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ポロシェンコ大統領、敗れたり

ウクライナ、ドンバス紛争の停戦合意「ミンスク2」の進捗に関して、ドイツ-フランス-ロシア-ウクライナの4ヶ国会談がパリで行われた。この停戦合意「ミンスク2」は、あくまでもドンバス紛争に関するものであり、ロシアのクリミア半島の事実上併合とは何ら関係ない。

「ミンスク2」の停戦プロセスは、親露派のドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国に一定の自治を認める一方、ウクライナの領土の一体性保全を保証する(ウクライナ-ロシア間の国境管理権を回復する)、というものだった。

また、ウクライナの主権を残しつつ、両共和国の選挙を行うためには、ウクライナ最高議会(ヴェルホーヴナ・ラーダ、一院制)による法改正が必要であったが、これには議会内の紛糾が予想され、散発的な戦闘の発生を理由に、ポロシェンコ政権は法改正を遅らせていた。

ポロシェンコ政権は、和平合意に関わった独仏の後援を期待していたが、シリア内戦の“難民爆弾”が炸裂して、その爆風が独仏をロシア側に追いやる結果となってしまった。

ロシアは、親露派の独自選挙を取り下げる代わりに、独仏は、OSCEの選挙監視オブザーバーを同地に入れることとし、ポロシェンコ政権は本来、出来る限り、先送りしたかった両共和国の選挙実施を迫られることになった。

Ukraine Is Being Told to Live With Putin OCT 5, 2015 7:44 AM EDT Bloomberg View

Russia Turning The Corner On Sanctions OCT 7, 2015 @ 11:27 AM Forbes

ukrine's Diminishing Air Force Thursday, October 08, 2015 Radio Free Europe

ポロシェンコ政権が議会の紛糾を乗り越えて、「ミンスク2」に基づく選挙を行っても、政権と政権与党の支持率が上がることはないだろう。領土の一体性保全は確認されても、親露派の勢力がプーチン大統領の意を受けて、ウクライナの鼻面を引き回すのは大概、予想できる。

しかも、クリミア半島の辺土一片すら還ってくる訳ではない。合意の進捗を理由に、独仏にはロシアへの経済制裁緩和の可能性すらある。

そうした仕打ちをされても、デフォルト寸前のウクライナには、ドンバス紛争を再開する余力が財政的にない。

しかも、ラジオ・フリー・ヨーロッパの記事では、ウクライナ軍の稼働航空戦力が、2014年から2015年のうちに漸減し続けていると、指摘されている。MiG-29は80機から19機、Su-24は25機から11機、Su-25は36機から15機、Su-27は36機から16機、となっている。

NATOはウクライナ危機を受けて、師団規模の即応部隊を編成しているが、クリミア半島にもドンバス地方にも投入される気配はない。ウクライナはNATO加盟国ではない。ただし、NATOは加盟国外のユーゴスラビア内戦に国連安保理議決なしに空爆している。

1995年のOperation Deliberate Force(ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争)と1999年のOperation Allied Force(コソボ紛争)がそれである。それぞれの紛争終結後の和平合意の実施、治安維持の部隊派遣は安保理決議に基いている。

ポロシェンコ政権は現状の政治的敗北を受け入れるしかないだろう。敗北の中で希望を見出すとすれば、クリミア半島の切り離しで、親露派の大統領が誕生することはなくなった。そして、経済制裁の緩和があるならば、ロシア経済圏からの急速な離脱に伴う経済的苦境はひとまずなくなる、ということだ。
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