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政治的妖怪としてのベルルスコーニ 完結篇

遂にベルルスコーニ元首相が政界から追放された。一方で1472年創業のモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行(現存する中で世界最古の銀行)の救済が決定した。3度、首相職に就いた政治家の政治的生命を救うよりも、経済の血流を担う銀行を救う方が確かに政治的に妥当ではあるが。

ベルルスコーニ元首相の敗因は、自己の政治的生命の維持と自国の緊縮財政の是非を半ば同一化して、連立政権の存続という政治的闘争の天秤に掛けてしまったことだろう。

冷戦終結後のイタリアの政界再編(タンジェントポリ=汚職の町)以後、中道右派及び保守が政権を担う際はすべて首相に就いた男、100件以上の訴追を受けても刑務所の塀の上を軽やかに歩き続ける男、その彼はハンプティ・ダンプティのように塀の上から落ちて割れてしまった。

イタリア上院、ベルルスコーニ元首相の議員資格剥奪決定 2013年 11月 28日 04:13 JST ロイター

[ローマ 27日 ロイター] -イタリア上院は27日、脱税で有罪判決が確定したベルルスコーニ元首相(77)の議員資格剥奪を決定した。

上院議長が同氏は議員として不適格と宣言した。

ベルルスコーニ氏は所有するメディアグループ、メディアセット(MS.MI: 株価, 企業情報, レポート)の脱税をめぐり8月に有罪判決を受け、禁錮4年(恩赦法で1年に減刑)が確定していた。

上院でベルルスコーニ氏の議員資格剥奪に関する採決が行われている間、議事堂からほど近い同氏の自宅前に支持者が集結。ベルルスコーニ氏は支持者らに対し「引退はしない」と宣言し、今後も政府に反対する勢力として活動し続ける意向を示した。

ただ、議員資格剥奪により、ベルルスコーニ氏は議員の免責特権を失うため、贈収賄や未成年者買春などで逮捕される可能性も高まった。

イタリア上院は26日、2014年予算案を承認するための信任投票を実施し、賛成171票、反対135票の賛成多数で予算案を信任したが、ベルルスコーニ氏率いる中道右派の「フォルツァ・イタリア」は反対票を投じ、レッタ首相率いる連立政権から正式に離脱している。

*内容を追加して再送します。


レッタ伊首相、新たな信任投票実施の意向表明 2013年 11月 29日 22:13 JST ロイター

[ローマ 29日 ロイター] - イタリアのベルルスコーニ元首相の中道右派政党「フォルツァ・イタリア(がんばれイタリア)」が連立政権から離脱したことを受け、レッタ首相は29日、あらためて信任投票を実施する方針を明らかにした。

欧州連合(EU)会合の合間に語った。

民主党(PD)が来月8日に新たな指導者を選出後、投票が行われるとした。

首相は「議会に求める信任投票で、守勢から攻勢に回ることが可能となる」と述べた。

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われ防空識別圏突破せり、眼前に敵なし

今回の防空識別圏をめぐる中共の対応に支那事変(上海事変)の史実を重ね合わせると、上海租界に国際法違反の塹壕線を構築して、帝国海軍上海陸戦隊に戦いを挑んだら、上海派遣軍に全縦深陣が突破され、有効な予備兵力がおらず、いよいよ残敵掃討戦を兼ねて、敗兵が集結する南京に向けて並行追撃戦を行われている段階に移行しつつある、といった感覚を受ける。

現実には、防空識別圏を実効的に運用する能力に欠けるのではないか。その場合、満足な指揮管制を受けられないまま人民解放軍のパイロットが判断を迫られることもありうる。つまり最悪、大韓航空機撃墜事件再びという訳だ。

中国防空識別圏で戦闘機が巡回、人民解放軍は厳戒態勢 2013年 11月 29日 06:31 JST ロイター

中国軍機が防空圏で巡回、日韓機も事前通告なしに飛行 2013年 11月 29日 18:37 JST ロイター

焦点:中国の防空識別圏設定、軍の対応能力は不十分の可能性 2013年 11月 28日 16:54 JST ロイター

[香港/北京 27日 ロイター] -中国が沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)を含む東シナ海上空に設定した防空識別圏(ADIZ)に支配を及ぼそうとすれば、中国軍は哨戒任務や緊急発進の活動が増えるため、オペレーション面で忙しくなりそうだ。

地域の軍事アナリストや外交官によると、中国の防空レーダー網および哨戒機や戦闘機の活動は、英国の国土面積の約3分の2に当たるADIZをカバーするようになる。たとえ限定的なものであれ中国の行動は地域の警戒を呼び起こし、日本に圧力をかけることになるとの声も出ている。

中国はADIZにおいて識別に適切な協力をしない航空機に対し「防御的な緊急措置」を取ると警告している。

既に中国の対応は試されている。

25日には米軍のB52戦略爆撃機2機が、中国への事前通報なしに尖閣諸島上空を飛行。日本の大手航空会社の航空機は27日、中国当局に飛行計画を提出せずに同空域を通過した。

中国の国防省は、米軍のB52戦略爆撃機2機の飛行について、全航程を監視したと表明。米国防総省は、2機が中国機の監視やコンタクトを受けることはなかったと明らかにした。

日本の政府筋は、公海上空におけるこのような広範囲の空域をカバーするレーダーや戦闘機は中国軍にまだないとの認識を示す。

インターナショナル・インスティチュート・オブ・ストラテジック・スタディーズ(ロンドン)で東アジアの軍事問題を研究する専門家、クリスチアン・レ・ミーレ氏は、中国は艦載レーダーなどにより哨戒能力を拡大することが可能としつつ、依然としてギャップは残ると指摘している。

<日常的には沿岸の防空レーダー活用>

コンサルティンググループ、IHSエアロスペース・ディフェンス・アンド・マリタイムの北京駐在シニアアナリスト、ゲリー・リー氏は設定されたADIZについて、「これが飛行禁止空域ではないことを覚えておかなければならない。中国は存在感を示すためにパトロール範囲を広げる必要はない」と指摘。日常的な活動では沿岸に配備された防空レーダーが活用され、哨戒機や戦闘機は特定の任務で利用されることになるとの見方を示した。

上海周辺の空域や沿岸レーダー局に注目が集まるとみられる。

中国の空軍や海軍航空部隊に関する独立した研究や民間の分析によると、中国軍は戦闘機の「殲─10(J─10)」や「蘇─30(Su─30)」のほか、哨戒機の充実を図っている。

推計によると、哨戒機45機がADIZをカバーしているほか、旧式の「殲─7(J─7)」を含め、最大160機の戦闘機が上海周辺に配備されているとみられる。

哨戒機の大半は国産輸送機「運─8(Y─8)」で、早期警戒、情報収集、船舶や潜水艦の監視といった個別の任務ごとに装備が異なっている。

また、ロシアの「Il─76」を基に開発した早期警戒管制機(AWACS)「空警2000(KJ─2000)」4機が日本や台湾を警戒範囲に収めている。

アジアのある国の香港駐在武官は「中国のAWACSや彼らの能力が、米国やその同盟国の水準に達しているとは思えない」と指摘。「しかし、その水準に達し、活動範囲拡大の効果がフルに発揮されると確信はできるため、われわれは動向に注視している」と述べた。

中国国防省の報道官はロイターに対し、中国の迎撃機がADIZをパトロールする際に武器を搭載するのかどうかについて明言を避け、「(ADIZで)未確認もしくは脅威があると判断した飛行物体に対し、中国側は状況に応じて、それに対処するために識別や監視、管理措置を適時講じるだろう」と指摘。「共同で飛行の安全を維持するため、関係部門には積極的に協力してほしいとわれわれは考えている」と述べた。

(Greg Torode、Adam Rose 執筆協力:Ben Blanchard in BEIJING, LindaSieg in TOKYO and Grace Li in HONG KONG 翻訳:川上健一 編集:田中志保)

イランと中共を引き剥がす

イラン政府が中共政府に輸出原油の未払代金さっさと支払え、と云っていたのは経済制裁に苦しめられていた同国の米英仏独露中との協議前に放った中共への最後のアプローチだった、と考えるのが自然だろう。これが受け入れられず、イランは核協議で譲歩して妥協するよりほかなくなった。

今回の歴史的合意の最たるものは、その合意内容ではなくその背後関係の変化であろう。“アラブの春”後から続いてきた、利害関係諸国の合従連衡に再び変化が見られてきた。特にシリア内戦への介入の是非が分水嶺となったと思われる。

リビア内戦への介入は、英仏米及びNATOとアラブ連盟VS露中の構図だった。これ以降、フランスはリビア内戦の武器人員が拡散したブラックアフリカ(サブサハラ)各国の紛争介入に没入することになる。

エジプトの革命と民主化プロセス混乱は、米国VS湾岸産油国(サウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェート)の構図となった。米国がムスリム同胞団とその政党に同情的であり、湾岸産油国は軍部と内務官僚に同情的である。加えて、NATOに加盟するトルコはムスリム同胞団による民主化に期待している。また、米国の同盟国イスラエルは湾岸産油国と利害一致している点に留意すべきだろう。

シリア内戦への介入は、仏及びスンニ派諸国(カタール除く)VS英米露及びイランの構図だった。アサド政権の化学兵器廃棄の合意がイランの核協議に影響を与えたことは間違いないだろう。

イラン核協議合意は、英米露及びカタール(アメリカ中央軍駐屯)VS湾岸産油国及びイスラエルの構図だった。我が国は独自にイランと会談を設け、協議合意を後押ししていた。また湾岸産油国とイスラエルには、フランスが接近中であり、この列国に制裁解除に反対するカナダが加わるかもしれない。

中長期的にはイランの核開発を停止できるかが疑問符は付くが、短期的には“対中封じ込め”に寄与することは間違いない。

現実に中共海軍の第1列島線を越えての演習や防空識別圏の設定の方が緊急性が高い、と筆者は考える。ハメネイ師の側とロウハニ大統領の側が、利害関係者を代弁すべく民主的選挙によって論戦と議席を戦わせることのできるイランを中共に接近させる不用意は避けるべきだろう。実際のイランは、“アラブの春”各国に比べて、女性の社会進出は、進歩的な白色革命と反動的なイラン・イスラム革命を経ても進んでいる。

その他、サウジアラビアは今後16基の原発を建設する計画を有している。トルコも原発建設を推進する。スンニ派国家とシーア派国家の核兵器による相互確証破壊の均衡が遠い将来にやってくるのかもしれない。これは全く不透明な未来であるので今、不安になる必要はないだろう。

焦点:イラン核協議の歴史的合意、中東のパワーバランス再編も 2013年 11月 26日 14:07 JST ロイター

[ドバイ 24日 ロイター] -核開発問題をめぐりイランが欧米など6カ国と歴史的な合意に達したことで、中東における力のバランスは、相次ぐ反政府デモで弱体化したアラブ諸国から、イランへと大きく傾く可能性がある。

今回の協議は、長く対立してきた米国とイランの雪解けへ道を開くものとなった。一方で、イスラエルやアラブ諸国などは、自国の利益と深く対立するイランの覇権国化を強く警戒している。

これまで西側諸国がイランの核兵器開発につながるとしてきたウラン濃縮活動は制限されるが、この合意は中東における武器の拡散という問題をはるかに超える影響を持っている。

イランを地域のトラブルメーカーとみなすアラブ諸国、そして自国の存在を脅かす存在とみなすイスラエルにとっては、米国への説得が失敗に終わったことを意味する。

合意に批判的な見方をする関係者は、経済制裁が緩和されるイランが経済的にも政治的にも勢いを取り戻し、アラブ諸国のシーア派支援を一層強化するだろうと指摘する。

一方、合意に好意的な見方をする関係者は、長年敵対関係にあった米国とイランの関係修復は地域の安定化につながり、シーア派とスンニ派の宗派対立も緩和すると話す。

<歴史的な過ち>

エジプトやシリア、イラクといった歴史的覇権国がいずれも反政府デモや宗派対立により弱体化した中、外交面で成果を残したいオバマ政権にとって、イランとの関係改善は魅力的な政策課題として浮上した。

ベイルート・アメリカン大学のラミ・コーリー氏は今回の合意について、最終的にはイランの聖職者指導部と、米国の同盟国であるアラブ諸国の関係回復につながるものとして評価する。

コーリー氏は、イランに対する制裁が緩和され、経済が回復していけば、同国で自由化運動がふたたび息を吹き返し、徐々に社会や政治における発展がみられるのではないかと分析する。

またコーリー氏は、短期的には米国とイランが協力してシリアの内戦停止に向けた動きを加速させていくとも指摘。「シリアで勢力を伸ばしているスンニ派の武装勢力は、イランだけでなく米国も標的にしている。米国とイランにとって共通の敵だ」と述べた。

専門家らは、アラブ諸国の中で反イランの立場をとる国々が外交や安全保障分野の政策をつなぎ合わせて、イランへの対抗措置を取っていくものとみている。

イスラエルのネタニヤフ首相は今回の合意について「歴史的な過ち」だと一蹴。「世界で最も危険な政治体制が、最も危険な兵器の獲得に向けて極めて重要な一歩を踏み出した」と述べた上で、イランに対する軍事行動の可能性を再び口にした。

湾岸諸国の懸念の核心にあるものは、イランの穏健派が核交渉を担う一方で、スンニ派のアラブ諸国に対し様々な工作を行う強硬派が別にいるということだ。強硬派は依然としてイラン革命防衛隊や諜報機関といった機関を支配している。

湾岸諸国はイランによる影響力の最たる例としてシリアを挙げる。シリアのアサド大統領はシーア派の分派であるアラウィ派に属し、湾岸諸国が支援するスンニ派の反体制勢力と2年半もの激しい内戦を繰り広げている。

サウジアラビア政府に近い高官筋はロイターの取材に対し、シリアやイエメン、バーレーンへの介入を続けるイランに対するサウジ王家の態度は「疑念」そのものだと語った。

<スンニ派諸国への介入>

米国とイランの政府高官の間で交わされた協議の内容は現在のところ明らかになっていない。しかしそれが今後明らかとなれば、米国の「裏切り」を懸念する湾岸諸国指導者の警戒心を一層高めるかもしれない。

湾岸諸国の多くは、米国の対イラン関係改善に向けた原動力はビジネスにあるとにらんでいる。サウジ海軍の退役軍人で、現在は新聞で解説者を務めるアブドラティフ・アルムルヒム氏は、イランには英米の石油企業に巨額の利益をもたらす可能性があるインフラ再建需要があると指摘。「米国にとって魅力的な市場だ」と語る。

また、国内のシェールガス開発が進んでいるため、米国は海上輸送される原油の40%が通過するホルムズ海峡の安全に、以前ほど積極的に関与しないのではないかとする見方もある。

湾岸諸国会議(GCC)の安全保障顧問を務めるサミ・アルファラジュ氏は、イランの野心再燃に対して適切な防衛措置が講じられるよう、外交面と安全保障面で取り組んでいると語った。

<アサド大統領にもメリット>

米国とイランの関係改善は、シリアのアサド大統領にとってもメリットになるかもしれない。オバマ政権の数少ない外交成果を守るべく、米国がなりふり構わずイランとの関係改善に向かうとみる専門家もいる。

ブルッキングス・ドーハ・センターのシャーディ・ハーミッド氏は、イランがアサド政権を支援しても、核交渉が続く間は米国も強硬な態度には出ないだろうと指摘。「そしてアサド大統領もまた、世間の注目がイランに向いていることを隠れ蓑に、やりたいようにやれるだろう」と語る。

英国際戦略研究所のエミール・ハケーム氏は、イスラエルと湾岸諸国がイランという共通の敵を抱えていても、協調行動に出る可能性は低いとみる。

ハケーム氏は、イスラエルや湾岸諸国が個別に米議会に向けた発信を強化するかもしれないが、直接的な協力関係が高まりを見せるということはないだろうと指摘した。

(Erika Solomon記者、Rania El Gamal記者、Dan Williams記者、MaayanLubel記者 翻訳:新倉由久 編集:宮井伸明)

*一部サイトに正しく表示されなかったため再送します。

防空識別圏と「最後の関頭」演説

筆者は2012年11月15日のエントリーなどで、2012年の世界情勢を1936年のそれ、2013年の世界情勢を1937年のそれにダブらせてきた。今年もいよいよ押し迫って来たが、中共の防空識別圏の設定は、蒋介石の「最後の関頭」演説に比せられるではなかろうか。

以下、2012年7月20日のエントリー2013年2月6日のエントリーから抜粋する。

支那事変(1937年~1945年)では、国民党政府と云うより蒋介石によって、華北における盧溝橋事件を始めとした武力衝突や虐殺、テロが惹起され、主攻方面が江南の上海であることを偽装された。

盧溝橋事件は現地で停戦協定(1937年7月11日)が結ばれている。しかし停戦協定後、蒋介石が「最後の関頭」演説(同年7月17日)を行い、華北での停戦協定を承認せず、華北に引きつけた帝国陸軍と戦闘を繰り返し、最終的に同年8月13日、国際法違反の塹壕線を構築済みで包囲していた上海租界の帝国海軍に対して攻撃を開始する。

この頃、我が国が満州事変と満州国の成立以降、関東軍を中心とした華北分離工作を行っていたのに対して、国民党政府は支那全土の居留地に住む日本人に対してテロを繰り返していた。

このため通州事件のような虐殺を効果的に防げなかったばかりか、上海にいた旅団規模以下の帝国海軍上海陸戦隊(通称:シャンリク)に、国民党政府の2個師団が包囲殲滅しようと襲いかかることになる。

そもそも彼らは満を持し、我が国を上海の塹壕線(ゼークト・ライン)へ、泥沼の戦いに誘引したつもりだった。これは第1次大戦後最大の塹壕戦だった。

が、上海派遣軍によって10月10日から22日までには浸透戦術で全縦深陣が突破され、有効な予備兵力を持たなかった国民党政府軍は総崩れとなり、派遣軍は並行追撃に移った。

塹壕戦で膠着すると見ていた南京には、防衛準備もなく指揮官が逃亡、国府軍の兵士も平服になって遁走した。軍服を着ていなければ、戦時国際法の捕虜とされる資格がないから、単なるテロリストや犯罪者として射殺されても文句は言えない。

こうした状況下で首都・南京陥落に到ったのだ。所謂、南京大虐殺の犠牲者と呼ばれるほとんどは、この便衣兵と考えて差し支えないだろう。

さて、彼らの今回の主攻方面がどちらかは見極めておく必要がある。筆者は、今年2012年の欧州情勢を1936年になぞらえた。これに1937年を比定すると、日中の武力衝突は来年の2013年となる。

もしくは、1927年の山東出兵から10年後に第2次上海事変が惹起されたと考えれば、前回の靖国参拝などで反日デモが盛んになった2004年から10年を経た2014年に紛争勃発とも比定できる。

我が国にとっての、延いては米国にとってのエンパイアルートはASEAN各国周辺から台湾・沖縄のシーレーンである。今後、朝鮮半島で戦いが起きてもおそらくは主攻方面ではない、と考えることが出来るのではないか。

ケネディ米大使が中国の防空識別圏を批判、「緊張高めるだけ」 2013年 11月 27日 17:39 JST ロイター

中国版ツイッター、防空識別圏で対日強硬論が噴出 2013年 11月 27日 16:16 JST ロイター

米軍機の防空識別圏飛行、全過程を監視=中国国防省 2013年 11月 27日 13:54 JST ロイター

米軍爆撃機が防空識別圏を飛行、中国に事前通報せず 2013年 11月 27日 07:42 JST ロイター

尖閣諸島めぐる日中対立、外交的に解決すべき=米ホワイトハウス  2013年 11月 27日 05:35 JST ロイター

日本の航空各社、中国防空識別圏設定で飛行計画の提出中止 2013年 11月 27日 04:50 JST ロイター

韓国、防空識別圏拡張に着手へ 2013年 11月 26日 20:49 JST ロイター

豪政府、東シナ海の防空識別圏設定で中国大使に懸念伝える 2013年 11月 26日 17:27 JST ロイター

中国の防空識別圏設定は不要な問題を触発、外交的な解決求める=米政府報道官 2013年 11月 26日 05:41 JST ロイター

アジア航空各社が中国当局に飛行計画提出へ、防空識別圏設定で 2013年 11月 25日 17:53 JST ロイター

「日本に手を出すのか」「開戦か」書き込み相次ぐ 在日中国人に登録呼びかけ 防空識別圏設定と関連か 2013.11.25 17:32 MSN産経

中国の防空識別圏設定、不測の事態招きかねない危険なもの=加藤官房副長官 2013年 11月 25日 11:49 JST ロイター

中国国防省、防空識別圏設定に対する米・日の批判に抗議 2013年 11月 25日 10:59 JST ロイター

中国、防空識別圏設定は「地域の平和」のため=新華社 2013年 11月 25日 09:00 JST ロイター

米国が中国に強い懸念表明、東シナ海での防空識別圏設定で 2013年 11月 25日 08:30 JST ロイター

中国、周辺での混乱許容せずと北朝鮮けん制 関係悪化で日本批判 2013年 11月 22日 23:00 JST ロイター

タイのポピュリズム政権、正念場へ

以前から2011年7月3日のエントリーなどで取り上げてきたタイの既存勢力(反タクシン派)と新興勢力(タクシン派)の政治的闘争がタクシン元首相の恩赦法案をめぐって再燃して来た。

以下、タクシン派と反タクシン派の争いを流れにすると、タクシン政権(タクシン派・非常事態宣言に陸軍がカウンタークーデターを打ち亡命)→ソンティ政権(反タクシン派・陸軍司令官による暫定)→スラユット政権(陸軍出身の中間派・新憲法制定のための暫定)→サマック政権(タクシン派・反タクシン派のデモ隊の実力行使に非常事態宣言を行うも陸軍が動かず、副業禁止の違憲判決で辞職)→ソムチャーイ政権(タクシン派・反タクシン派の実力行使が続く中、選挙違反による解党命令で政権崩壊)→チャワラット政権(中間派・約半月の代行)→アピシット政権(反タクシン派・タクシン派のデモ隊の実力行使に陸軍を投入して鎮圧)→インラック政権(タクシン派・タクシン元首相の妹でもある)となる。

デモの激化→軍事クーデター→反タクシン派の暫定政権樹立の道筋を避けたければ、インラック政権は既存勢力との、特に陸軍との政治的妥協点を見出さねばならない。もしくは一度政権がクーデターで倒されても、再選挙で再登壇する覚悟を決めて突き進むしかないだろう。

タイ首都で反政府デモ、2010年春の衝突以来最大規模 2013年 11月 25日 12:09 JST ロイター

[バンコク 24日 ロイター] -タイの首都バンコクで24日、野党民主党が呼び掛けた大規模な反政府デモが行われた。デモ参加者は約10万人と、死傷者が多数出た2010年4月─5月の民主党政権に対する抗議運動以来最大。

タイでは、2011年の選挙でタクシン元首相の妹、インラック氏の政権が誕生した後、比較的落ち着いた状態が続いていた。しかし、汚職疑惑で有罪判決を受け08年以来国外滞在中のタクシン氏の帰国につながる可能性のある恩赦法案をめぐり、数週間前から野党主導の抗議活動が展開。11日に上院が同法案を否決した後もデモは拡大の様相を呈し、恩赦法案をきっかけに再燃したタクシン派と反タクシン派の対立は深刻化している。

野党側は25日もバンコクでデモを行う予定。


タイ首都で反政府デモ隊が財務省に突入 2013年 11月 25日 17:16 JST ロイター

[バンコク 25日 ロイター] -タイの首都バンコクで25日、インラック・シナワット首相の退陣を求めて大規模な反政府デモが行われ、3万人以上が市内の官庁や陸軍・海軍基地、国有テレビ局など12カ所を目指して行進した。約40人のデモ隊が財務省に突入し、目撃者によるとその直後に同省は停電したという。


タイの反政府デモ、外務省も占拠 2013年 11月 25日 21:48 JST ロイター

[バンコク 25日 ロイター] -タイの首都バンコクでは、インラック政権の退陣を求める反政府デモ隊のうち1000人以上が外務省の敷地に突入した。

ロイターの目撃者によると、デモ隊は乗用車と6輪トラックのそれぞれ1台を外務省の敷地に乗り入れた。デモ隊の指導者らは、外務省を占拠し、一晩とどまると宣言した。

これに先立ち、約1000人のデモ隊は財務省に突入し、占拠した。指導者は他の政府施設も占拠するよう呼びかけている。


タイが治安維持法の適用拡大、首相「デモ隊占拠は国家安定脅かす」 2013年 11月 26日 01:02 JST ロイター

[バンコク 25日 ロイター] -タイのインラック首相は25日、反政府デモ隊が政府機関の一部を占拠したことについて、国家安定を脅かすと訴えた。

首相はテレビ演説で「デモ隊による財務省、外務省占拠により、職員は職務を果たせず、国家の安定を脅かす」とした。

また国内治安維持法を首都バンコクのほか、主要国際空港があるサムットプラカーン県など一部の周辺地域にも適用する考えを示した。

同法適用により、当局は外出禁止令や検問所の設置が可能になるほか、事態が制御不可能な状況になった場合には、当局に迅速な対応を認めている。

ただ首相は、政府機関を占拠しているデモ隊に対して武力行使は行わない方針を示した。

ウクライナ、ロシア圏への帰還

2012年7月25日のエントリーでは、

ウクライナの公用語はウクライナ語、当然と云えば当然なのだが、実際はロシア語人口が約30%にも及んでいる。母語をウクライナ語とする人々もロシア語を話している訳だ。ロシア語の第2公用語化はウクライナにおける再ロシア化、オレンジ革命(2004年)をピークとして相対的に失われていたロシアの影響力が再び増してきたことの証明になる。

これをロシア化の歴史の繰り返しとすると、ロシア・ウクライナガス紛争(2005年~2009年)をホロドモール(1932年~1933年)と考えると、ロシア語の第2公用語化は大粛正(1936年~1938年)の始まりにあたるかもしれない。もちろん大虐殺になっていないだけ穏当ではある。

常に意識しておくべきことはウクライナに流れる歴史的通底として、ドニエプル川を挟んで東西ウクライナの政治的対立があり、西側は欧米寄りの姿勢、東側はロシア寄りの姿勢を取り、毎回の大統領選挙で真っ二つに票が割れる傾向があることだ。

と、書いたが、ウクライナはEUとの協定締結を停止して、ロシアとの協定締結を推進するようだ。“色の革命”は遠くなりけり。ウクライナは欧州圏からロシア圏へと帰還する道を選んだ。もちろん東西ウクライナの政治的闘争が激しくなれば、さらに二転三転するかもしれない。最悪の想定は、東西ウクライナの分裂抗争が内戦に至ることであろう。

ウクライナがEUとの協定締結準備を停止、ロシアは歓迎 2013年 11月 22日 13:21 JST ロイター

[キエフ 21日 ロイター] -ウクライナ政府は21日、欧州連合(EU)と経済や政治などで関係を強化する「連合協定」について、締結に向けた準備を停止するとし、ロシアとの協議を再開すると発表した。

連合協定への署名は今月29日に予定されていた。旧ソ連のウクライナがEUと連合協定を締結すれば、ロシアの影響を強く受けてきた同国にとって歴史的な転換点となるとされていた。

ウクライナの議会は、ヤヌコビッチ大統領が政敵とみなすティモシェンコ前首相(職権乱用罪で服役中)がドイツで治療を受けることを可能にする法案を否決。その後、アザロフ首相は、EUとの連合協定に向けた作業の停止と共に、ロシアとの「積極的な対話」の再開を命じた。

EUのアシュトン外交安全保障上級代表はウクライナの作業停止について、「EUだけでなくウクライナ国民にとっても失望となったはずだ」とコメント。ドイツのウェスターウェレ外相は、EUがウクライナとの関係強化に依然前向きだと述べた。

連合協定の締結をめぐっては、ティモシェンコ氏をめぐる問題が影を落としていた。西側諸国は同氏に対する有罪判決は政治的な動機に基づいていると非難し、同氏の釈放を要求していた。

EU当局者はこれより先、ロシアとの貿易関係に大きな損失が出ることをヤヌコビッチ大統領が懸念していると明らかにしていた。

プーチン・ロシア大統領の報道官は、同国との貿易・経済協定を改善し発展させたいとするウクライナの表明を歓迎するとした。

一方、ウクライナの野党指導者でティモシェンコ氏を支持するヤツェニューク氏は、ヤヌコビッチ大統領が協定に署名しなければ、自国への「反逆」となると批判した。


EU・ウクライナ連合協定、ティモシェンコ氏めぐる問題が影落とす 2013年 11月 19日 05:15 JST ロイター

[ブリュッセル 18日 ロイター] - 欧州連合(EU)とウクライナの間で経済や政治などで結びつきを強める「連合協定」の署名予定が約2週間後に迫るなか、職権乱用罪で服役中のティモシェンコ前ウクライナ首相をめぐる問題が協定の行方に影を落としている。

西側諸国はティモシェンコ前首相に対する有罪判決は政治的な動機に基づいていると非難。EU外相の間から、ヤヌコビッチ大統領に対し解決に向け個人的に介入するよう求める声が上がっている。


ドイツのウェスタ―ウェレ外相はこの日のEU外相理事会を前に記者団に対し、ウクライナがEUとの貿易関係を強めることで恩恵を受けることを望むとし、ティモシェンコ前首相がドイツ国内で治療を受ける案は今も交渉案件となっていると述べた。

ただ、「ウクライナが早急に行動を起こすことを望んでいる。残された時間は少ない」とクギを刺した。

現在EUの議長国を務めるリトアニアのグリバウスカイテ大統領は、協定に署名するにはウクライナが選挙と検察機構の改革を実施し、ティモシェンコ氏をめぐる問題を解決する必要があるとし、「これらが行われなければ、協定に署名することはできない」と言明した。


旧ソ連のウクライナがEUと連合協定を締結すれば、ロシアの影響を強く受けてきた同国にとり歴史的な転換点となる。

ヤヌコビッチ大統領が政敵と見なすティモシェンコ前首相は2011年に禁錮7年の実刑判決を受け服役中。同大統領はティモシェンコ氏がドイツで治療を受けることを容認する姿勢は見せているが、恩赦は認めないとし、EUとの立場の違いが解消しきれていない。

北朝鮮の二の舞いでは、と誰かが囁く

イランと6カ国(米英仏独露中)の核協議で合意がなされた。

主な合意内容は、
・5%超の濃縮ウラン生成の凍結
・保有する20%の濃縮ウランの事実上の廃棄
・5%超の濃縮ウランを生成する遠心分離器の使用停止
・遠心分離器の新規導入及び新旧機器の交換停止
・濃縮ウラン生成施設新設の事実上禁止
・重水炉の建設の中断
・ふたつの施設の査察回数を毎週から毎日とする
・査察可能な施設を増やす

その引き換えにイランは、
・石油輸出に関する制裁の停止
・貴金属取引に関する制裁の停止
など経済制裁を緩和される。

これらの合意内容によって、イランと6カ国は信頼醸成期間に入った、という。しかし、北朝鮮の核開発をめぐる6カ国協議の二の舞いにならないか、という疑問は当然に湧く。米国内でもリベラル系と(リバタリアンを除く)保守系の間で、この合意に対する評価はこの疑問点を基点として大きく分かれるだろう。

イラン核協議で歴史的合意、包括的解決に向けた「第一歩」 2013年 11月 24日 14:59 JST ロイター

[ジュネーブ 24日 ロイター] -イランと欧米など6カ国は24日未明、ジュネーブでのイラン核問題をめぐる協議で歴史的な合意に達した。イランがウラン濃縮活動を制限する見返りに、経済制裁が一部緩和され、イランと西側の対立解消に向けた第一歩となる可能性がある。

4日以上に及ぶ今回の協議は、イラン核問題をめぐる過去数十年にわたる緊張と対立を和らげることを目的に、イランと米英独仏中ロの6カ国の間で行われていた。

6カ国の窓口役を務めた欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表は、今回の合意により、包括的解決への協議に向けた時間的余裕ができたと総括。イランのザリフ外相は、記者会見で「これは第一歩に過ぎない。信頼回復の方向、過去とは逆の方向に動き始める必要がある」と述べた。

オバマ米大統領もホワイトハウスで、イラン核問題の包括的解決に向けた重要な一歩だと評価した。

イラン核開発をめぐっては、欧米側が核兵器への転用を警戒する一方、イラン側は平和的なエネルギー開発だと主張して協議は平行線をたどってきた。

米高官によると、今回の合意には、プルトニウム製造につながるとして西側が特に懸念を強めていた西部アラクの実験用重水炉の建設中断などが盛り込まれている。また、イランは濃縮度5%超のウラン濃縮活動を凍結することも約束したという。

見返りとして6カ国側は、貴金属や石油化学製品などの対イラン禁輸措置を解除する。

6カ国側はケリー米国務長官ら各国外相が23日に相次いでジュネーブ入りし、詰めの協議を行っていた。英国のへーグ外相はツイッターで、イランとの「重要かつ勇気づけられる」第1階の合意だとし、イラン核開発は「向こう6カ月間は前進しないだろう」と述べた。

*内容を追加して再送します。

エンヴェル・パシャの夢再び、となるか

ロシアのプーチン首相とトルコのエルドアン首相の間で会談が持たれた。その席上、ロシアはトルコに上海協力機構に加盟しないか(まずはオブザーバーとしてと思われるが)、と誘いを掛けてきた。

今回、トルコに対するロシア外交のアプローチが、我が国に対するそれと同一のコンセプトを有していることに気付かされた。

覇権国である米国の外縁部に位置し、NATOに加盟するトルコと日米安保に加盟する日本のいずれにも「同盟外」の安全保障の構築を訴え、相手国の国益になりそうな利害関係へのアクセスの可能性を見せ、自国の安全保障の最大の障害となっているMD(ミサイル防衛)配備を阻害し、支那の人口圧力を逃がす安全弁を設け、勢力均衡を図ろうとしている。

エルドアン土首相、シリア正常化で露土間に共同行動合意 22.11.2013, 16:36 ロシアの声

Turkish PM Erdoğan to Putin: Take us to Shanghai November/22/2013 Hurriyet Daily News

トルコは、多民族を擁する帝国・オスマン朝から国民国家・トルコ共和国に移行する際、テュルク系民族を統合させようとする大トルコ主義(汎テュルク主義)と、アナトリア半島に居住するムスリムのみで国民を形成させようとする小トルコ主義(ケマル主義)とが相克するなかで、第1次大戦の敗北からケマル・パシャ(のちのアタテュルク)の小トルコ主義を採った。

大トルコ主義の最大の欠点は、ムスリムのテュルク系民族の途上にキリスト教国のアルメニアが存在していること、加えてコーカサス山脈の南側にあるアゼルバイジャンを踏破しても、さらに世界最大の内海であるカスピ海が立ちはだかり、中央アジアの諸国・トルクメニスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギスとの交通を妨げられやすいことにある。

と、以前2012年10月12日のエントリーに書いた。

正教徒の守護者を自任して、数えきれないほどの露土戦争を闘った、あのロシアがアルメニアという最大の障害を除いて、テュルク系の諸国家への回廊を作ってくれる、と云う。エンヴェル・パシャが夢見た大トルコ主義の夢再び、となるか。もちろん往路はあっても復路はない、ということもあり得るだろう。そう、我が国が提示されたシベリアへの回廊と同じく。またここに我が国とトルコの協力関係、ウイグルの独立につながる材料も見いだせる訳だが。

フィリバスターをバスターする

統計上では、富裕層と貧困層が別々のコミュニティに住み分けている州がリベラル、富裕層と貧困層が住み分けていない州が保守で線引きされている。それらの州内でもリベラル的な都市部と保守的な田園部や山岳部が対立し、それぞれ線引きされた下院の選挙区からリベラルと保守が輩出されることになる。

リベラル州は増え続け、共和党ですら穏健保守の大統領候補(ジョン・マケインとミット・ロムニー)しか立てられなくなっている。副大統領候補(サラ・ペイリンとポール・ライアン)に茶会党や宗教右派に受けの良い保守を引っ張り出すのがやっとだった。加えて人口比で選挙区を再編すると下院共和党、とりわけ茶会党などの保守は二度と浮上できなくなる。遠からず下院の選挙区再編は起きるだろう。保守にとって、上院の議席配分を考えるとき、州分離運動は当然の選択肢となる。

と、2013年10月28日のエントリーで、現在の合衆国の分断は南北戦争時のような明快な境界線によって分断されていないことを述べた。

オバマケアの敵失を待っている共和党に対して、オバマ大統領と民主党は上院のフィリバスター(議事妨害)の規則を変更することで抗してきた。終身の最高裁人事と通常法案の審議には適用されないが、大統領人事のほとんどはこれで通過することになる。

ロイター電は、上院と大統領を民主党が失った場合にこれが自らに跳ね返る危険性を指摘しているが、白人中産階級の没落、ヒスパニック系移民の流入、保守人口の相対的減少による共和党の長期低迷を考えると、おそらくその危険性は低いだろう。ともあれ、多数決原理のなかで如何にして少数派の意見を尊重すべきか、と苦心した合衆国の建国の父たちの理想の灯火がひとつ失われることだけは確かだ。

米上院が議事妨害規則の変更可決、共和党から大統領指名人事の阻止権奪う 2013年 11月 22日 10:48 JST ロイター

[ワシントン 21日 ロイター] -民主党が過半数を占める米議会上院は21日、大統領が指名した人事について野党がフィリバスター(議事妨害)を行使する際の規則変更を可決し、オバマ大統領の指名人事を阻止する権利を野党共和党から取り上げた。

与野党の対立で人事が滞る事態の打開が狙い。19世紀半ばから続く歴史ある規則の変更により、上院の仕組みは根本から変化する。

規則変更は、フィリバスターを打ち切る決議に必要な賛成票数を現在の60票から51票に減らすもので、賛成52、反対48で可決された。規則変更は最高裁人事と通常法案審議には適用されない。

フィリバスターの変更計画は過去に何十回も持ち上がったが、両党ともに利用を望んだため、その都度存続を繰り返してきた。単純過半数の賛成票でフィリバスターを打ち切れるようにすることは「核オプション」と呼ばれる重大な変更で、将来、民主党が上院の過半数と大統領ポストを失えば、同党に跳ね返ってくることになる。

オバマ大統領はフィリバスターを「あらゆる活動を打ち砕いてしまう、向こう見ずで情け容赦ない道具だ」と批判し、規則変更を讃えた。

規則変更により、大統領が指名した裁判所や閣僚、規制当局の人事承認が迅速化しそうだ。

民主党がフィリバスターの規則変更に動いたのは、連邦高裁判事の大統領指名人事を共和党が阻止したのが最終的な引き金となった。大統領はまた、メル・ワット下院議員(民主党)を連邦住宅金融局(FHFA)の次期局長に指名しており、真っ先に動き出すのはこの人事となりそうだ。

海外蓄財を再分配する桃園の誓いは結ばれるか

周知の通り、アベノミクスは量的緩和と財政出動と成長戦略のポリシーミックスである。それらは与野党間や連立与党内、政権の出身派閥や族議員の出身派閥、諮問会議や官房参与などの有識者や支援献金する企業団体などの利害関係者、財務省及び各省庁などが入り乱れた抗争(つまりは、利権をめぐる利害の調整)のなかで個々の政策と裏付けとなる予算(つまりは、税による富の再分配)が決定されていく。

そして常識的なことではあるが、それはいかなる政体の国家においても当てはまる。

第2次安倍政権において、ケインジアンと新古典派が互いに対立して矛盾した経済政策を打ち出すように、中共の習政権においても同様に矛盾した経済政策が打ち出されている。

些細な事かもしれないが公費を酒宴に使うな、と通達が出た。税による富の再分配が弱く、社会保障の安定による個人消費の充実が達成されていない国家における経済政策としては先走りであろう。

我が国でも官僚が深夜にタクシーを使うな、と云われただけでタクシー運転手が買うコンビニ弁当の単価が500円前後から390円に変わったり、仕舞には100円のおにぎりになったりした。それもまた些細な事かもしれないが、1円単位で粗利を追うコンビニ経営者にとっては意外と死活問題だったりする。

中共における旧正月の公費使用禁止の経済的な影響は、最終消費支出の減少となって跳ね返る。耐久消費財はデフレ傾向、一般消費財はインフレ傾向にある中共とその人民にとって大した影響はないかもしれない。が、公費が海外蓄財され続ける不平不満に対しては財産没収で人民に応えるのだろうか。

中国が浪費取り締まり強化、新年祝う酒類・花火で公費使用禁止 2013年 11月 21日 23:45 JST ロイター

[北京 21日 ロイター] -中国共産党は、政府当局者や党員などに対し、公費で新年を祝うための酒類や花火を含む物品を購入することを禁じた。政府が進める浪費と汚職の取り締まり強化の一環。

新華社によると、同措置は旧正月(春節)も対象とする。国有企業や国有銀行の職員にも適用される。

公費での購入が禁じられた物品には、花や食べ物、たばこも含まれる。

3月に就任した習近平国家主席は、汚職は党の存亡にとっての脅威だと指摘。「ハエ(小物)もトラ(大物)も一緒にたたく」と述べ、地位の高低に関わらず腐敗を取り締まる方針を示している。


例えば野田政権が国家公務員の給与削減を、また第2次安倍政権が地方公務員の給与削減を打ち出した背景に、各政権ごとの支持勢力への利益誘導や対立勢力への攻撃があったり、社会の綱紀粛正を名目にしたポピュリズム的な思惑があったりした。

ひとりのポピュリストが立ち上がり、海外蓄財を没収して人民に再分配する、と唱えたら、なかなか興味深い展開がおきるかもしれない(桃園の誓いよろしく3人でも良いですね)。『民信なくば立たず』の伝統を持つ支那は、案外に民衆の直接行動に弱いからだ。

その点に関して、2012年8月7日のエントリーを再掲する。

民意を取り入れる間接的な仕組みが弱いため、特に直轄の軍事力が弱いため、支那の統治者は『民信なくば立たず』として要求を受け入れざるを得なくなる。時には理不尽な要求を民衆がしても、それに乗じることが支那の政府にはあり得るのだ。

例えば1900年の義和団の乱(北清事変)である。テロリストでもある新興宗教団体が外国人とキリスト教徒を襲い、その彼らに煽られて列強8カ国(日英米露独仏墺伊)に対して清朝が戦いを挑む、などと狂気の沙汰も起こりうるのは『民信なくば立たず』の考えからであり、民衆に考えるだけの認識力とそれを培うだけの財力があり、また私有財産を守り、それを稼ぎ出すための生命の保証があれば、狂気の沙汰など元より起きないだろう。

王子製紙の一件も、議会と法治に基づかず決定が覆された。支那は支配者も被支配者も『民信無くば立たず』の伝統からは脱却できていない。

“法治”については、文明の根幹である宗教から考えると易しい。支那人の宗教的感覚は、欧米、ムスリムなどの一神教や日本、ヒンズーなどの多神教の何れからも明らかな相違がある。それは“畏れ”に対する感覚である。

一神教に見られる絶対的な神に対する畏れもないし、多神教に見られる自然に対する畏れもない。畏れをなすものが同時に恩恵を施すという感覚が、支那人には欠けている(ただし厳密には日本人は自然的なものと人工的なものを二項対立でとらえてはいない。故に最も早くポストモダンに移行している。元々そうとも云える)。

また畏れをなすものが絶対的な強制力を持つ故に、法的な拘束力が発生し、ムスリムのように己の内面と外面を縛るか、もしくはキリスト者のように内面と外面の峻別を促すこともない(ただし、キリスト教でも正教は内面と外面の峻別がない、これが近代民主主義と資本主義の西欧と東欧の違いにつながった)。つまり彼らの宗教的概念からは一切“法治”が生まれなかったのだ。彼らは“没法子(メーファーズ)”と云う。すでに法は没しているわけだ。

では何が“畏れ”をつくり、社会を秩序たらしめているのか?

それは神でも自然でもなく“人”なのだ。

彼らの歴史にとって常に最も災厄を生み出す存在は天変地異ではなく、北方からの遊牧民族の侵入だった。絶対的でいてかつ神秘的なものが、繰り返し恩恵と刑罰をもたらす規則性はなく、恣意的でかつ現実的なものがもたらす災厄からは“人治”は生まれても“法治”が生まれようはずがない。法が生まれる契機がなかったのだ。

彼らの“人治”とは『民信なくば立たず』、人民の民心のことでもある。支那以外の国民国家における『民信なくば立たず』、国民の民心では、立法者の役割を持つ代議士が送られた議会を通じて法律を成立させ、行政府が施行する、そして裁判所で判例を積み重ねていくことで“法治”が完遂する。その法律が時代や世情にそぐわないのであれば、立法者によって改正されるか、行政によって施行されず死に法になる。さらに疑義があれば、司法府が法体系全体から是非を検討して、憲法違反か否かを審議することでバランスを取っている。

そのすべてが伝統的な支那と現在の中共には根本的に欠けている。全体的な印象からは支那は近代化もポストモダンにも突入せず、ただ前近代に回帰しているように思える。

シベリア~樺太~北海道回廊構想

シベリア鉄道を延伸して、サハリン州(樺太)を通過して、北海道まで連結したいのがロシア側の回廊構想であるそうだ。ここにLNGパイプラインを並行敷設すれば、彼らの思惑としてはこの上ないものとなる。もちろん彼らの思惑の全てに乗ってやる必要性はない。

我が国は、シベリア鉄道の再活性化を通じて、ウラル山脈の向こう側に、始めはノックダウン生産の部品を輸送し、最終的に資本財と基幹部品を輸送することが目的だ。

彼らにエネルギーを全面依存するつもりが、もちろん無いことは以前のエントリーでも取り上げた。

以下、2012年12月6日のエントリーから抜粋する。

ロシアのボトルネックとは、その広大な国土ゆえのインフラの弱さである。特にウラル山脈の西側と東側の人口比重の違い、シベリアに偏ったエネルギー資源の分布比重の違いがそこに拍車を掛ける。これが過度のエネルギー資源に依存した経済構造と効率性の悪さ、所得格差と男性の平均寿命低下・人口減少を生じさせている。

このことは再三再四、筆者も触れてきたが、プーチン大統領もこのボトルネックの解消に必要な戦略的なパートナーとして我が国に再三再四アプローチをしてきている。彼らの一番の望みは天然ガスパイプラインを北海道に直接敷設することにあるだろう。新党大地の鈴木代表がこのパイプラインの必要性を訴えているのも意味深だ。日本パイプライン株式会社(JPDO)という事実上登記されているだけの会社が札幌に事務所を構えている。

我が国はエネルギー安全保障の観点から、ロシアに対する警戒を解いていない。ロシアからの輸入はあくまでもLNGタンカーで輸入して、ロシア向け専用船も使っていない。ロシアが我が国の迂回貿易構造に組み込まれ、かつ彼らの柔らかい脇腹である中央アジアに外交的な楔を打ち込み、コーカサス近辺でロシア軍が紛争の危険にさらされ続ける条件にまで持っていかないと、パイプライン敷設の政治的要件は満たされないだろう。

大陸―サハリン―北海道を鉄路で ロシアで構想 日本は静観 11/19 07:15 北海道新聞

日本から鉄道でヨーロッパへ 2013年11月13日 ロシアNOW

■100年以上遡る大構想

 この大規模な構想は、かれこれ100年以上も、進取の気性に富んだ人々を刺激してきた。ユーラシア大陸と日本列島を行き来するには、本土とサハリンの間の7.5キロメートルの間宮海峡をつなげ、クリリオン岬(西能登呂岬)と北海道の間の42キロメートルの宗谷海峡をつなげるだけで十分だ。

サハリン州とロシア本土をつなげる構想は、19世紀の時点でも夢物語ではなかった。ロシア帝国では、これを極東の有名な研究者である、ゲンナジー・ネヴェリスコイ提督が推進していた。20世紀初めには、間宮海峡でダム、閘門(こうもん)、海港の建設に関する具体的な提案がなされていたが、1917年のロシア革命とその後の内戦で、このプロジェクトは検討されなかった。

 サハリン州との運搬は長い期間、シベリア鉄道の終点である沿海地方の港を通して行われていた。独ソ戦争中に、間宮海峡の沿岸(ワニノ商業港が建設および拡張され始めていた)まで、鉄道が敷設された。

■スターリン・プロジェクト

 より現実的な試みがなされたのは1950年代初め。コムソモリスク・ナ・アムーレとサハリン州のポベジノ駅の間の鉄道建設が始まり、本土のラザレフ岬とサハリン州のポギビ岬の間、すなわち間宮海峡に海底トンネルができるはずだった。

 本土ではアムール川右岸に沿ったセリヒノ駅からチョルヌイ・ムィス駅までの120キロメートルに鉄道の路盤が敷設され、ラザレフ岬ではシャフトの掘削が行われ、海峡では人工島の埋め立てが行われた。だがスターリンの死後、 建設は中止された。

 1970年代初めにワニノとホルムスクの間でフェリーが運航されたが、現在は安定的な連絡を確保することができないでいる。

■なぜ鉄道なのか

 サハリン州と本土に年中運行可能な鉄道を設置することは、ロシア極東地域だけでなく、国全体の戦略的利益にかなう。太平洋岸は現在、シベリア鉄道およびバイカル・アムール鉄道と直結している、極東の主要な3港すなわちウラジオストク港、ナホトカ港、ワニノ港の可能性に限定されている。アジア太平洋諸国の貨物をヨーロッパに輸送することはできるが、これらの大きな港を刷新しても、輸送能力の不足が根本的に解決できるわけではない。

 輸送の問題を一挙に解決するには、サハリン州でロシアの新たな海門をつくるしかないのだ。サハリン州南部にはホルムスクとコルサコフという不凍港が2港 あり、ここまでは鉄道が敷かれている。しかしながら、本土の重要な輸送鉄道と断絶されていることから、活かしきれていない。

 この問題の解決策となるのが、間宮海峡のトンネルあるいは橋を経由した、セリヒノ駅からサハリンのヌイシュ駅までの、長さ582キロメートルの鉄道の建設である。

■プーチン大統領の鶴の一声

 このプロジェクトの実現は、複数の重要な書類で定められている。その中には「2030年までの鉄道輸送発展戦略」、国家プログラム「極東及びバイカル地 域の社会・経済発展」、「ロシア運輸システム発展(2010~2015年)」がある。ロシア連邦運輸省の指示で、科学研究作業「ヨーロッパ-ロシア-日本間シベリア鉄道国際輸送回廊の競争力向上における科学的根拠のある提案の作成」が実施された。

 サハリン州は世界的に重要な石油とガスの備蓄により、ロシアでもっとも投資に魅力的な地域の一つとなっている。そしてプロジェクトは、サハリンの港とヨーロッパの間の貨物輸送に、大きな可能性をもたらす。

「プロジェクトが実現した場合、鉄道はサハリンと本土をつなげる単なる”線”ではなく、真の”綱”になる。両方向への貨物輸送量が大きく増え、価格を著しく下げる」とサハリン州のアレクサンドル・ホロシャビン知事は考える。

 ウラジーミル・プーチン大統領も同じ考えだ。サハリン州の社会・経済発展に関する会議が、7月16日にユジノサハリンスク市で行われた際、プーチン大統領は連邦政府に対し、本土とサハリンの橋を建設する際の技術条件を今年末までにまとめるよう指示した。

■日本は成り行きを注視

 この成り行きを注意深く見守っているのが日本だ。建設が始まれば、宗谷海峡を経由した日本の鉄道との直結プロジェクトは急務となる。実現すれば貨物の輸送量が数倍の年間3320万トンにはねあがると、ロシア運輸省の指示で試算した専門家は話す。

 このシベリア鉄道の延長部分で、日本とヨーロッパの間の年間400~600万個のコンテナ(日本とヨーロッパの間の総コンテナ個数の15~20%)と、日本とロシアの輸出入貨物の大部分が輸送される可能性がある。

信義則と法治なき社会の改革

中国共産党は、2013年10月29日のエントリーなどで触れた広範な社会改革を行なうことになった。もっともその改革の多くは達成年限もはっきりしない。さりとて期待はしたいではないか。それが共産党の支配の続くものかは、また別のものとしてもだ。

たしかに揺るぎない、と思われていた伝統的な支那の社会も変動している。秦の統一から初めて農村人口と都市人口が逆転するなど歴史的な契機が今まさに起きている。その意味で構造改革を唱えなくても変革は起きる。その支那において、今後変わるものと変わらないものは何かを見極めたい。

そのため、とりあえず『官に封建なく、吏に封建あり』と言われた、かつての支那社会の実情はいかなるものだったのか。支那の未来を予測するために、それをまず振り返っておこう。

そこで2011年11月2日のエントリーを再掲する。

支那では一般的に“福禄寿”を求める。あくまでも血の繋がった“子沢山”・使い切れないが同時にすぐ換金できる“カネ”・仙人になれる位の“長命”の三つになる。それを富貴と呼ぶかは措くとしても、我が国でそれを最大限達成するには企業家として、新しい技術やサービスを作り出し、それを提供するのが早道だ。

ところが伝統的に支那社会ではそうではない。官吏になることが早道なのだ。そして、それは現在の中国共産党の支配下でも変わることがない。共産党幹部となって利権を貪ることが富貴への最適な道なのだ。

皇帝独裁が完成した宋から明・清の時代を例に挙げよう。

官僚は、科挙に及第した者のうち天子が直接任命する者を指す。彼らが地方に赴任する際には、必要経費は支給されず、書記・法律・会計の私設秘書、召使い、家族を自費で賄う。これには赴任費用の立て替え商人がいる。任地の租税収入を独自に調査して等級ごとに分けて利率や限度額を決めているのだ。

吏は胥吏(しょり)といい、下級役人で代々世襲であり地元の有力者の縁者で占められる。権利金を出して株を購入して任命されるのだが、なんと無給である。実は役所にある正確な帳簿は胥吏が把握している。租税は国税のみとされ地方税はないが、維持費をいくらか付加税として徴収してよいことになっている。これがからくりで国税の10倍近くが徴収されていた。

派遣される官僚は絶対的な皇帝の代理人と云えども、言葉も通じず、数字も把握していない赴任先においては、余程怜悧でなければお飾り同然になる。任期が終われば異動する官僚にその地域の租税能力を引き上げるモチベーションがあるか。もしもあったとしても、その威令をとどろかすための中央直轄の軍も警察も満足にない。ゆえに地方に中央権力由来の法治は届かない。皇帝独裁の法治の実体は朝廷の儀式を司る礼法に偏るのである。

即ち法治とは朝廷の式次第や朝貢の序列のことであって、我が国が考えるような法治が存在しない社会なのだ。さらに欧米的な契約社会でもない。どちらにしても契約と法の根本にある信義則がない。

過酷な税から逃れたければ庶民は胥吏に賄賂を渡して、自らにかかる税のみ減免されればよい。他からより多く取れば勘定の辻褄は合う。もともとその税収額に法的根拠はないのだから。官僚も共犯者として上前を撥ねる方が効率的ではある。

それに同じ中緯度地域にある列強(現在のG8)に比べて、支那は穀物生産地がやや南の長江流域にあったために生産性が劣り、租税能力は乏しかった。税収が少なければ冨の再分配もうまく機能しない。つまり、支那は伝統的に贈賄が富の再分配機能を一部担っていたのだ。

いかに綱紀粛正を唱え、罰則強化をして“三族誅滅”まで到っても賄賂や情実人事がなくならないのは、地下経済の大きい南欧諸国と同様にそれなりの理由があるのだ。

また、生産性の低さは技術開発とその擁護が生産性向上に資するのだ、と云う発想に結びつかない。となれば企業からの新規税収も生まれない。辛うじて生まれた企業家は、社会的に敬意も払われず財産没収か命すら奪われる可能性がある。常に法治が行われている諸外国に逃げる事を念頭に置いているのはそうした社会的背景による。

富貴を求めるのに官吏になること、言語の違いにより意志の疎通に齟齬が起きること、中央政府は正確な数字の把握ができないこと、地方の封建的体質が残り法治が行われないこと、中央の威令を及ぼすための軍・警察の強制力が弱いこと、法によらず便宜を受けるために賄賂を送ること、生産性が低く租税能力もまた低いこと、賄賂が冨の再分配を一部担っていること、新しい技術を生み出す企業家は尊敬も保護もされず財産を持って移住・亡命すること、これらは皇帝独裁の時代から共産党独裁の時代に移っても不変である。

この度し難い不変性こそ支那の支那たるゆえんである。

改革が成功することは望ましいが、前提となる信義則と法治がないのは如何ともし難い。つまり改革の難関はそこに存する訳だ。

中国が抜本的な経済・社会改革、市場自由化進め一人っ子政策緩和 2013年 11月 16日 03:08 JST ロイター

情報BOX:中国経済・社会改革案の骨子 2013年 11月 16日 08:27 JST ロイター

[北京 15日 ロイター] -中国は15日、一連の改革案の詳細を公表し、大規模な経済・社会構造改革を実施する方針を明らかにした。

新華社が公表した改革文書の骨子は以下の通り。

<戸籍制度>

「戸籍(戸口)制度の改革を加速し、町村や小都市での登録制限を完全に撤廃、中規模都市の制限を徐々に緩め、合理的な方法で大都市居住の判断基準を定める。大都市の人口を厳しく管理していく」

「基礎的な都市社会サービスの対象を長期在住者すべてに確実に広げ、都市登録へ切り替える地方出身者が、住宅・社会保障制度の中で完全に統合されることを認めていく」

「都市の土地利用効率化をさらに進めるために、建設用地の供給や利用を厳しく合理化していく」

<資源の価格決定メカニズム>

「市場が主に決定する価格決定メカニズムを促進する。市場原理に基づく決定が可能な価格については市場に任せる必要がある。政府は不適切な介入をするべきではない」

「水や石油、天然ガス、電気、輸送、通信を含む分野で価格改革を推進する」

「政府が決定する価格は主に、主要公益事業や公共サービスに適用される。そういった価格決定は透明性と市民の監視を必要とする」

「農産品についての価格決定メカニズムを改善し、市場の果たす役割を強調する」

<金融改革>

「市場原理に基づく人民元の相場形成メカニズムを改善させ、金利の市場化を加速する。国境を越えた資本・銀行取引の交換性を高める」

「対外債務および資本の流れに関する強固で穏健な包括的管理の枠組みを確立し、人民元資本勘定の交換性の実現を加速する」

「基準を満たした民間投資家が中小規模の銀行を含め、金融機関を設立することを認める」

「金融機関の改革を推進するとともに、株式発行や登録制度の改革を進め、多様な経路で新株引き受け権による資金調達を促進し、多層な資本市場に改善する」

<国有企業>

「(われわれは)国有企業(SOE)改革への非公有企業の参加を促す」

「株式の持ち合いや、公有、共同所有および民間資本を含むさまざまな種類の資本の融合が基本的経済システムの重要な要素だ」

「公有資本が投資するプロジェクトの権益を非公有資本が取得することを認める」

「国有資産の管理体制を改善し、主に資本管理を通じて国有資産の監督を改善する」

「公有資本は国家の戦略的目標のため、公共サービス、重要かつ先を見据えた戦略的産業の開発、環境保護、科学技術の発展の後押し、国家安全保障の確立といった主要分野でその役割を果たすべきだ」

「国家資産の一部を社会保障ファンドに移管し、国家資産が国民に支払う配当の比率を2020年までに30%まで引き上げ、社会保障や人々の生活向上に使うことを目的とする」

「国有資産が権益を掌握し事業展開する独占産業については、(われわれは)政府機能を事業・資本管理から切り離し、事業権利を付与するといった改革を実施し、政府による監督を実施する」

「市場原理に基づく公有資源の配分を推進し、行政上の独占状態を一段と取り除く。SOEによる重要情報の公表を促す」

<税制・財政改革>

「透明かつ標準化された予算制度の導入を通じて、予算管理を改善するとともに、長期的な収支均衡を確実にするための予算メカニズムを構築する」

「都市建設に向け、透明かつ標準化された資金調達制度を創設する」

「都市建設資金を調達するため、地方政府に対し、債券発行を含む資金調達経路の拡大を認める」

「事業認可などの形式を通じて、民間資本が都市インフラ投資や事業運営に参加することを認める」

「発生主義会計に基づく包括的な政府の財政報告制度を導入する」

「中央・地方政府の債務を管理する標準化された制度を創設するとともに、リスク警告システムを構築する」

「とりわけ貧困地域への移転支出増加を通じて、全般的な財政移転支出制度を改善する」

「地方の税制を改善し、直接税の割合を拡大する」

「増値税(VAT)改革を推進し、VATを適切に簡素化する」

「エネルギーを大量消費し環境負荷の高い製品や一部高級品にも消費税の対象を拡大する」

「不動産税の法制化を加速し、試験的な改革を一段と推進する」

「資源税改革を加速し、環境保護料を税金に格上げする」

「中央、地方政府間の歳出責任を是正する」

「社会保障網の整備や地域間の主要プロジェクトの一部に関して、中央政府と地方政府は歳出責任を共有する」

「中央政府は財政移転支出を通じて、歳出責任の一部を地方政府に委譲できる」

<土地改革>

「調和のとれた計画と過少利用の監視を前提に、農村部の集団所有地の譲渡や貸し出し、共同拠出を認める」

「これらの土地は土地市場で国有地と同様の権利と価格を付与される」

「国家、集団、および個人の利益を考慮した土地売却収入の分配制度を確立する」

<汚職>

「中央、省、地区、都市レベルの検査制度を改善し、地方や省庁各部門に加え、事業体や諸機関を全て対象とする」

<インターネット>

「社会的安全の包括的管理を強化する。インターネットの法的管理を強め、インターネットを統制する指導制度の改善を加速するとともに、国家のネットワークと情報の安全性を確保する」

*内容を追加して再送します。


中国の改革計画、IPOに対する国家の関与縮小を示唆 2013年 11月 18日 09:28 JST ロイター

アングル:中国の改革計画は消費関連株などに恩恵、銀行に逆風 2013年 11月 18日 16:23 JST ロイター

焦点:中国、環境犠牲の成長モデルを転換へ 2013年 11月 19日 16:17 JST ロイター

中国の「一人っ子政策」、関連法規制をさらに緩和へ 2013年 11月 19日 19:09 JST ロイター

中国の経済成長率、来年は8.2%に加速へ=OECD 2013年 11月 19日 20:02 JST ロイター

かくてメコンに楔は打ち込まれた

安倍首相はカンボジア~ラオス歴訪を終え、目標とされたASEAN10カ国歴訪は達成された。かくてメコン川流域で外交上残されていたカンボジアとラオスに、我が国の楔は打ち込まれた。この2カ国に対する外交成果はほぼ同じ。

外務及び防衛当局の対話(2プラス2)の発足、医療インフラの整備、査証の緩和などが共通している。

再掲するが2013年8月5日のエントリーにあるように、

中国共産党は雲南省から内陸国ラオスを経て、カンボジアが接する南シナ海へと出るルートを想定している。雲南省からこの二ヶ国を結ぶ幹線道路と鉄道、ダム及び送電網、港湾を整備する計画を持っているだろう。

まずはこの主導権を奪い返し、縦軸の幹線道路と鉄道、送電網を横軸の計画に変更させること及び二ヶ国の伝統的な対立国ベトナムとの仲介役を務めることが我が国に求められるだろう。

つまり今後は、中共の目論む南北経済回廊と我が国の目論む東西経済回廊がぶつかり合うことになる。

日ラオス首脳、安保対話創設で合意 円借款90億円 2013/11/17 21:26 日経

 【ビエンチャン=山口啓一】安倍晋三首相は17日、ラオスの首都ビエンチャンでトンシン首相と会談した。両国の外務・防衛当局による安全保障対話の創設などを盛り込んだ共同声明を発表。安倍首相は同国内の交通インフラの整備に協力していく考えを伝えた。ラオスの国際空港ターミナルの拡張計画と貧困対策を支援するため、合わせて95億円の円借款を供与することも表明した。

 首脳会談では、民間企業のラオスへの投資を促進するため、日本貿易振興機構(ジェトロ)の事務所を現地に開設する方針を確認。18日から同国の訪日ビザ(査証)の発給要件緩和や、両国間の直行便開設に向けた航空協定締結を検討することでも一致した。首相は会談後の共同記者発表で「投資環境の整備に協力していきたい」と述べた。

 安全保障をめぐっては、安倍首相が自らが掲げる外交政策「積極的平和主義」について説明。ラオスと国交のある北朝鮮による日本人拉致問題の解決に協力を要請した。

 首脳会談にあわせ、厚生労働省とラオスの保健省は、医師や看護師らの人材育成などで日本が医療分野で支援を強化していく覚書も交わした。


参考URL:
安倍総理大臣のカンボジア及びラオス公式訪問(主な成果) 平成25年11月17日 外務省

湾岸産油国とイスラエルの利害は一致した

2013年7月13日のエントリーで說明したとおり、スンニ派の湾岸産油国とイスラエルの利害は一致している。イスラエルのネタニヤフ首相が述べる「悪い取引」は、サウジアラビア、アラブ首長国連邦やクウェートにとっても「悪い取引」に当たる。

イスラエルが、イランに空爆することの純軍事的困難よりも、湾岸産油国に対する領空侵犯などの政治的困難はすでに取り除かれている、と考えて良いだろう。

「悪い取引」は戦争に、イスラエル首相がイラン核協議をけん制 2013年 11月 14日 16:40 JST ロイター

[13日 ロイター] -核開発問題をめぐりイランと欧米など6カ国が合意を目指す中、イスラエルのネタニヤフ首相は13日、「悪い取引」が行われれば戦争につながると述べ、欧米の動きをけん制した。

核開発を制限する見返りにイランの原油と金の輸出を認めるとする欧米の提案が浮上したことを受けて、イスラエルの閣僚からはイランに対する制裁効果が最大で4割も失われると指摘する声が上がっている。

イスラエルの国会で演説したネタニヤフ首相は現在の経済制裁を継続することこそ問題解決に向けた最善の策だとした上で、「悪い取引が行われたら好ましくない選択肢(を取ること)につながる」と述べ、戦争の可能性を示唆した。

イランと欧米など6カ国との協議は今月20日に再開されることとなっており、前回行われた協議の後、双方とも先行きに対して楽観的な見方を示していた。


米英首脳、イラン核問題の次回交渉に向け電話協議=ホワイトハウス 2013年 11月 13日 11:16 JST ロイター

IMFがイラン経済審査を来年実施へ、制裁影響など調査 2013年 11月 12日 13:36 JST ロイター

米上院銀行委、対イラン追加制裁の決定は国務長官の説明待ち=関係者 2013年 11月 12日 09:10 JST ロイター

ナイーブと呼ばれようが、捕まえ手は我々だ

中国共産党は雲南省から内陸国ラオスを経て、カンボジアが接する南シナ海へと出るルートを想定している。雲南省からこの二ヶ国を結ぶ幹線道路と鉄道、ダム及び送電網、港湾を整備する計画を持っているだろう。

まずはこの主導権を奪い返し、縦軸の幹線道路と鉄道、送電網を横軸の計画に変更させること及び二ヶ国の伝統的な対立国ベトナムとの仲介役を務めることが我が国に求められるだろう。

ラオスとカンボジアには大幅な無償援助とODA増額を打ち出し、かつベトナム資本に対抗できる人材の育成を約束しつつ、現実的な支那人の流入を脅威として植え付けることが肝要になる。

可能ならば、対ミャンマー関係と同じく東南アジアの外交に大転回点が訪れる。第2次安倍政権の外交手腕に引き続き、期待する。もちろん旧宗主国のフランスを引き込むのに、セキュリティ・ダイヤモンド構想が効いてくるのは云うまでもない。

と、2013年8月5日のエントリーで書いた通りの展開を、今回の安倍首相のカンボジア~ラオス歴訪に期待している。まずは彼らに国益を提示することだ。

しかし、フィリピンの救い手が誰かを彼らは目の当たりにしているのだ。ナイーブなホールデン・コールフィールドと呼ばれようが、政治的打算を超えて、最後に手を差し伸べてくれるあの捕まえ手、『The catcher in the rye』がどこの国々なのかは自ずと分かるではないか。

安倍首相、カンボジアへ出発 2013年 11月 16日 10:03 JST ロイター

 安倍晋三首相は16日午前、カンボジア、ラオス歴訪のため政府専用機で羽田空港を出発した。午後にカンボジアのフン・セン首相と会談し、経済関係強化を確認するほか、医療支援を進める考えを伝える。日本の首相による同国訪問は、多国間の国際会議を除けば、2000年1月の故小渕恵三元首相以来13年ぶり。

 17日にラオスへ移動。両国訪問で首相就任から1年弱で東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟の全10カ国を訪れることになる。中国がこの地域への影響力を強める中、日本の存在感をアピールする狙いがある。

「爆音はショパンの調べ」

エントリーの表題は、イタロ・ディスコの名曲、ガゼボの「I Like Chopin」のカバー曲の邦題のもじりなので、本来フランスとは全く関係ない。まあ、それはご愛嬌として捉えてください。個人的にはセカンド・アルバムも好みだったけれども全くヒットしなかった。

さて、中共の都市部では5大シャトーの空き瓶すら高値で取引され、支那人はLVMHのブランド製品のお得意様なのに、高級ピアノとピアノの商標権は買ってくれず、下記のロイター電にあるようにショパンも愛した老舗のピアノメーカー、プレイエルは工場閉鎖する。

おそらく中共のバブル崩壊後では、フランスが売れる残余の製品は武器となるだろう。それを頭に入れて、フランスが軍事転用品を輸出する際には日本側へ事前通報する制度を日仏2プラス2で協議する、という記事を読むと、これはこれでなかなか趣深い。

英国はチャイナマネーで一稼ぎを企みつつ、21世紀の日英同盟を呼号する。ロシアは上海協力機構に加盟しながら、我が国と「同盟外」の安全保障システム構築を呼号する。そしてフランスもその列に加わらんとしている。

日米同盟が集団安全保障体制に移行しようとするのに呼応しての列強各国の動きは、まるで日英同盟と日露戦争後、我が国を触媒として慌ただしく英仏協商と英露協商、日露と日仏の協約、米国の門戸開放政策を睨みつつ日米間の妥協が結ばれるに至った、かのヴィルヘルム2世のドイツ帝国が孤立化した動きに似ている。

移り気なウィリー、と呼ばれた彼と宰相たちの軽率な外交政策は、黄禍論と日露戦争、2度のモロッコ事件などが禍となり、建艦競争を続けた英国との妥協をついに果たせなかった。同様に“対中封じ込め”は、共産党指導部の軽率さが、各国の国益を調整する導因となり、今まさに形成されている。

日仏1月に2プラス2 2013年 11月 14日 04:54 JST ロイター

 日本、フランス両政府は来年1月前半にも初の外務・防衛閣僚協議(2プラス2)をパリで開き、中国を念頭に、フランスが軍事転用品を輸出する際、日本側に事前通報する制度の新設をめぐって論議する方針を固めた。年内発足を目指す「国家安全保障会議(日本版NSC)」をにらみ、テロや治安情報の共有強化でも合意する。2プラス2は米国、オーストラリア、ロシアに続いて4カ国目。

 日本政府筋が13日、明らかにした。閣僚協議には岸田文雄外相、小野寺五典防衛相、フランスのファビウス外相、ルドリアン国防相が出席する。

【共同通信】


ショパン愛用の仏ピアノメーカー、プレイエルが生産撤退 2013年 11月 14日 13:52 JST ロイター

[パリ 13日 ロイター] -ショパンやラベルなどの作曲家が愛用したことで知られるフランスのピアノメーカー、プレイエルが、パリ郊外にある工場を閉鎖し、約300年続いたピアノ生産から撤退すると発表した。コスト高や中国メーカーとの競争激化が理由だという。

同社は声明で、今後も在庫を販売し続ける一方で、生産を続ける道も探っているとしたが、詳細は明らかにしていない。

ハイドンに師事したイグナツ・プレイエルが1807年に創業した同社のピアノは、著名な作曲家だけでなく、欧州各国の宮廷でも愛用された。

かつては年間3000台を生産していたが、近年は最高20万ユーロ(約2700万円)の高級ピアノに注力し、販売数も年20台ほどにとどまっていた。

早すぎたポピュリズムが倒されたフィリピン

21世紀に入ってからのフィリピンの大統領は、大衆的人気を背景に当選したエストラダ元大統領が弾劾により任期半ばで放逐されて、当時副大統領でエスタブリッシュメント出身だったアロヨ前大統領がその任を継いだ。しかし、アロヨ前大統領も任期満了後に逮捕され司直の手に委ねられている。

現在の大統領は、エスタブリッシュメント出身ながら、血縁カリスマによるポピュリスト的な人気も併せ持つベニグノ・アキノ3世が、その職に就いている。

フィリピンにおいてはポピュリズムは早すぎたのだ。直裁的に云えば、ポピュリストが再分配(バラマキ)するだけの利権がフィリピンには存在しなかったのだ。

少なくともタイの例に倣えば、旧来の支配階級と新興階層の支持を受けたポピュリストが相争う政治的ダイナミズムが生み出されるだけの経済力を付けるには、我が国の資本と技術を投下して、社会インフラを整備しつつ、我が国の迂回貿易構造に組み込まれて、新興の中産階層が勃興するまで最低10年の歳月を要するだろう。

今回の台風被害を鑑みるに、まずは失敗国家ハイチの二の舞に陥ることを避けるとともに、次に海洋国家同士の連帯を印象づけること。そして、フィリピンの国軍と内務に関わるテクノクラートが賄賂を一族郎党に再分配する必要がなくなるだけのカネの動きをマニラ周辺だけではなく、群島全体にもたらすことが必要になる。

具体的には、我が国の迂回貿易構造に組み込むためのインフラ整備から始まる。いやすでに始まっているが、今回の災いを転じて、治水を重視したインフラ整備とされるのも契機となろう。今やサプライチェーンの要となっているタイでの毎年恒例になりつつある洪水対策を考えれば、本格的な工場進出前に行うに如くはない。

経済成長によって、労働者が適正な賃金を得ることができれば、家族制度にゆらぎが生じ、社会は発展と困惑を同時に経験する。一人の稼ぎ頭に親族全員がぶら下がるフィリピンの家族と、そのカネが倫理観を伴うか否かを気にしない社会に変化の契機がもたらされるだろう。それをどう活かすかはフィリピン国民次第だが。

そのためにも、まずは我が国の資本と技術の投下が必要であり、その前提としてのフィリピンの安全保障を日米が補佐することが、今回の日米両軍の展開によって証明されることになる。

フィリピン直撃の台風、死者は1万人を超す恐れ 2013年 11月 11日 08:30 JST ロイター

フィリピン台風被災地に広がる絶望感、食料支援進まず略奪も 2013年 11月 12日 08:41 JST ロイター

米軍がフィリピンで救援活動支援へ、72時間以内に空母到着 2013年 11月 12日 09:57 JST ロイター

フィリピン、台風による経済成長見通しへの影響は限定的 2013年 11月 12日 19:39 JST ロイター

アングル:台風支援金が少額な中国、フィリピンとの関係修復逃す 2013年 11月 13日 12:04 JST ロイター

情報BOX:フィリピン台風被災者を支援する方法 2013年 11月 13日 12:11 JST ロイター

コラム:フィリピンがスマトラから学べる教訓 2013年 11月 13日 15:30 JST ロイター

フィリピン台風被災地で略奪が深刻化、コメ倉庫で8人死亡 2013年 11月 13日 17:29 JST ロイター

医薬品不足のフィリピン台風被災地、礼拝堂が新生児治療室に 2013年 11月 14日 10:52 JST ロイター

フィリピン被災地への物資輸送難航、自衛隊1000人規模派遣へ 2013年 11月 14日 15:10 JST ロイター

後背の安全を確保したベトナム、次の一手

ベトナムがロシアとの間に防衛協定を締結した、とNHKが伝えた。ここにいたる動きを振り返る。

ベトナムは軍港として歴史あるカムラン湾に、再びロシアを招聘し、ロシアの資金と技術で米軍、インド軍、ロシア軍の艦船施設を建設整備する。まさに呉越同舟の事態になってきた。また海軍力の乏しいベトナムは同じ立場のフィリピンと防衛力強化の作業部会を設置した。

と、2013年3月23日のエントリーでは触れている。さらに

ベトナムは、ロシアからゲパルト型フリゲートを2隻調達しているが、また2016年目途にキロ級潜水艦を6隻調達して同国の協力の下、潜水艦基地を整備、人員育成する予定だ。ローテーションから考えて2個潜水隊群を保有運営することになる。

と、2013年5月24日のエントリーでは書いた。

そして、2013年10月16日のエントリーでは、

中越両首脳は、海上共同開発・陸上交通網整備・通貨スワップ協定それぞれの作業グループ設置に合意した。

南沙諸島の紛争を抱えながら、同時に中共に対して有効な海軍力を持たないベトナムとフィリピン。そのうち、カンボジア侵攻の懲罰と称されて中越戦争を戦ったベトナムは地続きであるがゆえに、時間稼ぎとより慎重なアプローチを要する。

と、中越の妥協にも触れた。当面の後背の安全を確保したベトナムはすぐさま軍事力、特に海軍の強化に打って出た訳だ。

ロシアとベトナムが防衛協定 11月13日 0時5分 NHK NEWSWEB

ロシアのプーチン大統領とベトナムのサン国家主席は、両国の防衛協力を強化するための新たな協定を締結し、ベトナムとしては、南シナ海の島々の領有権を巡って対立する中国をけん制するねらいがあるとみられています。

ロシアのプーチン大統領とベトナムのサン国家主席は12日、ベトナムの首都ハノイで会談し、ロシア軍がベトナム軍の能力向上のために訓練を施すことや、ロシア製の軍事装備品のベトナムへの売却を進めることなどを盛り込んだ防衛協力に関する新たな協定を締結しました。

ベトナムは、南シナ海の島々の領有権を巡って対立する中国が、海洋進出を活発化させていることを念頭に、ロシアから最新の潜水艦を購入するなど軍の近代化を急いでいて、ロシアと新たな協定を結んだ背景には、中国をけん制するねらいがあるとみられています。

さらに両首脳は、ロシアが受注したベトナム初の原子力発電所の建設を急ぐことや、FTA=自由貿易協定の交渉を早期に進展させることなど、幅広い分野で協力を進めていくことを確認しました。

会談のあと行われた記者会見でサン国家主席は、「ロシアは最も大切なパートナーだ。あらゆる分野で関係を最大限発展させていきたい」と述べて、今後もロシアとの関係を深めていく姿勢を強調しました。

否応なく覇権国の肩代わりをする日本

岸田外相は、核開発をめぐる北朝鮮との6ヶ国協議ではなく、イランとの6ヶ国協議に関連して、我が国がイランと独自の高官協議を開始することを確認した。また、ヴィシェグラードグループ4ヶ国と外相会談を行い、海洋の法の支配、原発輸出に関連した安全強化について確認した。

覇権国としての米国の後退が我が国の外交を際立たせることになる。半ば米国の後退分を肩代わりしているように見えてくる。

覇権国はいざとなれば、自国の国益よりも国際社会全体の利益を選択しなければならない。そのことが、米国は自国の製造業を衰退させていく一因になり、ソ連は弱体な同盟国への経済援助で国力を弱める一因となった。

我が国も大国となり、さらに覇権国としての役割を果たす場合、自国の産業や国民を犠牲にしても、国際社会全体の安定を図らなければならなくなる。

日イラン外相が共同声明 2013年 11月 11日 01:00 JST ロイター

【テヘラン共同】イラン訪問中の岸田文雄外相は10日午後(日本時間同日夜)、テヘランで同国のザリフ外相と会談し、イラン核問題の最終的解決へ両国が努力を続けるとした共同声明を発表した。ジュネーブでのイランと欧米など6カ国の協議が結論を持ち越したことを受け、早期合意への日本側の強い期待を明記。日本とイランが軍縮・不拡散分野で高官協議を始めることも確認した。

【共同通信】


東欧4カ国と外相会談 2013年 11月 11日 14:26 JST ロイター

 【ニューデリー共同】インドを訪問している岸田文雄外相は11日、ハンガリーなど東欧4カ国の外相とニューデリー郊外のホテルで会談、安全保障分野で緊密に連携するとした共同プレス声明を発表した。北朝鮮核問題に「重大な懸念」を示すとともに、中国の海洋進出をにらみ国連海洋法条約を順守する必要性に言及した。

 岸田氏は「東アジアの安全保障環境は厳しさを増している。日本は積極的平和主義の立場から、平和と安定にこれまで以上に貢献する」と強調した。

 東欧4カ国はハンガリーのほかポーランド、チェコ、スロバキア。

【共同通信】


参考URL:
岸田外務大臣のイラン・イスラム共和国訪問(結果概要) 平成25年11月10日 外務省

第5回「V4+日本」外相会合(概要) 平成25年11月11日 外務省

革命の利権硬直化が進むイラン

イランが自国のイスラム共和政の維持のために核兵器を所有することが目的だったとすれば、そのほかのスンニ派主流のイスラム国家がイスラム教に基づく民主主義になろうとしている現在、もはやイスラム革命によって利権を獲得した法学者と革命防衛隊などの権益保持(体制維持)の道具にしかなりえなくなる。つまり北朝鮮と同じ程度の政治的目的しか有しない。

と、2012年1月16日のエントリーで書いたが、既得権益層としてのイスラム革命による法学者と革命防衛隊(準軍事組織)が富の再分配を円滑に出来ていないことを示唆しているのが、下記のロイター電である。

もはやアラブ・中東各国と同様の革命・内戦が起きるほど、イランの若年層は多くはない。イラン・イスラム革命の時点こそ、若年層の人口がピークだったのだ。またハタミ大統領の当選の時点が中間層の政治的高揚のピークだった。その意味でイランは利害関係の硬直化への袋小路に入っているのではないか。このまま推移すると、内政外交の両面で局面を打開できずに弱体化する可能性がある。

イラン国内の閉塞状況が社会的な自家中毒に陥ると、既得権益層内での権力抗争、つまり法学者と革命防衛隊の対立などから、それ以外の国民に対米戦争を歓迎する空気が醸成されるかもしれない。

と、2011年12月14日のエントリーのように国内社会の自家中毒と国外からの経済制裁が、イランのインフレを深刻なものにして、大統領がポピュリストといわれたアフマディネジャド大統領から穏健派といわれるロウハニ大統領に代わった。しかし、イランにおける大統領はあくまでも行政府の長であり、最高指導者ではないことには常に留意しておくべきだろう。

イラン最高指導者が築いたビジネス帝国、石油輸出上回る資産規模 2013年 11月 11日 21:43 JST ロイター

[11日 ロイター] -イランの最高指導者ハメネイ師が、同国の年間石油輸出額を上回る資産規模のビジネス帝国を築き上げていることがロイターの調査で明らかになった。

セタード(Setad)と呼ばれるこの組織は、金融、石油、通信、医薬品をはじめ農場に至るまで産業全般に影響を及ぼしており、ハメネイ師の権力を示すカギのひとつでもある。イラン国民や在外イラン人などの資産を体系的に接収することで成長してきた。また放棄されたとして法廷で土地の権利を主張して、多大な不動産も所有している。

組織の正式名称は「Setad EjraiyeFarmane HazrateEmam」。最高指導者だった故ホメイニ師が1989年に死亡する直前に発した布告では、1979年のイスラム革命の混乱により放棄された土地を管理する目的で機関を設立することになっていた。

設立者のひとりによると、貧困層や退役軍人を支援する目的で設立、2年間活動することになっていた。しかし四半世紀が過ぎ、不動産や企業などを保有する一大コングロマリットに成長した。

セタードは慈善団体も有しているが、どの程度寄付にまわっているかは不明。ハメネイ師のもとで組織は多くのイラン企業の権益を取得するに至り、イランの経済成長を支援するためのコングロマリットを標榜している。

ハメネイ師のほか、判事や議会などが長年にわたり発してきた布告、憲法解釈、判決などでこの組織は拡大してきたという。

米財務省は6月、この組織は「イラン指導部の代わりに資産を隠匿するフロント企業」と指摘し、制裁を科した。

イラン大統領府や外務省はコメントの求めに対して回答していない。アラブ首長国連邦のイラン大使館は、ロイターの指摘は「根拠がない」としている。セタードの広報担当者はメールで「事実とはかけ離れており、正しくない」と指摘した。

セタードの資産額はベールに包まれているため評価が難しいが、同社のコメントやテヘラン証券取引所や企業のデータ、米財務省の情報などに基づく試算では950億ドルで、不動産が520億ドル、企業資産が430億ドルとみられている。これは昨年のイランの石油輸出674億ドル(国際通貨基金による)を40%上回っている。


イラン核協議は合意できず、20日に再会合 2013年 11月 11日 08:20 JST ロイター

[ジュネーブ 10日 ロイター] - イランの核開発問題をめぐりジュネーブで開かれていた同国と6カ国の協議は合意に至らずに終了した。20日にジュネーブで協議を再開する。

協議では、イランに対する経済制裁の一部を緩和する代わりにイランがウラン濃縮活動を縮小するという方向で最終調整を進めていたが合意に至らず、20日の協議再開を決定した。

欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表とイランのザリフ外相は会見で、今月末には合意に達することを期待していると述べた。

アシュトン氏は「非常に内容の濃い交渉や協議を行った。最終的な結論を出すことが目的で、再協議でそれを目指す」と語った。

ザリフ外相は「非常に生産的で良い3日間だった。今後に向けた基盤となった」と評価した。


協議では、イランが核プログラムの一部を約6カ月停止し、その間に、イランが核プログラムを軍事転用するとの懸念を全て払しょくするための恒久的合意に向け交渉するという方向で調整していた。

ただ、フランスは9日、協議中の案ではイランの核兵器開発の脅威を完全に払しょくすることはできないと主張。フランスのファビウス外相はフランスのインターラジオで、妥協案を受け入れることはできない、と述べた。

出来もしないことを出来たことにする形式美

サウジは産油量を引き下げ、日量1000万バレルを下回る。米国は産油量を引き上げ、日量1000万バレルを突破する。サウジほか湾岸産油国は、スンニ派VSシーア派の流れの中、米国がイラクのシーア派政権やイランに対してどう対処するのか様子を窺う。

その米国、オバマ政権は、シリアのアサド政権とその化学兵器に対するレッドラインから引き下がり、米露合意に基づく化学兵器全廃の年限を1年としていたが、さらに半年引き延ばした。

その一方で、エジプトの暫定政権が予め決めているロードマップを確認するために、国務長官が来訪した。対してエジプト議会選挙は来年2月から3月、大統領選挙は夏に、とエジプト外相が述べた。

ムスリム同胞団とその政党は選挙で勝利するだろう。しかし、彼らに政権担当能力はない。次は軍部と内務省のテクノクラートとに協力を仰がなければならなくなる。我が国で喩えると、民主党の野田政権がキャリア官僚に丸投げせねばならなかったことと同じにしなければならない訳だ。

民主主義の手続きの形式さえ踏まえれば、オバマ政権が満足する。それで良いではないか、といった諦念をアラブ・中東諸国の指導者が抱いても別段、不思議には思わない。そう、長い時間を掛けて民主主義を学ぼうではないか、という機運をもたらすことに、オバマ政権が関心を払っているようには到底、思えない。

サウジアラビア産油量、10月に大幅減少=関係筋 2013年 11月 9日 02:25 JST ロイター

[コバール(サウジアラビア) 8日 ロイター] -サウジアラビアは10月に原油生産量を日量975万バレルと、前月の同1010万バレルから大幅に引き下げた。業界筋が明らかにした。

米エネルギー情報局(EIA)によると、同国は8月に産油量を同1005万バレルと、1980年の統計開始以来最高水準に引き上げている。

石油輸出国機構(OPEC)加盟国リビアが生産を減らしたことに対応し、サウジアラビアは生産を増やしていた。

このたびの減少について関係筋は理由を明らかにしていない。

OPECは12月4日に総会を開き、来年に向けた生産計画を決定する。


エジプトが2月から3月に議会選挙、大統領選挙は夏に=外相 2013年 11月 9日 08:41 JST ロイター

[マドリード 8日 ロイター] -エジプトは来年2月から3月の間に議会選挙を実施し、その後初夏に大統領選挙を行う見通し。ファハミ外相が8日、訪問先のスペインでロイターのインタビューに応じた。

ファハミ外相は「来春の終わりまで」に大統領選挙の実施を発表し、「発表後、最大2カ月以内」に選挙を行うと言明、「大統領選は夏に実施されることになる」と述べた。

外相のコメントは、軍による暫定統治の終結と選挙政治への回帰に向けた最も具体的な日程を示すものだ。

外相はまた、モルシ氏の出身母体であるムスリム同胞団の政治組織「自由公正党」は依然として合法で、議会選挙に自由に参加できると語った。


米露、シリア化学兵器全廃の目標期限を半年先延ばし=草案文書 2013年 11月 9日 08:37 JST ロイター

[ベイルート 8日 ロイター] -シリアの化学兵器廃棄に向けた枠組みで合意した米露は、化学兵器製造に利用される化学物質のほぼすべてを年内にシリアから搬出するものの、全廃期限の目標をこれまでの2014年半ばから同年末に先延ばしにする。

米露は今週、化学兵器禁止機関(OPCW)にシリアの化学兵器廃棄の行程を示した文書の草案を提出。ロイターが入手した同文書によると、化学兵器製造に使われるすべての化学物質のうち、サリン製造に使用されるイソプロパノール以外のすべての物質を12月31日までにシリアから搬出する。イソプロパノールは搬出せず3月1日までに保管場所で廃棄する。

計画では3月31日までにほとんどの物質を化学兵器製造に使用できない物質に分解。12月30日までに全廃するとしている。当初は2014年6月末までに全廃するとしていた。

ジャパナイゼーションと邦人保護

ASEANシフトと同時に成長戦略で触れられているハードとソフト両面のインフラ輸出がここでも見られる。

カンボジアには病院の輸出。タイにはインターアーバン(都市間鉄道)の輸出。

先般のアルジェリアでのガス施設占拠事件に巻き込まれた日揮に見られるように、邦人がこうしたインフラ輸出に関わる商談は増えてくる。

邦人保護及び救出の可能性を考慮して、ジブチの自衛隊駐屯基地の人員と規模を拡大する予定だ。

ジブチ以外にも今後、海外基地が新設されることもありうる。チャイナプラスワンからASEANシフト、成長戦略とジャパナイゼーション、ジャパナイゼーションを担う邦人保護、自衛隊の海外派遣と集団安全保障は相互に連関している。

カンボジアの救急救命センター事業に産業革新機構が出資 政府支援で「初の病院丸ごと輸出」 2013.11.4 11:46 MSN産経

 官民ファンドの産業革新機構が、医療法人社団KNI(北原茂実理事長、東京都八王子市)などがカンボジアの首都プノンペンに新設する計画の救急救命センター事業に出資する方針を固めたことが3日、分かった。政府が成長戦略の目玉の一つに位置付ける「病院丸ごと輸出」の初の事例として、円滑な事業の立ち上げを支援する狙い。政府は、11月中旬で調整している安倍晋三首相のカンボジア訪問の際に、計画を海外への医療協力のモデルケースとして紹介する方針だ。

 救急救命センターは病床数が40床。日本人医師や日本製の医療機器を集め、脳神経外科や内科、整形外科を設置する予定。来年3月までに着工し、平成27年4月以降の開業を目指す。

 事業規模は約49億円で、産業革新機構とKNI、医療関連事業も手掛けるプラント大手の日揮が、近く共同出資でセンターの建設・運営会社をカンボジアに設立する。出資比率は機構が46%、日揮が51%、KNIが3%。国際協力機構が事業費の一部を融資する方向のほか、経済産業省の主導で立ち上げた、医療の海外展開の窓口となる官民連携組織「メディカルエクセレンスジャパン」も人材や機器の提供で協力する。

 政府は、6月に打ち出した「日本再興戦略」で、2020年に医療技術・サービスの世界市場で、現状の3倍の1・5兆円を獲得する目標を掲げた。これに向けて日本の医療ノウハウを伝える研修機能を持つ拠点病院を新興国に10カ所開設する計画を進めており、カンボジアの案件はその第1弾になる。


東芝と丸紅がタイ鉄道事業受注、JR東が保守で企業連合に初参画 2013年 11月 6日 19:36 JST ロイター

[東京 6日 ロイター] - 丸紅(8002.T: 株価, ニュース, レポート)と東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)は6日、タイの都市鉄道で、車両や信号・運行監視、変電・通信設備などの鉄道システム一式と10年間のメンテナンス(保守)事業を受注したと発表した。車両は東日本旅客鉄道(JR東)(9020.T: 株価, ニュース, レポート)の子会社が製造。メンテナンス事業ではJR東も参画する。受注額は400億円程度のもよう。

受注したのは、タイの首都バンコクと郊外を結ぶ新しい都市鉄道として建設中の路線「パープルライン」で、全長約23キロメートル。2016年に開業する予定。丸紅と東芝は現地の大手建設会社、鉄道運営会社と契約した。JR東の100%出資子会社である総合車両製作所が車両63両を製造する。3社によると、日本製の車両がバンコクで採用されるのは初めて。

鉄道事業者も含まれた日本企業連合が海外で鉄道メンテナンス事業に参画するのも、初のケースという。メンテナンス事業では、丸紅と東芝、JR東による共同出資会社を12月に設立し、車両の整備やレール・駅の設備を含めた保守サービスを開業から10年間請け負う。

丸紅はこれまでフィリピンやドバイなどで、東芝は台湾で鉄道プロジェクトを手掛けている。今回の案件では両社の実績に加え、「鉄道事業者であるJR東が参加していることも評価された」(丸紅広報担当)という。各社は市場拡大が見込まれる東南アジア諸国を中心に受注活動を強化し、鉄道システム事業でパッケージ型の技術輸出を進めていく方針。

(白木真紀)

「同盟外」の安全保障という名の日露協商

我が国の対ロシア外交のボトルネックは、ロシアが信義則を守らないことに尽きる。その点については支那も同様だったが、1989年当時、中共には廉価な労働力が膨大にあった点が違う。彼らの信義則を秤に掛けて、それでも協調関係を締結するメリットは、中期的には“対中封じ込め”にしか見出せないと思う。日露戦争後の日露協商は、両国の利害調整が戦争によって図られた結果だが、今回、一足飛びに利害調整を完了できるかは、両国の指導者が中共の現状をどう認識しているかによるだろう。

と、2013年4月21日のエントリーで書いたが、その後に安倍首相とプーチン大統領によって日露共同宣言がなされ、そのときには、信頼醸成期間に入る日露が一致できる利害を見出すであろうと思い、

現時点で我が国の優先事項“対中封じ込め”にロシアが果たせる役割そのものは、極東アジアに彼らがなけなしの精鋭を送り込んでいるとは云え、限定的にならざるを得ないだろう。

ロシア側が心底望む我が国の資金と技術に関しても、彼らの人口分布がウラル山脈の西側に偏在し、人口動態が1980年代の中共のように豊富な労働力を提供できるものではない以上、我が国は東南アジアほどの関心は持てない。となれば、望むモノの期待値は双方下がらざるを得ないだろう。

双方の優先事項よりも協力できる事案から始めるのが、21世紀における日露協商の姿であるべきだろう。

と、2013年5月8日のエントリーで書いた。

さて、覇権国として米国があり、日米同盟は集団安全保障体制に移行して、日本はそれを日豪安保や日印安保と結合していこう、としている。他方、ロシアは転機を迎えつつある上海協力機構を持ち、唯一の覇権国だった米国の弱体化により、パクス・ルッソ=アメリカーナへの回帰に可能性を見出している。

強大な覇権国(大英帝国)が存在しても、ウィーン体制成立(1815年)から狭義ではクリミア戦争勃発(1853年)まで、広義では第1次大戦勃発(1914年)までコンサート・オブ・ヨーロッパの時代は続いた。ロシア帝国はコンサート・オブ・ヨーロッパにおけるルールの中で権謀術数を図り、後裔国家のソ連は相互確証破壊の基に冷戦を戦った。

欧州的な多国間の勢力均衡の概念と利害調整とによれば、我が国とロシアの間に利害の一致と妥協を見出せるのではないか、それが「同盟外」の安全保障システム構築につながる、とロシア側の論説は語っている訳だ。自国の資本と技術ではMDは構築できないゆえに、それ自体の存在が安全保障の均衡を崩すという論法は、中共をして、他国へ遠慮なしに膨張拡大せん、とするダイナミズムが均衡そのものを崩すことに相通ずる。つまり、利害の一致と妥協の意味するところは21世紀の日露協商である。これが実現して、英仏協商のように永続的なものになるのであれば望ましい。

露日の軍事協力関係、新たな段階へ 2.11.2013, 16:07 The Voice of Russia

日本とロシアは合同軍事演習を行い、サイバー攻撃に共同で対処し、アジアにおける「同盟外の」安全保障システムを構築する。今日(2日)東京で行われた露日外務防衛担当閣僚会議、いわゆる2プラス2で、以上のように取り決められた。

2プラス2というフォーマットは、これまで日本は、米国と豪州としか採用していなかった。この会員制クラブにロシアが入れてもらえたということ事態が、露日関係が新たな段階に入っていることを示しているだろう。

モスクワ国際関係大学の専門家アンドレイ・イワノフ氏は次のように語っている。

「もっとも、それが直ちに、ロシアが米国と並ぶ日本の同盟国になったということを意味するわけではない。米国と日本は軍事的・政治的に緊密な同盟国である。しかも、中国の台頭を背景に、日米同盟の重要性は増し、緊密さはさらに高まっているかに見える。特に日本は、尖閣問題で、中国への懸念を深めている。

米国は先日も、尖閣が日米安保条約の適用対象であることを保証した。しかし、日本側は、有事の際に本当に米国が武力を使用してくれるかどうか、心もとなく思っている。しかし何らかの保障は必要だ。というのも、中国との会戦といった事態はなんとしても避けたいのだから。

そこで、何らか、「同盟外の」安全保障システムを構築する必要があるというわけだ。ロシアの代表団が日本で提案したのは、まさにこのことだ」

アジア太平洋地域に「同盟外」安全保障システムを新設するべく、専門家の協議が始まることで、合意がなされた。これは、2プラス2の疑いなき成果である。新設されるシステムは、関係する全ての国の国家安全保障を相互に侵害しないものとなるはずだ。

地域に既に存在する軍事同盟関係は、ましてや、それが中国抑止という目標をもったものであれば、もはや地域の安全にも安定性にも、何ら貢献しない。「同盟外」安保システムの創設こそが必要なのだ。しかし、それに至る道は長く険しい。立ちはだかる敵も多い。イワノフ氏は語る。

「その筆頭は、日米が進めるアジアMD構築という問題である。2プラス2で、ショイグ国防相は次のように明言した。アジアMDについて、ロシアは憂慮を抱いている。それはアジア太平洋地域の戦略的パワーバランスを崩す恐れがある、と。対して小野寺防衛相は、MDは純粋に防衛的な性格のものである、と説明したが、ロシアの不安は雲散していない。

そこで日本側は、MDに関して追加専門家協議を行うことを提案した。MDシステムの長所と短所について、露日の専門家が詳細な討議を行う場が設けられることになったのだ」

まことに歓迎すべき提案である。ただし、この協議によっても、すべての憂慮が払拭されるには至るまい。というのも、問題は「防衛的性格」などという、設置者の主観的意図ではなく、その客観的な、戦略的特性なのだ。MDシステムが北朝鮮だけでなく中国やロシアからのミサイルも撃墜できるとなれば、それはつまり、中国やロシアの核抑止力が損なわれ、中国とロシアの安全保障が脅かされるということなのだ。

ともあれ、2プラス2での露日合意は、露日軍事協力関係の新たな1ページを開くものである。より広範な問題群に関する、より親身な対話に道を開き、様々な方面におけるより建設的な協力を可能にするものである。軍事や安全保障のごときデリケートな分野についても。

日本と台湾、5つの覚書と取り決め

日台間で電子商取引、特許出願、薬事規制、鉄道、航空救難の5つの覚書と取り決めが交わされた。

2010年に両岸経済協力枠組協議(台湾と中共間のFTA)を締結した国民党の馬英九政権ですら、正式な外交関係の持たない日本との経済協定推進に舵を切ってきた。

これに対抗して中共側が台湾側に政治的圧力を掛けてくるとすれば、おそらく米国からの武器購入に横槍を入れるだろう。「台湾基本法」有りと云えども、もともとそれほど高性能な武器を米国は供与してこなかったが、横槍が逆効果になって米軍のアジアシフトに台湾も組み込むかもしれない。

日本と台湾が5項目の取決めに調印 さらなる関係強化にも期待 2013/11/05 19:34 フォーカス台湾

(台北 5日 中央社)台湾と日本双方の窓口機関はきょう、「台日電子商取引取決め」、「台日特許等優先権書類電子的交換覚書」など5項目におよぶ取決めに調印した。台湾側は経済発展に大きな意義があるとしているほか、引き続き「経済協力取決め」などの実現に向けて取り組む考えを明らかにした。

今回調印されたのは「台日電子商取引取決め」と「台日特許等優先権書類電子的交換覚書」のほかに「台日薬事規制協力取決め」、「台日鉄道交流覚書」、「台日航空機捜索救難協力取決め」。調印式には経済部や交通部、衛生福利署の代表者らも参加。これにより台日間では1972年以降36項目の取決めが結ばれたことになる。

亜東関係協会の李嘉進会長(=写真右)は記者会見で一つ一つの取決めを「積み木」に例え、最終的には「台日経済協力取決め」などの調印に結び付けたい考えを明かした。また「台湾は全く問題はない」とし、日本側にも勇気と自信を持って台湾と取決めを結んでほしいと希望を語った。

一方、交流協会の大橋光夫会長(左)は調印式で、一度にこれだけ多くの合意文書に署名できるのは初めてとした上で、「日台の実務関係は着実に進展している」との認識を語ったほか、「心と心が固い絆で結ばれた貴重な友人」と台湾の重要性を強調。

また大橋会長は、「これからは毎月一つずつでも取決めを行って、毎月私がこられるようにしていただきたい」との考えを明らかにし、関係のさらなる強化と拡大に意欲を見せたほか、写真撮影の際には李、大橋両会長が互いに抱擁し、双方の良好な関係をアピールした。

(齊藤啓介)


電子商取引など5協定に署名=日台、経済交流拡大目指す 2013/11/05-21:34 時事ドットコム

 【台北時事】日本の対台湾交流窓口機関の交流協会と台湾側の亜東関係協会は5日、電子商取引関連など五つの分野で協定に相当する取り決めと覚書に署名した。経済を中心とした日台の交流拡大を目指す。

 電子商取引関連では、オンラインショップで購入した映画、ゲームといったデジタルコンテンツの関税免除や消費者保護の規定を盛り込み、日台双方のネットビジネス環境を整える。交流協会は「日本が(他国・地域との協定で)電子商取引のルールを包括的に盛り込んだのは初めて」と説明している。

 日台はこのほか、「航空機の捜索救難」「鉄道」「薬事規制」「特許出願」の4分野における協力や交流強化で合意した。鉄道分野では、共同で新幹線システムの海外展開を検討する。(2013/11/05-21:34)

中共の対日シーレーン封鎖演習

中共海軍(参加艦艇7隻)が、自国の主張する第1列島線と第2列島線の間の西太平洋公海上で、日本のシーレーンを事実上封鎖する演習を行った。その演習を護衛艦「いかづち」「はるゆき」ほかと哨戒機P3Cが警戒監視したことに、中共が抗議したことを受けて、抗議するに当たらぬと米太平洋軍司令官が発言した。さらに日本側は、日米共同で行った離島奪還訓練「ドーンブリッツ2013」を再現する陸海空自共同訓練を同時期にぶつけてきた。その訓練では地対艦ミサイルの運用訓練も行われた。地対艦ミサイル運用は、中共海軍の第1列島線突破を阻止する構えということになる。

中国「厳重抗議」…海自護衛艦が軍事演習妨害と 2013年11月1日07時12分 読売新聞

 【北京=五十嵐文】中国国防省の楊宇軍報道官は10月31日の記者会見で、中国海軍が軍事演習を実施している西太平洋の海域に、日本の海上自衛隊の護衛艦や偵察機が進入して演習を妨害したと主張し、日本側に「厳重抗議」したことを明らかにした。

 北京の日本大使館によると、大使館の防衛駐在官が31日午前、国防省の求めに応じて同省を訪れ中国側の主張を聞いた。関係者によると、日本側は海自の行動について「必要な警戒監視活動で、国際慣例にも合致する」などと反論した。

 楊報道官によると、中国海軍は10月24日から11月1日まで西太平洋の公海で実弾射撃演習を実施しているが、自衛隊の護衛艦が25日から28日まで演習海域にとどまり、偵察機が何度も演習区域に飛来したと主張した。今回の演習は中国海軍の北海、東海、南海の3艦隊すべてが参加して西太平洋で行う初の合同演習で、沖縄県の尖閣諸島を巡り対立する日本などをけん制する狙いがあるとみられる。


宮古島で初のミサイル訓練=沖縄近海、中国軍けん制-自衛隊 2013/11/04-14:06 時事ドットコム

 自衛隊は近く、沖縄県・宮古島で地対艦ミサイルを使った対艦戦闘訓練を初めて実施することを決めた。沖縄近海で活動を活発化させる中国軍をけん制するのが狙いで、ミサイル部隊は4日までに、駐屯する北海道から宮古島に向け出航した。

 訓練は南西地域の離島防衛能力の強化を目的に、陸海空各自衛隊員約3万4000人が参加する統合演習の一環で行われる。(2013/11/04-14:06)


海自の対中警戒監視、妨害に当たらず…米司令官 2013年11月6日11時21分 読売新聞

 【ワシントン=今井隆】米太平洋軍のサミュエル・ロックリア司令官は5日、ワシントン市内で記者会見し、中国海軍が西太平洋で実施した軍事演習を「海上自衛隊が妨害した」と中国側が主張していることについて、「各国の軍の行動は他国の軍に監視されるものだ。特異な行動とは言えず、(海自の)挑発的行為と判断すべきではない」と述べた。

 海自の動きは妨害に当たらないとの考えを示したものだ。

 中国国防省は10月31日、海自の護衛艦や偵察機が演習を妨害したとして日本側に抗議し、日本側は「必要な警戒監視活動」と反論していた。

オバマ政権の一貫した首尾不一貫性

オバマ政権の外交のプライオリティは人権擁護なのか、大量兵器の拡散防止なのか、アラブ・中東地域の民主化なのか、中東和平の推進なのか、それとも(覇権国としてまた列強としても常に国益のみ優先してはならないが)断固たる国益追求なのか、筆者には今ひとつ分からない。

むしろ首尾一貫した首尾の不一貫性とでも云うべきか、オバマ政権の内政・外交両方から感じ取れるのは、どちらかと云えば、この定まらなさなのだ。

と、2013年9月20日のエントリーで述べたが、オバマ政権の一貫した外交政策の思想は、大規模な軍事介入をしたくない、との一点に絞られるのではないか。この場合、大規模な財政出動をしたくない、とのリバタリアン的思想を持つ茶会党と利害が一致する。

こうしてオバマ政権は、国内外の各勢力とその時々の利害の一致によって各政策を決定する。

モルシ政権を打倒したマンスール暫定政権は、最初から民主化のロードマップを提示していた。にも関わらず、正規の民主化プロセスを逸脱したとして、クーデターが起きてから約3ヶ月後に軍事支援と財政援助を一時凍結措置を採ったのがオバマ政権及びケリー国務長官だった。

これについては2013年10月10日のエントリーで述べた。

もしも冷戦の時代ならば、エジプトはすぐさまソ連から軍事顧問団と軍事支援を取り付けただろう。しかもエジプトへの財政援助は湾岸産油国が担っている。上記の凍結措置は、オバマ政権の面子を保つ以外の効果はない。

なぜなら公正な選挙を行えば、ムスリム同胞団が再び政権に就く。しかしムスリム同胞団には政権担当能力が無いことは証明されている。結局は、政治と経済の混乱が再発してクーデターがその都度起きる。このジレンマを解決する妙手を米国は持っていない。モルシ前大統領の初公判直前にケリー国務長官はエジプト訪問する。とすれば会談は、公判に対する牽制以上の意味合いを見出せない。

米国務長官がエジプト暫定大統領と会談、関係改善に意欲 2013年 11月 4日 10:05 JST ロイター

[カイロ 3日 ロイター] - ケリー米国務長官は3日、エジプトの首都カイロで同国のマンスール暫定大統領らと会談し、両国の協力関係を強調した。

ケリー氏がエジプトを訪れるのは、モルシ氏が軍によって大統領職を解任されて以降初めて。会談では、エジプトが米国や中東地域にとって重要なパートナーであると述べ、関係改善に努めた。米国は先月、エジプトへの軍事支援と資金援助を民主化が見られるまで凍結すると発表している。

4日にはモルシ氏の裁判が予定されているが、複数の米国務省高官によると、ケリー長官は会談では裁判の話題には触れなかった。ただ、政治的で恣意的な身柄の拘束は慎むべきだとし、米国には受け入れ難いと語ったという。

エジプト政府は民主化へのロードマップを示しており、米国務省筋によれば、ケリー氏はこのロードマップを順守することが重要だと述べ、経済の復興には国家の安定が必要不可欠であるとの見方を示した。

そして誰もオバマケアで便益を受けない

オバマケアのオンラインサービスが稼働しない結果、連邦政府施設閉鎖の元凶と見られた共和党ではなく、オバマ政権と民主党の支持率も低下し始めている。

オバマケアに加入希望する人々の不満とオバマケアの契約重複によって従来の保険を解約・再契約しなければならない人の反感を買っているのだ。

一方のシステム(連邦施設)がシャットダウンする代わりに、新しいシステム(オバマケアのWEBサイト)もスタートするやいなやシャットダウンすると云う悲喜劇。もちろん今回はシリア内戦における化学兵器問題のように手を差し伸べる敵は存在しない。

たとえば我が国の消費税増税を施行するかしないかは、新会計年度に影響を与えるから10月初旬決定となる。でないと官民双方が対応できない。

同様にオバマケアも新年度に本格的なシステム開始を迎える。四半期ごとの節目12月31日(オバマケア開始の前日)、来年3月31日(オバマケア加入の義務が課せられた最終日)までに問題解決しなければオバマケアは、その理念はともかく制度としては失敗に終わる。

オバマケア・システム障害の責任負う、試行期間不十分=米厚生長官 2013年 10月 31日 00:35 JST ロイター

米オバマケアのシステム障害解消に向け官民合同チーム設立へ 2013年 10月 24日 06:13 JST ロイター

米野党共和党、オバマケアのシステム不具合で責任追及へ 2013年 10月 23日 22:42 JST ロイター

Oracle、Red Hat、Googleの社員が、窮地のHealthcare.gov修復に手を差し伸べる 2013年11月1日 TechCrunch Japan

テクノロジーの巨人、Google、Red Hat、Oracle等の社員らが、医療保険制度改革の鍵であり、役立たずと悪名高いHealthcare.govの修復に手を貸すべく、政府に集結したと報じられた。

CNBCのツイートによると、派遣されたのは各社の「エキスパートたち」だ。人数や役割については明らかにされていない。政府が助けを必要としている時に、テクノロジー・コミュニティーが立ち上がったのは良いことだ。結局のところ、これはわれわれの領域だ。
BusinessWeekのAlex Wayneの記事によると、Googleは「サイト信頼性エンジニア」の一人であるMichael Dickersonを送り出した。またこれもWayneによると、モバイル会社MobomoのGreg Gershmanも参加すると言われている。

最近医療制度改革が施行された時、その情報中心地となるべきウェブサイトは役に立たなかった。反応は遅く、ユーザーは離れ、保険会社に誤った情報が送られた。それは政府および大統領にとって、構造的に気まずい瞬間だった。その後、技術的テコ入れが命じられた。どうやらこれはその取組みの一部のようだ。

政府は同ウェブサイトを11月末までに機能させることを約束した。つまり、シリコンバレーの勇者たちに与えられた修正時間はわずか1ヵ月だ。もう一つ不明なのは、なぜ他社ではなくこの3社が乗り出したのかだ。Microsoft、Apple、Yahoo、Twitterなどの会社もエンジニアの1人や2人は供出できるだろう。

私企業の社員が、一部をカナダの請負会社が作った政府の公的ウェブサイトの修復を手伝う? この物語に関するリーク情報から今後も目を離せない。

これは進行中の出来事であり、新しい情報が入り次第記事は修正される予定。

ボスポラス、トンネル作って鉄道入れず

ハードに偏ったインフラ輸出そのものだけでは、ジャパナイゼーションを訴求できない。その実例をトルコのボスポラス海峡トンネル開通と鉄道運行のトラブル及び原発輸出に垣間見ることができる。世界にジャパナイゼーションを興すには、ハードとソフト両面のインフラを金融支援付きで輸出し、我が国(もしくは日系企業)からの消費財とサービスを購入する厚い中間層をつくりだす必要がある。そうでなければ安価で攻勢を掛ける韓国の企業、地政学的圧力を掛ける中共やロシアの企業に受注競争で勝てない。

2013年2月10日のエントリーでは、OECDとWTOが発表した“value added=付加価値”から見た貿易統計を取り上げた。

貿易収支を付加価値で見た場合では対米黒字が急増し、対中韓黒字が急減する。韓国においては、まるで取引していないかのごとき棒グラフの扱いになる。2009年の日本の対米貿易収支に関しては、貿易総額で見た220億米ドルから、付加価値で見れば360億米ドルへと、60%も増加することとなる。また対中貿易黒字は、付加価値で見ると20.8億米ドルにまで下落し、対韓貿易黒字も3.6億米ドルまで下落する。つまり、中韓との貿易が東南アジア諸国と代替可能であることを示唆している。

しかも、それらの国々と水平分業が進んでいる電機、自動車などの輸出品でも外国からの中間財・サービスの投入割合は、電機では42%、自動車では38%と、OECD平均の45%を下回っている。我が国は巨大な内需を背景とした規模の経済とバリューチェーンの川上(研究開発など)と川下(サービス)を押さえていることで優位性を保っている。

そして我が国の輸出に国内サービスが付加される割合が高い(製造業でも輸出の約30%をサービスが占める)ことも分かる。先般のアルジェリアでのガス施設占拠事件に巻き込まれた日揮のようにプラントなどを輸出する際、現地の人材育成、運営管理、保守点検、機器のリースや保険を含む金融などが付加されるからだろう。

閑話休題。

安倍首相はトルコを再訪したが、これはボスポラス海峡トンネル開通に合わせたものだった。同時に三菱重工とアレバのコンソーシアムがシノップ原発受注で合意した。政府間でも「原子力エネルギー及び科学技術分野における協力に関する共同宣言」が署名された。また両国首脳と外相による安全保障戦略に関する対話の機会を増やすことにも同意した。おそらく順調に行けば、日本-トルコ外務・防衛閣僚級会合(2プラス2)に発展するだろう。

ボスポラス海峡トンネルは、日本側から金融面ではJICAの旧・国際協力銀行部門が支援に参画し、トンネル建設では大成建設がジョイントベンチャーに参画した。しかし初日に運行トラブルを起こした鉄道は韓国の現代ロテム社が納入したものだ。鉄道も我が国が参画して、現地の人材育成、運営管理、保守点検なども一括受注していれば、こういうトラブルは避けられただろう。穿ちすぎな見方ではあろうが。

トルコ原発に国営電力35%出資、残りは日仏連合=エネルギー相 2013年 10月 31日 04:26 JST ロイター

トルコ原発受注、三菱重工など正式合意 安倍首相、輸出推進を強調 2013.10.30 21:29 MSN産経

 三菱重工業を含む企業連合は29日、トルコが黒海沿岸の都市シノップで計画している原発建設を受注することで同国政府と正式に合意した。トルコを訪れていた安倍晋三首相はその後、イスタンブールでエルドアン首相と会談。正式合意を歓迎し、原子力分野での協力促進を確認する共同宣言を発表した。東京電力福島第1原発事故後、日本の原発輸出が正式に決まったのは初めてとなる。

 安倍首相は会談後の共同記者会見で「原発事故の経験と教訓を共有することで世界の原子力安全の向上を図ることは日本の責務だ」と述べ、安全確保を前提に原発輸出を推進する考えを強調した。エルドアン首相も「トルコには原発が必要だ」と語り、日本の原発技術への期待を示した。

 安倍首相は「大型インフラ事業をはじめ、経済分野での協力の方策についても議論した」とも説明した。

 会談では、首脳級による安全保障の戦略対話を進めることで一致。両国が協力してトルコに科学技術大学を設立することや宇宙開発分野での協力促進も確認した。シリアやイラン情勢についても意見交換した。

 両首相は会談に先立ち、ボスポラス海峡を横断する地下鉄の開通式典に出席。関連の行事が長引き、首脳会談の開始が約2時間遅れたため、予定した日本・トルコの経済連携協定(EPA)交渉に向けた事前協議開始の合意は見送られた。

 安倍首相は30日夕、政府専用機で帰国した。(豊田真由美)


日・トルコが黒海沿岸原発の技術的な協議を完了、事業化調査に着手 2013年 10月 30日 08:39 JST ロイター

トルコで開通の大陸間横断鉄道、初日からトラブル続出 2013.10.31 Thu posted at 10:11 JST CNN

トルコの防空システム 中国からの購入が白紙に 中国メディア「安倍首相遊説のせい」 13/10/31 17:20 大紀元

【大紀元日本10月31日】ロシア戦略・技術分析センターは29日、トルコ国防省傘下の国防工業局が、同国のミサイル防衛システムの入札を2014年1月31日まで延期することを決めたと伝えた。この決定は、9月に発表された中国からの購入計画が白紙となり、入札が再び行われることを意味する。北京青年報が31日報じた。

 この決定は、米国や北大西洋条約機構(NATO)からのプレッシャーによるものだと同報道は指摘している。今後、購入計画が白紙に戻った中国精密機械輸出入総公司の「FD-2000」に加え、米国の「パトリオット」や欧州の「アスター30」が競争を続けるという。

 同報道や新華網などの国内メディア各社はまた「日本メディアの分析」として、安倍首相が28日からトルコを訪問した目的の一つは「中国製ミサイルシステムを購入しないようトルコ政府を説得すること」だと報じた。

 トルコ政府は9月、中国から防空システム「FD-2000」の導入を計画していると発表した。同システムを生産する中国精密機械輸出入は、米国の制裁を受けており、また同システムはトルコが加盟しているNATOのシステムとの互換性に欠けているため、発表直後から、米国とNATOが反発していた。

すべてにバシー海峡の敗北を省みる

海上自衛隊の対潜哨戒網の充実は、すべてバシー海峡での通商破壊戦敗北の反省から始まっている。当時の帝国海軍の潜水艦運用は通商破壊戦重視ではなかった。日米の海軍力が拮抗している間はそれでも良かった。

しかし、連合艦隊の艦艇が失われていくと徴発された民間の商船も潜水艦に沈められていった。シーレーン崩壊により戦争継続は不可能になった。

戦略上でも、艦艇数の不足を補うのに最適なのは潜水艦保有である。

フォークランド紛争での英海軍の原潜コンカラーがアルゼンチン海軍の巡洋艦ヘネラル・ベルグラノを撃沈したことが、空母1隻を擁するアルゼンチン海軍の行動を制約し、フォークランド諸島までの兵站すら維持できなかった。

対潜哨戒網を持たないまま海洋国家を目指す某国とそのシーレーンの運命は大日本帝国の滅亡の先例に倣う。もしくは島嶼の維持もアルゼンチン軍事政権の敗北の先例に倣う。

この故事に倣うならば、中共は通商破壊戦に従事できる潜水艦を保有運用し、同時に我が国の哨戒網を無力化しなければならない。さらに日米同盟を考慮に入れると、空母打撃群を最低3部隊必要とする。加えて台湾が哨戒機P3Cを導入することとなった。中共のシーレーンの確保と維持に負荷要因がまたひとつ増えた。

さて最重要なフィリピン~台湾~沖縄とシーレーンの連環。フィリピンは急速に日米側に就いた。沖縄は県内の利害調整が終わっていない。台湾は正式な外交関係がないため、早急に米国の「台湾基本法」を真似た立法を行うべきだろう。

P3Cの配備開始 台湾 「中国は20年に台湾侵攻能力を完成」 2013.11.1 22:43 MSN産経

 【台北=吉村剛史】中国の海軍力増強に対抗し、台湾が米国から購入した対潜哨戒機P3Cの配備が始まった。台湾の国防部(国防省に相当)は10月上旬、中国軍が「2020年には台湾への全面的な侵攻能力を完成させる」との「国防報告書」を公表。経済を軸に対中関係の改善が進む中、引き続き軍事面での対中警戒感をあらわにしている。

 配備第1機は9月25日に台湾南部・屏東の空軍基地に到着。10月31日に納入式典が行われた。老朽化が進む現行のS2T対潜哨戒機に代えて15年までに全12機を配備する方針で、台湾が太平島を実効支配するスプラトリー(南沙)諸島への投入案も浮上している。

 中国は米国に対し、台湾に武器を供与しないよう圧力を加えているが、米国は台湾関係法を根拠に07年、計19億6000万ドル(約1920億円)で12機の売却を決定した。

 隔年で公表される「国防報告書」は、中国との「軍事衝突の危機が依然、存在している」と指摘。馬英九総統は式典のあいさつで、08年の政権発足以来の対中関係改善に触れる一方、「中国の対台湾軍事戦略は変わっていない」と防衛力強化の方針を強調した。

上海協力機構の転機

上海協力機構は、中露二ヶ国に旧ソ連の中央アジア諸国(カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン)を併せた事実上の軍事同盟である。周知の如く、中露の利害を一致させ続けなければ、この同盟は常に瓦解する危機を孕んでいる。そして、その危機はすでに形になりつつある。

ひとつに中露の経済的影響力が機構内で変化している。エネルギー・資源の確保を目指す中共は、たとえばカザフスタンの石油、ウラン権益に手を伸ばし、従来のロシアの影響力を削ぐことになる。カザフスタンにとっては供給先の多様化は望ましいが、ロシアとカザフスタンの両国関係を犠牲にしない程度に、そして我が国含め欧米資本も入ることになる。

ひとつに中共の膨張路線に対する機構内での危惧が顕在化している。それは軍事面ではなく人口面で見て取れる。たしかに一人っ子政策によって人口ボーナスが終了はしたものの、戸籍では13億人、戸籍無しを含めると16~18億人の人口を擁する中共に対して、未だに人口減に悩まされているロシア、非イスラム化による女性の社会進出が始まる中央アジア諸国。彼らにとって中共の(ありとあらゆる混乱要因による)人口流出へのリスク感覚は並大抵のものではない。

ひとつに覇権国である米国の後退は中露協力よりもパクス・ルッソ=アメリカーナへの回帰を促進している。主権国家は皆約束を破りもするが、まだしも相互確証破壊の均衡の下に敵味方同士だった方が信頼性を保てる皮肉をシリア内戦に垣間見た。法の支配に基づく信頼性の部分で支那文明ほど信頼性のない文明もない。

そして、我が国のGDPを超えた中共と米国の対決基調は変えようがない。“対中封じ込め”にロシアほかの上海協力機構の国々は、巻き込まれて損得勘定を計算するだろう。開催予定の日露2プラス2とオホーツク海での共同訓練への合意形成が、それらを如実に示している。オホーツク海で日露が牽制し、いざとなれば実力行使に出る。そのとき中共は北極海航路へのアクセスを失うのだ。かくてさらに“対中封じ込め”が進む。

日露、中国の海洋進出牽制で一致 オホーツク海で海洋安保協力 2013.10.31 11:41 MSN産経

日露両政府は30日、海上自衛隊とロシア海軍による共同訓練を新たにオホーツク海で行う方向で最終調整に入った。来月2日に初めて開く外務・防衛担当閣僚協議(2プラス2)で、合意を目指している。ロシアは同国周辺への中国の海洋進出に神経をとがらせており、海洋安全保障分野で日本との協力を拡大することで中国側を牽制(けんせい)する狙いがある。

 中国海軍は7月14日、軍艦5隻が初めて宗谷海峡を経由しオホーツク海に進出。同海で原子力潜水艦を多く航行させるロシアは警戒感を強めた。中国は最近、北極海にも積極的に進出しており、ロシアの安全保障上の問題となっている。

 海自とロシア海軍は、平成10年から日本海とロシア・ウラジオストク沖で、ほぼ毎年捜索・救難共同訓練を実施している。2プラス2では、この訓練をオホーツク海や北極海に広げ、中国の海洋進出への対抗を狙う。極東での警戒監視態勢でも協力を模索している。

 両政府は、共同訓練を海賊やテロ対策にも拡大することを検討。サイバー対策での協力や、航空自衛隊とロシア空軍の航空機による相互訪問なども議題となる見通しだ。

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