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孤立主義に回帰する合衆国

“戦後レジームからの脱却”が成就した世界は無秩序に陥る。覇権国の国力が交差する、特に生産供給力で交差するとき、戦争の危機が訪れる。その危機を利用して、“戦後レジームからの脱却”以降のレジームで自国の優位な立場を作ろうとしているのが我が国、現在の安倍政権である。

覇権国の国力が交差せんとする、今まさに共和党と民主党双方の大統領候補にモンロー主義(伝統的な孤立主義)へ回帰する動きが見られる。

保守系のアメリカン・コンサヴァティブ誌は民主党の大統領候補、自称社会主義者のサンダース上院議員が最も孤立主義の傾向が強いと断じる。共産主義から転向したネオコンが共和党の外交軍事政策を左右したように、民主党でもねじれ現象が起きつつある。

A 2016 Foreign Policy Report Card February 25, 2016 The American Conservative

また、共和党の大統領候補、資本主義の権化であるトランプ氏は1980年代の日米経済戦争の頃の対日観を以ってジャパン・バッシングを行っている。もとより平均的な米国人の北東アジアの認識においては日本も韓国も中国も同じであるが。

トランプ氏のジャパン・バッシングを批判するナショナル・インタレスト誌は、経済と軍事の両面において日本は競争者ではなく同盟国である、と指摘する。この関係は1990年代以降の日米経済戦争が続くなかで行われた日米安保の再定義の成果と云える。

Trump Shouldn't Bash Japan February 25, 2016 The National Interest

中国共産党の台頭と合衆国の覇権縮小によって、“日本株式会社”の再興及び日本に有利な形での新しいレジーム形成の機会が訪れている。

以下、2015年11月26日のエントリーの再掲となる。

日米もし戦うとすれば、大陸政策で対立・激突したときに限られる。これは我が国が先の大戦で学んだことだ。

1980年代の日米経済摩擦を経て、1989年の冷戦終結と天安門事件を境目にして、当時は日米経済戦争が現実の弾丸に取って代わるのではないか、と結構真剣に考えられていた。あの当時の空気感を一言で云えば表すには『ザ・カミング・ウォー・ウィズ・ジャパン』という表題の本が出版されていたことで理解できるかもしれない。

現在の中国の繁栄は、その日米資本主義の決戦における両者の廉価な労働力の供給源として見出されたからに他ならない。この補助線として、1980年代当時の我が国では、単純労働と特殊な技能労働の給与水準に大きな差がないことの方が問題とされたことを忘れてはならない。

危惧されていたのは、その抗争のさなかにかつての日英同盟の破棄同様、日米安保条約が破棄されるかもしれない、ということだった。米国側の一部は“ビンの蓋”論を提唱したし、日本側の一部は“自主防衛”を提唱した。実際は日米安保の再定義が両者の決定的破滅を防いだが。

もちろん、我が国の日本型資本主義(いわゆる“日本株式会社”)は、バブル崩壊と金融ビッグバンとバランスシート不況、デフレを経て、大きくその様相を変えた。

製造業は資本財や基幹部品で競争力を維持しつつ、航空宇宙・原子力などインフラ部門でも米国にキャッチアップしてきた。また、脆弱とされたメガバンクなど銀行セクターの自己資本比率の強化、所得収支の黒字化、知財やソフトウェアのサービス収支の改善など、より強靱さを増した。

引き換えに多くの社会的代償(永続的な雇用関係の破壊や自殺率の上昇、出産率の低下)を支払ったし、その点では米国の勝利と云えなくもない。

しかし、中国のGDPが世界第2位となり、米国への挑戦者として浮上してきたことは我が国にとっても“日本株式会社”再興の契機でもあるのだ。強靱さを維持したまま、それが達成出来るならば、これを利用しない手はないだろう。
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