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共和党員の“敵はホワイトハウスにあり”

2016年の大統領選に向けた共和党予備選挙レースが始まっている。上下両院を共和党を制している状況から大統領の座を奪い返すのは容易に思われるが、米国内の人口動態が中長期的に変化して、白人中心の社会からそれ以外の人種が多数派を占めていく傾向は変わらないため、民主党から政権を奪回するとは断言できない。

少数派が多数派に変わる過程で、米国人の社会通念や国家観も変化していく可能性がある。共和党支持者の約3割がロシアのプーチン大統領やシリアのアサド大統領よりもオバマ大統領を国家の脅威と認識している、と下記のロイター電は伝える。彼ら共和党支持者とオバマ大統領の見ている世界観はおそらく違う。そして、これが中長期的な米国人の社会通念や国家観の変化の先駆的な表れなのかもしれない。

米共和党員の34%が大統領を国家への脅威と認識=世論調査 2015年 03月 31日 10:18 JST ロイター

[ワシントン 30日 ロイター] - ロイターとイプソスが実施した世論調査で、共和党員の3分の1がオバマ大統領は米国にとって差し迫った脅威と考えており、ロシアのプーチン大統領やシリアのアサド大統領を上回った。

調査は16─24日、米国人2809人を対象に行われた。このうち民主党員は1083人、共和党員は1059人だった。

調査では、国や組織、個人を米国に対する危険度順に5段階で格付けしてもらった。その結果、最も危険度の高い5(差し迫った危険)にオバマ大統領を挙げたのは共和党員の34%、プーチン大統領は25%、アサド大統領は23%だった。

全体で最も懸念されたのはテロ攻撃に関連した脅威で、過激派組織イスラム国を差し迫った脅威に挙げた回答者は58%、アルカイダが43%だった。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記を脅威とした回答は34%、イランの最高指導者ハメネイ師は27%だった。

このほか、サイバー攻撃を差し迫った脅威とした回答は39%、麻薬の密輸は約3分の1だった。


米大統領選、共和党のルビオ議員が4月13日に出馬表明か 2015年 03月 30日 08:48 JST ロイター

米HPのフィオリーナ元CEO、大統領選出馬の可能性「90%超」 2015年 03月 30日 08:13 JST ロイター

参考URL:
アメリカNOW第124号 移民制度改革への抵抗は共和党の致命傷か~人口動態からの考察~(安井明彦) 2015/03/04 東京財団
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イランを挟むアラブ連盟とパキスタン

イエメンへの内戦介入で、スンニ派のアラブ連盟の有志国(モロッコ、エジプト、スーダン、ヨルダン、サウジアラビア、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦)とパキスタンがシーア派のイランを地勢的に挟む構図が露わになってきた。最重要なのはパキスタンが核兵器保有国であることだろう。

サウジアラビアなどにとってイランの核開発に対抗するために、イスラエルの核をシェアするよりもパキスタンの核をシェアする方が政治的な摩擦やリスクは少ない。

すると同時に国家間の対立が連鎖する可能性もある。イランがアラブ連盟とパキスタンに挟まれることにより、イランがインドに接近して、パキスタンをインドとイランで挟み込む地政学的な連鎖現象が起きるかもしれない。

アラブ連盟が合同軍創設で合意、イエメン「フーシ派」に撤退要求 2015年 03月 30日 09:52 JST ロイター

[シャルムエルシェイク(エジプト) 29日 ロイター] - アラブ連盟首脳会議は、イエメンなど危機に直面している国に軍事介入するための「合同軍創設に向けた協調や取り組み」を推進するとした共同声明を公表して閉幕した。合同軍の組織編成には数カ月かかる見通し。同様の構想が過去にも浮上したことはあるが、実現には至っていない。

エジプトのシュクリ外相は会議の会場となった同国シャルムエルシェイクで記者会見し、参加は任意だとしたうえで、見解に相違が生じた場合は柔軟に対応する方針を示した。少なくとも2カ国が合同軍への参加を表明しているという。

また、サウジアラビア主導のイエメン軍事介入について、首脳らは、イスラム教シーア派系の武装組織「フーシ派」が武器を引き渡して撤退するまで軍事作戦が続くとの見解を示した。


Pakistani defense chief due in Riyadh, airlifts troops for Saudi Yemen war. Aden landings imminent March 30, 2015, 6:42 PM (IDT) DEBKAfile Special Report

Iranian general in Sanaa to organize Yemen rebel counter-offensive for Saudi-led attacks March 28, 2015, 10:42 AM (IDT) DEBKAfile Special Report

ウクライナ危機に凍りつく北極海航路

かつて世界を二分した冷戦の最中、北極海の氷河を挟んで米ソ両大国は直接対峙していた。冷戦が終わり、グローバリゼーションが始まり、支那の“爆食”に代表されるようにコモディティの価格が高止まりし、コスト高になるシェールガスや極地の資源開発が進んだ。さらに氷河が溶けて北極海のシーレーンが開拓される余地が生まれた。

しかし、氷河が溶けた自然現象以外の条件が反転しつつある。ウクライナ危機から新たな冷戦が始まるかもしれず、北極海航路の安全を担保するロシアが積極的に行動できなくなる。また支那本土のバブル崩壊で“爆食”は終わりつつある。特に原油価格はサウジアラビアの政治的主導によって長期低落が始まった。シェールガスを採掘する米国、僻地からの運搬コストが掛かるロシア、核開発を進めるイランすべてに対してサウジアラビアは挑んでいる。

外交というゲームのルールを若干修正するものがあるとすれば、おそらく一番目に重要なのが米国のシェールガス革命(埋蔵エネルギー分布の変化)、それに劣後するのがロシアの北極海航路の開通(物流ルートの追加)だろう、と考えていたが、このふたつに政治経済的リスクが付随するようになった。

北極圏、権益確保へ駆け引き=日本、中国が着々布石-ロシア、制裁で動けず 2015/03/28-17:15 時事ドットコム

資源や航路開拓のフロンティアとして期待される北極圏で、将来の権益確保に向けた主要国の駆け引きが活発化している。世界経済で台頭著しい中国は発言権を高めようと、圏内諸国に急接近。日本も布石を打ち始めた。一方、ロシアはウクライナ情勢をめぐる米欧との対立で、動きが取れなくなっている。

 ◇アイスランドに500人常駐
 「資源とシーレーンの確保を念頭に、着々と布石を打っている」。英極地調査会社ポラリスク・グループのミコ・メアド氏によると、中国は既に極地用の砕氷船を保有し、観測・探査を積極的に進めているという。

 米紙によると、中国の金融機関は、資金調達が難航するロシア北極圏ヤマル半島の液化天然ガス(LNG)プロジェクトへの出資に意欲を表明した。また、メアド氏によれば、中国は北大西洋上の小国アイスランドの大使館に、常時500人が駐在。北極圏での拠点作りに余念がない。

 ◇日本、北欧を視野
 これに対し、日本が注目するのがフィンランド、スウェーデン、ノルウェーなどの北欧諸国だ。在フィンランド日本大使館によると、3カ国とロシアにまたがるバレンツ地域には大量のエネルギー・鉱物資源が眠り、冬でも凍らないため、開発が進んでいる。

 特にフィンランドは「開かれた北極海の利用に積極的で、日本の有力なパートナーとなり得る」(外交筋)存在だ。冬場に氷結するバルト海で培った航海技術、砕氷船の開発など、極地開発のさまざまなノウハウを備えており、日本企業関係者も「技術協力に大きな可能性を感じる」と話す。

 メアド氏によると、グリーンランドやカナダも、北極圏での日本との協力に高い関心を示しているという。

 ◇ウクライナ情勢が影
 北極圏には、世界の石油の13%、天然ガスの30%が埋蔵していると推定され、エネルギーを中心に資源が豊富な北極大陸棚は、ロシアが6割を有している。同国は先進国企業の技術協力を得て開発を進める計画だった。

 また、地球温暖化による海氷の縮小で、欧州とアジアを結ぶ貨物船の往来が急増。スエズ運河経由と比較すると距離を30~40%短縮することが可能だ。港湾整備など多くのプロジェクトが本格スタートすると各国企業の期待が高まったところで、長い沿岸を持つ主役のロシアが制裁でつまずいた。

 「ウクライナをめぐる対立でプロジェクトの先行きが不透明になった」。3月中旬、フィンランド北極圏で開かれた経済フォーラムで、ラップランド商工会議所のラウタヨキ会頭は嘆いた。(ヘルシンキ時事)(2015/03/28-17:15)

不動産バブル、救済の官民格差拡がる

中国の不動産ディベロッパー大手、佳兆業集団は社債の利払ができず、デフォルトに陥った。2015年1月17日のエントリーで触れたデフォルト危機は乗り越えられなかった。

不動産バブル崩壊を食い止めようと、当局は住宅ローン規制の緩和するとともに昨年11月には利下げをし、2月には預金準備率を引き下げを行っている。

新規住宅価格は前年同月比での下落率は5.1%で、12月の4.3%を上回った。 統計の始まった2011年以来最大の下げ幅となった。前月比で下落したのは70都市中64都市で、12月の66都市からは減った。北京では前年比3.2%の下落、上海では4.2%の下落であった。一方、不動産関連セクター全体の投資は昨年10.5%増加しているが、これは在庫の増大を示している。

中国地方債務交換、上限引き上げの用意=財政相 2015年 03月 28日 00:47 JST ロイター

中国海口市、省政府に債務交換プログラムの活用要請 2015年 03月 27日 17:52 JST ロイター

中国不動産株が上昇、政府のセクター支援めぐる報道で 2015年 03月 27日 15:37 JST ロイター

中国が「天網」作戦、海外逃亡の腐敗官僚取り締まり 2015年 03月 27日 14:51 JST ロイター

中国の1─2月工業部門利益は‐4.2%、2012年以来最大の減益率 2015年 03月 27日 13:34 JST ロイター

銅価格、今後2━3年間弱含む=中国の銅生産大手会長 2015年 03月 27日 00:23 JST ロイター

EU、中国・台湾製ステンレス鋼に反ダンピング課税へ 2015年 03月 25日 17:29 JST ロイター

中国・山西省政府に約300の空席、汚職撲滅運動で失職相次ぎ 2015年 03月 25日 11:33 JST ロイター

中国佳兆業を「デフォルト」に格下げ、利払い不能で-S&P 2015/03/25 02:17 JST ブルームバーグ

中央政府は地方政府に対して住民の住環境改善を促進する通達を出している。しかし、地方のテクノクラートは習近平政権による腐敗撲滅運動のさなか、萎縮して身動きが取れない。例えば山西省では300もの役職が空席となっている。しかも実際には地方政府は債務の借り換えだけで、リソース一杯の状況であることが上記のロイター電などから分かる。

中国共産党は、すでに民間の不動産ディベロッパーに対しては救済できなくなりつつあり、国有企業や地方政府など公的な部門は債務整理などで救済している。よしんば続けられなくなると地方政府のデフォルト危機、もしくは地方政府の反抗を惹起する要因になるだろう。

フューチャー・サブマリン・サミットの未来とは

豪州のアボット政権は、次期潜水艦プロジェクトの一環として「フューチャー・サブマリン・サミット」を開催、日独仏がパートナーとして浮上したと表明、技術移転・共同生産を前提とした入札プロセスを開始した。しかし、この会合に招待された三菱重工業と川崎重工業は参加しなかった。

「そうりゅう型」を建造する二社が参加しなかったため、選択肢はドイツのティッセンクルップ傘下のホヴァルツヴェルケ=ドイツ造船の214型の派生型、もしくはフランスのDCNS社のスコルペヌ型の派生型のいずれかになり、「そうりゅう型」の購入は断念されたと見るべきだろう。

次期潜水艦のタイムスケジュールは設計に3年、1番艦の起工から竣工就役まで7年程度、2番艦以降は4~5年。コリンズ級潜水艦の退役が10年後から順次開始で間に合う計算となる。ただし、このスケジュールに固執するとコリンズ級の失敗と同じ轍を踏みかねない。コリンズ級を建造したASC社は、1番艦のコリンズで発生した問題点を解決せず、2番艦以降をそのままつくり、6隻すべてが欠陥を抱えることとなった。

ASC社の首脳陣は、自社の技術力不足を認めており、既存艦艇のメンテナンス契約で存続を図り、他国企業から技術指導を受けてノウハウを付けるべき旨を表明していた。しかし、ASC社の立地する南オーストラリア州の労組は当のASC社の意見を無視して、ASC社が生産することを当然とした。

豪州は典型的なオランダ病に罹っており、自動車産業(GM、フォード、トヨタ自動車)は2016年から2017年までに撤退することが決まっている。そのため残った数少ない製造業である国防関連産業は喪失できない。しかし、労働集約的な造船業の、しかも技術的蓄積が戦闘機並みに必要な潜水艦に手を出そうとしている。

仮に豪州の意見を入れて「そうりゅう型」を導入するには、NS鋼を扱う熟練工の育成を図るために三菱重工業と川崎重工業で2隻以上建造、ASC社に工業用ロボットの設備投資を行って試験艦1隻を建造、問題点を洗い出して修正後に残りを建造、としなければならない。

海洋国家でもある豪州は南太平洋の支配と南極の一部領有を悲願としている。背後の安全確保のためにインドネシアの弱体化に繋がる東ティモールの独立を画策して、南極条約以前から日本が持つ南氷洋の漁業権を潰そうと捕鯨を攻撃してきた。

東ティモール独立以降の日豪安保共同宣言やシーシェパードによる調査捕鯨の妨害など、彼らの外交は一定の成果を挙げてきた。かつ“対中封じ込め”では豪州の役割は期待されており、日本-インドネシア間の防衛協力覚書によってインドネシアとの軋轢はさらに減じる。しかし、艦艇の自国開発と生産を地道に進めるならば、20~30年間近くは有力な装備を自弁できず、日米の方針に追従せざる得ない。彼らにとって短期的に不利益であることは間違いない。

豪州、次世代潜水艦入札プロセス開始 日独仏に参加求める 2015年 03月 25日 16:37 JST ロイター

[アデレード(オーストラリア) 25日 ロイター] - オーストラリアは総額500億豪ドル(388億米ドル)の次期潜水艦建造プロジェクトについて、日本、ドイツ、フランスの3カ国に入札への参加を求めた。

アンドリュース国防相は25日、当地で開催された次期潜水艦に関する会合「フューチャー・サブマリン・サミット」で、日独仏3カ国が同プロジェクトの「国際パートナー」として浮上したと表明。「競争評価」には少なくとも10カ月を要する見込みで、その後国防省が政府に優先入札者について助言すると説明した。

同プロジェクトは、オーストラリアが現在保有するコリンズ級潜水艦6隻に替えて新型潜水艦を導入する計画。

オーストラリアの業界筋によると、入札者宛てに書面が用意されており、6カ月間内にコンセプト・デザインを提出するなどの要件や、入札者が同プログラムでどのように国内業界を巻き込むかなどの詳細が記載されているという。

同プロジェクトについては、ドイツ鉄鋼大手ティッセンクルップ(TKAG.DE: 株価, 企業情報, レポート)とフランスの造船会社DCNSが関心を示している。

アボット豪首相は、最近まで、三菱重工(7011.T: 株価, ニュース, レポート)と川崎重工(7012.T: 株価, ニュース, レポート)が建造する潜水艦の導入に傾いていた。ただ、2月に入り与党・自由党内で首相のリーダーシップに対する批判が高まったことを受けてアボット氏は方針を変え、年末までに一般競争入札により近い形で発注先を選定すると表明した。

日本の2社は「フューチャー・サブマリン・サミット」に招待されていたが、出席していない。

スンニ派とシーア派の三十年戦争

サウジアラビアは、湾岸協力会議(GCC)に加盟する湾岸諸国とアラブ最大の人口を抱えるエジプトを含む10カ国でイエメン空爆を開始した。

もともと低強度内戦に見舞われていたイエメンは、サウジアラビアが中心となって和平調停を行い、サレハ政権を退陣させてハディ政権を成立させた経緯がある。

復権を企むサレハ前大統領(シーア派分派であるザイド派の部族出身、ただし王家からは除外)とスンニ派の利権拡大を嫌うフーシ派(同じくザイド派)は共闘して首都サヌアを侵攻、ハディ政権は南部の都市アデンに放逐された。

サウジアラビアには、イランの支援を受けるフーシ派を駆逐し、ハディ政権を救援する目的がある。同時に現時点では利害の一致するイスラム原理主義過激派、アラビア半島のアルカイダ(AQAP)の台頭にも備えなければならない。

イラク・シリア・リビア・イエメンでは、歴史的経緯によって民族・言語・宗教・宗派・生活習俗などの相違で少数派となった勢力が、社会主義やアラブ民族主義を統一の方便として、国内対立を抑えていた。少数派の起源は、古くはフェニキア植民地やギリシア植民地やローマ帝国属州の昔まで遡る。

アラブの春以降、これら各国で勃発した内戦は短期的決着とはならず、ほかのアラブ国家が空爆から武器援助、難民受け入れまで対応せざる得ない状況となっている。

そして、ウクライナ東部やブラックアフリカと同様、宗派・民族・地域対立の分断線上(つまりは辺境)での混乱を突いて、より過激な主張を唱える組織が現地で第三勢力として喰い込み始めている。

この現象は紛争地帯に限らない。米国における白人の市長や警察署長と居住する黒人が対立する地域(ミズーリ州ファーガソン)や我が国における沖縄県なども過激派が浸透し、低強度な暴動や政治的闘争が続く、云わば辺境に当たる。

おそらく米国の暴動と混乱の収拾には白人・黒人・ヒスパニックなどの人種別、福音派や無宗教などの宗教別、保守やリベラルなどの政治思想別、富裕層・中間層・貧困層などの格差別に棲み分けが必要になる。

アラブ・中東、ウクライナ、ブラックアフリカの内戦でも事情は大差なく、民族・宗教・宗派別の棲み分けが血を流すことによって整理され、それが終わるまで五月雨式に戦いが続く、と思われる。第1次大戦や第2次大戦のような総力戦ではない以上、この利害変更には時間が掛かるのだ。ゆえにアラブ・中東の三十年戦争となるだろう。

さて、最終的に過激派組織を撲滅する点においてはスンニ派とシーア派それぞれの政府が一致する。しかし、現時点では組織を撲滅してしまうと両者の緩衝地帯が消失してしまって、直接対決に陥る危険性を孕んでいる。これは過激派の撲滅に対する消極的姿勢につながり、紛争の長期化を促す要因の一つにもなる。

また伏在しているイランの核開発の進展次第では、イスラエルの核をサウジアラビアとエジプトとアラブ首長国連邦(UAE)がシェアする奇怪な状況さえ起こり、核による恐怖の均衡が続くスンニ派とシーア派の長期間の冷戦となるかもしれない。

湾岸諸国がイエメン軍事介入、武装勢力を空爆:識者はこうみる 2015年 03月 26日 16:22 JST ロイター

サウジなど10カ国がイエメン軍事介入、武装組織に空爆開始 2015年 03月 26日 14:18 JST ロイター

焦点:イエメンは「中東危機」の導火線か、注目すべきリスク 2015年 03月 26日 13:19 JST ロイター

焦点:中東で「帝国」拡大を目論むイラン、核交渉を憂慮する周辺国 2015年 03月 24日 15:19 JST ロイター

[ベイルート 23日 ロイター] - イランの核開発問題をめぐる同国と主要6カ国との協議で、枠組み合意の期限が今月末に迫るなか、アラブ諸国の専門家や指導者は、イランがイラクからレバノン、シリア、イエメンに至る中東地域で支配力を強めようとしていると懸念している。

アラブ地域に新たなイスラム教シーア派の「帝国」を築こうとしていると、一部からみられているイラン。その動きの背後には、ある人物がいる。それは、イラン革命防衛隊の精鋭コッズ部隊を率いるソレイマニ司令官(60)だ。

ソレイマニ司令官はスンニ派の過激派組織「イスラム国(IS)」がイラク北部などで支配地域を拡大して以降、中東の戦闘地域の至るところに現れている。

同司令官は、イラクのフセイン元大統領の出身地ティクリートをISから奪還する作戦を指揮。一方で、シリアのアサド大統領の親戚が殺害された際には同国を弔問。また、レバノンのシーア派組織「ヒズボラ」の故ムグニエ元司令官の息子が今年1月にイスラエル軍の空爆で殺害されると、その墓を訪れた。

<ゲームチェンジャー>

経済制裁の解除をもたらす核協議合意を真剣に検討している可能性がある一方、イランは中東地域全体で影響力を最大限に拡大しようとしている。イラン軍とその同盟関係にある武装勢力はイラクとシリアで対IS掃討作戦の最前線で戦っているため、スンニ派のアラブ諸国の指導者は米国がイランの勢力拡大を止めることはできないとみている。

ケリー米国務長官は先に、核交渉で「大幅な譲歩」はしないとアラブ諸国の指導者に語った。だがその一方で、ソレイマニ司令官がティクリートの作戦に関与していることを認め、サウジのファイサル外相はそれこそ懸念している最たるものだとして、「イランがイラクを乗っ取ろうとしている」と怒りをあらわにした。

故に中東の専門家は、米国とイランの和解がもたらす核合意は、湾岸諸国とエジプトなどのスンニ派同盟国をうろたえさせるものであり、それほど期待できないと指摘する。

アラブ首長国連邦の政治評論家スルタン・カセミ氏は「核合意は中東のゲームチェンジャーとなる。イランはますます積極的な外交政策を取るようになると思う」とし、「ケリー(米国務長官)は否定しているが、これは大幅な譲歩だ。空約束と引き換えに自由裁量権をイランに与えるようなもの。イランをイラクやシリア、レバノンやイエメンで優位に立たせる」と語った。

また、ドバイのシンクタンク「近東・湾岸軍事分析研究所(INEGMA)」のリアド・カフワジ最高経営責任者(CEO)は「全面的な宗派戦争」を警告。「イラクやシリアやイエメンで起きていることは、イランが米国主導の対テロ戦争を隠れみのに、紅海や地中海まで支配地域の拡大を狙っていることを示すものだ」との見方を示した。

<新たな冷戦>

昨年まで駐サウジアラビア英国大使を務め、現在は国際戦略研究所(IISS)に所属するジョン・ジェンキンス氏は、こうした中東地域の懸念を米国が軽視していることは憂慮すべきことだと指摘。

「中東での米国の存在感はかつて見られないほど強いが、アラブ諸国が懸念しているのは、西側が行動を起こすかどうかだ。彼らはレバノンやシリアで米国が何もしなかったことを目の当たりにしてきた。サウジは特にイエメン情勢を気にかけている」と述べた。

オバマ政権はアラブの同盟諸国に対し関係が揺るがないことを強調しようとしているが、専門家は米国政府の最優先事項はイランの核開発とISの勢力拡大を阻止することだと指摘する。

英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)の中東専門家、ファワズ・ゲルゲス教授は「オバマ(大統領)は、イランとの核合意が自身の外交政策の遺産になると考えている」とし、「核合意はサウジアラビアとその同盟諸国対イランという新たな冷戦を泥沼化させるだろう。アラブ世界の中心で燃え盛る炎にガソリンを注ぐようなものだ」と語った。

(Samia Nakhoul記者、翻訳:伊藤典子、編集:宮井伸明)

人民元外交は必ずしも成功していない

日米主導のアジア開発銀行(ADB)に対するアジアインフラ投資銀行(AIIB)設立を巡る外交的駆け引きが続く。AIIBに英国や独仏伊などを誘い、一見優位に立っている。その中国共産党が進める人民元外交が、ブラックアフリカにおけるプロジェクト・ファイナンスでは日本が中共を上回った、と英国の法律事務所が明らかにした。

下記の記事を素直に読み解けば、資源や電力、インフラ整備の投融資で我が国に遅れを取りつつあるから、旧宗主国でノウハウも持つ英国など欧州各国を取り込もうとしていることになる。

日本が中国上回る、プロジェクトファイナスでのアフリカ投資 2015/03/25 03:01 JST ブルームバーグ

 (ブルームバーグ):日本のプロジェクトファイナンス(事業融資)によるアフリカへの投資は、中国による投資を上回った。ロンドンを本拠地とする法律事務所リンクレーターズがリポートで明らかにした。アジア諸国は引き続きアフリカ大陸で経済的影響力を強化している。

リンクレーターズによると、アフリカの道路や水道・公衆衛生の改善、および石油やガスのパイプライン建設に向けアジア諸国が昨年プロジェクトファイナンスで拠出した総額は42億ドル(約5030億円)。このうち日本が35億ドルを占めた。  

23日に公表された同リポートは、「日本は現在、アフリカへのプロジェクトファイナンスのスポンサーとしてアジア諸国の中で最も活動的で、投資額は中国のほぼ3倍。中国は対アフリカ大陸投資においてアジアで最も活発と見なされがちだ」と指摘した。

中国はアフリカへのプロジェクト融資拠出国としてアジアで2位。過去10年間の拠出額は1190億ドル超に上った。3位はインド。  

原題:Japan Has Invested More Africa Project Financing Than China(抜粋)


グローバリゼーションの後退とともに、プロジェクト・ファイナンスが抱えるリスクに中国共産党が晒されつつある。例えばコモディティ価格変動のリスク、それに伴う不景気などによる政権交代のリスクにより投融資が頓挫する事例が増えている。

ミャンマーとスリランカでは親中政権が反中に傾いて、ダム建設や港湾開発が凍結された。メキシコでは汚職によって高速鉄道計画が白紙に戻された。自国の“爆食”と相互依存関係にあったベネズエラではデフォルト懸念が高まり、スーダンでは南北が分裂し、リビアではカダフィ政権打倒後も内政の混乱が続く。

むしろ人民元外交の勢威が衰えているのではないか。その札束の威力を取り戻そうと、AIIBのガバナンスを強化しようとすれば自国全体のガバナンス不全が明らかになるジレンマに陥っているのだ。

アジアインフラ投資銀行を賭けたゲーム

中国共産党が設立を図るアジアインフラ投資銀行(AIIB)に関する局面がやや変化してきた。G7であるカナダがAIIBへの参加を検討し始めた。

G7のなかでは初めに英国が参加を表明して、続いて独仏伊が参加を表明しており、この時点で参加表明した独仏伊の欧州大陸3カ国の陣営と英国と豪州のアングロサクソン陣営では、G7ではない豪州は格落ちとなってしまう。英国にとっては、AIIBのルールづくりでの不利を挽回するには、カナダを入れることでバランスを取る必要が出てきた。

当事国が増加して、利害関係が複雑になればなるほどに中共の外交手腕では解決できなくなる、と思われる。

我が国としてはアジア開発銀行(ADB)もあり、即座にAIIBに加わるには国内外の利害調整も要る。例えば、米国に誘われる形でならば、AIIBのルールづくりに参画することも容易だろうが、オバマ政権の力量では難しいかもしれない。

各国の思惑と国益も違う。日米欧の利害の一致が可能ならば中共の主導権を奪えるが、利害調整が出来るか分からない。

英国は不動産バブルが崩壊している中共のカネを抜きにかかる(キャピタルフライトさせる)ことが最上の利益。独仏伊は未だ支那本土への投資を減らしていないため、バブル崩壊の実損を出さないような形でソフトランディングさせるのが最上の利益。日米は不動産バブル崩壊の余波を中国国内に押しとどめるのが最上の利益。

我が国としては万が一、AIIBのルールづくりに積極的に臨むならば調達先の品質規定を厳しくして日本製しか使えないようにすべきだろう。消極的であってもAIIBのルールづくりが紛糾して、実効あるインフラ投資が遅れに遅れることは望ましいし、その間にADBを強化するのも一手だろう。

カナダがアジアインフラ投資銀への参加検討-日米は懸念強める 2015/03/24 07:57 JST ブルームバーグ

(ブルームバーグ):カナダが中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を検討している。最終決定すれば、主要7カ国(G7)で態度を保留しているのは日本と米国だけになる。

中国はAIIBの創設メンバーになるには3月31日までの文書署名が必要だと各国に伝えている。今月に入って英国とフランス、ドイツ、イタリアが参加の意向を表明。AIIBの統治や環境保護姿勢に疑問を投げ掛ける日米当局者は懸念を強めている。

カナダ財務省報道官は電子メールを通じた声明で、「カナダは現在この構想を検討している」と説明。中国当局はAIIBについて大まかに概要を示したのみで、「同行の目的や統治機構、運営方法に関する既存メンバー間の議論は継続中」で、こうした作業には「数カ月かかる見通しだ」との見解を示した。

原題:Canada Weighs Joining China-Led Bank Amid U.S., Japan Concerns(抜粋)

“対中封じ込め”と日本-インドネシア2プラス2

日本とインドネシアの首脳会談が行われた。東南アジアにおける“対中封じ込め”の観点から見てみると、外交軍事面での優位性は強化されている。

“海洋における法の支配”を基礎として、二国間の海洋フォーラムの開催が約された。また日本-インドネシア間の防衛協力覚書が交わされ、日本-インドネシアの外務・防衛閣僚級協議(2プラス2)の早期開催も確認された。日英防衛協力覚書から日英2プラス2初開催まで3年近くの年月を要したことを考えると、我が国のシーレーン確保とASEAN諸国の囲い込みはかなり加速している、と見るべきだ。

一方、金融経済面では中共との競合が明確化してきた。

インドネシアは今回の首脳会談でインフラ整備のための円借款1400億円供与を得た。その同日に同国財務相は、設立予定のアジアインフラ投資銀行(AIIB)の本部を首都ジャカルタに誘致する意向を明らかにした。アジア開発銀行(ADB)の本部はフィリピンのマニラにあることから、この誘致への名乗りは説得力を持つ。

インドネシア、アジアインフラ銀の本部誘致で中国と競う=財務相 2015年 03月 23日 13:18 JST ロイター

日・インドネシア首脳、海洋安保で協力 1400億円の円借款も決定 2015年 03月 23日 20:49 JST ロイター

[東京 23日 ロイター] - 安倍晋三首相とインドネシアのジョコ大統領は23日、都内で首脳会談を開いた。海洋安全保障で協力を進めていくとともに、日本がインドネシアに対し、約1400億円の円借款を行うことを決めた。

ジョコ大統領は昨年10月に就任。国際会議への出席を除くと、東南アジア諸国連合(ASEAN)域外への訪問は日本が初めてとなった。安倍首相は共同会見で、「ともにアジアを代表する海洋国家、民主国家として、戦略的パートナーシップを一層強化することを確認した」と語った。

会談で両首脳は、海洋分野の協力について話し合う協議会を設置することで合意した。詳細は未定だが、海洋安全保障や海洋関連産業の振興などを議題にした高官級の会合になるという。また、首都ジャカルタの高速鉄道など3路線の整備に、日本が約1400億円の円借款を実施することも決まった。

ジョコ大統領は安倍首相に対し、経済分野で連携を強めることに期待を示し、発電、港湾整備、道路の整備、経済特区の工業団地などへの投資を呼びかけた。

このほか両政府は、防衛協力を強化する覚書に署名。外務・防衛閣僚会合(2プラス2)を早期に開くことも確認した。

(久保信博)


参考URL:
日・インドネシア首脳会談 平成27年3月23日 外務省

ルーブル圏と南オセチアの保護国化

ユーラシア経済同盟を構成するロシア、ベラルーシ、カザフスタンの首脳会談の席でプーチン大統領は通貨同盟の形成を呼びかけた。世界恐慌後から第2次大戦前夜に現れた通貨ブロックよろしくルーブル圏をつくろう、と云うわけだ。他方これで、フリブナを正貨として流通させているウクライナ・ドンバス地方の親露派支配地域をロシアへ併合する意図が、現時点でプーチン大統領にないことが分かる。

と、同時にカザフスタン大統領が述べるように、ユーラシア経済同盟もしくはルーブル圏は、鉱物資源などコモディティの輸出頼みの経済構造を転換できないまま、ロシアに対する経済制裁によって孤立と停滞の時期を迎えることになる。

さらに興味深いのは、ロシアー南オセチアの同盟「同盟と統合に関する条約」が署名された点だ。内国治安と外交軍事と関税という重要な国家の主権が事実上、ロシアに引き渡される。云わば南オセチアはロシアの保護国となった。

南オセチア「国民」は“ロシア国籍の取得も容易になる”とあり、最悪の場合、南オセチア人はロシア連邦の国籍を取得して、コーカサス山脈の反対側の北オセチア共和国(ロシア連邦内)に逃げることができる。

国籍取得要件を容易にした裏側には、ロシアは南オセチアのインフラを整備する意志がないとは読み取れまいか。何度目かのグルジアとの紛争が起きる場合を想定して、最初から軍事優先、民生軽視となり、状況次第によっては南オセチアは放棄され、クリミア半島併合の国際的承認の材料にされることも可能性は少ないながらもあり得るだろう。

カザフスタン・ベラルーシと通貨同盟検討を=プーチン大統領 2015年 03月 20日 23:07 JST ロイター

ロシア主導の経済連合、原油安で困難に直面=カザフスタン大統領 2015年 03月 20日 18:52 JST ロイター

[アスタナ 20日 ロイター] - カザフスタンのナザルバエフ大統領は20日、ロシアが主導するユーラシア経済連合の主要3カ国は世界的な原油安を背景に困難な局面に陥っているとの見方を示した。

大統領はロシアのプーチン大統領、ベラルーシのルカシェンコ大統領との会談を前に首都アスタナで発言。ユーラシア経済連合はロシア、カザフスタン、ベラルーシとアルメニアで構成しており、キルギスも今年加盟する。

ナザルバエフ大統領は、「石油と他の輸出向けコモディティー(商品)の輸出価格が特にロシアとカザフスタンで下落したため、残念ながらわれわれの連合は大きな困難に直面している」と語った。一方で、適切な措置を取ったため、状況は安定したとの見方も示した。

プーチン大統領は会談前、「各市場の状況を考慮すれば、われわれは世界経済の中で本当に困難な状況に直面している」と指摘。ただ、ロシアとカザフスタンの連携が「困難を乗り越える助け」となることに期待感を示した。


ロシアが南オセチアと同盟条約署名、米EU承認せず 2015年 03月 19日 01:23 JST ロイター

[モスクワ 18日 ロイター] - ロシアは18日、グルジアから分離独立を主張する南オセチアと、「同盟と統合に関する条約」に署名した。同条約の下、ロシアと南オセチアの治安機関、軍、関税機関は統合され、今後ロシアが南オセチアの国境を警備する。

グルジア政府はこれについて「併合に向けた動き」だと非難。西側諸国の間では同地域の安定と安全保障に対する脅威となりかねないとの懸念が出ており、米国と欧州連合(EU)は同条約は承認しないと表明した。

人口約5万人の南オセチアはグルジアからの分離独立を主張。ロシアは2008年のグルジアへの軍事介入後に南オセチア、およびアブハジアの独立を承認しているが、国際的には両地域はグルジアに属すると見なされている。

ロシアのプーチン大統領はモスクワのクレムリンで、南オセチアのティビロフ「大統領」とともに条約に署名。「ロシアと南オセチアの間のパートナーシップ強化に向け、さらに一歩前進した」と述べた。

条約は25年間有効。南オセチアの住民のロシア国籍取得も容易になる。

ロシアはちょうど1年前にウクライナ領のクリミアを併合。西側諸国の間では、ロシアが南オセチアとの条約に署名したことで、ロシアはウクライナ軍と親ロシア派勢力との間で戦闘が続くウクライナ東部も併合に動くのではないかとの懸念が出ている。

“対中封じ込め”と日本-インドネシア防衛協力覚書

インドネシアのジョコ大統領訪日に際して、日本-インドネシア間の防衛協力の関する覚書が署名される見込みとなった。これで2003年と2008年の豪州、2014年のインド、2015年のフィリピンとの覚書と同じく“対中封じ込め”に資することになる。

非同盟諸国会議以来、比較的中共寄りと見られていたインドネシアが我が国の仲介に基づいて、シーレーンのチョークポイントごと引き込めるメリットは計り知れない。

日本とインドネシア、防衛協力の覚書に署名へ=関係者 2015年 03月 19日 19:46 JST ロイター

[東京/ジャカルタ 19日 ロイター] - インドネシアのジョコ大統領来日に合わせ、日本とインドネシア両政府が防衛協力に関する覚書を結ぶことが分かった。日本はフィリピンとも覚書に署名したばかり。東南アジア諸国との関係を強め、南シナ海で活動を活発化させる中国をけん制したい考え。

昨年10月に就任したジョコ大統領は今月22日から来日し、安倍晋三首相と会談する。国防相も同行する見通しで、複数の両国関係者によると、自衛隊とインドネシア軍の間で共同訓練を本格化させたり、防衛装備品で協力することなどを盛り込んだ覚書に調印することで調整している。

ジョコ大統領は来日後に中国も訪れる予定だが、日本の政府関係者は「ASEAN(東南アジア諸国連合)域外の最初の外遊先が日本。そのメッセージは大きい」と語る。インドネシアの政府関係者は、覚書は「両国にとって非常に重要」と話す。

日本は東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国への軍事的、経済的な関与を強め、南シナ海で中国と領有権争いをしてるフィリピンやベトナムなどとの関係強化を急いでいる。今年1月にはフィリピンとも防衛協力の覚書を結んだ。

(久保信博、ランディ・ファビ)


2015年2月25日のエントリーにも触れたが、この日本-インドネシア防衛協力覚書の副次的効果は豪州-インドネシアの間にも防衛協力関係を築く機会ができる点にある。

インドネシアにとっては豪州が東ティモールの独立を後援して勢力範囲を拡大させたこと、豪州にとっては巨大な人口を抱えた国家が隣接している懸念を払拭できないこと、などの理由によって対立構造を解消できないままであった。今後も対立構造が残るため、我が国は両国の仲介の労を取るものと考えられる。

しかし、少なくともこれで豪州とインドネシアとの間接的同盟関係への道が開けるならば、豪州にとってはますます「そうりゅう型」導入採用の必要性が増してくる。対インドネシア作戦ではなく“対中封じ込め”へと最適化するためにも、ドイツ製などの潜航能力と航続距離に劣る潜水艦の導入理由は薄れていくからだ。

ネタニヤフ政権の続投と極右政党の後退

イスラエルのネタニヤフ政権は総選挙に勝利した。2013年総選挙時の18議席から12議席と大幅に増えて30議席となった。前回の総選挙では極右政党のイスラエル我が家と統一会派を組むことで、併せて30議席を維持していた。今回は統一会派を解消して総選挙に望んでおり、大勝といって差し支えないだろう。

一方、労働党とハトヌアの統一会派として政権交代を目論んだシオニズム連合は、両党の前回合計議席と比べても3議席増やすに留まった。

また、アラブ系イスラエル人はエジプトとサウジアラビアなどのスンニ派国家と共闘関係を維持するネタニヤフ政権下では発言権が埋没する危機感を抱き、イスラム原理主義からアラブ民族主義、極左まで包括した統一会派をつくった。

このアラブ系すべての統一会派ジョイント・リストは、統一アラブ・リストとハダシュとバラドとタールなどを結集して総選挙を戦い、前回と比べて2議席増の微増に留まったが、発言権の確保という目的は達した。

前回の総選挙時に結成された中道政党イェシュ・アティッドは前回より8議席減。一方、カハロン元通信相によって新たに結成された中道政党のクラヌ(Kulanu、英訳するとAll of Us、直訳すると「みんな全員」)は10議席獲得した。全体として新しい政党の勢力は変動なしと思われる。

極右政党のイスラエル我が家は7議席減。同じくユダヤの家は4議席減。極右は全般的に後退した。リクードに支持層を取り込まれたのかもしれない。

新しい連立政権の枠組み協議は、兵役忌避する超正統派の宗教政党2党を除き、リクードと極右2党と中道2党を中心にして行われるだろう。

イスラエル総選挙、ネタニヤフ首相率いる右派リクードが勝利 2015年 03月 18日 16:30 JST ロイター

[エルサレム 18日 ロイター] - 17日に投開票されたイスラエル総選挙(定数120)は、ネタニヤフ首相が率いる与党の右派リクードが、野党労働党などによる統一会派「シオニスト連合」との接戦の末、勝利した。

イスラエルのメディアによると、開票率99.5%現在の獲得議席数はリクードが30で、シオニスト連合の24を上回り、第1党となった。

選挙4日前に公表された世論調査ではシオニスト連合が4議席リードするとの結果が出ており、リクードは予想外の勝利を収めたことになる。首相が選挙終盤に、パレスチナの国家樹立を否定する発言をするなど、右派層の取り込みに注力したことが奏功したとみられる。

ネタニヤフ首相は、自身のツイッターの公式アカウントで「リクード党、そしてイスラエルの人々にとって、大きな勝利だ」としている。

首相は早速、連立交渉を開始。極右政党「ユダヤの家」や宗教グループなどと接触した。

リクードは声明で、ネタニヤフ氏首相は数週間以内に新政権を樹立する意向だと表明。

首相は、「誰もわれわれを待ってくれない。イスラエル市民は、われわれが約束したように、安全保障、経済、社会に関して市民のために取り組む指導部が早期に立ち上がるのを期待している」と強調した。

*内容を追加します。


イスラエル2015年総選挙結果(定数120・過半数61)
リクード(世俗右派) 30
シオニズム連合(中道左派、労働党とハトヌアの統一会派) 24
ジョイント・リスト(アラブ系、統一アラブ・リストとハダシュとバラドとタールの会派) 13
イェシュ・アティッド(中道) 11
みんな全員(中道) 10
ユダヤの家(極右) 8
シャス(宗教右派・セファルディ系) 7
イスラエル我が家(極右) 6
ユダヤ・トーラー連合(宗教右派・アシュケナジ系) 6
メレツ(左派) 5

イスラエル2013年総選挙結果(定数120・過半数61)
リクード/イスラエル我が家(世俗右派/極右) 31
イェシュ・アティッド(中道) 19
労働党(中道左派) 15
ユダヤの家(極右) 12
シャス(宗教右派・セファルディ系) 11
ユダヤ・トーラー連合(宗教右派・アシュケナジ系) 7
ハトヌア(中道) 6
メレツ(左派) 6
統一アラブ・リスト(イスラム原理主義) 4
ハダシュ(極左) 4
バラド(アラブ民族主義) 3
カディマ(中道) 2

ミンスク合意のロードマップは険しい道程

ウクライナ議会は、ドンバス地方のドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国に「特別な地位」を与える法律を採択した。これに対し、ロシアのラヴロフ外相は地方選挙に際してウクライナ政府の干渉を招く、と批判している。同様にデバリツェボを法的な支配地域から外された親露派も批判している。

ウクライナが東部に「特別な地位」承認、親ロ派支配拡大の懸念も 2015年 03月 18日 11:43 JST ロイター

[キエフ 17日 ロイター] - ウクライナの議会は17日、同国東部に限定的な自治権を与える法律を採択した。親ロシア派が創設を宣言した共和国に「特別な地位」を認めるという内容だが、親ロシア派の支配力拡大につながると懸念する声もある。

ウクライナ政府は、同国の管轄下にある東部で自治体選挙が行われた後に「特別な地位」を認めるとしている。

ロシアはこれに反発。ラブロフ外相は、この法律はミンスク合意から大きくかけ離れていると指摘。「特別な地位」を、親ロシア派指導部が参加しない選挙と結びつけている、と批判した。


ミンスク合意では、親露派の支配地域は「ウクライナ法に基づく選挙」を行うこととされている。合意を素直に読めば、ウクライナ政府に干渉できる余地があると考えるのはむしろ当然であろう。ミンスク合意が抱える問題はロードマップの履行を担保するような独仏露及びウクライナ、親露派の定期的会合を持っていない点にある。

ドイツとフランスには利害関係者の調整を継続する力量が失われているのかもしれない。また外貨流出が止まらないロシアは財政的にドンバス地方の親露派を支えきれない。

ロシアのクリミア併合から1年が経とうとしている。クリミア半島はルーブル圏となったが、ドンバス地方の親露派支配地域では未だにフリブナが流通している。ほかにルーブル、ドル、ユーロが流通しているものの通貨で見る限り、ロシアに親露派地域の併合の意図がない証拠になる。前年のミンスク合意の破綻の大きな要因は、ウクライナ政府が親露派地域への社会保障を停止したことにある。すでにロシアは、クリミア半島の「ロシア国民」に対する社会保障をロシア並みに引き上げている。

親露派地域は併合されたクリミア半島及びロシア、ウクライナ同様に少子高齢化と男性の寿命低下による人口減少に見舞われたままでいる。インフラは再建の見通しは立たず、「外貨」を稼ぐはずの石炭についてはロシアが補助金付き輸入をしない限り、ウクライナしか引き取り手がいない。この地域はロシアとウクライナ双方にとって、繰り返し押し付け合うジョーカー(財政的負担)となりつつある。

リトアニアの『対エスキモー戦の前夜』

テニス帰りのタクシー代をいつも全額支払わされていることに納得行かないジニーは、その相手の同級生セリーナの家に絶交覚悟で押しかける。そのセリーナが母親にカネをせびる間、セリーナの兄フランクリンや友人と会話しているうちに、ジニーはタクシー代のことなんて、どうでも良くなってしまう。

これが、J・D・サリンジャーの短篇集『ナイン・ストーリーズ(九つの物語)』に所収されている「対エスキモー戦の前夜(対エスキモー戦まぢか)」の筋書きだ。彼の作品には大抵、戦争の影が覆いかぶさっている。そして救いを求める人と受容する救い手が現れる。

「対エスキモー戦の前夜」では、フランクリンの救い手がジニーであることが示唆されている。

ちょっと調子の外れたフランクリンは、もうすぐエスキモーとの戦争が始まるんで徴兵されるんだ、とか云う。彼はジニーに食べかけのチキンサンドウィッチをくれたりする。もちろん彼女は、要らないから捨てようとするけれど、なぜだかイースターの時に買ってもらったあと死んだヒヨコを捨てるのに3日かかったことを想い出す。

閑話休題。

ウクライナ危機とドンバス紛争が落着するとして、次にロシア連邦のカリーニングラード州を両端に挟んだポーランド、リトアニアに他のバルト三国のエストニア、ラトビア、そしてカレリア地方に面したフィンランドが緊張を強いられることについては、2014年9月4日のエントリーで述べた。

ポーランドは、かつてのコモンウェルス(ポーランド・リトアニア共和国)旧領への影響力拡大を目指す以上、ロシアとの前衛に立たざる得ない。一方、リトアニアは第2次大戦前夜の英仏とソ連の攻守同盟を蹴ったポーランドの外交的な頑迷固陋さがポーランド第二共和国とバルト三国の滅亡の一因となったことを忘れはしないだろう。ガリツィアに沸き起こる民族主義に引きずられ過ぎるとポーランド第三共和国は滅びかねない。

次いでミンスク合意を横目で見たリトアニアは、独ソ不可侵条約の秘密協定において、ソ連側がポーランド分割でカーゾン線を基礎として譲歩した見返りに、ドイツ側がリトアニアを引き渡したことも忘れてはいないだろう。

ただしエネルギーに関しては、フィンランドからバルト三国、ポーランドの原発契約は加速すると思われる。リトアニアはウクライナ危機以降、にわかに日立GEニュークリア・エナジー(日立とGEの合弁)と原発事業会社の協議に舵を切った。ポーランドでも、日立GEニュークリア・エナジーは国営電力会社のポルスカ・グルパ・エネルゲティチュナ(PGE)とともに現地の機器製造会社の選定を進め、ポーランド国内の大学と覚書を結び、人材育成を進めている。

コラム:クリミア併合1年、「ロシア侵略」に備える周辺国 2015年 03月 17日 14:29 JST ロイター

Ola Cichowlas

[16日 ロイター] - ロシアによるクリミア併合から約1年。ウクライナ危機は東欧に衝撃を与えたが、中でも、北大西洋条約機構(NATO)に属するエストニア、ラトビア、リトアニアのバルト三国にとっては、ロシアからの攻撃は真の脅威となっている。

ロシアの恐怖をリアルに感じている小国リトアニアは、徴兵制の再開を計画している。リトアニアはラトビアやエストニアとは違い、ロシアと国境を接してはいない。ただ南側には、プーチン大統領の「操り人形」である独裁者ルカシェンコ大統領が率いるベラルーシがあり、そこではロシア軍が存在感を増している。また西には、ロシアのバルト海沿岸の飛び地カリーニングラードがあり、そこにもロシア軍の大規模な施設がある。

新たな兵役の計画を発表したリトアニアのジューカス軍司令官は、「兵士の危機的な不足により、国家主権に対する現実の脅威に備えることができなくなっている」と語った。また、グリバウスカイテ大統領は、徴兵制復活は「不可欠」であり、人口約300万人のリトアニアには「それ以外に軍強化の方法はない」と言明。法案が議会を通過すれば、早ければ今年9月にも19─26歳の男子約3000人が徴兵される可能性がある。

欧州最少の軍隊の1つであるリトアニア軍の兵力は現在1万5000人。2004年のNATO加盟以降、同国軍は主として、アフガニスタンやコソボなどでの共同作戦の一翼を担う存在であり、自国領土防衛の準備はしていなかった。しかし、ロシアが修正主義の動きを急速に強めるなか、リトアニア政府は安全保障政策を見直さざるを得なくなった。

徴兵制復活は、ロシアからの脅威が空想の世界ではないと国民に心構えさせる一連の動きを締めくくるものだ。リトアニア政府は先に、プーチン大統領の非正規軍(正式な軍の記章を付けずに外国に潜入するロシア人兵士)による侵入を警戒し、国民が軍隊様式の服を許可なく着ることを禁じた。今月14日にはドイツ政府が、リトアニアは榴弾砲の購入に関心を持っているようだと明らかにした。先月には、リトアニア国防省が98ページに及ぶ「戦時マニュアル」を発表し、他国による侵入や占領、軍事衝突に対する国民の備えを説いた。

ロシアによるクリミア併合以降、安全保障問題の専門家の多くは、ロシアによる「ハイブリッド戦争」はバルト3国にも広がる可能性があると警告してきた。しかし、東欧研究所の上級アナリスト、マリウス・ラウリナビシャス氏は、リトアニアが直面している真の脅威は、カリーニングラードからの従来型の侵入だと指摘。「彼ら(ロシア政府)は、ちょうどクリミアから(ウクライナ東部の)ドンバスに通じる道のように、カリーニングラードからロシア本土までの陸路を必要としている」と述べた。

カリーニングラードはこれまで長く、東西対立の最前線だった。バルト3国が2004年にNATOに加盟した主な理由の1つがカリーニングラードの存在だった。そしてウクライナ危機の何年も前から、同地域からの危険信号は発せられていた。

例えば、2013年8月にロシアとベラルーシが実施した大規模共同軍事演習では、プーチン大統領はカリーニングラードに有する軍事力を誇示していた。

ただ、ロシアがバルト3国に侵攻するというシナリオが起こり得るのは、プーチン大統領がグルジアとウクライナで領土拡大の野心を達成した後だろう。欧州連合(EU)は、ロシアもNATO加盟国を攻撃するような愚は犯さないだろうと考えているようだ。しかし、前出のラウリナビシャス氏は、自分たちの価値観を通してプーチン大統領を見ている西側には誤算がある指摘。「プーチン大統領は、NATOが核の対決というリスクを冒してまで、それほど重要ではない国々(バルト三国)を守るとは考えていない」と語った。

他の専門家らは、プーチン大統領がバルト三国でもロシア系住民の存在を干渉の口実に使う可能性を指摘する。しかし、リトアニアのロシア系住民の数は、ラトビアやエストニアに比べて大幅に少ない。リトアニア最大の少数民族は約20万人のポーランド系住民だ。ロシアはそこに目をつけている。

リトアニアでは小政党「ポーランド人の選挙運動」が物議を醸している。党首のワルデマール・トマシェフスキー氏は、ウクライナの政変を激しく批判し、クリミア併合をコソボと比較する。また、ウクライナ東部で親ロシア派が腕に巻く「聖ジョージのリボン」を公然と身に着けている。同党はロシア系政党「ロシア人同盟」と選挙連合を組み、欧州議会で1議席を獲得し、ビリニュス市長選でも3位の票を集めた。

親ロシア派を鮮明にするトマシェフスキー氏の姿勢は、ロシアの「スパイ」が東欧地域で活発に動いていることを思い出させるものだ。しかし、プーチン大統領との衝突は東欧だけの問題ではない。冷戦後の世界秩序破壊は、西側の結束の強さも試す。東欧では多くの人が、西側の懐柔政策が大きな災厄につながった1938年のミュンヘン会談を振り返っている。チェコスロバキアのズデーテン地方のドイツへの帰属問題を協議した同会談では、英仏伊が独ヒトラー政権の要求を全面的にのむ格好となったが、その後の戦争を防ぐことはできなかった。

リトアニアのミーコラス・ロメリス大学の専門家アルビダス・メダリンスカス氏は筆者に「われわれは、ミュンヘン会談が侵略者の欲求をいかに高めたかを思い出す必要がある」と語った。

プーチン大統領が次にどう動くかは誰にも分からない。リトアニアは最悪の事態に備えている。

*筆者はロイターのコラムニスト。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

南シナ海を哨戒するP-3CとP-1

シーレーン防衛の観点から我が国のフィリピンへの関与の度合いが高まっている。すでに2015年1月末に日本ーフィリピンの防衛協力に関する覚書が交わされているが、下記のロイター電によれば、国防相級、次官級、幕僚級の会談を積み重ねて、共同訓練の実施や防衛装備品の供与、最終的に南シナ海の哨戒活動を海上自衛隊が担当することになりそうだ。

さらに2015年1月にはフィリピンとベトナムの外相会談が行われており、我が国を媒介する形で、南沙諸島で中共と対峙するフィリピンとベトナム両国の戦略的な関係も深まるだろう。

最新鋭のP-1は、2015年度予算から単年だけで20機調達が決定しており、このペースで進捗すれば2017年度予算で約70機までの調達目標数を達成するだろう。南シナ海まで対潜哨戒の範囲が広がる場合、作戦機の定数が引き上げられる可能性もある。また、有事となれば対艦ミサイルを積んで対艦攻撃もできる。2月にはハープーンの実射試験に成功している。フィリピン海軍の能力向上が見込めるならば、将来的にはP-3Cの払い下げもあり得るが、こちらは短期的には見込み薄だろう。

アングル:日本が強める南シナ海への軍事関与、中国けん制の狙い 2015年 03月 16日 11:43 JST ロイター

[東京 16日 ロイター] - 第2次世界大戦の敗戦による撤退から70年、日本が再び南シナ海への関与を強めようとしている。中国の軍事力が急速に拡大し、米国の影響力が相対的に低下する中、自衛隊が活動範囲を広げてこの海域の力の均衡が崩れるのを防ぐ狙いだ。

フィリピンやベトナムをはじめ、中国と領有権問題を抱える周辺諸国との共同訓練を本格化するほか、警戒監視能力の向上につながる防衛装備品を供与、いずれは自衛隊が哨戒活動をすることまで視野に入れている。

<訪問部隊地位協定も視野>

1月下旬、都内で開かれた中谷元防衛相とガズミン国防相の会談で、フィリピン側は日本に中古の「P3C」の供与を打診した。P3Cは「潜水艦キラー」と呼ばれる海上自衛隊の哨戒機。探知装置や高度な情報通信機能などを備え、海に囲まれた日本の安全保障の主力装備だ。

フィリピンは南沙、中沙諸島で領有権をめぐって中国と争っているものの、国内のイスラム過激派や共産勢力鎮圧を主任務にしてきた同国の軍隊は、海洋の防衛力が不足している。能力向上につながるあらゆるノウハウと装備を日本に求めている。

関係者によると、高い運用能力が必要なP3Cの供与は合意にいたらなかった。しかし、両大臣は防衛協力を強化することで一致し、覚書に署名した。災害時などに航空機から救援物資を投下する技術を自衛隊がフィリピン軍に教えることや、海上で他国艦船との突発的な衝突を回避する共同訓練を実施することなどを決めた。

中谷防衛相は会談後、「覚書を(締結)したことで、さらなる新しい段階に入った」と語った。

関係者によると、ほかにも日本とフィリピンの間では、共同訓練などで自衛隊が現地を訪れる際、手続きを簡略化する訪問部隊地位協定を結ぶことが議題に上っている。南沙諸島に近いパラワン島のフィリピン軍港の周辺を、日本が整備する案も浮上している。

親日のアキノ大統領の任期が終わる来年6月までに、できるかぎりフィリピンとの関係を強化しておきたいのが日本政府の考えだと、複数の関係者は話す。

フィリピン側は日本のこうした動きを歓迎している。同国国防省の広報官、レスティトゥト・パディヤ大佐は「日本とフィリピンが一緒に助け合って海域の海上交通路(シーレーン)を守るのは自然な流れ」と語る。

(後段省略)


参考URL:
日本国防衛省とフィリピン共和国国防省との間の防衛協力及び交流 に関する覚書 2015年1月29日 防衛省(PDF)

支那人は“ニューノーマル”を受け入れられるか

3年目に入った習政権は全国人民代表大会(全人代)において、サステイナブルな経済成長への転換を目指す“新常態(ニューノーマル)”のスローガンを打ち出した。

“ニューノーマル”という言葉は、リーマン・ショック後の米国経済の先行き不透明感とQE実施下における富裕層のディフェンシブな投資スタイルを指して、2012年中盤には使われていた。

その際、2012年10月15日のエントリーで取り上げたが、成長に取り残された若年層や階層の鬱屈と不満が政治的ダイナミズムを生み出していることと、その層が全体で占める人口が少なければ最終的には過激になって沈静化せざるを得ないことを述べた。

自分たちもウォール街に就職して、投資銀行のディーリングルームで働いたり、ベンチャーのIPOに一枚加わりたかった若年層が「ウォール街を占拠せよ(オキュパイ・ウォール・ストリート)」運動を主導したことに、香港におけるオキュパイ・セントラル~雨傘革命の相似を感じさせる。

1%になれると信じていた、すくなくともその機会が与えられると信じていた人たちが99%のまま1%の機会の門前を閉じられてしまったことが激情につながっていた。不満はもとより見捨てられ希望を持てなかった最下層にまで至った。白人警官が黒人を射殺したことで起きている一連の戦いがそれだ。米国では人種と階級の棲み分けによって、こうした摩擦は収拾されると思われる。

それでは今、“ニューノーマル”を打ち出した中共において、1%以外の激情と不満は腐敗撲滅によって抑え込めるのだろうか。高齢化する社会は激発するだけのエネルギーを持ち得ないかもしれない。いずれにせよ、都市の拡大による消費社会への移行を“ニューノーマル”におけるサステイナブルな経済成長の核にしなければならない彼らの社会において、人種と階級の棲み分けに当たるものは存在するのだろうか。

コラム:日本の「チャイナリスク」、全人代で鮮明化=斉藤洋二氏 2015年 03月 15日 16:54 JST ロイター

斉藤洋二 ネクスト経済研究所代表

[東京 15日] - 3月5日から15日まで北京で全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が行われた。就任3年目に入る習近平指導部は、成長加速よりも持続的成長を目指す「新常態(ニューノーマル)」への経済目標転換を明確にしたが、今後新しい経済運営と改革の深化を進める実行力が問われることになる。

中国経済は、過去30年余りにわたって輸出・投資主導により年率10%程度の高成長を続けてきた。しかし、環境問題や労働力の制約そして労働コストの上昇などにより対外競争力を失いつつあり、これまでのように外資を導入しアクセルをふかし続けることは難しくなった。これからは「中高速成長」を目指しつつ、高成長下で膨らんだぜい肉、つまり一部特権階級の過剰な富の蓄積や腐敗の撲滅に向け構造改革が図られる。

このようなギアチェンジは既得権益を侵犯することから権力闘争の激化など様々な副作用がもたらされ、経済運営に目詰まりが生じる可能性も捨てきれない。果たして景気に減速感が強まる中での「新常態」への移行は経済の底割れを招くことはないのだろうか。

<世界最大級のリスクイベント>

「新常態」は、これまでの不動産投資と大量生産を軸にした投資・輸出主導型経済から、インフラ投資と高品質生産を軸に分厚くなった中間層を背景とした消費主導型経済への移行を図るものである。また、石油、鉄道、航空、金融など主力産業を支配する国有企業の無駄にメスを入れる一方で、サービス業やベンチャー企業の育成強化に取り組み、民間の活力を使った成長モデルを目指すこととなる。

2014年の国内総生産(GDP)成長率は目標7.5%に対し実績は7.4%と天安門事件で国際社会による制裁の影響を受けた1990年の3.8%以来24年ぶりの低成長となり、2015年の目標も7.0%前後へと下方修正された。従来であれば目標を押し上げたり、目標未達を回避するために公共事業を連発するのが常道とされたが、「新常態」においては不合理なインフラ投資でいびつな高成長を追わないとしているだけに、7%前後の成長目標から大きく底割れする懸念がつきまとう。

これまで中国の成長は外国企業の招致に始まり国際分業体制により支えられた。例えば広東省東莞市の工業団地において、台湾企業が農村部から来たコストの低い出稼ぎ労働者(農民工)を活用し、アップル製品を作るといった分業モデルが構築された。

このように外資は中国を「世界の工場」に押し上げたが、沿海部では近頃、賃金上昇によりベトナムやミャンマーなどに太刀打ちできなくなっている。かかる状況下、生産拠点の東南アジア・シフトもしくはリショアリング(本国回帰)の動きが鮮明になりつつあり、今後中国経済は外需の貢献に多くを期待することは難しくなった。

また、不動産市場についても全国津々浦々で地価下落が鮮明になっており、不動産不況は逆資産効果により中間層の購買意欲を減退させ、さらに金融システムに警戒信号を灯すこととなる。

さらに金融市場を見れば、人民元は1ドル6.2元台とドル高元安で推移している。この背景には、今年6月もしくは9月ともいわれる米利上げ開始を見越した投機的な動きに加え、中国からの資金流出が恒常化していることがある。このような資金移動は、金融市場における流動性不足への懸念を増幅させるものであり、現在の金融市場も2013年6月に流動性逼迫をもたらした「影の銀行(シャドーバンキング)」問題と隣り合わせにいることを忘れるわけにはいかない。

これまで経済成長を支えた外需、不動産、そして「影の銀行」が一転して中国経済の底割れをもたらす要因に転化する可能性を秘める。実際、地方そして金融機関に存在する不良債権の大きさを推し量れば、「チャイナリスク」は世界のリスクイベントの上位にランキングされるものであり、ひとたび表面化した際の国際金融市場そして日本へのインパクトの大きさは尋常でないものと思われる。

(下段省略)

アジア開発銀行VSアジアインフラ投資銀行

中国共産党・習政権の発案と主導によって、今年度中に発足予定とされるアジアインフラ投資銀行(AIIB)に英国が参加することを表明した。英国はAIIBに出資し、自国の影響力を高めて、国益を確保する目論見であろう。アジア開発銀行(ADB)に対して、自国の影響力を行使できない英国の立場と現状を考えれば、国益を追求するのは頷ける。

大蔵省の意向が反映されたアジア開発銀行(ADB)は、総裁は大蔵省~財務省出身者で固められ、出資比率は日米両国が同率でまとまったものの、本部はどこにするかで揉めて、当時のマルコス大統領の仲介によってフィリピンのマニラに置かれた経緯がある。

とは云え、AIIBに対して苦心惨憺ルールをつくってガバナンスに気を配っても、中共が最大株主にとどまる限り、すべてひっくり返されることは大いにあり得る。

昨今の中共による横紙破りの例を挙げると、香港ではオキュパイ・セントラル~雨傘革命の余波を受けて、一国二制度の根拠となる「香港問題に関する英中共同声明」が一方的に無効宣言された。また支那本土で外資が2014年10月までに得たキャピタルゲインを遡及法で課税する方針が明らかになっている。

習近平の腐敗撲滅を掲げた経済縮小路線とリコノミクスが相反している状況で、オフショア人民元を抜きにかかっていた英国の投資銀行がこぞって撤退し始めている。辛うじて香港などの華僑・華人系富豪がロンドン・シティーに拠点を移しているが、富豪たちが脱出したあとではバブル崩壊後の底値買いもしづらいだろう。

AIIBへの対抗策としては、ひとつに日米主導のADBは出資金を増額する。ひとつに我が国はロシア制裁を付き合い程度に留めるか、もしくはロシアとの迂回貿易国としてモンゴルや旧ソ連圏の中央アジア諸国などを活用すべきだろう。欧州ではフェロー諸島がロシア向け迂回貿易地になっているからだ。

韓国、人民元とウォンの先物取引を開始へ=関係筋 2015年 03月 13日 13:06 JST ロイター

中国主導のアジアインフラ投資銀、英国がG7で初めて参加表明 2015年 03月 13日 14:54 JST ロイター

[ロンドン 12日 ロイター] - 英国が、中国の主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設メンバーへの参加を検討していることが分かった。オズボーン財務相が12日明らかにした。主要7カ国(G7)の中で初めての参加表明となる。

オズボーン財務相は声明で「AIIBに創設時から加わることで、わが国およびアジア地域の投資と成長のため、無類の機会を創出することができるだろう」と述べた。同国は今月、ガバナンスなどの指針について他の創設メンバーと合意する予定だという。

AIIBについては、中国が昨年10月、設立に関して支持国と覚書を交わす式典を北京で行った。アジア諸国のインフラ建設などの投資支援を目的とし、年内の発足を予定している。

ただアナリストの間では、目的が世界銀行およびアジア開発銀行(ADB)と重複しているとの見方があるほか、米国ではガバナンス基準に対する懸念も出ている。

米国家安全保障会議(NSC)のスポークスマンは、AIIBに十分なガバナンス基準や環境・社会基準があるか懸念していると発言。「英国の主権に基づく決定だ」としながらも「英国が発言力を利用して、高い基準の採用を進めることを期待する」と述べた。

中国財政省は英国の決定を歓迎すると表明。「すべてが順調に行けば、英国は3月末までにAIIBの創設メンバーになる」との声明を発表した。

AIIB設立に向けた覚書に署名したのは21カ国。インドネシアは後から参加表明したが、日本やオーストラリア、韓国などは立場をまだ示していない。

韓国企画財政省の次官は12日、記者団に対し、中国などと参加の可能性を引き続き協議していると明らかにした。同省の関係者は、統治体制や運用上の透明性をめぐる懸念への対応策が示されていないため、決定を見送っていると述べた。

関係筋の1人は、中国の出資比率が50%と伝えられており、それが本当なら韓国の意向があまり反映されなくなるとの懸念を示した。

*内容を追加します。

暗殺は粛清の始まりか、終わりか

1934年、レニングラードの共産党指導者だったセルゲイ・キーロフの暗殺からいわゆるスターリンの大粛清は始まった。国家の運営に支障をきたすほどの虐殺は1938年頃に縮小し始め、収束したのは大粛清を指揮したNKVD長官だったエジョフが処刑された1940年とされる。

エリツィン政権で第一副首相を務めたボリス・ネムツォフの暗殺は大粛清のような政治的混乱の始まりなのだろうか。暗殺されたネムツォフ氏のリベラルな立ち位置、彼はオリガルヒにもシロヴィキにも完全な形で与していなかったことを考えると、プーチン大統領に反抗してきたオリガルヒ(ロシア経済を寡頭支配した資本家)の撲滅と恭順の過程の締めくくりであるように思われる。

ソ連滅亡当時、ロシア連邦のエリツィン政権は1991年11月以降IMFの助言の下、エゴール・ガイダルとアナトリー・チュバイスらが主導して急進的な市場経済化を行った。国営企業の民営化と称して、株券が屑か価値があるか情報を持たない国民にばらまかれ、それら情報を知りうる立場にあった旧共産党幹部や国営工場の経営者が捨て値で買い占め、新興財閥(オリガルヒ)として台頭する。

民営化政策はローンズ・フォー・シェアズ(政府による政府保有株式を担保にした借金)方式で行われた。実際のところ、ネムツォフ氏はこれに反対して止めさせていた。同じくエリツィン政権にあったプーチンと彼をして、最高権力者と在野の士に分けた相違はここに存する。

急進的な改革の結果、1992年のGDP成長率はマイナス14.5%を記録した。その年のインフレ率は約2600%に達した。1998年、デフォルトを起こしたロシア財政危機までに1991年と比べてGDPは約43%減少した。

ロシアはたった7人のオリガルヒ(うち6人がユダヤ系)が50%以上のロシアの富を牛耳ることとなった。彼らは油田と銀行を持ちながら、税を納めず、マスコミを支配して世論を誘導し、政治の決定権をも握った。

オリガルヒは、牛耳るの語源となった春秋の覇者のごとく、エリツィン政権の末期には後継者として傀儡プーチンを選んだ。しかし、元KGBのプーチンは先んじてオリガルヒに反旗を翻していたプリマコフ首相の政党を倒し、大統領に就任するやいなや、一転してオリガルヒを個別に逮捕・懐柔・恭順させ、戦国の七雄を倒して天下統一した始皇帝のごとく、ロシアの新たなツァーリ、インペラトールとなった。

オリガルヒ支配の企業はシロヴィキ支配の国営・公開会社になり、原油高を背景にしてロシア経済成長の牽引役となった。ガスプロムやルクオイル、ロスネフチなどが典型。

国内の圧力だけでシロヴィキ(治安・国防官僚出身者による勢力)を撲滅するなり、恭順させるにはスターリン批判のような政治的インパクトを与える出来事によってダイナミズムを起こすしかなさそうだが、はてさてプーチン大統領に暗殺者の手は届くだろうか。

ロシア、クリミアに核兵器配備の権利ある―外務省高官=報道 2015年 03月 12日 10:11 JST ロイター

アングル:ロシア野党指導者暗殺、プーチン政権内の亀裂浮き彫り 2015年 03月 13日 14:42 JST ロイター

[モスクワ 12日 ロイター] - ロシア野党指導者のボリス・ネムツォフ氏の暗殺事件からほぼ2週間。事件の背景や「黒幕」については依然、謎に包まれたままだが、事件をきっかけに、プーチン政権内部の亀裂が浮き彫りになっている。

政権内部で何が起きているのか、外部からはうかがい知れない。ただネムツォフ氏に近い筋は、政権内のある一派が事件を利用して、大統領に不満を持っていることを知らしめようとしている、と話している。

ネムツォフ氏の弁護士のヴァディム・プロホロフ氏は、ロイターに対して「プーチン大統領にとっても、事件は寝耳に水で、恐怖を感じているのかもしれない。クレムリンに近い場所での暗殺が可能ということは、(大統領の)車列への攻撃も可能、ということになる」と述べた。

プーチン大統領が今週、何の説明もなしに、カザフスタン訪問をキャンセルしたことで、憶測は一段と広がっている。カザフの政府当局者の1人は、体調不良のためだと述べたが、クレムリンによると、プーチン大統領の健康状態は良好で、通常どおり執務を行っているという。

プーチン政権内で、誰がどの派閥に属しているのか、そもそも派閥が存在するのかについて、確かなことは言えない。プーチン政権内に主張の異なるグループがあることは、誰も公式には認めていないからだ。

ただアナリストは、チェチェン共和国のカディロフ首長と、大統領の最側近である治安当局者との間に、深刻な対立があると指摘する。

<国内ではプーチン大統領「弱腰」批判も>

プーチン政権内で不穏な動きを見せているのはナショナリストだ。ロシアによるウクライナへの介入は西側諸国の怒りを買ったが、ロシア国内では、プーチン大統領は弱腰だと不満を持っている向きもある。

ロシアでは、ウクライナ南部・東部の親ロ派への支援を強化し、支配地域をルガンスクとドネツク全土に広げるよう、要求する声が強い。

ウクライナ東部の親ロシア派の間でよく知られているロシアの指揮官、イゴール・ギルキン氏は1月、ロシアのインターネットTVとのインタビューで、プーチン大統領の側近を「西側寄り」だと批判した。

ロイターの記者は昨年12月、プーチン大統領に質問した。ウクライナ危機やロシア経済悪化による圧力が高まるなか、宮殿クーデター(支配者の側近によるクーデター)が起こるリスクを感じているかと。

大統領は「宮殿がないため宮殿クーデターは起こりえない。大統領の正式な居住地はクレムリンであり、警備に怠りはない」と強調した。

(Christian Lowe記者、Jason Bush記者 翻訳:吉川彩 編集:加藤京子)

デバリツェボは自治領域に含まれるか

親露派が実効支配するウクライナ東部、ドンバス地方(ドネツク州とルガンスク州)の自治領域について、ウクライナ政府は停戦合意発効後も戦闘が続いたデバリツェボを含めなかった。

停戦合意はデバリツェボ含む突出部の解消、撤去される重火器と撤退する民兵の再搬入ルートの確立、親露派支配地域の自治権付与に関するウクライナ議会の紛糾の段階を経て進捗するものと筆者は考えていたが、議会の前に政府が障害となるようだ。

デバリツェボ含む突出部を解消した今、再び停戦合意が崩壊した後でも双方が防衛線を構築しやすい。ウクライナ政府が現状における敗北を認めない限り、早めに戦闘再開はありそうだ。

ウクライナ 親ロ派自治権拡大も反発必至か 3月13日 9時36分 NHK NEWSWEB

ウクライナ政府は停戦の合意に基づき親ロシア派の自治権の拡大を認める東部の地域を確定しましたが、親ロシア派が停戦合意のあと制圧した交通の要衝、デバリツェボなどは含まれず、親ロシア派の反発が予想されます。

ウクライナ東部では去年9月、政府軍と親ロシア派が停戦に合意しましたが、その後、破綻したため、ドイツとフランスが仲介に乗り出し、先月12日、再び停戦に合意し、今は小康状態を保っています。

ウクライナのポロシェンコ大統領は、停戦合意からちょうど1か月となる12日、国防相や治安機関のトップなどを集めた国家安全保障・国防会議を開きました。

ウクライナ政府によりますと、会議では、停戦合意に基づき、司法のトップを独自に任命することができるなど自治権の拡大を認める親ロシア派の支配地域を確定しました。

具体的には、去年9月の政府軍と親ロシア派との合意で確定した停戦ラインに基づく地域で、この合意のあと親ロシア派が部隊を進め制圧した交通の要衝、デバリツェボなどは含まれないことになります。

デバリツェボは、親ロシア派が支配する2つの中心都市、ドネツクとルガンスクを結ぶ幹線道路が通っていて、東部で産出される石炭を積んだ貨物列車の経由地でもあります。

親ロシア派は経済的な独立に不可欠な地域だと見なしていて、今回、自治権の拡大の対象に含まれなかったことで、親ロシア派の反発が予想されます。

分裂を象徴するファーガソンの戦い

米国社会の分断は、1996年頃からのアファーマティブ・アクションの見直しの進展に伴って、必ずしも人種間を焦点とせず、思想・宗教的相違と冨の偏在を背景とした生活様式のまったく異なるコミュニティの分裂に収斂しつつある。

社会の分断を許容するために、表面上のヘイトスピーチは許容されない。しかし、報復として黒人が白人警官を殺してもヘイトクライムとは認定されないままでいる。

そして、発想が自由であるべきハリウッド映画の出演俳優に人種的配慮が欠かせなくなっていく反面、富を再分配して社会資本を整備しながら分裂を解消する、といった正しい解決策に対する発想はなくなっていく。

警官が丸腰の黒人を射殺した、として連邦政府が介入しているミズーリ州ファーガソンもまた治安悪化が進み、最終的には白人が脱出して、コミュニティの主導権が黒人側に移り、分裂によって問題解決するだろう。つまり、こうした対立と混乱は棲み分けを促進する材料にしかならず、差別解消の政策を産み出す契機にはならない。

実際に同じミズーリ州にあるバークリーでは、黒人が市長であり、警察署長であることが一因となって、問題が拡大していない。

白人警官トップ辞表のファーガソン、「犯罪都市化」の恐れも 警察、活動遠慮がちに 2015.3.12 23:34 産経ニュース

 白人警察官が丸腰の黒人青年を射殺した米中西部ミズーリ州ファーガソンでは、11日の市警トップ辞任に続き、12日未明にかけて住民側と警察が再び対峙し、警察官2人が撃たれるなど混乱が続いた。強硬な捜査が批判を浴びた市警は最近、活動全般が遠慮がちになっている。度重なる混乱を嫌って引っ越す住民も出始め、犯罪都市化の恐れも出てきた。

 警察官2人は小さな市警本部前を警戒中に撃たれた。これまでも住民側からの発砲はあったが、暴動で市全体が収拾の付かない状況に陥った場合に限られた。市警前での発砲は治安体制の深刻なほころびを示している。

 白人主体の市警は、黒人住民を標的に不当な逮捕や交通検問を繰り返したと批判されてきた。さらに米司法省に活動の在り方を非難されたことで、市警は強い衝撃を受け、萎縮した可能性がある。(共同)


「行進は終わっていない」=差別撲滅、象徴の地で訴え-米大統領 2015/03/08-09:41 時事ドットコム

“黒人差別体質”ファーガソン市警の解体も 司法長官、自浄能力に疑問 2015.3.7 12:23 産経ニュース

米司法省、ファーガソンでの黒人差別の捜査慣行化を認定 オバマ大統領侮辱の公用メールも 2015.3.4 21:30 産経ニュース

ファーガソン黒人差別認定 米司法省、オバマ氏侮辱も 2015.3.4 10:07 産経ニュース

「ファーガソンと違う」黒人市長、自制求める 2014.12.25 07:51 産経ニュース

米中西部ミズーリ州バークリーの白人警察官が23日深夜、銃を向けたとされる黒人青年を射殺した事件で、黒人であるホスキンス市長は24日記者会見し「ファーガソンやニューヨークとは同一視できない」と述べた。最近、白人警察官が黒人を死亡させた一連の事件とは状況が大きく違うと強調し、黒人住民らに自制を求めた。

 バークリーや隣町のファーガソンを管轄するセントルイス郡警察によると、射殺に抗議する住民ら約300人が23日深夜以降、警察と衝突。警察官2人が負傷し、4人が逮捕された。

 警察に対する全米規模の抗議活動を招いたファーガソンの事件との違いとして市長は、射殺現場となったガソリンスタンドの防犯カメラに当時の映像が残っていた点、バークリー市の警察官全31人の半数以上が黒人である点、市の幹部に黒人が多い点を挙げた。

 ファーガソンの被害者は丸腰だったが、地元警察によるとバークリーで射殺されたアントニオ・マーティンさん(18)は、万引の通報で駆けつけた警察官(34)に銃を向けた。警察は実弾入りの銃を押収した。市長は「ファーガソンのように警察官側から引き起こした事件とはみていない」と語った。

 発砲の前に催涙スプレーやスタンガンで対応すべきだとの指摘もあるが、地元警察幹部は「率直に言って空論。銃を向けられたら、手持ちの時間はほとんどない」と反論した。

(共同)

正教会とカソリックの分断線

ウクライナ危機を受けて、ドイツに駐屯していたアメリカ欧州陸軍の第2騎兵連隊がバルト3国に移動していたが、米国本土から第3師団第1旅団が到着して、第2騎兵連隊はドイツに戻った。対ロシアの最前線として、北海(バルト3国)からウクライナ、コーカサス(特にグルジア)までの線が繋がると考えられる。

米国はグローバリゼーション(アメリカナイゼーション)を諦め、宗教・宗派や民族や文化圏の分断線上に焦点を当てて、その周辺で起きる戦いを一定の管理下に置く方法にシフトしつつある。

欧州では正教会とカソリックの分断線、ブラックアフリカではイスラム教とキリスト教の分断線、アラブ・中東ではスンニ派とシーア派の分断線、東アジアでは法治と人治の分断線にそれぞれ戦いが起きることになる。

法治と人治の対立概念でロシアを捉えると、我が国とロシアの二国間関係は完全な中立には至らない。正面の敵に集中するために利害の一致する限り、協力可能ということになる。対ロシア封じ込めに米国が専念しようとして、部分的な対中融和に走る可能性があるのが我が国にとっての懸念材料だろう。

戦車など750両・機派遣=バルト3国と軍事訓練-米軍 2015/03/10-06:24 時事ドットコム

 【ワシントン時事】米国防総省のウォレン報道部長は9日、陸軍第3歩兵師団傘下の機甲旅団戦闘団に所属する戦車・車両、ヘリコプターなど約750両・機が、米本土からラトビアの首都リガに海路で到着したと明らかにした。同戦闘団は、バルト3国との合同軍事訓練などに参加する。

 同戦闘団の米兵約3000人も、米欧州陸軍傘下の第2騎兵連隊(司令部ドイツ)の兵員と入れ替わる形で、来週以降、米本土から順次現地入りする。派遣期間は90日。訓練は、欧州での抑止体制を強化する「欧州再保障イニシアチブ」の一環で、ロシアの軍事動向を懸念するバルト3国に対する防衛義務履行の強い決意を示す狙いがある。


参考URL:
3rd Infantry Division arrives to support Operation Atlantic Resolve March 10, 2015 United States European Command

既得権益化する価格統制

ベネズエラの社会主義的実験(ボリバル主義)を新自由主義と対比するならば、グローバリゼーションの後退とともに両者はともに変質するかその終焉を迎えることになる。既得権益を壊して、再分配する役割を持っていたイデオロギーが既得権益と化して、分配の公正を損ない始めている。

輸出の95%を原油に頼る典型的なモノカルチャー経済、他の産業の競争力がなくなる典型的なオランダ病に陥っているベネズエラは原油価格の低迷から外貨不足を来し、デフォルト懸念を招いている。国内では石油収入に頼ったため一般消費財の供給能力が失われ、極端なモノ不足に陥り、社会不安と政治的闘争が始まっている。

ベネズエラ国内の民間スーパー7社が指紋認証センサー約2万台を導入して、モノ不足とそこから派生する買い占めと横流しと密輸の防止を図ることになった。民間スーパー7社も他社の新規参入がない状態と考えれば、彼らも既得権益者となっている。究極的には一般消費財の供給能力を増やさなければこの問題は解消されない。横流しや密輸なども物流や店舗在庫の過程で損品扱いにされて、引き続き行われるだろう。

またも中国の影 今度はベネズエラ? 米国の裏庭で破綻ドミノの危機迫る 2015.3.10 11:00 産経ニュース

物不足ベネズエラ、全土のスーパーで指紋認証 センサー2万台設置へ 2015年 3月9日 12:28 JST WSJ日本版

【カラカス(ベネズエラ)】物資不足に苦しむベネズエラは、全土のスーパーマーケットに指紋認証センサー約2万台を設置する。政府は買いだめや買い占めがスーパーでの長蛇の列や生活必需品の不足につながっているとみており、対策を強化する。

 ベネズエラは数か月前から、隣国コロンビアとの国境付近の国営スーパーで指紋認証センサーを使った配給制度を導入している。この地域では、価格統制による安い商品がコロンビアへ密輸されて大きな問題となっている。

 マドゥロ大統領は7日、民間の大手小売りチェーン7社が自主的に指紋認証センサーの設置に同意したことを明らかにした。

 エコノミストらは、こうした取り組みは失敗に終わるとみている。10年に及ぶ価格統制は地元メーカーに壊滅的な打撃を与えているほか、商品を闇市場やコロンビアで転売して巨額の利益を得ようとする密輸業者を引きつけていると、彼らは批判している。

 このところベネズエラの通貨ボリバルは下落しており、密売のうま味は増している。国境付近の為替取引に基づいて違法レートを追跡しているサイト「ドラートゥデイ」によると、ボリバルの闇相場はここ2週間で35%急落し、現在は輸入品の支払いに使用される公式レートの40分の1近い水準で取引されている。

 世界の原油価格が昨年11月以来、5割近く下落していることが、輸入に必要なドルの供給を細らせており、これも物資不足に影響している。原油はベネズエラの輸出の95%を占めている。(AP通信)

合衆国の二元外交極まれり

イスラエルのネタニヤフ首相は共和党が多数を占める合衆国議会において、オバマ大統領のイランへのエンゲージメント政策を批判した。あからさまにホワイトハウスを無視した外交を行っている。背景にはオバマ大統領~ケリー国務長官~スーザン・ライス安全保障担当大統領補佐官の中東外交の失敗への怒りと不信感がある。

イランの核開発に関しても宥和的な姿勢を見せているオバマ政権に対して、イスラエルとスンニ派の一部各国が共闘するねじれ現象が起きている。

同様に米国内のシオニズム支援にもねじれ現象に似た変化が起き始めている。リベラルな民主党支持のユダヤ教徒によるシオニズムが後退して、共和党支持の宗教右派、特に福音派によるシオニズムが台頭し始めており、イスラエルのネタニヤフ政権を支援する米国内の支持基盤が変容している。

福音派もまた聖書に基づく原理主義(ファンダメンタリズム)によって、イスラエルはユダヤ人のものであると解釈し、ユダヤ人差別の再燃を恐れる旧来のユダヤ系コミュニティよりも先鋭的にイスラエルを支持する。

宗教右派の勢力を抱える共和党は、議会による法に基づいてイラン制裁を続けようとする。一方の民主党のオバマ政権は、大統領令に基づいてイラン制裁を解除しようとする。二元外交による法令の濫発が起きるかもしれない。これを防ぐには、イランの核開発放棄を二国間もしくは多国間の条約にするように議会が求め、それにオバマ大統領が応じざるを得ないだろう。

2014年のガザ侵攻においてはホワイトハウスと国務省のあずかり知らぬところで国防総省がイスラエルに武器援助を行っていた。場合によっては三元外交となりかねない。

イスラエル首相が米議会で演説、イランとの核開発合意で米けん制 2015年 03月 4日 03:25 JST ロイター

[ワシントン 3日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は3日、米議会で演説し、イランの核開発をめぐって米、イランの双方が合意することに反対する立場を表明、「今後も米国の敵国であり続ける」イランと手を結べば、大量核兵器の悪夢を引き起こしかねないとして米国をけん制した。

首相は39分間にわたる演説で、オバマ大統領の対イラン政策を論点ごとに批評。「足元行われている交渉の事案をイランが受け入れてしまえば、イランにとって核兵器開発を妨げる障害はなくなり、イランに大量の核兵器を作るお墨付きを与えてしまうことになる」と語った。

今回の議会演説をめぐっては、共和党指導部がホワイトハウスや議会民主党に断りなくネタニヤフ首相を招待したことで、ホワイトハウスや民主党は外交儀礼に反するとして反発を強めていた。また今月17日に行われるイスラエル総選挙の2週間前というタイミングでネタニヤフ首相が米議会で演説することにも批判が集まっていた。

ネタニヤフ首相は「米議会での演説が一部で政治的だとみなされたことを残念に思う」とした上で「(議会の)みなさんがいずれの立場であろうとも、イスラエルを支持してくれるものと信じている」と述べた。

「文官統制」の廃止とは「文民統制」の確立

内閣府の世論調査によれば「自衛隊増強すべし」との意見は6年前の14.1%から29.9%となった。安全保障の関心は「中国の軍事力の近代化や海洋における活動」を挙げた人は60.5%でトップとなり、「朝鮮半島情勢」の52.7%を上回った。国民の対中シフトが鮮明になった訳であり、防衛省設置法12条の改定もその流れにあると云える。

現行法では大臣の下に制服組の各幕僚長がいて、背広組の官房長と局長が補佐することになっており、大臣の下に置かれていなかった。改正法では制服組と背広組は等しく大臣の下に置かれる。東京新聞はこれを「文官統制」の廃止と見出しを付けて批判的である。しかし、ようやくこれで文民統制(シビリアン・コントロール)が確立することになる。つまり、シビリアン・コントロールとは国民によって選ばれた代議士が軍人を統制することであって、国民に選ばれていないキャリア官僚が軍人を統制することなどでは断じてないのだ。

内閣府世論調査:安全保障の関心、中国の軍事力・海洋活動がトップ 2015/03/07 19:02 JST ブルームバーグ

「文官統制」廃止閣議決定 防衛省設置法改正案、議論なく 2015年3月6日 夕刊 東京新聞

政府は六日午前、防衛省の内部部局(内局)の背広組(文官)が制服組自衛官より優位に立つと解釈される「文官統制」規定を廃止する、同省設置法改正案を閣議決定した。今国会での成立を目指すが、政治を軍事に優先させた文民統制(シビリアンコントロール)を損なう懸念が残る。改正案は、武器輸出を拡大する司令塔となる「防衛装備庁」(仮称)新設も盛り込んでいる。 (中根政人)

 改正案では、防衛相が制服組の統合幕僚長や陸海空の幕僚長に指示などをする場合、背広組の官房長や局長が補佐するとした現行法の規定を廃止。各幕僚長が、官房長や局長と対等な立場で防衛相を補佐するように改める。また、自衛隊の運用を担当している内局の運用企画局を廃止し、業務を制服組の統合幕僚監部に一元化する。

 文官統制は戦前の旧日本軍の暴走を教訓に、政治を軍事に優先させた文民統制の一環。文官を制服組自衛官より優位な立場に置くことで、防衛省内の文民統制を補強する手段とされてきた。今回の法改正は、文民統制を弱体化させるとの懸念が出ている。

バングラデシュ“移行期の危機”

下記のニューヨーク・タイムズの記事『世俗的なバングラデシュの終わり』が伝える無神論者のバングラデシュ系アメリカ人が殺された事件は、軽工業を中心とした経済発展の始まりにつれて、むしろ世俗化ではなくイスラム原理主義が台頭している現状を伝えている。かくてエマニュエル・トッドの云う“移行期の危機”がバングラデシュにも訪れる。

経済発展が世俗化ではなく、知識の普及に伴い民族主義や宗教によるナショナリズムの高揚につながった典型例は「白色革命」から「イラン・イスラム革命」までのイランの動きだろう。モハンマド・レザー・シャー(日本では、パーレビ国王と呼ばれたことが多い)の行った「白色革命」は、識字率を向上させ、女性参政権を認めた。その結果が反動としての「イラン・イスラム革命」が起きた。

経済発展は伝統と習慣からの脱却を促すと同時に、心理的な当惑と政治的混乱を産み出し、一層のナショナリズム回帰を促進する。バングラデシュでは25年前よりもヒジャブを着用する女性が増えている。それ以前はパキスタンに対するベンガル人のナショナリズムは存在したが、イスラム原理主義はなかった。

End of a Secular Bangladesh? MARCH 5, 2015 New York Times

Covered in blood, she stands over the body of her husband lying on a sidewalk on the Dhaka University campus. Onlookers, their faces stunned and fearful, circle the protagonists in what looks like a macabre scene from a Bengali jatra, or village opera.

Except this is not a play. The dead man is Avijit Roy, the Bangladeshi-American blogger known for his staunch atheism, and he has just been butchered with machetes. Islamist extremists are suspected in the attack.

This picture was relayed around the world after Mr. Roy and his wife, who were living in the Atlanta suburbs, were brutally attacked during a visit to Bangladesh as they were returning by cycle rickshaw from a book fair.

The spot where the attack took place is close to the university’s teacher-student center, where young people typically crowd around the tea stalls debating politics, philosophy and current affairs.

Some 25 years ago, I sat on those rickety wooden stools and discussed the same issues Mr. Roy wrote about in his blog, Mukto-mona (Free Mind) and his recent book, “The Virus of Faith.” We students openly proclaimed our atheism. We probably provoked some strong reactions, but we did not fear for our lives. We were proud of the Bengali tradition of secularism, unique to the Indian Subcontinent.

Bangladesh has changed. The expansion of the garment industry and the rise of microfinance and community development banks put an end to the stereotype of Bangladesh as a “basket case.” But economic empowerment also brought mass access to information. Today the disenfranchised and disgruntled can identify themselves with extremists anywhere in the world. What is their common identity? Religion.

When India was divided in 1947, East Bengal became part of Muslim Pakistan purely on the basis of its religious majority. A year later, Urdu was imposed as the national language. The Bengali language has always been linked with secular Bengali nationalism. Protests followed, and on Feb. 21, 1952, the Pakistani police opened fire on students at Dhaka University. That day — perhaps the beginning of the conflicts that culminated in the 1971 war of independence — is remembered every year in Bangladesh and in the Indian state of West Bengal, and the monthlong book fair is one of the commemorative events. When I tried to visit the fair just a few days before Mr. Roy was killed, I couldn’t make it through the crowds at the entrance to the university campus.

I had gone back to Bangladesh with two of my children so they could experience the sounds and colors that I grew up with. The first sign that things had changed was at Heathrow, when an attendant at the Bangladeshi airline desk said that we would not be allowed to enter the country because of the Israeli stamps on our British passports. I explained that I had visited with the same passport before, and we entered Dhaka without any hiccups. My confidence in Bengali liberal-mindedness thus restored, the children and I got in a motorized rickshaw, headed for the port of Sadarghat.

On the way, my 13-year-old daughter observed, “I thought it would be much more colorful. Are there no women in Dhaka?” Looking around, I realized that most women were covered in black burqas or hijabs — a style that I had seen in such large numbers only in the Middle East. Many of their male companions wore long white dishdashas and skullcaps.

I remembered that stretch as being one of the most colorful streets, with shop fronts spilling over with spices and trinkets, men and women loudly bargaining to get the best deal. Even in Dhaka’s swanky areas, I was dismayed to find stores filled with hijabs and full-face coverings, with signs on the front windows reading “For True Muslim Women.”

Were the Muslim women of my childhood, who simply flung the ends of their saris over their heads, not “true” enough?

My father was Muslim, but before I became an atheist, I had embraced my ancestral Hinduism, visiting temples and lighting lamps for the festival of lights, Deepavali. I never feared being treated as an apostate. Now I do. Now if a passport control officer in Dhaka asked me what religion I belonged to, I would think twice before saying I was a former Hindu. Or worse: an atheist.

Thinking of Mr. Roy’s book, “The Virus of Faith,” I asked my Bengali friends: How did this virus find such a welcome platform? How did it spread so far that secularism has become a restricted word?

“Unfortunately, over the past decade or so, all the attacks on secular thinkers — who include people from all religious backgrounds — were committed by self-styled defenders of Islam,” Jibanananda Jayanta, a Dhaka-based social activist, told me.

This prompted many secularists from Muslim backgrounds to distance themselves from Islam. They were in turn accused of blasphemy. The poet and author Taslima Nasrin went into exile in 1994 to flee death threats from Islamist radicals. But what were then threats or fatwas became in more recent years coldblooded killings on crowded streets.

Some friends described the murder of Mr. Roy as “copycat violence,” imitating similar attacks by fanatics elsewhere — part of the globalization of Islamism. In 2004, another writer, Humayun Azad, was severely injured during an attack that also occurred at the annual book fair. And in 2013, Ahmed Rajib Haider, an atheist blogger, was killed by machete-wielding Islamic radicals.

In both of those cases, the attackers demanded that the government pass a law against blasphemy, similar to the one that exists in Pakistan. Although the current government has strongly opposed such a law, it has nonetheless catered to Islamic political parties by harassing and arresting many secular bloggers. It has also used the existing law against hurting “religious sentiment” to punish dissenters.

After Avijit Roy’s murder, mourners placed a banner at the temporary memorial near the site of the attack. Its words could not be more true: “If Avijit is beaten, so is Bangladesh.”

Lipika Pelham is the author of the memoir “The Unlikely Settler.”

ハンバントタ港を巡る前哨戦

スリランカでは、親中のラジャパクサ政権から親インドのシリセナ政権への交替によって、中共の国有企業「中国交通建設」によるコロンボの不動産開発案件「ポート・シティ計画」が一旦白紙に戻された。昨年9月と11月に人民解放軍の攻撃型潜水艦が寄港したのは彼らの建設したコロンボのコンテナ・ターミナルであった。潜水艦の寄港はインドの反発を招き、シリセナ大統領当選のきっかけをつくった。

次いで焦点は、中共の“海のシルクロード”及び“真珠の首飾り戦略”の拠点となっているスリランカ南部ハンバントタ港に移ると思われる。ハンバントタの港湾整備は同じく中共の国有企業「中国港湾工程」が行っている。この港湾都市はスリランカ内戦を終結させたラジャパクサ前大統領の地元でもあった。

内戦は多くの非戦闘員を巻き添えにし、戦時国際法を逸脱したとされ、インドや欧米からの援助が途絶えたため、ラジャパクサ政権は中共に接近した。シリセナ政権によって中共依存の低下が進むと思われるが、スリランカ国内の利権分配が公平さに欠けると、かつて内戦を起こしたスリランカ北部のタミル人の動向が鍵となってくる。

内戦と軍事独裁政権と中共への接近と依存低下と同じ経過をたどったミャンマーでは現在、雲南省から移住したとされるコーカン族が反乱を起こしている。

Sri Lanka May Bar Port Visits by Chinese Submarines March 03, 2015 The Diplomat

スリランカ、中国資本の不動産開発案件を一時保留 2015年 03月 6日 08:40 JST ロイター

[コロンボ 5日 ロイター] - スリランカ政府は、中国企業が首都コロンボで進める15億ドル規模の不動産開発プロジェクトについて、必要な政府機関の承認なしに開始されたため、一時保留にした。

中国交通建設(CCCC)はコロンボの埋め立て地にショッピングモールやゴルフコース、ホテル、マンション、マリーナなどを建設する計画。スリランカでの中国資本開発案件としては最大規模の一つ。

ただ、スリランカ政府報道官は、このプロジェクトが関連機関からの承認なしに始められたとし、透明性が低く、環境基準も満たしていない、と明らかにした。

中国政府はインド洋への進出を目指しており、このプロジェクトもその一環とみられているが、隣国インドが警戒感を高めるのは間違いない。


参考URL:
国務院国有資産監督管理委員会 中央企業一覧(中文)

新たなる義士の誕生と不法の支配

外務省の韓国に関する記述から「自由と民主主義、市場経済などの基本的価値を共有する重要な隣国」という表現が削除された途端、彼らが我々と同じ価値観を共有していないことを証明する事件が起きた。

全権大使を襲うのに駐韓日本大使であれば愛国者として扱われ、駐韓米国大使であればテロリストとして扱われた。

以前の殺人未遂・傷害は執行猶予付きの判決だったが、愛国無罪を優先したために“法の支配”は貫徹されていない。今回の殺人未遂・傷害を過度に厳しい判決にすれば、“法の支配”は貫徹されていないことの再証明になる。

駐韓米大使が顔切り付けられる、ソウルで会合に出席中 2015年 03月 5日 08:45 JST ロイター

「基本的価値共有」記述削除、日本の変化に懸念の声 2015/03/05 08:26 朝鮮日報日本語版

日本の外務省が同省ホームページにある韓国を紹介する記述で「自由と民主主義、市場経済などの基本的価値を共有する重要な隣国」という表現を削除したことが4日、確認された。このため、韓国に対する日本政府の見方に根本的な変化が生じたのではないかと懸念されている。

 日本政府はこのほど、「我が国と、自由と民主主義、市場経済等の基本的価値を共有する重要な隣国」という表現を「我が国にとって最も重要な隣国」に変えた。このような表現の変更は、安倍晋三首相が昨年の施政方針演説で「韓国は基本的価値と利益を共有する」と述べ、今年2月に「韓国は最も重要な隣国」とだけ表現したのと同じ脈絡と理解されている。朝日新聞は日本政府関係者の話として、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領の名誉を毀損(きそん)したとして昨年末に出国禁止となった産経新聞前ソウル支局長と関連付け、「(日本政府内部に)韓国司法、韓国社会に対する不信がある」と報じた。

財産権と徴税権を巡り、合衆国からエクソダス

“代表なくして課税なし”を唱えてボストン茶会事件を起こし、その延長で独立革命を起こしたのが合衆国であり、奴隷財産を認めるか否かで南部が連邦を脱退して世界最大の内戦、南北戦争を起こしたのが合衆国である。

個人の財産権と政府の徴税権がせめぎあいを見せる国柄であればこそ、政府は“国籍あれば課税あり”と追跡してくる。また個人は合衆国からのエクソダスを選ぶこともありうる。

オバマケアも財産権の侵害ではないかと共和党は反対する。

2012年のオバマケアを巡る連邦最高裁の合憲・違憲判決は予想外の「合憲」判断が下された。連邦地裁、連邦高裁と続いて違憲判断が出て、現在の最高裁は定員9名の内保守4名、リベラル4名の同数、中間派1名となっており、中間派がキャスティングボートを握る、と思われたが、意外にも保守側の1人が合憲判断を下したのだ。

その判断は、州際通商条項に関するものとしては違憲、社会保障に関する税金としては合憲、という本来の争点とは別の観点から為されたものだった。

国民皆保険に関しての本来の争点は、連邦政府・議会が各州の通商上の権限(州際通商条項)を超えて行って良いかの判断であり、それについて最高裁が憲法判断を下すものと思われた。それについては違憲であった。ただし、社会保障に関する税金を課するかどうかは、我々司法府ではなく立法府の判断であり、それを賛成多数で可決した以上は合憲である、という“代表なくして課税なし”で独立戦争を戦った国らしい常識的なものだった。

つまり、オバマケアのために連邦が税を徴収することは連邦最高裁で合憲とされた(州際通商条項に関するものとしては違憲となった)が、これを財産権の侵害と受け取る人々の間で違憲という認識はくすぶり続ける。現在の連邦最高裁の審理はオバマケアの税控除が合憲かで争っている。

子供に米国籍を取らせたくない海外在住の米国人 2015年 2月20日 14:00 JST WSJ日本版

 2011年、米国とオーストラリアの二重国籍をもつジェシカさんは、オーストラリア人の夫とともに住むオーストラリアのパースで初めて出産した。

 ジェシカさんが姓を公表しないことを条件に話したところでは、出産当初、彼女は生まれてきた自分の息子に米国のパスポート(旅券)を持たせたいと考えた。しかし、米国籍を持つということは、息子が徴兵されたり、一度も生活していないかもしれない米国に課税されたりするという意味だ。これを考慮した後、彼女と夫は当面申請しないことを決断した。

 彼女は「最終的に、米国籍に明快かつ長期的な恩恵がないならば息子に米国籍を取らせることはいいことではないと思った」と語った。

 米国籍を持つ片親ないし両親のもとで海外で生まれた人は米国籍を取得する。移民・国籍法の諸要件を満たしていることが条件で、その人が米国市民として何らかの記録があるかどうかは関係ない。しかし実際のところ、一般的に「それは、米国市民として記録される過程であり、結果的にその子供の米国市民権のステータスの政府公認につながる」(米国務省の海外市民サービス担当のカレン・クリステンセン次官補)という。

 とは言うものの、海外で生まれた米国市民の子弟は、親たちが米当局に誕生を届け出なくても課税対象になる、とスクワイヤ・パットン・ボグズ法律事務所のグレゴリー・ウォルド氏は指摘する。しかし同氏によれば、米当局がこうした人々を課税しようとする公算はほとんどないという。同氏は「この種の個人の支払うべき納税額はわずかである場合が多い。米財務省にとって、こうした個人を監視するためのコストは、彼らから受け取れる可能性のある税収入を上回るからだろうと想像される」と語った。

 そして、ここに海外に住む米国人の多くの親たちが直面するジレンマがある。とりわけ別の国籍を持つ誰かと結婚した人たちだ。親たちは子供の誕生を米当局に登録すべきか、すべきでないか?

 一部の米国人の親は登録しない選択をしている。彼らが指摘する理由はさまざまだ。納税に対する不満はその一つだ。米国は居住しているかどうかではなく国籍を持つ者に課税する世界でも数少ない国の一つだ(中国は、海外で働く市民のために新たな税法を施行しようとしており、それが施行されればこの部類に入る)。多くの在外米国人、とりわけ米国に帰国する計画のない人々は、子供が米国籍を獲得したら、決して米国に居住しない場合でも、内国歳入庁(IRS)に全所得を申告することが義務付けられ、米国の税金を生涯支払わねばならなくなると心配する。

 ピアスさん(姓は公表しないよう要請した)は、1992年に米国を離れ、現在は英国に住んでいる。彼の子供たちは英国で生まれ、彼と妻(スウェーデン、スイス、イタリアの三重国籍を持つ)は子供たちが英国、スウェーデン、スイスの市民権を得るよう申請した。だが、米国の市民権はない。

 ピアスさんは電子メールのやりとりで「結局のところ、米国に住んで働かない限り、米国籍は負担なだけで恩恵ではない」と述べた。そして「海外に住む米国人は、毎年膨大な量の申告を求められるようになってきており、ますます悪化している」と話した。

 米国籍を正式に放棄しようとすると高くつく。現在かかる金額は2350ドル(約28万円)で、国務省領事部に支払わねばならない。ただし、18歳から18歳半までの間ならば負担なしで放棄できる(放棄前に課税対象年度ベースで10年間にわたって米国に居住していないことも条件となる)。なぜなら、彼らは「追跡しなければならない在外米国人」とみなされていないからだ。

 また、少数の「偶発的米国人(例えば、海外で生まれ、たまたま米国市民になった子供たち)」に朗報がもたらされる可能性がある。オバマ大統領は2日に公表した新年度の予算教書の中で、一部の二重国籍を持つ市民を国籍放棄税の対象からの除外することを提案した。

 米国人のジェレミー・ジェーコブソンさんは4月に長男が生まれる予定だが、生まれたらすぐに米国の旅券を申請する計画だ。ジェーコブソンさんは台湾国籍の妻と結婚している。夫妻は世界中を旅しているが、現在は台北を拠点としている。ジェーコブソンさんは「米国の旅券は渡航の柔軟性という面で最も優れた旅券の一つだ」と話す。

 日本人と結婚し、日本に住む米国人のケビン・スミスさんは、自分の子たちにちゅうちょすることなく米国と日本の二重国籍を与えた。夫妻は子供たちが移動、生活、そして渡航の面で最大限の自由を持てることを望んでいたからだ。それは東日本大震災が発生した11年3月に役に立った。一家は震災後、福島にある自宅からの避難を余儀なくされ、3年間を米国で過ごした。

 スミスさんは「われわれは日本に戻ってきたが、安心なのは、われわれ(夫妻)が日本に永住するか米国に戻ると決めても子供たちが自由に動けることだ」と話した。

 姓を明かさないことを条件に取材に応じたフランス在住の米国人キャスリーンさんによると、「自分の米国籍を子供に引き継がせないと考えたことは一度もない」という。ただし、彼女は電子メールで「息子が米国には絶対に住まないと決めたら、住んだことのない国から課税されるより国籍放棄を選ぶべきではないか、という疑問が浮上するかもしれない」と述べている。

 (注)筆者のChantal Panozzo氏(海外で出産してもいる)は「スイス生活-わたしが知りたかった30のこと(Swiss Life: 30 Things I Wish I’d Known)」の著者。ほぼ10年間スイスで生活したあと、米国に最近戻った。娘は100%米国人だ。

10年で3分の1減少する韓国人

韓国の小学生数が10年で3分の1に減少する、という中央日報日本語版の記事を読む。6~12歳人口が10年で3分の1になる場合、教育関連インフラの償却期間と人員の雇用期間を約30年から約10年へ変更する、と想定して、サービスを受ける人々が負担するコストの政府補助分を除外すれば、そのまま3倍にしなければならなくなる。この人口動態に沿って各々の産業も収益率を維持するために価格を30%値上げするか、売上維持するためにコストを30%削減しなければならない。

我が国の場合、2014年度小学生数が約660万人、1988年度が987万人として3分の1に減少するまで26年経過している。第2次ベビーブームのピークだった1973年度出生人口の209万人が学齢期を終えてから約30年経過した集合住宅地域にある小学校などはすでに統廃合されて、小中一貫校となるか高齢者向けのデイケア施設などに転用されている。韓国はこれを約10年で行わなければならない。

韓国の小学生数、10年間で3分の1減少 2015年02月22日10時11分 中央日報日本語版

この10年間に小学生の数が3分の1以上急減したことがわかった。すでに中学生も人口減少現象が現れており、今後5年~10年以内に大学の財政をはじめと就職市場が20代の「人口の崖」の影響圏に入ると予想される。

韓国の教育統計年報によると、昨年の小学生数は272万9000人余りで、10年前の2004年の411万6000人と比較して33.6%減少した。

中学生の数もこの10年間で減り続けている。2004年に193万3000人だった中学生の数は2014年には171万8000人で11.1%減少した。

高校生の数も最近の2年間で5万4000人減少し183万9000人を記録した。99.7%という韓国社会の高い進学率を考慮すると、こうした学生数減少は1.19人という出生率の低下に起因するものと説明される。学生数減少の中でも同じ期間に全国の小学校は5541校から5934校に393校(7%)増加し、中学校も10.3%に当たる298校増加した。大学・大学院はこの10年間で2114校から3279校に55%急増した。

一方、韓国統計庁は2年後の2017年には15~64歳の生産可能人口が初めて減少に転じるとの見通しを出している。また、少子高齢化現象はベビーブーム世代が高齢者世代に差し掛かる2020年を基点に深刻化すると分析した。


中韓両国はこれからバブル崩壊と生産年齢人口減少の時期を迎える。このふたつによる潜在成長率低下に関しては、我が国に先例がある。幸い社会保障制度は整備されていたが、それでも制度持続のために消費税増税とデフレを招き、現在も直面しているのがいわゆる“失われた10年、もしくは20年”な訳だ。我々は、多くの社会的代償(永続的な雇用関係の破壊や自殺率の上昇、出産率の低下)を支払った。

我が国の生産年齢人口とそうでない人口の逆転は1995年頃だった。第2次ベビーブームの世代が就業年齢に達したとき、バブルが終焉したため、この世代は厳しい変化に直面したのは言うまでもない。また折悪しく日米資本主義の決戦も始まっていた。この時期の構造改革を日米決戦に紐づく内戦と考えることもできるだろう。

そして現在の中国の繁栄は、冷戦終結と同時に始まった日米資本主義の決戦における両者の廉価な労働力の供給源として見出されたからに他ならない。この補助線として、1980年代当時の我が国では、単純労働と特殊な技能労働の給与水準に大きな差がないことの方が問題とされたことを忘れてはならない。これは構造改革の経済的理由のひとつとなった。

“失われた20年”においても、既存の産業構造も維持すべきものと転換すべきものを取捨選択してきた。1980年代後半から1990年代前半までとは異なり、製造業は資本財や基幹部品や特許料収入で競争力を維持しつつ、不得意分野であった航空宇宙・原子力などインフラ部門でも米国にキャッチアップしてきた。

部品点数による産業の裾野の拡がりを考慮すると、三菱航空機のリージョナルジェット(MRJ)とトヨタ自動車の燃料電池自動車(MIRAI)は米国が電気自動車を推進するのとはまったく違う意味合いを持つ。もしも電気自動車が普及すれば、コモディティ化した電機製品と同じように自動車の部品点数が少なくなり、自国の産業基盤が失われるからだ。

韓国は2015年頃に人口動態の変化が始まる。彼らは(全員が正規職に就けるかは別として)産業構造の転換は果たした。もちろん我が国のような長期的視野に立った製造業維持の方策はないだろう。彼らの失策としては社会保障制度が間に合わないことだ。彼らの老後の保障の代替は不動産からの賃貸収入だそうだが、すでに不動産バブル崩壊で傷んでいる家計資産の問題がある。

【社説】過去10年の人口政策の失敗、韓国政府は繰り返すべきでない 2015年02月07日11時41分 中央日報日本語版

【時視各角】低出産、地獄か煉獄か=韓国(1) 2014年11月28日11時28分 中央日報日本語版

【時視各角】低出産、地獄か煉獄か=韓国(2) 2014年11月28日11時30分 中央日報日本語版

【コラム】人口問題、20年後からの警鐘=韓国(1) 2014年11月20日10時28分 中央日報日本語版

【コラム】人口問題、20年後からの警鐘=韓国(2) 2014年11月20日10時28分 中央日報日本語版

【社説】韓国、出産奨励「オールイン」は危険…人口政策を新しく考えよう 2014年09月25日10時51分 中央日報日本語版

子どもは産みたくない…ソウル広津区の新生児、13年間で半減 2014年09月23日16時41分 中央日報日本語版

ソウル広津区一帯は新婚夫婦の最初の居住地として人気がある。江南(カンナム)から近いうえ、マンション・住宅の価格も幅広いからだ。そのためか、広津区では2000年以降、年平均2800組の夫婦が婚姻届を出している。しかし新婚夫婦が流入するペースに比べ、新生児は増えていない。広津区では2000年、新生児が5693人だった。翌年4746人に減り、2004年には4000人を割った。昨年は2990人まで減少した。10年間で新生児が半分ほど減ったのだ。

新生児の数が減った影響は小学校に及んでいる。君子洞のチャンアン小学校はかつて毎年1000人ずつ卒業生を輩出するほど規模が大きかった。1980-90年代は付近の学校新設などで児童数が減ったが、卒業生400-500人は維持してきた。2007年に428人が学校を卒業した後、卒業生の数は大きく減っている。今年は112人、来年の卒業予定者は108人にすぎない。

こうした児童数の減少はこの学校だけの問題でない。最近ソウルでは児童の数が減り、統廃合が決まった学校もある。来年3月、衿川区のシンフン小とフンイル小が統合される予定だ。地方は事情がさらに深刻だ。全羅南道の場合、今年の新入生がゼロで、統廃合の岐路に立つ小学校が37校にのぼる。

町内の学習塾も直撃弾を受けている。チャンアン小学校の近くで13年前から学習塾を経営しているコ・ユンジョンさん(53)は「以前は大通りはもちろん、路地にもあちこちに塾があった」とし「今は多くの塾がなくなっている」と話した。

このように児童の数が急減している理由は何か。まず若者の世代に、結婚しても子どもは持たないというDINK(Double Income, No Kids)文化が普遍化している。韓国保健社会研究院が15-44歳の女性を対象に調査した結果によると、「子どもは必要」という回答は91年の90.3%から2012年には45.5%と半分に減った。

ソウル江南区に住む結婚3年目の夫婦チャさん(39)とアンさん(30)は「DINK族」だ。夫婦は「2人のために使う時間とお金を子どもに注がなければいけないというのはうれしくない」という理由で子どもを持たないことにした。アンさんは「子どもを育てている友人はみんな産後うつ病など各種病気に苦しんでいる」とし「一度だけの人生をそのように過ごしたくはない」と話した。また「政府がわずか数十万ウォン(数万円)の養育費を出しながら出産しようというのは非常に無責任」とし「支援金を見て子どもを持とうという夫婦はどれほどいるだろうか」と語った。

しかし若い夫婦が出産をためらう理由として最も多く挙げる理由は依然として経済的な不安だ。教育費と育児の負担がそれだ。忠南大のチョン・グァンヒ社会学科教授は「出産奨励金を出すのはもう意味がない」とし「出産夫婦には賃貸住宅など入居資格を優先して与えるなど、実感できる制度を導入する必要がある」と話した。

新政治民主連合の梁承晁(ヤン・スンジョ)議員は「国会立法調査処に依頼してシミュレーションした結果、夫婦だけの世帯の比率は2050年に34.2%に達すると予測された」とし「少子化は国家の存立がかかる重大な問題であるだけに社会的な関心が急がれる」と述べた。

自らのダイナミズムに翻弄される支那人

支那人は自らの人口圧力を用いたダイナミズムで世界の秩序やルールを有利に変更しようとしているが、むしろルールの変更も遵守もできずに自ら翻弄されているのではないか。

たとえば不動産関連セクターを中心に過剰供給力を抱えながら、耐久消費財はもちろん一般消費財の信頼性ひとつ構築できず需要を満たせない。最低賃金を上げて所得を増やしても消費の向かう先は国外となっている。

香港や台湾では乳幼児の紙オムツ、粉ミルクなどの担ぎ屋が未だに横行している。おそらく我が国の供給力でなければこれらは賄えない。国内供給力の問題、安全保障上の問題などが絡んでくるため、彼らの「爆買い」は各国での法令改正や規制強化に繋がっていく。

習政権は“4つの全面”という新たなスローガンのなかに法の支配を謳っている。往々にしてスローガンというものは実現不可能性を糊塗するために掲げられるものだ。結局、彼らは法の支配に浴すことはできず、彼らの進出に対して法で対応して、それに服するのは我々の側となる。

中国人民銀が追加利下げ、需要低迷とデフレリスクに対応 2015年 03月 1日 09:09 JST ロイター

コラム:「中国人締め出し」に動く豪不動産市場 2015年 02月 27日 16:20 JST ロイター

中国、元建ての金の値決めを計画=関係筋 2015年 02月 27日 18:02 JST ロイター

中国が新スローガン「4つの全面」推進、改革や法の支配強調 2015年 02月 26日 15:36 JST ロイター

中国で賃金上昇、広東省は19%引き上げ 2015年 02月 28日 02:12 JST ロイター

[北京 27日 ロイター] - 中国・広東省が、最低賃金を平均で19%引き上げ、労働力不足や生活費上昇に対応する。新華社が地元当局の話などとして伝えた。

州都・広州は5月から、月額最低賃金を22.2%引き上げ、1895元(302ドル)とする。

香港に近い深センは3月から、最低賃金を12.3%引き上げ、2030元とする。国内最高水準だ。

高齢化や労働力減少に伴い、中国では近年、賃金が上昇している。


香港行政長官、習政権に本土訪問者数制限を提起へ=報道 2015年 02月 25日 12:43 JST ロイター

中国本土から香港への観光客、約20年ぶりの減少=地元紙 2015年 02月 24日 13:58 JST ロイター
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