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日本-ポーランド戦略的パートナーシップ

ヴィシェグラード・グループ4ヵ国(V4)のポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーの中から先駆けてポーランドと「戦略的パートナーシップ」を結ぶこととなった。ヴィシェグラード・グループ4ヵ国(V4)は、スロバキア以外ユーロ圏ではなく、我が国にとってはユーロ圏への迂回輸出拠点として有望視される。

ポーランドの輸出入先はユーロ圏で約5割、旧ソ連圏で約1割を占める。しかし、ウクライナ危機以降、旧ソ連圏特にロシアとの貿易が一気に縮小しており、日系企業の進出は概ね歓迎される。さらに中間層の育成にもつながるだろう。

ハンガリーは、カルパティア・ルテニアのハンガリー系住民の自治を要求していることもあり、ウクライナ及び支援の姿勢の強いポーランドと利害対立しかねない。するとポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーのヴィシェグラード・グループ4ヵ国の足並みも揃わなくなっていく。

日ポーランド首脳、安保で協力 2015年 02月 27日 21:13 JST ロイター

安倍晋三首相は27日、ポーランドのコモロフスキ大統領と官邸で会談し、防衛当局間の協議を定期化し安全保障分野の関係強化を図ることで一致した。同国が原発の導入を進めている点を踏まえ、原子力を含むエネルギー分野での協力も確認。両政府は会談に合わせ、関係を多分野で深める「戦略的パートナーシップ」と位置付ける共同声明を発表した。

 共同声明では、過激派組織「イスラム国」による邦人人質事件に触れ、「テロと戦う国際社会に対する責任を毅然と果たす」と明記。ポーランドと国境を接するウクライナ情勢をめぐっては、平和的かつ外交的な手段で解決すべきだとした。


参考URL:
日・ポーランド首脳会談,共同記者発表,夕食会 平成27年2月27日 外務省
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パラワン島からクアテロン礁を臨む

2015年1月末に交わされた日本ーフィリピンの防衛協力に関する覚書に沿って、海上幕僚長がフィリピンの国防次官軍参謀次長と会談し、パラワン島を訪問した。

2014年1月29日のエントリーでも触れたように、覚書は2011年以降の我が国とフィリピンの海洋安全保障協力の成果であり、共同訓練実施、防衛相会談及び次官級会合の定例化、人材育成協力が行われることになった。

幕僚長のフィリピン訪問はこの一環であり、対する中共側は警戒感を露わにしている。

その一方で昨年来、フィリピンと領有権を争うクアテロン礁の埋め立てを続けていたが、これを正式に認めた。

中国、南沙諸島で大規模な埋め立て=国内メディア 2015年 02月 26日 21:18 JST ロイター

[北京 26日 ロイター] - 中国メディアの中国軍網は26日、南シナ海の南沙諸島(スプラトリー諸島)で中国が「大規模な」埋め立てと建設工事を行っていると報じた。

中国軍網は衛星写真を掲載し、フィリピンと領有権を争うクアテロン礁で正式に埋め立てを開始したと伝えた。また今月この区域で中国軍が訓練を行ったという。

同諸島や周辺海域をめぐっては中国、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、台湾が領有権を主張しており、中国の建設工事を国内メディアが報じるのは珍しい。


さらに中共の潜水艦保有数は米海軍のそれを超えた、と米海軍幹部が下院軍事委員会で発言した。冷戦時、米ソの軍事力を比較して過大にソ連の脅威が煽られていた1980年代、すでにソ連は行き詰っていた。

下記のロイター電にある「かなり立派な潜水艦」というのがよく分からない。中共の原潜はSLBMを未だ正式運用できていない。これでは数を揃えてもまったく意味がない。帝国としてのソビエトと云えども、その崩壊まで兵器の稼働率の低さと故障率の多さ、米国に対する核兵器のギャップは解消されなかったことが想起される。

中国の潜水艦保有数、米国を上回る=米海軍幹部 2015年 02月 26日 12:37 JST ロイター

[ワシントン 25日 ロイター] - 中国は「かなり立派な潜水艦」を建造しており、所有する潜水艦の数は米国を超えたと、米下院軍事委員会の海軍力小委員会に出席した海軍幹部が25日、明らかにした。

同委員会に出席したジョセフ・ムロイ中将は、ディーゼル潜水艦と原子力潜水艦の数では、中国が米国を上回ったと発言。ただ、性能面では米国の潜水艦より劣っていると述べた。広報担当者によれば米海軍では71隻の潜水艦が就役している。

また同中将は、中国が潜水艦に核ミサイルは搭載していないが、ミサイルを製造し実験していたとする米軍の見解を紹介。潜水艦の活動域と期間を拡大しているとし、インド洋に3隻配備し95日間活動していたと例に挙げた。

米議会に提出された中国の軍事・安全保障開発に関する年次報告書の中で、国防総省は中国が主力となる戦闘艦を77隻、潜水艦を60隻以上、中・大型の揚陸艦を55隻、ミサイル装備の小型戦艦を約85隻所有しているとしている。

英国の静かなる本邦への帰還

日英の防衛協力強化の一環として、海上自衛隊の自衛艦隊司令部に英国海軍将校が連絡官として派遣されることとなった。2015年1月25日のエントリーの続報となる。

【日英の安全保障協力の進展】
2012年06月 防衛協力覚書締結
2013年07月 防衛装備品協力の協定締結・化学防護服の共同研究開始・情報保護協定署名
2013年10月 日英のNSC定期協議・NSC間のホットライン開設合意
2013年11月 英国海軍HMSデアリングの寄港
2014年01月 日英情報保護協定発効
2014年05月 日英首脳会談でACSA締結交渉開始
2014年07月 空対空ミサイル開発に向けた共同研究開始
2015年01月 日英2プラス2初開催

自衛艦隊司令部に英海軍から初の連絡官 2月17日 7時03分 NHK NewsWeb

海上自衛隊の主要な部隊を指揮する自衛艦隊司令部に、17日からイギリス海軍の将校が連絡官として配置されることになりました。

自衛隊がアメリカ軍以外から国内の基地に連絡官を受け入れるのは初めてです。

神奈川県の横須賀基地にある自衛艦隊司令部は、護衛艦や哨戒機など海上自衛隊の主要な部隊を指揮する司令部で、同じ横須賀を拠点とするアメリカ第7艦隊とも情報交換を行ってきました。

この自衛艦隊司令部に、17日からイギリス海軍の中佐が、連絡官として配置されることになりました。

この中佐は、これまでアメリカ第7艦隊の連絡官として派遣されていましたが、17日からは、自衛艦隊司令部との連絡調整や情報交換にも当たることになります。

今回の連絡官の配置は、去年5月の日英首脳会談で、安倍総理大臣とキャメロン首相が、安全保障の分野での協力拡大で合意したことを受けたもので、自衛隊がアメリカ軍以外から国内の基地に連絡官を受け入れるのは初めてです。


英RBS投資銀行事業縮小、14年は54億ドルの損失計上 2015年 02月 26日 21:04 JST ロイター

みずほ、RBSの北米企業向け融資枠など約4兆円分を3500億円で買収 2015年 02月 26日 18:41 JST ロイター

HSBC、スタンダード・チャータード、RBSなど主要な英国の銀行は、そろって投資銀行業務と海外業務を縮小・廃止している。金融業主体のモデルを製造業主体のモデルへ転換すべきだろうが、日米両国のようにリショアリングを進めることはできず、シティーを中心としたグレーター・ロンドン周辺の商業用不動産と富豪用の邸宅の売買によるバブルで景気浮揚を図っている。

彼らが英国本土でオフショア人民元を吸い取ろうとしているように、我が国は春節(旧正月)の訪日中国人観光客の「爆買い」で吸い取ろうとしている。吸い取ったあとでならば“対中封じ込め”の政治的障害はより少なくなる。

インドネシアとの防衛協力覚書間近

日本とインドネシアの防衛省の間に防衛協力の覚書を交わそうとする機運が高まっている。もしもこのMOUが署名・発効すれば、2003年と2008年の豪州、2014年のインド、2015年のフィリピンとの覚書と同じく“対中封じ込め”に資することになる。

Indonesia to ink defense agreement with Japan Sat, February 14 2015, 7:46 AM The Jakarta Post

The Defense Ministry confirmed on Friday that it would soon sign a defense cooperation treaty with Japan.

“Japan and Indonesia have agreed to cooperate in the defense sector. We’re still waiting for the signing of the Memorandum of Understanding [MoU],” Defense Ministry spokesman Brig. Gen. Djundan Eko Bintoro told The Jakarta Post on Friday.


日豪と日本-インドネシアの防衛協力が進展することで、間接的に豪州-インドネシアは防衛協力関係を築くことができる。インドネシアにとっては豪州が東ティモールの独立を後援して勢力範囲を拡大させたこと、豪州にとっては巨大な人口を抱えた国家が隣接している懸念を払拭できないこと、これらの理由によって対立構造を解消できないままであった。

非同盟諸国会議以来、比較的中共寄りと見られていたインドネシアが我が国の仲介に基づいて、シーレーンのチョークポイントごと引き込めるメリットは計り知れない。

我が国の防衛装備品輸出にもメリットが出てくる。

豪州のコリンズ級に次ぐ潜水艦の導入は日本、ドイツ、フランスの企業が入札する方向になっている。しかし豪州とインドネシアとの間接的同盟関係が成立するならば、ますます「そうりゅう型」の必要性が増す。対インドネシア作戦ではなく“対中封じ込め”へと最適化するために、ドイツ製などの潜航能力と航続距離に劣る潜水艦の導入理由は薄れるからだ。

豪州の動向如何では、英連邦のインド、カナダはもとより英国への輸出が見込まれるようになるだろう。

参考URL:
日本国防衛省とオーストラリア国防省との間の防衛協力に関する覚書 防衛省

突出部の解消とソブリン債のジャンク化

ウクライナ東部のドンバス紛争に関する停戦合意はデバリツェボ含む突出部の解消、撤去される重火器と撤退する民兵の再搬入ルートの確立、親露派支配地域の自治権付与に関するウクライナ議会の紛糾の段階を経て進捗すると思われる。議会が憲法改正に失敗した場合、紛争が再開されるだろう。

ロシアとウクライナ双方とも継戦能力を支える財政に問題を抱えている。ロシアのソブリン債は相次いで投機的等級に引き下げられている。スタンダード・アンド・プアーズが「BB」に引き下げたのに続いて、ムーディーズも「Ba1」に引き下げた。

ロシア政府は、2兆3400億ルーブル(350億ドル)規模の経済・金融危機対策計画を公表した。

対策計画の骨子は、銀行への資本注入に1兆ルーブルの予算枠を採り、ソブリン・ウェルス・ファンドの国民福祉基金も2500億ルーブルを資本注入、ロシア開発対外経済銀行(VEB)にも3000億ルーブルを供給する。また、銀行の不良資産の受け皿になる「バッドバンク」を創設する。ほかに政府保証付与債券に2000億ルーブル、地方政府向け融資に1600億ルーブル、年金基金の物価連動性導入に1880億ルーブルなど。

この1月末の対策発表後から、2月末にはすでに緊縮財政の必要性をロシアの財務相が述べている。ロシアにとっても停戦は必要不可欠と云えるだろう。停戦を破壊する最大の不確定要素はウクライナ議会の紛糾にありそうだ。

ロシアには緊縮的な予算・金融政策が必要=シルアノフ財務相 2015年 02月 24日 17:29 JST ロイター

焦点:プーチン氏が描く「支配地図」、ウクライナで読み誤った欧州 2015年 02月 24日 17:43 JST ロイター

ムーディーズ、ロシアを投資不適格級に格下げ 2015年 02月 21日 09:13 JST ロイター

EU、対ロ追加制裁を検討=トゥスク大統領 2015年 02月 21日 06:37 JST ロイター

ロシア財政赤字、対GDP比3.2%に拡大か=国内紙 2015年 02月 20日 15:45 JST ロイター

トリポリとキレナイカの分立

シリアのアサド政権(ロシア、イランなどが後援)と暫定政権(日欧米ほかアラブ連盟の承認済み)の分立状態に乗じる形で、ISIS(イスラム国)がイラクからシリアにまで勢力を伸長したのと同様に、リビアの首都トリポリ(旧議会・イスラム原理主義派)とキレナイカにあるトブルク(旧議会・世俗派・国際的承認済み)で政権が分立している隙にISISはリビアに浸透し始めている。

筆者は、リビアを領土の一体性保全を図りつつ、住民自決権(利権再分配)を尊重するならば、トリポリタニアとキレナイカとフェザーンの連邦国家へ改編すべきだろうと考えている。その意味で分立状態そのものが継続して、利害の対立と衝突が長期化して双方が疲弊するところで落着点を探るのも良いとは思う。

しかし、現時点では分立状態のアラブ・中東の国家ではイスラム原理主義過激派の台頭が避けられないのも事実だ。分立状態に陥っている国々の列にイラク、シリア、リビア、そしてイエメンも加わりつつある。

イスラム国、リビア内戦に乗じて勢力拡大 2015 年 2月17日 15:57 JST WSJ日本版

リビアでは昨夏以降、それぞれ樹立を宣言した2つの政府による対立が激化してきたが、国際社会はほとんど注目してこなかった。これら2つの政府が原油資源の争奪戦を繰り広げる中、第3の勢力である過激派組織「イスラム国」が混乱に乗じて勢いを増してきている。

キリスト教徒のエジプト人21人をイスラム国系武装勢力が殺害した事件で、国際社会はようやくリビアで台頭しつつあるこの勢力に目を向けるようになった。エジプトは報復措置として武装勢力の拠点を空爆し、国際社会に対してより積極的な関与を訴えた。リビアはつい最近まで、西側諸国の介入を受け入れて成功した国の一例とみなされていたが、現在は欧州の目と鼻の先で急速に崩壊が進んでいる。

リビアのイスラム国系組織は実際、ここ数カ月間で勢力を急拡大させた。まず、同国東部の港町デルナとその周辺で昨秋、支配地域を確立した。この町は伝統的にリビアのジハード(聖戦)主義者が拠点としてきたところだ。最近では、かつての独裁者カダフィ大佐の故郷であるシルトを掌握。そこにラジオ局を設立したほか、イスラム教の道徳規範を監視するパトロールを行っている。

その間、対立する2つの政府は自分たちの争いに集中していた。両政府とも、外国から流入するジハード主義者が国内の過激派と手を組み、イスラム国の名のもとに新たな勢力を形成していた状況を看過してきた。

リビアでは昨年6月の選挙でリベラル勢力主導の暫定議会が発足、国際社会もこれを認めたものの、8月にはイスラム勢力主導の旧議会派が一方的に政権の樹立を宣言した。このため、首都トリポリには旧議会派による政権、北東部トブルクには暫定議会による政権が存在する状況になっている。

米ジョンホプキンス大学でイスラム主義者の動向を研究するエジプト人研究者のハリール・アルアナニ氏は、今回のイスラム国系勢力によるエジプト人の殺害はリビアの内戦にエジプトを直接巻き込むことが目的だと指摘する。

エジプトのシナイ半島ではイスラム国による攻撃でこの2年間に数百人のエジプト軍兵士が死亡した。ハリール氏はこう語る。「イスラム国の目的はエジプト軍の弱体化だ。エジプトは今、両側でイスラム国とにらみ合っている。シナイ半島で成功しなかったのに、リビアでどうやって成功するというのだ」

バブル崩壊のカスケード

旧正月(春節)の折、日本で働く中国人が里帰りしている一方、消費意欲旺盛な中国人観光客が訪れている。2014年訪日外国人は1341万人、うち中国人は240万9200人に及び全体の約18%を占める。さらに訪日外国人の旅行消費は約2兆円、うち中国人は約5600億円。旅行消費全体の25%を超えている。2014年10月に免税対象品が拡大されて、一般消費財(食品・化粧品など)を買い込む観光客が増えて消費傾向が変わってきている。

ただし、いわゆるブランド品についても中国人の消費傾向は変わらない。中国の財富品質研究院調べ、2014年の中国国内での奢侈品消費は250億ドル(約2兆9600億円)で、前年比11%もの減少となった。一方、国外では810億ドルもの奢侈品を購入している。2013年からの「倹約令」の影響が出始めているのと同時に、品質に対する信頼性の低さで国外で購入することが多いためだ。

ちなみに中国人はクレジット決済の際に暗証番号入力の習慣がないので意外ともたつくことがある。そんな彼らの2014年のクレジットカード延滞額は中国人民銀行調べで358億元(62億ドル)と、前年比42%増となった。厳密には銀聯カードはデビットカードなので、それを含むのかは分からないが、個人消費の先行きも危うい状況になってきた。

中国人が海外で贅沢品買いまくる3つの理由 2015.2.18 13:00 産経ニュース

再送-〔アングル〕ニッパチの小売業界が一変、春節消費で活気 「福袋」も高額化  2015年 02月 18日 07:09 JST ロイター

中国のクレジットカード延滞額、2014年は前年比42%増の62億ドル 2015年 02月 13日 14:26 JST ロイター

不動産バブル崩壊を食い止めようと、当局は住宅ローン規制の緩和するとともに昨年11月には利下げをし、2月には預金準備率を引き下げを行っている。新規住宅価格は前年同月比での下落率は5.1%で、12月の4.3%を上回った。 統計の始まった2011年以来最大の下げ幅となった。前月比で下落したのは70都市中64都市で、12月の66都市からは減った。北京では前年比3.2%の下落、上海では4.2%の下落であった。一方、不動産関連セクター全体の投資は昨年10.5%増加しているが、これは在庫の増大を示している。

不動産関連セクターの代表業種、鉄鋼産業の業界関係者は生産量がピークに達したと考えている。2014年、中国は世界の鉄鋼の約半分を生産したが、増加分はほとんど輸出されている。国内の鉄鋼消費は昨年、30年来初めて3.4%減少した。

加えて興味深いのは、バブル崩壊と人口ボーナスの終了、個人消費の先行き不安を解消する手立てとして「一人っ子政策」を転換しようとするあまり、山西省の国家衛生計画出産委員会副主任である梅志強氏は、第2子の出産を義務づけるべきだと発言したことだろう。緩和された政策では、夫婦のいずれかが一人っ子の場合、第2子の出産が許される。ただ同委員会によると、14年末の時点で実際に第2子を持つことにしたのは、有資格夫婦のわずか9%だった。

中国70都市の新築住宅価格、1月も下落―下げ幅拡大 2015年 2月17 日 12:30 JST WSJ日本版

中国・佳兆業債務残高は100億ドル超、再編急ぐ方針 2015年 02月 17日 05:23 JST ロイター

Chinese property prices deflate at record pace FT

New home prices in China deflated at a record pace in January, again.

New home prices fell by an average of 5.1 per cent in January, based on FT calculations from official data published by China's National Bureau of Statistics. The 4.3 per cent decline in December was the largest drop since
the current data series began in 2011.

On the a monthly basis prices fell in 64 of the 70 cities tracked, versus 65 a month before. Prices have cooled in recent months as the economy slows and investors shift away from property and towards the equity market. The IMF last month lowered its forecast for Chinese growth this year from 7.1 per cent to 6.8 per cent, citing an ongoing slowdown in property and investment.

Many mid-sized Chinese cities also suffer from a glut of supply. Property and related sectors account for nearly a quarter of China's economy and analysts expect the downturn to continue this year, especially since bloated inventories grew throughout last year. Total investment in the sector rose 10.5 per cent last year, giving rise to more unsold apartments across the country.

Prices in Beijing were down 3.2 per cent year-on-year. In Shanghai prices were down 4.2 per cent.


Concerns raised as China steel enters ‘peak zone’ February 17, 2015 11:03 am FT

Zhang Guangning, who was elected chairman of the China Iron & Steel Association last month, did not mince his words when he gave his first speech. As China’s economy enters a “new normal”, the steel industry faces
unprecedented challenges, said Mr Zhang, a life-long steel man who started his career working at an iron and steel factory in 1971. “China’s steel production has already hit a peak, or to put it another way, it has hit a turning point.” He said the industry must shift its focus from expansion to quality and efficiency, adding that it is “currently in its most difficult period, it is the most optimal time for adjustment and upgrading”.

Based on optimistic forecasts for continuing urbanisation, many analysts had previously predicted a peak for steel production China by 2025. Now that point could be much closer.

China produced half of the world’s steel last year, at 820m tonnes, yet exports accounted for nearly all net steel production growth, according to consultancy Wood Mackenzie. Domestic steel consumption, on the other hand, fell 3.4 per cent to 740m tonnes, the first time in 30 years it has recorded a drop.

They also face competition from Russian smelters, who have benefited from the decline in the rouble. Russian steel exports rose 25 per cent in the fourth quarter of 2014 to 5.5m tonnes.

(後段略)


中国の国家衛計委高官、第2子出産の義務づけを提案 2015年2月16日 16:30 JST WSJ日本版

TICAD VIをケニアで開催する

政府はアフリカ開発会議(TICAD)の開催周期を5年周期から3年周期へ、開催場所を国内のみから国内とアフリカの持ち回りへと変更して、6回目となるTICAD VIを2016年にケニアのナイロビで開催する方向で調整を開始した、とNHKが伝えている。汎アフリカ気候正義同盟(PACJA)のニュースリリースも同様に伝えている。

TICAD ケニア開催の方向で調整 2月20日 4時11分 NHK NewsWeb

PACJA TAKES PART IN PREPARATION FOR THE TICAD VI Last Updated: 21.02.2015 PACJA

さて、新興国・資源国のロシアが苦境に立たされているのと同じ状況がブラジルにも押し寄せている。ブラジルの資源大手ヴァーレ社がモザンビークのモアティゼ炭鉱の権益14%と幹線道路と港湾「ナカラ回廊」の権益35%を三井物産に譲渡して、バランスシート上から負債を消す。

と、2014年12月29日のエントリーと書いた内容の詳細を東洋経済が伝えている。

1975年のカーネーション革命後のポルトガルは、アフリカに植民していたポルトガル系(レトルナードス)が帰国して、労働需給が壊れ失業率が上昇した上に、石油など天然資源の豊富なポルトガル領西アフリカ(アンゴラ)・ポルトガル領東アフリカ(モザンビーク)といった領域植民地と、中継貿易拠点かもしくはオフショア金融の拠点になりうるポルトガル領ギニア(ギニアビサウ)・マカオ・ゴア・東ティモールなどを自国のために活用できなかった。

冷戦終結後は中共が旧ポルトガル領アンゴラ、モザンビーク、ギニアビサウなどの利権に食い込み、2006年時点の原油輸入量ではアンゴラからの輸入が1位となっていた。

アンゴラ、モザンビークを中共から引き剥がすこと、これを我が国の外交目標に据えられれば、TICADを“対中封じ込め”に連動させることが出来る。

北東アジアから東南アジアの政治的対立に隠れて目立たないが、ブラックアフリカ(サブサハラ)でも両国はインフラ輸出と資源・エネルギー確保を目指してぶつかり合っている。

三井物産、モザンビーク巨額投資の大胆不敵 2015年01月25日 東洋経済

英断か、蛮勇か。資源市況の低迷が続く中、三井物産がアフリカ市場を本格深耕すべく、新たな資源権益の獲得に動き出した。アフリカ南東部に位置するモザンビーク。独立戦争と内戦が約30年続いた同国は、優良な石炭鉱山や天然ガスが眠るとされながらも開発が遅れてきた。

■1兆円を超すプロジェクト

三井物産は2014年12月、同国のモアティーズ炭鉱の権益の14・25%をブラジルの資源大手ヴァーレから540億円で取得。「市況低迷の今が買い時」(金属資源本部・山口光太郎・石炭部長)との判断だ。炭鉱の拡張に伴い輸送能力を高めるため、モザンビークを横断する貨物鉄道と港湾インフラの事業権益の約35%も376億円で買う。

今後は発電や穀物などの周辺事業開発も進め、モザンビークの経済成長(中期8%台の見通し)を取り込む。資源・インフラを引っくるめた異例の開発案件は、炭鉱の拡張費用も含めて総投資額1100億円を超える。

さらに、15年3月末をメドに、米石油ガス大手アナダルコなどと共同出資する大規模LNG(液化天然ガス)計画のFID(最終投資決定)も控える。同計画は総事業規模が1兆円を超え、三井物産の「社運を懸けるプロジェクト」ともいわれる。相次いでモザンビークへの巨額投資をする背景には何があるのか。

実は、異例の一体開発案件を主導したのは、ヴァーレと密接な関係を持つ、三井物産のブラジル人材だ。「長年ヴァーレと提携してきた優位性があり」(プロジェクト本部の高木光暢氏)、競合のインドや中国の企業を押しのけ、取得したという。

三井物産とヴァーレの関係は、1970年代にブラジルの鉄鉱石企業に出資したのが始まり。03年にはヴァーレの親会社に15%出資。同社の経営評議会へ役員を派遣し、ヴァーレ自体にも間接的に5%出資する。両社は戦略的提携契約を締結、鉄鉱石のほかニューカレドニアのニッケル、ペルーのリン鉱石開発でも協業する“鉄の結束”を誇る。

■ブラジルでも資源からインフラへ展開

モザンビークで資源からインフラまで一体開発を手掛けようというのも、ブラジルという前例があればこそ。

三井物産は商社一豊富な約250人のポルトガル語人材を武器に、ヴァーレ以外にも、FPSO(浮体式の海洋石油生産貯蔵積出設備)や同国4位の都市ガス配給事業などを手掛ける。11年には東京23区の2倍の面積の大規模農園を運営するマルチグレインを完全子会社化。全12事業でブラジルにかかわる。14年4月にはヴァーレの貨物・港湾事業であるVLIに20%出資、12月にも225億円を投じて旅客鉄道事業に参画した。

ブラジルでの投資はすぐに実を結ぶわけではない。マルチグレインは穀物価格下落などで今中間期(14年4~9月期)は34億円の赤字。旅客鉄道事業も投資回収には時間がかかるとみられる。

一国への集中投資により、カントリーリスクも高まっている。ブラジルへの投融資保証残高は過去5年で倍増の8636億円まで積み増し、総合商社では突出。そのブラジルは資源ブーム終焉で経済の減速懸念が強い。それでも投資を緩めないのは、資源からインフラへと投資分野に広がりが出ているためだ。

純利益に占める比率が7割超と資源一本足の三井物産にとって、インフラなどの安定収益事業の育成は急務。14年5月に発表した中期経営計画では、「7つの攻め筋」を標榜。強みのある資源投資を足掛かりに、関連する非資源事業を育てる戦略を鮮明にしている。

モザンビークでの一体開発投資が動き出す中、14年1月には安倍晋三首相が同国を訪問し、5年間で700億円のODA(政府開発援助)供与を表明した。日本政府と歩調を合わせインフラへ投資することは、モザンビーク政府に対して国づくりの支援を行う意思表示にもなる。

■資源価格は下げ止まるのか

とはいえ、資源市況は本当に今が底値なのか。強気の投資戦略を続けていいのか。

モザンビークでの一体開発投資にはまったく別の側面もある。資源市況低迷に苦しむヴァーレは資産売却を進めている最中。だが、鉱山と鉄道を切り売りすれば事業継続にリスクが出る。今回の出資は「戦略パートナーであるヴァーレの救済役を買って出た」(大和証券の五百旗頭治郎シニアアナリスト)ともみられる。

原料炭価格はピークをつけた11年の1トン=330ドルから足元は110ドル台で低迷している。「モアティーズ炭鉱は石炭市況が戻るのを前提にしており、決して安い買い物ではない。ヴァーレや政府への政治的判断が優先され、投資判断基準が甘くなっていないか懸念が残る」(五百旗頭氏)。

原油価格も前期実績の1バレル=110ドルから、足元では50ドルを割る水準まで急落。上流権益に投資する総合商社には向かい風が吹く。円安による緩和効果や原油相場の業績反映のタイムラグに加え、現下のような資源安は一時的との経営判断から、15年3月期には大幅な減損は出さないとみられる。だが、市況下落が長期化すれば来期以降、収益のピークアウトは必至だ。

逆風が吹き荒れる中、資源・インフラを引っくるめたアフリカ投資は吉と出るのか。商社随一といわれる三井物産の目利き力が試される。

メコン川流域諸国を繋ぐ回廊の戦い

ミャンマー北東部シャン州コーカン自治区では、コーカン族の武装勢力・ミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)と軍の間で2009年8月以来の武力衝突が発生、3ヶ月間の戒厳令が同地に布かれた。

ミャンマー 東部地区に非常事態宣言 2月18日 22時13分 NHK NewsWeb

呼応してカチン族のカチン独立軍(KIA)とパウラン族のタアン民族解放軍(TNLA)も武力蜂起しており、軍政から民政移管して初の総選挙を控えるテイン・セイン政権にとって早期の鎮圧は難しくなった。

ミャンマーの民主化後押し=安倍首相 2015/02/03-20:44 時事ドットコム

2009年の衝突時と同様、約3万人のコーカン族が雲南省に難民として流入した、と伝えられている。

ミャンマーで武力衝突、最大3万人の少数民族が中国へ避難 2009年08月29日 17:27 AFPBB NEWS

コーカン族は明朝末期に雲南省から移住した漢民族の裔、と云われており、雲南省からの回廊出口となるミャンマーのチャウピュー港を経済特区とする構想を推進している中国共産党にとっては対応に苦慮する事態だ。コーカン族の麻薬栽培などの利権回復の動きの背後に中共あり、と論難された場合、インド洋への出口を求める戦略構想はさらに実現性が乏しくなる。

[FT]ミャンマーからの難民流入に苦慮する中国 2015/2/20 14:00 日経

2011年9月頃からタイのインラック政権は中共に接近する一方、ミャンマーのテイン・セイン政権は欧米、日本に接近する姿勢を見せ始めてきた。

中共は、ミャンマーのシュエー・ガス田から雲南省への新パイプライン運営に併せて、雲南省からの回廊出口となるミャンマーのチャウピュー港を経済特区とする構想を推進している。これに連動するパイプラインに沿ったチャウピュー港に至る高速鉄道の計画が白紙に戻された。

高速鉄道の白紙撤回は、ミッソンダムの建設凍結、雲南省の端麗からマンダレーまで続く新しい“援將ルート”に存在するミャンマー政府と少数民族の和平交渉仲介に続いて、我が国のティワラ港開発を後押しするものとなる。

中共の対ミャンマー直接投資(FDI)は82億ドル(2010年度)をピークに、4億ドル(2012年度)、5692万ドル(2013年度)と激減している。この傾向が変化しないと踏んで、中共がコーカン族に武器援助、軍事顧問団派遣などの支援策を打つ可能性もある。その際にはタイに進出する中共の高速鉄道を白紙にするよう圧力を掛けるべきだろう。

先日の日タイ首脳会談では、タイが主導しながら資金不足などで進捗していないダウェー港開発に我が国が協力することになった。

ダウェーは経済特区となっており、ダウェー港(ミャンマー)~バンコク(タイ)~プノンペン(カンボジア)~ホーチミンシティ(ベトナム)~カイメップ・チーバイ港(ベトナム)をつなぐ南部経済回廊構想のインド洋側の出口となる。

参考URL:
日メコン|東アジア経済統合の取組 |東アジア経済統合に向けて 経済産業省

日・タイ首脳会談 平成27年2月9日 外務省

ミャンマー:シャン州コーカン自治地帯情勢についての注意喚起 2015年02月18日 外務省

ギリシアの思惑はウクライナ危機に連動するか

フランス革命と大ナポレオンの巻き起こした戦争の惨禍を怖れて、メッテルニヒとタレーランという2人の外交家が創りあげたのが、ウィーン体制である。その体制崩壊の最初の楔となったのが、ギリシア独立であった。

カイザーとヒトラーの巻き起こした大戦の惨禍を怖れて、ドイツとフランスの2大国が、ベネルクス3カ国の承認を得て創りあげたのが、ヨーロッパ共同体、現在のヨーロッパ連合である。その連合崩壊の最初の楔となったのが、ギリシアのユーロ離脱であった。

と、後世の歴史家に云わせないために、ドイツとフランスが足抜けの真っ最中というのが現状だろう。ECBが緊急流動性支援を行っているが、国内銀行から預金引き出しされてそのままキャピタルフライトを繰り返すことになる。

独仏との駆け引きのためにツィプラス政権はロシアなどを引き込んでいる。冷戦期ならば反共の砦として最前線だったギリシアは米国の支援を期待できた。しかし、NATOとEUの東方拡大によってその戦略的価値は大きく失われている。ギリシアに対するロシアの甘言は、ウクライナ危機に連動した後方撹乱の要素が強いものと考えられる。

「だまされた」と露大統領 NATOの東方拡大に 2014.11.27 18:55 産経ニュース

UPDATE 2-ECB、683億ユーロのギリシャ銀向け緊急流動性支援を承認=関係筋 2015年 02月 19日 06:01 JST ロイター

ギリシャ銀からの預金引き出しが拡大、ピーク時は下回る=関係者 2015年 02月 18日 04:58 JST ロイター

ウクライナ危機の対ロ制裁は偽善的=ギリシャ首相 2015年 02月 18日 21:50 JST ロイター

[ベルリン 18日 ロイター] - ギリシャのチプラス首相は、独シュテルン誌とのインタビューで、ロシアとの経済戦争は誰の利益にもならないとし、ウクライナ危機をめぐる対ロ制裁は「偽善的」と非難した。

首相は18日に公表されたインタビューで、「ロシアを罰したいなら、ロシアの富豪が投資している全ての国を罰する必要がある。欧州連合(EU)の見解はまとまったほうがよいが、ロシア人観光客の減少や農業部門での損害などでギリシャも制裁で苦しんでいる」と述べた。


ロシア外相「ギリシャ支援検討」、要請あれば 2015年 02月 12日 02:50 JST ロイター

[モスクワ 11日 ロイター] - ロシアのラブロフ外相は11日、ギリシャのコジアス外相と会談し、ギリシャ政府から支援の要請があれば検討する考えを示した。会談後の共同会見で述べた。

ギリシャ政府高官は前日、ロシアから支援の申し出があったと発言している。

ラブロフ氏はまた、欧州連合(EU)の対ロ制裁をめぐり、ギリシャ政府は制裁がいかに非生産的あるかを理解しているとして、同国の姿勢を評価した。

ギリシャはウクライナ問題をめぐる対ロ制裁措置に消極的で、他の欧州連合(EU)諸国から反発を招いていた経緯がある。

一方、コジアス外相は、EU諸国に対し、対ロ関係をウクライナ問題を通じてとらえるべきではないと伝えたと述べ、問題解決にあたりロシアは果たす役割があるとの考えを示した。

チェンマイ・イニシアティブでは足りない韓国

片務的かつ対価にローカルカレンシーを供与されるなど、我が国にとって直接的なメリットのない通貨スワップ協定を韓国との間に続けてきたのは、敵軍が玄界灘に接するまでの地理的距離としての縦深陣とそこで遅滞戦術を以て戦う友軍としての韓国陸軍の存在が前提にあって迂回貿易で貿易黒字を貢ぐ韓国企業、商品とサービスの市場としての韓国は副次的なものでしかない。

その前提条件は日米の軍事ドクトリン変更と技術的進歩によって徐々に失われつつあり、MD(ミサイル防衛)に関してTHAAD(終末高高度防衛ミサイル、Terminal High Altitude Area Defense missile) の導入を拒む韓国の姿勢に米国の態度も硬化しつつある。日韓通貨スワップ協定終了とTHAAD導入の混迷の示唆するところは同じだろう。

均衡外交派「韓国型MDに」 韓米同盟派「THAAD、生存問題」 2015年02月16日07時52分 中央日報日本語版

米国防総省報道官「THAAD、韓国と協議中」…突発発言で波紋 2015年02月12日07時50分 中央日報日本語版

習近平「大韓民国は主権国家」…朴槿恵大統領にTHAAD拒否要請 2015年02月06日09時28分 中央日報日本語版

韓国マスコミの日韓通貨スワップ協定終了への関心は高い。実際のところ、マルチ化されたチェンマイ・イニシアティブ(CMIM)を活用すれば348億ドル(うち30%引き出しまではIMFプログラムを必要としない)は引き出せる。ほかに二国間スワップ協定では中韓(3600億人民元=64兆ウォン)、UAE-韓国(200億ディルハム=5兆8000億ウォン)、マレーシア-韓国(150億リンギ=5兆ウォン)の枠組みがあるが、ただしこれらは貿易決済の安定化策に過ぎない。また依然として韓国の外貨準備に流動性が乏しいのではないか、という疑念は払拭されていない。

中韓通貨スワップの実態を見てみると、基軸通貨のドルを介さず人民元とウォンのみで貿易を行い、上海の市場でのみ決済可能とされている。銀行間市場が流動性危機に陥ると、スワップの金利も高騰して使い物にはならない。ローカルカレンシー同士である以上、デフォルト危機に陥るとドルが不足することは変わらない。

アジア通貨危機の際は570億ドル支援されているので、マルチ化されたチェンマイ・イニシアティブ(CMIM)の348億ドルですら不足する。また経済規模も拡大しているので、金額は前回を上回るのは確実と考えられる。外貨準備高が約3000億ドル、うち流動性のある外貨準備高は約4割(約1200億ドル)程度なので、それに見合った対外債務残高でなければならない。

【社説】韓日通貨スワップ、本当に終了させなければならなかったのか 2015年02月18日11時48分 中央日報日本語版

韓銀総裁「韓日通貨スワップ、延長の必要性は大きくない」 2015年02月17日15時17分 中央日報日本語版

「葛藤の溝」深くなった韓日、通貨スワップ終了 2015年02月17日09時56分 中央日報日本語版

韓国、外貨準備高は十分… 「日本と通貨協定なくても問題なし」(1) 2015年02月17日08時04分 中央日報日本語版

韓国政府「韓日通貨スワップ中断、政治的要因考慮しなかった」 2015年02月16日17時38分 中央日報日本語版

韓国・日本、通貨スワップめぐり自尊心の戦い 2013年06月24日15時29分 中央日報日本語版

【社説】韓日外交摩擦、経済関係への飛び火を防げ 2015/02/18 08:05 朝鮮日報日本語版

韓日通貨スワップ、関係悪化で終了へ 2015/02/17 08:00 朝鮮日報日本語版

韓日通貨交換 23日に終了=100億ドル分延長せず 2015/02/16 17:48 朝鮮日報日本語版

コラム:韓国ウォン急落シナリオの現実味=村田雅志氏 2012年 11月 14日 16:15 JST ロイター

<韓国の外貨準備に潜む構造問題>

韓国の外貨準備の多くが流動性の低い証券で運用されている点も、ウォンの脆弱性を高めている。

通常、外貨準備は緊急時に備えて米国債といった流動性が高いもので運用される。たとえば、日本の場合は、外貨準備(約1.27兆ドル)のうち1.18兆ドル程度が米国債であると言われている。一方、韓国中銀の年次報告(2011年版)によると、韓国の外貨準備のうち流動性資金と分類される資産は全体の4.5%に過ぎず、残りは収益性資産が79.7%、委託資産が15.8%となっている。

商品別に見ると韓国の外貨準備のうち預金に分類される資産は全体の6.6%、政府債は36.8%となっており、政府機関債、社債、資産担保証券(ABS)、株式といった流動性の低い資産が外貨準備の過半を占めている。韓国の外貨準備は3234.6億ドルと世界第7位の規模に達しているが、流動性危機が生じた際に転用できる外貨準備はせいぜい4割程度と考えられ、ウォン売りの流れを食い止めるには十分とはいえない。


参考URL:(ともにPDFファイル)
ASEAN+3諸国との二国間通貨スワップ取極 (2012.1.27時点) 財務省

CMIM 貢献額、買入乗数、引出可能総額、投票権率 (資金規模の倍増、IMF デリンク部分の 30%への引上げ後)財務省

チェンマイ・イニシアティブの二国間枠はゼロ回答

リーマン・ショックによる流動性危機とつづく欧州債務危機によって一時期、700億ドル相当まで拡充された日韓通貨スワップはアジア通貨危機後に整備されたチェンマイ・イニシアティブの二国間枠30億ドル相当と100億ドル、それぞれ期限延長されず終了した。

日韓財務対話を5月23日に開催、通貨スワップ協定は終了=財務省 2015年 02月 16日 16:33 JST ロイター

リーマン・ショックによる流動性危機の金融安定化策を行った中央銀行のうち、ドルを基軸通貨として無制限のスワップ協定を締結できたのは米国連邦準備制度(FED)、ユーロの欧州中央銀行(ECB)、ポンドのイングランド銀行(BOE)、円の日本銀行(BOJ)、スイスフランのスイス国民銀行の5行だった。無制限通貨スワップ以外の金融安定化策でこれらに準じたのはカナダ銀行とスウェーデン・リクスバンクの2行だった。

ハードカレンシーを持つ5カ国がそれ以外の国の財務省・中央銀行と結ぶ通貨スワップは金融安定化策ではなく当該国への金融支援策であり、日韓通貨スワップと米韓通貨スワップはこれに当たる。このふたつを韓国は終了させた。一方、5カ国以外の国同士の財務省・中央銀行が結ぶ通貨スワップは貿易決済の安定化策であり、中韓通貨スワップはこれに当たる。

韓国にとってハードカレンシーを持つ二カ国間の通貨スワップはなくなった。これで韓国が金融支援策としてドルを融通できる通貨スワップは、マルチ化されたチェンマイ・イニシアティブの384億ドル(うち30%引き出しまではIMFプログラムを必要としない)となる。また、我が国のチェンマイ・イニシアティブに基づく二国間通貨スワップは終了した韓国以外では、フィリピンとインドネシアに対するものがある。

参考URL:
第6回日韓財務対話の開催と日韓通貨スワップ取極の終了について 平成27年2月16日 財務省

フーシVSアラビア半島のアルカイダ

イエメン内戦については2011年2月16日のエントリーにおいて、利害関係を持った勢力がほぼ拮抗(一つ目には、南北の対立。二つ目には、宗派の対立。三つ目には、原理主義と民主主義の対立)しているため、革命よりも低強度の内戦に突入するが、国内のみで内戦を収拾する国力(経済力・軍事力)がないため、諸外国の介入と調停工作により、事態が終結する、という予測をした。

のちに2012年2月27日のエントリーのように、サウジアラビアなどペルシャ湾に面した産油国で構成されたGCC(湾岸協力会議)のイニシアチブによって、事態の収拾は図られた。

しかし、利害関係を持った勢力がほぼ拮抗しているということは、即ち利害関係を調整する強権もまた存在しないことを指す。ザイド派のさらに少数派であったサレハ政権はその微妙なバランスに立脚して長期独裁政権を保っていた。当然、サレハ政権以降の利害調整は権力の分散を促進することになった。スンニ派にも利権分配される連邦制への移行によって、既得権益が失われると見たザイド派民兵「フーシ」はハディ政権打倒に動いた。

2014年11月には「フーシ」指導者2名とサレハ前大統領は和平合意を壊したとして、国連安保理によって資産凍結などの制裁措置を加えられている。ところが下記のSankeiBizの記事を読む限り、サレハ前大統領は「フーシ」から放逐された可能性が出てきた。各国の大使、公使が相次いで避難する中、対抗勢力として有望視されるのはアルカイダを吸収したアラビア半島のアルカイダ(AQAP)というのがなんとも皮肉極まりない。

イエメン前大統領ら制裁対象に=平和と安定脅かす-国連安保理 2014/11/08-10:30 時事ドットコム

【Q&A】イエメン政権崩壊 民兵組織が宣言、過激派の聖域拡大 2015.2.16 10:15 SankeiBiz

アラビア半島のイエメンで6日、反政府民兵が政権掌握を一方的に宣言、ハディ暫定大統領率いる暫定政権が崩壊した。

 Q イエメンはどんな国なの?

 A 人口約2500万人。山岳地帯が多く、アラビア半島の諸国の中では貧しい国だが、海上交通の要衝アデン湾を抱え、隣には巨大産油国サウジアラビアがあり、地政学的に重要だ。城壁に囲まれた首都サヌア旧市街は、世界遺産にもなっている。

 Q 民主化運動「アラブの春」の舞台にもなったよね?

 A 2011年からの大規模デモで、30年以上にわたり権力を握ったサレハ前大統領が退陣、部下のハディ氏に権限を委譲した。アラブの春での政権崩壊は4カ国目で、独裁体制を交渉で終結させた唯一の例だった。

 Q サレハ政権崩壊後に民主化は進んだの?

 A 13年3月、民主化プロセスとしてイエメン各勢力の代表500人超が新憲法案などを協議する「国民対話」を開始、14年初頭には国内を6地域に分ける連邦制導入で合意していた。しかし反政府民兵が暫定政権に異議を唱え、14年9月、サヌアに進撃した。

Q 民兵はどんな人たち?

 A 武装組織「フーシ派」の民兵だ。アブドルマリク・フーシ氏を指導者とし、イスラム教シーア派系ザイド派に属する。同じシーア派大国イランの支援を受けているとの見方もある。04年から政府軍と断続的に戦闘を繰り広げていた。暫定政権が目指す連邦制で、自分たちの影響力の低下を警戒していたとされる。

 Q 暫定政権に何をしたの?

 A フーシ派は今年1月20日には大統領宮殿を制圧し、ハディ氏を軟禁状態に置いた。2月6日には議会を解散し政権を掌握したと一方的に宣言。現在の議会に代わる「国民評議会」や政権運営を担う「大統領評議会」の設置を主張した。

 Q これからどうなるのだろう?

 A フーシ派と、復権を狙うサレハ前大統領の支持者は当初協調しているとみられていたが、フーシ派が「政権掌握」したことで、関係が決裂した可能性が出てきた。フーシ派とサレハ派の対立が激化すれば、さらなる混乱につながる懸念がある。

Q イスラム過激派も心配だね

 A イエメンには、フランス週刊紙襲撃事件で犯行声明を出した国際テロ組織アルカーイダ系武装組織「アラビア半島のアルカーイダ(AQAP)」の拠点がある。混乱により政府が弱体化して、政権の影響が及ばない地域が増えれば、過激派やテロ組織の「聖域」が広がってしまうかもしれない。(共同/SANKEI EXPRESS)


参考URL:
イエメン共和国における平和等を脅かす活動に関与した者等に対する資産凍結等の措置を講じます 平成26年12月16日 財務省

領土の一体性保全と住民自決権の折衷

ウクライナ東部、ドンバス地方(ドネツク州とルガンスク州)では現地時間2月15日午前0時からの停戦発効後も戦闘が続いている。

ウクライナ東部の停戦発効 緊張続く 2015/2/15 20:57 日経

ただしデバリツェボ含む突出部を解消すれば、再び停戦合意が崩壊した後でも双方が防衛線を構築しやすい。また欧州安保協力機構(OSCE)の停戦監視団は非武装のため、突出部の解消までは重火器の撤去、外国人民兵の撤退は進まない、と考えられる。

停戦における最重要点は、(クリミア半島を除く)ウクライナの領土の一体性が保全される代わりに親露派支配地域に自治権が付与されることだ。手続きは憲法改正を伴うため、ウクライナ議会の紛糾が予想される。

ウクライナ危機に際して、ロシアはウクライナの領土一体性保全の原則を破り、一方的に住民自決権を行使してクリミア併合を行なった。しかしドンバス地方に関してはドイツとフランスの承認の下に、領土の一体性が保全された上で住民自決権が行使される。法の支配の観点からこれらの原則を遵守することが重要なのだ。

Putin tried to delay Ukraine ceasefire deal, EU summit told Friday 13 February 2015 14.33 GMT The Guardian

The main points of the agreement
協定の主なポイント


・Ceasefire to begin at 00.00am local time on 15 February
・停戦は現地時間の2月15日午前0時に開始する

・Heavy weapons withdrawn in a two-week period starting from 17 February
・重火器の撤去は2月17日より始められ、2週間を期間とする

・Amnesty for prisoners involved in fighting
・戦闘に関与した囚人は恩赦される

・Withdrawal of all foreign militias from Ukrainian territory and the disarmament of all illegal groups
・ウクライナ領内からすべての外国人民兵は撤退し、すべての違法組織は武装解除する

・Lifting of restrictions in rebel areas of Ukraine
・ウクライナの反乱地域は行動の制限を解除される

・Decentralisation for rebel regions by the end of 2015
・反乱地方の分権は2015年の終わりまでになされる
(自治権に当たるautonomyという文言が使われていないことに留意)

・Ukrainian control of the border with Russia by the end of 2015
・ウクライナ-ロシア国境の管理権は2015年の終わりまでに原状回復する

The participants also agreed to attend regular meetings ​​to ensure the fulfilment of the ​​agreements, ​a Russian-distributed document said.

また協定参加者はその履行を確保するために定期的な会合に出席することに合意した、とロシアで配布された文書に書かれている。


コラム:ウクライナ停戦合意、プーチン氏が交渉に応じた訳 2015年 02月 13日 17:08 JST ロイター

ウクライナ停戦合意で知っておくべき5つのこと 2015年 2月13日 11:46 JST WSJ日本版

 ウクライナ、ロシア、ドイツ、そしてフランスの首脳は12日、徹夜の会議の末、ウクライナとロシア支援の武装勢力との間の停戦で新合意文書をまとめた。新文書はウクライナ、ロシア、武装勢力、そして欧州安保協力機構(OSCE)の代表によって署名された。長時間の交渉は、ロシア、ウクライナ、そして反政府勢力にとってまちまちの結果をもたらした。当局者らは、この合意が何カ月間にも及ぶ紛争の最終的な解決になりそうもないと認めている。

1 合意には停戦と重火器の撤退が含まれている

 ウクライナと反政府武装勢力(分離主義勢力)は15日午前零時に停戦に入り、その後重火器の撤退を開始する。さらなる措置には、ウクライナの予算支払い復活、地方権限供与のための憲法改正、分離主義勢力によるウクライナ法の下での地元選挙、そしてこれらがすべて履行され、停戦が持続することを条件にウクライナがロシアとの国境の管理権を年内に取り戻すことが盛り込まれている。

2 停戦を目指す2度目の試みだ

 双方は昨年9月に停戦合意に署名したが、すぐに崩壊した。いずれの陣営も合意を順守していないと互いを非難した。新合意は旧合意に基づいて構築されており、9月に合意した項目に時間的な枠を付加し、条件を修正している。

3 ウクライナが停戦を必要とした

 ウクライナの資金繰りは崩壊寸前で、停戦を必要としていた。これは新たな救済措置に基づき国際通貨基金(IMF)から資金を確保するための改革プログラム履行に専念するためだ。ロシア支援の武装勢力による新攻勢の結果、ウクライナ軍は戦略的な鉄道ハブであるデバリツェボ(ドネツク州)周辺で後退を余儀なくされ、ウクライナ政府に圧力が加わった。

4 境界線は後回し

 ウクライナが自国の境界線(国境)管理を回復するのは、同国が憲法上の改革を履行して、反政府勢力の支配地域に広範な権限を譲渡した場合だけだ。その権限には、独自の警察部隊の創設、判事の選出、ロシア地域との外国貿易関係の確立などが含まれる。

5 ウクライナ法に基づく選挙

 反政府勢力が支配する地域は、ウクライナ法の下で選挙を実施し、国際監視員がこれを監視する。反政府勢力が要求している完全な自治には及ばない内容だ。しかし、このような選挙がいかに実施されるかは明白ではない。誰が運営するのか、ロシアとの境界線がオープンなままとしたら選挙をどう安全に実施できるかなど不透明だ。

 停戦合意はまた、金融サービスや予算上の支払いをどう回復するか考案するようウクライナに義務付けている。反政府勢力支配地域への給与、年金、その他社会保障費の支払いだ。これらは昨年11月に遮断された。

スイスリーク事件公開のタイミング

トルコのイスタンブールでG20財務相・中央銀行総裁会議が開催されている折、HSBCのスイス部門で200カ国以上の顧客の脱税を幇助していた情報がICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)によってネット上に公開された。

口座残高の総額は1190億ドル(約14兆円)に上る。HSBCに勤務していたファルチアニ氏が内部告発のために機密を持ち出したことにより発覚した。すでに各国の税務当局は知っている情報で、日本国籍のパスポート保持者296人、596口座、4億2000万ドルも存在する。おそらく日本人についてはHSBCの香港、シンガポール経由のものだろう。

2009年にスイス政府が秘密銀行口座の制度改革を発表して以来、プライベートバンクの伝統的な守秘義務が崩れ始めていった。2013年からG20にスイスが参加しているのもその現れだ。

租税回避につながる利益移転(BEPS)と税源侵食の対応策は今回のG20でも討議されており、タックスヘイブンも租税条約を締結するようになっている。

HSBC、スイスでの脱税ほう助疑惑で新たな詳細 2015年 2月9日 23:04 JST WSJ日本版

英金融大手HSBCが「脱税ほう助」、世界に波紋 2015年02月10日 07:01 AFPBB NEWS

【2月10日 AFP】英金融大手HSBCが富裕層顧客の巨額の脱税をほう助していたことを示す機密文書がインターネット上で公開されたことを受けて9日、世界中に波紋が広がり、超富裕層の金融取引に注目が集まっている。

 通称「スイスリークス(SwissLeaks)事件」と呼ばれるこのスキャンダルで暴露された極秘ファイルには、著名人や武器商人とみられる人物、政治家などの名前も含まれている。ただリストに名前が載っているからといって必ずしも不正行為に関与したとは限らない。

 公開された文書によると、HSBCのスイス部門が200か国以上の顧客の脱税をほう助したとされる。それらの顧客の口座残高の総額は1190億ドル(約14兆円)に上るという。

 欧州最大の銀行であるHSBCでIT担当だったエルベ・ファルチアニ(Herve Falciani)元社員が2007年に多数のファイルを盗み出し、フランス当局に提出していた。このファイルが一般公開されたのは今回が初めて。

 国際調査報道ジャーナリスト連合(International Consortium of Investigative Journalists、ICIJ)はこれらのファイルを仏紙ルモンド(Le Monde)経由で入手し、世界中の45社を超えるメディアに提供した。

 ICIJによると、HSBCが国際的な犯罪者らや実業家、政治家、著名人らにスイス口座を開設させていたことがこの文書から分かるとしている。

 節税は合法だが、脱税は違法だ。今回の暴露により、富裕層や多国籍企業による巧妙な脱税の摘発を求める声が強まった。

 ICIJは、「HSBCは、アフリカで迫撃砲弾を少年兵らに運ぶ武器商人や第三世界の独裁者の金庫番、『紛争ダイヤモンド』の密売人、その他の国際犯罪者らと取り引きを行って利益を得ていた」と伝えた。

■著名人の名も

 このファイルには、ロシアやインド、アフリカ諸国の元職や現職の政治家、サウジアラビア、バーレーン、ヨルダン、モロッコの王族、さらにはオーストラリアのメディア王だった故ケリー・パッカー(Kerry Packer)氏の名前も含まれている。

 大きな波紋が広がった今回の暴露を受けて、HSBCを捜査するようスイス当局に求める声が強まっている。同行はフランスとベルギーではすでに訴追されている。これまでのところスイス当局は、今回のスキャンダルの核心となったファイルを盗んだファルチアニ元社員についてのみ捜査している。

 これらのファイルは、脱税者らの摘発のためフランス政府によって活用され、2010年に他国の政府とも共有された。これによって一連の訴追につながった。英税務当局は9日、これらのファイルに基づいて1億3500万ポンド(約240億円)以上の税収があったと発表した。

 HSBCスイス部門のフランコ・モッラ(Franco Morra)代表はAFPの取材に対し、「HSBCのスイスプライベートバンキング部門は2008年から、提供するサービスが脱税や資金洗浄に悪用されないよう根本的な変革に着手している」と電子メールで回答。さらに、「同行の高い基準に適合していなかった」顧客の口座は閉じ、「現在は強力なコンプライアンス(法令順守)体制ができている」と訴えるとともに、今回の暴露により「スイスのプライベートバンキングの古いビジネスモデルはもはや許容されないことが再確認された」と認めた。


参考URL:
EXPLORE THE SWISS LEAKS DATA

20か国財務大臣・中央銀行総裁会議声明(仮訳) 2015年2月9-10日 於:トルコ・イスタンブール 財務省

コメと高速鉄道のバーター取引

プラユット政権の最大の課題は民政移管ではなくて、二大派閥の対立の最大要因となっているバンコク首都圏とイサーン(東北地方)の経済格差解消のためのインフラ整備を進めて、政治的合意による富の再分配を行うことにある。タイでは家計債務率が80%を超えており、家計消費支出が今後も伸び悩む。家計債務を政府債務に置き換える意味でもインフラ整備は必要となる。

我が国と中共の高速鉄道の競り合いの中で、プラユット政権はタクシン派の前政権のインフラ整備計画を一旦白紙にして、最初の高速鉄道(標準軌)のルートをラオス国境に接するノンカイ~港湾のあるマプタット(ラヨン県)を繋ぐ区間とした。支線はサラブリ~バンコクを結ぶ。雲南省からラオスを経由して港湾へのアクセスを重視する中国共産党の意向が反映されている。雲南省の昆明~ミャンマーのチャウピュー港を繋ぐ高速鉄道計画が白紙になった代替措置と考えられる。

両国間で取り交わされたMOUは「鉄道協力了解覚書」と「農産品貿易協力了解覚書」で事実上のコメ・ゴムと高速鉄道のバーター取引が成立した。インラック政権は「コメ買取制度」によって中小零細農家向けの融資を不良債権化させた上に、タイ産米の市場占有率も下げてしまった。プラユット政権としては積み上げられた古米の捌き口にもなる、といったところだろう。

さて、標準軌の高速鉄道及び在来線の複線化などのインフラ整備はアジア通貨危機後のタクシン政権発足当時から始めるべき案件だった。タイの人口ボーナス期のピークは2017年と予測されている。バンコク首都圏以外の主要都市の人口は10~20万人前後に過ぎず、人口分散化と経済格差解消といった利権再分配を行うタイミングとしてすでに最良の時期を逸している。

中国高速鉄道とどちら良い? タイ首相が「のぞみ」と乗り比べ 東京-新大阪を新幹線移動 2015.2.10 15:21 SankeiBiz

タイ高速鉄道建設を中国に取られメンツ丸つぶれの日本 舐められるならバラまきやめろ 2015.1.20 10:30 産経ニュース

中国が建設に参加のタイの鉄道、今年9月に着工か―タイ報道 2015年01月18日 フォーカスアジア

タイのメディアは15日、中国が建設に参加し、タイで初めて標準軌を採用する鉄道について、第1部分が今年9月に着工し、2017年末までに完成する見通しだと報じた。中国・新華網が16日伝えた。

同鉄道はタイ北部、ラオス国境のノンカイ県からタイ中部のマプタプット港までを結ぶ約800キロメートル。タイの立法議会は昨年12月、この鉄道建設について中国との協力に関する覚書の内容を承認した。

現地紙バンコク・ポストの報道によると、同国のプラジン運輸大臣はこのほど、鉄道は4段階に分けて建設し、そのうちの第1、第2部分がバンコクと中部サラブリ県ゲンコイ、マプタプットをつなぐ予定だと明かした。今年9月に着工し、17年12月までには開通させる計画だという。

プラジン大臣はまた、第3、第4部分はゲンコイとナコーンラーチャシーマー県、ノンカイをむすぶ計画で、今年12月に着工し、18年3月までに完成させると説明。段階を分けて建設することで作業を早く進めるという。

(編集翻訳 恩田有紀)


タイとの交換貿易“再稼働” コメと高速鉄道、覚書に調印 2015.1.9 05:00 SankeiBiz

 中国とタイの間で先月中旬、「鉄道協力了解覚書」と「農産品貿易協力了解覚書」が交わされ、中国の李克強首相とタイ暫定政権のプラユット首相が立ち合った。2013年に両国間で合意した「コメと高速鉄道の交換貿易」が改めて稼働した形だ。

 李首相は13年10月、タイのインラック首相(当時)との間で、中国から高速鉄道を輸出し、タイからコメを輸入するとした交換貿易を行うことで一致。その後、タイの政変で暗礁に乗り上げていたものの、李首相は14年10月にイタリア・ミラノで開かれたアジア欧州会議(ASEM)首脳会議と11月に北京で開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でプラユット首相と顔を合わせる度に、鉄道と農業の協力関係推進を粘り強く働きかけた。その結果、12月19日の首脳会談で合意に至った。

 タイの鉄道インフラは遅れており、現在、線路のほとんどが100年以上前に敷設されたもの。車両は時代遅れの設備で、安全水準は低く、200キロ区間を5時間余りもかけて走る。中国との協力事業で鉄道を建設すれば、時速50キロの鉄道路線が160~180キロに切り替わるうえ、農業大国、タイのコメやゴムの中国向け輸出量が倍増するという。

 中国にとってもメリットは大きい。国内で過剰となった生産能力を輸出できるうえ、鉄道設備が国際市場で検証され、国内産業の高度化と製造業の品質や競争力の向上につながる。

 また今回の覚書では、タイ北部のノンカイ県と南部の港湾、マプタプトを結ぶ高速鉄道建設を計画。全長は13年に計画していた300キロから800キロ余りまで拡大され、全て中国の技術で建設する見通しだ。(経済参考報=中国新聞社)


中国、タイ輸出で外交カード 高速鉄道、コメ払いOK 「日本の技術」流出の恐れ 2013.11.5 08:22 産経ニュース

ウクライナの「現状ディストラクション」

2014年2月に始まったウクライナの革命によって、大統領選挙のごとに対立していたウクライナ語話者の西とロシア語話者の東の利害衝突が臨界点を超えてしまい、キエフで政変が起きて親露派と目されたヤヌコビッチ大政権が倒されると、間髪入れずクリミア半島がロシアに事実上併合され、ドンバス地方の紛争が惹起されるに至った。

中長期的に見れば、ウクライナは国内で拮抗していたウクライナ語話者の西とロシア語話者の東のバランスが崩れて、今後の議会選挙、大統領選挙いずれも西優位が確定した。西と東の政権シーソーゲームは終わった。東西の利害対立で親露派と親欧派の政権交代による混乱が繰り返されてきた構図が一挙に解消されたことはメリットだろう。

しかし、現時点では原油安と経済制裁のダブルパンチを食らうロシア経済の縮小同様、ウクライナ経済も縮小している。GDPは年率-8%、インフレ率は24.9%となった。そのため短期的にはウクライナは革命の成果を見出だせない。ウクライナにも存在するオリガルヒが政権交代の余波を受けて没落、その際に誰かが利権再分配の機会が得られるかもしれないが、中間層以下に分配されるとは限らず、本来それは公正な取引と税制で達成すれば良いことだ。

急激な経済情勢の悪化に伴い、ロシアはロシア語話者の居住地域「ノヴォロシア」の分離を目論むどころか、事実上併合したクリミア、事実上独立している沿ドニエストル(トランスニストリア)や南オセチア、アブハジアなどに加えてドネツク、ルガンスクへの財政援助がのしかかる。

ウクライナとロシアどちらも財政負担のみを考慮すれば、紛争を継続することはできない。クリミア半島やドンバス地方からのウクライナ国内外への難民だけでも約60万人に達している。シリア内戦の難民数増加とほぼ同じペースとなっている。

[FT]切迫するウクライナ経済、欧米は一層支援を(社説) 2015/2/12 14:00

 ウクライナ危機が勃発して以来、ロシアのウクライナ侵攻を封じ込めるために欧米が使える手は2つあった。一つ目はロシアのプーチン政権に対する経済制裁を強化すること。二つ目は崩壊の危機にあるウクライナ経済を立て直すためにできうる全ての策を講じることだ。

 これからの数日間、国際的な注目は再びロシアへの制裁を課すべきか否かに集まる。11日の夜にベラルーシのミンスクで開かれた首脳会談で、ドネツク州とルガンスク州における停戦合意に向けた話し合いがなされた。

 この話し合いの後、欧米諸国はロシアの侵攻を阻止するために、さらなる制裁が必要か否かの決断を下さなければならないかもしれない。だがその結果がいかなるものであれ、米国とその同盟国はウクライナ経済をなお一層支援していく必要がある。直近の国際通貨基金(IMF)をはじめとする援助国からの努力が十分でないということは、あらゆる点で明らかになっている。

■ウクライナのGDP、8%縮小

 ウクライナの経済はなお切迫した状況にある。同国東部での戦闘によって、炭鉱や製鋼所の生産が停止に追い込まれたことで事態は一層悪化した。2013年第4四半期から14年第3四半期にかけての実質国内総生産(GDP)は、8%縮小した。14年12月の外貨準備高は、およそ1カ月の輸入額に相当する66億ドルに落ちこんだ。これは、外貨準備高の必要最低水準の目安とされる輸入額の3カ月分を下回っている。同国の通貨フリブナが崩壊したことで、インフレ率の急騰や生活水準の低下を招くだろう。

 ウクライナは長い間、この事態に対応するためIMFや資金援助国に支援を求めてきた。14年4月にはIMFは170億ドルの金融支援策を打ち出し、ほかの資金援助国も100億ドルの支援で同調した。14年末には、欧米の専門家らがウクライナ経済を安定化させるには、必要とされる総額およそ420億ドルの穴埋めのために、さらに150億ドルの支援が必要だろうと指摘している。IMFとほかの資金援助国は今後数日間で新たな救済支援策の詳細を発表する。だが土壇場で驚くようなことが起きない限り、支援策は必要額を十分に満たすものにはならなさそうだ。

 多くの資金援助国は、ウクライナの戦闘が終わらない限り資金を援助しても無駄だと考えている。それが支援策を阻害している根底にある。資金支援をする側が国家の基本的な安定性に不安を抱いている場合、提供額の大きさによってその国に対する信頼が確保できるわけではないというのが論点だ。IMFはそうした理由でこれまでも紛争国への資金援助に消極的だった。

■ウクライナは大胆な構造改革を

 だが、欧米諸国はもはや支援を渋っている場合ではない。ウクライナは国家存亡の危機にひんしており、おそらく500億ドルにも上る十分な支援策は労力を費やすだけの価値がある。もし支援額が十分に大きく、支援が前倒しされれば、同国の経済的信頼を回復し、資金流出を阻止する機会を得られる。欧州危機を食い止めるためにギリシャに注入した数千億ドル規模の財政支援に比べれば、ウクライナに対する支援の規模は小さい。

 そのような支援策は、ウクライナ政府の構造改革に対する熱意も高めるだろう。同国政府は官僚制度を縮小し、あまたある監査機関の数を減らすことを望んでいる。また、全てのエネルギー価格を市場価格に一本化することも狙っている。そうすれば高官汚職の最たる要因を取り除けるだろう。この改革は劇的な衝撃を及ぼしただろう大胆な策だ。だがこれを断行するためには、同国は衝撃を緩和するための外部からの経済的な支援を必要としている。

 こうした危機的状態において、ロシアに制裁を加えることだけが欧米諸国のとれる手段ではない。ウクライナの将来を揺るぎないものにするために、欧米諸国が何をするのかも評価されることになる。これからの数週間、ウクライナ政府は欧米からの支援を受けるために大胆な構造改革案に着手する必要がある。さもなければ、プーチン氏がまさに望む通りウクライナ経済が崩壊することになる。

(2015年2月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

人口オーナスと“中所得国の罠”

彼らの人口ボーナスのピークは速い人の見解ではもう過ぎており、中間意見では2013年、遅い人でも2015年とあり、この辺りでどう足掻いても、皆バブルが終焉したと認めるようになる。

中国共産党は、党大会で2020年までのGDP倍増計画を発表しており、国民所得を倍増して個人消費による内需を拡大するとともに、為替・金利取引の国内外の自由化による対外投資を拡大するつもりだ。彼らの「2020年の挑戦」をとくと楽しむことにしようではないか。

と、2014年1月29日のエントリーなどでも述べたが、下記のロイターの記事を読む限り、2012年が人口ボーナスのピークだったようだ。

中国の労働人口減少:予想以上に深刻、日本の二の舞を踏む危険性 2015年 02月 10日 08:24 JST ロイター

国家統計局が1月20日に発表した2014年全国の労働力人口(16-59歳)は計9億1583万人となり、全人口に占める割合は67.0%だった。昨年比では371万人の減少となり、3年連続の減少を記録。また、今後10年は労働力人口の減少が継続すると予測され、安定的な公的年金制度を維持することが一段と難しくなると指摘されている。

専門家は、16歳以上の在校生約6000万人に上るほか、早期退職者および就職意志がない成人を除いた場合、実質的な労働力人口が統計発表データより少なくとも1億人下回ると指摘。また、労働力人口の減少ペースが2020年以降に一段と加速し、2050年までには現水準から2億5000万人減少すると試算した。

中国経済の成長率が直近3年連続で8%を割り込んでおり、これが労働力人口の減少に関連していると指摘された。また、日本経済が1990年代から停滞し始めたことについて、これも人口の減少と一致していると分析された。日本経済の二の舞を踏まないため、現時点から人口対策に講じる必要があると警告された。

専門家は、計画生育(一人っ子政策)を即時に廃止する必要があると指摘。また、一人っ子政策の廃止だけでは労働力人口の減少を食い止めることができないとの見方を示した。経済発展に伴い、養育コストの増加に伴う出生率の低下が自然的な流れであるためだ。そのため、東南アジアなどからの移民を受け入れる対策も早期に講じる必要があると指摘。なお、広東省や浙江省など沿海地域で、ベトナムやフィリッピンなど東南アジアのほか、アフリカからの労働者が多く働いており、今後はこの傾向が一段と進むと予測されている。《ZN》


我が国でもバブル景気が1991年2月に終わっても、同じスキームでしか経済を回すことが出来なかった。1993年から1995年頃には誰もがバブル崩壊を体感して、現状は行き詰っていた。その間、1993年には人口ボーナスのピークを迎えている。結局は飛ばしを続けざるを得ず、1997年の消費税増税後、三洋証券、北海道拓殖銀行、山一證券の破綻が連鎖するまで続き、1998年に完全に終わった。

つまり、人口動態が減少に転じるさなかに、財政出動によって政府債務を増やしながらGDPの規模を維持し、かつ社会保障政策を維持しながら財政規律をも維持しようとするために消費税を増税し、内需が急速に冷え込んで失われた20年が始まった。それぞれの政策を主張する利害対立の渦中にあって、政治的妥協のタイミングを少しでも間違えると、途端に内需が冷え込むのはアベノミクスにおいても同じだった。

この難しさの根底には人口減少によって、何もしなくても経済全体のパイが増えるという希望が持てないところにある。同じ隘路に入るのが中共と韓国なのだ。

中共は、米国のドットコムバブル→サブプライムローンに象徴される不動産バブル→量的緩和によるバブルを見習い、株と土地で繰り返し循環を続け、不良債権問題を先延ばしして、内需を拡大するなかで徐々に処理を行いたい。

しかし“中所得国の罠”を突破する前に少子高齢化社会、いわゆる人口オーナス期に突入するのだ。これがバブルを起こせないボトルネックとなる。

彼らの人口は、13億人の戸籍を有する人々、3~5億人の戸籍を有しない人々、7億人の都市部に居住している人々、3億人の都市部戸籍を有する人々、8000万人の共産党党員、1200万人の先進国並の可処分所得を有する人々からなっていると推定される。

生産年齢人口が従属人口を下回るのは2030年頃と見られる。残り約20年で産業構造の転換と社会保障制度の整備を先進国並にしなければならない。

欧米各国は少子高齢化の解決策のひとつとして、ムスリムやヒスパニックの移民流入を選択した。

かくてEUは多文化主義を採用したために今まさに呻吟している。云わば極右政党の台頭は喘ぐ社会の悲鳴なのだ。

移民したムスリムがアイデンティティの危機からISIS(イスラム国)に参加したり、若年の婦女子が結婚相手としてリクルートされていくに及んで、過度に無宗教化した欧州社会の弊害が露わになっている。

一方、米国はヒスパニック系移民が年間約130万人ずつカソリックを棄教して、無宗教(リベラル)と福音派(宗教右派)にさせるだけの同化圧力を有している。

中共は一人っ子政策の放棄によっても、少子高齢化を防げないとすれば、いかほどの移民を必要とするのだろうか。多文化主義の採用や同化圧力の強さは別として、13億人~18億人のばらつきがある人口に対して経済成長を縮小・鈍化させないだけの移民を募ることなど出来るわけがない。

コラム:中国の偽造品対策が「不幸を招く」理由 2015年 02月 12日 15:51 JST ロイター

【中国の視点】ウォシュレット便器からみる日本製造業の底力、中国とは雲泥の差 2015年 02月 5日 08:12 JST ロイター

移民の出先を豊かにする

止めどない不法移民の流入を防ぐために移民の出先を豊かにして、予め社会の不安要因を取り除く意味合いで考えれば、支那本土への投融資は充分、所期の目的を果たした。

インバウンドの観光客として富を吸い上げる方が、欧州の政策と比べれば大いにマシといえるし、彼らにモノとサービスの豊かさを実感させることは、中国共産党に対する国内消費重視・社会保障充実への転換圧力にもなるだろう。

しかるにシリアの富裕層が難民化するに至っては、欧州の失敗を強く意識する。

と、2015年1月19日のエントリーで述べた。

下記のレコードチャイナの記事を読む限り、我が国の成功と欧州の失敗を再確認できる。

欧米諸国への中国人密航者が激減、違法滞在者も続々帰国―中国紙 2015年2月8日 23時28分 レコードチャイナ

2015年2月4日、環球時報によると、中国からの低技術移民や密入国者にとって、「西欧・中欧で飲食業」、「東欧で卸と小売業」、「南欧で皮革・繊維業」がこれまでの30年にわたるトレンドだったが、現在は様相が一変している。
中国系米国人弁護士によると、1980年代に増え始めた米国への中国人密入国者は、1990年代初頭にピークを迎えた。福建省や広東省などから米国へ密航する人が多数を占めていたが、その後、船舶による密入国は徐々に減り、メキシコや中南米の国々を経由して米国へ渡る人が増えていった。

2010年には、米テキサス州のメキシコとの国境に英語とスペイン語のほか、中国語で書かれた警告が設置された。州国境警備隊によると、2001年以前は英語の警告だけだった。米国土安全保障省の統計では、密入国者全体で見ると中国人密入国者は2番目に多くなっている。しかし、2006~2010年にスペイン語圏が95%増加したのに対し、中国人は0.3%しか増えていない。

中国の経済力が高まったことや、米国の金融危機、欧州の債務危機などの影響で、中国人の密入国が大幅に減少しているだけでなく、欧米へ渡って違法に滞在していた人が続々帰国している。また、中国国内での投資や起業、就業の機会が増えたことで、技術を身につけて帰国する人や、留学先での就職が難しく帰国する人も少なくなく、海外に密入国する人は減少を続けている。(翻訳・編集/岡田)


日銀の質的量的緩和によって、円は対ドルで約20%下落した。円安は実質的に「賃金」を上昇させるとともに、外国人労働者の過度の流入を防ぐ。

なぜなら円高では、ドルで換算される「賃金」が上がるものの輸出は不利となり、国内雇用は総じて減少する。また輸入品価格が下がるものの円で換算される「賃金」にデフレ圧力が掛かる。ドルベースでは「賃金」が上がっているため、外国での雇用もしくは外国人労働者の輸入が有利になり、円ベースの「賃金」にさらなる下落圧力が掛かる。

2014年訪日外国人は1341万人、うち中国人は240万9200人に及び全体の約18%を占める。さらに訪日外国人の旅行消費は約2兆円、うち中国人は約5600億円。旅行消費全体の25%を超えている。インバウンドを増やす方が、中共にサービス業を進出させるよりもリスクは少なくて済む。彼らの旺盛な消費意欲はバブル崩壊から起算して5年から8年は継続するだろう。

一人っ子政策(1979年開始)の第1世代が2015年には36歳になる。東京オリンピックの開催される2020年には41歳。要するにトレンドリーダーが高年齢化していく。25年後の中共で持て囃される産業分野は医療介護となっている格好だ。

生産人口の頭打ちは消費の頭打ちと同義なので、バブル崩壊後の数年間はバブル的消費は続くが、後は縮小均衡に入らざるを得ない。GDPの太宗を個人消費にすべきにも関わらず、我が国で消費することは中共の経済政策にとって好ましいとは思えない。一方、我が国は潜在的な不法移民の出先を概ね平和的に耕すことに成功した。そして、その収穫期に入ったと見るべきだろう。

二大政党の内紛続く豪州

アボット政権は緊縮予算をきっかけとして支持率の低迷、クイーンズランド州選挙の大敗が続いた。この情勢を受けて自由党の反主流派が両院議員総会で党首の解任動議を提出した。これは反対61票、賛成39票で否決されたものの、1年半後の総選挙の展望は開けていない。

アボット首相は党内の支持を挽回しようと次期潜水艦の入札に国営のASCが参加できる、と表明した。しかし、以前に国防相がASCを「カヌーを作る能力すらない」と酷評して反発を招いたことがあった。それが正鵠を射ているのが問題を悩ましいものにしている。失敗作だったコリンズ級潜水艦製造のために設立されたASCは入札に参加できても、潜水艦を製造できる能力に欠けているからだ。

豪与党、アボット首相の党首辞任動議を否決 首相、なお苦境の政権運営 2015.2.9 21:53 産経ニュース

豪首相の辞任動議否決 日本の潜水艦受注に影響も 2015/2/9 10:43 (2015/2/9 12:58更新) 日経

アボット首相辞任案を否決=求心力回復は不透明-豪与党 2015/02/09-09:26 時事ドットコム

次期潜水艦調達で揺らぐ豪首相の方針、日豪関係者に困惑広がる 2015年 02月 9日 17:00 JST ロイター

[シドニー 9日 ロイター] - オーストラリアの与党・自由党議員が提出した党首のアボット首相の解任案採決を前に、同首相は与党内の支持を拡大するため、調達予定の次期潜水艦の入札に国営造船企業ASCが参加できることを表明した。

だが、発言をめぐって日豪の当局者の間で困惑が広がっている。

関係筋は、オーストラリアが老朽化したコリンズ級潜水艦の代替として、三菱重工業(7011.T: 株価, ニュース, レポート)と川崎重工業(7012.T: 株価, ニュース, レポート)が建造する4000トンクラスのそうりゅう型潜水艦の導入を検討していると明らかにしていた。

アボット首相は2013年の選挙を前に、最大12隻の潜水艦をASCが建造することを約束した。その後は費用や調達の時期が重要だとして立場を変え、同政権は昨年12月、公開入札を実施しない方針を表明。日本からの輸入が有力視されるようになっていた。

ASCが本社を置く南オーストラリア州の無所属系上院議員はオーストラリア放送協会(ABC)に対し、8日の首相発言を疑問視。「潜水艦の国内建造に首相が真剣なのであれば、最終的にそうなる競争的なプロセスを表明できたはずで、そうすべきだった」と述べた。

この計画にはスウェーデンの防衛企業Saab(SAABb.ST: 株価, 企業情報, レポート)とフランスの造船会社DCNS、ドイツのティッセンクルップ・マリン・システムズも関心を寄せている。

南オーストラリア州のマーチン・ハミルトン・スミス防衛産業相は首相の約束はあいまいで、日本など国外での潜水艦建造の余地が残っていると指摘した。

日本側にも困惑は広がっている。政府筋は「アボット首相(の約束)が何を意味しているのか分からない」としている。

正式に入札が実施されれば、日本が参加する確率は極めて低い。この政府筋はロイターに対し、「入札となると、日本が参入できる環境を整えられるかどうか。頼まれたという形なら問題ないが、日本が積極的に売りに行くという形になると難しい」との見方を示している。

アボット首相は9日、潜水艦の船体や主要部品の生産をめぐって、日本との間で「秘密の取り決め」は存在しないとする一方、「競争的な評価のプロセス」には国外のパートナーが含まれる可能性があるとも述べた。


豪州では、右派の自由党(国民党・地方自由党と保守連合を形成する)と左派の労働党による二大政党制が続いている。

自由党のハワード政権(1996年~2007年)は、日豪安保共同宣言の署名、京都議定書の離脱、日米のミサイル防衛共同開発への参画表明、イラクへの部隊派遣、国旗・国歌の義務化、捕鯨問題への政治非介入など保守的な政策を採ってきた。

それに対して、労働党のラッド政権(2007年~2010年、2013年)は、日豪安保共同宣言の条約化の先送り、京都議定書の批准、イラクからの部隊撤退、共和制への移行表明、アボリジニ子弟の隔離政策“盗まれた世代”への公式謝罪、対日戦勝記念日の制定、捕鯨問題への政治介入などリベラル的な政策を採ってきた。

ラッド第1次政権は、2009年のリオ・ティント社員の産業スパイ事件で対中関係が悪化、2010年の排出権取引制度の導入、資源超過利潤税の導入のいずれも失敗、退陣した。同じく労働党のギラード政権(2010年~2013年)は、返り咲きを狙うラッド前首相(当時)との党内抗争を繰り返して国民の支持を失い、右派の保守連合に政権を明け渡すことになった。

そして保守連合の中核を担う自由党でも内紛が続いている。

背景には中共の“爆食”の恩恵を受けてきた国内経済の転換期に差し掛かっていることが挙げられるだろう。貿易黒字増大から自国通貨高が進み、製造業の国際価格競争力が低下。いわゆるオランダ病に陥った。

内需2000万人規模の国内市場では自国仕様の生産品のコストは高くなり、人件費上昇も相まって、2016年にフォード、2017年までにトヨタ、GM(ホールデン)が豪州での自動車生産を停止する方針。また日豪EPAに続いて豪中FTA締結で合意した。しかし、雇用創出力を持つ国内製造業は比較劣位にある。そのため軍需産業の維持育成は雇用政策上も重要であるが、ASCは海軍の要求を満たせないジレンマに陥っている。

ボコ・ハラムが招く大統領選延期

2月14日に予定されていたナイジェリア大統領選が3月28日に延期された。ボコ・ハラムによる治安悪化により選挙の安全が確保されない、というのが理由となっている。再延期となったり、北部ナイジェリアへの利権再分配が滞るとナイジェリアの南北分裂は深まる、と思われる。

アフリカ大陸での摩擦と紛争の多くは、マグレブ(アラブ系・ムスリム)とサブサハラ(ブラックアフリカ・キリスト教及び土着信仰)の分断線上で起きている。この例に洩れずナイジェリアもまた、国内に分断を抱えている訳だ。

この南北分裂を背景に、イスラム原理主義過激派のボコ・ハラムがテロを繰り返している。

ナイジェリア独立後の慣例として北部と南部で交互に大統領を選出してきたが今回は慣例を破り、南部出身のジョナサン大統領(国民民主党、PDP)が再選を目指す。

ジョナサン大統領は、北部出身のヤラドゥア前大統領の下で副大統領を務め、在任中に急逝した前大統領の跡を受けて、大統領代行を経て2011年選挙に勝利して正式に就任した。

こうした経緯から北部出身の与党議員が離脱して、元最高軍事評議会議長のブハリ氏(全進歩会議、APC)を対抗馬として担ぎ出している。

しかし、ボコ・ハラムのテロとエボラ出血熱の内憂に加え、原油安の外患が襲っている。特に原油安によって利権再分配が出来なくなっており、さらなる南北分裂の激化を招くだろう。

ナイジェリア、治安懸念で大統領選を延期 2015.02.08 Sun posted at 10:55 JST CNN日本版

アブジャ(CNN) ナイジェリアの選挙管理委員会は7日、今月14日に予定されていた大統領選を治安上の理由で3月28日に延期すると発表した。

同国では最近、イスラム過激派「ボコ・ハラム」が軍要員や市民を狙った攻撃が激化している。選管責任者は治安当局からの助言を考慮し、「適切な安全措置なしで選挙を実施するわけにはいかない」との判断に至ったという。

大統領選で再選を目指すジョナサン大統領には最近、ボコ・ハラムへの対応が不十分との批判が集中している。1月には、北東部を訪問した大統領の車列に住民らが石を投げ付けて抗議した。

大統領の与党・国民民主党(PDP)に挑む最大野党・全進歩会議(APC)は、選挙延期を「ナイジェリア民主主義の大きな後退だ」と批判した。

ボコ・ハラムは2009年以降、ナイジェリア北部で警察や学校、教会、民間人への襲撃や政府機関の爆破などを繰り返し、隣国のカメルーンやチャドにも勢力を広げている。この3カ国にベナン、ニジェールを加えた計5カ国は7日、ボコ・ハラムの掃討に向けて軍要員と警官、文民計8700人を展開すると発表した。

イエメン、ザイド派“フーシ”の政権掌握

イエメンのザイド派民兵「フーシ」は、アラブの春で惹起した争乱の和平合意によって成立したハディ政権の弱体の間隙を縫って、政権掌握に至った。2014年9月には政府庁舎を占拠して首相を退陣に追い込み、2015年1月には同様に大統領を退陣に追い込んだ。そして、立法府と行政府を新たにつくり、事実上のクーデターが完遂された。

サウジアラビアなどペルシャ湾に面した産油国で構成された湾岸協力会議(GCC)のイニシアチブによって、2012年2月、
イエメンにおける政治的混乱は調停合意が取り付けられた。対立勢力が均衡する配分で政府をつくり、利害関係を調整することが合意の前提であった。

その前提は完全に崩れ去った。大枠ではスンニ派VSシーア派の内戦の危機が訪れる。現在のアルカイダはイエメンに本拠地を移して、アラビア半島のアルカイダ(AQAP)と合流している。米国は対アルカイダを念頭にフーシに宥和的態度を採り、サウジアラビアは対イランを念頭にイエメンへの経済援助を凍結する。

長期独裁を保ったサレハ政権はザイド派の分派であったために、スンニ派VSシーア派の直接対決に至らなかった面もある。独裁政権を倒したために、むき出しの対立構図が浮かび上がった点ではフセイン政権後のイラク、カダフィ政権後のリビアと似通ってくる。

イエメンの内政における大まかな利害関係は以下の通り。

一つ目には、南北の対立。
1990年に南北イエメンが合併して間もないため、1994年には内戦が起きている。油田、港湾など経済利権は、南部に集中しているものの、政治的には北部主導になっている。

二つ目には、宗派の対立。
スンニ派(55%)、シーア派(42%)となっている。

ただし宗派内にさらに宗派対立がある。これは部族対立でもある。
サレハ大統領に反対する最大勢力は、シーア派の一派・ザイド派(5代目イマームの継承問題から分派)だった。

旧北イエメン王国出身のサレハ家は、さらにその中でも少数派の宗派に属しており、ザイド派の多数派が王侯貴族を独占していたザイド・イマーム制では国政に関わる権利を持たなかったため、サレハ大統領とその一族は彼らを権力中枢から排除していた。

三つ目には、原理主義と民主主義の対立。
一定の言論の自由と女性の参政権が認められているが、若年層の失業率が高いため原理主義の勢力が強くアルカイダの拠点が存在する。

イエメン、シーア派民兵組織が政権掌握 米政府など非難 2015年02月07日 17:11 AFPBB NEWS

【2月7日 AFP】イエメンの首都サヌア(Sanaa)を制圧したイスラム教シーア派(Shiite)系の民兵組織「フーシ(Huthis)」は6日、議会を解散し、政治の空白を埋める暫定統治機構「大統領評議会」を開設したと発表した。だが米政府はこれを非難し、イエメン国内でもフーシの政権掌握は「クーデター」だとして抗議の声が上がっている。

 フーシによると、議会に代わる立法機関として定数551人の暫定国民評議会を設立し、5人から成る大統領評議会が今後2年間にわたってイエメンを暫定統治するという。またフーシが発表した「憲法宣言」は、「国防」のための「革命評議会」にも言及している。

 これに対し、首都サヌア東方の産油県マーリブ(Marib)ではスンニ派(Sunni)部族が非難の声を上げ、サヌアでは数百人が通りに繰り出して抗議のデモを行った。

 2011年の反政府デモで中心的な役割を担い、2012年にアリ・アブドラ・サレハ(Ali Abdullah Saleh)前大統領を退陣に追い込んだ活動家の若者たちは「民兵組織フーシによる支配は拒否する」との声明を発表した。

 サヌア大学(Sanaa University)周辺に数百人が集まりフーシに抗議したが、フーシの戦闘員らが空に向けて発砲して集まった人たちを排除し、目撃者によると6人が逮捕された。

 イエメンは国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)との戦いにおける米国の主要な同盟国だが、「アラブの春」に触発された民衆蜂起以降、情勢不安が続いていた。フーシは昨年9月、国政への影響力拡大を狙って地盤のイエメン北部からサヌアに入っていた。


イエメンのシーア派民兵、占拠の大統領宮殿から退去で同意 2015年01月22日 07:30 AFPBB NEWS

イエメン政府庁舎を反政府勢力が占拠、首相辞任で停戦合意 2014年09月22日 11:44 AFPBB NEWS

プラユット政権の最大課題は民政移管ではない

タイの二大派閥、タクシン派と反タクシン派の争いは国王の不予を突いて王室を巻き込み始めた。タクシン派のインラック元首相は弾劾決議によって5年間の公民権停止となった。皇太子妃は親族の警察官僚の汚職事件などに関連して、王室から下賜された姓を剥奪され、王族の地位を逐われた。また皇太子が摂政になった、との偽造文書が流布された。

二大派閥をおおまかに分類すると、タクシン派はイサーン(タイの東北地方)を主な地盤に新興の華僑とタクシンが所属していた警察と貧困層の有権者に依拠し、反タクシン派はバンコク首都圏を主な地盤に旧来の華僑と陸軍・司法と都市の中間層以上の有権者に依拠している。

さて、タクシン派と反タクシン派の各政権の変遷を振り返ろう。

タクシン政権(2001年~2006年)【タクシン派】
非常事態宣言に陸軍がカウンタークーデターを打ち亡命
ソンティ政権(2006年)【反タクシン派】
2006年軍事クーデターの指導者、陸軍司令官として暫定
スラユット政権(2006年~2008年)【中間派】
陸軍出身として暫定憲法の下、新憲法制定・総選挙実施・サマック政権移行までのつなぎ
サマック政権(2008年)【タクシン派】
反タクシン派のデモ隊の実力行使に非常事態宣言を行うも陸軍が動かず、副業禁止の違憲判決で辞職
ソムチャーイ政権(2008年)【タクシン派】
反タクシン派の実力行使が続く中、選挙違反による違憲判決・解党命令で政権崩壊
チャワラット政権(2008年)【中間派】
首相選出選挙までの約半月の代行
アピシット政権(2008年~2011年)【反タクシン派】
タクシン派のデモ隊の実力行使に陸軍を投入して鎮圧
インラック政権(2011年~2014年)【タクシン派】
縁故採用の違憲判決で失職、コメ買取制度(事実上の信用保証融資制度)に対する弾劾で公民権停止
ニワットタムロン政権(2014年)【タクシン派】
下院総選挙の違憲判決とインラック首相失職に伴う代行、陸軍クーデターにより崩壊
プラユット政権(2014年~)【反タクシン派】
1932年以降19回目となる軍事クーデターを敢行、民政移管のロードマップを提示

インラック元首相を公民権停止に追い込んだ「コメ買取制度」。これはなんら実効性をもたらさない票目当てのバラマキ政策であって、国庫に損害を与えたとして弾劾を受けた。

この制度の実態はコメを名目上の担保とした、政治的意図によって過剰に予算配分した信用保証融資制度であり、市場連動のリスクをヘッジするための政府協議に基づく差額分の高値買取り制度ではない。つまり、貸し倒れ覚悟の制度であって、中小零細農家向けの融資はほとんど不良債権化した。同時にタイ政府の借り上げている倉庫には、時間経過とともに担保価値の落ちていく古米が積み上げられる。その間、ベトナムなどから新米が流入して、国産米の市場占有率は失われた。

王室にまで対立が飛び火しているのを見る限り、タクシン派と反タクシン派の間で繰り広げられた、外資依存・輸出依存で稼いだカネをどう再分配するか、の戦いは終わった。理由は我が国がチャイナプラスワンを進めているのと同じで、人件費が(都市国家のシンガポールとアジア通貨危機以来、鎖国的なマレーシアを除き)東南アジアで最も高くなったからだ。

国民国家における議会制民主主義が果たすべき役割のひとつは、税を集めて再分配することで格差を是正することにある。代償として潜在的な経済成長率が下がることもあるが、タイは生産年齢人口のピーク(2017年)を迎える前に中間層を底上げする機会を失った。それも二大派閥の抜きがたい対立によって。

アジア通貨危機以降に、我が国の迂回貿易構造に入り、自動車・電機などのサプライチェーンがつくられて、中間層が勃興した。当時のイサーンからの労働者はバンコクの1/8から1/10の所得水準で雇用できた。

しかし、バンコクと地方の格差は、国内消費を目当てにした製造業以外のビジネスを始めようとすると、すぐさま人材枯渇してしまうところに根強く残っている。学歴偏重もあるが、肌の色が白くないと顧客のウケが悪い。

こうした背景の下、再分配できるだけの利権(カネ)が出来た。それを分配できる仕組みをつくったのがタクシン元首相であり、インラック前首相のコメ買い取り制度はこれの延長線にあったが、コメの輸出競争力が落ちて財政負担が増す、といったように仕組みが硬直化してしまった。

我が国が、タイ以外のインドネシア、フィリピン、ベトナム、ミャンマー(いずれも人件費はタイと中共の40~60%水準)に投融資を増やすに連れて、タクシン派、反タクシン派双方は対決するだけのダイナミズムを失っていくだろう。

プラユット政権の最大の課題は民政移管ではなくて、二大派閥の対立の最大要因となっているバンコク首都圏とイサーン(東北地方)の経済格差解消のためのインフラ整備を進めて、政治的合意による富の再分配を行うことにある。

「皇太子摂政」の偽造文書=タイ 2015/02/03-22:07 時事ドットコム

【バンコク時事】入院中のプミポン・タイ国王がワチラロンコン皇太子を「摂政」に任命することを決めたとする内容の偽造文書がソーシャルメディアに出回り、軍事政権のプラユット暫定首相は3日、「極めて悪質」と非難し、関係当局に捜査を命じたことを記者団に明らかにした。

 タイでは国王や王位継承者を中傷したり侮辱したりすると不敬罪に問われ、最高で禁錮15年の刑に処せられる可能性がある。


インラック前首相の弾劾可決=政治活動5年禁止-タイ議会 2015/01/23-18:44 時事ドットコム

【バンコク時事】タイの暫定議会に当たる立法議会は23日、インラック前政権下で実施されたコメ担保融資制度で巨額の損失を出したなどとして、職務怠慢に問われたインラック前首相(47)の弾劾決議を可決した。これにより前首相は政治活動が5年間禁止される。

 インラック氏はフェイスブックに声明を出し、「タイの民主主義は法の支配と共に死んだ」と弾劾決定を批判。弾劾決議の採決直前に検察当局がインラック氏を刑事訴追する方針を表明したことにも触れた上で、「身の潔白を証明するため最後まで闘う」と強調した。


皇太子妃、「王室の地位」返上=王位継承にも影響か-タイ 2014/12/13-09:57 時事ドットコム

【バンコク時事】タイのワチラロンコン皇太子(62)の妻シーラット妃(43)が「王室の地位」を返上したことが13日、明らかになった。官報によると、皇太子妃が書面で申し出てプミポン国王(87)が許可した。理由には触れていないが、皇太子妃をめぐっては、警察高官の汚職事件に親族が関与したとされ、動向が注目されていた。

 体調不良のため5日の国王誕生日の祝賀式典を欠席したプミポン国王の健康問題に関心が集まる中、今回の動きは王位継承にも影響を与える可能性がある。

 皇太子夫妻は2001年に結婚。皇太子にとって3回目の結婚で、05年には男児が生まれた。しかし、今年11月に警察高官らが収賄や不敬罪などの容疑で逮捕された事件に絡み、逮捕者の中に皇太子妃の親族が複数含まれていることが発覚。皇太子妃一族は王室から与えられた姓を剥奪され、英BBC放送は「離婚への第一歩」との見方を伝えていた。

 皇太子妃は自身の誕生日だった9日も動静が全く報じられないなど、身辺に「異変」が続いていた。

日米首脳を招聘するインド共和国記念日

インドの共和国記念日(1月26日)にオバマ大統領が公式に招かれた。前年は天皇皇后両陛下が同じく招かれており、インドの日米重視の姿勢が表れている。

オバマ大統領のインド公式訪問のハイライトは、米印間の原子力発電の輸出に関する合意であった。

2010年、インド議会は事故が起きた場合の補償を原発メーカーに負わせる法律を通したために輸出が頓挫していた。しかし、インドは電力受給の兼ね合いから原発を必要とする。妥協策としてインドの国営保険会社が賠償責任を負うこととなった。

停滞している日印原子力協定にも進展が見られるだろう。原子力協定に関しては、第2次安倍政権下の2013年5月中に、日本―UAE間、日本―トルコ間の協定が署名、日本―サウジアラビア間の事務レベル協議が開始されている。

新興国・途上国は軒並み原子力発電の拡充をエネルギー政策の根幹に据えている。持続的な経済成長のためにLNGよりも再生可能エネルギーよりも原子力が求められている現状を反原発派は受け止めるべきだろう。

コラム:インド原発推進合意、米大統領の抜け目ない布石か 2015年 01月 27日 13:21 JST ロイター

Andy Mukherjee

[シンガポール 26日 ロイター BREAKINGVIEWS] - オバマ米大統領がインドに与えた原子力発電所関連の合意というプレゼントは、抜け目のない投資のようだ。事故が起きた場合に原発メーカーを賠償責任から守る仕組みで合意することにより、実質的にインドの原発建設計画に突破口を開いた。より大きな狙いはインドのエネルギー危機に終止符を打つことにある。

オバマ氏とモディ・インド首相との会談初日に交わされたこの合意で、日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)と米ゼネラル・エレクトリック(GE)(GE.N: 株価, 企業情報, レポート)の連合、東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)傘下の米ウェスチングハウス、仏アレバ(AREVA.PA: 株価, 企業情報, レポート)といった原発メーカーに新規注文が舞い込む可能性がある。インドでは合計約4ギガワット(GW)規模の新原発が建設中で、今後10年間でさらに40GW分の新設が計画されている。この半分が建設されただけでも契約額で350億ドルに相当する。

しかし米企業にとってより大きな魅力を秘めているのは、モディ首相の「メーク・イン・インディア(インドでものづくりを)」キャンペーンに活を入れることかもしれない。インドの製造業大国入りを阻む最大で唯一の障害が、電力不足だ。貧しく、労働力の余剰に苦しむインド北部の電力供給は昨年12月、需要に比べ6%不足していた。

モディ首相は今後とも、石炭採掘の拡大を最優先課題に掲げ続けるだろう。しかし原発はそれを支える重要な役割を果たしそうだ。インドの総電力消費量に占める原発の割合は現在わずか3%。核分裂物質の世界市場において、インドがのけ者扱いされていた時代の後遺症だ。2008年の米印原子力協定調印をもってこの状態には終止符が打たれた。しかしインドが2010年、世界的原発メーカーに事故の賠償責任を負わせる法律を成立させると、原発建設計画は立ち往生した。

インドの国営保険会社が賠償責任の一端を担う妥協策にオバマ氏が合意したことで、モディ首相は動きやすくなった。保険料の規模は明らかでないが、この措置はメーカーからインドの納税者へのリスク移転のようにも見える。大統領はまた、国際的な保証下にあるインドの原子力施設を監視する権限を保持する要求も取り下げた。

インドの原発の発電能力が現在の5ギガワットから倍増すれば、モディ首相が再選を目指す2019年までに、インドでの低コスト生産が実現する可能性は高まるだろう。昨年まで米国にとって歓迎すべからざる人物だったモディ氏を支えることで、オバマ大統領はインドでの事業機会に布石を打った格好だ。

●背景となるニュース

*インドを訪問したオバマ米大統領は25日、インドへの原発輸出を推進する合意を結んだ。

*インドが2010年、日米などの原発メーカーに事故の賠償責任を負わせる法律を制定したことで、原発輸出は頓挫していた。今回の合意により、金銭的なリスクはインドの国営保険会社が負担することになった。

*インド紙の報道によると、オバマ大統領は国際原子力機関(IAEA)の保証措置下にあるインドの原子力施設を米当局が監視する要求も取り下げた。

*インドは発電量に占める原発の比率を現在の約3%から2032年には6.4%に高める意向。

*昨年12月のインドの電力供給は需要を3.2%下回り、北部と北東部では電力不足が6.4%に達した。

*インドのエネルギー需給についての公式統計は以下のアドレスをクリックしてご覧ください。
bit.ly/1uufV6Q

2015年の“シタデル作戦”

1月末のドネツク空港の陥落に続いて、親露派のドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の中間に突出しているウクライナ政府の支配都市、デバリツェボを巡る包囲戦が起きている。この突出部を巡る攻防は、1943年7月4日に始まった史上最大の戦車戦、クルスクの戦い(“シタデル作戦”)を思い起こす。

親ロ派攻勢、要衝包囲へ=東部デバリツェボ-ウクライナ 2015/02/04-14:39 時事ドットコム

【モスクワ時事】1月末に和平協議が決裂したウクライナ東部で、重要拠点のドネツク州デバリツェボを舞台に政府軍と親ロシア派の激戦が続いている。ウクライナ政府軍はこの一帯を死守する構えだが、親ロ派は「ウクライナ兵数千人を包囲した」と主張。親ロ派は総攻撃をちらつかせ、ポロシェンコ政権を揺さぶっている。

 デバリツェボは、親ロ派「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」のそれぞれの拠点であるドネツク、ルガンスク両市を結ぶ交通の要衝だが、ウクライナ政府軍が確保してきた。両「人民共和国」分断に危機感が強い親ロ派は、年明けからデバリツェボへの攻勢を強めている。

 ウクライナ軍は、親ロ派が言う「完全包囲」を否定している。しかし、孤立しつつある情勢だ。

 この間の戦闘で取り残された住民が犠牲となり、3日には少なくとも5人が死亡した。ウクライナ軍と親ロ派が住民を避難させるための部分停戦で合意したと伝える報道もある。

 一方で、親ロ派は既に昨年9月に合意した停戦ラインを無視。ドネツク、ルガンスク2州全域への支配拡大を視野に10万人規模の兵力動員を進めている。


なんら国家としての国際的承認を受けられないドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国にとって、頼れるモノはロシアからの補給ルートと戦略的要衝の確保、そして実効支配する領土の縦深しかありえない。

親露派は補給ルートは確保済みであり、要衝と縦深の確保を急ぐ。再度の停戦合意は、要衝と縦深の確保がなされるか、それらが難しくなるほど戦線が膠着するか、補給するロシアがその負担に耐えられなくなるかしなければ進まないだろう。

ウクライナ政府側に立ってみると、デバリツェボ含む突出部を防衛するのは至難の業と云える。デバリツェボが陥落して最前線がなだらかになるまでは停戦合意のイニシアティブを取るのも難しい。

コラム:ウクライナ情勢でかく乱、プーチン氏「真の狙い」は 2015年 02月 3日 11:20 JST ロイター

(前段省略)

混乱はこれだけではない。ロシアは、昨年9月のウクライナ政府軍と親ロ派の停戦合意を徹底させるべく、ベラルーシの首都ミンスクで先月末に行われた和平協議に参加したが、交渉は決裂した。親ロ派の指導者らはいかなる和平交渉からも撤退し、戦略的な港湾都市マリウポリとその周辺への攻撃を開始。もし親ロ派が占拠すれば、ロシアにクリミア半島への陸路を与えることになるかもしれない。

プーチン大統領は関与を否定しているが、親ロ派が自分たちでこのように大きな地政学的改造を始めたとは考えにくい。

一部の政治アナリストは、プーチン氏が行っていることはすべて、非対称的報復だと主張する。同氏は自分の権力が軽視されていると感じるたびに激しい反撃に打って出る。軍部隊の配備や過熱した反欧米的な発言やマリウポリへの攻撃は、ドイツのメルケル首相が、ロシアがウクライナの主権を弱体化させたと非難したことに対する「答え」なのだ。

この説に従うなら、プーチン大統領はより大規模な戦争の可能性という脅威を欧州と米国に感じてほしいと考えている。ロシアとの交渉のテーブルに欧米をつなぎとめることができるからだ。もし話し合いが失敗に終われば、大統領はロシアには軍拡しか選択肢がないと思わせようとするかもしれない。

一方、一部の専門家は、プーチン氏の真の狙いは戦争ではなく、交渉にあると指摘している。つまりロシアは、ウクライナ東部の親ロ派に支配地域の拡大を後押しすることで、近い将来の協議において手段として利用できる新たな既成事実をつくろうとしているのだという。

この場合、ロシアの関与否定と親ロ派の攻撃は、共にロシアの外交手腕を高めることに寄与する。親ロ派の勢力拡大を防ぐには、ウクライナ政府は連邦化に同意する必要に迫られるかもしれない。最終的には、北大西洋条約機構(NATO)加盟を断念せざるを得なくなる可能性もある。


ウクライナ東部で親ロ派が政府軍への攻勢強める、和平交渉決裂で 2015年 02月 3日 07:52 JST ロイター

ウクライナ親ロ派、政権側などとの協議に代表者がミンスク入りへ 2015年 01月 30日 20:08 JST ロイター

“ボリバル革命”は継続するか

ベネズエラのチャベス前大統領は自身のポプリスモ的政策を“ボリバル革命”と呼んだ。2002年のクーデターを乗り越えて相対的に安定した2期目(2004年~2007年)と全盛期の3期目(2007年~2013年)、4期目(2013年)の政権担当時は原油価格が1バレル50ドル~120ドルに安定していた2005年~2014年までと重なる。

ポプリスモ的政策の原資は原油の販売益である。原油価格の低落はポプリスモ的政策にかかる予算削減とサービス低下を意味する。チャベス政権の跡を継いだマドゥロ政権は、デフォルトを回避するために硬直化・肥大化する利権再分配の構造にメスを入れなければならない。

与党・ベネズエラ統一社会党(PSUV)が“ボリバル革命”の一定の成果を保ちたければ、ラテンアメリカのポプリスモの究極の形のひとつとしての先達、メキシコの制度的革命党(PRI)のように左右両極を包摂する形で利害調整を行わなければならない。そうしなければ“ボリバル革命”の成果全般が失われるだろう。

ベネズエラ経済危機で米企業に多額損失発生の恐れ 2015年 02月 3日 16:27 JST ロイター

[2日 ロイター] - ロイターの分析によると、S&P総合500種に組み入れられた米企業のうち少なくとも40社は、ベネズエラの経済危機で大きな影響を受ける資産構成となっており、合計で何十億ドルもの損失計上を余儀なくされる可能性がある。

これらの企業がベネズエラの通貨ボリバル建てで保有する資産を合計すると最低でも110億ドルに上る。

ベネズエラでは公式には3段階の外国為替管理制度が導入されている。固定相場の公式レートは1ドル=6.3ボリバルだが、競売形式の制度「SICAD1」では約12ボリバル、昨年導入された新制度「SICAD2」では約50ボリバルとなっている。

これに対し、ウェブサイトdolartoday.comによると、1日時点で闇市場での相場は1ドル=約190ボリバルだった。

問題は、多数の米企業が開示したボリバル建て資産のドル換算の評価額は1ドル=6.3ボリバルもしくは12ボリバルで計算されているが、これらのレートで認められている取引の量が限定されている点にある。企業のボリバル建て資産は1ドル=50ボリバルでドル換算すると大きく減少し、闇市場のレートで換算するとほぼ消滅してしまう。

ベネズエラのマドゥロ大統領は1月21日、同国の通貨管理制度を刷新する方針を発表した。これを受け、ボリバル安がさらに進むとの懸念が広がった。

こうしたなか、一部の米大手企業は1ドル=6.3ボリバルの公式レートや12ボリバルのSICAD1レートが実態を反映していないと判断している。

日用品大手の米キンバリークラーク(KMB.N: 株価, 企業情報, レポート)は、これまで使っていた1ドル6.3ボルバルの公式レートよりもSICAD2の50ボリバルの方が適切との結論を下し、昨年第4・四半期にベネズエラ事業で4億6200万ドルの特別費用を計上、これが同四半期の損失に結び付いた。

また米フォード・モーター(F.N: 株価, 企業情報, レポート)と油田サービス会社シュルンベルジュ(SLB.N: 株価, 企業情報, レポート)もベネズエラ事業で四半期の損益に大きな打撃を受けている。フォードは第4・四半期に8億ドル、シュルンベルジュは4億7200万ドルの特別費用を計上した。

ベネズエラでは外国企業は為替制度をめぐる不透明感に加え、需要の低迷や商品の不足、部品や製品の輸入に伴う障害、ハイパーインフレに合わせた値上げの承認を政府に依存する状況など、多様な問題に直面している。

ロイターが最新の四半期決算に基づいて分析したところでは、S&P総合500種対象企業のボリバル建て資産は10社に集中しており、開示された評価額は10社の合計で約73億ドルとなっている。

これらの企業は1ドル=6.3ボリバルもしくは12ボリバルのレートを使っているが、SICAD2の約50ボリバルが適用されると、合計の資産は58億ドルに減少する。

ベネズエラに15億ドルの資産を保有するゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N: 株価, 企業情報, レポート)の広報担当者は「現時点で発表するものはない」としながらも、現地の状況を注視していると表明した。

米製薬大手メルク(MRK.N: 株価, 企業情報, レポート)などの企業は、ベネズエラで医薬品など重要な商品やサービスを提供しているため、最も有利なレートで現地資産を評価することが正当化されると主張している。メルクは一部のボリバル建て資金を1ドル=6.3ボリバルでドルに転換することに成功したと発表した。

それでも一部の企業はボリバル安によって被る可能性のある影響を投資家に伝えている。米飲料・食品大手ペプシコ(PEP.N: 株価, 企業情報, レポート)は、1ドル=50ボリバルでベネズエラ資産を再評価した場合に4億4000万ドルの税引き前特別費用が発生すると説明した。同社は昨年9月初旬時点で正味5億0500万ドルのボリバル建て金融資産を保有していると開示している。


チャベス政権の行った“ボリバル革命”は、ベネズエラ国営石油公社(PDVSA)の原油収入を貧困層に手厚く分配するものだった。このバラマキは貧困層の既得権益となった。

原油はベネズエラの輸出の96%を占め、昨年6月に1バレル99ドルだったベネズエラ産原油は1バレル38ドル前後で取引されている。もちろん原油価格が下落するだけで現行制度は維持不可能になるが、再分配を減らせば貧困層の暴動が起きてしまう。昨年の暴動でも40人以上の死傷者が出ている。支持基盤を失うことを恐れるマドゥロ政権はこれらの公共支出を削減できない。

チャベス政権の統制経済は外貨不足とインフレを常態化させてしまった。インフレは70%に達しており、今年は110%まで昂進すると思われる。外貨不足の影響は広範に現れており、新聞用紙の不足により休刊に追い込まれる新聞社や国際航空便の減便・廃止なども起き始めている。

マドゥロ政権が改革を強行するには軍部の支持を取り付けられるかに懸かってくる。改革の過程で貧困層が離反して、中間層以上が軍部と結びつくだけでも2019年までの任期を全うできない可能性も出てくる。その場合、“ボリバル革命”の継続性は怪しくなる。

雨傘では生命と財産を守れない

香港のオキュパイ・セントラルが規模が拡大していくうちに雨傘革命と呼ばれるようになったのは、治安当局の催涙弾を防ぐためにデモ参加者が雨傘を使ったことに由来している。雨傘は催涙弾からその身を守ることはできたが、李嘉誠氏の財産までをも守ることはできなかった。雨傘革命の終焉と相前後して、李嘉誠氏の「奔香投欧」(香港から奔走して欧州に投資する)は加速している。

雨傘革命とは何だったのか。経済成長の鈍化に伴って格差是正をもたらす機会そのものの減少が起き始めており、香港の若年層中心に政府による利権の再分配、その再分配を決める議会などの選挙制度改革を求めた示威行動だった。政治がつまるところ利権の分配であることを考えると、香港人の要求はおかしいものではない。行政長官選挙の制度変更の要求が受け入れられなかったのは、中国共産党の支配の根幹を揺るがすイデオロギーに直結したからにほかならない。

1989年の天安門事件以降に逆張りした李嘉誠氏が逃げ出している背景として中共の人口ボーナス終焉も影響している。人口ボーナス終焉に伴う安定成長への移行に併せた改革を進めると同時に、恣意的な腐敗追求によって有力な共産党員の生命と財産に危機が迫る。党員にかぎらず、李嘉誠氏の「奔香投欧」が象徴するように資本家の生命と財産を守れなければ、議会制民主主義など発生しようもない。生命と財産の自由のないところに、言論と信教の自由はなく、また集会と結社の自由もない。

香港民主派がデモ=道路占拠終結後初めて 2015/02/01-20:39 時事ドットコム

【香港時事】香港民主派は1日、行政長官の選挙制度民主化を求めるデモを行った。昨年12月15日に道路占拠運動が終結した後、民主派の大規模な街頭行動は初めて。

 主催者によると、デモ参加者は1万3000人。想定していた5万人を大きく下回った。警察は、8800人が参加したと発表した。道路占拠の長期化が市民の反発を招いたことから、デモが低調になったとみられる。

 デモ隊は道路占拠運動のシンボルになった黄色い雨傘を掲げて、香港島中心部の幹線道路を行進。「真の普通選挙を」「偽の民主主義はいらない」とスローガンを叫んだ。


Three owner Li Ka-shing in exclusive talks to buy O2 for £10bn 7:27AM GMT 23 Jan 2015 The Telegraph

李嘉誠氏、欧州で買収攻勢―英鉄道車両リース会社取得 2015年1月21日 07:06 JST WSJ日本版

【香港】欧州で買収攻勢を強める香港の実業家、李嘉誠氏は20日、鉄道車両リース会社の英エバーショルト・レール・グループを10億英ポンド(約1800億円)で買収することで合意した。

 中核企業の長江実業(チョンコン)が長江基建(チョンコンインフラ)と手を組み、エバーショルトを傘下に収める。エバーショルトは英国に3社ある鉄道車両リース会社の1つで、取引は3月に完了する見通しだ。

 香港の電力や不動産市場への依存度軽減を狙う李氏は2008年の金融危機以降、340億米ドル(約4兆円)を海外での事業買収に費やしてきた(ディールロジック調べ)。昨年にはオーストラリアの天然ガス供給会社エンベストラを18億米ドルで取得したほか、ノーザンブリアン・ウオーター・グループやノーザン・ガスネットワークスといった英国の公益企業の買収にも多額を投じた。

 ウォール・ストリート・ジャーナルが20日確認した条件規定書(タームシート)によると、今回の取引の資金を賄うため、長江基建が香港市場で約5億米ドルの増資を行う計画だ。

政治的に“正しく人の命を弄ぶ”

人命は政治的には票と利権と予算に換算され得るし、経済的には金銭に換算され得る。かつ他者の人命に対しては、他人であるがゆえに、我々は少なからず自己投影を余儀なくされる。

こうした身も蓋もない現実には得てして倫理の仮面が付けられ、社会的常識によって抑制されるものだ。しかし、当の後藤氏の母親が記者会見の席でまったく関連性のない反原発の主義・主張を行ったことで、倫理的節度のメーターが振り切れてしまった。

もはやこの時点で、一般常識とか道徳とか倫理は投げ捨てられたに等しい。これでは事件を政治的利用するに歯止めが効かない。倫理的な外見を失うとすれば、著しく露悪的な情景が展開されても構わなくなる。

後藤さん殺害とみられる動画投稿、安倍首相「テロに屈しない」 2015年 02月 1日 10:08 JST ロイター

アングル:自衛隊の邦人救出、人質事件で今国会の論点に急浮上  2015年 02月 1日 23:26 JST ロイター

“他者の視点にまったく立たずに、自己の都合でいいように捻じ曲げる”という病的なまでの自己投影が映し出す独善さ、その極北に立つ意味で、安倍政権を批判する左翼とリベラルの態度は、自らをジハーディストと規定しているISIS(イスラム国)のテロリストと何ら変わりない。コーランには、ジハードに際しては異教徒は殺すか、身代金を取るかの二者択一とされており、明快極まりない露骨な人命の政治的・経済的利用が説かれている。

我が国の左翼とリベラルも、露骨な人命の政治的・経済的利用を行い続けるだろう。彼らは、政治的に“正しく人の命を弄ぶ”には彼らの道徳や倫理は他者に対する情愛に欠けているように想う。

そこにあるのは何ら自己犠牲ではない。一切の客観視を捨てた自己陶酔と、傲慢さを絵に書いたような自己投影の発露であって、他者が感じる痛みも悲しみも、無意識のうちに自己の利益を計算して自己に編入されている。それではまったく立場の違う他者を救うなど、政治的にも経済的にも倫理的にも果たせないだろう。
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