挙げた。「競争相手をぶっちぎる、時には4桁億円にものぼる、大胆な規模の投資が必要」とも訴え、具体的な促進策として「設備の稼動状況に応じてリース費用を可変的なものとするなど、リース手法を活用した新しい仕組みを導入」する考えを示した。

このほか、首相は高速鉄道などのインフラシステム輸出について「現在10兆円のセールスを2020年までに3倍の30兆円まで拡大」する目標を掲げた。農産物・食品の輸出倍増、農業・農村の所得倍増にも取り組む考えを示した。企業の事業再編を後押しする施策を用意する方針も強調した。

特に自動車産業に関しては、米国で始まっている公道における自動走行の実証実験を進める考えを明言。燃料電池自動車の普及に関わる規制を「一挙に見直す」方針も示した。衛星利用測位システム(GPS)の移動情報やネット取引などで生まれたビッグデータをプライバシーを守った上で活用するためのガイドラインの策定も掲げた。

農業に関しては「構造改革を今度こそ確実にやり遂げる」と宣言。都道府県レベルで「農地集積バンクとも呼ぶべき」受け皿機関を創設してさまざまな所有者から農地を借り受け、民間企業を含めた「担い手」に貸し付けるスキームを構築する考えも打ち出した。


参考URL:
安倍総理「成長戦略第2弾スピーチ」(日本アカデメイア)平成25年5月17日 首相官邸

デフレが蝕む米国の自動車中心社会

米国の若年層に否応なくデフレが猛威を振るう。相対的に都市の公共交通インフラが劣っている米国ですら、自動車離れが始まりつつある、と下記のロイター電が伝える。それでモータリゼーションの衰退から鉄道復権とまで一気呵成に進むかは分からないが、我が国のビジネスモデルを輸出するチャンスがやって来るかもしれない。

我が国で巷間云われていた間違った認識「若者は元気がないから自動車に乗らない」のと同様、米国の若年層も元気がない、で済ませられるのか否か。もちろんそんな訳はない。しかも、彼らはカネがないどころか学資ローンに縛られているので、好きなスポーツカーは保険の高さに阻まれる上に、そこをクリアしても自動車ローンも組めない。

この学資ローンの問題点の大きくふたつ、ノンリコースではないので(サブプライムローンのように住宅を手放せば)支払いから解放されることはない点、そして学んだ修士課程の職に就けなくなっている点だ。

そして、希望の職に就けない・予想された収入がない・自分の車が買えない・自前の家が買えない・親元から独立できない・適齢期に結婚できない・子どもが産めない、などデフレ下の悪夢コンボが待っている。現在の米国では、この不景気と就職難が早めに終わるに違いない、という希望的観測から、デフレ開始初期の我が国と同じくパラサイト・シングルが中間層に増えている。

閑話休題。

米国では都市間交通をモータリゼーションの進展に併せて、多くのインターアーバンを廃止してしまったため、鉄道関連の技術や運営ノウハウは、むしろ我が国に残存発展した。先の日米共同声明ではリニア新幹線について触れられているが、今後はインターシティやインターアーバンなどに関しても輸出の機会が増えてくるかもしれない。

英国ではすでに日立がサウスイースタン鉄道に29編成納入、その実績を受けてロンドン~エディンバラ間のイースト・コースト本線などで運用される列車の生産・保守・リースを合弁で行うことになっている。

東急電鉄は、戦後の田園都市線沿線開発のノウハウを活かしてベトナムに進出する(鉄道に関しては当局に要請を受けているが、リスク高から否定)。ODAを組み合わせれば、世界各国に鉄道の多角化経営ノウハウを持って、東急・阪急と日立・川崎重工などのコンソーシアムか、鉄道車両製造部門を持つJR本州3社が進出する事例が増えるだろう。

ローティーンがひとり日帰りで原宿や渋谷にショッピング可能なのは日本だけだろう。我が国が培ってきた公共交通関連のインフラ輸出で、世界各国で安全にターミナル駅が乗降でき、その近辺でショッピングできる環境を作り出せるとき、社会文化のインフラでもジャパナイゼーションが起き、消費体系を国内資本に、より有利な状況にすることが出来る。

Held Back by Student Debt May 10, 2013 New York Times

Student Debt Slows Growth as Young Spend Less May 10, 2013 New York Times

米国社会の「自動車離れ」、今後さらに加速へ=報告書 2013年 05月 15日 12:30 JST ロイター

[ニューヨーク 14日 ロイター] 米消費者団体などが14日発表した報告書では、米国ではガソリン価格上昇や景気低迷などにより、若者を中心に「自動車離れ」が進んでいることが浮き彫りとなった。

同報告書は、消費者団体の公共利益調査グループ(PIRG)とシンクタンクのフロンティア・グループがまとめたもの。米政府の幹線道路拡張計画はこうした傾向が考慮に入っていないと警鐘を鳴らしている。

両グループの研究者らは、都市部に移り住む30代前半ぐらいまでの若年層が公共交通機関の利用度を高めている一方、ベビーブーマー世代は高齢化で車の運転を控えるようになるため、自動車離れは今後さらに加速する可能性が高いと指摘。

PIRGのアナリスト、フィニアス・バクサンドール氏は「2004年以降、人口1人当たりと車1台当たりの運転距離は毎年減少している」とし、「これは新たな方向性、真の変化だ」と述べた。

また、運転免許取得可能年齢層で実際に免許を持っている人の割合は、1992年に90%で頭打ちとなり、2011年には30年来の低水準である86%に低下したという。

スロベニアも負のスパイラルに突入

4月末にムーディーズが金融セクターの資産毀損による信用力低下を問題視して、スロベニアのソブリン格付けをジャンク級に引き下げたために、スロベニア政府が構造改革策を打ち出した。

1.VAT(付加価値税)の増税
2.不動産税の新設
3.公務員給与の引き下げ
4.国営15社民営化

増税・政府最終消費支出削減→国内消費縮小によるGDP減少→税収減の負のスパイラルは目に見えている。

スロベニア信用力悪化は世界最速ペース-次のキプロスとの観測 2013/04/08 14:54 JST ブルームバーグ

スロベニア:深まる銀行危機、政府債務への対応急務-EU警告 2013/04/11 19:53 JST ブルームバーグ

スロベニアに資本主義のジレンマ-支援要請なら債権者負担も 2013/05/01 11:09 JST ブルームバーグ

スロベニア、ジャンク級にムーディーズが格下げ-起債は延期 2013/05/01 08:54 JST ブルームバーグ

スロベニア、経済抜本改革プログラム発表-国有資産も売却 2013/05/10 01:22 JST ブルームバーグ

スロベニア、国営企業15社民営化・増税含む財政再建策を発表 2013年 05月 10日 04:23 JST ロイター

デフレは終わっていない、増税もあり得ない

1~3月期実質GDPは前期比0.9%、年率換算で3.5%成長となった。一方でGDPデフレーターは前年比-1.2%となった。要するに名目GDPは年率換算で2.3%成長となる。つまりデフレを脱却出来ていない。民間最終消費支出と民間住宅投資は好調だったが、民間設備投資と公的固定資本形成が回復していない。

1─3月期GDPは年率3.5%の高成長、消費と輸出がけん引 2013年 05月 16日 14:53 JST ロイター

これでは景気回復しているので、消費税増税というのは時期尚早だろう。第2次安倍政権の経済政策とデフレ下の増税は矛盾する。アベノミクス第三の矢である成長戦略は、インフレ下で真の効果を発揮するからだ。

以下、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案」の概要 財務省(PDFファイル)から抜粋

○消費税率の引上げに当たっての措置(附則第18条)
・ 消費税率の引上げに当たっては、経済状況を好転させることを条件として実施するため、物価が持続的に下落する状況からの脱却及び経済の活性化に向けて、平成23年度から平成32年度までの平均において名目の経済成長率で3%程度かつ実質の経済成長率で2%程度を目指した望ましい経済成長の在り方に早期に近づけるための総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずる。

・ この法律の公布後、消費税率の引上げに当たっての経済状況の判断を行うとともに、経済財政状況の激変にも柔軟に対応する観点から、第2条及び第3条に規定する消費税率の引上げに係る改正規定のそれぞれの施行前に、経済状況の好転について、名目及び実質の経済成長率、物価動向等、種々の経済指標を確認し、前項の措置を踏まえつつ、経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止を含め所要の措置を講ずる。

以前、2012年6月16日のエントリーで触れた、税と社会保障の一体改革の3党合意は以下の通り。

▽付則第18条について
 ・以下の事項を確認する。
 (1)第1項の数値は、政策努力の目標を示すものであること。
 (2)消費税率(国・地方)の引き上げの実施は、その時の政権が判断すること。

 消費税率の引き上げに当たっては、社会保障と税の一体改革を行うため、社会保障制度改革国民会議の議を経た社会保障制度改革を総合的かつ集中的に推進することを確認する。

 「税制の抜本的な改革の実施等により、財政による機動的対応が可能となる中で、わが国経済の需要と供給の状況、消費税率の引き上げによる経済への影響等を踏まえ、成長戦略や事前防災および減災等に資する分野に資金を重点的に配分することなど、わが国経済の成長等に向けた施策を検討する」旨の規定を第2項として設ける。

 原案の第2項は第3項とし、「前項の措置を踏まえつつ」を「前2項の措置を踏まえつつ」に修正する。

シリア“失敗国家”へ転落の瀬戸際

シリア内戦調停の国連・アラブ連盟合同特使、ブラヒミ氏が辞意を表明しており、前任のアナン前国連事務総長に次いで和平の成果なく去ることになる。すでにアラブ連盟は暫定政権を承認しており、特使の中立性が保てない状況だった。

ヒズボラのシリア内戦介入、イスラエルのシリア空爆とさらに内戦の利害関係が複雑化している。ハマスの出方でさらに混迷するだろう。この可能性については、イラン~シリア~ヒズボラ~ハマスのラインがまだ生き残っていると仮定して、ムスリム同胞団が政権にあるエジプトとの関係をハマス側がどう調整するかに懸かってくる。

内戦による難民は国連難民高等弁務官事務所の推計で約135万人に達した(2013年4月19日現在)。国民の20分の1程度が国内の経済活動から外れた計算だ。

内戦が長引けば長引くほど、両者もしくはどちらか一方が分配できる利権も少なくなっていく。皮肉だが、利権がなくなった時点でならば、イエメン方式の和平も可能性が出てくる、と2012年7月19日のエントリーで示唆したが、旧宗主国のフランスが動きが取れないなかで、米英とロシア主導での、アサド政権と暫定政権双方参加する和平会議が模索され始めた。

かつてのレバノン、現在のソマリアなどの失敗国家の列に加わるかもしれない。国家としてのシリアはその瀬戸際に立っている、と云える。

シリア内戦調停のブラヒミ特使が辞意、行き詰まりに不満か 2013年 05月 3日 12:09 JST ロイター

シリア政府と反体制派参加の国際会議、米ロが早期開催で合意 2013年 05月 8日 14:52 JST ロイター

英ロ首脳、シリア情勢協議 移行政府樹立へ働きかけ加速合意 2013/5/11 1:20 日経

 【モスクワ=田中孝幸】ロシアのプーチン大統領とキャメロン英首相は10日、ロシア南部・ソチで会い、内戦が泥沼化しているシリア情勢を協議した。移行政府樹立に向けた働きかけを加速することで合意。会談後、キャメロン氏は「米英ロなどが移行政府作りを助けないといけない」と強調。プーチン氏は「キャメロン氏の主導の下、危機打開策や具体策を議論した」と語った。


オバマ米大統領、シリア内戦状態の停止に向けた困難さ強調 2013年 05月 14日 07:41 JST ロイター

焦点:シリアで激化する残虐行為、遺体侮辱で遠のく和平 2013年 05月 15日 17:22 JST ロイター

“自由と繁栄の弧”西端に到達

6月のサミットに併せて、ヴィシェグラード・グループ4ヵ国(V4)と我が国の首脳会談が開催される運びとなった。これで第2次安倍政権発足以降、再構築されてきた“自由と繁栄の弧”は、その戦略構想の西端に到達することになる。

G7のなかでユーロ安と緊縮財政に固執するドイツの裏庭、そして信頼醸成期間に入っているロシアの旧勢力圏と接する地域に割って入る地政学的意義は大きい。これらV4はスロバキア以外ユーロ圏ではなく、ロシアからの天然ガス依存度を下げたい。我が国との利害関係の調整は容易いだろう。

首相、6月に東欧首脳に原発トップセールス「外交のウイング広げる」 2013.5.13 11:24 MSN産経

 安倍晋三首相は6月17、18日に英国で開催される主要国首脳会議(サミット)に出席するのに合わせてポーランドを訪問する方針を13日、固めた。同月16日にポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーの4カ国による首脳会議が予定され、4カ国プラス日本の首脳会議を開催する方向で調整している。

 首相のポーランド訪問をめぐっては、ポーランドのトゥスク首相が、4カ国による「ビシェグラード・グループ」の各首脳と安倍首相の会談を目指していた。昨年4月に中国の温家宝首相(当時)がポーランドを訪問していることから、トゥスク首相は今春、「今こそ日本の指導者と会談する時期だ」と強調していた。

 首相のポーランド訪問は平成15年の小泉純一郎首相以来10年ぶり。各国首脳との2国間会談も行う方向で調整している。

 外務省幹部は首相のポーランド訪問について、「外交のウイングを広げる意義がある」と強調。原子力発電所などインフラ輸出に向けたトップセールスを展開する見通しで、民主主義や人権などを軸とした「価値観外交」を中東欧にも広げる狙いがある。

青嵐会、その恩讐の果てに

尖閣諸島と沖縄、そして台湾を掛け合わせると議会内の抗争も別の視点から見えてくる、というお話。

毎日新聞は川口順子環境委員長の解任決議可決を“勝者なき”、産経新聞は“国益軽視、民主党にはブーメラン”と、この解任劇を表している。

政治的敗者はお分かりの通り。自民党は痛み分け、敢えて現状の勝者を挙げるなら、旧青嵐会の面々だろう。ほとんど没交渉の中共との数少ない外交チャネルを潰し、中国共産党に親しいはずの民主党をして中共の不利益の片棒を担がせ、中共の面子を潰した。

旧青嵐会の人脈は、自民党を逐われた親台湾派ではある。しかし、すべてが親国民党派ではない点に留意されたし。仕掛け人のひとり、水野賢一参議院議員(自民党→みんなの党)は、石原慎太郎・日本維新の会共同代表と近かった中尾栄一の実子でガチの親台湾派だ。川口議員が外相時代の下で政務官を務め、公人として訪台しようとして辞任した経緯がある。

彼らの思惑は究極に於いては、中共との外交関係など知ったことではないのだろう。それに台湾と接近して国民党政府が窮地に陥っても、台湾独立派にとっては奇貨置くべしとなるかもしれない。そうすると、一応筋は通っている。

動2013:勝者なき解任劇 毎日新聞 2013年05月10日 東京朝刊

川口順子元外相が死守した「国益」 そして民主党は「ブーメラン」を投げた 2013.5.11 07:00 MSN産経

参考URL:
中国渡航に関する経緯 平成25年5月2日 川口順子オフィシャル(PDFファイル)

中共の「倹約令」が消費税増税と同じ効果を与える

中共の金融財政及び社会政策が相変わらずアクロバティックで面白い。しかし、これらの政策が面白うてやがて哀しき将来の支那の混乱を孕んでいる。

中共は相変わらず外資を呼び込もうとする一方、投機的なホットマネーは除外しようとしている。

オフショア人民元市場で起債を進める一方、明確なベンチマークがないためリスクヘッジの手段は投資家の模索に任している。

焦点:中国A株市場の開放、世界の株価指数や資金フローに影響甚大 2013年 04月 12日 15:53 JST ロイター

焦点:貿易装う人民元投機、中国の金融政策や資本自由化に暗雲 2013年 04月 15日 13:20 JST ロイター

中国当局、ホットマネー流入抑制策を発表 2013年 05月 6日 23:26 JST ロイター

アングル:需要拡大の点心債、格付けによる差別化不在でも人気先行 2013年 05月 10日 13:50 JST ロイター

国内の過剰流動性は維持するため(共産党員幹部などエリート以外の持つ)国内資本の海外流出を防ごうとする一方、人民元をハードカレンシーにしようとしている。

我が国が世界一の対外純資産で所得収支の黒字を稼いでいるのを模倣しようとしている一方、海外とのバリューチェーンで上流部分を抑える具体策が見えない。

中所得国の罠を突破するために産業の高度化が必要な工業部門は過剰供給能力の削減すら出来ずに生産者物価(PPI)はデフレとなっている一方、消費者物価(CPI)はインフレと変化していない。

中国首相、人民元の完全な兌換性実現に向けた詳細な計画策定を要請 2013年 05月 7日 00:01 JST ロイター

焦点:中国新指導部の人民元改革、加速への期待と不安が交錯 2013年 05月 8日 14:27 JST ロイター

コラム:緩和トレンドに出遅れる中国、停滞長期化で日本に影響も 2013年 05月 9日 18:44 JST ロイター

地方政府はキャッシュフローの見込める土地使用権売買が減る一方、他の資金調達スキームで公的固定資本形成を続けて簿外の不良債権を拡大させている。

中央政府は党幹部に「倹約令」を遵守させる一方、これが政府最終消費支出を減らす結果となっている。

アングル:中国地方政府が民間企業救済、「隠れ」債務のリスク露呈 2013年 05月 8日 13:58 JST ロイター

焦点:中国「倹約令」が景気下押し、汚職撲滅のジレンマ鮮明に 2013年 05月 8日 15:07 JST ロイター

振り返って、旧正月の長江流域の豚の川流れは「倹約令」によるものだった。

養豚業者は例年、共産党幹部の旧正月の宴会需要を見込んで生産出荷していたが、「倹約令」により宴会が軒並みキャンセル、取引市場価格が原価割れしてしまった。そして、加工工場や処理する土地のキャパオーバーにより、川に流さざるえなくなった。

さらに鳴­霞女史が掴んだ噂によれば、養豚業者は豚に砒素を投与することで、出荷のピークに毛づやを良くして高価格で売却することが慣例になっていたため、出荷を遅らせても月齢を重ねた豚は砒素中毒で死ぬ。病死しようがお構いなしの食文化でも、ついに自家消費しきれなかった結果、川を埋め尽くすほどの豚が捨てられた。さもありなん。

「倹約令」ひとつで消費全体を冷やすばかりか、環境負荷を超える二次被害をもたらし、社会全体のコスト増をもたらしている。上記記事では「倹約令」が社会保障の財源だと云っているが眉唾物だ。たしかに税と社会保障の一体改革は何も我が国に限った話ではない。中共の場合は、我が国とは逆に直接税の比率を高めて、社会保障を通じた富の再分配を行わなければならない。

現状、共産党幹部の賄賂と浪費は中共の税制と社会保障制度の不備を補う富の再分配機能を担っている。その部分が機能不全に陥る訳で、指導部にとって案外の社会的影響を与えることになるだろう。

地方政府の「資金調達スキーム」の変化は、かつての我が国の不動産融資への総量規制が規制外の農協・住専からの不動産融資に移ったのに相似している。次いで中央政府の「倹約令」は、かつての我が国の交際費の税制上の取り扱い変更や景気回復基調時の消費税増税が与えた経済効果に相似している。

つまり、これらの政策の多くは失敗するということだ。

戦後レジームの利得者が戦後レジームを破壊する

中共は尖閣諸島のみならず、沖縄に対しても触手を伸ばし始めた。中華民国を中原から台湾へと放伐したことによって、支那を統治する正統性を主張できる中国共産党、彼らが勝者の権利たる戦後レジームをぶち壊しにやって来る。むしろ我々はこれを待っていた。

日本は尖閣も沖縄も「強奪した」=中国・人民日報論説  2013/05/08(水) 12:39 サーチナ

沖縄論文への抗議、中国「受け入れられない」 2013年5月9日19時38分 読売新聞

我が国は、サンフランシスコ講和条約で台湾及び澎湖諸島の権原を放棄したが、この領土がいずれの国に属すかは決定されていない。これは南樺太と千島と同様である。無主地となった台湾を中華民国が占領したことによって、事実上の中華民国領となっている。これも日本人が追放された南樺太と千島と同様である。

そして、放棄された帝国領土は連合国が勝者の権限として、処理する権利を与えられた訳だ。個別の平和条約では決定されてはいないが、勝者側に事実上の領土保全の原則が認められる。

では、当時の台湾人の国際法的な地位は無主地に住む自決権のない未開の土人であったのか。そうではあるまい。そうであれば沖縄は、けして本土復帰できなかった。台湾の現地住民は国際法上は講和条約の時点で日本国籍を喪失しているが、民族自決の原則に従って、台湾人は台湾の地位を自ら決定できる、というのも全体の法理から見て成立しうる。おしむらくは権原放棄の段階で台湾人が自決権を行使しなかったことだ。

二・二八事件を境に台湾人に台湾人としてのアイデンティティが誕生したと解釈すれば、その時点から自決権を主張できる。しかし、その場合は本省人と外省人の対立が大きくなる。

中華民国の国際法的地位が不明確になっているために、中華民国の領土保全の原則と台湾人の民族自決の原則が衝突し続けることになる。いずれにせよ中共内戦の勝者が、今頃になって第2次大戦の勝者の権利を壊しにやって来る。これが逆説的に戦後レジームからの脱却につながるのだ。彼らが琉球独立主義者に支援を与えるとき、我々は大手を振って台湾とチベットとウイグルの独立主義者を後援できる環境が整う。

<中国気になる話>台湾国の「建国」に支援を!台湾独立派が安倍首相に書簡―香港メディア 2013年5月2日 21時0分 レコードチャイナ

2013年5月1日、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」は、台湾独立派団体が29日、日本の安倍晋三首相に台湾“建国”を支援するよう求める書簡を送ったと報じた。

29日、香港・中国評論通訊社は記事「台湾独立派が日本は植民地宗主国であり台湾“建国”を助ける責任があると主張」を掲載した。その概要は以下のとおり。

28日、日本政府はサンフランシスコ条約発効61周年を記念して、初となる「主権回復の日」を祝う式典を開催した。翌29日、台湾独立派団体は日本の対台湾外交窓口である日本交流協会台北事務所に出向き、日本が“主権独立国家”になったことを祝った。その上で“台湾国臨時政府”の総呼びかけ人、沈建徳氏は「日本はかつて台湾の植民地宗主国であった。母国・日本は台湾の“主権”獲得を助ける責任と義務があると話している。

この日の参加者は公投護台湾聯盟の総呼びかけ人・蔡丁貴氏、台湾客社の張葉森社長、台湾北社の李川信事務局長、“908台湾国”運動総会の王献極会長、そして沈建徳氏ら20人余り。午後、「日本首相安倍氏に送る書簡」を日本交流協会関係者に手渡した。日本交流協会関係者が直接書簡を受け取った。

日本では報じられていないが、環球時報など中国メディアもこの記事を取り上げ、一部で注目を集めている。

台湾独立派は、いわゆるカイロ宣言は単なるプレスリリースにすぎず、ルーズベルト米大統領やチャーチル英首相、蒋介石中華民国主席が署名した事実もないと指摘。カイロ宣言がない以上、「日本が中国領土から奪った領土を中華民国へ返還(例として満洲、台湾、澎湖諸島)」というカイロ宣言の条項も無効だとの主張だ。

現在ではカイロ宣言の履行を定めたポツダム宣言が中華民国による台湾保有の根拠とされているが、これは誤った解釈。中華民国が不当に台湾を占拠している状態で、旧宗主国の日本には元植民地の台湾の独立と建国を助ける義務があると台湾独立派は主張している。(筆者:chinanews)

■中国在住経験を持つ翻訳者Chinanews氏は、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運営。ネットの流行から社会事情、事件、スポーツ、芸能など中国関連のトピックを幅広く紹介している。

1ドル100円突破、国内投資家の不満が根底に

1ドル100円突破の瞬間も、またぞろ東京市場の眠っているとき、海外投機筋から仕掛けられたことにディーラーが歯ぎしりしているが、根底には国内投資家の不満があった。ここのところ資本を戻していた国内投資家が2週連続で出超させていたことからも伺える。

対外及び対内証券売買契約等の状況(週次・指定報告機関ベース)平成25年5月10日 財務省 (PDFファイル)

アングル:油断突いたドル100円、薄くなっていた「壁」を突破 2013年 05月 10日 14:32 JST ロイター

[東京 10日 ロイター] ドル/円が約4年ぶりの100円を回復した。通貨安競争の様相が強まるなか、大台回復は遠いとの見方が広がっていたが、海外投機筋が「油断」を突く形で大口のドル買いに動いたという。節目突破を3度阻んだオプション絡みの「壁」が薄くなっていたことも、急伸の背景となった。

<海外投機筋の仕掛け>

油断していた――ある大手邦銀のディーラーは悔しそうに語る。日本時間10日未明、偶然に目覚め、ドル/円の100円突破を知ってオフィスに急行したが、1回目の急騰劇はすでに終わっていた。

そのディーラーは、前日のうちに99.30円に大口のストップロスのドル買いがあることを確認、この水準を付ければ一気に100円を回復する可能性があると読んでいた。しかし、日本時間9日午後10時すぎに、ドル/円は98.80円付近から99.30円付近に急伸。その後はストップロスを巻き込む形で一気に大台を突破した。

日本時間9日午後9時30分に米国の週間新規失業保険申請件数が発表され、市場予想より良い内容になったが、ドル/円の上昇開始は統計発表から約30分後。指標が好感されたのではなく、午後10時ごろに海外の著名投機筋が大口のドル買いで仕掛け始めたことがきっかけだった。

ドル/円はその後、買いが買いを呼ぶ展開。「バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長の10日の講演がタカ派的なものになるのではないか」、「米30年債入札が好調だったが、日本の投資家が購入しているのではないか」――一こうした噂はどれもドル/円の騰勢を勢いづかせる「補助燃料」の役割を果たした。米30年債の入札結果は日本時間10日午前2時に判明したが、このタイミングでドル/円は再び急伸。ドル/円は、売りが薄く、損切りのドル買いばかりが並ぶ中を急速に駆け上がることになった。

財務省が10日朝発表した対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)で、対外債券(中長期債)投資が2週連続で資本流出超となり、国内勢(居住者)が外債を買い越す結果となったことも、ドル買いを加速させ、東京時間では一時101.20円まで上昇した。

<フラストレーション>

4月4日、黒田東彦日銀総裁のもとで「異次元緩和」が打ち出され、ドル/円は7円跳ね上がったが、100円奪回には至らなかった。大台突破を阻んだのは、100円手前に控えるオプションのバリアだ。

さらに5月に入り、欧州、豪州、韓国が利下げを実施。ニュージーランド準備銀行(RBNZ、中央銀行)は為替介入に踏み切ったことで、「通貨安競争」の様相が強まったことも、ドル100円突破の予想を後退させていた。

しかし、「異次元緩和」から約1カ月、ドル/円が100円を意識しながらもみ合うなか、オプションは順次、期限を迎え、「壁」は着実に薄くなっていた。「4月の100円回復が阻止されていたのはオプションの防戦売りだったと思われる。また、ゴールデンウイークを控えた日系企業の円買いや米国債の償還に伴う円転需要があったが、このあたりが足元では軽くなっていたので、何かのきっかけで100円という可能性は今週高まっていた」と三菱東京UFJ銀行の内田稔チーフアナリストは話す。

前出の大手邦銀のディーラーによれば、海外勢は近い将来の100円回復はないとみて99円より下で猛烈な売りを出していたが、98.50円から下に控える旺盛な買いに阻まれてドル/円は下がりきらず、しびれを切らしていたという。このフラストレーションが、9日ニューヨーク市場での「反転攻勢」の素地の1つになったとみられている。「米景気回復期待が高まったというが、それは関係ない。要はポジション」──大手邦銀のディーラーは、意表を突かれたドル/円の100円回復劇をこう振り返る。

ただ、節目を一度突破したドル/円は下方硬直性を強めている。みずほ証券チーフFXストラテジストの鈴木健吾氏は「実需の売りなども一定程度想定されるので、もう二度と100円を割らないとまでは言えないが、下値は限定的となってくる」と指摘。1)貿易収支などフロー構造の変化、2)政府・日銀の政策の継続、3)欧米景気回復による消去法的円買い圧力の減少──の3つの要因で、来年にかけて110円を目指すとの見通しを示した。

(ロイターニュース 和田崇彦 編集:伊賀大記)

米国のリショアリングの障害は中国共産党

おそらく21世紀、日米のみが世界の双璧として他国の政治経済から文化様式全般にまで影響を及ぼしうる文明を持ち続ける。実際、言語情報と視覚情報におけるネットでの注目度は(場合によってはアングロ・サクソン人と日本人だけと言い換えても良いが)この二ヵ国に集中している。まったくの相違でありながらもっとも近似するこの二ヵ国の対比は常に世界を刺激するものであり続ける。

片や神々の降臨から歴史の始まる祭祀国家、片や神との契約から歴史の始まる人造国家。片や平安朝に常備軍を廃止したことのある平和国家、片や憲法に民兵条項のある軍事国家。片や多神教に基づく一貫性のない一貫性を尊ぶ頑固さを持つ国家、片や一神教に基づく一貫性を持つ原理主義者の頑固さを持つ国家。まさしく対極性にある、と表現しうるに相応しい日米文明の相克と競争が衰えるときこそ、人類の退嬰となるのではないか。

現実に、巨大な経済規模に裏打ちされたインフラ制度、宗教的観念から発達した法秩序とモラル、高い個人所得が支える技術力や文化の多様性から産み出される双方のイノベーションこそが世界を牽引している。

経済政策と成長の牽引役も日米のみとなりつつある。量的緩和によって一進一退を繰り返しながら、米国はバランスシート調整を続けている。我が国の“失われた十年”の経験に学んだFRBの量的緩和による効果で、意外と速く住宅価格の底打ちと個人消費の堅さと失業率改善がデータに現れている。

しかし、それでも人種階層間の格差増大、出生率の低下、働き盛りの自殺率の上昇、若年層のニート率の上昇など我が国と同じ道を辿っている。結局、問題は量的緩和のみであることに尽きる。この偏りが常に後退懸念や弱含みの傾向を見せる。

<人種階層間の資産・所得格差の推移>
The Racial Wealth Gap Is Three Times Greater Than the Racial Income Gap 2013 Urban Institute

<移民女性が牽引する出生率の低下>
U.S. Birth Rate Falls to a Record Low; Decline Is Greatest Among Immigrants November 29, 2012 Pew Research Center

<35~64歳の自殺率(1999年と2010年)>
Suicide Among Adults Aged 35–64 Years — United States, 1999–2010 May 3, 2013 Centers for Disease Control and Prevention

<若年層米国人のニート率>
The Idled Young Americans May 3, 2013 The New York Times

財政出動のみ、量的緩和と規制緩和のみでデフレ脱却できないことを悟った日本は、量的緩和と財政出動と成長産業への優先的投資促進を行っており、鉱工業生産指数が4ヶ月連続上昇と個人消費の堅さと失業率改善とがデータに現れている。

米FOMC、資産買い入れ継続を決定:識者はこうみる 2013年 05月 2日 07:57 JST ロイター

鉱工業生産は4カ月連続上昇、雇用改善し消費に底堅さ-3月統計 (1) 2013/04/30 16:20 JST ブルームバーグ

日米の経済政策と成長の最大の障害は云うまでもなく中共である。オバマ政権は第1次政権の中途から、安全保障の軸足を“対中封じ込め”に置き、我が国も野田政権の頃までにこれに同調し始めた。オバマ政権に親中派の閣僚が入っても、投資銀行主導のビジネスモデルが黄昏を迎えた今、米国の新たなビジネスモデル(リショアリング)にとっての最大の障害は、中国共産党そのものである。WTOに加盟して自由貿易最大の受益者となりながら、レアアース禁輸措置など横紙破りを行い、韓国、スイス、デンマーク、マレーシアなどと並んで為替介入・通貨操作を行っているからだ。

中共に対し、まず米国は未だ少数民族との和平の終結していないミャンマーが、民主化のサインを送っただけで経済制裁を解除。次いでベトナムと合同軍事演習を開始。中共の唱える第1列島線にはフィリピンのパラワン島、第2列島線には豪州のダーウィンに駐留基地を建設し、こちらも合同軍事演習を開始。これに連動して、対ミャンマー債権放棄やベトナムとフィリピンに巡視艇の供与を行うのが安倍政権なのは云うまでもない。

米国のリショアリング定着は30年近く、一世代分の時間を要するだろう。その根幹になりそうなのが、シェールガス革命だ。製造業回帰のためにオバマ政権が推進した諸々の政策ではなく、ほぼ純粋に民間のイノベーション主導に因るのが米国の侮れない活力を示している。シェールガス革命が順調に推移すれば、需要地の近くで廉価に「産業のコメ」エチレンプラントが建設できるメリットが最大限に発揮できる。

個人的にはサウジにプラント移転している三井化学と、米国にプラント移転しようとしている三菱ケミカルHDの両極端の動きのどちらに軍配が上がるか気に懸かる。

信頼醸成期間に入る日露

ようやく日露関係は信頼醸成期間に入ったが、安倍-プーチン会談までの過程を振り返ろう。

まず野田政権下の玄葉光一郎前外相が先年の10月23日、来日したプーチン大統領の「側近中の側近」とされるパトルシェフ安全保障会議書記と会談し、「日本国外務省とロシア連邦安全保障会議事務局との間の覚書」に署名した。次いで森元首相が特使として派遣され、今回の日露首脳会談の環境整備を進めた。

共同声明はかなり包括的で広範囲に渡っている。悪く云えば総花的だ。

現時点で我が国の優先事項“対中封じ込め”にロシアが果たせる役割そのものは、極東アジアに彼らがなけなしの精鋭を送り込んでいるとは云え、限定的にならざるを得ないだろう。

ロシア側が心底望む我が国の資金と技術に関しても、彼らの人口分布がウラル山脈の西側に偏在し、人口動態が1980年代の中共のように豊富な労働力を提供できるものではない以上、我が国は東南アジアほどの関心は持てない。となれば、望むモノの期待値は双方下がらざるを得ないだろう。

双方の優先事項よりも協力できる事案から始めるのが、21世紀における日露協商の姿であるべきだろう。

平和条約締結に関しては7~10が重要になる。長いが共同声明を全文掲載しておくべきだろう。

さて、北方領土に関しては面積等分方式がロシア側から提示されたとの報道もあるが、筆者としては択捉島にある世界唯一のレニウム鉱の存在を考慮に入れたい。この方式でロシアが択捉島の保持及びレニウム鉱の独占を狙うならば不用意に妥協すべきでない、と考える。

そもそも樺太と千島の先占者は日本だった。

日露関係を規定した諸条約において国境線は如何に変遷してきたか。

日露和親条約では北方領土は日本領・千島はロシア領・樺太は混在地となった。千島・樺太交換条約では千島は日本領・樺太はロシア領。ポーツマス条約から日ソ基本条約では南樺太は日本領。サンフランシスコ講和条約では日本は千島と樺太の権利、権原及び請求権を放棄した。日ソ共同宣言では平和条約締結まで国境線画定を先送りされた。

樺太と千島の地位に関する国際法は、第2次大戦の連合国の交渉過程でも輻輳し、錯綜した状態になっている。

まず大西洋憲章の領土不拡大の方針に反している。次いでソ連は関わっていないが、署名のないカイロ宣言の有効性にも疑義がある。ヤルタ協定における密約も米国は戦後のアイゼンハワー政権の際に効力を否定し、講和条約批准に際して米国上院がヤルタ協定を追認しなかった。ポツダム宣言による日ソ戦は日ソ中立条約に背馳する。サンフランシスコ講和条約をソ連(継承国はロシア連邦)は批准していない。

この錯綜を一刀両断して実効性をもたらしたのは、国際法は軍事力によって担保される、という現実に他ならない。身も蓋もない結論が待っているならば、両国の平和条約が未だに締結されていない点から、千島と樺太の権原放棄に関する条項は長期間の履行不能により死文化している、と宣言して、かつ落としどころを探っても構わないはずだ。

日ロ共同声明全文 2013/04/30-02:03 時事ドットコム


1 安倍晋三首相とプーチン・ロシア大統領は、相互信頼と互恵の原則に基づいてあらゆる分野で2国間関係を発展させる良き隣国としての日本とロシアの確固たる意思を確認した。

2 両首脳は、今日の世界はダイナミックな変革期にあり、21世紀の最初の10年におけるグローバルなプロセスの急激な加速化により、日本およびロシアは、国際的な議題の設定および特にアジア太平洋地域の安定と繁栄に大きな責任を共有していることを指摘した。

3 両首脳は、近年強まった両国間の肯定的な雰囲気に基づく友好関係の強化は、日本およびロシアの国益にかなっており、双方が目指す戦略的パートナーシップ構築のための良い前提条件を作り出しているとの認識で一致した。

4 両首脳は、2003年の日ロ行動計画に記された多くの分野における協力の進展に満足の意を表するとともに、全ての分野における進展を達成するために、追加的な努力を行い、2国間協力に総合的かつ多面的性質を付与する必要性を確認した。

5 両首脳は、2国間の政治対話のダイナミズムを指摘し、両国首脳の定期的な相互訪問および国際的フォーラムの際の会談を含む日ロ首脳レベルのコンタクトを今後強化する意向を表明した。また、両国外相が少なくとも年1回の交互の訪問実施を目指すことで合意した。

6 両首脳は、両国の議会間交流が、2国間関係の着実な発展を促す政治対話の重要な要素であることを確認し、経験の交換、相互理解の改善、共同の経済および文化・人文分野のプロジェクトに弾みを与えることを目的として、議会間の交流の活発化を支援する意向を表明した。

7 両首脳は、第2次世界大戦後67年を経て日ロ間で平和条約が締結されていない状態は異常であることで一致した。両首脳は、両国間の関係のさらなる発展および21世紀における広範な日ロパートナーシップの構築を目的として、交渉において存在する双方の立場の隔たりを克服して、03年の日ロ行動計画の採択に関する日本国首相およびロシア大統領の共同声明および日ロ行動計画においても解決すべきことが確認されたその問題を、双方に受け入れ可能な形で、最終的に解決することにより、平和条約を締結するとの決意を表明した。

8 両首脳は、平和条約締結交渉を、03年の日ロ行動計画の採択に関する日本国首相およびロシア大統領の共同声明および日ロ行動計画を含むこれまでに採択された全ての諸文書および諸合意に基づいて進めることで合意した。

9 両首脳は、日ロパートナーシップの新たな未来志向の地平を模索する中で、両首脳の議論に付すため、平和条約問題の双方に受け入れ可能な解決策を作成する交渉を加速化させるとの指示を自国の外務省に共同で与えることで合意した。

10 両首脳は、現代の世界においては多くの要素が日ロ両国を結びつけているとの確信を表明し、友好的で建設的な雰囲気の下、相互信頼の強化、全ての方向性における着実で互恵的な協力の拡大、互いの国民感情への配慮を背景として平和条約交渉を進めることが重要であるとの認識を共有した。

11 両首脳は、世界におけるアジア太平洋地域の役割の増大と、国際的安全保障分野における大きな変化の中で、両国間の安全保障・防衛分野における協力を拡大することの重要性を確認し、閣僚級の外務・防衛当局間協議(2プラス2)を立ち上げることで合意した。

12 両首脳は、12年10月23日に日本外務省とロシア安全保障会議事務局との間で覚書が署名されたことを歓迎し、同覚書に基づく定期協議を行う意向で一致した。

13 両首脳は、06年に署名された日本防衛庁とロシア国防省との間の対話および交流のさらなる発展に関する覚書に沿って、防衛当局の長を含む代表者間の定期交流、艦艇の相互訪問および捜索救難訓練といった協力が進展していることを肯定的に評価し、両国間の相互信頼強化の重要な要素であるこのような防衛当局間・部隊間交流の拡大およびテロ・海賊との戦いを含む協力の新たな分野の模索の必要性につき一致した。

14 両首脳は、国際テロリズム、国際組織犯罪および麻薬の違法取引に関する効果的な対策を目的とした刑事共助を含む関係当局間の協力をさらに深化させることが重要であるとの一致した意見を表明した。この関連で、両首脳は、日本国家公安委員会とロシア金融監督庁との間のマネーロンダリング(資金洗浄)およびテロ資金供与に係る情報交換枠組み設定に関する文書の署名を歓迎した。

15 両首脳は、世界経済の成長センターがアジア太平洋地域に移行し、また、地域内の経済の相互依存が強化される中で、相互信頼に基づく対等なパートナーとしての両国間の互恵的な貿易経済協力の全面的な深化は、両国間の関係の強化の重要な要素であることを強調した。

16 両首脳は、日本とロシアとの間の貿易高は12年に記録的な指標を達成し、着実に増加しており、日本の対ロシア直接投資も活発となり、貿易経済分野における協力が新たなレベルに上がったことを指摘した。両首脳は、12年11月に東京で開催された貿易経済に関する日ロ政府間委員会第10回会合の結果、日ロ貿易投資促進機構の重要な役割およびビジネス界代表者の間の定期的接触の効果的実施を肯定的に評価した。

17 両首脳は、日本とロシアの極東・東シベリア地域との間の貿易経済協力の活性化に向けた、エネルギー、農業、インフラ、運輸等の分野における互恵的なプロジェクトの推進の意義を特に指摘した。また、両首脳は、同地域における協力推進のための両国間の官民パートナーシップ協議を開催することに賛同した。

18 両首脳は、国際協力銀行(JBIC)、開発経済銀行(VEB)およびロシア直接投資基金(RDIF)の間で、「日ロ投資プラットホーム」の設立に係る覚書が署名されたことを歓迎し、このメカニズムが、ロシアにおいて、日本企業が参画する互恵的案件の実施のために積極的に活用されることへの期待を表明した。

19 両首脳は、日本貿易保険(NEXI)およびロシア輸出信用・投資保険庁(EXIAR)との間で、貿易・投資促進に向けた協力関係構築に係る覚書が署名されたことを歓迎した。

20 両首脳は、ロシアの世界貿易機関(WTO)加盟を歓迎するとともに、ロシアにおける貿易投資環境の改善が両国間の貿易経済協力のさらなる発展を促進することで一致した。両首脳は、ロシアにおける貿易投資環境改善の制度的問題に関する日ロ作業部会の第1回会合が成功裏に開催されたことを肯定的に評価し、この分野の取り組みの活性化に賛意を示した。

21 両首脳は、日本企業による対ロ進出拡大の機運を歓迎し、一時的労働行為の問題に関し、新たな国際約束による可能性も含め、必要な措置を取るための予備的な協議を実施することに賛同した。

22 両首脳は、ロシアの経済近代化に関する日ロ経済諮問会議の果たしている重要な役割を指摘するとともに、近代化、イノベーションおよび現代的テクノロジーを利用した高付加価値製品の生産および消費の分野で協力を発展させる必要性について一致した見解を表明した。

23 両首脳は、運輸インフラの近代化、都市環境問題の解決、食品産業の発展ならびに先進的な医療技術および医療機器ならびに医薬品の普及および実践的活用における互恵的協力の拡大の意義を強調し、これらの問題に関する2国間作業部会その他の協力のメカニズムを活発化するよう指示した。

24 両首脳は、エネルギーは日ロ経済協力の主要な分野の一つであることにつき見解を共有し、「東シベリア-太平洋」パイプラインシステムの完成を歓迎し、この分野における両国間のパートナーシップをアジア太平洋地域のエネルギー安全保障の強化の文脈において検討しつつ、かつ、11年3月11日の東日本大震災後の日本におけるエネルギー需要の増大および価格の上昇に注意を払いつつ、市場の情勢を考慮した競争力ある価格でのエネルギー供給を含む互恵的な条件でのロシアの極東・東シベリア地域等における石油・ガス分野の両国エネルギー協力の拡大の重要性を強調した。

25 両首脳は、12年5月3日に原子力の平和的利用における協力のための日本政府とロシア政府との間の協定が発効したことを歓迎し、原子力安全を含む原子力分野での協力を進展させることを確認した。

26 両首脳は、福島第1原子力発電所における事故の後、原子力エネルギー施設の安全確保のための共同の努力が必要であるとの国際社会で形成された共通理解を確認し、増大する世界のエネルギー需要を満たすための重要なエネルギー源の一つである原子力エネルギーに対する信頼の回復のため、原子力安全に関する国際的な法的枠組みの強化および核物質の防護に関する条約の改正の早期発効の重要性を指摘した。

27 両首脳は、密漁および日本へのロシアの海洋生物資源の密輸出を断固として非難し、12年9月8日にウラジオストクで署名された北西太平洋における生物資源の保存、合理的利用および管理ならびに不正な取引の防止のための日本政府とロシア政府との間の協定に関する両国間の緊密な連携を歓迎し、その早期の発効に向けた作業の活性化および発効後の効果的な実施への期待を表明した。

28 両首脳は、日ロ両国が、1984年12月7日付の日本政府とソビエト連邦政府との間の両国の地先沖合における漁業の分野の相互の関係に関する協定、85年5月12日付の漁業の分野における協力に関する日本政府とソビエト連邦政府との間の協定、および98年2月21日付の日本政府とロシア政府との間の海洋生物資源についての操業の分野における協力の若干の事項に関する協定の枠組みにおける協力を互恵的な基礎の上に継続することを確認した。

29 両首脳は、外交当局間協議のメカニズムを活用し、北極海の問題に関する2国間協力を実施する意向を表明した。ロシア大統領は、日本による北極評議会オブザーバー資格申請に留意した。

30 両首脳は、2国間協力全体を効果的に進展させるため、人的交流および伝統食文化の相互推進のための行事を含む文化交流の拡大により、両国の国民の間の相互理解および信頼をさらに深化させることが重要な意義を有していることに意見が一致し、その関連で、文化センターの設置および活動に関する日本政府とロシア政府との間の協定の締結を歓迎した。

31 首相は、ビジネス・コンタクトの活発化、観光客の増加および人的交流の拡大を目的として両国国民の短期渡航の査証相互撤廃の展望についての省庁間協議を始めるとのロシア大統領の提案に留意した。

32 両首脳は、友好および相互理解の観点から、文化および人文交流の拡大の重要性を確認し、ロシア連邦における日本文化フェスティバル、日本におけるロシア文化フェスティバルをはじめとする日本およびロシアにおける各種文化紹介行事が毎年成功裏に実施されていることを歓迎した。

33 両首脳は、日ロ間の大学間交流の進展を歓迎し、教育・学術分野における交流が一層活発化することへの期待を表明した。

34 両首脳は、スポーツ分野における交流を発展させる重要性について一致し、14年を「日ロ武道交流年」とすることを決定した。

35 両首脳は、青年交流が日ロ関係の着実な発展のために特別な意味を持つことを確認し、青年交流計画の成功裏の実施により08年に両国首脳間により課された年間500人規模への拡大という課題が12年に達成されたことを指摘しつつ、両国間の青年交流をさらに拡大することを支持した。

36 両首脳は、日本とロシアは国際問題に関するパートナーシップに対して重要な意義を与え、アジア太平洋地域および世界の安定と繁栄のための協力および連携を強化することを確認した。

37 両首脳は、国際社会の平和、安定および繁栄に果たす国際連合の中心的および調整的役割を強調し、国連、主要8カ国(G8)および20カ国・地域(G20)の枠内において焦眉の国際問題の解決のため連携を継続することに賛意を示した。

38 両首脳は、核拡散防止条約(NPT)体制の維持・強化および、戦略的安定に影響を与えている全ての要素を考慮して軍縮の問題に関する多数国間対話の前進を推進する目的を含め、軍備管理、軍縮および不拡散の分野における多数国間のフォーマットにおいて両国間の協力を拡大し、取り組みを調整する重要性を指摘した。

39 両首脳は、宇宙分野における取り組みを調整する意義を強調した上で、宇宙空間の平和目的での利用の重要性を指摘し、宇宙活動の透明性および信頼性向上のための国際的な行動規範策定の必要性を強調しつつ、新しい協力の方向性の模索を含む、同分野における2国間対話を強化すべきことで一致した。

40 両首脳は、グローバルな問題におけるアジア太平洋地域の増大する役割を指摘し、持続的発展のためのこの地域における安全および安定の条件を確保する目的で、東アジア首脳会議(EAS)、アジア欧州会合(ASEM)、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)、拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)といったアジア太平洋地域の多数国間機構の枠組みにおける建設的な協力を継続することで一致した。

41 両首脳は、ロシアが議長を務めた12年のAPECにおける活動の重要な成果を歓迎し、ウラジオストクAPEC首脳会合で達成された諸合意を実現するために、本フォーラムにおいてさらに緊密に協力する用意があることを表明した。

42 両首脳は、国際社会の呼び掛けにもかかわらず、核兵器・弾道ミサイルの製造を執拗(しつよう)に放棄しようとしない北朝鮮の行為を非難し、13年2月12日の核実験の実施は国連安全保障理事会決議第1718号、第1874号および第2087号の直接的な違反であることを強調し、国連安全保障理事会決議第2094号の確実な履行を呼び掛け、北朝鮮に対して、国連安全保障理事会決議および05年9月19日付6カ国協議第4ラウンドの共同声明を順守するよう強く求めた。

43 ロシア大統領は、日本人拉致問題の人道的側面への理解を表明し、日朝間の交渉によるこの問題の早期解決の重要性を強調した。

44 両首脳は、核問題を含む朝鮮半島の諸問題の政治・外交的解決へのコミットメントを強調し、この関連で、05年9月19日付6カ国協議第4ラウンドの共同声明の原則および目的に基づいて、6カ国協議を再開するための環境を創設する努力を継続することに賛意を示した。

45 両首脳は、イランの核問題の解決は、相互主義およびステップ・バイ・ステップの原則に基づいた交渉を通じて、平和的・外交的手段によってのみ可能であるとの確信を表明し、イランに対し、国際社会の深刻な懸念を払拭(ふっしょく)し、イランの核計画が専ら平和的な性格であることを示すことを目的として、イランの核計画に対する国際的な信頼を回復するよう、真剣な取り組みを行い、また、関連の国連安全保障理事会決議から生じる自らの義務を完全に順守し、国際原子力機関(IAEA)との協力を含め、IAEA理事会の要求を履行するよう呼び掛けた。

46 両首脳は、アフガニスタンにおける、カブールの主導的役割の下での国民的和解プロセスへの支持を表明し、アフガニスタンが、テロおよび麻薬のない、平和的、安定的、かつ経済的に繁栄する国家に速やかになることに賛意を示し、アフガニスタンの持続可能な経済成長と発展のため、国際社会からの支援の継続とともに、アフガニスタン側のガバナンス向上に向けたさらなる取り組みが必要であることを確認した。この関連で、ロシア大統領は、12年7月のアフガニスタンに関する東京会合の組織および実施のための日本の努力を高く評価した。両首脳は、東京会合で構築した相互責任に関する東京フレームワークのフォローアップを含め、これに係る国際的なコミットメントの着実な実施の重要性を強調した。

47 両首脳は、アフガニスタンの麻薬の脅威に対して積極的に取り組み、それにより麻薬取引から多大な資金を得ている国際テロリズムとの戦いに重要な貢献を行う決意を表明した。この関連で、ドモジェドボにおけるロシア内務省職員技能向上施設におけるアフガニスタン麻薬警察研修に関する日ロ共同プロジェクトの成功が指摘され、同プロジェクトの実施を継続する意向が表明された。

48 両首脳は、アラブ・イスラエル紛争の包括的、公平かつ長期的な解決は、関連の国連安全保障理事会決議、マドリード原則、ロードマップの関連規定、アラブ和平イニシアチブ、両者の過去の諸合意に基づくべきことを確認し、イスラエルとパレスチナとの間の直接交渉の停滞に深刻な懸念を表明し、イスラエル人およびパレスチナ人に対して一方的な行為を避け、互いに歩み寄る措置を取り、交渉プロセスを再開するよう呼び掛けた。両首脳は、国際的仲介人による中東「カルテット」を含む全ての関係者に対して、パレスチナ・イスラエル紛争の平和的解決のために、平和構築の取り組みを活発に支援するよう呼び掛け、また、和平プロセスのメカニズム活性化につき日ロ間の連携継続の意思を確認した。

49 両首脳は、パレスチナ人の生活レベルの本質的向上に基づく将来性あるパレスチナ経済の創設は、パレスチナ国家の建設の不可欠の条件であることを確認し、これらの努力を支持するよう国際社会に対して呼び掛けた。ロシア大統領は、日本が13年2月に「パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合(CEAPAD)」を開催したことを歓迎した。両首脳は、今後とも国際社会と連携しながら、パレスチナの脆弱(ぜいじゃく)な経済社会状況の改善に向けて、両国を含む関係国がパレスチナ支援を進めていく必要性を確認した。

50 両首脳は、シリアにおける激しい人道危機に関する深刻な懸念を表明し、シリア人自身の主導による政治的移行プロセスに対する支持を堅持することを確認しつつ、シリアの独立、主権、統一、および領土保全に対する原則的な支持を表明した。

51 両首脳は、全ての関係者の対し、12年6月30日付のジュネーブ・コミュニケの規定に従って、シリアにおける暴力および人権侵害の停止ならびにアサド政権とさまざまな反対グループとの間の対話を通じた政治解決の道筋の模索を促すよう呼び掛けるとともに、ブラヒミ国連・アラブ連盟特別代表の活動への支援を表明した。また、両首脳は、シリア国外にいる難民を含むシリア国民への国際人道支援の拡大および被害にあった人々がその支援に差し障りなくアクセスできることの重要性を強調した。

52 両首脳は、地域を越えた規模で安全に対する深刻な挑戦となっている、サハラ・サヘル地域で起こっている政治不安定プロセスならびに過激的および分離主義的な傾向の増加についての憂慮の念を表明し、国際社会側からの義務の実現および地域諸国に対する支援の必要性を確認した。

53 首相はロシア大統領に対し、都合が良い時期に日本を公式訪問するよう招待した。招待は感謝をもって受け入れられた。具体的な時期は外交経路を通じて調整される。
13年4月29日
モスクワにて

誰でも出来るK-POPの作り方

何を今さら感の漂うことを韓国のマスコミが指摘しただけでも進歩なのか、もう政権が新しくなったので予算は出ませんよの告知なのか、どちらでも良いんですが、以前、2011年6月26日のエントリーで以下のように触れた通りです。

K-POPのビジネス的一側面として注目すべきなのは、その楽曲の作曲、外国語版の作詞、振付において外国人に(無論全部ではないが)依存している点だ。これでは貿易収支に見られる日本から資本財を輸入して組立加工して輸出する構造と何ら変わりがない。

唄って踊っている(ある意味で組立している)のが人件費の安い韓国人で、あとは楽曲と振付と云う資本財を高値で外国人のアーティストから買い取り、海外の市場で各国の広告代理店(エージェンシー)を通して、そのプロモーションに国税を投じて不当廉売(ダンピング)する。

不当廉売について報復を受けるかはともかく、海外の嗜好に合わせていくのだから、オリジナリティも相対的に失われていくだろう。しかも(往々にして海外の音楽出版社に押さえられている)著作権のロイヤリティ収入ですべての国民を食わせられる訳もない。マーケティングも徹底した日本のフォロワーである上に、稚拙な組立加工の“パクリ”で悪感情を捲き散らす。

「K‐POP」はもう韓国産ではなくなった 東亜日報(韓国)より 2013年05月01日(水) 現代ビジネス

 韓国の主要産業となったK‐POPだが、もはや「韓国産」とはいえなくなっている。

 大手音楽事務所の楽曲制作に携わる人々を調べたところ、作曲は海外に「外注」しているケースが多いことがわかった。

 K‐POPを作る作曲家は海外に300人以上もいて、そのうちの約4割は優秀な作曲家が多いノルウェーやスウェーデン、デンマークといった北欧諸国に集中している。ほかにも英国や米国、中国にそれぞれ40人以上ものK‐POP作曲家が存在する。

 K‐POPは、国内で制作されている場合でも、海外に輸出される際には現地の作詞家や振付家などによって再加工されることが多い。もはや純国産とはいえないほど、制作過程はグローバル化しているのだ。


さて、ある程度曲作りの心得がある人なら分かるでしょうが、オリコンチャートにランキングされた曲を眼を瞑りながら聴いても、K-POPはそれとすぐに聞き分けられる。何故かというと、

<K-POPの楽曲の作り方>
1.フックを決める・・・全部サビでブレスも簡単、ユニゾン関係なしで歌唱力が求められずに済みます。
2.オートチューンを使う・・・韓国語訛りを誤魔化すために混ぜ混ぜして、最新流行を装えます。
3.90年代以降のビートを使う・・・ヒップホップR&Bとユーロビート以前のダンスミュージックすら貧しくて買ったことがないんでしょうね。

歌詞に感動するとか、日本人の琴線に触れる独自の音階とか、アイドル歌謡から続いている伝統とか、アルバムのコンセプトに併せてとか、まったくないので、作詞家・作曲家にしてみればクライアントの依頼に作品の世界観が求められるアニソンより間違いなく容易い美味しい仕事でしょう。

ヒズボラのシリア内戦介入とイスラエルのシリア空爆

米国のシリア内戦介入より、ヒズボラのそれの方が速かった。これに呼応してイスラエルがシリア空爆を行った。

2006年のレバノン侵攻では、イスラエルはヒズボラに敗北している。空爆すれば、住宅地に潜む敵よりも民間人の被害が多数出て国際的非難を浴びる。地上軍が侵攻すれば、地下に潜む敵に戦車や装甲車を攻撃され人的被害が拡大する。当初、掲げた捕虜奪還という最低限の戦争目的すら達成できずに停戦に追い込まれている。

今回、アサド政権側に立って介入するヒズボラがその対価として、イラン製ミサイルを入手し、レバノン南部に配備するのを危惧したイスラエルが触発される形で、二度に渡ってシリア空爆を行った。

爆発の映像を見る限り、首都郊外の山岳地帯で対空砲火と爆撃があり、燃料庫か弾薬庫の誘爆と思われる大爆発が起きている。

シリア内戦にヒズボラ介入 宗派抗争の構図鮮明に 2013.5.4 14:48 MSN産経

 シリア内戦に、アサド政権を支持するレバノンのイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラが介入し、一部で政権側の戦闘の主力になっている。中部ホムス近郊のレバノン国境地帯では戦闘が激化。対立するレバノンのスンニ派指導者の一部が信徒にジハード(聖戦)への参加を呼び掛けるなど、宗派抗争の構図が鮮明になっている。

 15年に及ぶ内戦の歴史を持つレバノンを巻き込んだシーア派とスンニ派の宗派抗争が本格化すれば、地域の不安定化の加速は避けられない。

 欧米メディアによると、政権側は最近、反体制派勢力下のホムス近郊クサイルに攻勢を掛けた。周辺は首都ダマスカスと地中海の海軍基地をつなぐ要衝。4月21日には最大規模の戦闘があり、政権側は一部の村を奪還した。(共同)


イスラエルがシリア首都近郊を空爆、標的はイラン製ミサイル 2013年 05月 6日 11:31 JST ロイター

[ベイルート 5日 ロイター] シリアの首都ダマスカス近郊で5日未明、イスラエル軍の戦闘機による空爆があった。この攻撃について、西側やイスラエルの当局者は、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに輸送される予定だったイラン製ミサイルを標的にしたものだと明らかにした。

イスラエル側は攻撃を公式に認めていないが、当局者は同国軍が攻撃を行ったことを匿名で認めた。イスラエルは3日未明にも攻撃を行っている。

西側情報筋によると、空爆はヒズボラに向けて搬送中だったイラン製ミサイル「ファテフ110」を狙ったものだという。

シリアの国営テレビは、ジャムラヤにある軍研究施設などが攻撃を受け、民間人の死傷者が多数出たと伝えたが、詳細は明らかにしていない。イスラエルは1月30日にも、ジャムラヤに攻撃を行った。

今回の攻撃について当局者は、イスラエルが米国に代わってシリアの反体制派に協力しているとの見方を否定し、自国への攻撃に使用される可能性があるミサイルをヒズボラが入手できないよう未然に防ぐための対応だと語った。

放たれたアベノミクス第二の矢と第三の矢

ほぼ施政方針演説の内容に沿った予算の振り分けが進んでいる。

矢継ぎ早に、国土強靱化のための中小建設業者優遇、デフレ脱却後の女性労働力活用に向けて認可保育所設置促進、TPP対策を含めた農業大規模化に向けて「農地中間管理機構」による農地集約、給与水準の下がる労働力移動の影響を抑えるために「労働移動支援助成金」の大企業への支給、最先端医療の研究開発のヘッドクォーターとなる「日本版国立衛生研究所」の設立で新しい産業に向けた基盤整備を行う。

今のところ、第2次安倍政権の成長戦略に期待しているのか、国内資本はほとんど海外流出していない。過去においても我が国の金融機関は全体のポートフォリオの10%程度しか、海外投資に回してこなかった保守性もあるが、この際はこの保守性が幸いとなるだろう。

地元業者の受注促進、与党が新法 2013年 04月 30日 02:00 JST ロイター

 自民、公明両党は中小建設業者の受注機会を増やすため、国や独立行政法人に、予定価格が1億円以下の公共工事について、工事現場所在地の都道府県内に本店がある地元業者との契約を促す内容を柱とする新たな法案をまとめた。今国会に提出し、夏の参院選に向け、地域経済活性化に取り組む姿勢をアピールする。自民党幹部が29日、明らかにした。集票力のある建設業者を取り込む思惑もありそうだ。


認可保育所で株式会社参入を加速 2013年 05月 2日 11:32 JST ロイター

厚生労働省は2日、認可保育所への株式会社の参入を加速するため、要件を満たせば認可申請を拒否しないよう、月内にも都道府県などに要請する方針を固めた。女性の就労支援を重視する安倍政権の成長戦略の一環で、同日の規制改革会議で表明する。子ども・子育て支援の関連3法が15年に施行されると、都道府県や政令指定都市などは、基準を満たした株式会社の参入を拒否できなくなる。


新機構で農地集約=再就職支援金を大企業にも—競争力会議 2013年 4月 23日 23:32 JST WSJ日本語版

 政府は23日、産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)を首相官邸で開いた。環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に備えた農業強化策として、小規模農地集約の受け皿となる「農地中間管理機構」(仮称)を都道府県単位で新設することを決めた。農地の貸借を容易にするため補助金などの国費を投入し、市町村や農協(JA)、民間企業の協力を得て農地の大規模化を加速し、農業経営を効率化する。

 また、「和牛」や「日本酒」など品目ごとに輸出戦略を検討する。ロシア・中東・トルコ歴訪を控える安倍首相は会議で「日本の農産品を持って行き、積極的な売り込みを図りたい」と強調した。

 雇用政策に関しては、余剰人員の再就職を支援した中小企業に支給している「労働移動支援助成金」を大企業にも支給する。衰退産業から成長産業への「失業なき労働力移動」を促進する。中小企業などの最低賃金の引き上げを可能とする環境整備も明示した。

 健康・医療分野では、最先端医療の研究開発を省庁横断で統括する司令塔として、米国国立衛生研究所(NIH)をモデルにした「日本版NIH」を具体化する。また、官民で医療分野の海外進出を後押しする新組織を23日付で設立した。 

[時事通信社]

日中角逐の舞台となるスリランカ

GW期間中の政府閣僚の外遊ネタが続くが、麻生副首相はスリランカとインドを歴訪した。インドでは黒田日銀総裁の後任総裁に中尾武彦前財務官が決まったアジア開発銀行の年次総会が開催された。

これに併せて日本-ASEAN財務相・中央銀行総裁会議を初開催する一方で、日中韓財務相会議は議長役の中共が開催せず流会となった。そして、日本-ASEAN財務相・中央銀行総裁会議は、日-ASEAN間の通貨スワップ協定の締結で合意した。IMF連動のチェンマイ・イニシアティブ枠を除けば、通貨スワップ協定も中韓外しとなる。

初の日ASEAN会議 中韓除き金融協力 2013/05/03 23:38 【共同通信】

 【グレーターノイダ(インド北部)共同】日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国の財務相と中央銀行総裁が参加する初の会議が3日、インド・ニューデリー郊外のグレーターノイダで開かれた。中国、韓国が加わらない新たな枠組みで、各国が経済危機に陥ったときに外貨を貸し借りする「通貨交換協定」を年内にも締結・拡充するなどの金融協力で合意した。

 中韓との関係が悪化している日本は、国内の経済再生とアジア経済の安定に向けて、成長が続くASEANとの結び付きを強める必要があると判断した。


さて、スリランカは敵の敵は味方理論で中共のプレゼンスが高い。

セイロン島ではタミル・イーラム解放の虎 (LTTE)との内戦に勝利したシンハラ人(1,500万人)の政権に対して、敗北したタミル人(300万人)は南インドの人口含めると6,300万人を超える。つまり、民族全体の総数で見ると多数派と少数派が逆転する。当然、インドはタミル人寄りにならざるを得ない。

すると、地政学的要因から常に激突し続ける中印、カシミール問題がくすぶり続ける印パ、GDP第2位と第3位で交差する日中、同盟を強化しつつある日印、それぞれの国際関係のなかでスリランカは自然と中共寄りとなっている。

麻生副首相はここに楔を打ち込むことになる。ミャンマーはすでに中共から引き剥がしたが、スリランカは激しい日中角逐の場になるだろう。まずハンバントタ港に日米豪の艦船を寄港させられるようになればひとつの成果と云える。

スリランカ支援の拡大表明=麻生副総理が大統領と会談 2013/05/02-18:08 時事ドットコム

 【コロンボ(スリランカ)時事】麻生太郎副総理兼財務・金融担当相は2日、スリランカの最大都市コロンボでラジャパクサ大統領と会談した。席上、麻生副総理は内戦後の和平維持と人権問題の解決を求めた上で、「日本はさらなる支援を行う」と表明。具体的には、発電技術の導入を念頭に置いた経済支援のほか、インド洋上の海賊対策に関連した沿岸警備隊の研修実施で協力する意向を伝えた。(2013/05/02-18:08)

サウジ、UAEと原子力協定締結及び安保対話推進

GW期間中の内閣要人の外遊先で、露骨に中韓が除外されていることは“対中封じ込め”の再確認ともなる。さて、先日のエントリーでシーレーンのスタート地点からゴール地点まで枠組みが完成する、と述べたが、具体的にはサウジアラビアとアラブ首長国連邦との間にそれぞれ原子力協定の締結、外務・防衛2+2による安全保障対話の開始が盛り込まれた。

日-サウジ原子力協定、締結交渉開始で合意 日本の原発輸出に弾み 2013.5.1 21:03 MSN産経

(前段略)
 産油国のサウジも、外貨獲得手段となる石油資源を温存するため、計16基の原発を新設する計画。フランスや中国、韓国はすでにサウジと原子力協定を結んでおり、安倍政権は今回の合意を機に、一気に巻き返したい考えだ。

 トルコも2カ所目の原発建設を計画し、三菱重工業と仏アレバの企業連合が受注する方向で、安倍首相の訪問によって大筋合意する見込み。日本がすでに原子力協定を結ぶ「欧州原子力共同体」の加盟国でも、東芝がフィンランド、日立製作所がリトアニアで優先交渉権を手にしている。日本の原発関連技術は評価が高いが、「海外市場開拓で出遅れれば技術を守り切れない」(大手原発メーカー)。官民を挙げ、受注競争に勝ち抜く必要がある。(本田誠、田村龍彦)


「安保対話」新設で合意 首相、サウジ皇太子と会談 2013.5.1 09:07 MSN産経

(前段略)
 会談後には両国間の「包括的パートナーシップの強化」に関する共同声明も発出。声明では、政治分野で安保対話を促進する課題として、(1)海上安全保障(2)海上輸送路の安全(3)海賊対処-などを列挙。自衛隊とサウジ軍幹部の相互訪問継続も明記しており、防衛交流を活発化させる。

 経済分野では、サウジによる安定的な石油供給や、再生可能エネルギー・原子力での二国間協力のほか、農業や医療サービスでの協力促進を盛り込んだ。
(後段略)


日・サウジ合意 原子力協定、事前に協議 「安保対話」も新設 2013.5.2 07:55 MSN産経

【ジッダ=半沢尚久】安倍晋三首相は4月30日夜(日本時間5月1日未明)、サウジアラビアのサルマン皇太子と会談し、日本の原発輸出を可能にする原子力協定締結交渉入りに向け、事前の事務レベル協議を開始することで合意した。外務・防衛当局の「安全保障対話」新設でも一致。海上自衛隊がサウジ海軍に、機雷を除去する「掃海技術」の向上で協力することを想定している。

 首相は会談で、両国関係を安全保障や経済分野を含めた「重層的な関係に発展させたい」と表明した。重層的な関係構築の中核として掲げたのが安保対話で、イランのホルムズ海峡封鎖を念頭に置く。

 サウジは、ホルムズ海峡を入り口とするペルシャ湾に面している。核開発をめぐり欧米諸国などとの対立を深めるイランが海峡封鎖に踏み切れば、機雷をまきタンカーなど民間船舶の航行を妨げることが懸念される。日本の輸入原油の85%は同海峡を通過しており、深刻な影響を受ける。

 ただ、集団的自衛権を行使できない現状では、海自の掃海艇部隊による除去対象は戦闘行為停止後の「遺棄機雷」に限定される。海自の高い掃海技術をサウジに提供すれば、集団的自衛権の解釈見直しを待たずに海峡の安定に関与する姿勢を示す取り組みとなる。

 会談後には「包括的パートナーシップの強化」に関する共同声明も発出。自衛隊とサウジ軍幹部の相互訪問継続を明記、掃海以外の防衛交流も活発化させる。


また、サウジアラビアは我が国の国家公務員試験を導入する。産油国は一般的に自国民の非民間部門の雇用が多いため、情実や縁故採用による官僚機構の硬直化が危惧される。インフラと社会制度の輸出は世界のジャパナイゼーションを行うツールとなる。ある意味でこれはクール・ジャパン輸出の基盤整備の一環になる。

どうやら今後の世界は“対中封じ込め”の最中に、アメリカナイゼーションとジャパナイゼーションのせめぎ合いが起きるようだ。

国家公務員試験、サウジへ“輸出” アジアで高評価、ベトナム、ミャンマーも関心 2013.3.13 13:07 MSN産経

レッド・ラインを超えても米国民は無関心

シリア内戦について久々にエントリーを書くが、以前、コメント欄で以下のように質問を受けたことがあった。

「シリアの騒動はイスラエルと米国が仕組んだ可能性があるのでは・・・。(2012年)3月と言われていたイランの核施設に対する攻撃がいまだ行われない理由は、シリア経由の攻撃ルートの確保が、シリアの民主化の遅れでできなくなっているとは考えられませんかね。もう一つの理由に、イラクに続いて隣国のシリアも民主化すればイスラエルの安全保障はより高くなり、一石二鳥」
と、あって、それに対して筆者は
「“アラブの春”は、リーマン・ショック以降のドル増刷で失業している若年層人口の多いアラブ・中東地域にインフレが発生して、彼らが“メシのタネ(職でも利権でも政治的権利でも何でも)”を寄越せ、と騒ぎ始めたことに端を発します。これもすべて米国の計算通りならば『感嘆を禁じ得ない』とは思いますが。

そして利権の再分配に失敗した国が革命や内戦に突入しました。たしかに利害関係国は混乱を利用しようとするでしょうが、米国始め各国の国論はどうすべきか統一されていないように思えます。リビア内戦への介入における英仏と米国の投入戦力の違いで明らかです。

シリアの民主化がイスラエルを利するかはまだ分かりません。エジプトの民主化はムスリム同胞団の台頭、コプト教徒の弾圧を招いています。シリアが早急に安定してしまうと、イスラエルはシナイ半島とゴラン高原から挟撃を受ける可能性もあります。しかもレバノンの押さえ役もいなくなります。

第3次、第4次中東戦争の再演に何度か目のレバノン内戦介入、加えてイランへの複数の核施設攻撃と、ちと彼らには荷が重いでしょう。

イランの核兵器保有は、皮肉にも北朝鮮やパキスタンのような内向きの貧しい安定をもたらすかもしれません。今のところ、イラン国民は核開発を支持しています。それをひっくり返すに手っ取り早いのはサウジアラビアが原油を増産して価格を低位安定させることです。アフガン侵攻をしたソ連にはこれがとどめになりました」
と、返答した。

質問者の推測通りに米国とイスラエルの工作が、シリア国内における暴動~内乱~内戦にまで利害調整の失敗を悪化させてきた、としても、イスラエル国民は一旦緩急あれば義勇公に奉しせねばらならない地政学的要因(特にゴラン高原)を抱えているが、米国民は笛吹けど踊らず、となりかねない。

2012年の一時期、サウジアラビアとロシアが原油生産量日量1000万バレルを超えた。米国のシェールガス革命とロシアの北極海航路開通で変数が加わっているが、経済制裁中のイランは外貨準備高が2011年末1060億ドルから2012年500~700億ドルまで減少した。年率換算で政府発表20%、実態は50~60%のインフレになり、国内社会の閉塞感だけが嵩じている。まさに内向きの貧しい安定に到ろうとしており、長期的には北朝鮮同様“貧者の恫喝”を誰も真に受けない事態が訪れるかもしれない。

シリアのアサド政権、サリン使用なら国際法上の一線越える=米大統領 2013年 04月 27日 08:19 JST ロイター

シリア首相狙い暗殺未遂か、車列への爆弾攻撃で6人死亡 2013年 04月 30日 08:51 JST ロイター

サウジア石油相が米原油生産増を歓迎、世界原油市場の安定に貢献 2013年 05月 1日 07:23 JST ロイター

シリア国連大使、反体制派の化学兵器使用めぐる調査を要請 2013年 05月 1日 11:23 JST ロイター

イスラエルのガザ空爆で武装勢力1人死亡、ロケット弾の専門家か 2013年 05月 1日 17:53 JST ロイター

オバマ政権は、シリア・アサド政権の化学兵器の使用が軍事介入への段階へと進む「レッド・ライン」としてきた。しかし、たとえサリン使用が証明されても国内は軍事介入に消極的である。

アフガニスタンとイラクへの軍事介入に召集されてきた州兵に拡がる草の根的な徒労感が米国民の内向き志向を促進して、リーマン・ショック以降の軍事予算の削減措置を是としている。皮肉なことにシリア内戦がまさに内戦であるがゆえに米国とその国民の国益に合致しないのだ。

シリアへの軍事介入、米国人の支持率はわずか10%=調査 2013年 05月 2日 08:47 JST ロイター
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