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クールジャパン機構はバイヤーの目利き次第

やや旧聞に属するロイター電の記事だが、先月の25日、クールジャパンを推進する海外需要開拓支援機構(通称:クールジャパン機構)が発足した。アベノミクスの成長戦略で事実上のソブリン・ウェルス・ファンドに当たる官民ファンドが続々と産声を上げている。

2009年発足の産業革新機構が、ジャパンディスプレイ(ソニーと東芝と日立製作所3社との中小液晶ディスプレイ合弁、パナソニックの茂原工場も吸収)を上場してイグジット・プランを達成できるかが、こうした官民ファンドの成否を占うメルクマールとなるだろう。

どうやらクールジャパン機構の位置付けは、かつてのクールブリタニアで持て囃されたコンテンツ輸出とプロモーションに向けられているようだ。

昨今のクールジャパンが海外で注目されているのは、国内の生産者と消費者に富と知識と創造の格差がない、という諸外国に見られない文明自体の特質に由来しているので、その認識から外れないことが大事だろう。

出資者から判断すると、即座に服飾や雑貨の販売向けハコモノになりそうなパルコ、109、ラフォーレ原宿。またはプラザ(旧ソニープラザ)、ロフト、東急ハンズ、無印良品(海外ではMUJI)、キデイランド、ヴィレッジヴァンガード、ダイソーといった店舗を運営する企業が入っていないのが気にかかる。

当面はバイヤーの目利きと腕次第になりそうだ。開拓市場は安全保障上の問題も出てきたので、東南アジア諸国に傾くかもしれない。

ともあれ、以前の2013年10月18日のエントリーで筆者も若干触れているが、

そもそもクールジャパンとして強調されているサブカルチャーの独創性を維持するには、成熟した市場が望ましく、セグメントも細分化されるのでローカライズする必然性も低下する。これは一定の市場規模での売上の頭打ちと企業側の資本の過少にもつながる。

特に音楽や映像やファッションなどブランディングが混在化・複雑化しているサブカルチャーの分野では独創性を維持したままでの展開は難しい。この難問に立ち向かうのがサブカルの文脈を好んで理解・咀嚼している現地のバイヤーである。

香港やシンガポールでは日帰りでバイヤーが最新流行を直接買付して、彼らのセレクトショップでリコメンドして流行をフィードバックする。こうしてサブカルチャーに共鳴したリスクを負ってくれる華人に任せるのもひとつの方策だろう。上海などでも同じ事例が増えるに違いない。

と、云ったような売上規模としては小さいものに終わると思う。やはり、本命は我が国の社会的なインフラ制度の輸出によるジャパナイゼーションにあると思われる。

医療輸出へ特命チーム 2013年 11月 25日 05:49 JST ロイター

 政府は、東南アジア・メコン川流域全5カ国を狙い「日本式医療」の売り込みに向けて官民合同の特命チームを月内にも設置する方針を決めた。日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)との特別首脳会議を12月に東京で開く際に、輸出拡大を目指し5カ国と医療協力を進めるとの覚書を会議の成果文書に盛り込みたい考えだ。政府筋が25日、明らかにした。

 安倍政権は成長戦略の一環として、最新医療施設や保険制度といった日本式医療の「パッケージ輸出」を掲げている。


インタビュー:「食やコンテンツ」地方発世界へ=クールジャパン機構社長 2013年 11月 25日 07:42 JST ロイター

[東京 25日 ロイター] -食やファッション、コンテンツなど日本文化の海外発信を担う官民ファンド「海外需要開拓支援機構(クール・ジャパン推進機構)」が、25日から本格稼働する。地方にある日本の「よいもの」を発掘し、日本文化としてセットで世界に売り込む。

最終目標は「日本に関心を持ち、日本のファンが増え、日本を訪れる観光客が増え、文化を楽しむ人が増えること」(太田伸之社長)と、今後の波及効果を目論んでいる。

<地上戦と空中戦>

世界に売り込むにふさわしいモノを発掘し、それをまとまった形で海外に売り込む。ロイターと21日に行ったインタビューで、太田伸之社長は「われわれは、目利きであり、コーディネーターだ」と話している。

機構では、幅広い日本文化を売り込みの対象とするが、中でも、一番ポテンシャルがあるのは「食文化だろう」と指摘する。

これまで、単発で世界に輸出していたモノを「文化」「生活」として売り込み、1プラス1を2ではなく、3にすることが必要と話す。「例えば、お茶や和菓子、陶器などはばらばらで海外に出ているが、『お茶を飲む』という生活がプレゼンできていない。癒しや健康を伴う『お茶を飲む』という生活文化をパックとして提案していけば、相乗効果が期待できる」―――。

「和食」が日本人の伝統的な食文化として、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録される見通しになったのも、個別の食ではなく、食に関連した総合的な文化として評価されたためだ。

こうした「セット提案」は、有機栽培のコメ、コメを炊く土鍋、純米吟醸酒、器、おつまみとなる日本料理など、いろいろと考えることができる。ショッピングモールの一角や海外にある日本の百貨店などで、これらの店舗を一堂に展開することを考えているという。

太田社長は、モノの展開を「地上戦」と位置付ける。これに対し、日本の映画やテレビ番組、アニメーションなどをネットや放送を使って広く伝えることを「空中戦」と位置付ける。「海外でCSなどの放送枠を複数買い取り、日本のコンテンツを配信することで、日本文化も含めて興味・関心を持ってもらうことができる」と話す。

<地方活性化にも寄与>

「地方発世界へ」──。その成功例として、山口県岩国市の日本酒「獺祭」(旭酒造)を挙げる。東北や兵庫のような「酒処」ではない岩国市の日本酒を世界に売り込み、世界で評価され、それが日本に伝わり、日本でもブームになっている。「日本の良さを地方発で世界に認めさせ、日本にも認識させた。典型的な成功事例であり、これからの日本の方向性だと思う」と話す。

批判も多い官民ファンドだが「民間ファンドは短期で利益を出すことを目指す。しかし、われわれは、種をまき、芽が出て、少し伸びるまで、長期的な投資を行う。ファンドが儲けるのではなく、投資先が儲かることが必要」と役割の違いを強調する。「地方都市の製造業に多少元気が出たり、残れる人が出てくれば、日本のモノづくり、日本の文化が残る。そこは大事にしなければならないし、官民ファンドであるわれわれのある種の責任だと思う」と、意気込みを語る。

<安心・安全などに見合った対価を>

太田社長は、イッセイミヤケの社長など一貫してファッションの世界に身を置いてきた。2年8カ月の松屋(8237.T: 株価, ニュース, レポート)常務執行役員時代には、銀座三越と共同で「銀座ファッションウィーク」を企画。多くの規制をクリアして銀座でファッションショーを実現するなど、新しい挑戦が話題となった。

魅力的な商品が海外の販売先から値下げ要求され、唯々諾々と応じた結果、利益が出ないまま輸出を継続してきたという例を、太田社長は数多くみてきた。今回、社長に就任した理由について、そこから脱出する「ラストチャンスかもしれないと思い、改革を引き受けた」と説明する。

人口減少の日本にとどまるのではなく、これからは、世界市場を相手にしたビジネスが必要としながらも「これまでのやり方では通用しない」という認識だ。太田社長は「上海でふじ(リンゴ)が1個、1500円で売られており、中国の富裕層向けに売れている」との例を出し「安心で安全、手間がかかっていることをきちんと説明し、見合った対価をもらうことが大切」と力説する。

「クール・ジャパン」は、安倍晋三政権の成長戦略である「日本再興戦略」にも盛り込まれている「第3の矢」のひとつ。官民一体で日本文化の国際化を目指す。スタート時の社員は30人程度、2014年末には100人程度を想定している。

本格的にスタートする25日時点でのファンドの規模は375億円。民間からは15社・75億円が集まっている。経済産業省によると、15年3月末までに900億円、最終的には1000億円規模にしたい考え。存続期間は20年程度を想定。当初は1件当たり100億円以下の規模の投資で、年間7―9%のリターンを想定している。現在、100件程度の投資申請が来ているという。

(清水律子 藤田淳子)


「クールジャパン」ファンド始動、3つの課題 編集委員 小林明 2013/11/22 6:30 日経

 アニメ、映画、音楽、食、ファッション、観光……。

 日本の文化やライフスタイルなど衣食住にかかわる製品、サービスの海外展開を支援する官民ファンド、株式会社「海外需要開拓支援機構」(クールジャパン推進機構)が11月25日から営業を始める。

 安倍晋三政権が掲げるアベノミクスの成長戦略の一翼を担う目的で経済産業省が主導。政府出資300億円、民間出資75億円の計375億円で設立。出資金は今年度末までに600億円(政府出資500億円+民間出資100億円)に増額する見通しだ。

 今後、どんなプロジェクトや企業を支援するのか?

 どのような方法で選考するのか?

 支援方法は期間はどう想定しているのか?

 クールジャパン戦略のけん引役として期待される同ファンドの仕組みや概要を紹介すると同時に、選考や運用で乗り越えなければならない課題などについてまとめた。

■「3つの不足」の解消が狙い

 「クリエーターやデザイナーや中小企業にはプロジェクトの中身が優れて十分に収益性も見込めるのに、資金が少なく(資金不足)、足がかりになる海外拠点や海外提携先もなく(拠点不足)、情報やノウハウ、ブランド力などの戦略も不足している(戦略不足)というケースが多い。こうした3つの不足をなんとか解消したい」。経済産業省・海外需要開拓支援機構準備室の小糸正樹室長は機構設立の狙いをこう語る。

 米コンサルティング会社A・T・カーニーの試算によると、文化産業5分野(ファッション、食、メディア・コンテンツ、観光、ものづくり・地域産品)の世界市場は2009年の463兆9千億円から20年には2倍の932兆4千億円に拡大する見通し。「そのうち日本企業の売り上げは現在2兆3千億円程度だが、20年までにこれを8兆~11兆円以上に増やす目標」(経産省)という。日本文化という「ソフトパワー」を生かして国内外で稼ごうという戦略だ。

■民間出資は15社、75億円で始動

 具体的には、クールジャパンの担い手となる有望な企業に出資し、民間資金の呼び水とするのが狙い。当初は100億円を民間から出資してもらう予定だったが、フタを開けると、民間分は75億円にとどまった。1社あたり5億円、15社で75億円を出資する。今年度末までにはこれを100億円に増やし、政府出資も300億円から500億円に増やす予定。機構の存続期間は約20年程度。短期的な視点でなく、長期的な視点から投資資金を回収する考えだ。

 機構の出資額は1件あたり数億~百億円規模を想定しているが、小糸さんによると、早くも非公式に40~50件(総投資額3000億円以上)の投資案件が寄せられているという。クールジャパンの担い手として有望な企業をうまく支援できれば、「(1)海外で日本ブームを起こし→(2)海外で日本企業が稼ぎ→(3)海外から日本に人を呼び込んで消費を促す――という連鎖が動き出す」(流通関係者)と期待が膨らんでいる。

 とはいえ、機構を運営するうえでの課題も少なくない。

■「収益・意識・中身」の課題

 最初の課題は収益性の見極めをどうするか。

 計画では、会長(非常勤)の飯島一暢・サンケイビル社長、社長(常勤)の太田伸之・松屋常務執行役員のほか、槍田松瑩・三井物産会長、川村雄介・大和総研副理事長、高須武男・元バンダイナムコホールディングス会長ら社外取締役5人(非常勤)も含めて構成する「海外需要開拓委員会」が投資や株式売却などの方針を決めるとしている。

 だが、仮に投資に失敗すれば税金で穴埋めしなければならず、逆に民間でも投資可能な案件を選べば「民業圧迫」との批判を浴びかねない。人員と時間が限られている中でどこまでチェックの目を光らせ、収益性を評価できるのか。まったく不安がないわけではない。

 申請する企業側にも認識不足があるようだ。

 「対象になれば政府からお金をもらえると思っている企業が少なくない。ファンドの出資は補助金ではない。損が出ないように回収する投資であり、それが民間出資の呼び水にならなくてはいけない」と小糸さんは注意を促す。内部の投資基準では(1)民間企業からの協調出資があること(2)適切な執行体制の確保――などの条件を明記しているが、短期的な収支だけにはとらわれないという機構の公的色彩もあるため、審査後の運用に甘さが出る恐れもはらむ。

■7年メドに運用・選定を検証

 投資案件の選択も難しい。

 機構では「様々な企業・業種との連携や発信力、市場開拓の先駆け」を重視し、投資事例として(1)拠点となる空間(物理的空間/メディア空間)の整備・確保(2)M&A・合弁設立などを含めた海外需要の獲得・拡大(3)潜在力ある意欲的な地域企業の海外展開――などを挙げているが、クールジャパンの間口はかなり広い。

 特定業種や似通った案件に投資が集中するのを避けなくてはいけないし、インフラの整備だけにとどまり、その後の収支や波及効果の検証を怠っていたら、せっかくの投資も無駄になりかねない。専門知識と柔らかい先見性を兼ね備えた選択眼が求められる。

 「重要なのはいくつかの成功事例を早く作ること。それが民間出資の呼び水になり、運用資金もさらに拡大しやすくなる」と小糸さん。機構の存続は20年程度を想定しているが、設立からひとまず7年をメドに運用や収益、選定案件などを検証する方針だという。

 株式会社「海外需要開拓支援機構」(クールジャパン推進機構)の社長に就任した太田伸之氏に今後の展望と抱負を聞いた。

 ――社長就任を決意した理由は

 「昨年から知人を介してしきりに勧められたが、他の人の方が適任だと断っていた。でも、今年8月に正式に経済産業省から打診があり、そこまで自分を見込んでもらえるのならとお引き受けすることにした。これまでファッションビジネスを通じて海外に出掛ける機会は多かったが、日本文化は海外で買いたたかれる嫌いがある。日本をもっと高く売りたい。海外の買い手に言われるがままに値段を下げてしまうのではなく、しっかりと儲かる商売をしたい。日本人がプライドを持って海外で商売ができる土壌をつくりたい。そのための一助になれればと思う」

 ――どんな企業を支援したいか

 「国際基準で見て、素晴らしい製品やサービスを手がけている中小企業が地方にたくさんある。地方からジワジワと日本全国に販路を広げ、ようやく海外市場に出るというだけでなく、地方から一気に海外市場に打って出るのもいい。海外で健闘している企業も多いが、バラバラで出て行くだけではなかなか勝てない。まとまって攻めればもっと成功する事例が増えるのではないか。そのための器づくりをしたい。最近は食のブランドへの信頼が揺らいでいるが、個人的には食の分野にも大いに可能性があると感じる。既存の枠にとらわれずに時代の先駆けになるようなやる気のある企業を応援したい」

 ――支援の方法の基準は

 「民間のファンドは短期的な利益を重視する傾向が大きい。我々は官民ファンドなのだから、じっくりと腰を落ち着けて支援したい。中長期的な視点から、できるだけ息の長い支援をすることが大切。3年で結果が出るような案件もあれば、10~20年で結果が出るような案件もあるだろう。中途半端な支援で木が枯れてしまったら意味がない。水や肥料をじっくりやって幹を太らせる。企業側からの申請を待つだけではなく、機構側から企業側に積極的に仕掛けるような投資案件も手がけたい。そのためには先見性を見抜く眼力が求められる」


参考URL:
海外需要開拓支援機構
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