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カリブ海~パナマ運河~太平洋のシーレーン

米国からのLNG及びシェールガスが輸入され始める2017年を待たずに、円安による燃料費の増大と原発再稼働の遅れから電気料金の再値上げが取り沙汰されるようになった。

北海道電力は2013年9月に平均7.73%値上げしたが、2014年10月に平均17.03%値上げ予定。関西電力は2013年5月に約9.75%、九州電力も2013年5月に平均6.23%、東京電力は2012年9月に平均8.46%値上げしてきた(すべて一般家庭向け)。

すでに電力小売り自由化も决定しているが、参入業者の多くはLNGを利用する。民主主義の決定プロセスの遅さが、原発再稼働を遅らせ、結果的に国富を流出させている。

原発19基再稼働ならGDP8000億円押し上げ エネ研 2014/7/24 19:41 日経

 日本エネルギー経済研究所は24日、2015年度までの日本の経済・エネルギー需給見通しを発表した。原子力規制委員会に安全審査を申請した原子力発電所19基が全て再稼働する場合を試算。火力発電用の液化天然ガス(LNG)の輸入が減り、実質国内総生産(GDP)を年間で8千億円押し上げる効果があるとした。

 東日本大震災後の原発稼働停止に伴う火力代替でLNG需要が大幅に増えている。14年度の輸入量は8930万トンと過去最高を更新する見通し。同研究所は14年度中に川内原発(鹿児島県)などの7基、15年度末までに19基が再稼働するケースを想定し、15年度のLNG輸入量は8020万トンに減ると予測した。

 再稼働する原発が半分の9基の場合、15年度のLNGの輸入量は8880万トンと微減にとどまり、実質GDPの押し上げ効果は3千億円程度との試算も示した。

 原発が再稼働すれば発電コストの削減効果も見込める。10年度の発電コストは1キロワット時あたり8.2円だったが、火力依存が高まり現在は同13円まで上昇している。原発が19基再稼働した場合には同11.2円、9基の場合には12.3円まで下げられるとしている。

 安全審査では川内原発が規制委から実質的な「合格証」を得たが、審査が緒についたばかりの原発が多いうえ、地元の同意も必要。想定のようなペースでの再稼働は難しいとみられる。


安倍首相は、7月25日から8月4日までの11日間の日程で、メキシコ~トリニダード・トバゴ~コロンビア~チリ~ブラジルの中南米諸国を歴訪する。

米国のシェールガス革命の余波でメキシコでもシェールガスとシェールオイルの開発が進み、2020年以降に我が国への輸出が始まるだろう。最低でもその頃には原発再稼働はすべて決着していると思いたい。そして、カリブ海~パナマ運河~太平洋のシーレーンが重要視されるようになる。資源及びシーレン確保に向けた中南米諸国への働きかけが歴訪の目的となる。

安倍首相、中南米でも「資源外交」 チリと銅鉱山開発で協力強化 2014.7.22 08:27 MSN産経

太平洋と大西洋つなぐニカラグア運河、中国企業の出資でまもなく着工予定 「実現不可能」との声多く 2014.7.28 06:30 MSN産経

日本向け米LNG輸出、来週にも最終決定へ 2014 年 7 月 30 日 16:51 JST WSJ日本版

【東京】米ルイジアナ州から日本に液化天然ガス(LNG)を輸出するプロジェクトの関係各社は、75億ドル(約7700億円)の融資確保を受けて、来週にも最終決定を下す。この案件に詳しい複数の関係者が明らかにした。

 この「キャメロン」プロジェクトに関する最終的な投資判断は、米国からのエネルギー供給を確保しようとする日本の取り組みにとって節目になる。これは日本企業が米国からLNGを購入するプロジェクト3件のうちで最初のもの。LNGは2011年の福島第1原発事故以来、日本での発電にとって中心的存在となっている。

 同プロジェクトはサンディエゴに本社を置くセンプラ・エナジーが権益の50.2%を所有している。三井物産とフランスのGDFスエズ、日本郵船と三菱商事の合弁会社の3社がそれぞれ権益の16.6%を所有する。

 経済産業省の資源エネルギー庁資源・燃料部石油・天然ガス課長の南亮氏によると、米国からの輸入で日本国内の燃料コストの低減や、アジア諸国が欧米より高い料金を支払っているLNG「上乗せ価格」の削減につながる見通し。米国のシェールガス革命がやっとアジアに波及する、と南氏は述べた。


米が日本向けLNG輸出認可 三井物産など参画 2014.2.12 08:45 MSN産経

【ワシントン=柿内公輔】米エネルギー省は11日、三井物産などが参画するルイジアナ州キャメロンでの液化天然ガス(LNG)の輸出プロジェクトを認可したと発表した。米国が自由貿易協定(FTA)を締結していない日本へLNG輸出を認めるのは3例目で、エネルギー需給の改善につながりそうだ。

 同プロジェクトは米エネルギー大手センプラ・エナジーが事業主体で、三井物産のほか三菱商事や日本郵船が参画。20年間にわたり年間約1200万トンの輸出が認められ、2017年の輸出開始を目指している。

 米国はLNG輸出をFTA締結国に限っていたが、シェールガスの生産拡大で、FTA非締結国にも輸出を拡大。日本向けでは昨年、中部電力などが参画するテキサス州フリーポートと、住友商事などがかかわるメリーランド州コーブポイントの輸出プロジェクトがそれぞれ承認された。


参考URL:
米国キャメロンLNGプロジェクトに関して合弁事業会社を設立―エネルギーの安定供給、供給ソースの多様化に貢献― 2013年5月17日 日本郵船

米国産LNG輸出に向けた取り組み 2013年5月17日 三菱商事

米国産LNG輸出プロジェクトで天然ガス液化加工契約及び合弁会社設立契約を締結 2013年5月17日 三井物産

米国キャメロンプロジェクトからの軽質LNG購入について - 軽質LNG年間1,000万トン導入に向け、第一弾のプロジェクトに基本合意 - 平成25年2月6日 東京電力

米国キャメロンLNGプロジェクトからの液化天然ガス購入に関する売買契約の締結について 2014年3月31日 関西電力

米国キャメロンプロジェクトからのLNG購入に関する売買契約締結について 2014年1月30日 東邦ガス

米国キャメロンLNGプロジェクトからの液化天然ガス購入に関する契約書の締結について 平成26年7月24日 東京ガス
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中国共産党、皇帝推戴への道を奔るか

習近平国家主席が仕掛けた権力闘争によって薄熙来氏と周永康氏が潰された。筆者がバブル崩壊の引き金になると予測していた、去年来の“倹約令”は“腐敗撲滅運動”に発展した。しかもこれらは文化大革命のスローガンと同じように、政敵打倒のお題目に過ぎない訳だ。

ポピュリズム的行為によって、政府の公的固定資本形成の際に取り交わされる賄賂の循環が止まり、所得再分配が行われなくなり、結果として国内消費が抑制されてしまった。民間最終消費支出をエンジンとした経済構造へ転換しようと試みるリコノミクスは、その出発点から逆方向へブーストを掛ける羽目に陥ってしまった。

そもそも中国共産党の歴史的使命は、国民党と同じく支那を近代化することだった。一応、最低限の近代化(資本主義化)の離陸に成功した以上、その使命が終わったので、次の価値観を党の外に提示しなければならない。

而してそれは何ですか。まさか冊封体制ですか、と。 それが、新しいパクス・シニカだとしたら、今応じるのは韓国くらい。北朝鮮ですら歯向かうと云う。

“普遍的価値”を唱えると同時にナショナリストと云われる安倍首相。“普遍的価値”を押し付けようとすると同時に裏付けとなる軍事力がないために世界の統一性を失わせるオバマ大統領。“普遍的価値”などないと嘯くと同時にカネという人類共通の利害に従順で個人資産を海外逃避させる習国家主席。

国内外において、単純なナショナリズムや自国の権益のみ追求すると、根強いグローバリズムや他国の協力を得られない。三人の首脳に見られるこの差は日に増して大きくなる。

中国、前・元国家主席2人が周氏捜査に同意=関係筋 2014年 07月 30日 17:28 JST ロイター

中国、「安全箱」にいる特権党員はいない=周氏立件で人民日報 2014年 07月 30日 11:34 JST ロイター

中国共産党が周永康氏に捜査、「権力闘争」の指摘も 2014年 07月 29日 23:39 JST ロイター

中国検察、中央テレビの人気キャスターを本番直前に拘束 2014年 07月 14日 15:06 JST ロイター

中国の汚職撲滅に「聖域ない」、規律検査委トップが表明 2014年 07月 7日 11:38 JST ロイター

毛沢東主義を唱えたポピュリズムの旗手だった薄熙来氏、上海閥・江沢民派に属した石油利権を握っていた周永康氏、加えて人民解放軍ナンバー2と目された徐才厚氏が打倒された。共産党中央規律検査委員会の王岐山書記は、汚職取り締まりのための調査で党内に聖域はない、との見解を示した。

江沢民一派の勢力が削られた今、太子党で繋がる習近平と王岐山、共青団で繋がる胡錦濤と李克強が残る。それぞれの派閥が次の権力闘争を行なうことになる。もしも共産党の集団合議制が損なわれると、その先には一種の皇帝独裁しか存在できない。中国共産党の権力闘争はどこに落着するのであろうか。中央常務委員会の任期が延長されるようなことがあれば、最終的な歯止めが効かなくなるかもしれない。

習政権、破った不文律 司法・警察握る大物、党内激震 2014.7.29 21:13 MSN産経

【北京=矢板明夫】中国の習近平政権が、長く汚職追及の最大標的とみられてきた中国共産党の前政治局常務委員、周永康氏の取り調べを発表した。最高指導グループにあたる政治局常務委員に対しては、現職、経験者を問わず「刑不上常委」(常務委員には刑事責任を追及しない)との不文律があったが、習政権はこの慣例を破った形だ。

 周氏は江沢民元主席が率いる上海閥の重鎮として知られてきた。石油閥のトップとして資源利権を使って私腹を肥やす一方、党政法委員会書記を務めた経歴から、司法、警察畑を牛耳ったことで、国内での追及を逃れたとみられてきた。

 北京の共産党史の研究者によると、かつての最高実力者、●小平氏は、党内対立が1989年6月の天安門事件を誘発したとの反省から、党内の権力闘争の激化を避けるため「刑不上常委」という言葉を残したのだという。

 こうした中で、習氏が周氏拘束に踏み切った背景には、経済利権と治安機関を握り続けた周氏をも排除したことで、習氏の求心力を高め、政権基盤の強化につなげようとの思惑があるとの見方が強い。

 このほか、汚職金額が数億元にのぼるとみられる周氏を不問に付すのでは、「腐敗撲滅」を掲げる政権として党内への示しが付かないという事情もある。

 習氏は党総書記に就任して以来、「ハエもトラも叩(たた)く」と宣言し、軍のトップ経験者や大物政治家らの汚職摘発を政権の最大のテーマとして掲げてきた。しかし、汚職の頂点とみられ、江沢民氏に連なる周氏の処分が年単位で延び延びとなってきたことで、中国国内では「トラがハエを叩いている」と、汚職摘発の尻すぼみぶりを揶揄(やゆ)されていた。

 共産党筋によると、「習主席は周氏の後ろ盾である江沢民氏に周氏の責任を追及する意向を報告し、これまでに同意を取り付けた」という。だが、これまで李鵬元首相ら長老の反対で本格的な着手には手間取り続けてきたという。

 このタイミングでの処分着手は、今年後半の政治動向を決める党内駆け引きで、最終的に江沢民氏らの反発を抑えきったことによる。だが、周氏を事実上の失脚に追い込んだことは、党内バランスを破壊する衝撃を持つだけに、習氏がこのまま盤石の基盤を確立できるかは決して楽観できない。

●=登におおざと

日仏ACSAと日韓ACSAとに見る落差

2013年1月23日のエントリーで触れた、安倍首相の論文「アジアにおける民主主義を守護するダイヤモンド」に名を連ねるG7(英国、フランス)との安全保障協力が進んでいる。

日英両国間では、2013年6月に「防衛装備品等の共同開発等に係る枠組み」と「情報保護協定」が締結・署名され、2014年4月の「防衛装備移転三原則」に基づいて、シーカーの共同研究が始まっている。2014年5月には、「日英外務・防衛閣僚級協議(2プラス2)」の開催合意と「物品役務相互提供協定(ACSA)」の締結交渉開始が決まった。(2013年6月20日のエントリー参照)

日仏両国間でも、2014年1月には「日仏外務・防衛閣僚級協議(2プラス2)」が初めて開催され、「物品役務相互提供協定(ACSA)」の締結交渉に入ることが決まった。今後は日仏間の「防衛装備品共同開発協定」の協議も進むだろう。(2013年6月8日のエントリー参照)

他の太平洋諸国については、安倍首相の日本-ニュージーランド間でも「物品役務相互提供協定(ACSA)」の検討に入っている。日豪間では「経済連携協定(EPA)」の署名がなされ、「防衛装備品共同開発協定」が調印された。(2014年7月10日のエントリー参照)

また、太平洋に領土を持たないイタリアとも「情報保護協定」の締結交渉が始まっている。将来的に「日伊外務・防衛閣僚級協議(2プラス2)」や「役務相互提供協定」へとつながっていく。アジア太平洋のみならずNATOとの広範な安全保障の協力関係が構築されていく布石と考えて良いだろう。(2014年6月9日のエントリー参照)

2012年7月の日韓情報保護協定の仮署名と日韓物品役務相互提供協定の土壇場での韓国側キャンセル以来、約2年で我が国は韓国を必要としない安全保障の枠組みを構築し始め、今や完成させようとしている。(2012年7月12日のエントリー参照)

日仏、防衛装備協力を強化 2014年 07月 29日 14:09 JST ロイター

日仏防衛相、ACSA交渉入りで合意 2014.7.29 17:58 MSN産経

 小野寺五典(いつのり)防衛相は29日、訪日中のフランスのルドリアン国防相と防衛省で会談し、自衛隊と仏軍が食料や燃料を相互に融通し合う物品役務相互提供協定(ACSA)について、締結交渉入りで合意した。日仏両国は今後、調整作業に入る。

 両氏は防衛装備品の共同開発に向けた協議の加速やハイレベル対話の充実、人事交流などの防衛協力を強化することでも合意し、共同文書に署名した。

 一方、小野寺氏は大型強襲揚陸艦2隻をロシアに売却する契約を結んでいるフランスに強い懸念を表明。小野寺氏が集団的自衛権の行使容認を含む閣議決定の内容を説明したのに対し、ルドリアン氏は歓迎する意向を示した。


参考URL:
なぜか報道されない安倍総理のセキュリティダイアモンド構想 2013年1月10日木曜日 剣kenn諤々

Asia’s Democratic Security Diamond Dec. 27, 2012 Project Syndicate

『69 sixty nine』と『坂道のアポロン』を覆う影

村上龍の『69 sixty nine』はともかく、『坂道のアポロン』を素直な気持ちで観れなくなってしまった。新編集版を放映している『PSYCHO-PASS サイコパス』が放送休止、第2期や映画版が制作取り止め、自主規制の憂き目に遭わないことをせめて願うばかりだ。

血のついた手、「どうしよう」のつぶやき…ネット上に拡散する真偽不明の投稿 凄惨さに驚愕と戸惑い 2014.7.27 21:56 MSN産経

■流血画像?が拡散

 犯行時間の約2時間後にあたる26日午後10時すぎ、ネット掲示板に「殺しちゃったんだけど」というタイトルとともに数枚の写真が投稿された。

 写真は血のようなものがついた手などを写したもので、投稿者は「出血はそんなにしてないどうしよう」「駄目だ拭(ふ)いても拭いても血が溢(あふ)れてくる」などと書き込んでいた。

 今回の事件のニュースが報じられるようになると、ネット上で「加害生徒が殺害後に投稿したのでは」との憶測が急速に広がり、写真も拡散。短文投稿サイト「ツイッター」では、画像について「常軌を逸している」「これ本当なの?」といった書き込みもみられた。

 長崎県警もこうした情報を確認しており、逮捕された生徒が犯行後に写真を貼り付けた可能性もあるとみて慎重に調べている。


掲示板に上げられた画像を見てみた。筆者が確認してみた限り、残念ながら画像に携帯端末の情報やGPSの位置情報はコードで見つけることはできなかった。従って加害者がアップしたとは断定できない。

凄まじいのは加害者とその家族の情報が逮捕から約半日を経ずにまとめブログで網羅されたことだった。ウェブアーカイブから記事を拾い上げて、小学生のときの毒物混入事件のもみ消しとその背後関係まで裏取りできるのだ。

少年少女の更正を考慮して、実名を控えるといった現行法の精神は死んだ。新聞やテレビ媒体以外のソーシャルメディアでは名前も写真も晒されていることに、マスメディアが批判を加えていない。法とメディアの根幹が問われているはずなのだが、その議論はまだ先のようだ。

あの懐かしのパクス・ルッソ=アメリカーナ

ウクライナ危機に関する情報はスピンコントロールやディスインフォメーションの対象となっている。ロシア軍がウクライナ領内に砲撃した、またはその逆の砲撃が行われたなど、だ。

ロシア「ウクライナから砲弾40発」、捜査官殺害狙うと非難 2014年 07月 26日 09:19 JST ロイター

ロシア兵1.5万人、ウクライナ国境沿いに集結=NATO米大使 2014年 07月 26日 03:15 JST ロイター

対ロ制裁から天然ガス技術除外、「EUのエネルギー安全保障必要」 2014年 07月 26日 02:08 JST ロイター

ロシアがウクライナ分離派に大型ロケット、25日中にも=米国 2014年 07月 26日 02:22 JST ロイター

さて、魑魅魍魎である化け猫を退治する漫画『ジオブリーダーズ 魍魎遊撃隊』では、史実のベレンコ中尉亡命事件を織り込みながら、化け猫と化け猫に結託した人間が日米ソに情報戦を仕掛ける。

人々の認識によって生まれた情報思念体である“化け猫”ヴァシュカは、最高機密の機体であるミグ奪還作戦がソ連当局によって企図されているとの情報を流し、

「それぞれの部署がそれぞれの事由で情報の改竄を行い、尾鰭が付き削ぎ落とされ、確度は落ち、また上がり…やがて別の生き物となって自らで動き出す」(『ジオブリーダーズ 魍魎遊撃隊』14巻より)

と、情報が生き物に変わる瞬間に目を輝かせる。

こうしたことが実際ならば不確定な情報に接したとき、ひとまずは信じたいモノを人は信じるしか選択肢がないのではないか。この場合それで正しいのかもしれない。再び冷戦という均衡がもたらされるならば。

欧州連合(EU)はマレーシア航空機撃墜事件を受けて対露制裁を強化してきたが、原油産業に関する技術は対象としても、天然ガスに関する技術は対象外とした。国益を追求するには撃墜した側が親露派であろうとなかろうと、事実はどちらでも良いのではないか、と云える。

問題なのは覇権国としての合衆国の対外政策への意欲が相対的に低下(軍事予算も減少)しているために、ロシアの国力も勢力圏も全盛期からさほど回復しているとは言い難いにも関わらず、パクス・ルッソ=アメリカーナが部分的に復活し始めている点だ。さらに第三の覇権国候補としてパクス・シニカも加わるように思える。

NATOに属する欧州諸国に対して、合衆国がその結束を満足たらしめる対価を払えていないのが大きい。現在、普遍的価値を唱え、自国の権益開放をちらつかせながら、他国を集団安全保障へと巻き込んでいるのは我が国の方なのだ。

冷戦構造が復活するのならば、あのベルリンの壁崩壊もソ連滅亡も一体何だったのか、との疑問が湧く。旧西側にとっては旧東側と第三世界の市場が統合されたことに何の意味があったのか。特に旧西側の一般庶民にとっては災厄に過ぎなかったのではなかったのか。あの懐かしのパクス・ルッソ=アメリカーナに戻るべき理由は庶民にとってもあるように思われる。

シーレン上の要衝、ジブチ

自衛隊初の恒久的な海外基地がジブチにはあり、その基地にテロ・治安情報要員を常駐させることになった。大使館には防衛駐在官も派遣されており、同国をシーレーン上の要衝として強化させようとする政府の姿勢は継続している。

2012年7月4日のエントリーからの再掲となるが、

ジブチは、エリトリアとソマリア、エチオピアに囲まれ、対岸にイエメンを望む紅海の出入り口、アデン湾に面した港湾を持つ海洋戦略上の要衝である。紛争多発地帯に浮かぶ孤島のような存在だ。エリトリア独立後、内陸国となったエチオピアにとっては唯一の海の出口ともなる。

周辺地域の紛争を抑えるだけの陸軍を持つエチオピアに、中継貿易国家として活路を見出そうとするジブチ、これに油田を擁する南スーダンを政治経済的に連結する担保としてジブチに駐留する自衛隊を含む各国軍は存在価値を持ち得る。沖縄が日本の繁栄を担保する安全保障の要石であるのと同じだ。

自衛隊、ジブチに情報要員常駐へ 2014年 07月 26日 09:18 JST ロイター

【ナイロビ共同】日本政府は26日までに、中東・アフリカ地域での国連平和維持活動(PKO)拡大に向け、海賊対処活動を展開するアフリカ東部ジブチの自衛隊拠点にテロ・治安情報の収集を専門とした要員を常駐させる方針を固めた。米軍とも情報面での連携で調整に入った。海賊対処以外の役割を確立することで、海外拠点の長期的確保を目指す。日米関係筋が明らかにした。

 安倍政権は、憲法解釈を変更し集団的自衛権行使を容認。「駆け付け警護」を可能にする武器使用基準緩和を盛り込むなど自衛隊のPKO参加を活発化させる方針で、ジブチをその拠点としたい意向だ。

【共同通信】

ウクライナ危機、最右派それぞれの離脱

ウクライナでは連立政権から右派2党が離脱して、ヤツェニュク首相が辞意を表明した。ポロシェンコ大統領は総選挙を目論んでいる。一方、ウクライナ東部3州では「ドネツク人民共和国」が拠点を放棄し始めており、戦略再配置もしくはゲリラ戦への移行を考えていると思われる。

マレーシア航空機撃墜事件をターニングポイントとして、ウクライナの親欧米派と親露派の最右派がそれぞれ離脱し始めた。明快な和平なしに曖昧な形ではあるが、危機が収束していく流れができつつある。

ウクライナ首相が辞意、総選挙実施の可能性 2014年 07月 25日 03:22 JST ロイター

[キエフ 24日 ロイター] - ウクライナのヤツェニュク首相が24日、辞意を表明した。

ヤツェニュク首相は議会に対し「連立政権の崩壊、および政府のイニシアティブが阻止されたことを受け、辞任を発表する」とした。

ウクライナ議会ではこれに先立ち、エネルギー関連法案と軍への支出拡大法案が否決された。

また、同日、連立政権から2党が離脱し、連立与党が崩壊。ポロシェンコ大統領は、総選挙実施に向けた道が開かれたと述べた。


EUの対ロ経済制裁、来週導入の公算=欧州委 2014年 07月 24日 20:49 JST ロイター

コラム:ロシア経済の「アキレス腱」に迫る西側制裁 2014年 07月 24日 15:03 JST ロイター

ウクライナ東部ドネツク、親ロシア派が一斉に拠点放棄=軍当局 2014年 07月 23日 18:25 JST ロイター

[キエフ 23日 ロイター] - ウクライナ軍の当局者らは23日、東部ドネツク市で親ロシア派勢力が一斉に拠点を放棄し、市の中心部に向かっていると明らかにした。

ウクライナ軍による掃討作戦で、親ロシア派はドネツクとルガンスク以外の地域から撤退を余儀なくされてきた。

掃討作戦の本部は声明を発表し、親ロシア派の間でパニックが広がり、戦闘地域を離れようとしている可能性は否定できないとした。

和平などする気のない和平案

エジプト政府は、ガザ侵攻が本格化していない時点で和平案を提示した。彼らは和平案を受け入れさせられるタイミングとしては、時期尚早であることが理解できないほど無能だったのだろうか。いやむしろ和平を通す気などさらさらない確信犯と断言した方が良いだろう。エジプトとイスラエルは共犯関係と言わないまでも利害関係は共通している。

上記の動きはケリー国務長官の和平仲介工作と連動していない。米国との同盟に与するイスラエル、エジプト、湾岸協力会議の6ヶ国(アラブ首長国連邦、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア)、トルコなどはふたつの陣営に分かれてしまっている。ケリー国務長官はふたつの陣営の利害調整から始めなくてはならない。

革命を容認して民主的なアプローチを求める陣営は、トルコとカタール。イスラム原理主義政党が政権を担うトルコ、アメリカ中央軍が駐屯するカタール、この2ヶ国はイスラム原理主義的な勢力に同情的であり、ムスリム同胞団やハマスと全面的な敵対姿勢を取っていない。

反革命の陣営は、カタールを除く湾岸協力会議諸国、エジプト、ヨルダンにサウジアラビアが主導する。ムスリム同胞団をテロ組織指定したエジプト、そのエジプトに援助を行うサウジアラビアなどはハマスに非寛容な姿勢を崩していない。イスラエルは事実上、この陣営と利害を共通する。

さらにスンニ派と敵対するシーア派の陣営には、イラン、イラク(マリキ政権)、シリア(アサド政権)、ヒズボラ、ハマス、ムスリム同胞団が従来、連携を深めてきた。しかしムスリム同胞団は政権を逐われ、ハマスはアサド政権への共闘を拒否したため、このふたつの組織はトルコ、カタール以外を敵に回してしまった。

思惑が錯綜するアラブ・中東情勢を背景にガザ和平案を通すのは至難の業だろう。イスラエルはシナイ半島とイスラエル国内からガザ地区に通ずる(把握済みの)トンネルの破壊、ハマスが保有するミサイルの在庫がある程度無くなったと判断される時期まで、最終的な停戦には応じないと思われる。

イスラエル軍、数日以内の撤退の可能性ない―科学技術相=報道 2014年 07月 24日 16:16 JST ロイター

ケリー米国務長官がイスラエル入り、ガザ停戦を模索 2014年 07月 23日 20:10 JST ロイター

パレスチナ解放機構がハマスの要求支持、停戦機運高まる可能性も 2014年 07月 23日 17:55 JST ロイター

[ガザ/エルサレム 23日 ロイター] - パレスチナ人の代表政治組織、パレスチナ解放機構(PLO)は23日、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスのイスラエルとの停戦に向けた要求に支持を表明した。エジプトが示した停戦案を後押しする可能性がある。

ハマスはこれまでエジプトの停戦案を拒否し、エジプトとイスラエルによる境界封鎖の緩和に関する確約などを求めていた。

PLOがハマスの停戦への条件を支持したことから、今後はパレスチナ自治政府のアッバス議長が停戦に向けた協議で中心的な役割を果たす可能性がある。

エジプトの関係筋は22日、パレスチナ側が対応で一致するならば、停戦への機運が高まるかもしれないと述べた。

イスラエル軍は23日もガザへの軍事作戦を継続。同地区唯一の発電所などを攻撃した。今月8日に攻撃が開始されて以降の死者数は630人程度に上っている。

米国と欧州の航空会社は、安全への懸念から、イスラエルのテルアビブ近郊にある空港を発着する便の運航を停止した。

日蒙EPA基本合意までの2年3ヶ月

交渉開始から約2年3ヶ月で日本とモンゴルの間の経済連携協定(EPA)が基本合意に至った。議会の承認によって発効する見込み。

日蒙EPAは、2012年3月23日のエントリーで取り上げたように、当時の野田首相とバトボルド首相が交渉開始に合意した。これを尖閣諸島国有化などとともに野田政権の右旋回のひとつと見ることもできる。

果たしてその後、2013年3月21日のエントリーで取り上げたのは、安倍政権に入って日蒙EPAが“対中封じ込め”に組み込まれた姿だった。

日本とモンゴルがEPA基本合意、10年以内に関税撤廃 2014年 07月 23日 03:31 JST ロイター

[東京 22日 ロイター] - 日本とモンゴルの両政府は22日、経済連携協定(EPA)で基本合意した。

発効にはそれぞれの国の議会の承認が必要。発効すれば、モンゴルにとり初の、日本にとっては15件目のEPAとなる。

モンゴルの日本からの輸入は2012年は3億9300万ドル。このうち3分の2を占める自動車と自動車部品の大部分には現在5%の関税がかけられているが、EPA発効後10年以内に撤廃する。

日本の同年のモンゴルからの輸入は1870万ドル。約半分が石炭だった。日本はモンゴルからの輸入品のほとんどに関税を課していないが、カシミア製のセーターなどの一部の物品に課せられている関税はEPA発効後10年以内に撤廃する。

中国の軍事的台頭を懸念するなか、安倍政権は中国の周辺国との関係強化を進めてきた。


参考URL:
日モンゴル首脳会談,署名式及び総理主催夕食会 平成26年7月22日 外務省

交渉延期4ヶ月先の未来

イランと6カ国(米英仏独露中)の核協議が4ヶ月延長された。昨年11月に包括的な合意がなされている以上、項目ごとに履行と検証、それに伴う制裁緩和を話し合うのだが、広範囲に及ぶため、半年では決められなかった。その半年の間にシリア内戦がイラクに飛び火し、イスラエルはガザ侵攻を行なっている。交渉延長された4ヶ月先の未来を予測するのは中期、長期よりも難しい。

イラン核協議は4カ月延長、交渉まとまらず=外交筋 2014年 07月 19日 09:11 JST ロイター

[ウィーン 18日 ロイター] - イランの核問題を協議する同国と主要6カ国は18日、交渉期限を4カ月延長することで合意した。当初は20日が最終期限となっていたが、詰めの協議がまとまらず、期限を先送りした。外交筋が明らかにした。

協議では、イランが核開発を縮小する見返りとして、同国への制裁措置を段階的に解除することを目指しているが、実施に向けて未解決の問題がなお山積している。


昨年11月の主な合意内容は、
・5%超の濃縮ウラン生成の凍結
・保有する20%の濃縮ウランの事実上の廃棄
・5%超の濃縮ウランを生成する遠心分離器の使用停止
・遠心分離器の新規導入及び新旧機器の交換停止
・濃縮ウラン生成施設新設の事実上禁止
・重水炉の建設の中断
・ふたつの施設の査察回数を毎週から毎日とする
・査察可能な施設を増やす

その引き換えにイランは、
・石油輸出に関する制裁の停止
・貴金属取引に関する制裁の停止
など経済制裁を緩和される。

と、いうものだった。オバマ政権の外交政策は、人権派のリベラルと茶会党及びリバタリアンが対外強攻策反対の点で一致しているおかげで、どうにか国内で均衡している。こうした国内状況で進む米国の覇権後退を考慮に入れると、中長期的にイランの核兵器保有を妨げるのは難しい気がするし、同時にスンニ派とシーア派を軸にした湾岸産油国とイランの対立も激化するように思われる。

パラサイトするヤンキー増加中

希望の職に就けない・予想された収入がない・自分の車が買えない・自前の家が買えない・親元から独立できない・適齢期に結婚できない・子どもが産めない、などデフレ下の悪夢コンボが待っている。現在の米国では、この不景気と就職難が早めに終わるに違いない、という希望的観測から、デフレ開始初期の我が国と同じくパラサイト・シングルが中間層に増えている。

と、2013年5月18日のエントリーで書いた傾向が、米国でなおも続いている。

親の世帯にパラサイトするヤンキーというのは本来、考えられなかった。アングロサクソン系の家族構造は個人主義的、独立独歩のイメージが有る。そうした家族構造が社会制度一般に敷衍・延長されることを考慮すると、米国の社会制度がヒスパニック化するのか、それともアングロサクソン系のそれを保っていくのかの分かれ目になるのでは、と思う。

米国で若年層の「多世代同居」が急増、80年代の2倍に 2014年 07月 18日 17:43 JST ロイター

[ワシントン 17日 ロイター] - ピュー・リサーチ・センターのリポートによると、2012年時点で2世代またはそれ以上の世代で同居している米国民は過去最大の5700万人で、総人口の18.1%に達した。このトレンドを牽引しているのは若年層で、特に07─09年のリセッション期に急増し、以後も増加が続いているという。

2012年時点で、25─34歳のヤングアダルト層の24%が多世代同居していた。80年代から2倍超に増加したことになる。

歴史的に多世代同居の傾向が高い85歳以上の比率は、これを下回る23%となった。人種や民族で見ると、マイノリティほど多世代同居率が高かった。

リポートは、若年層の親や祖父母との同居は晩婚化や学生生活の長期化とともに、大人社会に入る時期が遅くなっていることを示す兆候のひとつとも受け取れると指摘。失業率上昇や賃金低下、若年層の教育水準低下により、親離れする能力が阻害されている可能性もあるとしている。

大陸棚2海域の政令制定へ

「四国海盆海域」と「沖大東海嶺南方海域」を大陸棚として政令で定める事となった。ここまでの流れをおさらいする。

以下、2012年4月29日のエントリーから抜粋する。

福田政権下の2008年に太平洋側への大陸棚の認定範囲の拡大申請が決定され、後継の麻生政権下で国連大陸棚限界委員会に対して「四国海盆海域」「小笠原海台海域」「南硫黄島海域」「沖大東海嶺南方海域」「南鳥島海域」「茂木海山海域」「九州-パラオ海嶺南部海域」の申請が行われた。

これら申請面積約74万平方キロ(国土面積の約2倍)のうち、前者4海域、31万平方キロ(国土面積の約8割)を認める勧告が採択された。これらの海域については、独自に資源開発することが可能となる。後者3海域のうち「九州-パラオ海嶺南部海域」の決定は先送り、「南鳥島海域」「茂木海山海域」は認められなかった。

これで、我が国の領海及び排他的経済水域(EEZ)の約447万平方キロ(世界第6位)に、今回の大陸棚4海域(約31万平方キロ)が新たに加わった。

海洋資源確保に向け大陸棚延長の政令制定へ 沖ノ鳥島北方など2海域で首相指示 2014.7.4 20:46 MSN産経

安倍首相が関係閣僚に指示、政令制定されてから大陸棚の資源探索と開発が始まるが、ここに至るまで福田政権から約7年の歳月を要している。拙速の中共と好対照と云うべきだろう。

「Rain」と「帰郷」

マレーシア航空機撃墜を受けて、冷戦のさなかに起きた大韓航空機撃墜事件(1983年)とセスナが赤の広場に着陸した事件(1987年)、対テロ戦争のさなかに起きたシベリア航空機撃墜事件(2001年)を思い返す。

旧ソ連から続くロシア製兵器体系を有する上、上記の事件を考えてウクライナ政府側と親露派側のどちらもマレーシア航空機を撃墜しても不思議ではない。

内乱中であるにせよ領空を守る責務をウクライナ政府は持つべきだろうというロシアの主張はさておき、制空権を持たない親露派側が地対空ミサイルを撃つのが妥当な推測だろう。

どちらにせよ、これで親露派の継戦意志が弱まり、かつリットン調査団のように政治的妥協を促せるようにOSCE査察団が立ち回れることが望ましい。

かくて己がいずれの地に帰属すべき戦いは続くのか、それとも帰趨を決するか。

噴き上がる黒煙に散乱する遺体、マレーシア機の墜落現場 2014年 07月 18日 08:49 JST ロイター

マレーシア機墜落の情報乏しく、乗客の親族は航空会社に怒りあらわ 2014年 07月 18日 11:14 JST ロイター

(前段省略)
同機の墜落をめぐっては、米当局は「空中で爆発した」として、地対空ミサイルによるものとの見方を示した。ウクライナ当局は、親ロシア派武装勢力がロシアの軍事諜報当局者の支援を受け、ソ連時代に開発されたSA11地対空ミサイルにより撃墜されたと非難。

一方で親ロシア分離独立派の「ドネツク人民共和国」の指導者は関与を否定、ウクライナ空軍のジェット戦闘機が撃墜したと指摘している。
(後段省略)


マレーシア機、軍の対空ミサイル射程圏外=ウクライナ当局者 2014年 07月 18日 21:57 JST ロイター

ウクライナ部隊がブラックボックス発見、「所在地情報はない」 2014年 07月 18日 22:07 JST ロイター

プーチン大統領、ウクライナ東部の停戦呼びかけ 2014年 07月 18日 22:14 JST ロイター

親ロシア派が専門家の現場入りを歓迎、「最大限に支援」 2014年 07月 18日 22:55 JST ロイター

ロシア糾弾は「明らかに性急」、マレーシア機墜落で中国がけん制 2014年 07月 18日 23:53 JST ロイター

親ロシア派地域の地対空ミサイル、マレーシア機を撃墜=オバマ氏 2014年 07月 19日 02:31 JST ロイター

マレーシア機墜落現場へ十分なアクセス確保できず=OSCE代表 2014年 07月 19日 04:50 JST ロイター

[ウィーン 18日 ロイター] - 欧州安全保障協力機構(OSCE)の代表を務めるトーマス・グレミンガー氏は18日、OSCE査察団がウクライナ東部のマレーシア航空機墜落現場への十分なアクセス経路を確保できていないことを明らかにした。

トーマス・グレミンガー氏はロイターに対し、「想定していたようなアクセスを得られておらず、任務遂行に必要な動きをする自由が認められていない。墜落現場は封鎖されていない」と述べた。

同氏によると、OSCEの専門家17人のチームは同日、約75分墜落現場を査察し、ドネツクに戻ったという。査察は19日も行われるという。

また、現時点では武装勢力がマレーシア機を撃墜したとの報道を確認することも、否定することもできないとした。


ウクライナ分離派への支援停止を、米大統領がロシアに呼び掛け 2014年 07月 19日 09:20 JST ロイター

マレーシア機、宇親露派が軍用機と誤認して撃墜か ツイート削除 2014年07月18日 11:02 AFP BB

【7月18日 AFP】(一部更新)ウクライナ東部で17日にマレーシア航空(Malaysia Airlines)機が墜落したと発表される前に、同国からの分離独立を求めている親露派がウクライナ軍の輸送機を撃墜したというコメントを交流サイト(SNS)に投稿したが、後になってそのほとんどを削除していたことが分かった。

 親露派は17日午後、ウクライナ軍との戦闘が続く東部の工業地帯上空を飛行中のウクライナ軍機少なくとも1機を撃墜したとの最初の一報を投稿した。

 一方的に独立を宣言している「ドネツク人民共和国(Donetsk People's Republic)」の自称防衛相イーゴリ・ストレルコフ(Igor Strelkov)氏は、ロシアの交流サイト最大手「フコンタクチェ(Vkontakte)」 の自身のページに、「たった今、トレーズ(Torez、ドネツク州の都市)近郊でアントノフ26(An-26)型機を撃墜した」と書き込んでいた。

 ストレルコフ氏はさらに「これが『鳥が落ちた』ことを証明する動画だ」と書き込んだ。同氏のページには、マレーシア航空機についてウクライナのメディアが報道したものと完全に一致する情報へのリンクが掲載された。

 この書き込みは直後に削除されたが、ウクライナ東部の同国軍司令部はこの投稿が表示されたディスプレーの画像を保存しており、英文の報道機関向け発表に添えて公開した。

 ストレルコフ氏のものとされる書き込みでは、同機の撃墜に使用されたミサイルの詳細は明らかにされていない。しかしドネツク人民共和国は、その数時間前にマイクロブログのツイッター(Twitter)の公式アカウントから次のように投稿し、墜落したマレーシア航空機が飛行していた高度1万メートルまで到達可能なロシア製ミサイルを親露派が手に入れていたことを明らかにしていた。

「@dnrpress:DNRは(ウクライナの)地対空ミサイルA1402連隊から自走式ブーク(Buk)地対空ミサイルを奪った」。この投稿も後に削除された。

 ロシアの国営メディアはこれらの書き込みについては言及しておらず、ウクライナ空軍がマレーシア航空機を撃墜したという親露派指導者の発言を伝えている。

■露工作員との通信で悪態

 その後、ウクライナ政府を強く支持している野党系ニュースサイト「ウクライナ・プラウダ(Ukrainska Pravda、ウクライナの真実)」は、撃墜後に親露派のメンバーとロシアの工作員が行った通信を傍受して録音したとされる音声を公開した。

 その中でベース(悪霊)と名乗る親露派メンバーがロシア軍情報機関将校とされる人物に対し、「たった今、飛行機を撃ち落とした」と話していた。また別の録音では、戦闘員らしき人物が飛行機の残骸が残る墜落現場から、「100パーセント間違いなくこれは民間機だ」と報告している。

 この戦闘員は、乗客がたくさん乗っていたかどうかと質問されると、ロシア語で悪態をついたという。(c)AFP/Dmitry ZAKS


ウクライナ地対空ミサイル部隊、3分隊がクリミア側につく 3月 4 , 13:03 ロシアの声

ウクライナ軍の地対空ミサイル部隊に属する3つの分隊がクリミア側に就いた。シンフェローポリのクリミア自治共和国政府が4日、発表した。

それによれば、ウクライナ地対空ミサイル部隊の第50・第55・第147分隊(それぞれエフパトリア、フェオドシヤ、フィオレントを管轄する)、都合700人の兵士が、クリミアの民の保護に回る意向を宣言した。合わせて彼らの装備である地対空ミサイル・コンプレックス「ブーク」20ユニット、地対空ミサイル・システム「S-300PS」30ユニットがクリミア側に属することになった。

国内メディア


ロシア国防省:マレーシア機が墜落した日、ウクライナの「ブーク」のレーダーが稼働していた 18 7月 2014, 16:58 ロシアの声

マレーシア機の墜落した場所は、ウクライナの地対空ミサイルシステム「S200」の砲台2基と「ブークM1」の発射台3基の迎撃ゾーンに入っていた。イタル・タスが、ロシア国防省の情報として伝えた。

国防省は、ロシアのレーダーによって7月17日、居住区スティラに配備された『ブークM1』の砲台のレーダー『クーポル』の稼働が探知されたと発表した。


さて、ここまで進めておきながら、ここからがむしろ本題だったりする。

大江千里のアルバム『1234』(1988年)に収められた一曲「帰郷」では、セスナが赤の広場に着陸した事件を歌詞の冒頭に持ってくる。

全編マイナーコードに載せた、過ぎ去った恋人や時間や風景の対比が入り混じった「帰郷」の歌詞を当時は気にも留めなかった。内省より外見を優先し、1年で流行りが変わったバブル真っ最中のこの時期だったからこその大江千里だったではないか。青春の今を内省するならともかく、10年普通に過ごしても意外と変わらないことを振り返るなんて思いもよらない時代だった。

ネオテニーではなく、内面も子供のままでいることを、外見の若さを保つことを、自分に対する我欲の消費を至上の価値とした時代の始まりだった。

そんな時代のアルバム『1234』に所収された「Rain」。この曲は2度カバーされた。

バブルを謳歌できなかった槇原敬之が丁度10年後にカバー(1998年)した。さらに靴職人を目指すという、まさしく地に足の着いた高校生男子が主人公で、むしろ成熟していない女教師がヒロインという対比を見せる映画『言の葉の庭』(2013年)の主題歌として秦基博がカバーした。

同じアルバムに所収された、時事ネタと内省を織り込んだ「帰郷」が再評価されることはないだろう。曲の背景にあったバブルやインフレは、ポストモダンやデフレに変わった。にも関わらず“自然な成熟とは何か”を人は分からなくなってしまった、もしくは意識しなければ成熟できないままでいる。無論、未成熟すら商品として楽しむところまで到ったのも事実だ。ともあれ自己実現など下手に実現せずとも、自己と自我は常に存在すると云うのに、諸々の悲喜劇がそのコダワリから生まれるのは間違いない。

人の営みは商品価値として換算される近代的な側面を持ちながら、前近代からポストモダンに至る現在を貫く普遍的な側面も持っている。映画『言の葉の庭』と主題歌「Rain」はそれを垣間見せてくれる、と思う。

以下は「帰郷」の歌詞。

モスクワでセスナが降りた
その晩ベランダで君こう言った
もう十年普通に生きてここまで来たよと

レジを打つ娘を笑う
隣の老夫婦には子供がいない
夕方差し込んだ西日の熱は
床にも膝にもない

インフレのあとで
必ず彼女と別れて
それでも自分が変わったことなどなかった

鈍行で今住む街を
二日も離れると全部が終わる
ああずいぶん傷付けたけど君とは終われない

青森や佐世保や呉や
招かれない船が港に入る

これから十年変わり果てても
心は動かない

いつかは帰ろう自分の生まれた街へ
思い出の場所に君を話しに帰ろう

インフレのあとで
必ず彼女と別れて
それでも自分が変わったことなどなかった

矢のような生き方よ

モスクワでセスナが降りた
その晩ベランダで君こう言った

ふたつの最高裁判決に見る戦後レジーム

ふたつの最高裁判決で一方は左派・リベラル寄り、一方は右派・保守寄りの判決が出た。ある意味で戦後レジームからの脱却をめぐる軋みのように感じる。

まず、DNA鑑定で血縁がないと判定されても父子関係が解消できない、という最高裁判決が出た。刑事ではDNA鑑定は有効、民事ではDNA鑑定は無効、というねじれ状態となった。これでは立法府で民法を改正するしかなくなるのではないか。

血縁なくても「父子」認定 最高裁 DNAで嫡出推定覆らず 2014/7/17 23:16 日経

そして、もうひとつの最高裁判決。国民ではない「外国人は生活保護法の対象外」と判断が出た。外国人生活保護の根拠は、行政府である厚生省(当時)の通達による。今後は新規申請は受け付けず、保護対象も年齢や性別、家庭環境を見ながら順次縮小されていくだろう。

最高裁が初判断「外国人は生活保護法の対象外」 7月18日 17時49分 NHK

日本に住む外国人が生活に困窮した場合、法的に生活保護の対象になるかどうかが争われた裁判で、最高裁判所は「法律が保護の対象とする『国民』に外国人は含まれない」とする初めての判断を示しました。

(以下省略)

タクシン派と反タクシン派、双方の終わり

タイのインラック前首相はコメ買取制度に関する職務怠慢というカドで送検された。同時に欧州への渡航も認められたので、事実上亡命の可能性が高まった。これで兄妹ともに亡命者となりそうだ。

2014年2月26日のエントリーで取り上げたとおり、インラック政権の最大のウィークポイントで刺されたことになる。

コメ買取制度の実態は、コメを名目上担保とした、政治的意図によって過剰に予算配分した信用保証融資制度であり、市場連動のリスクをヘッジするための政府協議に基づく差額分の高値買取り制度ではない。つまり、貸し倒れ覚悟の制度であって、中小零細農家向けの融資はほとんど不良債権化する。

タイ政府の借り上げている倉庫には、時間経過とともに担保価値の落ちていく古米が積み上げられる。その間、ベトナムなどから新米が流入して、国産米の市場占有率は失われる。

インラック前首相を送検へ タイ、亡命懸念も 2014.7.17 23:21 MSN産経

【シンガポール=吉村英輝】タイの国家汚職追放委員会は17日、前政権が進めたコメの買い上げ制度をめぐり、職務怠慢があったとして、インラック前首相を送検する方針を決めた。起訴されて有罪判決が下される可能性がある。

 クーデターで全権を掌握したタイ国家平和秩序評議会(NCPO)は同日、インラック氏から要請が出ていた欧州への渡航を認めた。送検を受け、収監を恐れたインラック氏がそのまま海外逃亡することを懸念する声も上がっている。

 インラック氏の兄、タクシン元首相は、過去のクーデター後に土地取引で実刑判決を受け、事実上の海外亡命生活を送っている。

 コメの買い上げ制度は、インラック前政権の目玉政策として2011年10月から始まったが、約5千億バーツ(約1兆5700億円)の財政損失を招いたとされる。汚職追放委は今回のクーデター前、この件でインラック氏を上院へ弾劾請求することを決定。憲法裁判所が人事上の職権乱用を認める判決を下し失職した。


おそらくタクシン派と反タクシン派の間で繰り広げられた、外資依存・輸出依存で稼いだカネをどう再分配するか、の戦いは終わったと考えて良い。理由は我が国がチャイナプラスワンを進めているのと同じで、人件費が(都市国家のシンガポールとアジア通貨危機以来、鎖国的なマレーシアを除き)東南アジアで最も高くなったからだ。

反タクシン派は、バンコク首都圏を地盤に旧来の華僑・陸軍・司法と都市の中間層以上の有権者。タクシン派は、イサーンを地盤に新興の華僑と貧困層の有権者、と大まかに分けられてきた。

アジア通貨危機以降に、我が国の迂回貿易構造に入り、自動車・電機などのサプライチェーンがつくられて、中間層が勃興した。当時のイサーンからの労働者はバンコクの1/8から1/10の所得水準で雇用できた。

しかし、バンコクと地方の格差は、国内消費を目当てにした製造業以外のビジネスを始めようとすると、すぐさま人材枯渇してしまうところに根強く残っている。学歴偏重もあるが、肌の色が白くないと顧客のウケが悪い。

こうした背景の下、再分配できるだけの利権(カネ)が出来た。それを分配できる仕組みをつくったのがタクシン元首相であり、インラック前首相のコメ買い取り制度はこれの延長線にあったが、コメの輸出競争力が落ちて財政負担が増す、といったように仕組みが硬直化してしまった。

我が国が、タイ以外のインドネシア、フィリピン、ベトナム、ミャンマー(いずれも人件費はタイと中共の40~60%水準)に投融資を増やすに連れて、タクシン派、反タクシン派双方は対決するだけのダイナミズムを失っていくだろう。

BRICS開発銀行の誕生

中共は総裁が大蔵省~財務省出身者で占められるアジア開発銀行に対抗しようとして、「アジアインフラ投資銀行」構想を打ち出している。中印首脳会談でインドのモディ首相は“前向き”とお茶を濁す発言している。他方、韓国は「アジアインフラ投資銀行」の本部をソウルに置こうと画策している。

かつて、アジア開発銀行の設立を主導した我が国は、出資比率を日米2ヶ国等分にされた上に、本部をフィリピンのマニラに置かれた苦い経験がある。とは云え、「アジアインフラ投資銀行」の本部を仮にソウルに置く事が決まり、日米が出資しなければ、両国から韓国は敵と思われるのが常識的な考えだと思うのだが。

中印首脳が初会談 アジアインフラ投資銀行設立に前向き 2014.7.15 21:36 MSN産経

そして、「アジアインフラ投資銀行」より、先んじてBRICKS開発銀行が発足することになった。世界銀行やIMFに対抗することになる。外貨準備高では中共が突出しているにも関わらず、出資比率は5ヶ国均等となった。ただし、ドルベースであることに留意。この銀行が金融制裁を受けているロシアへの思わぬ助け舟になっている。米国の金融制裁と云う武器の使い方に対する中共の回答の一つとも云えるだろう。

アングル:BRICS銀行設立へ、「中国封じ込め」が最大の課題 2014年 07月 16日 19:37 JST ロイター

[フォルタレザ(ブラジル) 15日 ロイター] - ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカの新興5カ国(BRICS)は15日、開発銀行を設立することで正式に合意した。2年にわたる交渉で、最大の懸案だったのは資金の不足ではなく、仲間であるはずの中国の存在だった。

中国は当初、他国よりも資本金を多く拠出したいと主張していた。結局、5カ国が同じ額を拠出するべきとしたブラジルとインドの意見が採用されたが、世界第2位の経済力を誇る中国が、その政治力を拡大すべく、影響力を行使しようとするのではないかとの懸念がくすぶっている。

目に見える戦いと目に見えない戦い

ガザ地区を巡るイスラエルとハマスの紛争について、エジプトが和平案を提示した。これにイスラエルは承認する姿勢を見せているが、ハマスは承認しない声明を出している。

ハマス軍事部門がエジプトの停戦案拒否、イスラエルは承認 2014年 07月 15日 16:01 JST ロイター

[ガザ/エルサレム 15日 ロイター] - パレスチナ自治区のガザ地区を支配するイスラム原理主義組織ハマスの軍事部門カッサム隊は15日、エジプトが前日に示したと報道された停戦案を拒否した。公式ウェブサイトで表明した。(下段省略)


ハマスは、イスラエルの地上部隊がガザ地区に全面侵攻していない段階で、まだ逆撃の機会があると思うだろう。またハマスに近かったムスリム同胞団を排除したエジプトの現政権からの提案を受け入れたくないのは当然だろう。

ほかにアラブ・中東地域では、リビアのトリポリでは武装勢力が国際空港を襲撃、イラクではマリキ政権は「イスラム国」に対して北部のティクリート奪還作戦を開始した。

アラブ・中東地域の戦乱が続く余波として、我が国で大きくふたつの現象が起きる。それはエネルギーと情報を巡る戦いでもある。

ひとつは原油価格の投機的動きを受けて、ガソリン価格が上昇する。もうひとつはサイバー攻撃の踏み台を確保するために、前哨戦となるPCやサーバの乗っ取りが行われる。

ガザ地区空爆から予備役召集の前後にポートに対して1分間に100~200回以上の攻撃が繰り返されることもあった。目に見える戦いと目に見えない戦い、このふたつの戦いが我が国が体験する戦争の様相である。

リビア武装勢力が首都空港襲撃、国連は職員を国外退避 2014年 07月 15日 17:26 JST ロイター

イラク軍、北部ティクリート奪還に向けた攻撃を開始=関係筋 2014年 07月 15日 16:43 JST ロイター

プーチン大統領、和戦両様の構え

ウクライナ危機の和平プロセスのさらなる進展に向けて、ロシアのプーチン大統領は和戦両様の構えを取っている。完全に和平の機運を壊す意志はないだろう。あるとすれば、議会から取り下げたウクライナ領内への侵攻案を再決議するに違いない。プーチン大統領のようなリアリストには武器なき平和など考えられまい。

クリミア半島併合のための代償は大きかった。すでにアルメニアを除くGUAM諸国はEU連合協定を締結してしまった。ロシアが潜在的に自国の勢力圏と考えていた地域から後退している。

プーチン政権は中長期的にこれらの勢力圏を再伸長することを考えなければならない。今後はウクライナ東部3州の内乱長期化を選ぶよりも、和平が成ったあと、ウクライナ政府にとって、不安定要因となる親ロシア派の勢力浸透を図らせる方が得策のように思える。

ロシア軍将校が親ロ派に加勢、ウクライナと戦闘=ポロシェンコ氏 2014年 07月 14日 22:52 JST ロイター

ロシア軍1万人以上に、ウクライナ国境で部隊増強=NATO 2014年 07月 14日 23:47 JST ロイター

2012年と2014年のガザ

パレスチナ・ガザ地区への空爆に続いて、地上侵攻を睨んだイスラエル軍は予備役を4万人召集を発表した。

予備役の召集規模は、前回の2012年のガザの危機と比べると約2倍であり、2008年のガザ侵攻(キャスト・レッド作戦)の動員数と比べると約4分の1に当たる。単純に2012年の危機と比較すると、地上侵攻の可能性は2倍となる。予備役召集から約1週間程度でネタニヤフ政権は侵攻の是非を決断するだろう。

とは云え、復仇の原則に従って侵攻するにせよ、戦略的目標も戦術的目標も良く分からない。戦術的には、ガザ地区に侵攻してもハマスの主力を撃破できる保証がない。戦略的にも、ガザ地区のハマスと西岸地区のファタハの連立政権を再度分裂させられるのか保証がない。

つまり、下記のロイターのコラムにあるように引き際が見えないのだ。2012年と2014年とではガザ地区(実効支配するハマス)を巡る状況に大きな変化がある。そもそもハマスは、後ろ盾のエジプト・ムスリム同胞団が政権を逐われたことで弱体化して、西岸地区のファタハと妥協した。

イスラエルは敢えて誘いを受けてハマスと程々に戦い、彼らに箔をつけさせることで政治的興隆を助けて、ファタハと再び分裂させる。そんなアクロバティックな芸当ができるものだろうか。

コラム:ガザ侵攻は不可避か、イスラエルを待ち受ける「いばら道」 2014年 07月 11日 19:47 JST ロイター

Dan Ephron

[10日 ロイター] - 緊迫する中東情勢をめぐり、イスラエルのネタニヤフ首相がガザ地区に地上軍を派遣するかが焦点となっている。それを占う上で、同首相が下した決定の1つに注目したい。

イスラム原理主義組織のハマスがイスラエルへロケット砲撃を浴びせ、一方のイスラエルはガザ地区に空爆を行い大勢の死者が出るなど、暴力の連鎖が拡大している。こうした中、ネタニヤフ政権は軍に対して4万人の予備役兵を招集するよう命じたと発表した。4万人とは実に大きな数だ。

確かにハマスへの大規模な軍事作戦には、予備役兵の招集が伴うだろう。しかしイスラエルが本当に軍事作戦を準備しているときは、隠密行動をとるのが常套手段だ。時には軍召集の情報すら検閲し、ジャーナリストにかん口令を敷くこともある。

それとは対照的に、イスラエルが大々的に報道発表を行うのは、何らかのメッセージを送ろうとしているときだ。今回の場合、自国の兵士たちを危険にさらすことなく、ハマスに攻撃を思いとどまらせたいとの思惑があるのだろう。事実、今のところ軍が実際に招集したのは、数百人程度の予備役兵にとどまっている。

ネタニヤフ首相は政治家としての長いキャリアの中で、地上戦に積極的になったことは、実はほとんどない。それにはもっともな理由がある。200万人もの人口が狭い土地に密集しているガザ地区は、戦争を遂行するには厄介な場所だからだ。

しかし、自身が消極的にもかかわらず、ネタニヤフ首相は結局ガザ侵攻を命じることになるかもしれない。その主な理由は、停戦交渉の有力な仲介者が現れそうにないことだ。

一連の衝突は2012年の停戦合意以来、最悪となっている。発端は先月、イスラエルの少年3人が何者かに誘拐されたのちに殺害され、ネタニヤフ首相がハマスの仕業だと断定したことだ。イスラエルはヨルダン川西岸地区で大規模なハマス活動家の摘発を行い、その結果、少なくともパレスチナ人5人が死亡した。

今月2日、パレスチナ人の16歳の少年が、イスラエルの極右とみられる集団によって焼き殺されるという事件が起き、両者の緊張は再び高まった。ハマスは長年にわたり密輸したとみられる長距離ロケットを、テルアビブなどイスラエルの複数の都市を狙って次々と発射した。

これに対し、イスラエルのミサイル防衛システム「アイアンドーム」は、おおむね迎撃に成功している。だがネタニヤフ首相は、空爆の次の段階に踏む込むよう求める連立政権内部の強硬派の圧力に直面している。ガザへの空爆では、すでに70人以上が犠牲となっているが、強硬派は閣議で歩兵部隊を使ってハマスと交戦し、ロケット発見に努めるよう首相に迫った。

しかし2007年以降ハマスが実効支配するガザでは、地上戦はイスラエルが思うようには決して進まないだろう。もしイスラエル軍に大勢の犠牲者が出た場合、ネタニヤフ首相は国内からの反発にあうだろう。

またパレスチナ人にさらに多くの犠牲者が出れば、イスラエルは国際社会から批判を受け、一層の孤立化を招きかねない。2008年のガザ侵攻では1400人以上のパレスチナ人が犠牲となり、国連の調査団から戦争犯罪にあたるとされた。

したがって、ネタニヤフ首相は当面、ガザ空爆の継続を選択するだろう。そして2012年に、1週間にわたる空爆ののち、双方が停戦に合意した時のように、ハマスが長期の停戦に応じるよう持ち込みたい考えだ。

問題は、停戦交渉には仲介者が必要ということだ。イスラエルとハマスには直接の窓口がない。2012年に停戦を仲介したのはエジプトだったが、今回は関心がないようだ。

エジプトはガザと境界を接し、イスラエルとも平和条約を結んでいるため、適切な仲介者候補といえる。しかし、最近就任したエジプトのシシ大統領は、昨年夏に政権から追放した「ムスリム同胞団」と、ハマスが同盟関係にあるとみている。そのためシシ政権は、ガザとエジプトのシナイ半島をつなぐトンネルを封鎖したり、パレスチナ人のエジプトへの往来を制限するなど、ハマスと敵対してきた。

トルコなど他の国々が名乗りを上げる可能性はある。しかし、イスラエルと関係を保ちつつ、ハマスへの影響力も備えるという交渉仲介に必要な資質を持っているのはエジプトだけだと、イスラエルの軍当局者は考えている。

イスラエルの国家安全保障会議の元メンバーで、退役軍人のItamar Yaar氏は「ハマスが求めるのは境界のより大幅な開放で、それができるのはエジプトだけだ」とし、「エジプトが関与しないと、軍事作戦が長期化する恐れがある」と話す。

Yaar氏は、ハマスのロケットが命中しない限りは、ネタニヤフ首相は空爆で応じ続けるだろうと予測する。だがロケット攻撃が長期にわたり続けば、それだけイスラエル側の犠牲者が出る可能性が高まり、政権に対するガザ侵攻圧力は強まるだろう。

ハマスの方から停戦する可能性は低いとみられる。そもそもハマスは一連の戦闘が始まる前から、決していい状態にあるわけではなかった。それゆえ失うものはないのだろう。

ハマスの収入源の多くは、シナイ半島につながるトンネルを使って運ばれる密輸品に課された税金から得られていた。しかしエジプトが封鎖してしまったため、ガザ地区の役人に給料を支払うことさえできずにいた。犠牲者の数が増え続けているにもかかわらず、ロケット攻撃によりハマスは再び、イスラエルへの抵抗運動の中心的存在としての地位を回復しているのだ。

*筆者は米誌「ニューズウィーク」の元エルサレム支局長で、現在はラビン元首相暗殺に関する本を執筆中。

*本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

7-9月期の闇が深くなる前に

左派・リベラルが「集団的自衛権行使の憲法解釈変更」反対から、まだ見ぬ「徴兵制施行」反対にまで論理飛躍している。

さて、それならば無人偵察機の拡充及び、空母離発着実験を行っている無人攻撃・爆撃機への研究開発と実戦配備、果ては我が国では介護福祉分野で開発が進んでいるロボットの軍事転用を図れば良い。しかも軍需ならば、デフレギャップも拡大しないではないか。

とまあ、とかく思考が硬直化しがちな左派に望むらくは、グローバリズム(含む新自由主義者)=アメリカナイゼーション(含む反米)に対するナショナリズム的な共闘を左右両翼で組むことだ。左派・リベラルにとっては第2次安倍政権の支持基盤切り崩しにはなるのだが、日本維新の会とみんなの党の分裂を見る限り、無理な話なのだろう。

しかし、消費税増税の反動減が重くのしかかり、民間シンクタンクの中には4-6月期のGDPが年率換算で-7%と予想しているところも出てきた。

新しい成長戦略のタイムスケジュールがそのままでサプライサイドを増やすと、デフレ脱却どころかデフレギャップが増える。量的緩和の第2弾と補正予算による財政出動で調整するべきで、リフレ派とケインジアンの意見相違よりも、サプライサイダーの存在が邪魔と思える。そこでサプライサイダーに多い新自由主義者を排除するために左右両翼の共闘を願うものだが・・・。

内需の大宗を占める個人消費性向を左右する実質賃金がマイナスな上に、企業は賃金上昇分の多くを所定外給与と特別給与で対応している。これでは個人消費が短期的要因で変動する可能性が高くなり、企業も正規雇用ではベアを上げずに、非正規雇用ではその比率を高めるだろう。すると、量的緩和中の英国のようにインフレになっても実質賃金が下がるトレンドが続くかもしれない。

5月実質賃金は前年比‐3.6%、所定内は26カ月ぶり増=毎月勤労統計 2014年 07月 1日 10:49 JST ロイター

日銀短観は増税反動減で景況感悪化、一巡後の回復期待は継続 2014年 07月 1日 13:11 JST ロイター

円の国際化は重要政策課題、円決済の利便性拡充=中曽日銀副総裁 2014年 07月 8日 14:43 JST ロイター

焦点:4─6月GDP‐7%予想も、消費など夏場の回復ペースが不透明 2014年 07月 8日 17:50 JST ロイター

伊藤忠経済研究所では、実質賃金が97年度の増税時には1.1%減だったのに対し今回は3.4%減であり、マイナス幅は3倍超となっていることから「実質可処分所得の目減りが深刻なため、改善には至らないだろう」とみている。

7─9月にGDPがプラス成長に反発するためには、1)公共投資が高水準を維持する、2)輸出の増加が見込める、3)設備投資が好調に推移する、4)夏のボーナスの増加で消費マインドが回復する──などが必要だ。

一部のエコノミストは、公共投資の前倒し発注の結果が最も強く出るのは7─9月期であり、仮に輸出の増加が想定よりも小さかったとしてもGDPを支える構造になっており、政府もそうなることを予期し、4─6月期のGDPマイナスが大きくなっても7─9月期のプラスは相当に大きくなるとみている。

だが、7─9月期以降の回復力に対する懸念が、民間エコノミストの中で浮上しつつある。

第一生命経済研究所・主席エコノミストの新家義貴氏は「現在のところ、あくまで駆け込み需要の反動減の影響が大きいが、仮に今後、反動減からの戻りが予想以上に弱く、何らかのショックで一段の落ち込みを見せるような場合には、景気後退局面入りの可能性も否定できなくなる」と予想。

そのうえで「反動減からの消費持ち直しペースについては、不透明感が大きい。このため警戒が必要だ」と指摘している。


インタビュー:今年度補正予算、ほぼ確実に組む=自民党・宮沢氏 2014年 07月 8日 20:39 JST ロイター

5月機械受注は過去最大の減少幅、4─6月GDPは設備投資も減少か 2014年 07月 10日 10:37 JST ロイター

[東京 10日 ロイター] - 内閣府が10日発表した5月機械受注統計は、国内民需(船舶・電力を除くベース)が過去最大の減少幅となり、4月、5月と2カ月連続で減少が続いた。

設備投資の先行指標である同統計が消費増税以後悪化を続けていることから、4─6月の国内総生産(GDP)統計では下支えとして期待されている設備投資もマイナスとなる可能性が出てきた。

5月の国内民需は前月比19.5%減の6853億円となった。2カ月連続の減少で、比較可能な05年4月以来、過去最大の減少幅だった。ロイターの事前予測調査0.7%増をも下回り、前年比も14.3%減と減少に転じた。リーマンショック時をも超える減少幅となった。

3月には9000億円を超える受注となり、伸び率も前月比最大となるなど、駆け込み需要とみられる勢いがあったが、4月、5月はその反動とみられる落ち込みが続いている。

製造業は前月比18.6%減、非製造業は同17.8%減と、いずれも2桁減。大型案件はゼロだった。

4─6月の機械受注は当初の機械メーカーからのヒアリングを元に内閣府が作成した見通しでは前期比0.4%と増勢を維持する見通しだったが、この見通し達成のためには6月は49.2%以上の増加となる必要があり、非現実的だ。

このため、エコノミストからは「受注者である機械製造業者は、3月末時点では楽観的にみていたようだが、実際の受注はかなり弱い。また、設備投資の供給側統計である資本財・建設財出荷も4─5月実績がかなり弱い。4─6月期の設備投資は明確に減少に転じる見込み」(SMBC日興証券)との声も出てきた。

国内民需以外では、外需が同45.9%減。4月に超大型案件を含む受注で7割増となっていた反動で、落ち込んだ。

一方で、官公需は22.4%増となり受注額は過去最高水準となった。

内閣府は、機械受注の判断を「増加傾向にある」から「増加傾向に足踏みがみられる」に変更した。

ただこの先の機械受注や設備投資にはそれほど悲観的な声は聴かれない。

野村証券では、大幅な下振れには失望感が隠せない、としたうえで「大きく伸びた3月分とならしてみれば、足元の水準は決して低いものではなく、消費増税の影響による一時的な足踏みといえる」としている。

日銀短観では2014年度の設備投資計画が強めな内容となっており、企業の設備投資に対する意欲は明確になっている。同氏は先行きについても「消費増税の影響から抜け出す7、8月くらいには機械受注も堅調な数値に戻るだろう」とみている。

ただ、農林中金総合研究所からは「機械受注の落ち込みは早晩取り戻せると見る。とはいえ、消費を支える所得は物価上昇や増税分を補えるほどの増加が実現できておらず、年度下期に実質2%の成長経路に戻る動きが阻害される可能性は否定できない。万一そうなれば、設備投資も足踏みし始めるだろう」との声もある。

*内容を追加して再送します。


インタビュー:法人税、5年を軸に6%弱引き下げへ=甘利経済再生相 2014年 07月 11日 15:37 JST ロイター

中国貿易統計、6月は輸出入ともに予想下回る伸び 2014年 07月 10日 16:01 JST ロイター

まぼろしのG2

やはり2008年、北京オリンピックとリーマン・ショックが分水嶺だった。このとき、中国共産党は野心を剥き出しにした。

中共は、阿片戦争以来の屈辱からの脱却、乾隆帝の最大版図の復活、第1列島線から第2列島線の確保、果ては東西太平洋の分割を求めた。

米国は、国際法秩序の維持に責任を負い、法治の精神に基づき行動する模範となる大国としての中共を求めた。米中G2構想はその産物だった。

華夷秩序の宿痾に囚われた中共は、この求めをリーマン・ショック以降の米国の弱さと受け取った。また、オバマ政権の外交アプローチの稚拙さと内政の混乱を米国の総和としての弱体化とも受け取った。この根底には、米国の可塑性を持った社会の力に対する軽視がある。

しかも、中共はロシアがコンサート・オブ・ヨ-ロッパの時代から冷戦まで、そして今ウクライナ危機においても国際法を睨みながら、外交を行なっていることを理解していない。国際法を熟知してかつその間隙を縫うのも問題だが、国際法に対して無関心というのでは禁治産者にしかならない。

しかし、習近平体制下の対米認識は、オバマ政権や米国が対中認識と方針を大きく変えたとき、誤認と錯誤をもたらす可能性がある。

「同床異夢」の米中戦略・経済対話 2014.7.10 22:35 MSN産経

【ワシントン=青木伸行】米中戦略・経済対話では、双方の主張と思惑の相違が際立ち、「同床異夢」ぶりを露呈した。

 米国が意図する対中関係の「新たな形」(オバマ大統領)とは、(1)中国に国際法とルールを順守させ、「大国」にふさわしい建設的な役割を国際社会で果たすよう促す(2)懸案と相違を対話と外交により改善、解決する-などを主眼としている。

 そのことは「安定的で平和的な中国の台頭」(オバマ氏)や、「国際社会において責任ある役割」(サキ国務省報道官)などの言葉に、端的に表れている。

 これに対し、中国が主張する「新型大国関係」(習近平国家主席)は、米中2大国で政治、経済を主導し、同時に、領有権問題への米国の干渉と介入を阻止することを意図している。


米中戦略・経済対話 重要問題で前進なく閉幕 2014.7.10 21:49 MSN産経

現在の中国共産党とその周辺国の反発は、ベルサイユ体制打破の意図をあからさまにしていたヒトラーと相似してくる。ラインラントでフランスが断固たる決断をしていれば、ズデーテンラントで英国が断固たる決断をしていれば、と歴史は教えてもくれる。

最早、ヒトラーは英仏の宥和主義が終わったことを読み取れず、ダンツィヒと回廊をポーランドに要求するなどエスカレートしていった。結果、ソ連にキャスティングボートを握らせ、独ソ不可侵条約によりバルト三国、ポーランド第二共和国の滅亡、フィンランドの死闘を招いた。

第2次大戦勃発前夜までに、ヒトラー自身が政権を担って以降、作り出したダイナミズムは放漫財政の限界とインフレ再発の懸念、外貨不足と資源確保の困難、肥大化する軍需と萎む民需などで行き詰まり、その東方に生存圏を求めるイデオロギーとは別に早晩、戦争に踏み出さざる得なかった。

同様に中国共産党自身が作り出したダイナミズムを止めるデッドラインを超えていくのかもしれない。

日豪同盟の深化

安倍首相は、ニュージーランド~オーストラリア~パプアニューギニアを歴訪している。“対中封じ込め”のための安全保障強化とエネルギー供給確保が主な目的となっている。

日本-ニュージーランド間では、物品役務相互提供協定(ACSA)の検討に入る。日豪間では、経済連携協定(EPA)の署名がなされ、防衛装備品共同開発協定が調印された。日本-パプアニューギニア間では、政府開発援助(ODA)の供与と液化天然ガス(LNG)の安定供給が声明に盛り込まれた。

日豪の懸念材料のひとつである調査捕鯨は、中共の台頭でひとまず脇に置かれている。捕鯨は我が国の有する利権であり、豪州が求める勢力範囲の南限(南極大陸の領有権を主張する)と相反している。ちなみに北限については東ティモールとパプアニューギニアまでと考えて良い。

一方、習近平国家主席は米国へ赴き、米中戦略・経済対話を行なっている。国防総省、財務省、国務省などでバラバラな対中姿勢を利用して、圧力を鈍らせる狙いがある。

安倍首相、豪州と「準同盟」確認へ 6日からオセアニア歴訪 2014.7.6 00:00 MSN産経

 安倍晋三首相は6日から12日の7日間、ニュージーランド、オーストラリア、パプアニューギニアの3カ国を訪問する。豪州では経済連携協定(EPA)に加え、日本の潜水艦技術など防衛装備品の共同開発に関する協定に調印する。集団的自衛権の行使の限定容認を決めた日本の閣議決定に対して、豪州側から歓迎の意が示される見通しだ。太平洋への強引な進出をはかる中国への牽制(けんせい)を念頭に、米国に次ぐ“準同盟国”とみなし、安全保障面での連携を強化する方針だ。

 日本の首相の訪豪は平成19年の第1次安倍政権以来7年ぶり。安倍首相は8日午後、アボット首相との首脳会談や同国の国家安全保障会議(NSC)に出席する。

 首脳会談では、共同訓練などで自衛隊と豪州軍が相手国での活動を容易にするため、新たな協定締結に向けた検討を開始することでも合意する見込み。米国を加えた日米豪3カ国が同盟・準同盟関係で結ばれることで、中国への大きな抑止力となりそうだ。

 8日午前には日本の首相として初めて豪州連邦議会で演説。9日にはアボット首相とともに豪政府専用機で同国西部のウエスト・アンジェラス鉱山の鉄鉱石採掘現場も視察し、蜜月関係をアピールする。

 豪州訪問に先立つ7日には、ニュージーランドのキー首相と会談し、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉の早期妥結に向けた連携強化を確認。10日には、日本の首相として中曽根康弘氏以来29年ぶりにパプアニューギニアを訪れる。オニール首相との首脳会談で液化天然ガス(LNG)開発で協力を要請する。ニューギニアは先の大戦の激戦地であることから、11日に北部のウエワクを訪れ、戦没者を慰霊する。


LNG安定供給へ協力確認 2014年 07月 10日 20:36 JST ロイター

【ポートモレスビー共同】安倍晋三首相は10日午後、訪問先のパプアニューギニアでオニール首相と会談し、日本への液化天然ガス(LNG)の安定供給に向けた協力を確認した。安倍首相はパプアニューギニアのインフラ開発を支援するため、今後3年間で200億円規模の政府開発援助(ODA)を供与すると表明した。会談後、こうした内容を盛り込んだ共同声明を発表した。

 第2次世界大戦での日本人戦没者の遺骨収容に関するパプアニューギニアの支援に安倍首相が謝意を伝達。オニール首相は引き続き協力する意向を示した。

【共同通信】


習主席「対立は惨事につながる」、米中戦略・経済対話始まる 2014年 07月 9日 16:09 JST ロイター

中国、条件が許せば為替介入減らすと確約=ルー米財務長官 2014年 07月 10日 17:39 JST ロイター

パレスチナ和平を仲介する者なく

2011年のエジプト革命が2013年のクーデターによって頓挫し、政権を逐われたムスリム同胞団が弾圧対象となり、エジプト国内のイスラム原理主義は勢力後退を余儀なくされるなか、連鎖的に同胞団から援助を受けていたハマスとその実効支配地域であるガザ地区が経済的困窮に陥り、ファタハとの合意をせざるを得ない状況になった。ハマスは生存を賭けて西岸地区への浸透を図るだろう。

と、2014年4月29日のエントリーで述べたとおり、西岸地区でのイスラエル人少年殺害をハマス主導と考えたイスラエルは報復爆撃を行なっている。

イスラエルのガザ空爆で23人死亡、長期化や地上侵攻の可能性も 2014年 07月 9日 15:08 JST ロイター

[ガザ/エルサレム 9日 ロイター] - パレスチナ当局者は9日、イスラエルが前日に開始したパレスチナ自治区ガザ地区への空爆により、少なくとも23人が死亡したと明らかにした。このうち17人は民間人だという。

イスラエルは、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスなどに対する軍事作戦を開始。ガザからのロケット弾攻撃を止めることが目的だとしている。

ガザ地区では空爆が続き、建物が揺れ煙が立ち上った。パレスチナ当局者は、犠牲になった民間人17人のうち5人は子どもだったとしている。

イスラエルのテルアビブやエルサレムでは8日、警報が鳴り響く中、住民らが避難。ハマスは、イスラエル北部ハイファに向けてロケット弾を発射したと発表。一方イスラエルは、ガザ地区から100キロ離れたハデラに着弾があったとした。イスラエルでは少なくとも2人が負傷したとされるが、死者は確認されていない。

イスラエルのネタニヤフ首相は、空爆が長期化する可能性もあると述べた。同国はロケット弾攻撃が続けばガザへの地上侵攻もあり得るとしている。

先月にイスラエル人の少年3人がパレスチナ自治区ヨルダン川西岸で殺害されたのに続き、報復とみられる形で先週はパレスチナ人の少年が殺害された。これを発端に双方の対立が激化している。


オバマ政権の安易なアラブ・中東政策の破綻がここでも表れている。経過の詳細は2014年6月10日のエントリーから抜粋した、以下のとおり。

オバマ政権が2011年のエジプト革命を容認して、ムスリム同胞団が政権を担ったために、エジプト(ムスリム同胞団)~ガザ地区(ハマス)~レバノン(ヒズボラ)~シリア(バース党)~イランという本来、不倶戴天の敵同士が連結してしまった。

アラブ圏最大の人口を有するエジプトが、この陣営に入ることに危機感を覚えたサウジを筆頭とした湾岸産油国はエジプト軍部を支援した。この動きにイスラエルは暗黙の了解を与えた。その後、経済政策に失敗したムスリム同胞団の政権はクーデターによって倒れ、再び軍部主導の政権が誕生した。

すると、エジプトのムスリム同胞団から援助を受けていたガザ地区のハマスは資金・物資両面で苦境に立たされ、西岸地区の自治政府(ファタハ)と妥協せざる得なくなり、統一政府を樹立した。

ただし、ハマスの対イスラエル強硬姿勢が変化した訳ではなく、ハマスがイスラエル国内でテロを起こした場合、以前のようにイスラエルはガザ地区への報復攻撃だけでなく西岸地区へも攻撃する可能性が出てきた。

オバマ大統領とケリー国務長官のラインは中東和平を推進しようとしていた。しかし、エジプトのムスリム同胞団の政権を容認したために、結果としてイスラエルはより頑なになっただけに終わった。

2012年以来、何度目かのガザ侵攻の危険性が高まっているが、ハマスを仲介するはずのムスリム同胞団は現在のエジプト政府によってテロ組織指定され、摘発と死刑判決の濫発、報復テロの応酬で身動きは取れない。イスラエルを仲介するはずのオバマ政権については言を俟たない。

イスラエルと利害が共通するスンニ派、特に湾岸産油国もシーア派とその連携組織が戦力分散させることを望ましいと判断するならば、和平の労を取ることはないだろう。

“売られた世代”が奔るのは何マイル?

グローバリズムからナショナリズムに反転しようとするうねりは、社会的な歪みや摩擦を産み出しながら、利害調整されていく。ヒトとモノとカネの動きが徐々に再管理されていくなかで、外国人がG7など先進国の社会保障にタダ乗りしようとする方法も遵法意識や人権意識の差異を利用して、「えげつない」なやり方になっていくばかりだ。

オーストラリアはかつて白豪主義を採用して、アボリジニの子弟を親元から引き離し、同化政策と隔離政策を同時に行なった。“盗まれた世代”と呼ばれた彼らについて、ラッド政権は2008年、謝罪したが、かつては優生学に基づいた正しい行為として扱われていたのだ。

映画『裸足の1500マイル』(原題:Rabit-Proof Fence、本邦公開は2003年)は、この“盗まれた世代”の脱走劇を題材にしている。

1931年当時、寄宿舎から脱走した子供たちが、生態系保護と伝染病予防のため、西部オーストラリアを縦断するように設けられたウサギよけのフェンスを辿って、親元に向かう、という筋立てだ。

ところが2014年現在のメキシコ国境には、親から売られた子供が遥か中米のグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスから密入国している。オバマ政権は議会に対策予算20億ドルを要請する見通しとされる。この“売られた世代”がテキサス州やカリフォルニア州の国境線まで費やした距離は何マイルなのだ?

国民国家が自省のなかで人権意識を向上させ、グローバリズムが国民国家を空洞化させ、国民国家を取り戻そうとする機運が上がる今、グローバリズムに巣食っているグールーは、国民としてのアイデンティティを投げ捨て、果ては子供を売り、そのくせ大義名分(既得権益の打破やヘイトクライムの連呼)を以って買わせようとする。

米国に単身密入国の子ども急増、ホワイトハウス「大半は滞在認めず」 2014年 07月 8日 18:03 JST ロイター

[ワシントン 7日 ロイター] - 中米から米国南部に単身で密入国する子どもが増えていることをめぐり、米ホワイトハウスのアーネスト大統領報道官は7日、こうした子どもの大半について、米国内の滞在を認めない方針だと明らかにした。

家庭内暴力の犠牲になった子どもは、亡命が認められる可能性があるという。

昨年10月以降、グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスから家族の同伴なしに、メキシコから米国に密入国しようとした未成年者は5万2000人以上に達し、前年同期の数から倍増となった。米国境に到着した子どもは滞在が認められるとのうわさを、密入国業者が広めていることも急増の理由だという。

ホワイトハウスは8日、子どもの密入国急増に対応するための緊急資金20億ドルを米議会に要請する見通し。


独高級車、メキシコで激戦 3強出そろう 2014/7/8 12:30 日経

 【マクデブルク(独東部)=加藤貴行】ドイツの高級車メーカーのメキシコ進出が相次いでいる。すでに現地生産しているフォルクスワーゲン(VW)傘下のアウディに続き、ダイムラー、BMWが相次ぎ進出を決め、3強が出そろう。メキシコは労働コストが米国より大幅に安いが、「質の高い労働者が確保できる」(BMW)と判断。北米自由貿易協定(NAFTA)を使った米国への輸出拠点として活用する。

 BMWは3日、メキシコ中部に組み立て工場を建設すると発表した。投資額は10億ドル(約1020億円)で、年産能力15万台。2019年に稼働する予定だ。

 BMWは3月末、同じく10億ドルを投じ米サウスカロライナ州の工場の増強を決めたばかり。「グループで最も成長する地域の一つ」(ハラルド・クリューガー取締役)の北米で大型投資に動く。

 ダイムラーも6月下旬、日産自動車とメキシコ中部での合弁生産を決めた。18年から「メルセデス・ベンツ」の乗用車の生産を始める計画で、小型車の生産が有力だ。

 メキシコで一日の長があるのがアウディ。VWの現地生産ノウハウを生かしつつ、16年に先陣を切ってメキシコ中部の工場が稼働する。年産能力は15万台で、多目的スポーツ車(SUV)「Q5」などを生産する。

 ライバルの進出に向けた手も打つ。「現地従業員に医療サービスや個々人のスキルアップの手段を提供している」(ルペルト・シュタートラー社長)。募集の10倍の応募が集まり、人材確保には自信を見せる。

 メキシコの13年の自動車生産台数は293万台。同国は欧米主要国などとFTAを結び、多くの自動車メーカーが進出する。大衆車の生産拠点としてみられてきたが、自動車産業の集積によって労働者の質が高まり、部品調達もしやすくなったことから、高級車の生産拠点としても十分に機能すると判断した。

 今年に入り3社の新車販売は2ケタ増と勢いは止まらない。中国や米国は堅調で、欧州もようやく回復してきたためだ。1~5月ではBMWブランド車が前年同期比10.9%増の72万台に対し、アウディは11.5%増の71万台、メルセデスは14%増の64万台。BMWにじりじり差を詰めてきている。

 各社とも主戦場は米国。BMW、メルセデスとも米国が世界販売の2割を占める。メキシコを輸出拠点とし、販売が好調な米国への製品供給を増やす。

カイロの“ブリュメール18日”は遠く過ぎて

筆者はたびたび2011年に始まったエジプト革命をフランス革命になぞらえてきた。すると現在の情勢は王政復古期のブルボン朝に例えられるのではないか。

王殺しの共和主義者たちに対する白色テロと同様に、ムスリム同胞団とその支持者、果てはデモ参加者までが弾圧されていく。スタンダールの描いた『赤と黒』の時代を迎えるのかもしれない。

エジプト、燃料価格を最大78%引き上げ―経済改革の一環 2014年7月6日 16:15 JST WSJ日本版

逮捕者200人以上に エジプト、デモ参加者ら 2014.7.4 20:48 MSN産経

地下鉄連続爆発で3人負傷 エジプト首都、モルシー派か 2014.6.25 18:36 MSN産経

「報道は犯罪ではない」 エジプトの記者禁錮刑に非難続出 国連や米政府 2014.6.24 13:55 MSN産経

エジプト、同胞団長ら183人に改めて死刑判決 2014.6.21 19:43 MSN産経

ムスリム同胞団はジャコバン派のように革命防衛戦争の盾として使い捨てされた。2012年11月中旬のイスラエルのガザ空爆が侵攻に発展する瀬戸際まで行き、エジプトと米国がコミットメントしたことで、事態が終息した時点こそが、ムスリム同胞団とその与党、ムルシ政権の政治的ピークだったのだ。

革命防衛に一区切りがついたとき、ロベスピエールとサン=ジュストの独裁はテルミドール9日のクーデターによって倒され、彼らの政敵を葬り去ったそのギロチンにかかった。

歴史が繰り返すように、エジプトから直接的な戦火の危機が去ったとき、ムスリム同胞団の役目が終わった。

フランス革命では大ナポレオンが革命の使徒として、ナポレオン戦争を繰り広げていくことになったが、エジプトにおけるイスラム原理主義のイデオローグたちは、サダト大統領(当時)暗殺によって獄に入れられ、海外に逃げ、アルカイダなどの精神的母体となった。

このため革命を輸出する戦争、かつてのナポレオン戦争になぞらえるならば、それはシリアからイラクに掛けて戦われている。

韓国と同じ罠を前に立ち竦むタイ

2008年のリーマン・ショック以降、タイ経済を支えていたのは旺盛な個人消費だった。しかし、昨年末の家計債務は82.3%となった。金融財政政策を通じて、政府債務か企業債務に置き換えるべきだ。さもないと、タイ経済は韓国経済と同様に政治的対立の原因となっている貧富の格差を解決できないまま、中間層が剥落していく可能性が高くなる。

タクシン派と反タクシン派は、政治的抗争のなかで利権分配の再構築に同意できなかったのが痛い。我が国はタイ以外のASEAN諸国にも直接投資を進める。タイの「日本からのボーナスステージ」は終わり、利権再分配のチャンスも過ぎ去ったのかもしれない。

焦点:膨大なタイの家計債務、経済再生の足かせに 2014年 07月 1日 15:04 JST ロイター

(前段略)

中央銀行の統計によると、昨年末の家計債務総額は9兆7900億バーツ(3020億ドル)で、2009年時点から76%増加した。金融緩和や政府による景気刺激策を受けて、消費者が自動車や住宅、家電製品などを気前よく購入したためだ。

昨年末の家計債務の対国内総生産(GDP)比率は82.3%で、12年の77.1%から上昇した。

高利の貸金業者の融資額に関する公式統計は存在しないが、タイ商工会議所大学は、総額として1兆2000億─2兆4000億バーツ(370億─740億ドル)と見積もっている。

(中段略)

<借金に苦しむ消費者>
今年のタイの経済成長率は、大規模な洪水に見舞われた2011年以来の低い伸びになると見込まれている。

中銀は6月18日、今年の成長率見通しを2.7%から1.5%に下方修正し、上半期は恐らくマイナス0.5%まで落ち込んで下半期にプラス3.4─3.5%に回復するとのシナリオを示した。

ただ中銀の政策金利は3月以降、2.0%に据え置かれたまま。多額の家計債務や物価上昇率が1年2カ月ぶりの高い伸びで推移している点を踏まえ、年内は金利据え置きが続くとの見方がエコノミストの大勢となっている。

銀行セクターの融資における不良債権比率は3月時点で2.3%と、昨年末の2.2%をわずかに上回る程度で低水準だった。しかし国家経済社会開発庁(NESDB)によると、消費者向け債権の分野では不良債権額は前年比で31.3%も増加し、増加率は12年の20.5%を上回った。また昨年の家計所得は月当たり2万5194バーツ(780ドル)で前年比4.1%増と、家計支出の伸びである4.7%に届かなかったという。

ノムラは6月に出したリポートで、家計は可処分所得の3分の1を債務返済に充てているとの見積もりを示した。

(後段略)
(Orathai Sriring記者)


UPDATE 1-タイ中銀、政策金利を2.50%に据え置き 緩やかな回復見込む 2013年 08月 21日 18:56 JST ロイター

〔焦点〕膨れ上がるタイの家計債務、政策運営めぐり中銀と政府が対立 2013年 08月 7日 16:22 JST ロイター

(前段略)

中銀のプラサーン総裁は先月、家計債務は国内総生産(GDP)の80%近くに達していると述べた。これはアジア諸国の中でもかなり高い水準。3月末時点の家計債務の対GDP比は77.5%。一方、10年前は45%だった。

中銀データによると、3月時点の家計債務残高は8兆9700億バーツ(2870億ドル)で、2008年から78%増加した。2008年から2012年の間、毎年平均13.6%のペースで拡大している。これは、所得の伸びの2倍に相当する。月給における債務返済が占める割合は2011年には29.6%だったが、今年第1・四半期には33.8%に達した。

(中段略)

今のところ不良債権は低水準にとどまっている。バンコク銀行 の6月末時点の不良債権比率は2.4%と、2012年末時点の2.3%からほぼ横ばいだった。国内銀行全体の不良債権比率は、2012年末時点には2.3%だったが、6月末には2.2%に低下した。2004年には11%だった。

オフショア人民元の砦はソウルではなく香港

年初来からの人民元高の一服は、バブル崩壊によって成長エンジンを輸出にしてくれ、という経済からのメッセージだった。2008年以降、リーマン・ショックを機会と捉えた中国共産党は、オフショア人民元取引を拡大させることで人民元の国際化を推し進めてきた。

香港では、政治決定プロセスへの参加や公正化を求める大規模デモが続いている。

下記ロイター電によれば、中国人民銀行高官は「拡大するオフショア人民元取引を大事にできないのならば、香港が自ら問題を抱えることになる」との見方を示した。

民主化を求める動きがここまで強くなった背景はバブル崩壊後の政策決定に人民が関われないその一点に尽きる。しかし、中国共産党にとっての香港とは、オフショア人民元取引の53%を占めるように国際金融市場にアクセスできる場所でしかない。

本来、NDF(ノンデリバラブル・フォワード)取引の人民元と中共が約3兆5000億ドルもの膨大な外貨準備を積み上げることが出来たのは、貿易決済に使う香港ドルあってこそだった。

香港ドルは、香港上海銀行(HSBC)、スタンダードチャータード銀行、中国銀行(香港)の3行が発券銀行となっている。発券銀行の発券額に応じて、ドルが預託(外貨準備=主に米国国債で運用される)されるので、云わば準ハードカレンシー扱いとなる。当然、HSBCとスタンダードチャータード銀行はハードカレンシーのポンドを融通し、キーカレンシーのドルに交換できる。こうして貿易額が増えるほど、中国のドル外貨準備が増えていった。同じNDF取引の韓国との大きな違いがここにある。

韓国は、中韓共同声明に沿って、中国資本市場へのオフショア人民元を利用した投資を認める「人民元適格域外機関投資家(RQFII)」制度下で、韓国に800億元(128億8000万ドル)の投資枠を付与するほか、人民元とウォンの直接取引の開始や、韓国に人民元決済システムを構築するのを支援することで合意した。

中共は、対立が激化すれば、中長期的に日米から資産を引き上げようとするだろう。

ひとつは相対的にパフォーマンスの良い両国市場での利益確定売り、と思われる。ひとつは安全保障上の問題がこじれた資産凍結や共産党幹部の資産逃避が把握されるのを防ぐ、リスク分散のためもあろう。ひとつは不良債権処理に換金しやすい国外資産から売却する、これもバブル崩壊時のパターンである。

そして、これらの資産はオフショア人民元取引でユーロやポンドとなって、英国やユーロ圏に投資される。英国とユーロ圏には中共の資産を吸い上げる思惑がある。

一方、韓国は力関係の違いから中共に投資される=支配される側にされている。オフショア人民元の取引拡大でもまったく意味合いが違う。かくてウォン高の要因となる上に吸い上げられる資産があることを、韓国人は誇るべきなのだろうか。

韓国の人民元預金残高、6月末は12カ月連続で過去最高を更新 2014年 07月 4日 15:13 JST ロイター

中韓の中銀、韓国での人民元決済システム設立で覚書締結 2014年 07月 4日 12:59 JST ロイター

中国交通銀行、韓国での人民元決済銀行に 2014年 07月 4日 18:01 JST ロイター

中韓首脳、人民元利用の促進で合意 2014年 07月 3日 19:14 JST ロイター

香港の5月人民元残高は前月比0.4%減、昨年7月以来のマイナス 2014年 07月 3日 17:22 JST ロイター

香港、人民元取引の中核市場の地位を大事にすべき=人民銀高官 2014年 07月 3日 17:02 JST ロイター

中国、対顧客ドル/人民元レート設定を自由化 2014年 07月 3日 03:38 JST ロイター

韓国、ウォン・人民元直接取引で中国と今週合意へ 2014年 07月 2日 13:19 JST ロイター

中国銀行、フランクフルト市場の人民元決済機関に 2014年 06月 19日 18:17 JST ロイター

ロンドンのオフショア人民元取引高、2013年に初めてNDF上回る 2014年 06月 19日 15:15 JST ロイター

コラム:中国、世界金融コミュニティーへの仲間入りならず 2014年 06月 11日 19:24 JST ロイター

中国が上海試験区で資本勘定開放進める、海外との資金移動可能に 2014年 05月 23日 08:31 JST ロイター

アングル:人民元の変動幅拡大、低迷するNDF市場にとどめの一撃 2013年 04月 26日 12:59 JST ロイター

ウクライナ和平から外されるオバマ政権

ウクライナ危機の和平プロセスが開始される。停戦協議には、当事者であるウクライナ政府、ロシア政府、親ロシア派が、仲介役に欧州安全保障協力機構(OSCE)を交えてテーブルに就くことと合意されている。

アブハジアと南オセチアも合意した2008年の南オセチア紛争の和平案と似ている。このときは欧州連合と米国の働きかけのあと、最終的にフランスのサルコジ大統領(当時)が和平を仲介した。今回は仲介役としてフランスとドイツ、当事者としてウクライナとロシアの4ヶ国外相会談が行われた。お気付きの通り、米国のケリー国務長官が外されている。

停戦協議に米国も加わっているOSCEを入れているので、完全に蚊帳の外ではないものの、オバマ政権が和平にとって最も読みにくい要素と思われているのは間違いなさそうだ。

プーチン大統領、米大統領に関係改善求める=ロシア政府 2014年 07月 4日 18:51 JST ロイター

ウクライナ4カ国会談、親ロ派含む停戦協議開催で合意 2014年 07月 3日 06:10 JST ロイター

[ベルリン/キエフ 2日 ロイター] - ロシア、ウクライナ、仏、独の4カ国外相は2日、ウクライナ情勢をめぐり会談し、ロシアとウクライナは、新たな停戦合意を目指し、5日までに親ロシア分離派を交えた3者協議を開くことで一致した。

ドイツのシュタインマイヤー外相は会談後「多面的停戦に向けた明確なコミットメントだ」と述べた。

ロシアのラブロフ外相は共同記者会見で、安定的かつ長期的な停戦に向けて取り組むことで合意したとした上で「向こう数日中の開催が期待される、枠組み(コンタクト・グループ)会合を通じて、そのことが早急に達成され、かつすべての関係者が納得する停戦の諸条件で合意するよう提案する」と述べた。

4カ国外相の合意文書では、ウクライナ、ロシア、親ロシア分離派は、欧州安全保障協力機構(OSCE)による仲裁を交え、「無条件かつ相互合意に基づく持続的停戦という目標を踏まえ、遅くとも5日までに」協議を行うべきとした。

自然壊死が進む朝鮮半島の位相反転

同時期に中韓首脳会談と日朝政府間協議が行われている。

中国共産党が北朝鮮から韓国に鞍替えし、我が国が韓国から北朝鮮に鞍替えし、両者が駒を交換する朝鮮半島の情勢が定まりつつある。駒が「飛車角の交換」か「歩の交換」かどうかはさておく。朝鮮半島の国家に対する駒そのもの価値はあまり重要ではないからだ。

ただ朝鮮半島情勢をめぐる主役は米露から、我が国と支那になりつつある。

米国は、自国の覇権後退とそれに伴う国内外への対応に忙殺されている。ロシアは、欧州側外殻部のGUAM諸国(アルメニア除き)を喪失しており、当面はウクライナ和平合意が優先される。

さて、朝鮮半島の前提条件を再整理してみよう。

【朝鮮半島に利害を有する周辺四大国(ロシア・中国・日本・アメリカ)の希望】
1.朝鮮半島の政権が核・生物・化学兵器を持たないこと
2.それらの運搬手段となる航空機・ロケット/ミサイルを持たないこと
3.朝鮮半島の権益を周辺四大国のあいだで適切に分配すること
4.周辺四大国の一国が突出しないために朝鮮半島に力の空白をつくらないこと

【朝鮮半島で軍事衝突が起きる場合に留意する点】
1.首都ソウルが軍事境界線に近接している韓国は戦争をしたくないので太陽政策を採用していること
2.太陽政策は北朝鮮側の「自国防衛・韓国侵略テロ前段階」工作の一環でもありほぼ成功していること
3.日米ともに軍事攻撃で自軍の死者が出ることを極端に避ける傾向があること(韓国軍は考慮外)
4.軍事攻撃のためには在韓米軍ならびに在韓外国人を穏やかかつ速やかに撤退・避難させる必要があること
5.撤退・避難のために太陽政策・反米反日を利用する可能性がありそれが軍事攻撃接近のシグナルになること
6.さらに主敵は北朝鮮ではなくむしろ韓国であり明らかに中国であること

上記これらは、筆者が2000年代の小泉政権、第1次安倍政権の頃に考察したものだが、その条件はほとんど変わっていない。そして、当時考えた戦略方向性であるが、

【朝鮮半島の料理法】
1.暴発させて半島統一
2.軍事クーデターによって位相反転
3.交渉長期化させて自然壊死
4.核生物化学兵器放棄させて体制維持

これもそう大きく変わっていない。

現在、韓国と北朝鮮ともに事大すべき日本と中国との交渉が長期化もしくは頓挫して、体制の自然壊死が進んでいる。事大先を変更することで、韓国は中国共産党に付き、北朝鮮は我が国に付く位相反転が起きようとしている。

北朝鮮に対する制裁措置を一部解除=安倍首相 2014年 07月 3日 11:16 JST ロイター

拉致調査委、金正恩氏の直轄に 2014年 07月 3日 08:50 JST ロイター

日本に飛来する飛翔体は確認されていない=加藤官房副長官 2014年 07月 2日 13:32 JST ロイター

北朝鮮、日本海に短距離ロケット発射=聯合ニュース 2014年 07月 2日 13:02 JST ロイター

妊娠中絶や不法移民を巡って中庸を排する

リベラル的な政策をめぐってオバマ大統領は、議会と最高裁と紛糾している。中庸的な意見は排され、両者の対立が過激な方向に進んでいるように見える。今や米国民にとっては、シリアからイラクにおけるスンニ派VSシーア派の対立などより、こちらの対立の方が重要なのだ。

わざわざ大統領が大権を振るうには、親によって違法に米国に連れてこられた若者の本国送還停止、家族休暇の適用範囲の同性夫婦への拡大、契約をめぐる同性愛従業員への差別禁止など、枝葉末節すぎて神学論争にしか見えないではないか。無論、彼らの理念から云ってただ一人の自由も守れなければ、人工国家としての合衆国は崩壊する。それ故の戦いなのだ。

連邦最高裁は今年に入ってから、アファーマティブ・アクションの廃止に対する合憲判決、個人の政治献金総額規制に対する違憲判決を出しているが、さらに議会の休会中の行政府の任命権を限定する判決、私企業に宗教上の理由によるオバマケアの避妊適用除外を認める判決を出している。

下院で優勢な共和党は、移民法改正案を採決せず、対する大統領は行政権で移民制度改革に乗り出そうとしているが、おそらくこうした改革案を含めてベイナー下院議長は意に染まない大統領令を発令された場合、提訴するとしている。

共和党もまた穏健保守派は茶会党やリバタリアン、宗教右派からの突き上げに苦しんでいる。個人の政治献金総額の規制撤廃判決はそうした背景もある。

米下院議長、権限乱用理由にオバマ大統領提訴を計画 2014年 06月 26日 12:44 JST ロイター

[ワシントン 25日 ロイター] - ベイナー米下院議長は25日、オバマ大統領が自分の政策を実現させるために議会に対し大統領権限を乱用しているとして、大統領を相手取り訴訟を起こす方針であることを明らかにした。

ベイナー議長は記者団に「憲法には、大統領の任務は忠実な法の執行と明記されている。私には、大統領が忠実に法を執行したとは思えない」と語った。今夏に下院として提訴する予定。医療保険改革やエネルギー関連の国内問題、外交政策など、内外の政策課題について取り上げるとしたが、具体的にどの政策について訴えるかは明らかにしなかった。

オバマ大統領は、公共部門の契約職員の最低賃金引き上げ、親によって違法に米国に連れてこられた若者の本国送還停止、家族休暇の適用範囲の同性夫婦への拡大、契約をめぐる同性愛従業員への差別禁止などの政策を実行。今年に入り、議会の審議紛糾を受け、大統領令を執行することが多くなっている。

ベイナー議長は共和党議員らに宛てたメモで、オバマ大統領の行為は、米国の有権者と議会を犠牲にして大統領に「王のような権限」を与えるリスクをはらんでいる、と指摘した。

ホワイトハウスのアーネスト大統領報道官は、大統領の行動には「確固とした法的根拠」があるとし、議会は訴訟を起こすのでなく政権と協力すべきと述べた。

*カテゴリーを変更して再送します。


米最高裁が大統領の人事権制限、主要ポストの任命に違憲判断 2014年 06月 27日 09:53 JST ロイター

[ワシントン 26日 ロイター] - 米最高裁は26日、オバマ大統領が上院の承認なく連邦機関の全国労働関係委員会の委員3人を任命したのは違憲との判断を下した。

憲法では、休会中に大統領が上院の承認なしで政府高官を任命できる権限「休会任命」が認められている。だが、今回の判断で休会の定義について限定的な解釈が示され、権限行使の対象となる状況が絞られた。

休会中の任命権は引き続き維持されたが、上院で審議が実際に行われていなくても、正式な休会期間でない限りは、休会状態にあるとは言えないとの解釈が示された。

上院は現在、民主党が多数を占めており、今回の判断がすぐに政権の人事に影響することはないが、11月の中間選挙で共和党が多数を占めた場合に問題が生じる可能性がある。


米最高裁、信仰上の理由によるオバマケアの一部適用除外認める 2014年 07月 1日 12:11 JST ロイター

[ワシントン 30日 ロイター] - 米連邦最高裁判所は30日、信仰上の理由による米医療保険改革法(オバマケア)の一部適用除外を認めた。

オバマケアに基づく避妊薬の保険提供義務をめぐり、企業が宗教的理由で義務を免除できるかどうかで争われた訴訟で、従業員数が少ない同族企業や非公開企業に限り、信仰上の理由で適用除外できるとの判断を下した。

訴えを起こしていたのは、いずれも非公開企業で、福音派キリスト教徒の一族が経営する「ホビー・ロビー・ストアーズ」と、メノナイト教派の一族が所有する「コネストガ・ウッド・スペシャルティーズ」。フルタイムの従業員数はホビー社が約1万3000人、コネストガ社が950人。

オバマケアは企業などが社員に提供する医療保険の適用対象に、避妊薬を含めるよう義務付けている。原告企業は、全ての避妊に反対しているわけではなく、一部の避妊法が、こうした企業が宗教上反対する中絶に等しいと主張していた。

今回の判決では、1993年に制定された「宗教の自由回復法」に基づき、営利企業が法的な主張を行えるとの判断が初めて下された。

ホワイトハウスのスポークスマン、ジョシュ・アーネスト氏は「(最高裁の判断は)適用を除外する企業に雇用されている女性の健康を脅かすものだ」と指摘。野党・共和党のベイナー下院議長は今回の判断について「信教の自由にとっての勝利であり、大きな政府の目標達成に向け、憲法違反を繰り返してきたオバマ政権の新たな敗北だ」と語った。


オバマ米大統領、議会通さない移民制度改革に取り組むと表明 2014年 07月 1日 09:04 JST ロイター

[ワシントン 30日 ロイター] - 米国のオバマ大統領は6月30日、移民法の改正法案が下院による採決見送りを受けて正式に廃案となったことを受け、下院の共和党議員を激しく非難。議会を通さない方法で、移民制度の抜本的改革に取り組む姿勢を示した。

ベイナー米下院議長は前週、下院は同法案に関する年内の採決を行わないことを大統領に連絡し、さまざまな関連法案が上院を通過する可能性はなくなった。オバマ大統領の国内政策にとりさらなる打撃となったほか、中米から親など付添人のいない未成年者の不法入国が増えている問題に対する難しい対応を迫られることになった。

オバマ大統領は問題の恒久的な解決には法改正が不可欠だとし、投票を拒否した下院の共和党議員らを非難。「私が行動するのは、深刻な問題がある時だけだ。にもかかわらず、下院は何も対応しない道を選んだ。この状況で下院の共和党議員が法案通過を拒否したことは、わが国の安全保障にとって損害だ」と述べた。

さらに「米国は、彼らが動くのを永久に待つわけにはいかない。私が議会の手を借りずに自分で可能な範囲で新しい努力を始めるのは、そのためだ」と話した。

大統領はジョンソン国土安全保障長官とエリック・ホルダー司法長官に対し、国内の執行部隊を国境付近に移動させ治安維持を強化するよう指示。政策チームには、夏季の終わりまでに可能な対策を提案するよう命じた。

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