スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ロンドンまであと何マイル?

カダフィ政権の崩壊後、ふたつの政権が併存して国家の統一すらままならないリビアは密航の起点にされている。不法移民はフランスが軍事介入を続けたサブサハラからやって来る。

現地のツアーガイドは港にある密航船まで手引をして、人身売買業者の一翼を担っている。「われわれは貧しい人々がチャンスのある場所にたどり着くのを手伝っている。これは新たな形のツーリズムだ」と嘯く。

地中海を横断して、イタリアやフランスなどのシェンゲン圏に上陸した不法移民は、ユーロ圏よりも景気の良い英国に不法上陸するために、英仏海峡トンネルのフランス側入り口に当たるカレーに、通称“ジャングル・キャンプ”を張り、街を徘徊し、ときたま線路沿いに歩きながら、列車に飛び乗っては何人かが落ちて死ぬものの、それでも入国しようとする。

英国はシェンゲン圏に属していないため、地元警察首脳は「グルカのライフル連隊を配備してでも阻止すべき」と発言している。

移民・難民の死亡事故、2カ月で9人 英仏海峡トンネル 2015年7月30日00時29分 朝日新聞

英仏海峡トンネルに移民2千人が侵入図る 負傷者も 2015.07.29 Wed posted at 18:55 JST CNN日本版

密航者支援ビジネスで潤うアフリカ辺境の町 2015年7月17日 16:33 JST WSJ日本版

【アガデス(ニジェール)】最も近い都市からでさえ320キロも離れた埃に覆われた辺境の地で、イドリス・ムハンマドさんは20代のころ、旅行者を車でサハラ砂漠に案内することで何とか生活の糧を得ていた。

しかし今では、もっともうかる人々を砂漠に運んでいる。欧州への移住を望む人々だ。

毎週月曜日、ムハンマドさんはセネガルやガンビア、ナイジェリアなどアフリカ諸国からたどり着いた30人ほどを白いトヨタのピックアップトラックにすし詰めにして、砂丘や岩だらけの大地を4日間ほどかけてリビアに向かう。そこで、乗客たちは地中海を渡るスピードボートに乗り込むのだ。

1000マイルに及ぶこの旅は儲かるが、同じくらい危険でもある。ムハンマドさんは銃撃を受けたこともあれば、強盗に遭ったことは何度もある。しかし、彼は5年間で寝室が5つもある家だけでなく、コンビニエンスストアまで購入できるほどの大金を稼いだ。今では新車を何台も購入し、この密航支援ビジネスを拡大している。

最近購入したトヨタのランドクルーザーを停めて、「リビアはもうかる」と話すムハンマドさん。シャツのポケットからは衛星電話がぶら下がっている。「われわれは貧しい人々がチャンスのある場所にたどり着くのを手伝っている。これは新たな形のツーリズムだ」

生活に苦しむツアーガイドから巨大な密航組織の運転手に転身したムハンマドさんの姿は、年間数百億ドル規模に達すると言われる密航支援ビジネスの繁栄を物語っている。

こうした密航者が落とすお金が、世界で最も辺境にある場所を変えつつある。その最たる例がアガデスだ。サハラ砂漠の交易拠点であるこの地は、かつて地中海沿岸の市場に向かう塩を運ぶ人々の中継地として栄えていた。

サハラ砂漠への玄関口に位置するこの土地が今また、にわかに景気づいている。今回は、第二次世界大戦以降で最多の移民大移動の重要拠点としてだ。

この辺りの地域政府の幹部であるアブドウラハマネ・モウサ氏によると、移住者の密航ルートを断ちたいと考えている欧州の政策当局者らが事務所にやってきて、密航の阻止を訴えかけるという。しかし、そうした説得は容易ではない。

モウサ氏は「移住者らがモノを購入し、地域の産物を消費し、経済を活気づかせている」とし、「この土地の人々は恩恵を受けている。どうやってそれを止めることができるだろうか」と話す。

今年は15万人以上の移住者たちが人口14万のアガデスを通過する見通しだという。その数は2011年にリビアで暴動が起きて以来、4倍に増加している。

この土地の当局者らによると、リビアに向かう人々がここで使うお金は、今年だけで1億ドル(約120億円)に達する見通しだ。働くためにリビアに向かう人々もいれば、リビアのカダフィ政権崩壊を利用して、地中海沿岸地域やその向こうの欧州に向かいたいと考える人々もいる。

その途中でこうした移住者たちが落として行くお金が、この辺境の砂漠の町を潤わせている。ニジェールでは大半の人々が1日2ドル未満で暮らしている。

10年ほど前は、地元住民はろうそくで灯りをともした泥レンガ造りの家々の間を物資やお金をラクダやロバの背中に乗せて運んでいた。

それが今では、リビアから入ってくるバイクやセダン、トヨタのピックアップトラックが町中にあふれている。泥レンガの家はセメントでできた新築住宅に取って代わられている。しかもこうした家には太陽光パネルや衛星放送受信アンテナが載っている。ラクダはあまり見当たらなくなった。

10年前にはATM(現金自動預払機)さえなかったこの町で、今では14の銀行や数百に及ぶ送金業者がサービスを提供している。送金業者の中には、アマドゥ・マソーイさんのように一人でやっているところもある。

「この事業に携わる人の多くが結婚し、子供を持ち、家を建て、家族を養うことができるようになった」とマソーイさん。05年に事業を始めたときには町には送金機関は5カ所しかなかった。「今では数百カ所ある」とし、「人々の移動を止めようとしても、受け入れられないだろう」と話す。

ただ、欧米の当局者らの見方はこれと異なっている。今年に入って数カ月のうちに地中海で前例のないような数の移民が死亡したことを受けて、欧州諸国がリビアからの密航者流入を阻止するために海上警備を強化した。密航業者を取り締まるための法律も準備中だ。

ニジェール政府は欧州連合(EU)の圧力を受けて、5月に移住者の密航阻止を目指す法律を制定した。運転手や移住者は身元証明書を所持するよう義務付けられた。

それでも、アガデスでの密航支援ビジネスは繁栄を続けている。この町には、北に向かう次の車を待って、草ぶき屋根の下でセメントのベッドに移民たちが寝泊りする宿泊施設が点在している。

こうした宿泊施設の一つには、リビアでの日雇い労働を探しに出かけるために車を待つ、31人の男性が4日目の夜を過ごしていた。ある出稼ぎ労働者は「今回が5回目」と話し、もう一人は「自分は6回目だ」と話した。

アガデスを過ぎると、砂漠は荒涼としている。彼らの仮の滞在地が中継拠点として発展し、モスク(イスラム礼拝所)やガソリンスタンド、レストラン、自動車部品の補給所、小さな食料品店などがそろっている。

ここから砂漠を横断するのは危険も多い。ジュネーブに本部を置くインスティテュート・オブ・マイグレーションによると、今年地中海を渡ろうとして死亡した2000人超と同じくらい多くの人々がサハラ砂漠を横断している間に死亡した可能性もある。

ニジェールに本部を置く開発機関は、アガデスの好況があっという間に犯罪や暴力の温床に変わりかねないと警告する。

インスティテュート・オブ・マイグレーションのニジェール支部の責任者ギウセップ・ロプリート氏は「移住者が通過する町は、あるパターンをたどることが多い。つまり最初は新興都市のような様相を呈し、多くの人がもうけを得るが、犯罪も増えがちだ。犯罪行為や強制労働、強奪なども同時にみられる」と指摘する。

リビアがカダフィ大佐の「私有物」だったときには、パトカーが移住者を運ぶ運転手を定期的に捕まえていた。リビアの警察を恐れて、ムハンマドさんは一度に5人しか運ばず、彼らをトラックの荷台に横たわらせていた。

しかしカダフィ大佐が殺害されると、トラックの乗客たちが座っていても安全だとムハンマドさんは判断した。回を重ねるごとに、ますます多くの移住者たちをピックアップトラックに乗せた。13年までには彼をはじめとする運転手の多くは大勢の人々を運んでいたため、北に向かう旅の手数料を300ドルまで引き下げることができた。

この価格だと、今では毎週、数千人のアフリカ人がこの地に集まってくる。

ニジェール政府は移住者の密航を阻止するのではなく、それを保護し、それから利益を得ようとしてきた。政府は移住者たちを泥棒や砂漠でののどの渇きから保護する支援のために軍隊のエスコートをつけることに対して密航業者たちに支払いを要求している。しかし、あまり乗り気ではなく、この旅は軍にとっても危険になりすぎていると政府は明らかにした。

スポンサーサイト

印パの海軍拡張競争つづく

2015年4月7日のエントリーの続報となるが、

パキスタンは、中共の輸出用潜水艦039A型(元型)8隻の購入契約を締結した。タイが同型艦導入を発表から約10日で保留にした一方で、中共にとっては喜ばしい契約だろう。

しかし、インドは対潜水艦用の艦船を4隻建造する。6年間で610億ドルの軍事予算を投じて、12年後までには137隻の艦船を200隻に増強し、SLBM搭載の原潜の導入、兵器の内製化を含めた野心的な計画を打ち出してきた。

現在の人民解放軍の艦船300隻には及ばないが、日米豪との準軍事同盟を強化して、対抗するつもりだろう。すでに対潜水艦の艦船は2隻目まで建造中であり、パキスタンの潜水艦8隻は焼け石に水となりかねない。

Pakistan to buy 8 submarines, the biggest arms export deal for China 00:08, July 26, 2015 People's Daily Online

Submarine Killers: India's $61 Billion Warning to China July 29, 2015 — 3:30 AM KST Bloomberg

TPPで密航船お断りします

豪州の野党・労働党は、党大会で密航船を水際で阻止し、代替措置として2025年までに難民受け入れ枠を現行2倍の年間2万7千人する方針を明らかにした。

また、我が国は難民審査を厳格化して、難民申請中に就労可能とする現行制度の見直しを進めている。この動きを国連、日弁連が非難している、と朝日新聞が伝えているが、豪州と我が国の政策転換には、TPP交渉の進展がある。

特別リポート:「スバル」快走の陰で軽視される外国人労働者 2015年 07月 28日 22:28 JST ロイター

米「マレーシアの人権改善」 15年版報告書で評価引き上げ 2015/7/28 1:01 日経

難民審査厳格化「見直しを」 国連・日弁連・NGO、次々意見 2015年7月26日05時00分 朝日新聞

密航船、水際で追い返せ 豪野党、難民対策を強硬路線に 2015年7月25日19時42分 朝日新聞

TPP交渉の権限を大統領に与えるTPA法には、米国国務省が毎年発表する人身売買報告書で最低ランクとされた国家との間の通商協定を禁じる条項がねじ込まれている。

今年度の報告書発表を遅らせ、ランクを一段階引き上げたマレーシアについて、早速疑惑あり、と民主党のメネンデス上院議員が追及し始めている。

富士重工業(スバル)の好業績に、仲介業者(国務省の報告書にかかると人身売買業者)が連れてきた亡命申請者など、安価に使われる外国人労働者の闇がある、とロイターは伝えている。200人程度のロヒンギャのコミュニティが群馬県館林市にあるのも事実だ。

TPPは域内間のヒト・モノ・カネの流動性を高めるが、同時に不法移民や反社会的組織と構成員、犯罪性のある財貨を締め出す効果もある。この点は見逃せない。

リトアニア-ポーランド-ウクライナ旅団の誕生

ウクライナ危機とドンバス紛争が落着するとして、次にロシア連邦のカリーニングラード州を両端に挟んだポーランド、リトアニアに他のバルト三国のエストニア、ラトビア、そしてカレリア地方に面したフィンランドが緊張を強いられる。

ポーランドは、かつてのコモンウェルス(ポーランド・リトアニア共和国)旧領への影響力拡大を目指す以上、ロシアとの前衛に立たざる得ない。一方、リトアニアは第2次大戦前夜の英仏とソ連の攻守同盟を蹴ったポーランドの外交的な頑迷固陋さがポーランド第二共和国とバルト三国の滅亡の一因となったことを忘れはしないだろう。ガリツィアに沸き起こる民族主義に引きずられ過ぎるとポーランド第三共和国は滅びかねない。

次いでミンスク合意を横目で見たリトアニアは、独ソ不可侵条約の秘密協定において、ソ連側がポーランド分割でカーゾン線を基礎として譲歩した見返りに、ドイツ側がリトアニアを引き渡したことも忘れてはいないだろう。

この歴史的教訓から、リトアニア-ポーランド-ウクライナ三カ国は旅団規模の部隊を合同で設置することになった。旅団名はLITPOLUKRBRIG、直訳すると「リトアニア-ポーランド-ウクライナ旅団」とそのまま。2009年前後から討議が続けられていたが、ウクライナ危機を受けて、約1年以内に部隊運用できる状態となる。

Lithuanian, Polish and Ukrainian Defence Ministers sign agreement on joint military brigade 2015-07-27 The Baltic Times

On Friday July 24, the Defense Ministers of Lithuania, Poland and Ukraine signed an agreement which sees the establishment of a three-way military brigade between the countries.

The technical agreement supplements and elaborates on the agreement of establishing the LITPOLUKRBRIG (Lithuanian Polish Ukrainian Brigade), which was formed by the three defence ministers in Warsaw in September 2014.

"It has been signed," Viktorija Cieminyte confirmed to the BNS news service on July 24.

The agreement states within 6 months after the document was signed on July 24, the LITPOLUKRBRIG command will have reached its initial operational capability.

Within 12 months it will be fully capable of commanding the unit. The capacity of the LITPOLUKRBRIG command will then need to be approved by international certification.

The brigade commander, his deputy and the Chief of Staff will be assigned by Lithuania, Poland and Ukraine for a period of three years on a rotating basis.

According to Lithuanian Minister of National Defense, Juozas Olekas, Monday July 27 will see eight Lithuanian army officers leave for Lublin in Poland, where the brigade will be headquartered.

"I cannot say when the first field training event will take place but it should take place shotly," Olekas told BNS.

The brigade will be formed following the model of multinational crisis response capabilities, the European Union Battle Groups (EU BGs).

The LITPOLUKRBRIG is planned to be made up of an international staff, three battalions and special-purpose units.

Lithuania, Poland and Ukraine will each be assigned an infantry battalion. Each country will provide personnel for special-purpose units and the LITPOLUKRBRIG staff.

The agreement allows LITPOLUKRBRIG personnel to participate in joint training and exercises, plus the deployment of the brigade or its elements to international operations mandated by the United Nations Security Council.

Decisions regarding the deployment of the LITPOLUKRBRIG to international operations will be made by the general consent of Lithuania, Poland and Ukraine.

The LITPOLUKRBRIG battalions will be held on standby in their native countries.

The Lithuanian contribution to the LITPOLUKRBRIG will be formed from the personnel of the Grand Duchess Birute Uhlan Battalion.

漁業利権で争う北方領土

ロシアのメドベージェフ首相は、北方領土への訪問と、2025年までに北方領土の開発に700億ルーブル(約1500億円)を投じる意向を表明した。2025年までに約1500億円、つまり年間150億円に過ぎない。しかも人口が集中していない離島では、1/3程度の投資効果しか見込めない。

この金額は我が国の戦略的要地である沖縄に投じられる内閣府の振興予算の20分の1以下。

ちなみに政府の振興予算は年間約3000億円規模で、地方交付税と国庫支出金は併せて年間約3600億円、沖縄方面の防衛費は年間約1800億円、軍用地の賃貸収入は年間約900億円。

あまり知られていないが、沖縄の地方銀行には軍用地ローンという金利優遇の貸出枠がある。ここに沖縄の保守と革新がタッグを組んで、普天間基地の移設反対を訴える本当の理由がある。基地が返還されてしまえば、ディベロッパーとしてのノウハウを持たない軍用地主が担保価値の急落した土地を持て余し、基地反対の大義名分で票を得ている左翼が議席を失う。彼らの利害は基地利権の維持で一致している。

閑話休題。

一方、北方領土は漁業利権の争いに収斂する。大きくは、プーチン大統領の派閥とメドベージェフ首相の派閥の間で漁業利権を巡る争いがある。

北方領土の択捉島に本社があるギドロストロイ社、という水産品加工会社があり、この一社でサハリン州の税収の40%を担い、択捉島のインフラ整備も自社で行っている。色丹島に加工工場を持っていたオストロブノイ社を凌いで、択捉島はギドロストロイ社の企業城下町となっている。ギドロストロイ社の社長ベルホスキーはメドヴェージェフ首相と関係が深い。

一方、2011年から2012年にかけて、パシフィックアンデス社という中国企業がロシアEEZのスケソウダラ漁の漁獲枠を60%支配していたために、独占禁止法に抵触したとされ、漁獲枠を持つ子会社の売却を命じられた。これを買収したのが、モスクワに本社があるルスコエモーレ社(直訳すると、ロシアの海)。ルスコエモーレ社の社長チムチェンコはプーチン大統領と関係が深い。

サンクトペテルブルクの副市長として政治的キャリアをスタートさせたプーチン大統領の地盤は、モスクワやコーカサスの中央にある。北方領土のインフラ整備や軍事力強化に積極的なメドベージェフ首相の地盤は、沿海州やサハリン州などの極東にある。地盤の違いが日露間の交渉に影響を及ぼしている。

両者の利害対立にカムチャッカ州の漁業利権なども絡んで、2012年締結・2014年発効の日露違法操業防止協定と、今年ロシア上下両院で可決されたサケ・マス流し網漁禁止法とで、乱獲を防ぐ姿勢をロシアは見せている。

ロシア首相、北方領土に1500億円投資表明 日本をけん制 2015/7/23 21:51 日経

【モスクワ支局】ロシアのメドベージェフ首相は23日の閣議で北方領土を訪問する意向を示した。具体的な島名や時期は明らかにしていない。2025年までに北方領土の開発に700億ルーブル(約1500億円)を投じる意向も表明した。

 雇用創出や社会インフラの開発により「民生を改善し、現在の人口を維持する」などと語った。防衛インフラの必要性も強調し「我々の国境を守る意味もある」と述べ、日本をけん制する姿勢を示した。

 2010年11月、メドベージェフ氏が大統領当時、国家元首としては初めて北方領土の国後島を訪れたほか、首相就任後の12年7月にも同島を視察した。

 ロシア首相の北方領土訪問が実現すれば、第2次安倍政権発足後では初めてとなる。


北方領土事業に日本参加を=望まなければ韓国を検討-ロシア知事代行 2015/07/25-20:58 時事ドットコム

 【モスクワ時事】タス通信によると、ロシア極東のサハリン州のコジェミャコ知事代行は25日、記者会見で「クリール諸島(北方領土と千島列島)発展の共同プロジェクトに日本も参加するよう今後活発に提案していく」と述べた。一方で「日本にその希望がなければ、韓国などの合弁企業参加を検討する」との考えを示した。

 ロシア政府は23日、現行の「クリール諸島社会・経済発展計画」(2007~15年)の次期計画(16~25年)を閣議決定。予算は700億ルーブル(約1500億円)で、インフラを整備して事実上の支配を固定化する狙いがある。 

 発展状況を視察するため、メドベージェフ首相は3回目の北方領土訪問を8月にも予定。プーチン大統領の年内訪日を控え、日ロ関係への影響が懸念されている。


ロシア人3000万人に極東移住の用意あり 2015年07月26日 16:58 スプートニクニュース

ロシア内務省職員11万人を解雇、経済苦境でプーチン氏 2015.07.25 Sat posted at 16:29 JST CNN日本版

号外 中国企業“パシフィックアンデス”にロシア漁業資産売却命令 2012/11/29 北海道機船漁業協同組合連合会

2012年11月28日
モスクワ発
[中国企業“パシフィックアンデス”にロシア漁業資産売却命令]

ロシア漁業会社を実質支配し、ロシア海域のスケトウダラの漁獲枠を管理しているとされた中国企業“パシフィックアンデス” (PacificAndes International Holdings)に対して、ロシア連邦独占禁止庁長官アルテミエフが、2012年11月28日、外国投資政府委員会は、法令違反により、ロシア漁業資産の売却命令をする決定をしたと発表した。

アルテミエフは、中国企業“パシフィックアンデス”の極東における現在の活動は合法的ではないと指摘、中国同社は違法に取得したロシア漁業資産を売却し、ロシアから退去しなければならないと言及した。

また、アルテミエフはロシアにおいて漁業は戦略的産業分野に位置付けられていて、現行法律の下では、外国投資管理のための政府委員会の承認を受けてのみ、その投資活動が許されるが、現時点において同社はその許可を得ておらず、また、ロシア政府も同社によるロシア漁船等資産購入のための許可を与えていないと語った。

更に、アルテミエフは、中国企業“パシフィックアンデス” はロシア漁業会社を実質支配し、ロシア漁業者名義で漁獲割当を確保して、主たる利益を得ていたと加えた。

(関連過去情報)
2012年10月19日 モスクワ発
[問題解決のため“パシフィックアンデス”と「ロシアの海」が合弁へ]

世界最大のフィレ製品取引業者の中国企業“パシフィックアンデス”(Pacific Andes International Holdings)は、ロシアの水産投資企業グループ“Русское море”(“ルスコエモーレ”「ロシアの海」)と主要事業を合弁で行う可能性がでてきた。

これは、ロシア漁業会社を実質支配し、ロシア海域のスケトウダラの漁獲枠を不当に管理していたとされる“パシフィックアンデス”の展開に関する問題を、ロシア政府が平和的に解決させるためのシナリオとみられ、先週(2012年10月7日からの週)、石油トレーダーで“ルスコエモーレ”主要株主のチムチェンコとロシア第1副首相シュバロフが、この件について協議したとされる。

ロシア側の提案には、中国側の加工施設の無料での使用等が盛り込まれている模様だ。

ロシア連邦独占禁止庁は、この合弁事業を行う場合、ロシア側が51%以上、中国側は49%以下に資本比率を設定すべきだとしている。

2012年04月26日 ウラヂオストク発
[ロシア大手“ルスコエモーレ”「ロシアの海」が極東漁業参画へ]

専門家が、最近、中国人オーナーとの提携について極東漁業会社の調査を開始したことを示唆する一方、大手水産グループ*“Русское море”(“ルスコエモーレ”「ロシアの海」)が、極東漁業会社から資産売却の申し入れを受けていることを明らかにした。

投資関係者は、この中国資本に関する調査が、同グループの資産入手コストを下げ、低下価格なものにすると指摘している。

大手水産グループ“ルスコエモーレ”「ロシアの海」は、かねてから極東漁業に関心をもっており、幹部関係者によれば、中国企業“パシフィックアンデス”(Pacific Andes International Holdings)に関する噂と、提携されていたとされる極東漁業会社への調査は、彼らの資産価値を削減させ、市場価値を下げる、安全な圧力ということができると語った。


参考URL:
オストロブノイ社(色丹島・本社ユジノサハリンスク)
ルスコエモーレ社(本社モスクワ)
ギドロストロイ社(択捉島)

イスラム国、クルド、アサド政権すべて粉砕する

トルコは「イスラム国(ISIS)」からのテロ攻撃を受けて、従来の抑制的な外交軍事政策を転換して、シリアからイラク北部にかけて、「イスラム国」とクルド系の民兵組織への空爆を開始した。

発端は先月のトルコ総選挙にあった。エルドアン大統領の公正発展党(AKP)は過半数を失い、一方で大幅に勢力を伸長したのはクルド系の国民民主主義党(HDP)だった(2015年6月12日のエントリー参照)。

ケマル・アタテュルク以来の西欧化から脱して、イスラム化とトルコのナショナリズムに傾斜して、中央アジアのテュルク系国家と連携を深めようと図る大トルコ主義者のエルドアン大統領の思惑が大きく外れた格好になった。

大トルコ主義の回廊はクルディスタン(狭義ではイラクのクルド人自治区、広義でシリア北部、トルコ東部、イラン西部ほかクルド人居住地域を含む)を通過する。

その障害はトルコのナショナリズムと対峙するアラブ社会主義のアサド政権、シリア~イラク~トルコからの独立主権国家を唱えるクルド人、原理主義の過激派として他のスンニ派国家との内戦を望む「イスラム国(ISIS)」となっていた。

奇妙な利害の一致から、エルドアン及びダウトオール政権は、シリア内戦でアサド政権、シリアのクルド人政党のPYDとYPG(PYDの戦闘部隊)、「イスラム国(ISIS)」が三つ巴の潰し合いをしていても黙認していた。シリアでは、他に日米欧やアラブ連盟に認められた正統政権としてのシリア国民連合やアルカイダ系のヌスラ戦線などが戦っている。

また、トルコとイラクのクルド人自治政府の関係は良好で、キルクークからトルコ南部のジェイハンまでの600マイルの長いパイプラインを通して日量12万バレルの石油が供給されていた。

しかし、トルコと対立するクルド労働者党(PKK)の戦闘部隊の基地がイラク北部に設置されており、クルド人自治政府の民兵ペシュメルガからPKK、YPGへと人員・武器・資金が流出している懸念が出ていた。

「イスラム国(ISIS)」の基本方針は内戦・内乱地域の弱小勢力を叩き、支配領域を確保する。シリア国民連合やアルカイダ系のヌスラ戦線、クルドのYPGが弱ければ、そこを突く。次いでアサド政権の弱体化を見逃さず突く。

すでにアサド政権は、アサド大統領の親族が戦死、逮捕されるなど指導部の力も尽きつつあり、戦闘人員が充足しておらず、首都と地中海沿岸へと勢力を押し込まれていた。アサド政権を支援するヒズボラも兵力損耗が激しく、以前苦杯をなめたイスラエルは漁夫の利を得ている。

ヒズボラは、一説では総兵力約1万人のうち、約6000人以上が戦死・戦傷しており、ほぼ壊滅的打撃を被っている。

加えて「イスラム国(ISIS)」も戦線が伸び切り、クルディスタン全域の独立を画策するクルド人の好機が到来して、三つ巴のバランスが崩れていた。

こうした状況を打破するだけのエルドアン及びダウトオール政権の外交力が総選挙によって揺らいでいたところを突いて、「イスラム国(ISIS)」のテロが発生した。クルド人系の国民民主主義党(HDP)の台頭が利用された訳だ。

「イスラム国(ISIS)」の目的は、トルコ系とクルド系の対立を激化させて、YPGの攻勢を弱めること、あわよくば自派の勢力をトルコ国内に浸透させることにあった。HDPがPKK~YPG~ペシュメルガと連携して、最悪の場合、トルコ内戦が起きるのをISISは企んでいる。

これでトルコにとって、アサド政権と「イスラム国(ISIS)」とYPGが潰し合いをしていれば、漁夫の利を得られるという条件がすべて失われたのだ。

トルコは国連憲章に基づき、個別的及び集団的自衛権を行使して、対「イスラム国(ISIS)」作戦に自国内のインジルリク空軍基地の使用する許可を米軍に与えた。

一方、独自にシリア領内に飛行禁止空域を設定して、アサド政権を牽制。YPGと「イスラム国(ISIS)」の拠点に空爆を敢行するとともに、陸上部隊を侵攻させた。さらに国内外でテロリストの大量検挙とクルド系トルコ人とイスラム化に反対する人々のデモ鎮圧を行った。同時にイラク北部、つまりクルド人自治区にあるPKKの拠点にも空爆及び侵攻を開始した。クルド人自治区を米軍が支援しているのを承知で単独介入を行った。

2015年6月12日のエントリーでは、

大トルコ主義の先駆者、エンヴェル・パシャはテュルク系民族の諸国との回廊を作るために、アルメニアと衝突した。100年後の今もなお非難されるアルメニア人虐殺が、それである。その悲劇を予め回避するには、ロシアの了解を取りつつ、クルド人の居住地域を通過する必要がある。ところがエルドアン大統領の眼前に、クルド系の国民民主主義党(HDP)が立ち塞がっている。

かつて、エンヴェル・パシャの敗北に続く国家滅亡の危機に瀕して、アタテュルクの強権は確立した。逆転がありうるならば経済がさらに悪化し、シリアとイラクの内戦がトルコに波及するほどの混乱に乗じる形でしか果たせないかもしれない。

と、述べたが、

なりふり構わぬ逆転の手を打ったことになる。

トルコ南部の爆発で学生ら30人死亡、「イスラム国」自爆攻撃か 2015年 07月 21日 08:58 JST ロイター

トルコのスルチで爆発、31人が死亡 2015年07月21日 09:27 AFPBB NEWS

トルコでツイッターへのアクセス遮断、自爆攻撃の画像掲載で 2015年 07月 22日 19:52 JST ロイター

トルコ軍とISが過去最大の交戦、双方に死者 2015年07月24日 07:18 AFPBB NEWS

トルコ、米軍による基地利用を容認-対IS攻撃 2015年7月24日 11:56 JST WSJ日本版

トルコ軍戦闘機、シリアの「イスラム国」拠点を攻撃 2015年 07月 24日 13:22 JST ロイター

トルコ中銀、ドル建て預金金利を引き下げ 2015年 07月 24日 17:12 JST ロイター

トルコ警察、「イスラム国」とクルド人過激派を一斉摘発 2015年 07月 24日 18:44 JST ロイター

トルコ成長率、今年と来年は政府予想大幅に下回る公算 2015年 07月 24日 19:39 JST ロイター

トルコ、「テロ組織」一斉摘発で251人拘束 2015年07月24日 19:50 AFPBB NEWS

トルコ、「イスラム国」初空爆 「寛容」から方針転換 2015/7/24 23:29 日経

Recent operations against ISIS on Turkey-Syria border is just the beginning, says President Erdoğan Published July 24, 2015 DAILY SABAH

60 Bordo Bereli Suriye'ye girdi iddiası 17:56 Temmuz 23, 2015 Yeni Şafak

トルコで反ISデモ、警察が催涙ガスとゴム弾使用 2015年07月25日 07:48 AFPBB NEWS

トルコ:第2波の空爆…「イスラム国」拠点に、クルドも 毎日新聞 2015年07月25日 10時19分 毎日新聞

Syria continues to develop chemical weapons, officials tell WSJ Jul. 24, 2015 | 12:20 PM By Haaretz

Turkey Renews Kurdish Crackdown Amid Offensive on Islamic State July 25, 2015 — 1:06 AM KST Bloomberg

Turkey confirms attacks on PKK militant camps in Iraq: statement Sat Jul 25, 2015 1:32am EDT Reuters

Iraq’s Kurdistan slams Turkish airstrikes on PKK Saturday, 25 July 2015 Al Arabiya News

Syrian president announces army deserter amnesty 25 July 2015 BBC NEWS

「イスラム国」第3波空爆 トルコ、クルドと二正面作戦 2015/07/25 21:25 【共同通信】

戦略的価値の失われた辺境、プエルトリコ

デフォルト危機に陥って、福祉削減が予想されるプエルトリコから米国本土への移住が増加している。

人口が多くても、気象条件が悪かったり、工業に必須な電力や水源に乏しかったりするよう小国にとって、自国の存立と繁栄には、地政学的条件で有利な位置に存在しているかは重要だろう。

トルコとロシアを抑える要地にあるギリシア、太平洋のキーストーンと呼ばれる沖縄と違って、チョークポイントでもない米国の自治領(コモンウェルス)であるプエルトリコは、長年対立していたキューバの国交回復でますます戦略的価値が損なわれていく。

ちなみにヒスパニック系のうち、プエルトリコからの移民の多い州は、ニューイングランド地方の6州(コネチカット州、ニューハンプシャー州、ヴァーモント州、マサチューセッツ州、メイン州、ロードアイランド州)と、中部大西洋沿岸地域の3州(ニュージャージー州、ニューヨーク州、ペンシルベニア州)、フロリダ州の北東・中央部、ハワイ州となっている。

なかでもプエルトリコに最も近いフロリダ州への人口流入のスピードが早すぎて、住宅需給が逼迫している。ディズニー・リゾートなどがあるオレンジ郡の公営住宅の空きを待っている人は1万4000人以上いる。福祉行政の対応が追いつかないのが現状だ。

米国本土と同じ最低賃金が企業の進出を妨げ、同じ市民権を持つことが、プエルトリコ人の本土流入に拍車を掛けている。英語が話せなくても、生活できるコミュニティがあることも見逃せない。

プエルトリコ住民の米本土移住が加速、負担増に悩む自治体 2015年7月21日 17:23 JST WSJ日本版

【オーランド(米フロリダ州)】財政危機に陥った米自治領プエルトリコから米国本土に移住する人が増加し、受け入れ側の自治体が負担増に苦しんでいる。

特に変化が目立つのはフロリダ州だ。同州は米国の州の中でプエルトリコからの人口流入が最も多いが、そのセーフティネットは流入が多い州の中では比較的脆弱だ。プエルトリコの住民は米国の市民権を持つ。

専門家によると、プエルトリコでは先月末、パディラ知事が720億ドル(約8兆9000億円)の債務を返済できないと表明し、今月には消費税が7%から11.5%に引き上げられたため、今後数カ月は米国への移住を決める人がさらに増える可能性があるという。通常でも、子どもの学校が休みになる夏場は家族での移民が多くなる時期だ。

フロリダ州オーランド市が運営する支援センター「HOLA(ヒスパニック・オフィス・フォー・ローカル・アシスタンス)」の調整官、アリシア・ラミレス氏は、プエルトリコの現状はあまりに悲惨で、多くの人がほとんど何の財産も持たず計画も立てないままプエルトリコを発つと明らかにした。米国にやって来たばかりの人がHOLAの事務所を訪れて仕事や住宅、公的支援について相談することが増えているそうだ。

プエルトリコからの人口流入で手頃な家賃のアパートが不足しているため、自分の車や安いモーテルで暮らす人もいる。「これほど切羽詰まった状況は見たことがない」とラミレス氏は言う。「多くの人は米国でどんな状況が待ち受けているかを知らないのではないか」。

プエルトリコ出身の米国市民は東沿岸部に集中しており、2011年から13年までにプエルトリコから差し引きで年間約5万人が米国本土に移住した。ニューヨーク州立大学ハンター校のプエルトリコ研究センター所長、エドウィン・メレンデス氏によると、オーランドがあるフロリダ州中央部には現在、38万人を超えるプエルトリコ住民が暮らす。

ニューヨークやイリノイなどの州にもプエルトリコから多くの人口が流入している。ニューヨーク市ブロンクス地区のルービン・ディアス区長によると、最近やって来たプエルトリコ住民からの需要が増加し、病院や社会福祉機関は四苦八苦しているという。

先日、建設作業員のアルベルト・スアレスさん(57)がオーランドのHOLAの事務所に立ち寄った。職探しの相談をするためのだ。今年5月に米国本土に来てから整備やサービス業までさまざまな仕事に就こうとしたが、うまくいかなかった。それでも、「仕事がない」とスアレスさんが言うプエルトリコにいた時よりも先行きは明るいそうだ。

新たな移住者全員が苦労しているわけではない。昨年米国本土にやって来たイスラエル・メルカドさん(58)はプエルトリコで航空機整備を監督する仕事をしていた。本土に来てから2カ国語で航空機の技術者を訓練する施設を設立し、既に100人近い生徒を送り出した。航空機とヘリコプターの修理に特化した別会社の立ち上げも計画中だ。プエルトリコではこのような展開は不可能だっただろうと話す。

HOLAのラミレス氏は、プエルトリコから来た人の中には政府の支援に非現実的な期待を寄せる向きもあると指摘する。プエルトリコの住民は米国市民であり食料配給券(フードスタンプ)などの連邦政府の福祉手当の受給資格があるが、フロリダ州の福祉プログラムには限界がある。家賃や公共料金を支払うために現金給付を利用することはできないと説明しなければならないこともあるそうだ。ラミレス氏によると、オーランドのあるオレンジ郡の公営住宅の空きを待っている人は1万4000人以上いる。

プエルトリコ出身の専門家3人のグループが昨年、プエルトリコからやって来たばかりの人たちが新しい生活に適応できるように支援に乗り出した。図書館や教会でセミナーを開き、職場でするべきこと、してはいけないことからオーランドの生活費に至るまでさまざまなテーマについて説明している。

グループに参加するサミー・ハイマン・マレロさんは「計画を立てずに引っ越してくる人たちを見ると胸が痛い」と話した。「セーフティネットがないため、彼らはここに来ても状況が変わらない可能性が非常に高いことに気付いていない」。

オレンジ郡のプログラムマネージャーで、このグループにも参加しているナンシー・シャリフィさんは35年前にプエルトリコからこの地域にやって来たそうだ。寝室1つのアパートに母親と2人の兄弟の4人で暮らした。「思い切って行動した勇気のある人々は本当に素晴らしいと思う」ものの、雇用情勢や住宅事情は厳しくなっていると指摘した。「この世の終わりではないが、楽園でもない」とシャリフィさんは言う。

WSJより全米50州におけるプエルトリコ人の分布

タイ海軍の憂鬱

2015年7月3日のエントリーで、タイ海軍が中共から潜水艦3隻調達する、と伝えたが、約10日で費用を再検討するとして、一時保留となった。安価な中国製を望むタイ政府と性能の良いドイツ製を望む海軍のせめぎ合いとの観測がもっぱらだ。

もともとの契約内容は、039A型(元型)潜水艦を25年分割払い・無利子償還で3隻購入し、運用期間中のメンテナンス保証を付け、購入金額の約3倍にも及ぶタイの物産購入を約束する、という破格の条件である。

米国の圧力を指摘する記事もあるが、現在の軍事政権が民政移管しない限り、大幅な援助停止の緩和は見込めない。対中封じ込めを考慮すれば、フィリピンとベトナムを優先するだろう。

タイは緩衝国のカンボジアを挟んで、ベトナムへの警戒心は強い。ベトナムがロシアのキロ級潜水艦の導入を進めている対抗として、潜水艦保有ゼロの状況を打破したい。

しかし、シャム湾は前氷河期まで、スンダランドと呼ばれた大陸の一部だったために、海底には河川が作った渓谷などが残されているとても浅い海で、潜水艦の活動にはあまり適さない海域とされている。対潜兵力の充実を図る方が得策だろう。

タイ海軍は、第2次大戦までは日本から購入した艦船を使って、フランス・ヴィシー政権の海軍とも交戦している。しかし、戦後のピブン政権時代にクーデター未遂事件(マンハッタン反乱)を起こして、陸軍に制圧されて組織が解体されてしまった。

練度の積み重ねに時間の掛かる海軍にとって、これは致命的で、陸軍・空軍・警察(タイでは首相直属で階級も将官と佐官となっている)に比べて劣り、空母チャクリ・ナルエベトがチャワリット政権下の1997年に就役したが、アジア通貨危機にぶつかり、予算縮小の煽りを受けて、艤装がままならなかった。同時期に、空母の直衛艦としてタイと中国で共同開発されたフリゲートも同様の経緯をたどった。

政治力の弱いタイ海軍は、再び使い物にならない艦船を押し付けられるのではないか、という疑念があるのだろう。

【タイ】海軍の中国潜水艦購入問題で、有識者から無謀だと強い指摘 配信日時:2015年7月17日 23時21分 Global News Asia

 2015年7月17日、タイ軍の当局者が、中国製潜水艦の購入計画を一時保留にしたと発表したことについて、有識者から、中国製潜水艦の性能を他国製の潜水艦と比べた場合、劣っている部分が多く、最適な選択ではないため中止すべきだとの声が出て来た。

 タイは親日国で、横須賀の防衛大学校で学んだ卒業生の多くが、タイ軍の要職についている。現場レベルでも、輸送機C-130のパイロットが、日本やアメリカに訓練で飛来するなど関係も深い。

 日本の潜水艦は、世界的にも評価の高い三菱重工や川崎重工が製造している。常に装備の性能も上がっており、重要な部品も日本国内で製造された電子機器が多く使われている。

 一方中国製は、価格は安いものの、静穏性の部分が特に劣っており、他国の艦に簡単に発見されてしまうなど、潜水艦としての基本が欠落している。

 外交上の政治的な問題と距離を置き、選考をやり直すべきだとの意見が出されている。

【翻訳/編集:MM】


タイ海軍の中国製潜水艦の調達計画、費用再検討を理由に一時保留へ―シンガポールメディア 配信日時:2015年7月16日(木) 14時39分 Record China

2015年7月16日、参考消息網はシンガポールメディアの報道を引用し、タイの国防相が中国製潜水艦購入の一時保留を発表したと報じた。

タイは今月初旬、中国から潜水艦3隻を購入すると表明していた。費用は約10億ドル(約1240億円)。購入計画の保留について国防相は「コストと効果を再検討する」と説明しているが、中国製を選ぶことで長年の盟友である米国との関係悪化を指摘する声も上がっていた。また、ある高官は中国が活動を活発化させる南シナ海問題を念頭に「タイは戦略的な面から潜水艦調達を考える必要がある」と話した。(翻訳・編集/野谷)


タイ、中国から潜水艦3隻購入する計画を棚上げに―中国メディア 2015年07月16日 Focus-Asia

シンガポールメディアによると、タイ国防相は15日、中国から10億ドル相当の潜水艦を購入する計画を棚上げにすると発表した。16日付で参考消息が伝えた。

15日付のシンガポール華字紙・聯合早報(電子版)が英メディアを引用して報じたところによると、これを受けてタイは本当に潜水艦を購入する気があるのかと疑問の声が上がっている。タイのプラウィット国防相は7月初め、タイ海軍は中国から10億ドル相当の潜水艦3隻を購入することを承認したと表明していた。

プラウィット氏は棚上げにすることを決定した理由について、「海軍が潜水艦の役割やコストを改めて検討するため」だと記者団に説明した。購入するに値する潜水艦かどうか、タイ海軍にどれだけ多くの利益をもたらすかなど、海軍は改めて検討する必要があるとしている。

(編集翻訳 小豆沢紀子)

内戦を誘発させるテロリスト

イラクとシリア、イエメンで複数の勢力争いに乗じて、「イスラム国(ISIS)」が浸透して、領域支配を確立している。

この手法に味をしめた「イスラム国(ISIS)」は、ほかのアラブ・中東国家でもスンニ派とシーア派などの宗派対立、トルコ人とクルド人の民族対立を煽るためのテロを起こして、内戦を誘発させようとしている。

サウジアラビアでは、一挙に431人の「イスラム国(ISIS)」テロリストが逮捕された。国内のシーア派モスク2ヶ所でのテロ容疑が持たれている。

サルマン国王は、パレスチナのガザ地区を実効支配するハマスのトップと会談した件(2015年7月19日のエントリー参照)に見られるように、まずはスンニ派勢力の分裂を収拾して、「イスラム国(ISIS)」の打倒に舵を切りつつある、と思われる。

サウジ、ISIS関与のテロ容疑者431人逮捕 2015.07.19 Sun posted at 17:19 JST CNN日本版

サウジアラビア、ISISメンバー431人を逮捕 2015/07/19(日曜) 20:40 IRIB日本版

Saudi Arabia Arrests More Than 400 Islamic State Militants July 18, 2015 — 11:37 PM KST Bloomberg

日米豪の三国同盟と共同軍事演習

豪州のダーウィン沖で行われた米豪軍事演習「タリスマン・セーバー」には、陸上自衛隊とニュージーランド軍が参加した。オブザーバー参加30ヶ国の中に人民解放軍も名を連ねている。

かつて、我が国が空襲を行ったダーウィンでの共同演習ということで、時代の流れを感じさせる論調もあるが、現在、ダーウィンには米国海兵隊が駐屯している(2011年11月18日のエントリー参照)。

中国共産党を、大日本帝国の後裔国家のひとつとして考えれば、やはり、帝国陸海軍のように兵站の届かないダーウィン空襲(現在ならばミサイルの射程圏か否かが重要)と同様、彼らにとっても攻勢の限界点にあるのは間違いない。

なお今回、自衛隊が演習参加する目的は、海兵隊に随伴して、陸海共同作戦のノウハウを得ることにある。

米豪共同軍事演習に自衛隊が初参加 豪ダーウィン沖 2015/7/7 19:48 日経

Marines Storm Aussie Beach Under China’s Gaze Amid Tensions July 19, 2015 — 11:00 PM KST Bloomberg

Japanese troops deploy to Australia with Oki-based Marines 10:32 a.m. EDT June 21, 2015 Marine Corps Times

予め定められた金門島の陥落

安倍政権は、集団的自衛権行使対象の外国に、正式な国交のない台湾を含む答弁を行った。一方で、国民党の馬政権は、1949年と1958年に共産党と攻防を繰り広げた金門島~福建省間の給水契約を締結することを認めている。

給水は来年末にも開始される見込み、とされる。

1942年のシンガポール陥落と1997年の香港返還、いずれも水源地の喪失が要因だった。シンガポールは丘陵地のブキッ・ティマ、香港は99年間租借地の新界。

このふたつの事例を考慮すると、金門島は給水制限を受けたり、給水停止されるだけで死命を決せられることが予想される。

国交なくても自衛権行使=政府答弁書 2015/07/21-18:28 時事ドットコム

政府は21日の閣議で、安全保障関連法案が集団的自衛権を行使する対象と規定する「密接な関係にある他国」について、「わが国が外交関係を有していない国も含まれ得る」とする答弁書を決定した。無所属クラブの水野賢一参院議員の質問主意書に答えた。

水野氏は台湾やパレスチナ自治政府を挙げ、「国交はないが実態として国と見なされている地域を含むのか」とただした。答弁書は「外部からの武力攻撃に対し、共通の関心を持ち、わが国と共同して対処しようとする意思を表明する国」と説明したが、具体的な国名には触れなかった。

菅義偉官房長官も同日の記者会見で「米国以外に密接な関係にある他国があるか否かについては、個別具体的な状況に即して判断していくことになる」と述べるにとどめた。


台湾・金門島への給水契約、中国・福建省と締結 来年末にもスタート 2015.7.20 19:13 産経ニュース

 中国大陸に近い台湾の離島・金門島への中国福建省からの給水計画で、福建省と金門島の水道当局が20日、契約書に署名した。

 福建省泉州市のダムから海底パイプライン16キロを敷設し、早ければ来年末にも給水を開始する。

 5月下旬の中台主管官庁トップ会談で給水に合意していた。(台北 田中靖人)

クー・クラックス・クランVS新ブラックパンサー

南北戦争以前、合衆国南部のプランテーション経済は奴隷制を前提として成り立っていた。しかし、奴隷制廃止の急進派が多い北部の得票だけで、リンカーンが大統領選に当選したことを受けて、最初に合衆国から離脱したのは、サウスカロライナ州だった。

サウスカロライナ州は、1832年~1833年にかけて、連邦政府の関税に反対して、離脱しようとした過去(“無効化の危機”)があり、州の独立性維持への関心が強かった土地柄だった。

そして、1861年4月12日、同州にあった合衆国の軍が保持するサムター要塞の接収を要求、受け入れられず砲撃して、南北戦争の火蓋を切った。この内戦は合衆国にとって、史上最大の人的被害を被った戦いだった。

サウスカロライナ州の州議会議事堂から、南軍海軍旗(レベル・フラッグ)が降ろされたことに歴史的意義があるのは間違いない。この議事堂からの南軍旗撤去を巡って、白人至上主義のクー・クラックス・クランと黒人至上主義の新ブラックパンサーが衝突した。むしろ古典的な対立構図と云える。

新ブラックパンサーは、かつて公民権運動の後期に活動したブラックパンサーの後継を名乗っている。ブラックパンサーは、黒人至上主義で、毛沢東主義の極左にして、武装して革命を目指すテロリスト集団だった。

映画『パンサー』(1995年、本邦公開1996年)は、ブラックパンサー側の視点から当時の活動を描いている。

当時、本編を観るよりも先に輸入盤のオリジナル・サウンドトラックが入手できた。主題歌のFreedom (Theme from Panther)はアーリヤ、メアリー・J・ブライジ、TLC、SWV、MCライトなど1990年代の女性ヒップホップR&Bアーティストが総出演している豪華な曲で良く聴き込んだものだ。

その唄い出しはこう始まる。

We will not bow down to racism
私たちは人種差別に屈しない
We will not bow down to injustice
不正義になど屈したりはしない
We will not bow down to exploitation
搾取されようとも屈することなく
I'm gonna stand
立ち上がるんだ
I'm gonna stand
立ち上がるんだ

振り返ると1995年は、洋楽ではヒップホップR&B、ブリット・ポップが隆盛を極め、邦楽もミリオンが続出していた最良の時代と云えるだろう。

さて、映画本編に戻ると、その筋立てはFBIが麻薬を黒人に蔓延させようとしている、という陰謀論で締めくくられていたのには眉を顰めた。公平性を保つには、クー・クラックス・クラン側の視点で描いた『国民の創生』(1915年)と併せて見ることをお勧めする。

下記、NHKとCNNのWEB記事を載せた。NHKは両団体の白人至上主義については触れても、黒人至上主義については指摘していない。新ブラックパンサーが黒人至上主義を放棄したとは寡聞にして知らない。NHKの記事は公平性を欠くように思われる。

米黒人青年殺害、差別訴えるアートに遺族が抗議 2015年07月17日 12:15 AFPBB NEWS

南軍の旗撤去で大規模なデモ 米南部 7月19日 6時21分 NHK NewsWEB

アメリカ南部・サウスカロライナ州で南北戦争当時、奴隷制を支持した南軍の旗が議事堂から撤去されたことについて、18日、白人至上主義団体と黒人の団体がそれぞれ大規模なデモを行い、一時、小競り合いが起き、現場付近は緊迫した雰囲気になりました。

アメリカの南北戦争の舞台となったサウスカロライナ州では、奴隷制の存続を主張した南軍が使用していた旗が、長年、議事堂に掲げられてきましたが、先月、黒人9人を銃殺した白人がこの旗を好んで使っていたことが明らかになり、今月10日、旗が撤去されました。

州都コロンビアでは、18日、旗を南部の誇りととらえきた白人至上主義の団体100人ほどが、議事堂の南側で南軍の旗を掲げながら抗議活動を行いました。

一方、議事堂の北側では、黒人の権利擁護を主張する団体が集まり、「南軍旗は人種差別の象徴だ」などと批判しました。

警察当局は双方のグループが近づかないよう警備を強化していましたが、白人の団体の周りを黒人など1000人以上が、取り囲み、一部の白人団体の支持者と黒人の間で小競り合いになり、数人が逮捕されたということです。

街では、「このようなデモが行われるのは恥ずかしい」といった声や、「意見があるならば話し合いを持つなど別の解決方法を模索するべきだ」といった声が聞かれました。

南軍の旗を巡っては、地域の伝統だと考える人がいる一方で、人種差別を思い起こさせるという批判もあり掲揚の中止をきっかけに、人種を巡る考えの違いが改めて浮き彫りになった形です。


KKKとブラックパンサーのデモ隊衝突、負傷者も 米南部 2015.07.20 Mon posted at 11:13 JST CNN日本版

(CNN) 人種対立が続く米南部サウスカロライナ州の州都コロンビアで18日、白人至上主義団体「クー・クラックス・クラン(KKK)」と反白人至上主義を掲げる政治団体「新ブラックパンサー党」のデモ隊が衝突した。

州治安当局によると、この衝突で5人が逮捕され、負傷者7人が救急車で搬送された。

この日は両団体とも州議会議事堂前で集会を開催し、時間の経過とともに緊張が高まった。州警察が間に割って入ったがその後も小競り合いが続発したため、当局は集会を予定より1時間早く終了させ、推定約2000人の参加者らに解散を指示した。

同議事堂では今月10日、米南北戦争で奴隷制を支持した南部連合の軍旗が撤去された。KKKは撤去に抗議する運動を展開している。衝突の現場ではKKKが掲げる南軍旗を奪い、引き裂き始めるグループの姿もみられた。

サウジアラビアとハマスの接近

サウジアラビアのサルマン国王は、パレスチナのガザ地区を実効支配するハマスのトップと会談した。前国王の外交方針からの転換となる。

すでに、シリア内戦への介入に際して、トルコと協力して非「イスラム国(ISIS)」系の原理主義勢力を支援している。イエメン内戦への介入に際して、ムスリム同胞団系列の民兵を支援して、フーシ派(シーア派)を攻撃している。

しかし、今回のあからさまな接近の背後にはイランに対する核合意の最終決着がある。

2014年9月7日のエントリーでは、

アラブ・中東諸国の対立構図は、スンニ派が大きく二派に分裂して、リビア新政府~エジプト(軍事政権)~イスラエル~サウジアラビア~UAE、リビア民兵~ムスリム同胞団~ハマス~カタール、ヒズボラ~シリア(アサド政権)~イラク(シーア派)~イランの三竦みになっている。

さらに新興勢力としてイスラム原理主義の最強硬派ともいうべき「イスラム国」、シリアとトルコとイランに跨るクルディスタン、エルドアン首相が大統領に当選して権力基盤を固め、NATOに加盟しつつもトルコ系諸国に影響力をのばそうとするトルコ、それぞれのナショナリズムも波乱要因になるだろう。

と、述べたが、

サウジアラビアとハマスの接近によってイスラエルは、エジプトとサウジアラビアの利害の一致が弱まった。

ハマスは、設立母体であったムスリム同胞団の衰退に伴い、勢力が弱まっており、ガザ地区に「イスラム国(ISIS)」の勢力浸透を許す可能性があり、ここにサウジアラビアが接近する余地が生まれている。すでにイスラエルでは、アラブ系の教職員が「イスラム国(ISIS)」を称揚する授業を行い始めている。これで、

アラブ・中東諸国の対立構図は、リビアのトブルク代議院政府~エジプト(軍事政権)~サウジアラビア~UAE、リビアのトリポリ新国民議会政府~ムスリム同胞団~カタール、ヒズボラ~シリア(アサド政権)~イラク(シーア派)~イランの三竦みとなった。

ここに、イスラム原理主義の最強硬派のテロ集団「イスラム国(ISIS)」、シリアとトルコとイランに跨るクルディスタン、依然トルコ系諸国に影響力をのばそうとするトルコ、サウジアラビアとハマスの接近及びイランの核合意を危険視するイスラエルのそれぞれが、それぞれの利害関係で離れたり加わったりする、と思われる。

King Salman of Saudi Arabia Meets With Hamas Leaders JULY 17, 2015 NYT

CAIRO — King Salman of Saudi Arabia met Friday with top political leaders of the Palestinian militant group Hamas, in the most striking example yet of the new king’s willingness to work with Islamist organizations long considered foes.

Analysts with close ties to the Saudi royal family said the meeting appeared to reflect King Salman’s determination to rally as much of the Arab world as possible against Iran, the kingdom’s chief rival, at a time when the Saudis fear that Iran will emerge empowered by its deal with Western powers to lift economic sanctions in exchange for limits on its nuclear program.

The meeting was held in Mecca and included Khaled Meshal, Hamas’s political leader who lives in Qatar. It was a startling reversal from the approach of the previous king, Abdullah, who had led a campaign to roll back or eradicate the Muslim Brotherhood and its affiliates around the region. Hamas is both an offshoot of the Brotherhood and a client of Iran.

But the new king has signaled that he is even willing to work with Brotherhood-style Islamists in his efforts to counter Iran, and analysts suggested Salman might be attempting to pry Hamas away from Tehran.

“The last thing you would expect is that Salman would meet Khaled Meshal,” said Mustafa Alani, an analyst with the Gulf Research Center who is close to Saudi officials, “but now the whole regional environment is changing.”

“Iranian allies need to be dealt with directly in the region,” Mr. Alani said, calling the meeting part of a “comprehensive strategy” to counter Iranian influence.

Saudi leaders have long viewed Brotherhood-style Islamists, especially armed factions like Hamas, as a menace to their family’s power and the kingdom’s stability. After Saudi Arabia backed the military ouster of the Muslim Brotherhood-led government in Egypt, Saudi Arabia led a regional cold war against the Brotherhood that was reordering the region.

That policy signaled an unusually public alignment of interests between Israel, Saudi Arabia, Egypt and other Arab neighbors as they moved into tacit alliance against the shared enemies of Hamas and Iran. In Egypt, the government of President Abdel Fattah el-Sisi, the general who led the military takeover, has relied on billions of dollars in Saudi aid to keep the economy afloat — and to keep the Brotherhood from power.

Since King Salman ascended to the throne, Saudi Arabia has collaborated with Brotherhood-style Islamists in Yemen, where the kingdom is waging an air campaign against a Yemeni rebel group backed by Iran. King Salman has also begun working closely with the Islamist-allied president of Turkey, Recep Tayyip Erdogan. The two leaders have joined forces in backing favored Islamist militias fighting the Iranian-backed government of President Bashar al-Assad in Syria, boosting the rebels new gains.

The Saudi-owned news network, Al Arabiya, reported the meeting with Hamas, confirming its veracity. A Hamas official, Osama Hamdan, confirmed that Mr. Meshal met with King Salman; his son Prince Mohammed bin Salman, the defense minister; and Mohammed bin Nayef, the interior minister. Mr. Hamdan said Mr. Meshal had requested an audience with the Saudi king, and the discussion focused on Palestinian issues and what was considered Israeli aggression in Jerusalem.

Mr. Hamdan said the parties did not discuss the Iranian nuclear deal but did discuss possible Saudi support for reconciliation between Hamas and Fatah, the two dominant but feuding Palestinian factions.

A Facebook page run by the Hamas-controlled satellite network, Al Quds, also published photos that appeared to show Mr. Meshal, his deputy Mousa Abu Marzouk, and other officials in Mecca. An unnamed Hamas source quoted by the website said the delegation had met with the head of Saudi intelligence, Khalid bin Ali bin Abdullah al-Humaidan, and prayed with the king.

Mr. Meshal visited Mecca on a religious pilgrimage, making his visit to the kingdom since June 2012, the website reported. He had paid a condolence visit after a death in the royal family that year.

Hamas and the Saudi monarchy both follow the Sunni sect of Islam, while the Iranian government is Shiite. Hamas’s relations with Iran have grown strained since 2011, when it opposed Iran’s support for Mr. Assad, whose forces have killed hundreds of thousands of Sunnis, and displaced millions more in that nation’s civil war. Hamas recently issued a statement supporting the Saudi-led war against the Iranian-backed Houthis in Yemen.

Mr. Alani, of the Gulf Research Center, said the Saudis intended to undermine any argument that the abandonment of the Arab powers had forced Hamas to become an Iranian client.

“The general idea is that any relationship with Iran is not acceptable, and any justification for that is not acceptable,” Mr. Alani said.

He said Saudi Arabia’s tiny Gulf neighbor, Qatar, helped set up the meeting. Qatar has maintained good relationships with different branches of the Muslim Brotherhood, including Hamas. That had opened a rift with Saudi Arabia and the other Gulf monarchies, but King Salman has also sought to repair that breach to fortify the opposition to Iran.

Hamza Abu Shanab, a Gaza-based political analyst close to Hamas, said the group’s leaders had not held a substantive meeting in Saudi Arabia since 2010, when Hamas sought to reassure Saudi leaders about fears that Hamas was passing weapons to the Iranian-backed Houthis in Yemen.

“Hamas is trying to break the isolation imposed on it since 2013,” he said, referring to the year when Saudi Arabia and its allies backed the takeover in Egypt and began a regional push to roll back the Brotherhood. “Saudi Arabia does not support the armed resistance, yet they sit and talk with Hamas, and this confirms that Hamas can return to its strong presence in the region.”

Still, it was also possible that the king might have a more complicated agenda, reflecting the rise of the Islamic State as yet another regional threat. Militants who identify with the Islamic State, also known as ISIS or ISIL, have a growing influence in Gaza, the Palestinian territory controlled by Hamas, and they threaten to undermine the Hamas government there. Some Islamic State ideologues consider Hamas to be collaborationist because the group has honored cease-fires with Israel.

The Islamic State now poses a greater and more direct danger to the kingdom than Hamas, so the kingdom might be seeking to help prop up Hamas against the other Islamist militants. Israel, too, might have a preference for stabilizing Gaza in order to deter more dangerous militants from expanding their foothold.

But Dore Gold, director of Israel’s foreign ministry, said he was unmoved by the news of the meeting and was no less hostile toward Hamas than toward the Islamic State extremists.

“I have no indication that Hamas is about to get a divorce from Iran,” he said, questioning whether Hamas was “a potential diplomatic partner or simply part of the same jihadi universe as ISIS.”

Rather than an alternative to the Islamic State, Mr. Gold contended that Hamas had aligned with affiliates of the Islamic State in Sinai for military supplies and training, and added: “As far as Israel is concerned, Hamas remains as problematic as it was in the past.”

2018年、米中の生産コスト逆転

中共側でも米国への製造業回帰(リショアリング)について、注目するようになった。前年度に不動産のバブル、今年度に株式のバブルが崩壊したとは云え、最低賃金は年10%程度上昇し続けている。

経済誌フォーチュンは2018年に米中の生産コストが逆転すると、報道した。すでにいくつかの州では生産コストの逆転が起きている、とも云う。ドル安局面で中国で部品生産、製品を組立加工して輸送するよりも国内生産する方が、コストが安くなっていることが、まず背景にある。

しかし、長年海外(特に中国)にアウトソーシングしてきたために、熟練工は高年齢化し、技術継承できる人材層が薄くなりすぎている。

また、技術力を有した企業よりも『ジョブ・ショップ』と呼ばれる製造請負業者が活況を呈しており、そこでも労働者のミスマッチが起きており、派遣業者ですら充分に人材を供給できていない有様らしい(2012年3月10日のエントリー参照)。

この解決策のひとつは機械化、オートメーション化による無人化工場である。

例えば我が国でも、市場規模が年々大きくなっているウォーターサーバ向けのボトリング工場は完全無人化されているところが多く、誘致した地方自治体に新規雇用が生まれないこともある。

そして、米国への生産拠点回帰には、労組なし・法人税安・補助金付きを求める企業とそれに呼応する失業者と州の思惑がある。

米国内の各州にとって工場誘致のための切り札は労組をなくすことだ。すべての労働者に組合費の支払いを義務付ける契約を禁じる法律を制定することで、労組の組織化を困難にしている(2014年1月28日のエントリー参照)。

労組を無くすことがリショアリングを加速して、米中の生産コスト逆転を早めているのは皮肉なことだろう。

江蘇省、11月1日から最低賃金を10.1〜15.5%引き上げ (中国) 2014年11月06日 JETRO

中国で賃金上昇、広東省は19%引き上げ 2015年 02月 28日 02:12 JST ロイター

米国内の生産コスト低下で、米大手企業の「脱中国、米回帰」進む―中国紙 配信日時:2015年7月18日(土) 13時35分 レコードチャイナ

2015年7月13日、環球時報(電子版)によると、米国内の生産コスト低下で、米国大手企業の「脱中国、米回帰」が進む可能性があり、中国国内で波紋を呼んでいる。

米経済誌フォーチュンはこのほど、「今年に入って米国の一部の州で、生産コストが中国に肩を並べるほど下がった」と報道。18年には完全に中国を下回ると伝えた。オーストラリアのオーストラリア・ニュージーランド銀行の中国首席経済学者も「米国の生産コストは下落を続けている」と指摘。逆に中国では上昇が止まらず、いずれ逆転する可能性があると予測している。

また、グーグル、ゼネラル・エレクトリック、キャタピラー、フォードなどの大手企業も次々と「米国回帰」を計画。民間シンクタンクの統計によると、現在の生産コストは中国に比べて5%程度上回るのみで、18年には2~3%安くなる可能性がある。さらに、中国の人件費は依然米国をはるかに下回る安さだが「生産拠点を自国に戻せば機械化、オートメーション化が進んでいるため、コスト全体は肩を並べるまでに下げることが可能になる」とも指摘している。(翻訳・編集/大宮)

スービック湾、23年後の帰還

2015年4月26日のエントリーでも触れたように、

米国が安全保障を図る上で欠かせない太平洋と隣接する北東アジアから東南アジアの地域を防衛するために、ピボットの焦点としてフィリピンが注目される。

米軍のローテーション拠点には8ヶ所が予定されており、対象地のうち4ヶ所はルソン島、2ヶ所はセブ島にあり、残り2ヶ所はパラワン島で係争中の南沙諸島近くにある。

そして、1992年に基地契約を終了したスービック基地に関しても、23年ぶりに米軍が戻ってくることになった。フィリピン軍当局は地方自治体との間に15年間のスービック基地利用契約を締結した。これに併せて、米国海軍の艦船のローテーション配備が行われることになる。

Philippines reopens Subic Bay as military base to cover South China Sea Thursday 16 July 2015 01.30 BST The Guradian

The Philippines will station new fighter jets and two frigates as it reopens the former US naval base in Subic Bay to military use in a further response to Chinese expansionism in the disputed South China Sea.

Once one of the biggest US naval facilities in the world, Subic Bay was shut in 1992 after the Philippine Senate terminated a bases agreement with Washington at the end of the cold war.

Manila converted the facility, which was never home to the Philippine military, into an economic zone.

Defence undersecretary Pio Lorenzo Batino told Reuters the Philippine military signed an agreement in May with the zone’s operator, the Subic Bay Metropolitan Authority, to use parts of the installation under a renewable 15-year lease. It marks the first time the massive installation has functioned as a military base in 23 years.

US warships have called regularly at Subic Bay since 2000 but only to dock during exercises with the Philippine military or to use its commercial facilities for repairs and resupply.

Using Subic Bay would allow the Philippine air force and navy to respond more effectively to Chinese moves in the disputed South China Sea, security experts said. Subic Bay’s deep-water harbour lies on the western side of the main Philippine island of Luzon, opposite the South China Sea.

“The value of Subic as a military base was proven by the Americans. Chinese defence planners know that,” said Rommel Banlaoi, a Philippine security expert.

Officials said once Subic Bay was a military base again the US navy could have much greater access to it under a year-old agreement that gives US troops broad use of local military facilities, although that deal is on ice after it was challenged in the Philippine supreme court.

Using Subic would be the latest Philippine military move to combat China’s maritime ambitions.

Besides beefing up security co-operation with the United States, Japan and Vietnam, the military plans to spend $20bn over the next 13 years to modernise its armed forces, among the weakest in south-east Asia.

China, which claims nearly all of the South China Sea, said it was aware of reports of the arms buildup.

“We hope that the Philippines does more to benefit regional peace and stability,” the defence ministry said in a statement.

Two FA-50 light attack fighters made by Korea Aerospace Industries, the first among a dozen ordered last year, would be based at the former Cubi naval station in Subic Bay from early 2016, two Philippine generals said. The two planes arrive in December.

The full squadron of FA-50s would be based at Subic, as well as the 5th Fighter Wing, which would relocate from a rundown base in northern Luzon, said the generals, who declined to be identified.

Two naval frigates would be stationed at Subic Bay’s Alava Port.

The generals cited proximity to the South China Sea and the ease in making the base operational as reasons for the move.

“There are existing facilities in Subic Bay. We need only to refurbish them,” one officer said.

Security experts noted that Subic Bay is only 145 nautical miles (270km) from Scarborough Shoal, which China seized from Manila in 2012 after a three-month standoff with the Philippine navy.

The disputed Spratly islands, where China is building seven artificial islands, some with military facilities, lie further to the south-west of the shoal.

China might one day also turn Scarborough Shoal into an artificial island, which could make it harder for the Philippines to protect its 200 nautical mile (370km) exclusive economic zone off Luzon, said Patrick Cronin, a regional expert at the Centre for a New American Security in Washington.

“New Korean-built light fighter aircraft could reach Scarborough Shoal in just minutes, and maritime patrol aircraft or drones could eventually provide persistent coverage of Chinese movements in the area,” Cronin said.

“A return to Subic Bay, this time led by the Philippine air force, would seem to be a prudent defensive response.”

15年の核モラトリアム期間

米欧6カ国とイランが最終的に合意に達した核開発に関する合意「包括的共同行動計画(JCPOA)」は、一言で言うと核開発を15年間停止する、というものである。

これに対して、共和党が支配する米国の議会では合意批准を否決して、対するオバマ大統領が拒否権を行使することが予想される。拒否権が行使された場合、合意批准は議会に差し戻される。再否決(議会の3分の2の反対が必要)の防止に、民主党内の右派から中間派を大統領は抑えておく必要がある。

合意形成に関与しなかったイスラエル国防相は、この合意により、中東アラブ諸国の核武装競争が始まる、と発言している。

イラン核問題、歴史的合意で何が変わるか 2015.07.15 Wed posted at 18:54 JST CNN日本版

米国務省が発表した合意内容の概要には、イランへの制限事項が列挙されている。この中には――
(1)ウラン濃縮のレベルを約20%から3.67%に引き下げる
(2)濃縮ウランの備蓄量を約10トンから300キロ以下に削減する
(3)1万9000基の遠心分離機を今後10年以内に約3分の1に減らす
(4)首都テヘラン南郊にあるフォルドの核施設を研究施設に転換する
(5)一部の研究開発活動を今後8年間制限する
(6)西部アラクの重水炉建設計画は設計を変更し、今後15年間は新たな重水炉を増設しない
(7)使用済み核燃料はすべて国外へ搬出する
――などの項目が含まれている。


歴史的なイラン核合意、米議会では否定的な声 2015年07月15日 09:42 AFPBB NEWS

イラン核合意、議会否決なら拒否権行使も=米大統領 2015年7月15日 01:24 JST WSJ日本版

Israeli defense minister says Iran deal will set off nuclear arms race in region July 13, 2015 ALMONITOR

15年のモラトリアム期間が終わったとき、イランが核の平和利用ではなく核兵器の開発に乗り出すかどうかは誰にも分からない。また、その期間にイラン政府が常時、査察に協力的であり続けることに、信頼を置かないと成立しない取引となっている。

15年先の悲観的な未来は、イランが核兵器開発に成功してすぐさま弾道ミサイルに搭載する一方で、対抗するスンニ派の雄サウジアラビアが核兵器を持つ。楽観的な未来は、経済制裁の解除によりイラン国内の保守派とリベラル派の利権分配構造が変化する過程で原理主義が緩和され、かつ核についても平和利用に留められる。おそらくは、その折衷案のような煮え切らない未来が待っていることだろう。

少なくともイラン・イスラム革命以降のイランと米国の関係に一大転機が訪れたことは間違いない。これは同時にサウジアラビアと米国の関係、イスラエルと米国の関係にも一大転機となる。

「Modernization」ではなく「Hyundaization」

合衆国の兵器輸出に関して、他の兵器生産国との輸出競争が激しくなり、友好国(ブラジル、インド)などへの輸出案件の成約に関してシェアを失うのではないか、さらに同盟国との取引でも遅れを取るのではないか、と云う論争が始まっている。

当の同盟国である韓国が、これまた対中共で重要な同盟国のひとつとなってきたフィリピンにFA-50を輸出してことを懸念している。つまり、合衆国の兵器システムとそのメンテナンスは高価になりすぎた、と。

Global Arms Trade: ‘Hyundaization’ Clarified June 08, 2015 The Diplomat

The Global Arms Trade and the ‘Hyundaization’ Threat April 15, 2015 The Diplomat

See why "Hyundaization" is a defense term you need to know 2015年4月11日 LinkedIn

US Facing Global Threat from 'Hyundaization' of Arms Race Monday, 06 Apr 2015 12:38 PM Newsmax

The ‘Hyundaization’ of the Global Arms Industry 2015/04/05 WSJ

議論では、それは噂レベルに過ぎないという見方と、同盟国や友好国の財政状況や要求水準を考えればあり得る見方とに分かれている。

韓国のFA-50とインドのTejasはいずれもGEのF404sエンジンを使っている。つまり、過去に合衆国や我が国の弱電製品と情報通信機器がコモディティ化とサプライチェーンのグローバル化によって駆逐されたのと同じように、国際兵器市場から退場させられるのではないか、という指摘がある。実際に合衆国が生産・輸出する兵器のスペックと同等のものを諸外国が作れるようになり、コストが50~60%安く手に入れることが出来る。

この辺の事情は我が国も合衆国と変わらないだろう。面白いのはこうした危機感を韓国の現代自動車の新興国や合衆国の低所得層へのシェア獲得になぞらえて、「Hyundaization(ヒュンダイゼーション、ヒュンダイ化)」と名付けていることだ。

限られた人種に信じられるアメリカン・ドリーム

アメリカン・ドリームが過去のものになりつつある、もしくは非白人系のものになりつつある、と複数の世論調査が伝える。以前は、底抜けなほどのオプティミズムで、階層間の上昇につながるような社会的成功を収めることができると信じられてきたはずなのに、だ。

確かにクリエイティビティを尊重する風土と多様なバックグラウンドを持つ人々をマネジメントする能力において、我が国は米国に劣位する。しかし、人種などの多様性はそのままに階層間のモビリティ(流動性)が失われつつあり、階層社会の徹底化と相互隔離が進んでいる。

白人系がアメリカン・ドリームが過去のものになりつつあると云うのは、1950年代に頂点を極めたインダストリアル・アメリカが作り上げた中間層の安定した雇用と生産・消費が、製造業の国内回帰(リショアリング)によっても元通りにはならない、と予感しているからにほかならない。

新たに入ってくる移民はインダストリアル・アメリカの隆盛と没落を知らない。マイノリティの若年層に雇用機会を提供しようとする企業の取り組みは好ましいが、同時にマンパワーに頼るサービス業に限られていることにも目を向けなければならない。

米国民、「アメリカンドリーム」期待せず-ブルームバーグ世論調査 2011/06/22 13:00 JST ブルームバーグ

「アメリカンドリーム」、今は非白人層のもの? 米調査 2015.07.03 Fri posted at 15:46 JST CNN日本版

スターバックスなど、若年マイノリティー10万人雇用構想 2015年7月14日 08:21 JST WSJ日本版

米コーヒーチェーン大手スターバックスは、企業十数社と連合を組み、向こう3年間にわたって若年のマイノリティー労働者の雇用を増やす方針だ。

スターバックスとともに参加する他の企業は、アラスカ・エア・グループ、CVSヘルス、リフト、マイクロソフト、ウォルマート・ストアーズなどで、16歳から24歳までの低所得層の若者たちを、見習い、インターン、パートタイムおよびフルタイム労働者として2018年までに合計10万人雇うという。

この企業連合は、スターバックスのハワード・シュルツ最高経営責任者(CEO)が呼び掛けたもの。同CEOは3月に、向こう3年間で低所得の若者を少なくとも1万人雇用すると約束した。同CEOは、スターバックスが採用する若者の中には同社を退職する従業員に代わる者も一部にあるが、大半は新規のエントリーレベルの(経験の必要のない)仕事に就くだろうと述べた。同社の米国の総従業員は現在15万人強で、1万2000店を超える店舗を運営している。

その他の企業もおおむね新規の時間給職を、主にアフリカ系米国人やラテン系米国人の若者を対象に創出する予定だ。シュルツ氏はインタビューで「誰かを置き換えるのではなく、漸進的に雇用機会を創出していくつもりだ」と語った。

雇用構想は「10万人の機会イニシアチブ」と命名されており、8月13日のシカゴ雇用フェアで立ち上げられる。同フェアでは向こう1年半でシカゴ地域において少なくとも1000人の雇用につながると企業連合は予想している。シュルツ氏は、企業連合は他の都市でも雇用フェアを開催する計画だと述べ、この構想にもっと多くの企業が参加するよう希望していると語った。

雇用構想の一環として、シュルツ氏と同氏の妻によって発足した一族の財団が地元の職業訓練やメンターシップ(指導)プログラムに向けて3000万ドル(約37億円)を拠出する。

雇用構想に参加するその他の企業には、ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス、シンタス、HMSホスト、JPモルガン・チェース、JCペニー、メイシーズ、ポーチ・ドット・コム、ポットベリー、ヤム・ブランズ傘下のタコ・ベル、ターゲット、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスがある。

ロシア外しのパイプラインの鍵を握るトルコ

2015年7月10日、ロシアに対するエネルギー(天然ガス)依存度低下を目的として、中東欧及び南欧15ヶ国はパイプライン敷設の加速化で合意した。

サウス・ストリームの建設計画が断念・中止されてからすぐ、2014年12月9日には、EU主導による「中東欧におけるガス市場統合のためのアクションプラン」が策定された。オーストリア、クロアチア、スロベニア、ブルガリア、ギリシア、イタリア、ルーマニアの7ヶ国が参加した。ただし、この時点でハンガリーはこれに参加しなかった。

同じく2014年12月9日には『南北ガス回廊』共同宣言が行われ、ギリシア、ブルガリア、ルーマニアが参加した。

アクションプランと共同宣言に続いて、敷設の加速化で合意された訳だが、天然ガスは一体どこから調達するのか。基本的にはカスピ海周辺国となる。それ以外ではノルウェー経由かマグレブ諸国のアルジェリア、チュニジア、リビア経由が考えられるが、北欧はLNGのバリューチェーン構築と原発の維持と新規建設を進めており、マグレブは依然混乱が続いているため、選択肢はカスピ海からのルートしかない。

その場合、必ずアゼルバイジャンとグルジアを通過した後、トルコもしくは黒海を通過して欧州のブルガリア、ギリシアをハブとしてパイプラインを繋げると思われる。

これには、ウクライナをパイプラインのトランジット国として迂回することをロシアが拒否して、サウス・ストリームを中止して、ターキッシュ・ストリームに注力して、トルコとギリシアを取り込もうとするロシアに対する反発がある(2015年4月12日のエントリー参照)。

一方でトルコは、TNAP(Trans-Anatolian gas pipeline、トランス・アナトリアン・ガス・パイプライン)にもコミットしている。

現在、ターキッシュ・ストリームとTNAPのふたつのプロジェクトは並行して進められており、トルコとギリシア以外でどの国にハブを設けるのかが不明である。

欧州15カ国、ガスパイプライン建設加速で合意 ロシア依存軽減へ 2015年 07月 13日 06:29 JST ロイター

[サラエボ 10日 ロイター] - 中東欧および南欧の15カ国は10日、各国を結ぶガスパイプライン建設の加速化で合意した。ガス供給の安全確保を改善し、ロシアへのエネルギー依存の軽減を図る。

欧州連合(EU)欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長(エネルギー同盟担当)は「現実的かつ実現可能なプロジェクトを通じたインフラ整備は、エネルギー資源を多様化してEU域内で供給不足への対応力を強化する上で極めて重要だ」と指摘した。


参考URL:
ロシア:サウス・ストリーム計画の撤回と ロシアの天然ガスパイプライン網の再編 2014年12月19日 JOGMEC

ハードカレンシーの野望に敗れる人民元

中共の国内でバブルが曲がりなりにも継続するのは、共産党幹部とその子弟とその利害関係者しか、海外投資出来ず、国内のカネが行き場を外に失って、内に求めてバブルを起こし続けているからだ。

人民元の香港ドルでのオフショア取引が解禁されたら、共産党の高級官僚とその子弟以外の人民も資本流出を加速させ、一気にバブル崩壊が進む。中共の地方政府は乱脈融資を続けており、最終的に中央政府の持つ外貨準備によって、相殺されることを望んでいる。

また家計部門は不動産取引が規制されており、常に投資の逃げ道を捜し続けている。下記記事のようにウェルスマネジメント商品(WMP)のデフォルトなどが起きても、海外投資が解禁されていないために国内投資を続けざるを得ない。このジレンマを解消するには共産党の高級官僚とその子弟と縁戚関係を持つしかないのが現状だ。

しかし、香港市場で人民元のオフショア取引が解禁されたら、国内資本が一気に海外に逃げ出し、国内のインフレ圧力が解消するが、同時にバブルも崩壊するだろう。

と、2013年1月10日のエントリー2013年12月9日のエントリーでは、

バブル崩壊のトリガーがオフショア取引解禁による国内資本の逃避、と予想したが、これは逆だった。トリガーは香港と上海の株式市場相互接続による外資の空売りだったのだ。つまり内から外への逃避ではなく、外から内への衝撃でバブルが弾けた。

これについては、2015年1月9日のエントリーでは正直、迷っていた。以下のように、英米の望むディストレスト投資、つまりハゲタカファンドを入れたりせず、バブル崩壊後に金融ビッグバンを採らなかった国粋主義的な事例になるかもしれない、と思っていた。

香港ドルの発券銀行の一つ、スタンダード・チャータード(スタンチャート)は株式部門の閉鎖とリテールバンキング部門の縮小を発表した。

支那本土→(人民元オフショア市場のある)香港→(中国上場企業の本社の多い)ケイマン諸島→ロンドン・シティーとカネを吸い上げるはずの銀行が撤退するということは、これまでの吸い上げが終わったのか、これからの吸い上げを諦めたのか。

2013年6月に英中通貨スワップ協定締結、2014年11月に香港と上海の株式市場相互接続などと金融改革が進められる支那本土から吸い上げる仕組みが出来ていただけに、中国共産党とのビジネスそのものを止めるようにも思われるが(2015年1月9日のエントリー参照)。

実際は「人民元をハードカレンシーにする」という目論見から英国と図り、AIIBの設立やIMFでのSDR採用に向けて、中途半端な金融ビッグバンを行ったために、一挙にミンスキー・モーメント(信用によって膨らみ切った資産価格の急落)が訪れた格好だ。

ハイマン・ミンスキー教授の学説によれば、信用拡大~資産価格インフレ~縮小~デフレという循環が起きる。縮小局面に入ると利払いに窮して、家計も民間企業も破綻していくことになる。

中国の証券会社、株買い支え資金を短期社債で調達 2015年 07月 10日 19:31 JST ロイター

警察と証券当局の空売り捜査、10以上の組織と個人が対象=中国証券報 2015年 07月 9日 19:26 JST ロイター

中国の家計、第2四半期に不動産投資を拡大=調査 2015年 07月 9日 18:16 JST ロイター

中国、大株主や経営幹部に持ち株売却を6カ月間禁止-証監会 2015/07/08 23:30 JST ブルームバーグ

中国株、売るに売れず-71%の銘柄が売買停止やストップ安 2015/07/08 17:24 JST ブルームバーグ

コラム:中国の「株価PKO」が効かない理由 2015年 07月 8日 13:49 JST ロイター

コラム:市場リスクの「主役」はギリシャから中国へ 2015年 07月 7日 17:20 JST ロイター

<さらなる刺激策>

全般的に見れば中国当局にはまだ、株式市場の信頼回復と経済成長率7%の目標達成に向け、金融政策と財政政策の面でやれることはまだありそうだ。

しかし、それは同時に、中国が再び緩和マネーによる景気押し上げに頼るようになることを意味する。また緩和マネーのすべてが賢明に使われるわけではないため、良からぬインフラ投資や住宅投資のリスクも高まるだろう。

ギリシャ問題は過去数年に及ぶ危機に次ぐ危機の末、終局を迎えているように見える。一方、中国が進める重工業・輸出主導型から消費主導型への経済モデル転換は、相対的には初期段階にある。

中国政府の基本姿勢はこれまでのところ、景気が勢いを失った時は信用と流動性の拡大に走るというものであり、再び同じ道をたどろうとしているように見える。

中国がギリシャから学べる教訓があるとすれば、根本的な問題は、いずれ対応しなくてはならなくなるということだ。そして、後になればなるほど、その痛みは増すということだ。

像を倒し、墓を暴き、名を奪いて

警察と黒人の対立から端を発し、度重なる黒人暴動が起きた。その黒人暴動のカウンターとして、黒人教会を白人至上主義者が襲撃した事件が起きて以降、白人至上主義の象徴として南軍の海軍旗(レベル・フラッグ)が引きずり降ろされた。

しかし、それだけにとどまらず、南軍で戦った将軍の銅像が撤去され、墓が暴かれて移され、南部人の名を冠した名称が変更されようとしている。

ソ連崩壊の際に、レーニン像は倒され、レニングラードはサンクトペテルブルクに名を変えられたことを想起する。今や静かなる革命が合衆国に起きている。その革命の波が、死せるアメリカ連合国(CSA)の骸に鞭打つがごとき所業となって、押し寄せている。

南軍の英雄ロバート・E・リー将軍の名を刻んだ記念碑を撤去せよ、とニューオーリンズ市では協議が始まった。

墓に眠るネイサン・ベッドフォード・フォレスト中将夫妻の骸を暴き移転せよ、とメンフィス市議会が求めた。

南部の利害を代弁した当時の有力政治家ジョン・カルフーンの名を冠したカレッジの校名を変更せよ、とエール大学に求める請願書が出された。

ウェイド・ハンプトン少将の名が付けられた非自治郡(ウェイドハンプトン国勢調査地域)の名称を変えよ、とアラスカ州知事が命じた。

以前、2011年2月21日のエントリーでも取り上げたが、

クークラックスクラン(KKK)の誕生を扱った、ハリウッド映画草創期の監督D・W・グリフィスの作品『国民の創生』(1915)を見ると、南部人にとってアメリカ合衆国の国民国家としての合意は、北部人(ヤンキー)への敵意ではなく黒人に対する敵意を持つことで形成された、と主張されている。

シャーマン将軍の“海への進軍”に代表されるように、根こそぎ社会的・文化的インフラを破壊された南部人にとって、いわゆる“レコンストラクション(北部と南部の再統合)”の最中、精神的紐帯をつなぎ合わせ、コミュニティを再び作り上げるには、スケープゴートが必要だった。

つまり、北部への敵意を捨てて、“レコンストラクション”に従うために、南部は戦争に敗れた無条件降伏を余儀なくされた側として、失われた大義を強調し、黒人の法的・政治的・社会的・経済的すべての自由な地位は犠牲にした。

この先送りされた問題は1960年代に隆盛を極めた公民権運動によって解決策が提示された。ところが2世代近くかけた黒人全体の経済的・文化的な平等の実験はどうやら失敗した。ミズーリ州ファーガソン、メリーランド州ボルチモアなどの黒人暴動に示されている。

ボルチモアは市長も警察署長も黒人であり、リベラルの民主党市政が50年続いてきた。

リベラル市政の結果は、シングルマザーの増加により家族制度が事実上崩壊し、教職組合の運営に任された公教育は教育水準の向上に寄与せず、就業に必要な技能を持つ若年層がいないため治安は悪化し、シングルマザーの再生産と生活保護などの社会保障費の増大を賄うのに、度々固定資産税を上げて、企業と中間層が逃げ出し、所得再分配も機能しない失敗都市の典型例となった。

こうした民主党の政策失敗は暗黙のうちにゲーテッド・コミュニティの形成、つまり人種隔離を促進させる。たしかに異なる人種、異なる階層、異なる宗派間の接触がなくなれば社会的な摩擦も起きない。

しかし、分断されたままの合衆国の国民の統合という問題は残る。再統合の犠牲者として、滅びたアメリカ連合国(Confederate States of America)が選ばれている。すでに黒人貧困層のコミュニティ救済は諦められており、その悲惨なコミュニティの現状に死せるアメリカ連合国が利用されているのだ。

サウスカロライナ州議会 南部連合の旗を撤去へ 2015.07.10 Fri posted at 15:27 JST CNN日本版

南部連合軍のシンボル排除、全米に拡大 墓移動の要求も 2015年7月10日 19:31JST WSJ日本版

米サウスカロライナ州チャールストンの教会で6月に9人の黒人が犠牲になった銃撃事件を受け、南部連合軍のシンボルに対する反感が全米で巻き起こっている。記念碑の撤去や学校の名称変更、連合軍のリーダーの名前を公共施設から抹消することを求める要求のほか、連合軍将校らの墓を移転するよう求める声まで広がっている。

ルイジアナ州ニューオーリンズのミッチ・ランドリュー市長は9日、公的不法妨害条例を引き合いに、南北戦争時の南軍のロバート・E・リー将軍など、市内にある連合軍関連者の記念碑の撤去をめぐって市議会と正式な協議を開始した。また、テネシー州メンフィスでは、市議会が今週、白人優越主義の秘密結社「クー・クラックス・クラン(KKK)」の「グランド・ウィザード」(最高幹部)だった南軍のネイサン・ベッドフォード・フォレスト中将夫妻の墓について、掘り出して公共の公園から移動するよう求めた。

一方、テキサス大学は、オースティンのキャンパスから連合軍関係者の像を撤去するかどうかをめぐって公聴会を開いている。テネシー州ナッシュビル市役所は、フォレスト中将の像が幹線道路から見えないように隠すよう州当局に求める決議を採択した。この像は私有地に立っており、その周りを連合軍の旗が取り囲んでいる。

コネティカット州では、南北戦争前の政治家で奴隷制度を支持したジョン・コールドウェル・カルフーン元副大統領の名前を冠するカルフーン・カレッジの校名を変更するようエール大学に求める請願書に1300人以上の署名が集まった。

さらにアラスカ州でも、ビル・ウォーカー知事が連合軍騎兵隊の司令官だったウェイド・ハンプトン少将の名前を、ベーリング海に近い地域の名称から取り除くよう命じた。

こうした動きを推し進めている人々の一部は、変化に向けた歴史的機運を利用しようとしており、奴隷制を永続させるために戦った人々を国家がたたえるべきではないと主張している。また、南北戦争終結から150年がたち、今こそ国家として、人種間関係に及ぼす永続的な影響について正直に釈明すべき時だと主張している。

こうした人々は迅速な行動を求めており、6月17日の銃撃事件以来、熱気が高まっている。この事件の容疑者は連合軍のシンボルを信奉する白人至上主義者とされている。

全米有色人地位向上協会(NAACP)メンフィス支部のマデライン・テイラー支部長は「これは暴力と中傷の遺産で、助長されるべきものではない」と述べた。

しかし、一部の歴史学者は、こうした熱気が興奮状態に変わっていると警告している。連合軍のシンボルを取り除こうとする人々は、歴史を理解しようとするのではなく、歴史を消し去ろうとしていると指摘した。

ジョージア州のケネソー州立大学の歴史学教授で、フォレスト中将に関する著書のあるブライアン・S・ウィルス氏は「歴史を真剣に学べば、不快な思いもする」とし、「両方の立場の人々に要請したい。互いに攻撃し合ったり、むやみに歴史を取り除かないようにと。物事が起こった理由について、より良い理解に達することが目標だ」と語った。

サウスカロライナ州は、州議事堂敷地内に掲揚されている連合軍旗を降ろす準備を進めており、旗は10日に厳粛な儀式の中で降ろされ、近くの博物館に移される予定だ。ただ、博物館での展示方法をめぐっては議員の間で議論が続いている。同州のゲーリー・シムリル下院議員(共和)は連合軍旗の撤去について、南北戦争の歴史の「文化的大量殺りく」だと批判した。

メンフィスでは反連合軍感情が根強い。ここは米国でも黒人が多数を占める大都市の一つで、2013年には市議会が連合軍に関連の深い3つの公園の名前を変更するため投票を行った。その一つは、奴隷の取引に携わったことのあるフォレスト中将をたたえる公園だ。今週、同市議会は中将の像と中将夫妻の遺体を移動する決議を可決した。ただ、この計画は、遺体を掘り起こすための裁判所の承認や像を移動するための同州歴史委員会からの承認など、法的障害に直面している。

こうした動きを支持する市会議員のエドムンド・フォード・ジュニア氏は、この議論が「全米で人種間関係や二極性の問題に関する対話につながる」ことを期待すると述べた。

友愛団体「南部連合軍退役軍人の息子たち」のメンフィス支部のスポークスマンで、ネイサン・ベッドフォード・フォレスト・ヒストリカル・ソサエティのプレジデントも務めるリー・ミラー氏は、こうした提案を「ばかげている」と一蹴。フォレスト中将は晩年に人種間の和解を求め、黒人組織向けに演説をしたと指摘した。さらに、「ここは北朝鮮でもキューバでもイスラム国でもない。ここは米国であり、全ての国民の歴史を尊重すべきだ」と述べた。

不法移民の“サンクチュアリ”

共和党の大統領予備選挙に出馬している不動産王ドナルド・トランプ氏は、メキシコ移民を「麻薬や犯罪を持ち込み、婦女暴行犯だ」と発言して、事業で提携する企業から契約を解除されたり、取引を停止されたりしている。

出資しているミス・ユニバースの放映権返上、出演番組「アプレンティス」降板、自らの名を冠した紳士服の取り扱い停止、所有するゴルフコースでのPGAトーナメントの開催取り止めなど、ポリティカル・コレクトネスに引っ掛かる“暴言”の代償は、彼の事業の広範囲に及んでいる。

上場企業など規模の大きいパブリック・カンパニーである程、法令遵守にも気を配らなければならない。しかし、言論・信教の自由の観点からは、敢えて時流に反してでも、自らのインテグリティのために性の多様性や人種の多様性に抗う発言者を認める度量を社会が持ち得ないのは不幸である。

言論・信教の自由とは畢竟、聖書を逆さまに読む自由=悪魔を信仰する自由である。つまり、定義のはっきりしないヘイトスピーチが巷で非難されるが、何をか況や。それもまた言論の自由によっては担保されるべきが原則なのだ。

人種や宗教、政治的な主義主張の多数派(マジョリティ)に対して、少数派(マイノリティ)がヘイトスピーチを繰り返しながら、一方で多数派の一言一句には規制せよ、と怒号する。よしんばヘイトスピーチ規制法が成立・施行しても、時と所によってマジョリティとマイノリティが反転するとき、マイノリティはその利権と便益を手放すことなど予想しがたく、ヘイトスピーチ規制法に従わないだろう。

さて、ドナルド・トランプ氏の“暴言”を生み出したのには、ひとつの事件があった。2015年7月1日、キャスリン・スタインリという女性が父親とサンフランシスコの観光地に訪れていた際、強制送還歴のある不法移民のロペスサンチェス容疑者に銃撃され、殺害される事件が起きた。

容疑者は過去、麻薬案件を中心にテキサス、オレゴン、アリゾナなど複数の州にまたがって罪を犯し、前科7犯までになった。5回の国外退去処分を受けながら、なおも6回目の不法入国を果たして、麻薬販売容疑で2015年3月26日にサンフランシスコ警察に逮捕されながら、告訴は最終的に取り下げられ、同容疑者は4月15日に釈放されて、7月1日の凶行に及んだ。

殺人を誘発したにもかかわらず釈放がなされた背景には、連邦政府と州政府の不法移民に対する姿勢の違いにあった。

不法移民を取り締まる国家安全保障省(DHC)とその執行機関である合衆国移民・関税執行局(ICE)に対して、サンフランシスコ市の行政府は、1989年に制定された移民全般の人権を守るサンクチュアリ法に基いて、同市の職員が捕らえた不法移民の情報を提供もしないし、もちろん引渡しもしない。

全米で200あまりの州や市などの自治体が同様の法令を定めており、不法移民の情報は共有されず、ひとつの州に不法越境しても、他の州に侵入すれば気付かれず、犯罪を行う。そして、釈放されて州外に追いやられれば、また同じことを繰り返せる。連邦政府の権限拡大と州政府ほかの独自権限の維持の勢力争いの狭間に不法がまかり通る余地があったのだ。

実のところ、この重大な事件を受けてのトランプ氏の発言だったのだ。この連邦政府と州政府の間の法の矛盾と権限の対立によって、置き去りにされた国民の安全に対して、もう少し論理的に追及する政治的センスがあれば、多少は違ったかもしれない。

選挙に自己資金で賄える富豪であればこそ、ポジションを気にせず、バイアスを掛けずにも済んだのかもしれないが、それゆえにトランプ氏のポピュリストか、アジテーターのごとき発言は、こうした矛盾を解決するのに、適切な問題提起にならず、逆効果になってしまっている。

ゴルフ会場変更、ミス・ユニバース打ち切り… トランプ氏暴言で続く余波 2015.7.8 21:30 産経ニュース

米自治体の不法移民「聖域」政策、女性殺害で論議に 2015.07.07 Tue posted at 13:36 JST CNN日本版

“移民の聖域”都市で無差別殺人、全米に波紋 共和党大統領候補「国境に壁作る」 更新日:2015年7月8日 Newsphere

 アメリカ・サンフランシスコの観光地で1日、若い女性が無差別に放たれた銃弾によって死亡した。約1時間後に逮捕された容疑者は、国外退去処分の対象になっていたメキシコ国籍の男で、これが近年全米で高まっている移民規制強化を求める議論に火をつけた。容疑者は今年3月にも麻薬販売容疑でサンフランシスコ警察に逮捕されていたが、以前の犯歴により国外退去処分の対象になっていたにもかかわらず、連邦当局に知らされることなく釈放されていた。今回の事件は、釈放から約2ヶ月後に起きている。

 国外退去処分を執行する合衆国移民・関税執行局(ICE)は、「ただ我々に釈放を知らせてくれていれば、この人物をただちに国外退去させ、事件を防ぐことができた」と、サンフランシスコ当局を非難する声明を出した。背景には、サンフランシスコ市が、「サンクチュアリ・シティ(聖域都市)」と呼ばれる“移民に優しい”政策を取っていることがある。

 アメリカ社会では多発する不法移民による犯罪を受け、移民に対する規制を強化すべきだという声が高まっている。この事件がそれにさらに火をつけた、と全米のメディアが報じている。また、反移民政策を掲げて来年の大統領選に立候補を表明しているドナルド・トランプ氏は事件を受け、「南部の国境に強固な壁を作る」といった持論を声高に展開。移民を「犯罪者」「レイピスト」などと呼んではばからない同氏の発言も波紋を呼んでいる。

◆地元警察が連邦当局に黙って不法滞在者を釈放
 事件は今月1日、観光客で賑わうサンフランシスコ湾の桟橋「ピア14」で起きた。父親と歩いていた32歳の女性、キャスリン・スタインリさんが突然腹部を撃たれ、死亡。警察は約1時間後に、メキシコ国籍のフランシスコ・サンチェス容疑者(45)を逮捕した。サンチェス容疑者は、拾った銃を触っていたら暴発し、たまたまスタインリさんに当たってしまったなどと供述しているという。

 これだけなら、銃社会のアメリカでは「よくある事件」として、ローカルニュースにとどまっていたかもしれない。しかし、容疑者の経歴と当局の直前の対応が全米を巻き込む議論の種となった。サンチェス容疑者は、アメリカへの不法入国を繰り返しており、麻薬絡みを中心に、テキサス、オレゴン、アリゾナなど複数の州にまたがって7回の犯罪歴がある。そのため、5回の国外退去処分を受けており、6回目の不法入国を果たした今回も、麻薬販売容疑で3月26日にサンフランシスコ警察に逮捕されていた。

 この麻薬販売容疑の告訴は最終的に取り下げられ、同容疑者は4月15日に釈放された。ICEは、サンチェス容疑者が今回の不法入国の時点で国外退去処分の対象であったにも関わらず、サンフランシスコ当局から逮捕時はおろか釈放時も一切連絡がなかった事を問題視している。これに対し、サンフランシスコ当局の関係者の一人はワシントン・ポスト紙(WP)に対し、“サンクチュアリ・シティ”としてのサンフランシスコ市の地位を尊重するべき、と匿名で反論。「我々は不法移民を連邦当局に引き渡すべきではないと考えている」と、“移民に優しい”市の方針を擁護している。

◆背景に自治体の“移民に優しい”保護政策
 “サンクチュアリ・シティ”と呼ばれる移民保護を掲げる全米の主要都市(ロサンゼルス、ニューヨーク、ワシントンDCなど31都市)では、警察は容疑者の不法滞在歴を調べたり、滞在状況に影響を受けてはならない、としている。サンフランシスコ市当局も今回、複数のメディアの取材に対し、「未登録移民に対する寛大な方針により、これまでも必ずしも連邦当局の引き渡し要求には応じていない」と答えている。

 これが、不法移民を取り締まる立場の連邦機関(国家安全保障省=DHC)と自治体との間に緊張関係を作り出している、とWPは記す。これまでは、警察が国外退去処分の対象になっている容疑者を拘束している場合、DHCの執行機関であるICEに、引き渡しとそのための拘留延長を求める権限が与えられていた。

 このルールが昨年11月に変更された事も、今回の事態に至った背景にあるようだ。「プライオリティ・エンフォースメント・プログラム」と呼ばれる新しい方針では、国外退去の対象になっている人物を釈放する場合、事前に知らせるよう警察・地方当局側に求めている。ところが、その施行は今夏からとなっており、今回のケースに適用されるかは微妙だという。そのため、ICEとサンフランシスコ当局側に「事前告知」に対する認識のズレがあった可能性も指摘されている。

◆大統領選候補のトランプ氏、移民を「犯罪者」「レイピスト」と非難
 この事件は、先の総選挙で移民対策が争点になったイギリスでも注目されているようだ。英デイリー・メール紙は、被害者のスタインリさんの生前の写真を多数掲載するなどして、事件とその後の議論を詳報している。同紙が特に注目するのが、トランプ氏が事件後に出したツイートだ。

 それによればトランプ氏は事件直後、「我が国の南の国境は完全にコントロールを失っている。これはまったく恥ずべき状況だ。我々は国境のセキュリティを必要としている!」「私だけがそれを正すことができる。他の連中はこのことを話題にするガッツすら持ち合わせていない」などと投稿。さらに、被害者家族への哀悼メッセージの末尾に「我々には壁が必要だ!」と、当選した暁にはメキシコ国境に強固な壁を築くという従来からの主張を付け加えた。

 不動産王として知られる実業家のトランプ氏は、来年の大統領選の共和党候補指名争いに名乗りを上げており、移民政策で過激な発言を繰り返している。地元メディア、『SF GATE』は、事件に対する関係者のコメントをまとめた記事で、既に大きな波紋を呼んでいる同氏の次の言葉を紹介している。「(移民)は、多くの場合、犯罪者、麻薬ディーラー、レイピストなどだ。この事は、長年の犯罪歴があり、5回国外退去になったメキシコ人によって若い女性が残忍に殺されたことで、今週はっきりしたばかりだ。この事件は何千もの同様の事件のたった1つにすぎない」。デイリー・メールによれば、トランプ氏はこうした「反メキシコ発言」により、多くのビジネスパートナーやスポンサー企業から関係を絶たれているが、主張を変えるつもりはないようだ。

シェンゲン協定が“鉄のカーテン”に変わるとき

1989年に自国とオーストリア国境の鉄条網を撤去して、チャーチルが演説して有名になった“鉄のカーテン”の一角を崩し、汎ヨーロッパ・ピクニックを誘発、ベルリンの壁崩壊の直接的契機をつくり出したハンガリーは、セルビア国境との間に難民流入を防止するフェンスを設置する法案を可決した。

人的移動の制限を外すのに先鞭をつけたハンガリーが再び、“鉄のカーテン”を設置する。冷戦終結以降の歴史の大きな転換点における象徴的な出来事として、これを理解するべきだろう。

冷戦当時、東側に属していたハンガリーは、ポーランドと並んで早くから自由化政策を実施していた。1989年には、政治面で一党独裁制の放棄と集会・結社の自由が認められ、経済面では国有企業の株式会社化が進められた。

背景には1956年のハンガリー動乱後も改革派を温存して、彼らも政治的発言権を有していたことと、東側の経済的な行き詰まりがあった。1980年代、ハンガリーもソ連も人民に分配できる利権が萎みつつあった。共産主義政権下ではモノ、特に民生品が恒常的に不足していたために、構造改革に迫られ、最終的には改革それ自身に呑み込まれる形で、政権を自ら手放すか崩壊するかした。

これと同様に現在も、リーマン・ショックを境にした、グローバリゼーションの反転による副作用によって、かつての第三世界の国々において、分配できる利権(カネ)が急速に萎み、利害対立が表面化して、政権交代、革命、テロ、内乱・内戦が勃発して、経済難民と戦争難民が大量に発生している。

近代以降の欧州の歴史の転換点において、先鞭をつけることの多いハンガリーが、移民流入防止に舵を切ったことで、シェンゲン協定の理念は毀損された。

ハンガリー、移民阻止フェンス設置へ セルビア国境175キロ 2015年07月07日 11:04 AFPBB NEWS

【7月7日 AFP】ハンガリー議会は6日、移民の流入を防ぐフェンスをセルビアとの国境に設置する計画を圧倒的賛成多数で承認した。移民申請の厳格化を目指す新法の一環だ。

 オルバン・ビクトル(Orban Viktor)首相が先月発表したセルビアとの国境175キロにわたって高さ4メートルのフェンスを築く計画は、セルビアのみならず中東やアフリカからの大量難民の流入問題を抱える欧州連合(EU)からも問題視する声が上がっていた。

 ハンガリーのピンテール・シャーンドル(Pinter Sandor)内相は議会での採決を前に「ハンガリー史上例をみない規模の移民急増に直面し、受け入れ能力を130%も超えた状態だ」と訴え、議会は賛成151、反対41でフェンス設置を含む新移民対策法案を承認した。

 新法の下では亡命申請規則も厳格化され、移民の一時収容や移民認定プロセスの迅速化、移民からの不服申し立ての制限なども認められることとなる。

 この2年間、ハンガリーはアフガニスタンやイラク、シリア、コソボなどからドイツやオーストリアを目指す人々の主要経路となってきた。

 セルビアと異なりEU加盟国のハンガリーはEUのシェンゲン(Schengen)協定にも参加しているため、移民もいったんハンガリーへの入国が認められれば旅券(パスポート)なしで加盟国域内を移動することが認められる。(c)AFP

メキシコへのリショアリング進む

2010年の中国の1人あたり名目GDPは4382ドルで10年前の約2倍、このまま推移すれば、あと10年でメキシコの1人あたり名目GDPと並ぶ。人件費のみを理由とする限り、中国に生産拠点を置く意味がない。

人口において我が国とほぼ同数で米国に隣接するメキシコ、NAFTAと流通コストを考えれば、まずは製造業、のちにサービス業の直接投資(FDI)が増加するのは明らかだろう。

と、2014年3月07日のエントリーで述べたが、下記の記事のように、米国へのリショアリングは隣接するメキシコに及んでいる。ヒスパニック系の移民のうち、合法不法を含め、メキシコ人の占める割合が低下しているのはこのためである。

2014年の中国の1人あたり名目GDPは7589ドルで、あと30%ほど上昇すればメキシコの1人あたり名目GDPと並ぶ。

労務コストの問題は意外と避けて通ることができず、プエルトリコ(米国のコモンウェルス)のデフォルト騒動も米国本土と同じ最低賃金を適用していることが一因となっている。米国では市町村はデフォルト可能だが、州とコモンウェルスはデフォルト不可能である。さらに、中南米・カリブ海の諸国ではベネズエラとグレナダがデフォルトする怖れがある。

ブラジル自動車生産、6月は約6年半ぶり低水準 販売も低調 2015年 07月 7日 11:16 JST ロイター

メキシコ6月の自動車生産は前年比6.7%増、輸出も増加=業界団体 2015年 07月 7日 11:19 JST ロイター

[メキシコ市 6日 ロイター] - メキシコ自動車工業会(AMIA)が6日発表した6月の自動車生産は、前年同月比6.7%増の30万6694台となった。

輸出は5.3%増の24万2720台。対米輸出が10.3%増加し、欧州向けも23.3%増えた。


プエルトリコ、債務再編作業に着手へ 8月末までに改革計画 2015年 07月 7日 11:34 JST ロイター

[ニューヨーク 6日 ロイター] - 財政危機に直面する米自治領プエルトリコは、債務再編交渉を行うためにアレハンドロ・ガルシア・パディラ知事が設置した作業グループの会合を7日から開始する。知事の事務所が6日、明らかにした。

ガルシア・パディラ知事は先週のテレビ演説で、プエルトリコは財政問題の解決に向け債務再編が必要だと訴えた。

知事はそれ以降、政府の今後の対応などをめぐり外部のアドバイザーらと協議してきた。

知事の事務所当局者によると、作業グループの初回会合は7日に政府開発銀行で開催される。

作業グループは8月30日までに経済・財政改革の最終的な計画を示すことを目指す。改革案は議会の承認が必要になる。

汝もまた奇術師なれば首を刎ねよ

ISIS(イスラム国)は、シリアの支配下領域で、魔術を使ったとして、2人の女性とその配偶者を斬首刑に処した。現代のアラビア語では魔術と奇術に言葉と意味の違いはなく、奇術師(マジシャン)は人心を惑わす者として、しばしば処刑される対象となりうる、と下記のクリスチャン・サイエンス・モニター紙は伝える。

ちなみにクリスチャン・サイエンス・モニター紙を発行するクリスチャン・サイエンスは、1900年頃まで続いた宗教的なリヴァイバル(第3次大覚醒)によって発生したキリスト教系の新宗派であり、場合によっては、彼らもまた他のキリスト教徒から異端として忌避される存在でもある。

奇術師が処刑される。もちろん、ムスリムとしてコーランを信じると云う前提がなければ、首を刎ねる正当な理由がない。マホメットが大天使ガブリエルに啓示を受けたことをフィクションではない、と信じられなければ、処刑の根拠は崩れる。

他の例では、ジョセフ・スミスがモルモン書の基となった黄金の板を発見して、同封されていた不思議な道具で読むことができた、と云う逸話を信じられなければ、モルモン教が成立しないのと同じことである。そして、常識に照らして、信じられない人々が多かったからこそ、ジョセフ・スミスは殺害され、教徒はソルトレイクシティへと移った。

信仰にはこうした真偽不明なものに対する一種の跳躍が必要なのであって、この跳躍が多数派に浸透したとき、善悪の概念が反転することがある。

現在、世界各国・各地で起きているのは、善悪の概念の反転現象である。保守的であった社会秩序がリベラルに変わり、もしくはリベラル的なそれが保守に変わっている。それも急速に。

となると、今まで多数派と信じることができたために、リアリティがあったものが、魔法が解けたように虚構の存在に戻ってしまい、あらゆる詐術を使ってでも元通りにしたい。そうした欲求が芽生えるのは当然だろう。そのためにはいかなる手段も正当化されるのだという強弁が、より強硬な手段を用いる根拠になり、他者も同じ手段を用いる可能性を考慮することさえできなくなる。

誰が人心を惑わす者なのか、と問われ続けることになる。誰もが等しく首を刎ねられる可能性を有しているのだ。

What does the Islamic State consider 'sorcery'? JUNE 30, 2015 The Christian Science Monitor

イスラム国を自称するISISは、2人の女性とその夫たちを魔術を使ったと非難した上で、斬首した。

The self-declared Islamic State (IS) has beheaded two women and their husbands in eastern Syria, after accusing all four of sorcery, according to the BBC.

(彼らを監視する)活動家は、ジーハード主義者の集団が女性を斬首したのは初めてである、と云う。しかし、ISISはしばしば女性を姦通罪を犯したとして、石打ち刑や銃殺に処している。

Activists say this is the first time the jihadist group has decapitated female civilians. However, IS has frequently killed women by stoning or firing squad, often on charges of adultery.

ISISは、1月上旬にシリアのある広場で大道芸人の男性を斬首している。(イスラエルの)ハーレツ紙によれば、このマジシャンはコインや携帯電話を消してみせるような当たり障りない手品で地元の人々を楽しませていた。

IS beheaded a male street performer in a public square in Syria in early January. The magician was known for entertaining locals with innocuous magic tricks like making coins and cell phones disappear, reported Haaretz.

(中段略)

"The Arabic word for 'magic' is sihr—pronounced with a guttural H—and in the Qur'an it means 'magic' in the sense of 'black magic,' but in modern Arabic the same word is used for 'entertaining magic,' " Silverstein explains. "That can lead to unfortunate confusions that can, very occasionally, have serious consequences for magicians in the Muslim world."

(後段略)

ウイグル人の反攻がシリアから始まる

2013年7月には中共とパキスタン両政府は、新疆ウイグルからグワダル港までの中パ経済回廊のための合同委員会発足で合意した。これで、新疆ウイグルからグワダル港までの回廊整備が、イスラム原理主義とその過激派の侵入を防げなくなる可能性が生まれた。

ところが、これとは違う原理主義と過激派の回廊が、新疆ウイグル~旧ソ連圏のチュルク系国家~トルコ~隣接するシリアのISIS(イスラム国)支配地域に生まれつつある。中国共産党の新疆ウイグル自治区での治安対策が、イスラム原理主義過激派を誘引する。シリア内戦でテロ、ゲリラ及び領域支配のノウハウを身に付けて、ウイグル人の反攻が開始されるのは間近だろう。

ウイグル族弾圧で反中デモ、韓国人観光客を誤襲撃 トルコ 2015年07月06日 13:32 AFPBB NEWS

【7月6日 AFP】中国西部・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)のイスラム教徒への中国政府の対応を批判するトルコの一部グループが5日、イスタンブール(Istanbul)中心部の旧市街で、中国人と間違えて韓国人の観光客グループを襲撃した。

 イスタンブールでは同日、中国支配下での文化・宗教的な抑圧に不満を抱くウイグル人との連帯を示し、数百人がトプカプ宮殿(Topkapi Palace)に向けてデモ行進していた。デモ隊が宮殿に到着した際、そこに居合わせた韓国人観光客らに参加者の一部が襲い掛かったのだという。この韓国人観光客らはその後、機動隊に救助された。

 観光客を襲撃したのは、トルコの極右政党、民族主義者行動党(Nationalist Movement Party、MHP)下部組織の極右団体「灰色の狼(Grey Wolves)」のメンバーら数人とされる。

 今回の事件は、イスラム教の神聖月であるラマダン(Ramadan)期間中に、ウイグル人らの祈りや断食といった行為を中国政府が制限しているとの一部報道を受け、トルコ政府が中国に対して懸念を表明する中で起きている。

 6月30日には、中国から逃れてきたウイグル人計173人が、タイで一時拘束された後、トルコに到着。中国政府は今月3日、これらの人々を受け入れたトルコ政府に対し、不快感をあらわにしていた。

 イスタンブールでは1日にも、人気の中国レストランが襲撃され、窓ガラスが割られる出来事があった。しかし、このレストランの経営者はトルコ人で、料理長もウイグル人だった。

 イスラム教徒が多数を占めるトルコは、言語や宗教などウイグル族とのつながりが深い。トルコ国内には、ウイグル族の関連団体が複数存在している。(c)AFP

ハバナの米国大使館に主なし

キューバとの国交正常化は、次期大統領選におけるスイング・ステートのひとつであるフロリダ州の票の行方を大きく左右することになる。

上下両院への働きかけについては、キューバへの禁輸措置とキューバ国内の民主化支援を定めた「Helms-Burton Act」が頑然とあり、大統領令のみ、議会承認なしの禁輸解除はできない。キューバとのビジネスチャンスをちらつかせ、将来的な体制転換の含みを持たせられるか、が焦点になる。

キューバの体制転換の可能性をアピールできるかについては2014年の中間選挙のひとつ、フロリダ州知事選を振り返ると、キューバとの国交正常化を訴えたCharlie Cristが敗退している。

合衆国全体としてキューバとの国交正常化賛成が多数でも、亡命してきたキューバ系移民及びベネズエラ系移民の多いフロリダ州は国交正常化反対の傾向にあるし、有権者登録をした人々はさらに反対傾向が強い。

共和党の大統領候補のひとり、キューバ系のマルコ・ルビオ上院議員はもちろんのこと、ロバート・メネンデス上院議員(民主党、キューバ系)ですら大統領の方針に反対している。大統領は議会に禁輸解除と駐キューバ米国大使の承認を求めるであろうが、星条旗は翻っても、ハバナの米国大使館に主なしの事態もあり得る。

米・キューバ、54年ぶりに国交回復 相互に大使館設置 2015年 07月 2日 03:56 JST ロイター

[ハバナ/ワシントン 1日 ロイター] - 米国とキューバは1日、54年ぶりに国交を回復することで正式合意した。

オバマ米大統領とキューバのラウル・カストロ国家評議会議長が親書を交換し、大使館を相互に開設することで一致した。キューバ外務省は今月20日にも開設の予定としている。

オバマ大統領はホワイトハウスで声明を読み上げ、「関係の正常化に向けた歴史的な第一歩」と述べた。

ケリー米国務長官は今夏にハバナを訪問し、米大使館に米国旗を掲げるとしている。

中韓系とヒスパニック系の利害対立

ニューヨーク市長のビル・デブラシオは、黒人系の妻を持ち、サンディニスタ民族解放戦線の支援をしたことのあるガチガチの左翼である。共和党系のジュリアーニとブルームバーグのふたりの前任とは異なり、明らかにリベラル寄りの市政を行っている。

その意味で、ニューヨークの「専門学校」と呼ばれる公立の進学高校の試験制度改革を行い、ヒスパニック系や黒人系の比率を増やし、人種多様性を実現しようというのは、彼らの政治信条になんら反してはいない。

しかし、この改革案を巡って、アジア系(特に中韓系)とヒスパニック系・黒人系の間で利害対立が起きている。

現在、ペーパーテストを重視している「専門学校」では、教育熱心な家族制度を有しているアジア系(特に中韓系)の子弟の比率が約7割に達している。

もともと公民権運動によるアファーマティブ・アクションに対抗して、ペーパーテストで黒人系を落とそうと「専門学校」のルール改定を行ったのは、白人系だった。時代は移り変わり、移民数が互いに多い中韓系とヒスパニック系の利害対立の構図が生まれている。

アジア系受け入れ「西高東低」 2015.7.1 07:00 産経ニュース

 子供を抱えるアジア系ニューヨーク市民の間で、話題沸騰の教育改革案が浮上している。ビル・デブラシオ市長が人気公立高校の入学試験制度を変えようとしており、アジア系子弟の進学に悪影響を与える可能性が出てきたのだ。

 ニューヨークには、「専門校」なる公立高校の白眉が存在する。多くが理系科目に強く、アイビー・リーグなど米東海岸の名門大学に多くの学生を送り込む進学校群だ。

 米国で子供を名門大学に送りたいのなら、私立高校受験が一番の近道となる。教育熱も物価も高いニューヨークの場合、私立高の授業料は年3万ドル(約370万円)を優に上回る。もちろん、入学には親のコネが必要となる。

 「専門校」は無料。その代わりに、競争倍率が5-6倍という入学試験の狭き門に合格する必要がある。入学試験は通常より難しく、数学の比重が高めとなっている。

 実力主義の「専門校」では、生徒の大半がアジア系である。2割以上の卒業生をアイビー・リーグなどに輩出するスタイベサント校では、生徒の7割がアジア系。白人は3割弱で、アフリカ・ヒスパニック系は数%である。

 そこに、リベラル系のデブラシオ市長が「人種を多様化するべきだ」とかみついた。教育局では目下、「専門校」の入学試験の難度を引き下げたり、科目を足すことを検討し始めているそうだ。

 ニューヨークの公立学校における数学試験の結果と各校の人種構成を照らし合わせると、ある傾向に気づく。数学の得点とアジア系生徒の比率が「正の相関関係」にあるのだ。アジア系の比率が高い学校では数学の平均点が高く、逆では低くなる。

 デブラシオ案が実現すると、必然的に入学試験における数学の比重が下がる。結果、「専門校」におけるアジア系生徒の比率も下がるだろう。

 「(アジア系米国人が主張する)『差別』には弁解の余地がないうえ、不適切で道徳に反します」。

 6月22日、米教育省と司法省がこんな手紙を受け取った。差出人はニューヨーク選出のドノバン下院議員(共和党)など5人の米議会議員である。背景にあるのは、今年5月にアジア系米国人団体などが両省に送った嘆願書だ。

 嘆願書いわく、アジア系が試験で高得点をあげ、人口が急増しているのにもかかわらず、アイビー・リーグ最高峰のハーバード大学が受け入れるアジア系の比率が横ばいとなっている。

 この現状を嘆願書は非難し、是正措置を求めた。一方のハーバード大は、アジア系米国人団体が主張しているような人種枠の存在を否定している。

 入学における人種的配慮を禁じている米西海岸カリフォルニア州の有力大学では、生徒の3割以上がアジア系。世界大学ランキング1位のカリフォルニア工科大学では急伸しており、4割近くに達した。

 対して、ハーバード大を含むアイビー・リーグのアジア系比率は過去10年間、10%台半ばで推移している。数字を見る限り、アジア系受け入れに関しては、米高等教育の「西高東低」が存在するのだ。

 先週末、「専門校」の代表格であるニューヨークのブルックリン・テクニカル校が卒業式を開催し、デブラシオ市長が姿を現した。実は、市長の子息も「専門校」に通っていた。

 地元メディアが殺到していたが、アジア系からの批判を察知してか、デブラシオ市長は「専門校」改革には何も触れなかった。(ニューヨーク駐在編集委員 松浦肇)

潜水艦建艦競争、タイも加わる

もともとタイは、ドイツから中古の206型潜水艦を6隻購入しようとしていた。ドイツ海軍の206型潜水艦は、2010年以降に6隻退役が決まり、タイ海軍はこれらを購入して、2013年9月までに配備を目指していた。しかし、タクシン派と反タクシン派の派閥抗争に巻き込まれる形で購入計画は頓挫しており、今回、中共から3隻購入することになった。

現在の東南アジア諸国とインド洋に面した諸国の傾向として、潜水艦は比較的廉価に導入できて費用対効果も高いと思われており、各国の外交カードとして使われている。

“対中封じ込め”の陣営では、ほかにミャンマーがインドからソナーを購入しようとしており、インドは米国から対潜哨戒機を購入しようとしている。一方、中共の陣営ではパキスタンのほかにバングラデシュが中共から潜水艦を購入しようとしており、運用支援に人民解放軍から人材が派遣される予定となっている(2015年4月07日のエントリー参照)。

外交上のバランスを採っているベトナムは、ロシアから潜水艦を購入して、インドから人材育成のスキームを受け入れている。タイの動きはベトナムに比せられる。

タイ、10億ドル超で中国から潜水艦3隻購入へ=国防相 2015年 07月 3日 18:39 JST ロイター

[バンコク 2日 ロイター] - タイのプラウィット副首相兼国防相は2日、同国海軍が360億バーツ(約11億ドル)で、中国から潜水艦を3艦購入する計画であることを明らかにした。

同国防相によれば、潜水艦の購入は2016年の国防予算拡大の一環で、2070億バーツの予算は、今年度予算を7%上回るという。

同国防相は記者団に対し「タイ海軍の調達委員会はどの潜水艦を選択するかすでに決めている」と述べた。「様々な国で潜水艦を見てきたが、中国の潜水艦が最も費用対効果が高いと認識している。価格、品質など色々な側面から判断する必要があった」と語った。

昨年5月の軍事クーデターにより当時の政権を倒し、暫定軍事政権を樹立したタイは、欧米諸国から広く非難され外交上孤立する一方で、中国からの支援を獲得した。


タイ海軍、潜水艦ないのに潜水艦部隊司令部建設 2014年7月8日(火) 18時49分(タイ時間) newsclip

【タイ】タイ海軍は約2・5億バーツを投じ、サタヒープ海軍基地(タイ東部チョンブリ県)内の7ヘクタールに、潜水艦部隊司令部の本部ビル、訓練施設などを建設し、7日、ナロン海軍司令官が開所式典を行った。タイ海軍は現在、潜水艦を所有していない。

 タイ海軍の潜水艦は第2次世界大戦時に日本製の4隻を導入したのが最初で最後。2012年にはドイツ製の中古潜水艦6隻を購入する計画が浮上したが、当時のインラク政権が不要として却下した。インラク政権は今年5月の軍事クーデターで崩壊し、海軍は軍事政権の最高実力者であるプラユット陸軍司令官さえ説得すれば、念願の潜水艦が手に入る状況となっている。


参考URL:
潜水艦が映し出すアジアの安保( [特別投稿]長尾 賢氏/学習院大学講師(安全保障論・非常勤)) 更新日:2014/06/17 東京財団

貧困線以下の17%は、その日暮らしとなった

PIIGS危機以降、特に2011年来のギリシアが行った緊縮財政によって、全労働人口の約25%は失業、失業者の30%は貧困線以下の暮らしに転落して、17%はその日の食事にすらありつけない暮らし向きとなっている。

緊縮財政に反対して得票し、2015年1月から政権を担っている急進左派連合(Syriza)と独立ギリシャ人(Independent Greeks)の両政党の大臣たちは短期的になんら成果を収めていない。

現在、若年層の50%は失業している。僻地においては75%という場合もある。たとえユーロ離脱と積極財政が可能になっても、シェンゲン協定でヒト・モノ・カネの動きを自由にしている限り、コミュニティの人口動態維持も、産業基盤の形成も、資本蓄積も叶わない。

これはスペインやポルトガル、イタリア南部でも同様である。

セウタ、メリリャやレユニオン島など欧州以外の海外領土を除くとして、スペインのアンダルシアは2012年の失業率は34.6%(15~24歳の失業率は62.3%)、ギリシアの西マケドニアは同じく29.9%(15~24歳は72.5%)と、特に大卒以外の若年層は技術継承の道が閉ざされ、中長期的に社会が崩壊するレベルだろう(2013年7月1日のエントリー参照)。

PIIGS危機以降にギリシアのGDPの25%は喪失した。生産と消費と所得の25%が失われたのを裏付けるように、失業率もそれと近似した値が出た。

若年層(15~24歳)の2013年11月の失業率は51.9%となった。若年層の半分が失業していれば、当然、ほかのEU諸国に出稼ぎしようとするだろう。しかも技能を持たない単純労働者として。

運良く移民先で技能を獲得しても、出身国で技能を活かす産業基盤と人脈と融資先がなければ、彼らはギリシアには戻らない(2013年12月12日のエントリー参照)。

ドイツとドイツ語圏を中心としたEU諸国のバリューチェーンが構築できるような中長期的な施策を打ち出していくべきだろう。

The Greeks for whom all the talk means nothing – because they have nothing Sunday 28 June 2015 19.42 BST The Guardian

PIIGS危機発生以降の7年で、ギリシャの全労働人口のうち、26%が失業した。失業者のうち、30%は貧困線以下に落ちている。貧困線以下のうち、17%はその日の食事にも事欠き、(1100万人のうち)310万人は医療保険を持たない。

After seven years of a crisis that has left 26% of Greece’s workforce unemployed, 30% of its people below the poverty line, 17% unable to meet their daily food needs and 3.1 million without health insurance,

年金は支給開始年齢が65歳から67歳に引き上げられたが、更に引き上げられる予定となっている。

Georgios qualifies for his pension at 67. “I’d hoped it might be 65, in four years’ time, but they’ve just recently decided to raise the age limit,”

すでに年金支給金額は45%カットされている。

Pensions have been a major stumbling block in Greece’s aid-for-reforms talks with its creditors, who want further savings from a system whose benefits have already been cut by 45%,

現在、1万7700人が住まいを失い、車内で眠るか、キャンプを張って友人や仲間と暮らすか、公園やホステルを占拠している。

there are now 17,700 people without proper and secure housing in Athens alone. Some sleep rough or in cars, others camp with friends or relatives, or live in squats and hostels.

プロフィール

vanshoo

Author:vanshoo
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。