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日印戦略的グローバル・パートナーシップの道程

第2次安倍政権となって、天皇皇后両陛下の公式訪印につづいて、安倍首相も訪印した。ただし、2006年来の成果の多くは未だ形となってはいない。去年来の新明和工業のUS-2の輸出合意、2010年来の日印原子力協定締結も進展中となっている。

原子力協定に関しては、第2次安倍政権下の2013年5月中に、日本―UAE間、日本―トルコ間の協定が署名、日本―サウジアラビア間の事務レベル協議が開始されている。

第1次安倍政権のときに「日印戦略的グローバル・パートナーシップ」に向けた共同声明が出されている。第1次政権が道半ばで倒れたため、両国の戦略的パートナーシップの進展が遅れた。もちろん、2008年の麻生政権下で日印安全保障宣言がなされている。

しかし、意外にもバトンを引き継いでいる政権の中に民主党の野田政権がある。彼の政権下にも「日印戦略的グローバル・パートナーシップ」の強化に向けたビジョン、という共同声明が出されている。

野田政権は、武器輸出三原則の緩和、尖閣国有化、改正海保法、JAXA法改正、運用潜水艦保有数の16隻から22隻への増強、自衛隊の動的防衛への方針転換、ロシア安保会議事務局との覚書交換など、安全保障面の功績が多い。民主党のリベラル(鳩山政権)~極左(菅政権)という比較対象に問題があるのだろうけど、これらの功績は素直に評価されるべきだろう。

安倍首相、インド訪問で救難飛行艇の輸出合意目指す 2014年 01月 24日 19:39 JST ロイター

[ニューデリー 24日 ロイター] -安倍晋三首相は今月25─27日のインド訪問で、共通のライバルと認識する中国に対抗するため、政治とビジネス両面での両国の結束を固めるほか、防衛装備品をめぐる輸出合意をまとめたい考えだ。

日本が輸出を目指すのは、新明和工業(7224.T: 株価, ニュース, レポート)が製造する救難飛行艇「US2」。日本の当局者は、武器を搭載せず非軍事目的で利用することが可能なため、同救難飛行艇の輸出目的は武器輸出三原則に抵触しないとしている。

1機あたりの価格は1億1000万ドルと見込まれている。

インド外務省の北アジア部門トップ、GautamBambawalle氏は「われわれは救難飛行艇の購入について、日本と協議してきた」と説明。「防衛装備品の移転は難しいうえ、条件を詰めるのに時間が必要なため、もう少し時間がかかるだろう」と述べた。

安倍政権は武器輸出三原則の見直しを進めており、世界最大の武器輸入国となっているインドへの売り込みを目指す。三菱重工業(7011.T: 株価, ニュース, レポート)や川崎重工業(7012.T: 株価, ニュース, レポート)といった防衛関連企業に恩恵がありそうだ。三菱重工業は、安倍首相のインド訪問に随行する企業代表団に参加する。

このほか、日本企業に対するインド原子力市場の開放につながる原子力協定についても、日本とインドの両国は締結を目指すが、日本側当局者によると、今回の訪印期間内の締結は難しそうだという。


日印の原子力協定、交渉に弾み=インド首相 2014年 01月 27日 10:41 JST ロイター

[ニューデリー 25日 ロイター] -インドのシン首相は25日、安倍普三首相と会談し、両国の原子力協定をめぐる交渉がここ数カ月で加速しているとの認識を示した。

シン首相は会談後「核エネルギーの平和的利用に関する協定に向けた交渉は、過去数カ月で加速している」と発言。安倍首相も「早期妥結に向け」交渉を続けることで合意したと表明した。

原子力協定で合意が成立すれば、日系企業のインド市場参入が可能になる。

日本は新明和工業(7224.T: 株価, ニュース, レポート)が製造する救難飛行艇「US2」の輸出も目指している。1機当たりの価格は推定1億1000万ドル。

シン首相は同飛行艇の活用とインドでの生産について協力方法を探る合同作業部会が開かれたことを明らかにした。

安倍首相は、インドの地下鉄整備向けに約2000億円の円借款を供与する方針も表明。高速鉄道システムについても、さらに協力を進める方針で一致したことを明らかにした。


参考URL:
「日印戦略的グローバル・パートナーシップ」に向けた共同声明 (仮訳) 2006年12月15日 外務省

共同声明 -国交樹立60周年を迎える 日インド戦略的グローバル・パートナーシップの強化に向けたビジョン- (仮訳) 2011年12月28日 外務省

日・インド首脳会談(概要) 平成26年1月25日 外務省
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金融分野における“法の支配”の確立

FOMCのテーパリング追加措置で、世界各国の市場のボラティリティが凄まじいこと(ある意味で好機)になっている訳ですが、それとは大枠ではつながっているが、ちょっとだけ離れた話題に触れたい。

安倍ドクトリンで提唱された5原則のうち、海洋における“法の支配”が、昨年末には中共の防空識別圏の設定である意味、空にまで拡張された。

そして、“自由と繁栄の弧”に連なるモンゴル~フィリピン~インドネシア~ベトナム~タイ~ミャンマーにおいて、我が国主導で金融分野の法整備を進めることで、このセクターでも“法の支配”を確立して“対中封じ込め”に寄与させようとしている。

ミャンマーでの金融分野の技術協力覚書は、モンゴルとインドネシアに次いで3番目の成果となる。

日本とミャンマーが金融技術協力で覚書、市場発展や法整備を促進 2014年 01月 24日 19:49 JST ロイター

[東京 24日 ロイター] - 金融庁は24日、日本とミャンマーの金融当局が同日、金融技術協力に向けた覚書に署名したと発表した。ミャンマーの金融・資本市場といった金融インフラの整備など、金融部門での包括的な協力関係を推進する。

金融庁の畑中龍太郎長官とミャンマーのマウン・マウン・テイン財務副大臣が覚書に署名した。両当局は、金融・資本市場の発展やマイクロファイナンス、証券・保険分野で法規制の枠組に関して、経験や専門知識を交換する。ミャンマーが外国当局と覚書に署名するのは初めて。

金融庁は、アジア各国当局との連携強化に力を入れている。日本としては、金融機関がアジアで活動しやすい環境をつくることを通じ、アジアに進出する日本企業のビジネス拡大を支援するなどのメリットがある。相手国にとっても、金融制度が整備されれば、海外から長期の投融資マネーの流入などが期待できる。双方向でのメリット享受を追求する構えだ。

今後、金融庁は、タイやベトナム、フィリピンとも協議を深めていく方針だ。昨年以降、インドネシア中銀および金融庁、モンゴル金融規制委員会と、それぞれ協力に向けた書簡を交換するなど、成果が出ていた。

*内容を追加して再送します。


開かれた,海の恵み ――日本外交の新たな5原則―― 平成25年1月18日 外務省

(安倍ドクトリン・部分抜粋)
II 未来をつくる5原則とは

それは、次の5つを原則とするものです。

第一に、2つの海が結び合うこの地において、思想、表現、言論の自由――人類が獲得した普遍的価値は、十全に幸(さき)わわねばなりません。

第二に、わたくしたちにとって最も大切なコモンズである海は、力によってでなく、法と、ルールの支配するところでなくてはなりません。

わたくしは、いま、これらを進めるうえで、アジアと太平洋に重心を移しつつある米国を、大いに歓迎したいと思います。

第三に、日本外交は、自由でオープンな、互いに結び合った経済を求めなければなりません。交易と投資、ひとや、ものの流れにおいて、わたくしたちの経済はよりよくつながり合うことによって、ネットワークの力を獲得していく必要があります。

メコンにおける南部経済回廊の建設など、アジアにおける連結性を高めんとして日本が続けてきた努力と貢献は、いまや、そのみのりを得る時期を迎えています。

まことに海のアジアとは、古来文物の交わる場所でありました。みなさんがたインドネシアがそのよい例でありますように、宗教や文化のあいだに、対立ではなく共存をもたらしたのが、海洋アジアの、すずやかにも開かれた性質であります。それは、多くの日本人を魅了しつづけるのです。だからこそわが国には、例えば人類の至宝、アンコール・ワットの修復に、孜々(しし)としておもむく専門家たちがいるのです。

それゆえ第四に、わたくしは、日本とみなさんのあいだに、文化のつながりがいっそうの充実をみるよう努めてまいります。

そして第五が、未来をになう世代の交流を促すことです。


参考URL:
ミャンマー財務省との金融技術協力に関する覚書について 平成26年1月27日 金融庁

支那人の「2020年の挑戦」

中国工商銀行は件のWMP(理財商品)の償還に応じた。結果、システミックリスクは避けられた訳だ。

消費者主導の経済への構造転換など短期間で進む訳もなく、またそのためにも、まずは都市インフラを建設せねばならず、建機需要は好調となる。

おかげで、小松製作所(コマツ)の地域別売上高では、中国が前年同期比35%増と伸長している。

先進国における建機の排ガス規制は先行して厳しくなっているので、支那人の買ったコマツの建機は支那大陸で稼働させ続けるしかない。何れ朽ち果てるかもしれない。

我が国では、1990年頃のバブル崩壊後も同じスキームでしか経済を回すことが出来なかった。1993年から1995年頃には誰もがバブル崩壊を体感して、現状は行き詰っていたが、実際には飛ばしを続けざるを得ず、1997年の消費税増税後、三洋証券、北海道拓殖銀行、山一證券の破綻が連鎖するまで続き、1998年に完全に終わった。

彼らの人口ボーナスのピークは速い人の見解ではもう過ぎており、中間意見では2013年、遅い人でも2015年とあり、この辺りでどう足掻いても、皆バブルが終焉したと認めるようになる。

中国共産党は、党大会で2020年までのGDP倍増計画を発表しており、国民所得を倍増して個人消費による内需を拡大するとともに、為替・金利取引の国内外の自由化による対外投資を拡大するつもりだ。彼らの「2020年の挑戦」をとくと楽しむことにしようではないか。

コマツ:4-12月の純利益は27%増の1153億円-中国需要回復 2014/01/29 18:29 JST ブルームバーグ

(前段略)

主力の建設機械・車両部門の全体の外部顧客向け売上高は前年同期比3.6%増の1兆2489億円。地域別では日本が18%増の2457億円、中国が35%増の1123億円だった。国内では東日本大震災からの復興需要や建設投資の増加が目立った。昨年4月から需要回復に転じた中国では同6月以降、規模の大きい30トンクラスの油圧ショベルにまで回復の範囲が拡大しているという。

一方、中国を除くアジア地域では最大市場のインドネシアで鉱山機械需要が落ち込むなど、18%減の1353億円だった。

(後段略)


ワイン競売の売上高、2年連続で減少-ボルドー産需要後退で 2014/01/29 13:50 JST ブルームバーグ

 1月29日(ブルームバーグ):世界の大手競売会社によるワインの売上高が2年連続で減少した。コレクターの間で近年、フランスのボルドー産ワインの購入意欲が低下していることに加え、中国では汚職対策の一環として贈答を取り締まる動きが強まったことも要因となっている。

ブルームバーグ・ニュースが集計したデータによると、アッカー・メレル・アンド・コンディットやクリスティーズ ・インターナショナル、サザビーズ、ザッキーズ・ワイン・アンド・リカー、ハート・デービス・ハート・ワインの売上高は昨年、15%減少し計2億7800万ドル(約290億円)となった。

(後段略)


デフォルト回避へ、中国の信託商品-投資家が工商銀案を明かす 2014/01/27 21:47 JST ブルームバーグ

1月27日(ブルームバーグ):中国工商銀行 が販売した高利回り信託商品の購入者は、資金を全額回収できることが明らかになった。中国のシャドーバンキング(影の金融)を揺るがせると懸念されたデフォルト(債務不履行)は回避される。この問題をめぐる懸念は、新興市場資産の一斉売りの一因になっていた。

投資家の1人、チェン氏が工商銀の提案について明らかにしたところによると、中誠信託が発行した30億元(約510億円)規模の同商品の購入者は、保有している権利全てを投資した元本と同額で売却できる。買い手の名前は明らかにされていない。中誠信託は先に、買い取りについて合意に達したと発表し、工商銀の顧客にファイナンシャルアドバイザーに連絡するよう呼び掛けていた。

中国市場を揺るがすほか、新興市場経済の金融が脆弱だとの懸念をあおるデフォルトはこれで回避されるものの、救済措置は中国の富裕層のリスクテークを促しかねない。中国当局は企業や自治体の債務拡大に歯止めをかけようとしているが、信託商品は中国の影の金融システムの中で急成長している。

光大証券の徐高チーフエコノミスト(北京在勤)は「デフォルトは中国が対処できないようなシステミックリスクにつながったはずだ。その意味で救済は市場を安定させるための前向きな措置だ」と述べた。一方で、暗黙の保証は市場をゆがめるとして、「初のデフォルトを遅らせれば遅らせるほどリスクは雪だるま式に膨らむ」とも指摘した。

「誠至金開1号」というこの商品は炭鉱会社、山西振富能源集団の資金調達のために中誠信託が発行し工商銀が自行のプライベートバンク部門の顧客に販売した。山西振富能源は筆頭株主が違法な預金受け入れで逮捕された後、2012年に破綻している。

チェン氏によると、信託商品への投資家らは元本を回収するために中誠信託による売買を許可する必要がある。

工商銀の広報担当者と誠至金開1号の運用者への電話に応答はない。

覆水盆に返らず、されどリショアリングは進む

米国のリショアリングについて、興味深いロイターのコラムを読んだので、以前のリショアリング関連のエントリーを整理してみた。

結論としては、オバマ政権の個別政策はすべて失敗したが、それでもFRBが推進した量的緩和と、投資銀行が主導する金融経済からの脱却によって、人為的につくられたダイナミズムは製造業回帰を促進させていることは間違いない。ただし、それは労組なしの、社会保障(企業年金と企業の提供する医療保険)抜きの、請負派遣大盛況の歪なものであって、決して中間層にとっては黄金の1950年代へ戻ることではない。

コラム:米製造業に未来はあるか 2014年 01月 21日 16:06 JST ロイター

[17日 ロイター] - By Zachary Karabell

米製造業の運命以上に困難な問題は、ほかに数えるぐらいしかない。2008年以降に製造業の雇用が急速に失われたことで、米国の全盛期はもはや過ぎたのではないかという懸念も妥当性が増している。

最近の主要な米経済指標が経済回復の勢いを示しているとはいえ、雇用は相変わらず伸び悩んでいる。1979年のピーク時には2000万人弱だった製造業の就業者数は、今では1100万人と約半減している。

労働力人口が大幅に増加していることと合わせて考えると、製造業の現状はいっそう暗いものとなり、強い米国経済の核が空洞化しつつあるとの認識が広まった要因にもなっている。

故に、米政府が製造業の活性化と雇用回復に向けた「全米製造イノベーションネットワーク」構想を掲げていることは驚くべきことではない。

オバマ大統領は15日、長期的なハイテク産業の育成を目指す計画を明らかにした。ノースカロライナ州の「リサーチ・トライアングル」と呼ばれるローリー・ダーラム・チャペルヒル広域都市圏は、すでに主要な大学や多くの研究所の拠点となっているが、ここに半導体などハイテク産業を育成するための製造イノベーション研究所を創設しようというものだ。

米国であれ、どこの国であれ、未来の生産を担うテクノロジーに継続的な投資が必要なことは議論の余地がない。少なくともその点では、オバマ政権は正しい取り組みを行っていると言えるだろう。

しかしながら、こうしたテクノロジーやそれを生かした工場が賃金の高い中間層の職を生み出すという主張には欠点がある。政治的な論争では、製造業が回復すれば雇用も回復するという楽観論がよく聞かれるが、この2つは切り離して考えた方がいい。

問題は、生産低下によって定義づけられるような製造業の空洞化ではない。確かに、安価で単純な製品の多くは、米国以外の場所で低コストで製造されている。遠からずそうした製品は、もはや米国では製造されなくなるかもしれない。中国は世界の工場でなくなりつつある一方、ベトナムやフィリピンなどは、衣料品や家具、電子機器やプラスチック製品などの生産地として魅力を増しつつある。

米国の新しいイノベーション拠点が推進しようとしているハイエンドな製造業は、確かに世界中で需要がある。今のところ、中国など低コストの生産拠点も追いついておらず、故に中国は相当な額の高性能機器を特に日本やドイツから輸入している。だからこそ、高等教育研究機関が多く、高度な教育を受けた人材も豊富な米国は、この分野に注力すれば競争上の優位に立つことは可能なのだ。

だが、雇用創出になると話は別だ。ロボットや複雑なソフトウエアを駆使するこうしたハイテク工場は、数百人規模の雇用は生み出すかもしれない。このような工場で働く労働者は、1950年代の生産ライン作業員とは違う。シリコンバレーのエンジニアや開発者に近い。高度な技術が求められ、昔の工場の仕事に比べると求人数ははるかに少ない。

3Dプリンターや半導体といったハイテク製品に特化した数多くの製造拠点では、多くの人が期待するほど雇用は生み出されないだろう。

つまり、米製造業の再活性化は雇用をほとんど創出せずに行われる可能性があり、構造的な失業問題の解決にはならないということだ。

もちろん時がたてば、こうした新しい製造業に必要なスキルを身につけた人が増え、経済システム全体で新たな繁栄が生み出される可能性もある。だが当面、そうした変化に十分対応できない世代は今後も悪戦苦闘を余儀なくされるだろう。

新しい製造業への取り組みのなかでは、長期的に何が可能で、短期的には何が不可能かをしっかり見極めることが重要だ。失われた雇用や産業は取り戻すことができない。過去数十年間で何百万人もが職を失った問題を解決することもできない。

オバマ政権の構想は次世代の解決にはなるかもしれないが、社会から今取り残されている世代にとっては何の解決にもならない。われわれは対処を見誤ってはいけない。

次世代が未来を担えるようになるまで、失われた世代は何年も支援を必要とするはずだ。簡単に解決できるかのような「まやかし」は、悪い結果にしかならないだろう。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。


では、以前のエントリーを振り返っていこう。まず、それはアップル社のCEOのエピソードから始まる。

アップルのクックCEOが配当収入の受け取りを辞退した。アップルの前CEOスティーブ・ジョブズも報酬1ドルだった。これらをあざとい売名行為と受け取るかは各人の自由だが、クックCEOの他の発言「米国内への生産回帰を望む」「テレビ技術への関心がある」などから考えるに、アップルのCEOには素朴かつ健全な資本主義における企業家精神が発露していると見て良いだろう。

さらなる利潤を追求するために現在の報酬や配当を捨てて、禁欲的に労働を尊び、成長への投資を優先させるのは健全な企業家精神である。また既存概念に囚われず、常に“時間は貨幣である”ことを意識して、停滞を好まず新たな製品・サービスを提供しようとし、その際の優勝劣敗を受け入れる合目的姿勢も企業家精神の発露である。

米国において新自由主義偏重と投資銀行優遇の経済政策が浸食しているとは言え、マックス・ウェーバーが近代資本主義の発生を研究した際に見出した、プロテスタンティズムの生んだ資本主義の精神が、未だ宗教とともに健在であるところに米国の真の強靱さがある(ただし、この宗教に由来する強靱さが我が国のポストモダンとの乖離を生んでいる)。この点においては、幕末維新の下級武士の倫理観を基礎として近代資本主義を始めた我が国ですら米国よりもやや劣る。

と、2012年6月21日のエントリーと書いた。実際、2013年末「iPod」「iPhone」「iPad」は難しいが、新作の「Mac」の筐体は米国生産に戻り始めている。しかし、その筐体は『ジョブ・ショップ』と呼ばれる製造請負業者でつくられている可能性がある。それは、

ドル安局面で中国で部品生産、製品を組立加工して輸送するよりも国内生産する方が、コストが安くなっていることが、まず背景(それは記事に触れられてはいない)にある。

しかし、長年海外(特に中国)にアウトソーシングしてきたために、熟練工は高年齢化し、技術継承できる人材層が薄くなりすぎている。

また、技術力を有した企業よりも『ジョブ・ショップ』と呼ばれる製造請負業者が活況を呈しており、そこでも労働者のミスマッチが起きており、派遣業者ですら充分に人材を供給できていない有様らしい。

と、2012年3月10日のエントリーと書いたからだ。そして、リショアリングのダイナミズムに乗り遅れまいとする各州間の誘致競争は、GMやクライスラー、デトロイト市を破綻に追い込んだレガシーコストを企業に背負わせないことが前提となっている。その実態は、以下の2012年4月23日のエントリーに詳しい。

2010年の中国の1人あたり名目GDPは4382ドルで10年前の約2倍、このまま推移すれば、あと10年でメキシコの1人あたり名目GDPと並ぶ。人件費のみを理由とする限り、中国に生産拠点を置く意味がない。

そして、米国への生産拠点回帰には、労組なし・法人税安・補助金付きを求める企業とそれに呼応する失業者と州の思惑がある。

WSJの記事でもキャタピラーの工場移転が取り上げられていたが、こちらではカナダのオンタリオ州・ロンドンから米国インディアナ州・マンシーへ機関車工場を移転することになった。

労組のないマンシー工場の時給は12ドル~14ドル50セント。閉鎖されつつあるオンタリオ工場では、大半の労働者が労組に加盟し時給30ドル以上が支払われていた。マンシー工場の就職説明会に並んでいる1人が、パートタイムのサービス業で時給8ドル25セント、子ども2人を養っていることからして、これでも大きな所得の伸びなのだ。

米国内の各州にとって工場誘致のための切り札は労組をなくすことだ。すべての労働者に組合費の支払いを義務付ける契約を禁じる法律を制定することで、労組の組織化を困難にしている。

記事によると、インディアナ州はこうした法律を持つ23番目の州となった。2011年末時点の同州の製造業雇用者数は47万2500人と、2年前より7.6%増えた。ムーディーズ・アナリティクスのデータによると、過去10年のインディアナ州の製造業雇用者数は20%減少。これに対しイリノイ州は26%、オハイオ州は29%、ミシガン州は35%減だった。

労組は左翼やリベラルの集票基盤である。自治労や日教組などが極左活動家の政治的基盤になっている我が国は、民主党政権下で彼ら左翼とリベラルの無能振りを見せつけられているから労組の影響力が衰えることはあながち悪くはない。

とは言え労組が消え去ることが万能ではない。グローバリゼーションの巻き戻し「リショアリング」で先進国の給与水準がBRICSなどと同列になっては、イノベーションを興す文化的基盤が弱くなってしまうと思われる。

ここまで以前のエントリーの整理を終えるとして、上記のロイターのコラムはハイエンドを重視する場合、雇用数はそれほど増えないのではないか、と懸念する。それは正しいと思う。しかし、本質はイノベーションを興す文化的基盤を弱体化させかねないリショアリングの誘致競争ではなかろうか。

これは常態化しつつある。シアトルを企業城下町とするボーイング社ですら、次期777X生産地の決定までに年金削減と補助金拠出を同時に勝ち取ることが出来た。ボーイング社は、人件費と販管費の削減による営業利益の増益と、補助金や保証付きの低金利による経常利益の増益を手にする。まさしくグローバリズム=アメリカナイゼーション=新自由主義の時代は終わっている。不変なのは連邦政府、州政府に限らず、企業など利害関係者はロビイストを動かして、法律と予算を獲れるか否かだけだろう。

三菱重、米ボーイング777X翼の日本生産を提案=関係筋 2013年 11月 13日 06:24 JST ロイター

ボーイングが777Xで新たな生産地模索の可能性、労組と交渉余地も 2013年 11月 15日 01:36 JST ロイター

川崎重 、ボーイング 787向け製品の新工場建設 総投資額350億円 2013年 12月 9日 13:34 JST ロイター

[東京 9日 ロイター] - 川崎重工業 は9日、米ボーイング の「787型機」向け製品を生産する新工場を愛知県の既存工場隣接地に建設すると発表した。総投資額は約350億円。2015年3月に稼働し、主に787型機の派生機の胴体部品を生産する。

ボーイングは787型機について、220─250席クラスの「787─8」、250─290席クラスの「787─9」を生産しているが、新たに300─330席クラスの「787─10」をラインアップに加えると公表済み。

川重は、名古屋第一工場(愛知県弥富市)で787型機向けの製品を手がけており、今後の787シリーズの増産や787─10の生産開始に備え、生産能力を増強する。


米ボーイング 、週内にも777X生産地候補を絞り込みへ 2013年 12月 18日 11:28 JST ロイター

米ボーイング次世代大型機「777X」、シアトル近郊で生産へ 2014年 01月 6日 09:35 JST ロイター

[シアトル/ニューヨーク 3日 ロイター] -ボーイング(BA.N: 株価, 企業情報, レポート)は、次世代大型機「777X」の生産を旅客機の主要生産拠点であるワシントン州シアトル近郊で行うことになった。現地の従業員が3日、「777X」生産の鍵をにぎる労働協約を僅差で承認した。

ボーイングの商用機部門最高経営責任者(CEO)のレイ・コナー氏は声明で「ピュジェット・サウンド地域のボーイングの未来が、これまでないほど明るくなった」とし「これにより、複合技術の最前線に労力を投入でき、数千人の雇用を何年にもわたり維持することになる」と述べた。

労働協約案が否決された場合、ボーイングは新たな生産場所を探す必要があった。ボーイングは昨年11月に当初案が否決されたことを受け、全米に777X生産拠点候補を募集、22の州が名乗りをあげていた。承認は、現在777型機を生産しているシアトル近郊の工場を活用する方がリスクが少ないとみていたアナリストや投資家にとって好ましい結果となった。

承認された労働協約は、2016年までの現行協約に続くもので、期間8年、2024年まで。この間、従業員はストライキをすることができない。また、確定給付年金をやめ、新たなシステムに移行する。

3日の承認を受け、インスリー・ワシントン州知事は会見で「これから数十年にわたり、ジェット機を製造するのに最適な土地であり続けることになったことは非常に喜ばしい」と表明。

その上で年金など従業員の懸念について、最近議会で承認されたセーフガード対策があると説明した。この対策には、ボーイングへの助成金、ボーイングがワシントン州の777X関連の雇用を維持し、他の州に新たな777Xの生産拠点を設けないことが盛り込まれている。

モザンビークにおける日中のエネルギー争奪戦

“対中封じ込め”を考慮に入れると、旧ポルトガル領のアンゴラ、モザンビーク、ギニアビサウなどに絞って、ODAなどの攻勢を掛けるのが良いだろう。

ポルトガルは、1975年のカーネーション革命によって、マカオを除く全植民地を一遍に喪失した。

アフリカに植民していたポルトガル系(レトルナードス)が帰国して、労働需給が壊れ失業率が上昇した上に、石油など天然資源の豊富なポルトガル領西アフリカ(アンゴラ)・ポルトガル領東アフリカ(モザンビーク)といった領域植民地と、中継貿易拠点かもしくはオフショア金融の拠点になりうるポルトガル領ギニア(ギニアビサウ)・マカオ・ゴア・東ティモールなどを自国のために活用できなかった。

冷戦終結後は中共が旧ポルトガル領の利権に食い込み、2006年時点の原油輸入量ではアンゴラからの輸入が1位となっていた。2013年現在では、スーダンの南北分裂、リビア革命、イランへの経済制裁があり、下記にはない反米政権の続くベネズエラからの輸入を増やしているだろうが、それでもアンゴラを中共から引き剥がすこと、これを我が国の外交目標に据えられれば、TICADを“対中封じ込め”に連動させることが出来る。

と、2013年5月29日のエントリーで書いた。ポルトガルの没落は、2011年4月2日のエントリーに詳しい。

外務省のプレスリリースを読むと、三井物産と米国アナダルコとモザンビーク国営石油会社(ENH)共同開発のLNGを念頭に置いたガス複合式火力発電所を首都マプトにつくる一般アンタイドのODA供与がなされる。第5回アフリカ開発会議(TICADV)以降の外交成果として特筆すべき案件になるだろう。

中国CNPC、伊ENIのモザンビーク資産取得へ-42億ドル 2013/03/14 19:31 JST ブルームバーグ

3月14日(ブルームバーグ):中国石油天然ガス集団(CNPC)は14日、イタリア最大の石油会社ENIの東アフリカ子会社の株式28.57%を42億ドル(約4050億円)で取得すると発表した。

中国最大の産油会社CNPCのウェブサイトによれば、この株式取得により同社はENIがモザンビークに持つ資産の20%を間接的に保有する。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、今回の出資はアジア企業が関与する資産取得としては今年これまで発表されたうちで最大。

CLSAのアジア石油・ガス調査責任者サイモン・パウエル氏は「モザンビークの液化天然ガス(LNG)プロジェクトに出資する中国勢が現れるのは時間の問題だった。アジアの顧客にとって、東アフリカは好位置にある」と述べた。


三井物産、モザンビーク公社と連携 天然ガス関連産業を創出 2013/10/4 23:40 日本経済新聞 電子版

三井物産はモザンビーク国営石油会社(ENH)と天然ガス関連産業の創出に向け幅広く連携する。2018年にも本格生産が始まる同国産ガスを活用し、火力発電所や化学プラントなどを共同で事業化する可能性を探る。

港湾などインフラ整備での協業も検討する。

同国の産業基盤づくりに携わり政府との協力関係を強化、今後の事業展開を有利に進める狙いだ。三井物産とENHは米アナダルコとともに2014年中にモザンビーク沖の巨大ガス田の共同開発に着手し、2018年から天然ガス生産を始める計画を明らかにしている。

同国政府はガスの輸出で外貨を稼ぎつつ、ガスを原料に使う石油化学産業を育成したり電力など社会インフラを整備する方針。

こうしたエネルギー関連の全事業の立ち上げを担うのが国策会社のENH。三井物産はガスの権益を保有する強みを生かし、ENHと強固な関係を築けば、今後急成長が期待できる同国で幅広い事業展開が可能になると見ている。

三井物産とENHはまず、天然ガスを原料に使うメタノール製造プラント、肥料・アンモニア製造プラント、軽油など石油代替え燃料(GTL) の製造プラントの事業化に向けて協議を始める。それぞれガスと同時期の生産開始をめざす。

ガス火力発電所や港湾設備、ガスパイプラインなど社会インフラの共同建設・運営についても検討する。


モザンビークに対する円借款に関する書簡の交換 平成26年1月12日 外務省

1 本12日(現地時間同日),モザンビーク共和国の首都マプト市において,現在同国を訪問中の安倍晋三内閣総理大臣とアルマンド・エミリオ・ゲブーザ大統領の立ち会いの下,我が方橋本栄治駐モザンビーク大使とオルデミーロ・バロイ外務協力大臣(Mr. Oldemiro BALOI, Minister of Foreign Affairs and Cooperation of the Republic of Mozambique)との間で,「マプト・ガス複合式火力発電所整備計画」(事業地図(PDF))につき172億6,900万円を限度とする円借款に関する書簡の交換が行われました。

2 対象案件の概要

 モザンビークでは,近年の順調な経済成長によって,慢性的に電力が不足する見込みです。本事業は,モザンビークの首都マプト市において新規ガス複合式火力発電所を建設することにより,同国南部地域における安定的な電力供給の実現を図り,電力不足の緩和及び経済の成長に寄与することを目的としています。

3 供与条件
(1)金利(無利子近似条件を適用):年0.01%
(2)償還期間:40年(10年の据置期間を含む)
(3)調達条件:一般アンタイド

4 我が国は,2013年6月に開催された第5回アフリカ開発会議(TICADV)において,「インフラ整備への6,500億円の公的資金の投入」及び「2,000億円の低炭素エネルギー支援」を表明しており,この協力は,これらの公約を具体化するものです。

(参考)
モザンビーク共和国はアフリカ東岸に位置し,面積約79.9万平方キロメートルを有し,人口は約2,392万人(世銀,2011年),一人当たりGNI(国民総所得)は510米ドル(世銀,2012年)。


ちなみに、こちらはアンゴラの対岸にあるマダカスカルにおけるニッケル商業生産開始のブルームバーグ電。

マダガスカルのニッケル事業が商業生産に、住商など参加-世界最大級 2014/01/23 15:46 JST ブルームバーグ

1月23日(ブルームバーグ):住友商事 は23日、資本参加するマダガスカルでのニッケル生産事業の操業度が7割に達し、商業生産を開始したと発表した。2015年1-3月期には操業度を9割まで高める計画で、事業全体で同年中の黒字化を見込む。

カナダの資源会社シェリット・インターナショナル が4割を出資して主導し、韓国鉱物資源公社(コレス )なども参加するアンバトビー・プロジェクト。住商の出資比率は27.5%。このほど生産プラントでの鉱石処理量が30日間平均でフル生産時の7割に到達したという。

同事業はニッケル鉱石の採掘から地金生産までを手掛ける世界最大級の一貫プロジェクト。年間生産能力はニッケル地金で6万トンと世界需要の約4%に相当する。住商はニッケル地金を日本と欧州を中心にステンレスメーカーなどに販売する。

当初の操業コストは1ポンド当たり6~8ドル。操業度を9割まで高めた際には4~6ドルまでの低下を見込む。ロンドン金属取引所(LME)のニッケル地金(3カ月物)の価格は現在、1ポンド当たり6.7ドル程度で推移している。

住商は05年8月に同事業に参加。07年8月から建設着工し、当初は13年初めのフル生産を目指していたが、建設期間が長引いた。13年12月末時点のプロジェクト全体の総資金調達額は73億ドル。

ベルギー方式でも、スコットランド流儀でもなく

ウクライナの利害対立を解消するには、首都キエフを中立的な都市として、他の地域はドニエプル川を自然境界線とした東ウクライナと西ウクライナに分割、さらに歴史的経緯のあるクリミア半島、カルパト=ルシーンも分割して、それぞれに自治権を与えるべきではないか、と2013年12月23日のエントリーでは愚考した。

しかし、2012年7月25日のエントリーで頂いたコメントの指摘に従って、21世紀に入ってからの大統領選に基づけば、言語境界線を定めて南北ウクライナ、首都としての中立的立場を持つキエフに分割すべきではないか、と改めて愚考してみた。

つまり、連邦国家となったベルギーが、1つの首都(ブリュッセル)、2つの自治地域(ワロンとフランデレン)、3つの言語共同体(ワロン語、ドイツ語、フラマン語)を持つに至った国家形態に近似したものだ。

ベルギー王国は、英国とフランスとドイツの緩衝地帯としてオランダ(正確には、ウィーン体制以降のネーデルランド連合王国)から永世中立国として独立した経緯があり、プロテスタント支配からカソリックが分離独立する目的、特にワロン人が政治的主導権を手に入れる目的もあった。もっともそれではフランドル人が黙ってはいなかったが。

国民国家としてのベルギーの紐帯はカソリックと、地勢上は必ず中立を必ず破られるがゆえのドイツ軍への抵抗心、ときに人気・不人気のある代々の国王によって辛うじて支えられた。

歴史的所産としての領土では、フランスに併合されたアルトワ伯領と元々のリエージュ司教領を除けば、自治地域の境で真っ二つになったブラバント公領、現在はオランダとベルギーの両方の州に名を残すリンブルフ公領、大司教座のあったメヘレン、のちのルクセンブルク大公国の一部やフランドル伯領、ナミュール伯領、エノー伯領などすべてネーデルラント17州のうち10州の後継国家である。

ところがウクライナの利害対立は、民族としては同一のウクライナ人がロシア語を話す言語集団とウクライナ語を話す言語集団で南北に分裂している点に難問がある。

となると、これはスコットランドのハイランド地方(スコットランド・ゲール語)とローランド地方(スコットランド語)の言語圏の分断に相似してくる。当然、現在のスコットランド人は英語話者でもある。

スコットランドは、イングランドとは違う独自の法体系(コモン・ローではなく大陸法)までをも保持しながらも、スチュワート朝による同君連合と名誉革命によるジェームズ2世(スコットランド王としてはジェームズ7世)の追放ののち、連合王国とされてしまい、ジャコバイトの叛乱(1715年と1745年)も虚しく失敗し、産業革命に至る頃までスコットランド人は雌伏のときを過ごさねばならなかった。

彼らは、ヴィクトリア朝の繁栄を謳歌し、大英帝国の崩壊から英国病をイングランド人とともに悩み、サッチャリズムによる民営化(富の再分配)が巻き起こした階級の再編成を経て、欧州懐疑派のキャメロン政権がEUからの脱退を逡巡しつつ、北海油田の枯渇が取り沙汰される昨今において、独立を唱えるに至っている。

とかく明治維新をアングロ・サクソン人の陰謀と云うが、維新回天の志士たちの随伴者となったトーマス・グラバーやジャーディン・マセソン商会の創業者一族はスコットランド人であることは付言しておかなければならないだろう。

もしも欧州がウクライナのEU加盟推進派を支援したいと欲するならば、アブハジアと南オセチアを巡るロシア-グルジア戦争(2008年の南オセチア紛争)の帰趨を振り返れば良い。2003年のバラ革命以降、NATO加盟を目指し、軍備拡張した挙句の敗北に際しても、和平協定を橋渡ししたフランスのサルコジ政権はロシアに妥協を重ね、停戦監視団を送るのがせいぜいだった。

ウクライナの産業と利権分配構造を考えると、必ずしもEUに加盟することは国益に適う訳ではない。20世紀のソ連支配が南北分断を固定させていて、それが永続的ならば、まだしも、このままロシア連邦との関係を深めれば、遠からず純粋にウクライナ語だけを話すウクライナ人はいなくなるだろう。

国語が国民国家をつくる。彼らはバルト三国のように非情と呼ばれようが、ソ連支配下に移住してきたロシア人と定められたロシア語を即座に合法的に追放すべきだったし、クリミア半島と黒海艦隊を失ってもロシアに併合、譲渡させるべきだった。我々は同一民族が別の言語を習得していく過程で、別の民族が生起する現象を目の当たりにしているのかもしれない。

言語戦争としては他にケベック州の例を想起するが、それとて英国が他の民族の法体系など文化を保持させる統治方式を好む前提条件があってこそだ。スコットランドやアイルランドもこれに倣う。またケベック州の経済的発展の成功“静かなる革命”は、先進国全般が高度成長期だった1960年代~1970年代初頭までに達成されたことを忘れてはならない。グローバリズム=アメリカナイゼーション=新自由主義の時代におけるアイルランドの経済成長も同じだ。

量的緩和のテーパリングによって新興国が資本不足に陥りかねない現状では、ロシア同様に産業構造と人口動態の変革は難しいだろう。その意味でも彼らは、ロシアの随伴者に相応しいのかもしれない。

ウクライナで10万人規模の反政権デモ、一部暴徒化 2014年 01月 20日 12:35 JST ロイター

[キエフ 20日 ロイター] -ウクライナの首都キエフで19日、欧州連合(EU)加盟を求める、今年に入って最大の反政権デモが行われた。デモを規制する法案が先週可決されたことに反発し、最大10万人が集結。デモ隊の一部は警官隊と衝突した。

裁判所が先週15日に発表し16日に議会で可決された法律は、公共の場での無許可のテントやステージの設置、拡声器の使用など、全ての形式の抗議活動を禁止している。

また、大人数が集まる混乱に関与したり、デモの際にマスクやヘルメットを着用した場合は処罰の対象となるほか、国の指導者を中傷するような情報を流すことも禁じられている。

デモ隊の一部は暴徒化し、非常線をはった警官隊を棒で攻撃したり、議会への道を封鎖するバスを横転させようとした。反政権指導者が暴力に訴えないよう呼びかけたが、警官隊に発煙弾や発火物などを投げつけている。

一方、この混乱で警官隊側は自制しているもよう。内務省によると、警察官30人が負傷、そのうち10人以上は病院に運ばれ、4人は重傷という。


ウクライナ首都でデモ隊と警官隊が衝突、1人死亡のもよう 2014年 01月 22日 17:24 JST ロイター

[キエフ 22日 ロイター] -ウクライナの首都キエフで、ヤヌコビッチ大統領の退任を求める反政府デモ隊と警官隊が衝突し、デモに参加していた1人が撃たれ死亡したもよう。

デモ隊側によると、参加していた1人が衝突の際に撃たれて死亡した。当局による確認は得られていない。

ロイターのカメラ映像でも撃たれた人が確認された。警官隊は催涙ガスを発砲、デモ隊は火炎瓶で応酬していた。


ウクライナでデモ隊と治安部隊が衝突し3人死亡、与野党会談は物別れ 2014年 01月 23日 07:42 JST ロイター

[キエフ 22日 ロイター] -ウクライナの首都キエフで22日、ヤヌコビッチ政権の退陣を求めるデモ隊と治安部隊が衝突し、少なくとも3人が死亡した。死亡が確認されたのはデモ参加者で、このうち2人は銃で撃たれていた。

政治危機が高まるなか、ヤヌコビッチ大統領はこの日、3人の野党指導者と会談。ただ会談後、野党側は同大統領は要求に対する具体策は示さなかったとし、デモ参加者に政権側の攻勢に備えるよう呼びかけるなど、事態は収拾に向かっていない。

新欧州か新ロシアかで揺れるウクライナでは、前年11月にヤヌコビッチ政権が欧州連合(EU)との関係を強化する連合協定締結に向けた手続きを停止したことをきっかけに、反政権デモが発生。この日に行われた大統領と野党指導者との会談は事態収拾に向けた初めての具体的な動きだった。

キエフ中心部では19日に今回の大規模なデモが開始。警察によると、21日から22日にかけてデモ参加者50人の身柄が拘束された。また当局は、167人の警官が怪我を負ったとしている。市民側の負傷者数は不明。

ウクライナの政治危機が深刻化するなか、在キエフ米国大使館は、前年11月から12月にかけてデモ隊に対し武力を行使したとして、数名の人物の査証を無効にした。大使館は査証を取り消した人物の名前は明らかにしていないが、こうした措置の拡大を検討しているとしている。

米国務省のハーフ副報道官は、米国は武力の行使に強く反対するとし、「すべての関係者に対し、直ちに事態を収拾し、武力の行使を控えるよう呼びかける」とする声明を発表した。

またEUのアシュトン外交安全保障上級代表は声明で、「首都キエフで昨晩から混乱が暴力的に拡大し、死者が出るに至ったことに強く抗議する。デモ参加者の間から死者が出たとの報道を非常に懸念している」とした。

バローゾ欧州委員長は、EUはウクライナに対し何らかの措置をとる可能性があるとしている。

これに対しロシアは欧州各国に対し、ウクライナの政治問題に介入しないよう呼びかけている。

*内容を追加します。

バンドネオンの響きが世界を震わせる

アルゼンチンから始まった新興国通貨安の直接の引き金は、HSBC(香港上海銀行)の発表した中国PMI(製造業購買担当者景気指数)の1月速報値が50を割ったという材料だった。

しかし、背景としては、米国において金融経済主導型モデルから製造業回帰(リショアリング)モデルへの転換に目処が付いたことに尽きる。

長いようだけれど意外と短く、2008年から2014年までの経過を振り返る。

リーマン・ショックによる米国の金融機関のバランスシート毀損のために量的緩和(まずはQE1)が開始される。量的緩和(QE2~QE3)の間に、米国の金融機関は、国内では底値になった不動産債権を買取、国外ではコモディティなどで利鞘を抜く。

しかし、その反動も大きく、米国内では、貧困層ではフードスタンプ支給者が1億人近くになり、中間層でもかつての労使関係は継続不能と判断され、オバマケアの実施など社会保障政策を一大転換する。米国外では、コモディティの乱高下によって、暴動~革命~内乱~内戦が頻発して、米国の外交・安全保障政策も一大転換する。

それでも、当初の目的通り、米国の金融機関のバランスシートは大幅に改善されたことにより、量的緩和(QE3)のテーパリングが開始される。

テーパリングの緩衝策として、米国内での資金滞留のためボルカー・ルールを一部導入し、同時に多国籍企業の租税回避防止のための条約整備、テロリスト及び国際犯罪組織と反米国家と指導者層締め付けのためのオフショア金融センターの監視体制も整備される。

すると、経常収支赤字基調の新興国(トルコ、インドなど)に資本投下されなくなる怖れが出て、かつ経常収支黒字基調の新興国であっても、金融機関のストレステストを行ったら、内情は終わっているのではないか、と云う疑念(中共のシャドーバンキング、韓国のストレステスト発表延期など)も高まリ、ついにアルゼンチンから新興国通貨安が連鎖的に始まった。

アルゼンチン・ショックが日本にも波及、世界経済への自信は堅持 2014年 01月 24日 15:59 JST ロイター

[東京 24日 ロイター] -アルゼンチンに端を発した新興国通貨安が日本にも波及している。リスクオフムードが強まり、株安・円高が進行。日経平均は節目を割り込んだ。

米金利上昇を警戒し新興国から資金が流出した昨年5月と違い、今回は米金利は低下しており、昨年と異なる様相もみせている。ただ、今年を通じてみれば、先進国を中心にグローバル経済は堅調とみられており、大規模な信用収縮には至らないとの見方も依然強い。

<13年ぶりの衝撃>

材料にされたのは下振れした1月の中国PMI(中国製造業購買担当者景気指数)だったが、世界的なリスクオフの引き金を引いたのはアルゼンチンだ。同国中銀がペソ支援の介入を止める姿勢を支援したことで、ペソが急落。下落率は11%と1日としては2002年の金融危機以来最大の下げとなった。

中銀がペソ介入を断念したのは、これまでの相次ぐ介入で同国の外貨準備が294億ドルと小さくなっており、介入を今後も続けることは難しいという台所事情のためだ。同国のインフレ率は公式には10%程度だが、民間の推定では25%を超えるとの指摘もある。ペソの急落でハイパーインフレへの懸念も強まってきた。

アルゼンチンは、2001年に債務不履行(デフォルト)宣言をし、世界の投資家に深いダメージを与えた。その後、一時的に経済は回復したが、最近は高いインフレ率などにより内需が疲弊。経済が一段と悪化している。

ペソの急落は、トルコリラなどもともと弱い通貨だけでなく、南アフリカのランドなど多くの新興国通貨の売りに波及。マーケット全体のリスクオフにつながり、米ダウ.DJIは175ドル安、ドル/円も一時102円台まで円高が進行した。日経平均.N225の下げは一時400円を超え、節目の1万5500円を割り込んだ。「日本株にもマクロ系のグローバルファンドからの売りが出ている」(米系証券)という。

<昨年と違う米金利低下での資金流出>

新興国からの資金流出は昨年5月にもあった。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が量的緩和策の縮小を示唆したことで米金利が急上昇。過剰流動性の縮小懸念から、投資家が新興国から資金を引き揚げたためだ。

だが今回、米金利は低下している。米10年債は23日の市場で一時2.759%と6週間ぶりの低水準をつけた。昨年5月と異なり、今回は実際にテーパリング(米量的緩和縮小)が始まっており、その影響への警戒感はあるが、金利高予想が高まっているわけではない。むしろリスクオフによる米株下落で、安全資産である米国債に資金が流れ込んでいる形だ。

このため「今回の方が心配」(三菱東京UFJ銀行・金融市場部戦略トレーディンググループ次長の今井健一氏)との声もある。前回は、米利上げは当分先との見方が広がるに従い資金流出も止まったが、今回は一部の新興国への懸念が強い。アルゼンチンの国内総生産は約4700億ドルと日本の九州よりやや大きい程度。同国の経済減速自体が世界経済全体に与える影響は限定的だが、13年前のように、金融マーケットを通じて悪影響が及ぶおそれがある。

<米経済への自信は揺るがず>

一方で、実体経済が悪くなっているわけではない。国際通貨基金(IMF)は、今年の世界経済の成長率予想を10月時点の3.6%から3.7%に引き上げた。見通しの上方修正は約2年ぶり。15年は3.9%を見込む。新興国経済は低調だが、先進国が成長のバトンを引き継ぐとの見方を示している。

前日の米市場でも「パニック的な動きはみられなかった。マクロ的なリスクを落とす動きが中心だった」(国内証券の米支局)という。23日の米株市場で下落率が大きかったのは景気敏感株よりも金融株だ。「1─3月期は在庫調整で米経済は鈍化する見込みだが、今年は財政面からの圧迫要因が消えるため、米経済は順調に成長する」(シティグループ証券チーフエコノミストの村嶋帰一氏)と、米経済への信頼は揺らいでいない。

製造業PMIの下振れが懸念された中国だが、24日の上海総合指数.SSECはプラスで推移。構造改革を進める同国の成長率が今年低くなるかもしれないという懸念は、今に始まったことではない。中所得層に消費は順調に拡大しており、中国需要を反映させやすいベースメタルの価格も上昇している。

世界的な株安は、昨年末に広がった過剰な楽観をベースにしたリスクオン・ポジションの巻き戻しの範囲内を出ていないとの強気な見方は依然多い。

また、BNPパリバ証券・債券調査部EMKストラテジストの前島英彦氏は、「昨年5月のときも、経常赤字や財政赤字、外貨準備などが悪い国とそれ以外の国で影響は二極化した。投資家はそれを覚えており、すべての新興国から資金を引き揚げることはないだろう」との見方を示している。

(伊賀大記 編集:田中志保)


中国工商銀、問題抱えた信託商品の投資家を救済も-時代周報 2014/01/23 16:25 JST ブルームバーグ

アルゼンチンで国債デフォルト懸念が再燃-停電頻発し略奪横行 2014/01/24 11:39 JST ブルームバーグ

NY外為:円とフランが上昇-新興市場通貨安で逃避需要 2014/01/25 08:03 JST ブルームバーグ

新興国通貨が軒並み下落、インドなど一部中銀は介入実施か 2014年 01月 25日 08:14 JST ロイター

ドル一時101円台に急落、安全資産に資金逃避=NY市場 2014年 01月 25日 08:19 JST ロイター

米株は大幅続落、新興国懸念でダウ平均318ドル安 2014年 01月 25日 08:43 JST ロイター

存続困難な銀行は破綻させるべき=ドラギECB総裁 2014年 01月 25日 09:03 JST ロイター

ブラジル大統領が財政均衡化に決意、懸念払しょくの具体策示さず 2014年 01月 25日 09:09 JST ロイター

アルゼンチンが為替管理緩和、ペソ急落後に-24日は1.5%安 2014/01/25 14:02 JST ブルームバーグ

新興市場株が大幅下落-中国経済の失速への懸念増大 2014/01/25 11:50 JST ブルームバーグ

バラマキ予算の原資は迂回貿易構造にあり

いつもながらの政治的混乱の風景ではあるのだが、東南アジア全体を迂回貿易構造に組み込もうと我が国が企んでいる現在、タイの役割はこの地域のサプライチェーンの中心に位置付けられている。

しかし、クーデターや総選挙によっても利害関係を整理できない現状が続くならば、今後はこのサプライチェーンの中心から外されるリスクをタイ国民は考慮するべきだろう。

と、2013年12月29日のエントリーに書いたが、その懸念をトヨタ自動車のの現地法人、トヨタ・モーター・タイランドの棚田京一社長が述べた。GMとの合弁だったNUNNMIの閉鎖から始まったバッシングに見られるように、トヨタは我が国を背う存在であり、その出先で常に国家間の隠れた紛争の主役になっている。

トヨタバッシングとGM再建の経過については、2012年3月12日のエントリーを参照。

タイのバンコク朝を頂点とした政財官の利益分配構造は、アジア通貨危機の頃、我が国の迂回貿易構造に組み込まれることによって、膨大な中間層が誕生するとともに転機を迎えた。

そこに新たな利権を分配する役目を担って登場したのが、客家移民出身としては、比較的新しく勃興してきた富豪のタクシン政権だった。この政権は東北地方(イサーン)とイサーン出身のバンコクの中間層に、とにかくバラマキを施した。

ここから、旧来の陸軍とバンコクの富裕層を中心とする勢力(反タクシン派)は、クーデターと司法判断乱用の政権掌握を続け、勃興してきた新勢力(タクシン派)はその都度、総選挙で政権を取り戻してきた。

タクシン派と反タクシン派の争いを流れにすると、タクシン政権(タクシン派・非常事態宣言に陸軍がカウンタークーデターを打ち亡命)→ソンティ政権(反タクシン派・陸軍司令官による暫定)→スラユット政権(陸軍出身の中間派・新憲法制定のための暫定)→サマック政権(タクシン派・反タクシン派のデモ隊の実力行使に非常事態宣言を行うも陸軍が動かず、副業禁止の違憲判決で辞職)→ソムチャーイ政権(タクシン派・反タクシン派の実力行使が続く中、選挙違反による解党命令で政権崩壊)→チャワラット政権(中間派・約半月の代行)→アピシット政権(反タクシン派・タクシン派のデモ隊の実力行使に陸軍を投入して鎮圧)→インラック政権(タクシン派・亡命中のタクシン元首相の実妹)となる。

非常事態宣言だが、陸軍はカウンタークーデターを打ちづらい状況にある。バラマキの進展が遅いためにインラック政権の支持層が離反する可能性を示唆してきたのは新展開と云えるだろう。

中長期的にインラック政権及びタクシン派が、バラマキの利権を確保するためには、我が国のサプライヤーが満足し得る安定した電力供給や頻発する洪水対策へのインフラ投資が不可欠だ。そこを見誤ると、5年程度を年限として東南アジアのサプライチェーンの中心は他国に移っていくだろう。

アングル:タイ政情不安にいら立つ日本車メーカー、投資抑制「警告」も 2014年 01月 22日 08:08 JST ロイター

[東京 22日 ロイター] -タイの政情不安に対し、日本の自動車メーカーから「イエローカード」が出ている。首都バンコクでは政権交代を求める反政府デモ隊が2カ月以上にわたって運動を展開し、21日には政府が非常事態を宣言する事態となった。

このまま政治的な混乱が続けば、成長が損なわれ、販売が想定以上に低迷する可能性もある。これまで日本の自動車産業はタイ国内で積極的に投資してきたが、長引く政情不安にいらだちが募っている。

「現在の政治危機が続けば、われわれはタイでの新たな投資を実施しないかもしれない」──。トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)の現地法人、トヨタ・モーター・タイランドの棚田京一社長は20日、現地で行った記者会見でこう述べた。

タイでは2011年に記録的な大洪水が発生。各社の自動車生産がマヒする被害があったものの、トヨタをはじめとする日本メーカーは引き続き同国を重視してきた。日本車のシェアが約9割を占め、部品メーカーの集積によって自動車産業が成熟しているためだ。そんな中、自動車メーカーの幹部が投資計画見直しなどの可能性まで言及したケースは珍しい。

トヨタは年間80万台規模を生産するタイ最大の自動車メーカー。豊田章男社長は12年に開かれたタイ現地法人の50周年記念式典で「近い将来、タイでの生産規模を年間100万台レベルまで引き上げていきたい」と宣言し、タイを世界の中核的な生産拠点として位置付けていく考えを表明していた。

ただ、棚田社長は20日の会見で「向こう3─4年で年産能力を20万台引き上げる計画は不透明になった」と述べた。棚田氏の一連の発言について、トヨタの事情に詳しい関係者は「フラストレーションの表れ」と指摘。その上で「投資を今後どうするかという問題とは別に、警告を発したととらえればいい」と指摘した。

<タイ市場は一段の落ち込みも>

タイは日系メーカーの牙城で、トヨタが3割以上のシェアをもつ。いすゞ自動車(7202.T: 株価, ニュース, レポート)、ホンダ(7267.T: 株価, ニュース, レポート)、三菱自動車(7211.T: 株価, ニュース, レポート)、日産自動車(7201.T: 株価, ニュース, レポート)など、ほかのメーカーも加えるとシェアの約9割を日本勢が占める。

各社は輸出拠点としても重視し、日産自はタイの第2工場を建設中。ホンダも15年の稼働を目指して新工場を建設している。各社の広報担当者によると、今のところ発表した計画に対し、見直しの動きは出ていない。

だが、足元のタイの自動車市場は、政府の販売奨励策終了の反動などで減少している。タイ工業連盟の発表によると、13年のタイ市場は前年比7.7%減の133万台にとどまった。

タイトヨタの棚田社長は14年について、消費の弱さや経済成長の鈍化が影響し、同13.6%減の115万台となる見通しだと説明。このまま政情不安が続いた場合には、この水準も下回る可能性があると指摘した。

自動車産業に詳しい東京都市大学の井上隆一郎教授は、タイ近隣のインドネシアでも自動車生産が拡大していると指摘。今すぐにインドネシアへ生産がシフトしていくことはないとしつつも、自動車メーカーからの「警告」が単なるブラフではないとの見方を示している。

(杉山健太郎、久保田洋子 編集:田巻一彦)


タイの2014年成長率、政府への抗議活動続けば3.0─3.5%に=副首相兼商業相 2014年 01月 6日 19:05 JST ロイター

タイ航空当局、デモで管制業務に阻害でないよう予備体制 2014年 01月 15日 17:05 JST ロイター

タイの一部稲作農民が反政府活動への参加示唆、首相の支持基盤 2014年 01月 21日 15:27 JST ロイター

[バンコク 21日 ロイター] タイの一部稲作農民は、市場価格を上回るコメ買い取り価格を保証する政府の施策をめぐり、稲作収入を受け取ることができなければ政府に対する抗議活動に参加すると警告した。農村を支持基盤とするインラック首相にとって、さらなる逆風となる恐れがある。

コメ買い取り価格保証施策は政府プログラムの最重要項目となっているが、財政悪化を受け、稲作農民の一部は稲作収入の受け取りが3─4カ月遅れていると主張している。

タイ中部スパンブリー県の農民グループリーダー、プロム・ブーンマチョイ氏は、21日に代表団が弁護士を訪れるとした上で、支払いを受けられなければ、反政府活動に数千人が加わることになると明らかにした。

同氏はロイターに対し、「タイ弁護士会はわれわれのコンサルタントであり、政府を相手取った提訴を支援してくれることになる」と指摘。政府からの支払いを受けられなければ、コメを取り戻し、どんなに低価格でも転売するとした。


タイで政府支持派の地方指導者が撃たれ負傷、政治的背景か=警察 2014年 01月 22日 14:43 JST ロイター

UPDATE 1-タイ政府、バンコクに非常事態宣言を発令 22日から60日間 2014年 01月 22日 01:35 JST ロイター

(内容を追加しました)[バンコク 21日 ロイター] - タイ政府は21日、首都バンコクとその近郊に非常事態宣言を発令した。適用は22日から60日間。内務省高官が閣議後に発表した。

バンコクではインラック政権退陣を求める反政府デモが2カ月以上にわたり続いており、政府は来月2日に総選挙を控え、事態の悪化を回避したい考え。

非常事態宣言の発令を受け、治安当局は外出禁止令の発令や5人以上による政治集会の禁止、メディアの検閲や令状なしでの拘束などが可能になった。

インラック首相は21日、記者団に対し「われわれは国際基準に基づき、デモ隊と平和裏に交渉する意向を持っている。警察には国際基準を順守するよう通達した」と述べた。同首相は治安維持には軍隊ではなく警察を動員するとしている。

総選挙が予定通りに2月2日に実施されればインラック陣営の勝利が確実視されている。ただ、反政府デモにより一部候補者が登録できておらず、国会召集に必要な定数に満たない可能性があることから、選挙管理委員会は選挙を延期できるか、22日に憲法裁判所に判断を仰ぐとしている。

前年11月に始まった一連の反政府デモでこれまでに9人が死亡。トヨタ自動車 がタイの政情不安が続けば同国における最大200億バーツ(6億0900万ドル)の投資を見直すほか、生産を引き下げる可能性があると明らかにするなど、経済活動にも影響が出ている。

また、エコノミストの間では、タイ中央銀行が22日の金融政策委員会で、長引く政治的緊張に対応するため政策金利 を前年11月の前回会合に続いて25ベーシスポイント(bp)引き下げ、2.00%とするとの見方も出ている。

*バンコクの反政府デモに関する地図はこちらをご覧ください。

link.reuters.com/rar85v


UPDATE 2-タイ中銀が予想外の政策金利据え置き、政情不安の影響「短期的」 2014年 01月 22日 18:25 JST ロイター

タイ憲法裁、来月2日総選挙の延期可否について判断先送り 2014年 01月 23日 19:54 JST ロイター

タイ憲法裁、総選挙の延期可能と判断 2014年 01月 24日 19:26 JST ロイター

悲観と楽観とが交差する

中共では、地方政府が関わるウェルスマネジメント商品(WMP)の償還と債務のロールオーバーが四半期と半期ごとに繰り返されている。

今年の6月下旬にも見られた混乱だが、金融機関は市場で資金調達を図るものの、レポ金利上昇のために利鞘が減少して、企業体力を失っていく。前回の流動性危機は、QE3の出口戦略が示唆されていた時期だった。今回の流動性危機は、QE3のテーパリング(量的緩和縮小)と関連している。

米国は、量的緩和のカネが国内に流動しないことを憂慮して、その対策を進めて新興国からリワインド(資金の巻き戻し)が起きた。そして、その対策が完了したから、満を持してテーパリングを実施することにした、とも云える。

と、2013年12月21日のエントリーに書いた。

が、正直云って2014年1月9日のエントリーに書いたように、旧正月の流動性逼迫は思いつかなかった。米国のクリスマスが年度最大の商いになるように、またユダヤ人のハヌカーやムスリムのラマダンと同様に旧正月も商いの機会なればこそ、なのだが、そこまでカネ回りが悪くなるとは、と嘆息した。

中国の短期金利、4週間ぶりの大幅低下-中銀が4兆円超を供給 2014/01/21 11:49 JST ブルームバーグ

1月21日(ブルームバーグ):中国の短期金融市場で21日、指標金利が低下した。春節(旧正月)の資金需要を満たすため、中国人民銀行(中央銀行)が2550億元(約4兆4000億円)余りを金融システムに供給し、融資ファシリティーを拡充した。

銀行間資金の取引センターNIFCによると、7日物レポ金利 は毎営業日のフィクシングで前日比88ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の5.44%。20日は153bp上昇と、7カ月ぶりの大きな上昇率となっていた。

人民銀は常設の融資ファシリティー(SLF)を通じて20日に大手商業銀行向けに流動性を供給し、21日に2550億元規模のリバースレポを実施した。人民銀はまた、10の地域の中小行を対象に春節休暇前のSLFの試験利用を認める。

海通国際証券の胡一帆チーフエコノミスト(香港在勤)は「人民銀は銀行のストレステスト(健全性審査)実施を望んでいたとしても、システミックリスクが許されないことを分かっている」と指摘。「市場が依然として脆弱(ぜいじゃく)なのは明らかで、人民銀は少なくとも春節前は流動性不足を緩和するため資金供給を行う必要がある」と述べた。

人民銀は21日、21日物リバースレポで1800億元を金融システムに供給したことをウェブサイトで明らかにした。利回りは4.7%。ブルームバーグのデータによれば、21日物 は2005年以来となる。このほか7日物リバースレポで750億元も供給。利回りは4.1%で、昨年12月24日の前回入札時と同水準だった。

恒豊銀行の程慶生アナリスト(上海在勤)は「供給額は予想以上だった。市場では1000億-2000億元が見込まれていた」とした上で、「人民銀がその中立から引き締めの姿勢を転換したとは言い難い。SLF拡充は金融のシステミックリスクを防ぐのが目的であった可能性がある」と述べた。

原題:China Money Rate Drops as PBOC Cash Injections Spur StocksRally(抜粋)


ベースメタルの価格上昇、消費主導の中国経済成長に楽観 2014年 01月 22日 13:50 JST ロイター

(前段略)

今月20日に発表された中国の2013年国内総生産(GDP)は、実質成長率が前年比7.7%増となった。小幅ながら政府目標の7.5%や市場予想の7.6%を上回り、市場では「上回ったことが大事。政府の意思が見える」(国内証券)との声も出た。

だが、当日の上海総合指数.SSECは昨年8月以来となる2000ポイント割れ。マーケットの反応は芳しいものではなかった。

ただ、中国の景気は見た目のGDP以上に堅調との指摘が多い。例えばネット販売はGDPにカウントされないが、換算すればGDPの1割弱まで伸びているとみられている。ベースメタルの価格上昇は、旺盛な中国の消費に支えられている可能性が大きい。

SMBC日興証券・投資情報室中国担当の白岩千幸氏は「中国都市部では女性のファッションがきらびやかになっている。消費の広がりを示すものだろう。GDPから受ける印象以上に中国の景気はしっかりしている」とみている。

(後段略)


上記のブルームバーグ電、ロイター電から読み取れるのは悲観と楽観が交差していることだ。

楽観材料としては、中共の都市化の進行に伴う消費の堅調さ。悲観材料としては、シャドーバンキングなどの簿外債務のリスクの顕在化。イノベーションと民主主義の母胎となる民間企業の業績低迷とそれらに真っ向から背反する国有企業の業績好調。“対中封じ込め”の推進剤となる安全保障での度重なる挑発。パンデミックの発生源としての支那人の不法移民と大気汚染源としての支那大陸からの輸入、マネーロンダリングの温床としての共産党幹部の不正蓄財、それぞれが抑制されることだろう。

鳥インフルエンザ「H7N9型」については、こちらの2013年4月17日のエントリーも参照されたし。

中国で鳥インフル感染が急拡大、旧正月の移動前に懸念高まる 2014年 01月 21日 18:05 JST ロイター

中国機への緊急発進10─12月は138回、過去2番目の高水準 2014年 01月 21日 19:44 JST ロイター

[東京 21日 ロイター] -防衛省統合幕僚監部は21日、2013年10─12月に航空自衛隊の戦闘機が中国機に対して行った緊急発進(スクランブル)は138回だったと発表した。

四半期としては、同年1─3月の146回に次ぐ過去2番目の高水準。中国が日本付近での活動を活発化させていることが改めて浮き彫りになった。

四半期ごとの数字は05年度から公表している。13年4─6月の中国機向けは69回、7─9月は80回。4─12月の累計は過去最高の287回となった。

ロシアや北朝鮮機向けも含めた4─12月の総計は563回で、このうち約51%を中国機向けが占めたことになる。

10─12月はロシア機向けが110回、台湾と北朝鮮機向けがいずれもゼロ回、その他が7回だった。


中国国有企業の利益、2013年は5.9%増にやや加速 2014年 01月 21日 21:39 JST ロイター

[北京 21日 ロイター] -中国財政省の発表によると、2013年の国有企業(金融除く)の利益は前年比5.9%増の2兆4000億元(3965億ドル)となった。増加率は12年、5.8%に減速していたが、再び加速した。

ただ、13年12月に利益拡大モメンタムが一段と減速。1─11月の前年同期比8.2%増、1─10月の同10.1%増、1─9月の同10.5%増と比べ、徐々に伸びが縮小している。

2013年通年の利益伸び率をみると、中央政府が保有する企業は7.4%、地方政府が保有する企業は2.7%。

業界別では、運送、電子機器、自動車、不動産開発で利益が増えたが、非鉄金属、石炭、石油化学、機械は利益が比較的大きく減少した。

国有企業の総資産は13年に12.9%増加し、91兆1000億元となった。債務も14%増加し、59兆3000億元となった。

政府は国有企業が独占している分野を民間に開放し、成長押し上げにつなげる方針を示してきたが、国有企業は依然として主要産業で支配的地位を占めている。


中国の大気汚染が米国本土に到達、安価製品への需要も一因=研究 2014年 01月 22日 16:07 JST ロイター

習主席らの党幹部親族、租税回避地に資産隠しと英紙など報道 2014年 01月 23日 07:32 JST ロイター

中国の1月製造業PMI速報値は49.6、6カ月ぶりの50割れ=HSBC 2014年 01月 23日 11:40 JST ロイター

中国人民銀の周総裁のジレンマ-市場混乱は避けられない頭痛か 2014/01/23 11:38 JST ブルームバーグ

1月23日(ブルームバーグ):中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は金融市場のボラティリティ(変動性)を抑制しようとしているが、その過程で1つの障害に直面している。金利自由化という自身が掲げた計画だ。

中国短期金融市場の指標金利は、人民銀が今週420億ドル(約4兆4000億円)余りの流動性を供給したにもかかわらず、依然として1月の平均を上回っている。周総裁が計画している金利規制撤廃が、相場変動抑制を厄介なものにしている可能性がある。

中国の金融改革を指揮するために昨年続投が決まった周総裁は、より持続可能な市場主導型の経済成長 モデルの実現に向けて金利自由化に取り組んでいる。改革の進展があまりに緩慢であれば、規制の網にかからないシャドーバンキング(影の銀行)に伴う危機が高まる恐れがある。一方で自由化の進め方を誤れば、過剰投資のほか、韓国やスウェーデン、米国などで金利自由化の際に見られたような混乱を引き起こすリスクがある。

クレディ・スイス・グループで日本を除くアジア地域担当チーフエコノミストを務める陶冬氏(香港在勤)は、「中国はジレンマを抱えている。金利が自由化されなければシャドーバンキングが大変な勢いで広がってしまう。自由化すれば既存の債務をめぐる問題が深刻化する」と述べた。

(後段略)


中国人民元NDF、3日連続の下げ-1月の製造業PMI受け 2014/01/23 19:09 JST ブルームバーグ

PSAは東風に煽られる

PSAプジョー・シトロエンが、純利益で赤字→政府出資観測報道→関係各所からの否定→金融子会社への支援、と混迷を深めている。

金融子会社と従業員年金と医療保険が重しになっていく過程は、まるでGMの破綻劇の再演のようだ。ベルギー、ルクセンブルグ、フランスにまたがっていた金融機関デクシアが2011年10月に2度目の破綻をしたこともじわじわと効き始めているのだろう。

と、書いたのが2013年2月18日のエントリー

ここから約1年掛けて、ようやく政府出資に加えて、提携先の東風汽車(中共)から出資を受けるところまで辿り着いた訳だ。皆断言できるだろうが、ルノー=日産アライアンスのようなシナジー効果を産むことは無いだろう。

そもそも日産自動車も長年、労働組合がボトルネックとなって、ついに社風の改革が出来ず、1999年、キャッシュフローに詰まり、国営から民営化(1996年)間もなかったルノー傘下になった。

かくて日産自動車の座間工場や村山工場は閉鎖され、ショッピングモールや宗教法人の所有地になった。その経験からして、いずれPSAプジョー・シトロエンの件の工場も閉鎖され、人員も整理され、跡地に同様の光景を見るのではなかろうか。

同じくリストラに直面したルノーは、2013年3月14日のエントリーにあるように、ルノー経営陣と3労組との間で合意したのは、雇用確保を最優先、昇給の抑制か凍結、労働時間延長、生産量3分の1増加、低価格車と商用車の国内生産回帰、さらにダイムラーとの高級車共同開発撤退の可能性もありとしている。

これは2012年8月2日のエントリーにある、オランダのネッドカーの顛末とよく似ている。

今後の景気動向によっては、ルノー=日産アライアンスにPSAが合流する可能性もあるかもしれない。フィアットの傘下にすべてのイタリア自動車メーカーが参集したように。

仏プジョー、政府と東風汽車からの融資で19日に取締役会 2014/01/18 15:44 JST ブルームバーグ

1月18日(ブルームバーグ):フランスの自動車メーカー、プジョーシトロエン (PSA)の取締役会は19日、中国の東風汽車と仏政府からの約10億ユーロ(約1420億円)の投資受け入れについて決定する見通しだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

同関係者によれば、協議中のシナリオでは仏政府とプジョーの中国でのパートナーである東風 はそれぞれ少なくとも5億ユーロを出資する。協議がまだ完了していないことを理由に同関係者が匿名で語った。東風は基本的に出資に同意しているという。

関係者の1人によると、仏政府と東風は出資に対して10%の株式をそれぞれ受け取る。プジョーは全体で30億ユーロの調達を目指しており、株主割当増資も計画している。

原題:Peugeot Said to Decide on Funds From Dongfeng, FranceState (4)(抜粋)


そのフィアットは、買収したクライスラーの本国でのIPOを一時断念して、残りの株式を全米自動車労組(UAW)の退職者向け医療保険基金(VEBA)から取得した。

このレガシーコストこそ、GMとクライスラーをチャプター11と国有化に追い込み、デトロイト市がチャプター9を申請して破綻(市職員年金の年金保護規定は最高裁によって破棄された)した最大要因であった。これは2013年12月7日のエントリーに詳しい。

たしかに街一つ消し去っても、別のメトロポリスをつくるだけのダイナミズムを米国は有している。自動車がダメなら空港に隣接した中西部のデンバーに集積すればいいじゃないか、といったノリだ。それでも多くの州で人種構成は大幅に変わり、企業及び労組による年金と医療保険の約束されない雇用形態に変わっている。

フランスでもまた、このレガシーコストは政治的旋風を巻き起こす原因となっている。しかし、米国のように大胆極まりないダイナミズムは、EUに加盟する欧州各国では発生しても耐え切れていない。現に欧州議会に反移民を唱える政党が台頭しているではないか。

アルザス、ロレーヌ(ドイツ名:エルザス、ロートリンゲン)は紛う事なきドイツ系フランス人の居住地域。普仏戦争によってドイツ第二帝国領、第1次大戦の勝敗でフランス領、第三帝国ではドイツ領、現在はフランス領。

ふたつの大戦でめまぐるしく帰属を変えたこの地方の住民はいつしかドイツ語が使えなくなり、国民国家の成果が達成されたと同時に言葉の分からぬドイツへ出稼ぎせねばならなくなった。これは悲劇なのか、喜劇なのか。

と、2013年8月12日のエントリーでも書いたように、フランスのダイナミズムは苦々しく微々たるものだ。ロマすら追放せねばならなくなっている。

その政治的旋風、グローバル経済を終わらせ、人種構成を変えるか否かほどの国民社会を揺るがすダイナミズム。その風の発生源のひとつがドイツだと、分かりきっていても、オランド政権は耐えるしかないのだろうか。

フィアットが米クライスラーの統合完了、29日に本社場所など協議へ 2014年 01月 22日 07:53 JST ロイター

[ミラノ 21日 ロイター] -イタリア自動車大手フィアット(FIA.MI: 株価, 企業情報, レポート)は、米クライスラーの統合手続きを完了した。両社は1日、フィアットがクライスラーの未保有分株式を43億5000万ドルで取得することを発表していた。

取得額はアナリスト予想を下回った。

フィアットが残りの41.46%株式を全米自動車労組(UAW)の退職者向け医療保険基金(VEBA)から取得した。VEBAは36億5000万ドルを現金で受け取り、このうち19億ドルはクライスラー、17億5000万ドルはフィアットが支払った。クライスラーは手続き終了後もVEBAに7億ドルを支払うことになっている。

統合後の本社の場所やイタリア国外での株式上場については、29日の取締役会で協議する予定。本社はイタリア国外に移転するとみられているが、国内雇用保護の観点から労組はじめ政治的にも扱いが難しい問題となる見込み。

形式を整えました、ご満足頂けましたか

エジプトの暫定政権は、民政移管プロセスの一環として、改憲案を国民投票に掛け、投票率38.6%(前回のムルシ政権の際は、32.9%)で承認された。民主主義に沿った手続きさえ取っていれば二の句は告げられなくなる。米国のオバマ政権、特にケリー国務長官の外交に痛烈な皮肉を浴びせた格好だ。

以前、2013年11月10日のエントリーには、

エジプトの暫定政権が予め決めているロードマップを確認するために、国務長官が来訪した。対してエジプト議会選挙は来年2月から3月、大統領選挙は夏に、とエジプト外相が述べた。

ムスリム同胞団とその政党は選挙で勝利するだろう。しかし、彼らに政権担当能力はない。次は軍部と内務省のテクノクラートとに協力を仰がなければならなくなる。我が国で喩えると、民主党の野田政権がキャリア官僚に丸投げせねばならなかったことと同じにしなければならない訳だ。

民主主義の手続きの形式さえ踏まえれば、オバマ政権が満足する。それで良いではないか、といった諦念をアラブ・中東諸国の指導者が抱いても別段、不思議には思わない。そう、長い時間を掛けて民主主義を学ぼうではないか、という機運をもたらすことに、オバマ政権が関心を払っているようには到底、思えない。

と書いたが、その通りの展開が待っているようだ。残余の懸念はムスリム同胞団とその政党が選挙をボイコットとテロを企図することだろう。

エジプト改憲案が賛成98%で承認、投票率は低迷 2014年 01月 20日 06:33 JST ロイター

[カイロ 18日 ロイター] -エジプトの選挙管理委員会は18日、2日間にわたって行われた憲法改正の是非を問う国民投票で、98.1%の賛成多数で改憲案が承認されたと発表した。ただ、投票率は38.6%にとどまった。

新憲法案の是非をめぐる国民投票は15━16日に実施された。2012年にモルシ前政権下で行われた憲法案が承認された際の国民投票の投票率32.9%は上回ったものの、内務省当局者が予測していた55%をはるかに下回る結果となった。

今回の国民投票の結果を受け、昨年7月の軍事クーデターで発足した暫定政権による民政移管プロセスは進展する見通しとなった。シシ国防相は大統領選への出馬を近く表明するとみられる。

保守党もまた死す

英国の至上命題は、EUの維持ではなく自国の金融経済モデルを維持することにある。米国からLIBORの金利操作で叩かれており、金融経済モデルの改革も急務だが、財政金融政策をEUに売り渡すと、もはや国民経済が回らない。

香港やケイマンを経由して、たとえば中共のカネを回すことでシティが潤っている現在、中共が倒れることにも神経を使わなくてはならない。人のカネで勝負することの大変さを感じるではないか。

しかし、来る情報技術が主体となる戦争に英国は取り残されてしまうだろう。鬼籍に入った祖父は、先の大戦は欠点の少ないところが勝ったのは事実だが、我が国にはエンジニアが足りなさすぎた、と云っていた。その反省が戦後に反映された訳だ。

情報技術の戦いに臨めるのはエンジニアの能力や人員から判断して、米国、日本、ドイツ、中共、インド、ロシアくらいだろう。ダークホースとしてイスラエルもいるが、英国は基盤がもはや存在しないように感じる。もちろん、コモンウェルスなど旧植民地のネットワークを最大限に活かせば、路はひらけるかもしれない。

と、2013年2月28日のエントリーで書いた。

また2013年1月24日のエントリーでは、英国のキャメロン政権が、EUからの離脱か残留かを国民投票に問う案を出してきたことで、その他の欧州各国(特に独仏)との鞘当てが始まった。金融でメシを喰ってる英国にとって“銀行同盟”やら、財政金融政策の統合など死活問題だからなのだが、これは英国伝統の大陸政策への回帰とも云える。

かつてはプロイセンを援助してブルボン朝とハプスブルグ朝を引っかき回したり、対仏大同盟を何度もつくって大ナポレオンを倒したり、ドイツ第二帝国と第三帝国を打倒するためにBEF(英国海外派遣軍)をフランスに送ったり、バトル・オブ・ブリテンを戦ったりしてきた。

しかるに、次の敵は独仏だったりする。伝統的な大陸政策の根幹は、大陸が分裂していることが前提なだけに今回の英国はかなり分が悪い。独仏の間に楔を打ち込めるかが勝利の鍵なのは云うまでもない。

と書いた。しかし、ボルカー・ルールが適用されることは概ね決まり、金融主導型経済が終わる上に、上海市場でIPO再開させても、市場下落が止まらず思うように香港、ケイマン経由で抜くことが出来ない。自国の金融経済モデルを転換する暇がないうちに、ふたつの大戦及び冷戦終結以上の荒波がブリテン島を襲おうとしている。

第1次大戦から第2次大戦の戦間期の混乱の最中、自由党は二大政党としては死んだ。トーリーとホイッグ両者が連立を組む皮肉を横目に思うのは、次は保守党かもしれない、ということだ。

英国の世論調査、反EU政党の支持率が1位に 2014年 01月 20日 13:29 JST ロイター

[ロンドン 19日 ロイター] -英国で19日発表された世論調査では、反移民や欧州連合(EU)離脱を唱える英国独立党(UKIP)の支持率が最も高かった。調査はComResが実施、英紙インディペンデント・オン・サンデーが報じた。5月に欧州議会選挙を控えるキャメロン首相(保守党)にとって逆風になるとみられる。

調査結果によると、独立党が27%と最大の支持を集めた一方、労働党は26%、保守党は25%となった。

16日に公表されたYouGovの調査でも保守党は第3位に甘んじている。この調査では、欧州議会選挙で保守党に投票すると答えた人が23%となり、労働党の32%、独立党の26%を下回った。

独立党は英下院に議席はないが、欧州議会で13議席をもち、5月の地方選でも4分の1程度の票を得た。2015年に予定されている英総選挙でキャメロン首相の得票数を奪い圧倒的勝利を妨げる可能性があるだけに、同党の躍進は首相にとって頭痛の種となっている。さらに、首相に対し一段の反EU政策を望む保守党内のEU懐疑派をも懸念させている。

3億人が都市移住するダイナミズム

地方政府の債務問題、つまりWMP(理財商品)のデフォルト問題をよそに農村から都市の移住、実に3億人の移住に伴って、主要都市の住宅価格は上昇している。

これら住宅価格上昇だけ提示されれば、バブル継続と錯覚しかねない。

しかも、この都市化とインフラ構築、移住に伴う一般消費の拡大とそれを約束する社会保障政策の充実が連動したダイナミズムとなれば、中共はバブル崩壊後も“ルイスの転換点”も人口ボーナスのピークアウトによる消費の一時停滞も乗り越えられるのだ。

これについては、2013年5月1日のエントリーを参照。

しかし、社会保障費か、内国治安費と安全保障費か、どちらに比重を置くか。それだけでも未来は変わってくるだろう。

中国:12月の新築住宅価格、広州や深圳など69都市で上昇 2014/01/18 13:38 JST ブルームバーグ

1月18日(ブルームバーグ):中国の昨年12月の主要都市の新築住宅価格は15%余り上昇した。南部の広州や深圳での値上がりが目立った。地方政府や市当局による不動産市場の抑制策が機能しなかった格好だ。

中国国家統計局が18日発表したところによると、政府が調査対象とする70都市のうち69都市で新築住宅価格は前年同月比で上昇。広州と深圳ではそれぞれ20%値上がりし、上海では18%、北京では16%の上昇となった。

州都を中心とする少なくとも10都市が昨年11月以降、不動産対策を強化。深圳、上海、広州の各市は2軒目の住宅購入に対する頭金の要件を引き上げた。李克強首相は昨年3月の就任以降、不動産市場を落ち着かせるための新たな全国的な対策実施は見合わせている。  

みずほセキュリティーズアジアの不動産アナリスト、アラン・ジン氏(香港在勤)は「中国の大都市は今年、間違いなく不動産抑制策を一層強化するだろう。中国は依然として住宅価格の急な上昇を懸念している。そうでなれば各都市の抑制策が講じられることはなかっただろう。より良い方法は見つかっていないようだ」と指摘した。     

原題:China Home Prices Advance as Guangzhou, Shenzhen Jump 20%(1)(抜粋)

ケルベロスよ、汝の地獄は何処や

PEファンドのサーベラスが、手掛けていた交通・不動産コングロマリット企業2社のエグジットに向かう。西武ホールディングス(2004年に有価証券虚偽記載で上場廃止となった西武鉄道、事実上の持株会社だったコクドを再編)を再上場申請、国際興業(関東近郊圏でバス事業を行ない、かつては帝国ホテルのオーナーでもあり、富士屋ホテルをチェーン経営)は、創業家に売却する方針だ。

堤康次郎氏と小佐野賢治氏。戦前から戦後、実業家、政治家、フィクサーといった幾つもの複雑な個性を身に纏い、一時代に聳立した二人の強烈なエゴイストは、草葉の陰でこの有為転変をどう見ているだろうか。

2013年6月24日のエントリーにあったように、不採算の鉄道路線や球団の分離売却を巡るプロキシーファイトに敗れたのを契機に、日本でのエクスポージャーを急速に縮小することにしたと考えられる。さて、サーベラス=地獄の番犬(古代ギリシア語、ラテン語読みではケルベロス)は、次は何処の地獄で利鞘の匂いを嗅ぎつけて奔り出すか。

もちろん、これで我が国におけるPEファンドの活動領域が狭まる、とは一概にいえないだろう。

たとえばパナソニックは、急速な事業再構築を進めるに当たり、ヘルスケア部門はPEファンドの老舗であるコールバーグ・クラビス・ロバーツのSPC(特別目的会社)に売却するとともに20%の議決権株を得た。そのほかでは国内半導体部門はイスラエルのタワーセミコンダクター(タワージャズ)と合弁、海外半導体部門はUTAC(ユナイテッド・テスト・アンド・アッセンブリ・センター)に売却する。

コールバーグ・クラビス・ロバーツについては、こちらの2012年9月23日のエントリーも参照していただけるとありがたい。

UPDATE 3-パナソニック 、ヘルスケア事業をKKR に売却 売却益750億円 2013年 09月 27日 20:20 JST ロイター

パナソニックが半導体3工場切り離し、タワージャズと合弁設立 2013年 12月 20日 19:29 JST ロイター

パナソニック、半導体の海外3工場をUTACに売却へ=関係筋 2014年 01月 17日 12:01 JST ロイター

西武HD、東証に上場を申請=関係筋 2014年 01月 15日 17:42 JST ロイター

サーベラスが国際興業株売却へ、1300‐1400億円=関係筋 2014年 01月 17日 13:30 JST ロイター

焦点:サーベラスが対日戦略見直し、西武・国際興業株売却は撤退の布石か 2014年 01月 17日 20:00 JST ロイター

[東京 17日 ロイター] -米投資会社、サーベラスCBS.ULの対日戦略が大きく方向転換を始めた。最大の投資先だった西武ホールディングスの再上場に向け同社株売却に合意した矢先に、今度はもう一つの大型投資先であるバス・ホテル事業の国際興業(東京・中央)からのエグジット(投資回収)にも動き出した。

残りの小規模な投資も回収準備を進めているとされ、同社の対日投資事業の先行きについて、撤退の可能性も含めた思惑が広がっている。

「西武と上場時期の交渉を行っていたのはサーベラスのニューヨーク本社。すでに東京の子会社は権限を奪われている」。同社の動きに通じているある関係者はこう話す。

昨年、西武HDの株式総会では、上場問題をめぐりサーベラスとの深い対立が表面化した。この時はサーベラスの東京子会社幹部が全面的に主張を展開していたが、半年で状況は様変わりした。今回、西武HDとの上場時期を巡る合意を決めたのは、同社の後藤高志社長と電話会議を行ったスティーブン・ファインバーグ最高経営責任者(CEO)だった。

関係者によると、今回の国際興業からのエグジットを決めたのもニューヨークの本社だったという。サーベラスは持分比率55%の株式を、1300―1400億円で、創業一族で同社社長を務める小佐野隆正氏が実質的に支配する持ち株会社「国際興業ホールディングス」に売却することで合意。すでに、45%を持っている国際興業HDが株式100%を取得することになる。

サーベラスは2004年、過剰債務で経営危機に陥っていた国際興業の債権約3500億円を主力取引銀行の旧UFJ銀行(現三菱東京UFJ銀行)やりそな銀行などから大幅ディスカウントで取得。既存株式を100%減資したうえで、買い取った債権を株式化して大口の株主となった。バスなどの交通事業や観光ホテル、ゴルフ場などを幅広く手掛けていた国際興業については、有力資産を次々と売却し、バランスシートを健全化する一方、売却益を特別配当として吸い上げている。

国際興業への投資総額は明らかになっていないが、サーベラスは「すでにファンドとして十分に利益を上げてきた」と関係者は話す。

一方、西武HDは早ければ今年4月にも上場が実現する見通しだ。サーベラスは持ち分約35%のうち、20%程度を市場売却するように西武から求められており、検討に入っている。残りの15%もできるだけ早期に売却するとみられる。

西武と国際興業からのエグジットで、サーベラスの対日エクスポージャーは大幅に縮小する。残る投資先は「規模の小さい案件が数件。もう日本でのオペレーションはほとんどない」(外資系投資銀行幹部)とも言われる。

不振企業への出資で再建ビジネスを拡大してきたサーベラスだが、その過程では対象企業とのあつれきも相次いで表面化してきた。それだけに、同社の今後の動きには、金融界に依然として警戒する声が強い。「日本からの撤退の布石か」(邦銀幹部)との思惑も出る中で、新たな投資先発掘に動くのかどうかが注目されている。

(布施太郎  編集:北松克朗)

中国工商銀行が決める決壊の分水嶺

リーマン・ショックの際、5大投資銀行のうち、ベア・スターンズはJPモルガン・チェースに、メリルリンチはバンク・オブ・アメリカにそれぞれ救済合併された。モルガン・スタンレーとゴールドマン・サックスは、政府から資本注入された。しかし、リーマン・ブラザーズは破綻した。

当時のポールソン財務長官は、ベア・スターンズのときは救済スキーム、リーマン・ブラザーズのときは破綻スキームと一貫性がなく、これが世界金融危機を助長させる結果になった。

さて、中共の4大商業銀行(事実上の国有)は、中国工商銀行(ICBC)、中国建設銀行(CCB)、中国銀行(BOC)、中国農業銀行。彼らは共産党幹部の命令ひとつで融資をするし、その案件は永遠に正常債権扱いされる。

中国工商銀行が関与しているWMP(理財商品)が償還されるか、されないかはまさに共産党幹部の胸先三寸で決まる。その線引きは外部には一切分からないが、これがポールソン財務長官の失敗同様、ポイント・オブ・ノー・リターンになる可能性もある。

アングル:「影の銀行」問題、中国工商銀関与の投資商品が試金石に 2014年 01月 17日 13:26 JST ロイター

[北京/上海 16日 ロイター] -実態が見えにくいことから懸念される中国の金融取引「影の銀行(シャドーバンキング)」問題で、中国工商銀行(ICBC)(1398.HK: 株価, 企業情報, レポート)(601398.SS: 株価, 企業情報, レポート)が携わり、償還が危ぶまれる高利回り投資商品をめぐり、中国当局がデフォルト(債務不履行)を認めるかどうかに注目が集まっている。

この投資商品は中誠信託が募集した信託商品。集めた資金30億元(4億9600万ドル)は非上場の石炭会社「山西振富能源集団」向けの融資に充てられたが、その後にこの会社が負債まみれだったことが判明した。

ICBCは同商品の代理販売などを手掛けたが、16日になって償還の責任は負わないと言明。期日の1月31日に償還できなければ、リスクの高い投資商品ですら政府や国有銀行による暗黙の保証があるとする多くの投資家の考えはもろくも崩れる。中国における資本の流れも影響を受けそうだ。

償還方法については明らかになっていないが、業界関係者らは、ICBCが解決策を模索しているのではないかと指摘する。

あるベテランの銀行筋は「中誠信託、地方政府、ICBCが現在、チェスの対戦のような厳しいやり取りの最中にあることは間違いない」と指摘。「しかし、こうした状況の中では物事が落ち着くのを待ち、それから対処しなくてはならない。なぜなら、償還できてもできなくても、問題はあるからだ」と述べた。

その他の市場ウォッチャーは、信託商品といったオフバランス投資商品をめぐる思い込みをなくすためにデフォルトを望んでいる。

国泰君安証券(上海)の銀行担当アナリスト、邱冠華氏は16日、顧客向け電話会見で、「金利自由化の背景は、金融機関でさえ破綻することがあり得るということだ。それなのに、どのように非政府系の信託商品を救済するというのか、救済はしないだろう」と述べた。

<暗黙の保証>

信託融資といったオフバランスの信用はここ数年、中国企業や地方政府の債務で存在感を高めている。アナリストもまた、中国の銀行の簿外リスクに懸念を強めている。

信託商品を含めた「理財商品」と呼ばれる金融商品は通常、組成や販売に携わった銀行の保証は付かないが、多くの投資家は国有銀行が暗黙のうちに保証していると考えている。そのため、銀行は投資家の損失を補てんすべきとの圧力を受けやすくなっている。

ここ数年でデフォルト直前に追い込まれた事例がそうした圧力の大きさを示している。

中信信託(CITICトラスト)は昨年、湖北省の鉄鋼会社向け融資を裏付けとした投資商品をめぐり、元利払いの遅れに追い込まれたが、最終的には地方政府が救済に乗り出したとみられている。

また、華夏銀行(600015.SS: 株価, 企業情報, レポート)を通じて販売された理財商品については、河南省の質屋やアウディ販売代理店向けの融資自体はデフォルトしたものの、第三者の保証が融資に付いていたおかげで理財商品に投資した人々の利益は守られた。

(Heng Xie and Gabriel Wildau 翻訳:川上健一 編集:宮崎大)


中国:高利回り商品デフォルトも-工商銀は返済せずと関係者 2014/01/17 17:15 JST ブルームバーグ

1月17日(ブルームバーグ):中国工商銀行 は問題を抱えた30億元(約520億円)規模の信託商品の救済を求める呼び掛けを拒否している。事情に詳しい銀行関係者が明らかにした。こうした高利回りの投資商品が中国で初めてデフォルト(債務不履行)に陥るとの懸念が強まっている。

この商品は炭鉱会社、山西振富能源集団向けに資金を調達するため信託会社が発行し、工商銀が販売を担当した。関係者は交渉が継続中だとして匿名を条件に、山西振富の破綻後、工商銀が主要な債務責任を引き受けることはないと述べた。

中国紙、広州日報は16日、工商銀がこの信託商品の投資家への返済を強いられる可能性が高いと報道。投資家の大半は工商銀が手掛けるプライベートバンキング事業の顧客だという。

中誠信託が発行したこの商品の期限は今月31日。デフォルトとなれば、富裕層から資金を集める信託会社による暗黙の保証に対する投資家の信頼が揺らぐ恐れがある。

山西振富には公表された電話番号やウェブサイトがなく、同社幹部との接触は今のところできていない。中誠信託の関係者は匿名を条件に、情報は投資家のみに提供されると説明した。

原題:ICBC Won’t Bail Out Troubled China Trust Product, OfficialSays(抜粋)

1938年から2014年、サウジから再びメキシコへ

メキシコ革命終焉後、革命の最終的な成果として、ときのラサロ・カルデナス政権が石油利権を国有化(現在のペメックス社)した1938年。

この経緯については2012年7月17日のエントリーを参照していただくとして、国家の命運を左右する利権を失った米国は、当時むしろ英国と関係の深かったサウジアラビアで1933年来、採掘を続けていたスタンダード・オイル・オブ・カリフォルニア(現在のシェブロン)が、同年ダンマン油田を掘り当てることに成功する。

そして現在のサウジアラムコ社の前身、アラビアン・アメリカン・オイル・カンパニー(通称:アラムコ社)が操業を開始する。絶対王政のサウジアラビアと共和政の米国の奇妙な蜜月はここに始まった。

もっとも2013年10月26日のエントリーで述べたように、シリアとイランを巡ってサウジと米国の蜜月期は終わった。シェールガス革命も影を落としているだろう。

しかし、サウジに限らず湾岸諸国の多く、エジプト、イスラエルとの良好な外交関係も同時に失っているオバマ政権は、筆者にしてみればカーター政権以上の外交上の失敗を犯している、と思える。

NAFTA以降の利権再分配が一巡したメキシコは、新たな投資を呼びこむために1938年来のペメックス社の独占を一部緩和して、2013年末、法案を通し、米国資本を招致する。実際の操業開始が早くて2015年末とは云え、2014年初頭、このニュースを読むと、歴史の皮肉を感じるではないか。

米墨戦争からメキシコ革命まで米国の人口圧力に押されてきた彼ら、ヒスパニックが米国に対して逆に人口圧力によって押している背景を考えると、革命の成果を米国に再分配してもバランスは取れるのかもしれない。

メキシコでの外資石油大手の開発投資開始、2年後か-法整備 2014/01/16 10:14 JST ブルームバーグ

 1月15日(ブルームバーグ):米エクソンモービル やシェブロン などの大手石油会社がメキシコの石油・ガス業界に投資できるようになるまでにはさらに2年間を要する見通しだ。メキシコでは昨年12月、外国企業に石油・ガス開発事業を開放する法案が可決された。

メキシコのエネルギー省のエンリケ・オチョア副大臣はメキシコ市でのインタビューで、外国の原油生産会社による油田探査の入札とインフラ開発や操業開始が可能になるのは早くても来年末になるとの見通しを示した。操業を認可する前に法的枠組みを決定し、メキシコ国営石油会社(ペメックス)が開発を継続する油田を選択する必要があると述べた。

原題:Big Oil Faces Two-Year Wait as Mexico Works on ContractTerms(抜粋)

G20では多過ぎる

中共に限らず、BRICS及びその他の新興国の高度成長期が終わり、リーマン・ショックの混乱を収拾するときには機能していたG20ではなく、G7によって経済の主要課題が決定される時代が再び来るのかもしれない。

量的緩和のテーパリングが、世界成長率見通しの引き上げと途上国成長率の引き下げ予測に現れた。これが今年の途上国の政治的混乱にどう作用していくのか、最初の試金石はタイの総選挙とその前後の混乱となるだろう。

そして政治的混乱の本命はなんといっても支那大陸だ。中共当局が、流動性逼迫ごとに貸出抑制を行なっているのが明らかになり、人民元高の傾向も変わらないので、輸出ドライブもかからない。またコモディティ輸入が若干減少し始めている。経済における権威主義的改革と新自由主義的改革が併存する奇妙な状況が、どのような政治的結末を迎えるかは、やはり地方政府と各軍区の動向に懸ってくる。

2014年の世界経済見通しを3.2%に引き上げ、先進国の勢い映す=世銀 2014年 01月 15日 11:35 JST ロイター

[ワシントン 14日 ロイター] -世界銀行は14日、最新の「世界経済展望」を公表し、2014年の世界成長率見通しを3.2%に引き上げた。6月時点では3%を予測していた。米国を中心に先進国の景気の回復ペースが強まってきたとの見方を示している。

緊縮財政や政策の不透明さが重くのしかかっていた先進国では、そうした状況が大半の国で解消されつつあり、世銀は世界経済が「転換点」に達したと指摘した。特に米国については、成長率が昨年の1.8%から2014年は2.8%に大きく加速するとの見方を示している。

世銀のチーフエコノミスト、カウシック・バス氏は、「先進国で自律的な回復が始まった兆候が5年ぶりに見受けられ、世界経済の2つ目の原動力となる可能性を示唆している」と述べた。

2014年の途上国の成長率については、6月時点の5.6%から5.3%に引き下げた。

報告書をまとめたアンドリュー・バーンズ氏は記者団に対し、「途上国の成長率が持続可能な成長率に近づく、新たな段階に入った」と述べた。

<緩やかな緩和縮小>

先進国の景気が強まるにつれ、金融危機のさなかに導入された金融緩和策が縮小され始めることになる。米連邦準備理事会(FRB)は量的緩和の規模を縮小し始めた。

世銀は世界全体で金利が徐々に上昇し、途上国では資本流入のペースが鈍化し、若干の混乱が生じることになると指摘。

報告書はこれが途上国の成長率の下押し要因となるとしても、先進国の成長加速によって輸出需要が増加することで相殺されると指摘した。

ただし、金利が急上昇すれば、タイやマレーシアなど、高水準の債務や膨大な経常赤字を抱える国に最も影響が及ぶとの見方も示している。

世銀は中国経済の急激な不均衡調整(リバランス)や、ユーロ圏の景気回復の遅れ、米国の財政政策に関する不透明感など、世界の景気見通しに対するリスクはなくなってはいないが、解消されてきているとした。

*内容を追加します。


中国、信用市場の成長鈍化-12月の新規融資やM2、予想以下 2014/01/15 13:17 JST ブルームバーグ

 1月15日(ブルームバーグ):中国の経済全体のファイナンス規模は昨年12月、前年同月比で減少した。また同月のマネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びと新規人民元融資はいずれも市場予想を下回った。中国では流動性逼迫(ひっぱく)に加え、当局が投機的な貸し出し抑制に取り組んでいる。

中国人民銀行(中央銀行)が15日発表した12月の経済全体のファイナンス規模 は1兆2300億元(約21兆2400億円)。2012年12月は1兆6300億元だった。

昨年12月末時点の外貨準備高 は過去最大の3兆8200億ドル(約399兆円)。9月末は3兆6600億ドルだった。中国の外貨準備高は世界一。

新規のファイナンス活動は昨年7-12月(下期)に記録的な落ち込みとなった。政策当局が金融リスク管理や広範な改革実行に重点を置く中で、ファイナンス減少が今年の経済成長ペースを制約する可能性がある。

ソシエテ・ジェネラルの中国担当エコノミスト、姚煒氏(香港在勤)は「クレジットの伸びは今後鈍化する見通しだ」と指摘。外貨準備高の増加については「人民銀は極めて大規模な介入をしている。人民元の上昇圧力は明らかにかなり大きい」と述べた。

12月の新規人民元融資は4825億元、M2は前年同月比13.6%増となった。

ブルームバーグが市場関係者を対象にまとめた調査の中央値では、12月の経済全体のファイナンス規模が1兆1400億元、新規人民元融資が5700億元、M2は13.9%増とそれぞれ見込まれていた。

原題:China’s Credit Growth Slows as Leaders Try to CurbSpeculation(抜粋)


中国暦年の経済全体のファイナンス規模(表)2014/01/15 11:20 JST ブルームバーグ

中国の12月マネーサプライ:M2は前年同月比13.6%増(表)2014/01/15 11:16 JST ブルームバーグ

中国:SHIBOR・プライムレート1月15日分(一覧表)2014/01/15 12:27 JST ブルームバーグ

中国人民銀行、金融政策は「引き締めも緩和も行わず」 2014年 01月 15日 12:03 JST ロイター

UPDATE 3-中国の12月新規融資とマネーサプライの伸び、予想を下回る 2014年 01月 15日 18:10 JST ロイター

* 12月の社会融資総量データ、人民銀によるシャドーバンキング取り締まりを裏付け
* 人民銀、政策を微調整し安定的に維持する方針
* 12月の新規人民元建て融資は4825億元、予想は6000億元
* 12月のマネーサプライM2伸び率は前年比13.6%、予想は13.8%
* 第4・四半期末時点の外貨準備、1570億ドル増の3兆8200億ドル (内容を追加しました)

[北京 15日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が15日発表したデータによると、2013年12月の新規融資は予想を下回り、マネーの伸びも鈍化した。信用拡大抑制に向けた人民銀行の措置の効果が出始めていいることが示された。

新規人民元建て融資は4825億元(799億ドル)と、ロイターがまとめた予想の6000億元および、11月の6246億元を下回った。

大幅な金融引き締めの兆候はないものの、ここ数カ月間の短期金利や債券利回りの上昇は人民銀行が金融リスクを回避するため、過剰債務の削減に注力していることを示している。

ただアナリストは、人民銀行は依然として国内経済を支援する必要があるとみている。

HSBC(北京)の中国担当エコノミスト、Sun Junwei氏は、リサーチノートの中で「インフレ圧力が引き続き落ち着いていることを踏まえ、人民銀行は現在の金融政策を維持すると予想する」とした上で、「人民銀行は金融リスクを低減させつつ、成長の安定化を図ろうとするだろう」と指摘した。

規制上の要件を満たすため、銀行は年末に手元資金を積み増す必要があることから、新規人民元建て融資の減速は季節要因も反映しているとみられる。

実際、15日付の上海証券報によると、4大国有銀行は1月に入り、新規融資を拡大。1─12日の融資額は3200億元と前年同期の2700億元を上回っている。

12月のマネーサプライM2伸び率は前年比13.6%となり、こちらも予想の13.8%をやや下回り、11月の14.2%から伸びが鈍化した。

12月末時点の人民元建て融資残高は前年比14.1%増。予想は14.3%増だった。

Haitong Securities(上海)のエコノミスト、Jiang Chao氏は「12月にM2の伸びが鈍化したことは、人民銀行の引き締め措置の効果が出始めていることを示している」とし「ただ、マネーと信用のデータが政策の方向性に与える影響は限定的だ。中銀の2014年の金融政策に大きな変更はない」との見方を示した。

人民銀行は、経済成長の維持を目指す一方で、債務負担拡大による金融危機を防ぐため、政策を微調整しながら中立的なスタンスを維持する、とアナリストは予想している。

2013年の新規融資は8兆8900億元と前年から8%増加。10%増を記録した2012年から伸びが若干鈍化した。

経済の流動性を示す指標である社会融資総量は12月は1兆2300億元となり、前月と変わらなかった。

2013年通年では、前年比9%増の17兆2900億元。社会融資総量は、2012年には23%増を記録していたが、伸びが大幅鈍化したことで、人民銀行がシャドーバンキング(影の銀行)の取り締まりに動いていることが裏付けられた。

外貨準備高は第4・四半期末時点で3兆8200億ドル。第3・四半期末時点の3兆6600億ドルから増加した。

還ってきた魔術師は何を再分配してくれるのか

東芝は英国の原発発電会社ニュージェンに、子会社のウェスティングハウス製の加圧水型原子炉3基を納入するため、直接ニュージェンを買収(60%の株式取得)する。納入後はニュージェンの株式を売却する意向。同様に日立製作所も英国のホライズン・ニュークリア・パワーを買収、納入後は株式を売却するスキームを方針としている。

英国企業単体では最早、自国内の老朽インフラを再構築する能力が失われているのは云わずもがなだが。ともあれ、我が国の(特にインフラに関わる)製造業は、国土強靭化の方針が政治的理由で縮小する可能性を考慮に入れつつ、既存インフラと同等のインフラを構築できるだけの技術継承を海外受注によって担保しなくてはならない。

我が国の11月単体の経常赤字が過去最高の5928億円となった最大要因は、原発稼働停止中に伴う原油、LNGによる貿易赤字が所得黒字でも補填しきれなかったことは、トレンドとして変わっていない。麻生財務相は総合エネルギー政策の必要性を訴えるが、都知事選の影響で安部首相は政策発表の見送りを示唆した。甘利経済再生相は、貿易立国の根幹が揺らぐと発言しているが、正確には我が国は直接投資(FDI)を通じて、まず所得黒字、次に貿易黒字を上げる構造となっている。

猪瀬前都知事の途中辞任発表を受けての、都知事選は本来明確な争点はない。2020年の東京オリンピックを中心軸に1964年の東京オリンピックにつくられた老朽インフラの代替含めて国土強靭化の方針に沿った最新技術のインフラ構築の流れは決まっているのであって、そこに「脱原発」を訴えられても、すでに太陽光発電買い取りのスキームは出来上がっており、それに替わる新しい利権や再分配する利権は何もない。

魔術師と近衛公の孫が還ってきたが、彼らはポピュリストとして再分配できる利権は何一つ提示できていない。ポピュリズムとしてはそこが最大の悩みに思える。

東芝、英原発会社に約60%出資へ=関係筋 2014年 01月 13日 17:11 JST ロイター

[東京 13日 ロイター] -東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)による英原子力発電事業会社ニュージェンへの出資が約60%になる見通しであることが13日、分かった。昨年末にはスペイン電力大手から50%を譲り受けることで合意しており、仏電力大手から10%程度を追加取得する。複数の関係筋が明らかにした。

英国では今後、老朽化した石炭火力発電所や原発の運転終了が相次ぐため、同国政府は電力確保に向けて原発新設計画を進めている。東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原発事故の影響で、日本国内での原発新設が難しい中、東芝はニュージェンからの原発設備の受注に向けて、同社株式の過半数を取得し、経営権を握る方針をすでに打ち出している。

東芝は昨年12月、スペインの電力会社イベルドローラ(IBE.MC: 株価, 企業情報, レポート)から保有するニュージェン株式50%すべてを8500万ポンド(約140億円)で取得することで合意。交渉を進めていた同じく50%を持つ仏電力会社のGDFスエズ(GSZ.PA: 株価, 企業情報, レポート)からは約10%を譲り受けることで合意する見込みで、近く発表する予定。

ニュージェンは英北西部にある海岸沿いのセラフィールドに発電能力3.6ギガワットの原発建設を計画しており、建設用地も取得。東芝は1兆5000億円規模の案件となる原子炉「AP1000」3基の建設を見込む。

東芝の田中久雄社長は、原発納入後にはニュージェンの経営権を売却する意向を示している。英国の原発計画を巡っては、日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)も2012年に同国の原発事業会社ホライズン・ニュークリア・パワーを6億7000ポンドで買収。ホライズンの原発設備の受注が目的で、日立も将来的にホライズン株を売却する方針を示している。

(白木真紀)


総合エネルギー政策の検討必要、財務相が経常赤字で 2014年 01月 14日 12:11 JST ロイター

過去最大の経常赤字、燃料需要で11月-「貿易立国揺らぐ」と甘利氏 (2) 2014/01/14 12:24 JST ブルームバーグ

 1月14日(ブルームバーグ):海外とのモノやサービスの取引を示す経常収支 は昨年11月実績で、比較可能な1985年以降で過去最大の赤字になった。円安に加えて原粗油や液化天然ガス(LNG)の燃料需要が高かった上に堅調な内需で大幅な貿易赤字になったのが背景。

財務省が14日発表した国際収支(11月速報)によると、経常収支は5928億円の赤字と2カ月連続の赤字。前月は1279億円の赤字。貿易収支は1兆2543億円の赤字と17カ月連続の赤字で11月としては過去最大。内訳は輸出が前年同月比17.6%増の5兆6316億円、輸入が同22.1%増の6兆8859億円で11月としては最大だった。

海外投資からの収益を示す所得収支は9002億円と前年同月比0.8%増にとどまり、5カ月ぶりに1兆円台を割り込んだ。所得収支は年末にかけて、企業の9月中間決算後の配当金の支払いにより証券投資収益が減少する季節性要因があり、11月の経常赤字拡大の一因となった。

甘利明経済再生相は午前の閣議後会見で経常赤字について「貿易立国の原点が若干揺らいでおり、これからも注意が必要だ」と指摘。今回の結果を深刻に受け止め、輸出環境整備による貿易赤字幅の縮小と投資収支の黒字拡大によって根本原因の解消に取り組むべきだとした。

金融市場では、海外で上昇した円が反落。経常収支が予想を上回る赤字となったことなどで円売りが優勢となっている。これを受けて日本株も下げ幅を縮小 している。ブルームバーグ・ニュースが集計した経常収支のエコノミスト予想中央値は3689億円の赤字だった。

麻生太郎財務相は「原油やLNGの急増が一番大きな理由。このことろが解消されない限り黒字化は急激に認められる」と指摘した上で「総合的にエネルギー政策を考えなければ今の経常収支に及ぼす影響は大きい」との認識を示した。


コラム:原発は地球温暖化の「解決策」となるのか 2014年 01月 14日 13:08 JST ロイター

細川元首相が都知事選出馬を表明、小泉氏が「脱原発」で支援 2014年 01月 14日 13:50 JST ロイター

原発は東京都だけで決める政策課題ではない=官房長官 2014年 01月 14日 17:02 JST ロイター

韓国が原発依存度目標を下方修正、2035年までに29%に 2014年 01月 14日 17:10 JST ロイター

[ソウル 14日 ロイター] -韓国は14日、原発依存度目標について、2035年までに総発電量に対する比率を29%程度とし、2030年までに41%との計画から下方修正した。

韓国では原発の制御ケーブルの安全証明書偽造問題や福島原発事故を受け、昨年10月に諮問グループが22─29%に引き下げるよう政府に提言。産業通商資源省は12月、原発依存度を引き下げるエネルギー政策案を発表した。ただ政府は、原発には果たすべき役割があり、発電能力が劇的に拡大または縮小することはないとの方針を示した。

韓国の原発は23基、総発電量の3分の1程度を発電している。2012年末時点の依存度は26%だった。


アングル:様相一変の都知事選、細川氏当選なら政権・経済に影響も 2014年 01月 14日 19:41 JST ロイター

首相、エネルギー計画先送り示唆 2014年 01月 14日 21:04 JST ロイター

支那にお売りになる際はご一報ください

2013年11月15日のエントリーでは、おそらく中共のバブル崩壊後では、フランスが売れる残余の製品は武器となるだろう。それを頭に入れて、フランスが軍事転用品を輸出する際には日本側へ事前通報する制度を日仏2プラス2で協議する、と書いた。

結果としては、両国は防衛装備品(要するに兵器、転用品含む)に関する共同開発委員会と輸出管理委員会を立ち上げて、協力していく方針を定めた。

その他には以前、2013年1月23日のエントリーで取り上げた、安部首相の論文「アジアにおける民主主義を守護するダイヤモンド」で公表されたセキュリティダイヤモンド構想に基づいて、フランス太平洋海軍演習へのオブザーバー派遣の定例化などが特筆に値する。

中国念頭に…日仏2+2、安保分野の連携強化で一致(01/10 05:50) テレ朝ニュース

 日本とフランスの外務・防衛の閣僚協議「2+2」が開かれ、東シナ海などを含む安全保障分野での連携強化などで一致しました。

 声明で両国は、アジアでの緊張を低下させる重要性を訴え、防空識別圏を設定した中国の動きを念頭に、国際法に基づく航行や飛行の権利を改めて確認しました。また、防衛装備品の開発協力や輸出についての情報交換などを目指す委員会を設置することでも合意しました。フランスが中国に対し、軍事利用に可能なヘリコプターの着艦装置を売却したことなどについて歯止めをかけたいという日本側からの要請もあったということです。フランス側は5月にも安倍総理大臣を招き、首脳会談を検討しているということです。


参考URL:
日仏外務・防衛閣僚会合実施後の共同発表 平成26年1月10日 外務省

ブラックアフリカで交錯する日中外交

安倍首相のコートジボワール~モザンビーク~エチオピア歴訪と同時期に、中共の王毅外相がセネガル~ガーナ~ジブチ~エチオピアを歴訪している。

コートジボワールは、2011年4月9日のエントリー2011年4月12日のエントリーで取り上げた。

モザンビークについては、旧ポルトガル領の一角として2013年5月29日のエントリーで取り上げた。液化天然ガス(LNG)開発と、ブラジルの「セラード」に似た穀物生産拠点の「プロサバンナ」開発が二大プロジェクトだ。

そしてエチオピアは、アフリカの角にある失敗国家ソマリア、自衛隊初の恒久的基地のあるジブチ(2011年5月31日のエントリー2012年7月4日のエントリー参照)、現在内戦状態にある南スーダンのすべてに国境を接するこの地域の一大陸軍国である。

安倍首相と中共の王毅外相の訪問国が隣接していたり、重複しているので、まさしく日中対決がブラックアフリカでも本格化し始めたことが分かる。

インフラ整備700億円=資源開発へ協力-日・モザンビーク首脳 2014/01/12-20:05 時事ドットコム

 【マプト時事】安倍晋三首相は12日午前(日本時間同日午後)、アフリカ南東部のモザンビークの首都マプトで、ゲブザ大統領と会談した。終了後、同国の天然ガス・石炭開発に向けた官民協力強化を柱とする共同声明を発表。首相はインフラ整備を中心に今後5年間で約700億円の政府開発援助(ODA)を供与し、資源開発分野で300人以上の人材育成を行うと表明した。

 首相は会談で「2国間で幅広い互恵的な友情パートナーシップを構築したい」と強調し、支援策を説明。大統領は「目指す方向は同じだ」と賛意を示した。モザンビークは天然資源が豊富で、「世界で最も成長が期待される国」(日本外務省)とも言われる。資源開発には日本企業も参画しており、政府として企業進出や同国の成長を後押しする狙いがある。

日印同盟の深化『空軍篇』

東シナ海で防空識別圏を設定した中国共産党はいずれ、黄海や南シナ海にも同様の行動に出るだろう。彼らの予算拡張と経験習得のスピードと勝負になってくる。

結果、自衛隊は機構変革のスピードを早め、離島奪還演習なども行い始めた。そして防空識別圏が刺激となって、日印の防衛協力は空軍との連携強化に結び付いた。

自民党が野に下っていた頃の2011年9月24日のエントリーを読み返すと、凄まじい有為転変が起きているものだ、と思う。

小野寺防衛相:航空自衛隊とインド空軍の連携で協議へ 2014/01/07 00:35 JST ブルームバーグ

1月6日(ブルームバーグ):安倍晋三首相の今月のニューデリー訪問を前に、日本とインドは航空自衛隊と印空軍の連携拡大に動いた。中国が東シナ海に防空識別圏を設定したことを受け、日印両国は関係を強化する。

インド政府が6日発表したところによると、小野寺五典防衛相とインドのアントニー国防相は定期的な海上自衛隊と印海軍の演習実施計画を確認した上で、航空自衛隊と印空軍当局者との協議を開始することについて話し合った。

原題:Japan Considers Greater India Air-Force Links Amid ChinaTension(抜粋)

エルドアン政権VSギュレン運動の必然性

どこの国でも政治とは、利害関係の調整であり、その分配が公正であるかを巡って派閥が相互いに戦う。

トルコの(そもそも原理主義寄りだった)エルドアン政権は、原理主義的なギュレン運動と袂を分かった。我が国で云えば、公明党と創価学会が喧嘩別れしたと考えると最も分かりやすい。

ギュレン運動出身のテクノクラートがパージの対象になったり、事実上の指揮権発動に対して、さらなる汚職摘発を進める抗争が起きている。

一見、無関係に思われるが、これらの動きは米国の量的緩和のテーパリングと同時期に始まっている。つまりはトルコの経済活動が、テーパリングの観測とその実施とともにピークアウトして、利害関係の調整とその分配の公正さに齟齬(長期政権に伴う腐敗)が生じたために必然的に噴出した、と考えられるのだ。

我が国としては、トルコは“自由と繁栄の弧”を構築するにあたって、軍事面ではNATOにおける対ロシア最前線、経済面ではユーロ圏への最前線、外交面ではグレートゲームの鍵を握る中央アジアのチュルク系諸民族のまとめ役となりつつある。

現実的な動きとしては、戦車の共同開発の合意、EPA交渉の開始、投資案件として原発、地下鉄などのインフラ整備が追加されていく。エルドアン政権が存続するにせよ、しないにせよ、上記の流れそのものは止まらないだろう。

日・トルコ首脳会談要旨 2014/01/07-23:52 時事ドットコム

 安倍晋三首相とトルコのエルドアン首相による会談要旨は次の通り。

安倍氏 外相の定期協議など意思疎通を頻繁に行って、安全保障戦略面での対話を深めたい。
エルドアン氏 安全保障分野でも協議を続けていきたい。

安倍氏 経済連携協定(EPA)交渉開始を決定した。ボスポラス海峡の地下鉄関連工事に約430億円の円借款を追加供与する。
エルドアン氏 EPAが2国間の経済関係の促進につながることを期待する。

安倍氏 原子力協定の承認を次期通常国会での最優先課題として取り組みたい。
エルドアン氏 原子力協定の早期締結により2国間関係が急速に促進できる。

エルドアン氏 日・トルコ貿易投資閣僚会合を2014年にトルコで開催したい。日本の経済産業相を招待したい。
安倍氏 経産相を出席させるべく日程の調整を行いたい。

安倍氏 シリアの暴力停止と政治対話の促進は喫緊の課題である。(シリアに隣接する)トルコに追加的に1100万ドルの難民支援を準備している。
エルドアン氏 トルコに流入する難民の増大が財政的、社会的に負担になっている。日本のシリア支援に感謝する。

安倍氏 中国の力による現状変更の動きが続いている。東シナ海の防空識別圏の設定は、公海上空の飛行の自由を不当に制限する。
エルドアン氏 日本の立場を理解する。


トルコ政府、警察官350人を解任 汚職疑惑で対抗か 2014年01月08日 09:00 AFP

【1月8日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)政権を大きく揺るがしている汚職疑惑をめぐり、首都アンカラ(Ankara)の警察官350人が7日、解任された。地元メディアが報じた。

 報道によると、政府は同日午前0時に政令を出し、警察官350人の解任を発表した。350人の中には金融犯罪や密輸、サイバー犯罪、組織犯罪の捜査責任者らも含まれていた。これにより、一連の汚職疑惑関連で解任された警察官の総数はアンカラだけで560人に上ったという。

 一方、同国の最高司法機関である「裁判官・検察官高等委員会(HSYK)」は同日、新たに任命されたイスタンブール(Istanbul)の警察署長と同市の多数の検察幹部に対する捜査に着手した。この警察署長に対しては、汚職疑惑に関わったとされる容疑者の身柄拘束を妨害した疑いが持たれている。

 エルドアン首相はHSYKによる捜査について、現在は国外に亡命しているものの警察・司法当局に強い影響力を持っているイスラム教聖職者の支持者らが政権転覆を狙って企てた「卑劣な」陰謀と非難している。エルドアン氏は11年間の首相在任期間で最大の危機に直面しており、3月に地方選を控える中、問題の余波を抑え込もうと躍起になっている様子もうかがえる。

 一連の大規模な汚職事件をめぐっては昨年12月、アンカラ・イスタンブールの両市で、3閣僚の息子らを含む有力な実業家や政治家数十人が逮捕されている。エルドアン首相もこれに対抗して、イスタンブール警察署長を含む警察幹部を数百人規模で解任している。

 エルドアン首相に批判的な識者らは、同氏が自らの取り巻きを守ろうと必死になっていると指摘。さらに、解任されたイスタンブール警察署長の後任に選ばれたのが、これまで警察には無縁だった知名度の低い元知事だったことから、汚職事件の捜査阻止を目的とした動きに他ならないと批判している。(c)AFP/Fulya OZERKAN

旧正月の流動性逼迫という椿事

正月にATMが停止しているために、個人的に突発性貧乏を味わった経験を持つ、お茶目なうっかり者は、筆者を含めても巷に満ちていると信じたいが、お隣の大陸ではついに突発性貧乏が3月ウサギのように集団でやってくるらしい。

おそらくは米国のテーパリングの影響がインド、インドネシア、トルコなど経常収支赤字基調の国を襲うのが先だと思っていたが、意外と中共への影響も早いのかもしれない。

下記のロイター電にあるような近代的な金融システムへの改革は、共産党幹部の鶴の一声で融資が実行されるあちらの銀行の実態を考えれば、我が国でバブル崩壊時に何人かの銀行支店長が射殺された騒ぎでは済まないだろうに、と思う。

焦点:中国で再び流動性ひっ迫も、人民銀行は苦心の政策運営 2014年 01月 7日 14:28 JST ロイター

[北京 7日 ロイター] -中国人民銀行(中央銀行)が経済成長を維持しながら債務の膨張が金融危機を誘発する事態を避けるための微妙な政策のかじ取りを続ける中、昨年12月に続いて今月末にも再び流動性のひっ迫が起こりそうな雲行きだ。

(中段略)

中国では四半期末が近づくたびに資金需要が最も強くなる。銀行が預貸率や準備率などの規制基準を達成しようとしたり、満期を迎える金融商品の支払いに応じるためだ。

ただアナリストによると、1月末の場合は春節(旧正月)を控えて企業や預金者の現金需要が高まることから、短期市場では季節的に流動性が引き締まる。銀行が新年になって貸し出しを増やす傾向があることや、今年は1年ぶりに新規株式公開(IPO)が解禁されることも、資金需要を押し上げる可能性がある。

(中段略)

<影の銀行>

中国国務院(内閣に相当)はこのほど、近年債務水準が爆発的に膨れ上がっている「影の銀行(シャドーバンキング)」に対する規制強化の新たな指針を示した。

人民銀は、短期金利が上がれば最終的に銀行がリスクの高い貸し出しを減らすと期待するが、足元では国有企業や地方自治体からの借り入れやその他の資金調達需要は強いままだ。

多くの銀行関係者は、この影の銀行の急成長が昨年6月と12月の短期金利高騰の一因だったとみている。

また中国の銀行は、短期で高利回りの金融商品を販売することで厳しい貸し出し規制の網をくぐり抜けてきたものの、集めた資金は依然として長期の投資プロジェクトに投入しており、これらの金融商品が満期になれば、短期市場での調達を余儀なくされる。

<金利自由化は慎重に>

人民銀は、経済が投資依存から脱却する一助として、市場主導で金利が形成される仕組みを推進している。しかしそうした金利形成の構造的な制約や潜在的なリスクにも目配りが必要になる、というのがアナリストの見方だ。

関係筋によると、中国銀行業監督管理委員会(CBRC)はこれまで、金利自由化のもたらすリスクへの懸念から、人民銀に比べて自由化のペースに慎重な態度を維持してきた。

人民銀も昨年7月に貸出金利の規制を撤廃したものの、ずっと低く抑えられてきた預金金利の自由化には、より用心深くならざるを得ないとみられている。

預金金利は自由化すればすぐに上昇して借り入れコストを押し上げ、現に通貨高や賃金上昇のために薄い利幅で事業を行う国内製造業が打撃を受けかねない。

(下段略)

名も知らぬ遠き島より流れ寄る

エントリーの表題に続く句は、
「椰子の実一つ ふるさとの岸を離れて なれはそも波に幾月」
と、島崎藤村の詩なのですが、

なべてこの世はこともなし、という訳にいかないご時世なので、あらゆる名も知らぬ島には名が付けられ、流れ寄るのは、中国共産党の艦船や韓国の艦船(偽装工作船含む)であって、実一つではなく押し寄せては撃退されるを繰り返し、そのうち漂流民が波に洗われて、そんな顛末が幾たびも、と叙情感の一欠片もない状況になるんでしょうね。

島嶼対策は、沖ノ鳥島クラスならば漁礁や海洋観測施設、南鳥島クラスならば緊急時の滑走路やレアアースなどの探査地などが今までの例から考えられるだろうが、本格的な防衛施設も構想に入ってくるだろう。

領海基点280離島を国有化 政府方針、名称も確定 2014.1.5 08:51 MSN産経

 政府が、領海の範囲を決める基点となる離島のうち、所有者のいない離島が約280に上ることを把握し、重要国土として国有化する方針を決めたことが4日、分かった。名前のない離島は名称公募することも検討。業者に委託して所有者情報や面積などの精査を進めており、来年度から国有化後の具体的な管理方法を本格的に検討する。

 山本一太海洋政策担当相が産経新聞の取材に明らかにした。内閣官房総合海洋政策本部によると、領海の基点を構成する離島は約400ある(重複を除く)。日本の領海は昭和52年の領海法などで境界が確定しているが、これまで基点となる島に所有者がいるかどうか調査していなかった。昨年8月から関係省庁で調査を進めたところ、有人離島が約50、無人離島が約350あることが判明。無人離島のうち所有者がいるのは2割で、所有者のいない無主の島が8割に上ったことが分かった。

 山本氏は「国境離島の重要性に鑑みれば、無主の島は国有化しなければならない」と強調。国境離島の保全は、昨年4月から非公開で有識者懇談会(座長・奥脇直也明治大院教授)による検討を進めていた。今年3月に報告書が出るため、山本氏は「法律をつくる必要があれば状況をみて判断する」と話した。

 さらに領海基点の離島のうち、名称のない島が160あることが新たに明らかになった。地域での呼び方を確認した上で、公募などで名称を確定するという。

 離島の国有化をめぐっては、平成24年9月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)の国有化後、中国が海洋監視船を航行させたりして、挑発行為がエスカレート。有識者懇談会の中では、所有者のいる離島に関しても、国益や公共性の観点から強制収用案が浮上している。



 領海 領土、領空のように国家の主権が及ぶ海域。国連海洋法条約に基づき、沿岸から最大12カイリ(約22キロ)までの範囲で沿岸国が定めることができる。領海の設定基準は、干潮時に海面と陸地が接する海岸の「低潮線」となる。

■所有者不明も続出、中韓に比べ「出遅れ」 国境離島を国有化方針

 日本は約7千の島々からなる島国であるにもかかわらず、国境離島の保全はこれまであまりにもずさんだった。そもそも誰が所有しているか、所有者の国籍はどこなのかなど追跡できていない。中国や韓国と領土をめぐる対立が深まったことで政府が動き出したが、国有化後の管理については課題が残る。

 総合海洋政策本部によると、灯台など航路標識の設置のための国有化は海上保安庁の所管だが、その他の場合、どこの省庁の管轄となるかは明確でないという。地方自治体の管理に委ねる手もあるが、離島への交通手段に費用がかかり、消極的な自治体が大半だ。

 離島保全のずさんさにつけ込む形で、長崎県・対馬のように外資に防衛施設周囲の土地を購入された事例も発覚。特に中国や韓国と接する九州や沖縄の漁業者から、領海の管理強化につながる離島の保全を求める声が多かった。

 韓国では2010年に無人島とその周辺海域を管理する法律を施行。中国も同年、無人島の国有化など海洋管理を定めた法律を制定した。日本でも自民党などが同様の法律を作成し国会での採決をうかがっているが、出遅れ感は否めない。(天野健作)

ボルカー・ルールの伝道師、訪欧

自己勘定取引を規制しようとするボルカー・ルールは、投資銀行の業務を本来の姿に戻すものである。完全禁止はありえないことだろうが、規制が厳格に適用されれば、自己勘定取引ができる力量を持つのは我が国の総合商社くらいになってしまう。

もはや金融中心もしくは金融のみの経済は終焉を迎えつつある。グローバリズムを主導してきた投資銀行の黄金時代の終わりは、グローバリズム=アメリカナイゼーション=新自由主義の黄金時代の終わりでもある。

救われぬ陰謀論者は(オバマ政権の外交政策の明確な失敗を目の当たりにしても、なお)また別の陰謀論を救いに見出すだろうが、経常収支が赤字基調の新興国は救われない可能性がある。

今まで起きていた世界の混乱は、量的緩和のカネが新興国に襲来して、コモディティの価格上昇から社会混乱、革命と内戦を誘発するということだった。

これから起きる世界の混乱は、先進国に量的緩和のカネがリワインドして、コモディティの価格低下から社会混乱、革命と内戦を誘発するということになる。

別段、混乱を惹起したくて、カネが右往左往している訳ではないが、結果は同じなので、陰謀論を語る人の精神を安定させるにはそれで充分だろう。

米財務長官、欧州当局に金融規制強化要請へ-仏独など歴訪で 2014/01/07 14:25 JST ブルームバーグ

1月7日(ブルームバーグ):ルー米財務長官は欧州当局者に対し、米国に続いて銀行規制を強化するよう求める方針だ。米金融機関が競争上の不利益にさらされないことを確実にしたい狙いがある。

同長官は7日からフランスとドイツ、ポルトガルを歴訪する。米当局は先月、銀行の自己勘定取引を規制する「ボルカー・ルール」の最終的な細則を発表。2008年の危機を受けた銀行監督強化の最終段階に入った。ルー長官は、銀行が金融規制の緩い国々に事業を集中させないようにするため「底辺への競争」を避ける必要があるとの見解を示している。

オバマ政権当局者はユーロ圏の経済成長を押し上げてディスインフレを回避するとともに、ゼネラル・モーターズ(GM )やゲスといった米企業の製品需要を高めるため、欧州の銀行の融資拡大を望んでいる。

ルー長官は7日、パリでのオランド大統領とモスコビシ財務相との会談や企業首脳らとの別の会合で、金融規制について協議する公算が大きい。8日にはドイツでショイブレ財務相と会談する予定。

原題:Lew Will Push Europe to Avoid Race to Bottom on FinancialRules(抜粋)


欧州議会のボウルズ氏ら、バルニエ氏の銀行構造改革案に反対 2014/01/07 11:46 JST ブルームバーグ

1月6日(ブルームバーグ):欧州議会のシャロン・ボウルズ経済・金融問題委員会委員長と緑の党のスベン・ギーゴルト議員(ドイツ)は、欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会のバルニエ委員(域内市場・金融サービス担当)が掲げる銀行の構造改革案について、多くの銀行の規制逃れを許すことになるなどとして、再考を求めた。

ボウルズ、ギーゴルト両氏は、監督機関の権限を強化し、EU域内の大手銀行 に自己勘定取引の規制を迫ることになる同提案について、根本的な見直しが必要だとしている。

ボウルズ氏は電子メールで、5月の欧州議会選挙に伴う休会入りを控え、審議時間が限られていることに触れ、「このような案を現時点で提示するのは失礼ではないか」と批判した。

また、ギーゴルト氏は電話取材に応じ、「提案は官僚主義的であり、競合する全ての企業に均等な基準を保証していない」と指摘。「それならルールがない方が良い」と述べた。

バルニエ委員は10月の任期満了前に銀行構造改革案を法制化することを既に断念しているが、欧州議会の反対でさらに困難が増した形だ。ドイツ銀行 やクレディ・アグリコル などの銀行はEUの改革の動きに強く反発している。

原題:EU Lawmakers Dismiss Barnier’s Bank-Structure OverhaulProposals(抜粋)


ゴールドマンやJPモルガン、新興国への資産配分下げ勧める 2014/01/07 14:22 JST ブルームバーグ

 1月7日(ブルームバーグ):ウォール街の銀行大手は、2013年の新興市場国資産の相場急落が短期的なものにとどまらないとみている。新興国株式は先進国株式に対して出遅れ、昨年のパフォーマンスの格差は1998年以来の大きさとなった。

ゴールドマン・サックス・グループは新興市場への資産配分を9%から6%に引き下げるよう顧客に勧めている。同社は向こう10年、新興国の株式と債券、通貨の「著しいアンダーパフォーマンス 」を予想する。

JPモルガン・チェースは新興国の現地通貨建て債の今年のリターンが1%程度にとどまると予想。過去10年間の平均 は10%だった。モルガン・スタンレーは、昨年下落したブラジル・レアルとトルコ・リラ、ロシア・ルーブルが一段と下げるとみている。

モルガン・スタンレーは過去に大きな投資リターンをもたらしたブラジルとロシア、インド、中国について、米金融当局が緩和策を縮小し、金利が上昇するにつれて一部は出遅れ組に転じる可能性があると指摘する。

昨年の新興市場資産の下げを正確に予想したSLJマクロ・パートナーズのパートナー、スティーブン・ジェン氏は12月18日の電話取材に対し、「世界はつい最近まで良しあしの判断をきちんとしないまま、新興市場に魅了されてきた」と発言。「資本コストは正常化し始める。これらの市場の真の姿が明らかになるのはそのときだ」と述べた。

JPモルガンとバンク・オブ・アメリカ(BOA)のデータによれば、新興市場の現地通貨建て債のリターン は、2012年までの10年間にドル換算で205%だった。同じ期間の米国債リターンは58%。新興国株の指標であるMSCI新興市場指数 のリターンは261%で、先進国の指数の69%を上回った。

原題:Goldman to JPMorgan Say Sell Emerging Markets AfterRetreat (1)(抜粋)

新自由主義の恩恵を受ける共産主義者

IPOする企業はその年度の業績がピークであった、などという事例は多々ある。またIPOの集中した年度は好景気のピークアウトであったことも多い。ロックアップ期間終了後にベンチャーキャピタルとプライベートエクイティファンドが売り抜けし、好事家向きのクズ株となったり、循環取引が発覚して一瞬で上場廃止などもよくある事例となっている。

さて、中共で、今回承認された最もIPO規模の大きい陝西煤業化工集団は、国内6位の産炭量(1億1368万トン)を誇る国有企業であり、中共には、陝西北部を始めとして、以下14ヶ所の大きな石炭コンビナートが存在している。

1.陝西省北部
2.黄隴(陝西省華亭)
3.神東(陝西省北部の一産炭地)
4.内モンゴル自治区東部の蒙東
5.寧夏回族自治区東部の寧東
6.新疆ウイグル自治区
7.山西省北部の晋北
8.山西省中部の晋中
9.山西省東部の晋東
10.河南省
11.淮北市・淮南市(安徽省)
12.雲南省・貴州省
13.河北省中部の冀中
14.山東省西部の魯西

この中で、陝西煤業化工集団は、陝西省北部を地盤に産炭、化学、発電を行なっている。いずれも国有企業であって、PM2.5(微小粒子状物質)対策など歯牙にもかけまい。

富を独占する共産党員幹部とその家族に、弥縫策の豪遊禁止を指示したところで、逆に民間消費が減るに違いあるまい。

大気汚染を解決するのに、それを誘発する産業の成長こそが利害調整の源泉=カネとなる以上、ピークアウトした市場にIPOを行わなければならない。そして、新自由主義の民営化利益を最大限享受するのが、共産主義者である皮肉を相変わらず見る訳だ。

中国北西部6カ所で炭鉱と火力発電所建設へ、水不足や公害懸念も 2013年 12月 13日 18:39 JST ロイター

中国で製鉄所の閉鎖加速へ、大気汚染問題への取り組み強化で 2013年 12月 17日 14:44 JST ロイター

アングル:中国の大気汚染対策、「しわ寄せ」は上海に 2014年 01月 4日 12:49 JST ロイター

中国共産党、会員制高級クラブへの幹部らの出入りを禁止 2013年 12月 24日 13:53 JST ロイター

中国、研修と称した公費での観光旅行を禁止 2014年 01月 3日 22:23 JST ロイター

中国でIPO再開へ、紐威閥門など5社に上場承認 2013年 12月 31日 13:19 JST ロイター

中国がさらに6社の上場承認、IPO再開に弾み 2014年 01月 2日 16:37 JST ロイター

[上海 2日 ロイター] -中国が、再開した新規株式公開(IPO)承認を加速させている。国営メディアは2日、第2弾として新たに6社の上場を承認したと伝えた。

中国証券監督管理委員会(CSRC)は昨年末、IPOの凍結を解除し、5社のIPO申請を承認した。

中国証券報によると、CSRCは、それに続き、陝西煤業化工集団、上海良信電器、北京衆信国際旅行社など6社の上場を承認した。

6社の中で最もIPO規模が大きいのは陝西煤業化工集団の約172億元。実現すれば、2010年の中国農業銀行(601288.SS: 株価, 企業情報, レポート)(1288.HK: 株価, 企業情報, レポート)以来の大型上場となる。

中国では、750社以上が当局の承認を待っているとされ、今回の追加承認は、そうした企業にとって朗報と言える。


日本株14年ぶり上昇率で世界圧倒、なお割安で来年一段高に 2013/12/27 14:45 JST ブルームバーグ

株価の運用実績で見れば、2013年の日中対決は我が国の圧勝となっている。筆者としては、しつこいようだが共産党中央政府は、欧米のディストレスト投資を誘致して地方政府と戦わせた方が、彼らに良い運用実績の機会を、また彼らを利害関係者として引き込めるはずなのだが。

ユーロ圏に『18人もいる!』

軍事的にはロシアへの恐怖、文化的にはドイツへの憧憬、経済的には北欧(特にスウェーデン)への依存。これらがバルト三国の共通した傾向だろう。ギリシア、ポルトガルとスペインの惨状を間近にしても、なお好んでユーロ圏の地獄に入るという訳がわからない状況だ。

しかし、以前2012年6月23日のエントリー2013年3月25日のエントリーで言及したが、オフショア金融センターとしてロシアの富豪たちの資金逃避先の一つとなっていたキプロスが事実上陥落した以上、その代替国としての可能性はあるかもしれない、と思いきや、ドル決済を武器にできる米国は機先を制してきた。

我が国の傾向、というより家計を預かるとき、総合スーパー(GMS)や地場のスーパーを見ると、円安傾向の中で独自通貨のトルコやポーランド、さらにユーロ圏で経常収支の悪化しているスペインの一般消費財、特に食料品が多く店頭に並ぶようになった。これまたあまり知られていない中堅・中小の商社が輸入し始めている。

ラトビアは、ギリシアのように輸入品も見かけない。産業も継承者もいない。おそらくは若年労働者もドイツに移民を始めるだろう。

歴史は繰り返すとは言うけれど、かつてのハンザ同盟のようにモノ・ヒト・カネの盛んな流れは最早なく、ヒトが一方向にしか流れないかもしれない。またソ連のバルト三国併合はあからさまな事態は起きないが、かつての北方戦争のようにスウェーデンとロシアの静かで壮絶な草刈り場と化すかもしれない。

ラトビアがユーロ導入、18カ国目 2014年 01月 2日 17:46 JST ロイター

[リガ 1日 ロイター] -バルト3国の1つであるラトビアで1日、欧州単一通貨ユーロが導入された。ユーロ導入は同国が18カ国目となる。

ドムブロフスキス暫定首相はユーロ導入の式典で、ユーロ導入は同国にとって好機であるが、豊かさを保証していないとし、財政政策を緩めるべきではないと指摘した。

暫定首相は、「責任ある財政およびマクロ経済政策を実行しない言い訳にはならない」と強調した。

ラトビアは2008─10年に経済危機に見舞われたが、政府が厳格な緊縮政策を実施後、2012年の経済成長率は5.6%となった。欧州連合(EU)の当局者はラトビアの取り組みを高く評価している。

欧州委員会のバローゾ委員長は今週、「ラトビアはこれまでよりも強固な状態でユーロ圏加盟を果たす。経済の厳しい調整を経験している他の国々にとって励みとなるだろう」と述べた。

ただ、懸念材料はいくつかある。欧州中央銀行(ECB)はこれまで、ラトビアの国内銀行が預かるロシア人をはじめとする外国人の預金が高水準であることがリスク要因だと警告してきた。

また、ドムブロフスキス首相が12月に辞任した後、新政権が樹立されないままでのユーロ導入となった。


JPモルガン、ラトビアの銀行向けドル決済を停止 2014/01/03 03:51 JST ブルームバーグ

1月2日(ブルームバーグ):米銀JPモルガン ・チェースは、ラトビアの金融機関に対するドル送金の決済サービスを停止した。ラトビアの銀行協会が明らかにした。JPモルガンは米監督当局からマネーロンダリング(資金洗浄)対策の強化を命じられている。

ラトビア商業銀行協会のマーティンス・ビセブスキス会長は取材に対し、「JPモルガンは重要なパートナーだった。それは間違いない」としながらも、「取り組みを前進させ、他のパートナー探しが妨げられることはない」と述べた。

ラトビアは1日、欧州単一通貨ユーロを導入し、ユーロ圏は18カ国体制となった。ラトビアをめぐっては、80億ドル(約8400億円)に上る非居住者預金に注目が集まっている。汚職防止活動を展開する団体グローバル・ウィットネスは、ラトビアの規制および顧客審査が不十分だと指摘している。JPモルガンは昨年10月11日に、約500の外国銀行に対するドル決済サービスを停止するとともに、政治的に問題のある外国人の当座預金口座を閉鎖すると明らかにした。

JPモルガンのサービス停止により、ラトビアの金融機関が国際ドル送金で利用できる西側諸国の銀行はドイツ銀行とコメルツ銀行のみとなった。

原題:JPMorgan Halts Latvia Dollar Deals After Probes, GroupSays (3)(抜粋)

フランス~サウジ~イスラエル~エジプト共闘体制

オバマ政権が、対シリア外交と対イラン外交で妥協した結果、以下の連鎖反応が起きている。

陰謀論者も真っ青の現実がまずひとつ、イスラエルは米国から事実上離反して、スンニ派湾岸産油国と利害の一致を見る。フランスは、かつての委任統治領(レバノンとシリア)に再度触手を伸ばし、サウジのカネでレバノンに武器を売るに至り、見事な他人の褌を利用する手腕を発揮する。

レバノンは、シーア派のイラン~アラウィー派のシリア~シーア派のヒズボラ(レバノンの政治組織)~ムスリム同胞団(エジプトの政治組織)の勢力と、それに反するスンニ派のサウジアラビアを始めとする湾岸産油国(アメリカ中央軍が駐屯するカタール除く)~ユダヤ教のイスラエル~スンニ派のエジプト(軍部を始めとする現在の暫定政権)~フランス(レバノンとシリアの旧宗主国)の勢力の対決の舞台に設定されそうだ。

シリア内戦は、レバノンにまで拡大されるかもしれない。1982年以来のレバノン内戦再びとなるか。軍事力の強化とともにその危険性は増大していくだろう。

サウジアラビア、レバノン軍の強化に30億ドル供与 2013年 12月 30日 18:36 JST WSJ日本版

By ELLEN KNICKMEYER AND MARIA ABI-HABIB

 【ベイルート】サウジアラビアは、レバノン国軍の強化のため30億ドル(約3160億円)を供与する。レバノンではイランの支援を受ける武装組織ヒズボラが長年、陰の実力者として治安維持で大きな役割を果たしているが、そうした現状に対抗しようとする動きだ。

 レバノンのスレイマン大統領は29日、テレビの全国放送でサウジアラビアが資金供与を決めたことを明らかにした。同国の防衛機関に対する支援としては過去最大規模の金額だという。ストックホルム国際平和研究所によると、レバノンの2012年の防衛予算は17億ドル。

 スレイマン大統領によると、支援金はフランスから「より新しい、近代的な武器」を購入するために使用される。スレイマン大統領はこのところヒズボラへの批判を強めている。また、信頼性の高いレバノン国家防衛軍結成の「取り組みは数十年失敗に終わっている」とも発言していた。

 サウジによる資金供与は、レバノンとその周辺地域のパワーバランスを変化させる可能性がある。また、隣国シリアの3年におよぶ内戦で地域の宗派間や政治的な緊張は高まっており、それが一段とエスカレートする恐れもある。

 サウジの資金支援は、27日に発生した首都ベイルート中心部の爆発事件で死亡したモハメド・シャタハ元財務相ら犠牲者の葬儀の数時間後に発表された。葬儀には数千人のレバノン市民が集まった。爆弾はシャタハ氏を狙ったものとみられる。同氏はヒズボラがレバノンの国務や治安に権力をふるっていることを批判していた。現在のところ犯行声明は出されていない。

 ヒズボラはイスラム教シーア派の武装集団で、1980年代にイスラエルのレバノン侵攻に抵抗する組織として結成された。現在、レバノン政府や治安部隊と肩を並べるほどの影響力を持っている。サウジの資金供与について29日の時点では特に公には反応を示していない。ヒズボラ当局者にコメントを求めようとしたが、連絡はつかなかった。 

 レバノンがサウジの資金支援を発表したとき、サウジ指導者はフランスのオランド大統領とリヤド近くの宮殿で会談中だった。この件について、やはり即時に公のコメントは出していない。サウジの治安当局に近い、湾岸諸国研究センターのムスタファ・アラニ氏は電話取材に応じ、サウジの思惑について「ヒズボラと戦争するつもりはないが、リバランス(再均衡)を図っているのは確かだ」と述べた。

 サウジはこのところ周辺地域の同盟国への支援に多額の資金を投入している。エジプトで今年、軍の支援でムスリム同胞団の支援を受ける政権が追放されたあと、数十億ドルを同国に供与した。ムスリム同胞団はイスラム教スンニ派組織で、イランやヒズボラ、シリアと同じくサウジと敵対している。

 30億ドルという金額は、06年に米国が長く中断していたレバノンへの軍事支援を再開した際に提供した支援金10億ドルを上回っている。

 一方、フランス当局は、サウジとフランスはイスラエルのヒズボラに対する懸念に対処する手助けをしていると述べ、イスラエルがレバノン軍への支援に異議を唱(とな)える理由がないとみていることを示唆した。

 しかし、29日朝、レバノンから放たれたカチューシャロケットがイスラエル北部に着弾したことで懸念が高まった。同国境付近では2週間前にも、イスラエル軍兵士が殺害されている。

 サウジは、同国やアラブ湾岸地域の主要な防衛力である米国がシリアの内戦へのより積極的な介入を拒んだことに失望を表明し、今夏以降フランスへの依存を高めている。サウジとフランス両国は夏以降、共同軍事演習を繰り返し行っている。また、フランスはサウジと大型武器の取引について交渉しているとも報じられている。

 今秋行われたオバマ米大統領とスレイマン大統領の会談に同席したレバノン当局者によると、その際米国はレバノンに870万ドルの支援を約束した。しかし、スレイマン大統領は、シリアとの国境の治安を確保し、シリア内戦に大挙して押しかけるジハーディスト(イスラム聖戦士)から守るには不十分な額だとして、その申し出を一蹴した。


フランス:原子力技術でサウジ支援 トップセールス加速 2014年01月03日 10時02分 毎日新聞

 【パリ宮川裕章、カイロ秋山信一】イラン、シリア両国へ強硬姿勢を取るフランスが、両国と対立する中東諸国でトップセールス外交を加速させている。オランド大統領は昨年12月末、仏電力公社と原子力大手アレバ幹部らを同行してサウジアラビアを訪問し、同国産業への原子力技術支援で合意した。狙いは1000億ドル(約10兆5000億円)と見積もられる同国の原発建設計画の受注にある。

 「(原発受注に向け)フランスは非常に良い位置にいる」。オランド大統領に同行したモントブール仏生産力再建相は12月29日、仏記者団に語った。

 サウジは長年、米国と外交・経済で緊密に連携してきた。だが昨夏以降、敵対するイランやシリアに米国が柔軟姿勢を見せたことに不信感を募らせている。そんな中、昨年11月のイランと主要6カ国の核協議でイランへ際立った強硬姿勢を見せ、9月のシリアへの軍事攻撃計画では最終局面まで準備を進めたのがフランスだった。

 オランド大統領は12月29日、サウジの首都リヤドでアブドラ国王と会談。大統領側近はAFP通信に「国王はイラン、シリア情勢などを懸念し、フランスの姿勢を称賛した」と語った。

 サウジは2030年までに16基の原発を建設する計画で、AFP通信によると、受注総額は700億〜1000億ドルとみられる。現在、アレバのほか、東芝傘下の米ウエスチングハウス、韓国の企業連合が激しい受注争いを繰り広げているが、昨年12月30日、アレバと仏電力公社は、サウジ5企業と両社が技術支援を進める内容の合意書を交わしたと発表した。

 サウジ訪問団には仏軍需産業も同行し、艦船や航空機などの輸出交渉も進めている。サウジがレバノン軍に供与するため、30億ドル(約3160億円)分の仏製武器を購入する計画も12月29日に明らかになった。オランド大統領はイランと対立するイスラエルへの11月の訪問でも鉄道分野での提携を結んだ。

アンダーウォーターに沈む中間層と貧困層

米国の金融機関は、貧困層向けの住宅ローン(サブプライムローン)を優良債権と組成して、簿外のSIVを通じて、自国のみならず、同じく不動産バブルに酔いしれる(日本以外の)世界中の金融機関にも売却した。そして、(日本以外の)世界中でバブルが崩壊した。

米国では、中古住宅市場価格の低下は、中間層以下の国民の資産と借り入れ枠減少に直結する。国民のうち、サブプライムローンによって家を手放した(不法移民含むヒスパニック系が多かった)貧困層以外は、低金利政策によって住宅ローンを低金利ものに借り換え、この手数料は米国の金融機関にとって干天の慈雨となった。また量的緩和政策の中で、債権化された住宅を底値で機関投資家が買ったことで、住宅価格も上向き始めている。金融機関のバランスシートを改善させる目的は達成されつつある。

とは云え、下記のブルームバーグ電にあるように「持ち家がある家庭は住宅価格の値上がりを利用して借り入れができた」のだが、「また、米シアトルに本社を置く住宅・不動産情報会社、ジロウによると、住宅ローンの残高が住宅評価額を超えている家庭は第3四半期に約1080万世帯だった」とあり、アンダーウォーター物件(ローン残高が評価額を上回る)であった住宅を資産の中核として持っている平均的な世帯で、(株や債券を除いた)量的緩和の恩恵を受けた国民は約10分の1に過ぎなかった。

失業率の改善によって、テーパリングも決定された。しかし、失業保険を申請しても、その後、労働市場に参加しようとする人々自体が減少していくかもしれないのだ。

「11月の雇用統計によれば、女性の労働参加率は57%だった」「労働統計局が2月に発表したリポートによれば、2009年1月から2011年末までの間に3年以上務めた仕事を失った女性のうち、2012年初めまでに再就職できたのは50%と、男性の61%よりも低かった」

再就職を諦める人々は失業率に反映されなくなる。確かに、オバマ政権のリショアリング(太陽光パネルメーカーや電気自動車メーカー支援の個々の政策は失敗したが、その)方針は貿易収支の改善に現れてきた。しかし、オバマケアでは社会保障を国家が担うことに思想的な対立と制度上の混乱が続いている。米国は社会インフラのシステム構築すら満足にできなくなっているのかもしれないのだ。

量的緩和とテーパリングといった大規模な金融政策のダイナミズムは、社会を大きく動かしていることは確かだが、個々人の米国民は、自らの能力でダイナミズムを得るには精神的・体力的限界点に達している。この国民の危急を救うに、オバマ政権の政策はより内向きに、新自由主義から遊離していくことになる。国民の意識も保守的になっていかざるを得ない。

深まる米貧富の格差、非富裕層への打撃大きく-対応策も限界 2013/12/31 05:27 JST ブルームバーグ

12月30日(ブルームバーグ):米国の所得格差の広がりが多くの家計に打撃を与え始めている。家計を支えるための資金を確保する手立てが足りないのだ。

富裕層と貧困層の格差は過去30年間で拡大したものの、貧困層はこれまで所得が圧迫されてもやりくりしてきた。主婦が労働に参加し、夫は仕事を掛け持ちして長時間労働をこなしてきた。持ち家がある家庭は住宅価格 の値上がりを利用して借り入れができた。

ただ、こうしたやり方はとうとう限界を迎えたのかもしれない。女性の労働参加率はピークをつけ、住宅価格バブルの崩壊で多くの家庭が住宅ローンの下敷きになっている。

元経済諮問委員会(CEA)委員長で現在はプリンストン大学教授を務めるアラン・クルーガー氏は「対処メカニズムを使い果たしてしまった」と述べた。

ブルームバーグが実施した最新の世論調査によると、成功のチャンスはもはや平等に与えられていないと考える米国民は64%。与えられていると考える割合(33%)の約2倍だった。特に年間所得が5万ドル未満の層では不安感が顕著で、12月6-9日に行われた同調査では4分の3が経済は不平等だと答えた。

■富裕層はさらに豊かに
一方、過去最高値にある株価 のおかげで富裕層は一段と豊かになり、格差を悪化させている。所得格差の問題は証券取引委員会(SEC)や連邦準備制度理事会(FRB)といった独立機関にも議論が及んでいる。

所得格差そのものは1970年代半ばから拡大している。国勢調査局のデータを過去46年さかのぼってみると、所得分配の不平等さを測るジニ係数 は昨年、過去最高を記録している。

米国が前回のリセッション(景気後退)を脱した2009年半ばから、その格差は一段と広がってきた。カリフォルニア大学バークレー校のエマニュエル・サエズ教授によれば、上位10%の富裕層が昨年稼いだ所得が全体に占める割合は1917年以降で最大だった。国勢調査局によれば、この1割の富裕層が昨年得た所得は少なくとも14万6000ドル。これは最下層1割の所得の約12倍に相当する。

■厳しい女性の再就職
そんな中、富裕層ではない国民はなすすべを失いつつある。就業年齢にある女性の労働参加率は第2次大戦後の32%から2000年4月の60.3%へと大幅に上昇した。共働きのおかげで賃金の伸びが緩やかになっても乗り切ることができた。しかし、リセッション後の女性の労働参加率は低下している。11月の雇用統計によれば、女性の労働参加率は57%だった。

労働統計局が2月に発表したリポートによれば、2009年1月から2011年末までの間に3年以上務めた仕事を失った女性のうち、2012年初めまでに再就職できたのは50%と、男性の61%よりも低かった。

また、米シアトルに本社を置く住宅・不動産情報会社、ジロウによると、住宅ローンの残高が住宅評価額を超えている家庭は第3四半期に約1080万世帯だった。

ミズーリ州カンザスシティーのラトーヤ・コールドウェルさん(30)はファストフード店ウェンディーズで6年間働いている。時給は州で定められている最低限賃金の7.35ドルだ。

4児の母でもあるコールドウェルさんは「私たちは生き抜くことさえできない州政府支援への依存者なのです。その一方で、私たちの最高経営責任者(CEO)はオフィスに座っていて、580万ドルも稼いでいる」と訴えた。

原題:Americans on Wrong Side of Pay Gap Run Out of Means toCope (1)(抜粋)


米新規失業保険申請件数:33.9万件に減少、1カ月ぶり低水準 2014/01/02 23:54 JST ブルームバーグ

米国のフレディマック住宅ローン金利:1月2日(統計表)2014/01/03 00:00 JST ブルームバーグ

12月のISM製造業景気指数[統計表] 2014/01/03 00:02 JST ブルームバーグ

米建設支出:11月は前月比1%増加、予想上回る伸び 2014/01/03 00:44 JST ブルームバーグ

共産中国も大日本帝国の後継国家のひとつ

2013年8月16日のエントリーほかで、何回も触れているが、

テニアン島の米軍基地を自衛隊が共同使用するとの合意、そしてフィリピン軍の基地を海兵隊及び自衛隊が共同使用検討とのニュースが立て続けに出てきた。以前はオーストラリアのダーウィンに海兵隊駐屯、とのニュースもあった。もちろん、対中封じ込めの一環である。

共産中国もまた大日本帝国の後継国家のひとつ、と考えると地政学における軍事的条件、戦略的な限界はそう変わらない。第2次大戦のバシー海峡と絶対国防圏、それにダーウィン空襲を併せるとそれが良く理解できる。

米海兵隊のダーウィン駐屯は正式合意された。岩国~沖縄(普天間)~パラワン島~ダーウィン間をMV-22オスプレイが、その行動半径を活かして展開できるようになるだろう。

と、書いたが、実際にフィリピンの台風30号による災害支援(米軍では「ダマヤン作戦」と呼称される)では、MV-22オスプレイは普天間から展開支援している。

さて、共産中国が大日本帝国の後継国家の一つである以上、東西太平洋の分割という一見突拍子もない米国への提案もあながち奇天烈なことではない。気宇壮大な構想に現実が追いついていないのが現状ではある。

そして、第2次安倍政権は9月開催予定の太平洋諸島フォーラム(PIF)首脳会議への出席を検討する。南太平洋島嶼諸国への歴訪も行われる。すでに中共に機先を制されているこの地域においても、対ASEAN外交で魅せた手腕を期待できるだろう。

首相 南太平洋の島国歴訪へ 中国の海洋進出牽制 慰霊…遺骨収集を強化 2013.12.31 08:37 MSN産経

 安倍晋三首相は30日、平成26年から2年間を目標に第二次大戦末期の激戦地となった南太平洋の島国を歴訪する方針を固めた。現職首相が訪問するのは29年ぶりとなる。日本人戦没者を慰霊し、遺骨収集活動を強化したいとする首相の強い意向によるものだ。来年9月にパラオで開催予定の太平洋諸島フォーラム(PIF)首脳会議への出席も検討している。

 海外における日本の戦没者は、約240万人とされる。このうち、50万人近くがパプアニューギニアやグアム(米領)、ソロモン諸島など南太平洋地域に集中している。いずれも旧日本軍と米軍の激戦地で、現地には日本人戦没者の慰霊碑も多い。

 平成17年には天皇、皇后両陛下が「慰霊の旅」としてサイパン島(米領)を訪問された。一方、外務省によると、現職首相で太平洋の島国を訪れたのは、戦没者慰霊を目的に昭和60年にフィジーとパプアニューギニアを訪問した中曽根康弘氏が最後となっている。

 安倍首相は26日、首相就任後初めて靖国神社に参拝し、戦没者に尊崇の念を表した。来年からは、戦没者が眠る南太平洋の諸島に複数回に分けて訪問する。

 各国訪問の際には、政府開発援助(ODA)供与を表明するなど経済支援も積極的に行う方針だ。PIF首脳会議へは、日本はこれまで「域外国対話」に副大臣級を派遣していた。首相は来年の会議に自らが出席することで、日本の影響力を強めたいところだ。

 南太平洋地域では、中国が「中国・太平洋島嶼(とうしょ)国経済開発協力フォーラム」を主催し、各国への経済支援を強化しているほか、中国海軍の太平洋への進出の動きとも連動している。

 首相の同地域訪問には、中国の進出を牽制(けんせい)する狙いもみられる。
                   
【用語解説】太平洋諸島フォーラム(PIF)

 オーストラリア、ニュージーランド、パラオなど南太平洋の16カ国・地域が加盟する地域協力の枠組み。政治、経済、安全保障など幅広い分野で連携している。1971年に南太平洋フォーラムとして発足、2000年10月に改称された。フィジーに事務局がある。


安倍首相の宿泊予算が「枯渇」 積極外交の影響 2013.12.23 14:41 MSN産経

 安倍晋三首相の外遊にかかる平成25年度の宿泊予算がすでに底をついていることが22日、分かった。首相が掲げる「地球儀外交」の影響により海外出張が例年をはるかに上回っているためだ。来年1月には中東やアフリカ、インドなどへの訪問を控えており、政府は他の予算を切り崩して捻出する必要に迫られている。

 首相の海外での宿泊費は内閣官房の「内閣総理大臣外国訪問等経費」から支出され、25年度は3450万円。政府関係者によると、年度の4分の1の期間を残して宿泊予算が枯渇した例は近年では珍しいという。

 昨年12月に再登板した安倍首相は今年に入り、東南アジア諸国連合(ASEAN)の全10カ国をはじめ、延べ29カ国を訪問した。在任が1年3カ月だった野田佳彦前首相と菅直人元首相のそれぞれ延べ16カ国と8カ国、9カ月だった鳩山由紀夫元首相の同11カ国と比べても、安倍首相は突出している。

 政府は26年度の宿泊予算について約600万円増の4070万円を充てる方針だが、首相は周囲に「今後もドンドン海外に行く」と話しており、26年度も途中で予算が枯渇する可能性がありそうだ。

 防衛省が管轄する政府専用機の関連予算も窮迫している。天皇陛下や皇族方がご利用になられる分も含めた政府専用機の燃料費は、24年度が約16億円だったが、「25年度はそれを大きく上回ることは確実だ」(防衛省関係者)という。

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